JP2013032223A - ポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】50重量%以上が乳酸モノマーで構成されるポリ乳酸モノフィラメントからなるドラム状パッケージにおいて、引張強度が2.0cN/dtex以上であり、かつパッケージの巻厚方向巻径A(mm)とパッケージ端面にある長さ10mm以上の糸落ち個数S(個)がA≧20かつS/(A−10)≦0.025の関係であることを特徴とするポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを構成し、高品位な織物を与え得る、ドラム端面に糸落ちのない良好なドラム状パッケージを効率よく得ることができる。
【選択図】図1
Description
(1)50重量%以上が乳酸モノマーで構成されるポリ乳酸モノフィラメントからなるドラム状パッケージにおいて、引張強度が2.0cN/dtex以上であり、かつパッケージの巻厚方向巻径A(mm)とパッケージ端面にある長さ10mm以上の糸落ち個数S(個)が下記式(I)かつ(II)の関係であることを特徴とするポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
A≧20・・・・・・・・(I)
S/(A−10)≦0.025・・・(II)
(2)パッケージ内層部と外層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比(パッケージ内層部モノフィラメントの引張強度/パッケージ外層部モノフィラメントの引張強度)が0.9以上であることを特徴とする(1)記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
(3)ポリ乳酸モノフィラメントの明度が62以下であることを特徴とする(1)または(2)記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
(4)パッケージ形成後6ヶ月経過のポリ乳酸パッケージ内層部と外層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比(6ヶ月経過のパッケージ内層部モノフィラメントの引張強度/6ヶ月経過のパッケージ外層部モノフィラメントの引張強度)が0.9以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
(5)パッケージ形成後1ヶ月経過のポリ乳酸パッケージ内層部とパッケージ形成後6ヶ月経過のポリ乳酸パッケージ内層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比(6ヶ月経過のパッケージ内層部モノフィラメントの引張強度/1ヶ月経過のパッケージ内層部モノフィラメントの引張強度)が0.9以上であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
(6)溶融吐出した50重量%以上が乳酸モノマーで構成されるポリ乳酸モノフィラメントを冷却し、50℃〜150℃で加熱延伸し、巻取張力を0.04cN/dtex〜0.20cN/dtexで巻き取ることを特徴とする(1)記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージの製造方法。
(7)巻取速度を1500〜5000m/min、延伸張力を0.04cN/dtex〜0.35cN/dtexで巻き取ることを特徴とする(6)記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージの製造方法。
ここでいう、延伸張力は例えば、第1ゴデローラー6、6’と第2ゴデローラー7、7’の速度差など、糸を延伸する工程で制御可能である。
さらに、1トラバース糸長は、1.1〜2.0mであることが好ましい。1トラバース糸長とはトラバース1往復あたりの巻取糸長をあらわすもので、1トラバース糸長が長すぎると、パッケージ端面に露出する糸長が長くなり過ぎ、部分的な放縮率の差が生じ、解舒時の張力も大きくなりやすくなる。また、短すぎると巻取中の瞬間的な張力が大きく、しかもパッケージ端面折返し部の糸の溜まり量が多くなりやすく、解舒時の張力も大きくなりやすい。
また本発明で用いるポリ乳酸ポリマーに対して必要に応じてポリ乳酸以外の熱可塑性重合体をブレンドしたり、複合(芯鞘、バイメタル)したりしてもよい。さらに改質剤として艶消し剤、顔料、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、染色性向上剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤などを配合しても良い。
ここで6ヶ月経過した後のポリ乳酸パッケージとは、気温0℃〜30℃、湿度40%RH〜80%RHと一般的な日本の気候下でパッケージを形成した後6ヶ月経過したパッケージをいう。
さらに、ポリ乳酸モノフィラメントは高い延伸・巻取張力、巻取速度を上げることにより、パッケージ内層部に残留応力が発生する。この残留応力により経時で冷延伸され、失透現象(白〜透明色の繊維が白色の繊維になる結晶構造斑現象)が進行し、経時での強度低下を引き起こす。強伸度が低下することで、次工程である整経および製織にて糸切れが多発し、高次通過性不良を引き起こしやすく、経時での強伸度低下のないドラム状パッケージを提供すること、さらにはドラム状パッケージを製造することは実用上有効であり、巻取速度および延伸張力を適正化することで、経時での強伸度低下を改善することができる。
