JP2013029572A - 化粧板接合体、表示装置及び化粧板接合体の製造方法 - Google Patents

化粧板接合体、表示装置及び化粧板接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製品信頼性の高い化粧板接合体、表示装置及び化粧板接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】化粧板接合体は、貼り合せ面S1を有する下地部材と、裏面S2が貼り合せ面に対向した化粧板2と、裏面及び貼り合せ面間に位置し、下地部材に化粧板を接合する接着材3と、を備えている。接着材3は、裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持って形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、化粧板接合体、表示装置及び化粧板接合体の製造方法に関する。
一般に、液晶表示パネル、OLEDパネル、タッチパネルなどのフラットパネル素子には、化粧板が貼り合せられている。化粧板は、紫外線硬化型の樹脂(以下、UV樹脂と称する)によりフラットパネル素子に貼り合せられている。化粧板及びフラットパネル素子の周縁からUV樹脂がはみ出さないようにするため、貼り合せる際は、中央部においてUV樹脂の量が多く、周辺部においてUV樹脂の量が少なくなるような条件でUV樹脂を塗布することにより行われる。
特開2009−186960号公報
ところで、上記のようにUV樹脂を塗布してフラットパネル素子に化粧板を貼り合せた場合、毛細管現象によりフラットパネル素子及び化粧板間へのUV樹脂の充填は進んでいくが、塗布時点のUV樹脂量配分の影響が残り、周辺のUV樹脂は薄くなってしまう。すると、化粧板の周縁部は、表面張力により、フラットパネル素子側に吸い寄せられてしまう。
特にアクリル樹脂等の化粧板で顕著に発生することであるが、信頼性試験において、熱による膨張/収縮や、吸湿による膨張、除湿による収縮を発生させることがある。UV樹脂は、ある程度以上の厚みがないと膨張収縮の応力に耐えられないため、周辺で薄くなると、界面剥離や凝集破壊を起こしてしまう。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、製品信頼性の高い化粧板接合体、表示装置及び化粧板接合体の製造方法を提供することにある。
一実施形態に係る化粧板接合体は、
貼り合せ面を有する下地部材と、
裏面が前記貼り合せ面に対向した化粧板と、
前記裏面及び貼り合せ面間に位置し、前記下地部材に前記化粧板を接合する接着材と、を備え、
前記接着材は、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持って形成されている。
また、一実施形態に係る表示装置は、
貼り合せ面を有する表示パネルと、
裏面が前記貼り合せ面に対向した化粧板と、
前記裏面及び貼り合せ面間に位置し、前記表示パネルに前記化粧板を接合する接着材と、を備え、
前記接着材は、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持って形成されている。
また、一実施形態に係る化粧板接合体の製