述べる方法で測定した。図2に示す紡糸装置を用い溶融紡糸を行った。
東レエンジニアリング社製のTENSION METERとFT−Rピックアップセンサーを用い、図2に示す第2ゴデローラー7、7’から巻取装置8までの間で測定した値(cN)測定し、繊度で割り返した値とした。
東レエンジニアリング社製のTENSION METERとFT−Rピックアップセンサーを用い、図2に示す第1ゴデローラー6、6’から第2ゴデローラー7、7’までの間で測定した値(cN)測定し、繊度で割り返した値とした。
ドラム状パッケージ巻厚方向の巻径Aの長さを測定した。
ドラム状パッケージ巻幅方向の巻幅Dの長さを測定した。
パッケージ巻厚方向の端部巻径Bの長さとパッケージ巻厚方向の最小巻径Cの長さの差。
ドラム状パッケージ巻厚方向の巻径A部分について、照明の明るさ250ルクス以上1250ルクス以下の地点にて外観を検査し、パッケージ端面の巻厚方向において最内層から10mmの位置から最外層までのパッケージ端面に発生している、長さ10mm以上の糸落ちの個数Sを測定した。尚、最内層から10mmの位置をまたいでいるものは数えない。
JIS L1013(2010) 8.3.1 正量繊度(A法)に準拠して測定した。尚、公定水分率0%とした。
JIS L1013 8.18.1(a) かせ寸法変化率(A法)に準拠して測定した。
JIS L1013(2010) 8 .5 引張強さ及び伸び率に準拠して測定した。尚、つかみ間隔500mm、引張速度500mm/minとした。繰り返し3回測定の平均値を用いた。また、パッケージ内層部の引張強度は、パッケージ巻始めから100m以内のモノフィラメントからサンプリングして測定した引張強度の値である。測定されたパッケージ内層部の引張強度を、モノフィラメントの引張強度とした。パッケージ外層部の引張強度とは、最内層から巻厚方向に20mmの位置、パッケージ外層まで20mm間隔の位置、最外層点で、モノフィラメントをサンプリングしてその引張強度を測定し、その平均値である。
A.パッケージ形成直後の内層部と外層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比=(パッケージ内層部モノフィラメントの引張強度/パッケージ外層部モノフィラメントの引張強度)
B.パッケージ形成後、6ヶ月経過のポリ乳酸モノフィラメントパッケージの内層部と外層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比=(6ヶ月経過のパッケージ内層部モノフィラメントの引張強度/6ヶ月経過のパッケージ外層部モノフィラメントの引張強度)
C.パッケージ形成後、6ヶ月経過のポリ乳酸モノフィラメントパッケージの内層部とパッケージ形成後、1ヶ月経過のポリ乳酸モノフィラメントパッケージの内層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比=(6ヶ月経過のパッケージ内層部モノフィラメントの引張強度/1ヶ月経過のパッケージ内層部モノフィラメントの引張強度)
(10)明度(L値)
パッケージの最外層の位置から採取したポリ乳酸モノフィラメントを用い、黒色の板に密度3g/cm3で糸を巻きつけたものをスガ試験機株式会社 SMカラーコンピューター 型式 SM−Tを用い、明度(L値)測定を実施した。
整経時および製織時の1万m当たりの糸切れ回数を数えた。1回未満を◎、1〜2回を○、3回以上を×と3段階で判定した。
照明の明るさ250ルクス以上1250ルクス以下の地点にて外観を検査し、生機におけるバンド状の光沢差について観察を行った。ヨコヒケがない状態をA、ヨコヒケがやや見られる状態(弱レベル)をB、ヨコヒケが若干みられる状態(弱レベル、BとDの中間)をC、ヨコヒケが断続的に見られる状態(中レベル)をD、強いヨコヒケが断続的に見られる状態(強レベル)をEと5段階で判定した。
Waters社製のゲルパーミエーションクロマトグラフィー2690を用い、ポリスチレンを標準として測定した。
光学純度99.5%のL乳酸から製造したラクチドを、ビス(2−エチルヘキサノエート) スズ触媒(ラクチド対触媒モル比=10000:1)の存在下、チッソ雰囲気下180℃で180分間重合を行い、ポリ乳酸ポリマーP1を得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、100℃(実測値)に加熱した第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、100℃(実測値)に加熱した第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で3.5倍に延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力を0.18cN/dtex(実施例1)、0.14cN/dtex(実施例2)、0.10cN/dtex(実施例3)、0.08cN/dtex(実施例4)、0.04cN/dtex(実施例5)、0.30cN/dtex(比較例1)、0.03cN/dtex(比較例2)とし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、第1、2ゴデローラー温度を、40℃(比較例3)、50℃(実施例6)、150℃(実施例7)、170℃(比較例4)(いずれも実測値)に加熱し、第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で3.5倍に延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力0.10cN/dtexとし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
溶融ポリ乳酸ポリマーP1の吐出量を調整し、延伸倍率を2.5(実施例8)、4.5(実施例9)とした以外は、実施例3(延伸倍率3.5)と同様に溶融紡糸を行い、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
尚、得られたドラム状パッケージ8パッケージについて、一番多く糸落ちしているドラム状パッケージの糸落ち個数を数えた。
溶融ポリ乳酸ポリマーP1の吐出量を調整し、巻取速度を1500m/min(実施例10)、3000m/min(実施例11)、4500m/min(実施例12)とした以外は、実施例3(巻取速度2500m/min)と同様に溶融紡糸を行い、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
尚、得られたドラム状パッケージ8パッケージについて、一番多く糸落ちしているドラム状パッケージの糸落ち個数を数えた。
溶融ポリ乳酸ポリマーP1の吐出量を調整し、繊度を10デシテックス(実施例13)、45デシテックス(実施例14)とした以外は、実施例3(繊度28デシテックス)と同様に溶融紡糸を行い、ポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
ビス(2−エチルヘキサノエート) スズ触媒量を調整し、重量平均分子量を15万(実施例15)、35万(実施例16)のポリ乳酸ポリマーとした以外は、実施例3(20万)と同様に溶融紡糸を行い、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、100℃(実測値)に加熱した第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、100℃(実測値)に加熱した第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で延伸張力0.20cN/dtexで延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅50mm、巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力を0.18cN/dtex(実施例17)、0.14cN/dtex(実施例18)、0.10cN/dtex(実施例19)、0.07cN/dtex(実施例20)、0.05cN/dtex(実施例21)、0.30cN/dtex(比較例5)、0.03cN/dtex(比較例6)とし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、100℃(実測値)に加熱した第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、100℃(実測値)に加熱した第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で延伸張力を0.30cN/dtex(実施例22)、0.35cN/dtex(実施例23)、0.40cN/dtex(比較例7)で延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅50mm、巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力を0.18cN/dtexとし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、100℃(実測値)に加熱した第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、100℃(実測値)に加熱した第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で延伸張力を0.10cN/dtex(実施例24)、0.05cN/dtex(実施例25)、0.03cN/dtex(比較例8)で延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅50mm、巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力を0.05cN/dtexとし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、第1、2ゴデローラー温度を、50℃(実施例26)、150℃(実施例27)、170℃(比較例9)(いずれも実測値)に加熱し、第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で延伸張力0.35cN/dtexで延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅50mm、巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力0.18cN/dtexとし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、50℃(実測値)に加熱した第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、50℃(実測値)に加熱した第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で延伸張力を0.35cN/dtexで延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅50mm、巻取り速度1500m/min(実施例28)、4500m/min(実施例29)、5500m/min(比較例10)で巻取り、巻取張力を0.18cN/dtexとし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
重量平均分子量20万のポリ乳酸ポリマーP1を220℃で溶融し、口金孔径φ0.6mmの丸吐出孔を円周状に4孔配列した紡糸口金より糸条を吐出し、全長1500mmの一方向から冷却風が出る冷却装置により糸条を冷却し、オイリングローラー方式による給油装置により鉱物油主体の紡糸油剤を付与させ、第1、2ゴデローラー温度を、40℃(比較例11)、50℃(実施例30)、150℃(実施例31)(いずれも実測値)に加熱し、第1ゴデローラーに3.5回巻き取った後、第2ゴデローラーに4.5回巻き熱処理を行うとともに第1ゴデローラーと第2ゴデローラー間で延伸張力0.05cN/dtexで延伸した後、カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅50mm、巻取り速度2500m/minで巻取り、巻取張力0.05cN/dtexとし、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
溶融ポリ乳酸ポリマーP1の吐出量を調整し、繊度を10デシテックス(実施例32)、45デシテックス(実施例33)とした以外は、実施例19(繊度28デシテックス)と同様に溶融紡糸を行い、ポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
尚、得られたドラム状パッケージ8パッケージについて、一番多く糸落ちしているドラム状パッケージの糸落ち個数を数えた。
ビス(2−エチルヘキサノエート) スズ触媒量を調整し、重量平均分子量を15万(実施例34)、35万(実施例35)のポリ乳酸ポリマーとした以外は、実施例19(20万)と同様に溶融紡糸を行い、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
カムトラバース方式の巻取り装置にて巻き幅90mm(実施例36)、巻き幅120mm(実施例37)とした以外は、実施例19(20万)と同様に溶融紡糸を行い、28デシテックスのポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージを得た。
B:パッケージ巻厚方向の端部巻径(mm)
C:パッケージ巻厚方向の最小巻径(mm)
D:パッケージ巻幅方向の巻幅(mm)
E:糸落ち測定領域
1:スピンブロック
2:紡糸口金
3:冷却装置
4:紡糸ダクト
5:給油装置
6、6’:第1ゴデローラー
7、7’:第2ゴデローラー
F:紡出糸条
8:巻取装置
Claims (7)
- 50重量%以上が乳酸モノマーで構成され、引張強度が2.0cN/dtex以上のポリ乳酸モノフィラメントからなるドラム状パッケージにおいて、パッケージ巻厚方向の巻径A(mm)とパッケージ端面にある長さ10mm以上の糸落ち個数S(個)が下記式(I)かつ(II)の関係であることを特徴とするポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
A≧20・・・・・・・・(I)
S/(A−10)≦0.025・・・(II) - パッケージ内層部と外層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比が0.9以上であることを特徴とする請求項1記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
- ポリ乳酸モノフィラメントの明度が62以下であることを特徴とする請求項1または2記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
- パッケージ形成後6ヶ月経過のポリ乳酸パッケージ内層部と外層部のポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比が0.9以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
- パッケージ形成後1ヶ月経過のポリ乳酸パッケージとパッケージ形成後6ヶ月経過のポリ乳酸パッケージのポリ乳酸モノフィラメントの引張強度比が0.9以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージ。
- 溶融吐出した50重量%以上が乳酸モノマーで構成されるポリ乳酸モノフィラメントを冷却し、50℃〜150℃で加熱延伸し、巻取張力を0.04cN/dtex〜0.20cN/dtexで巻き取ることを特徴とする請求項1に記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージの製造方法。
- 巻取速度を1500〜5000m/min、延伸張力0.04cN/dtex〜0.35cN/dtexで巻き取ることを特徴とする請求項6記載のポリ乳酸モノフィラメントのドラム状パッケージの製造方法。
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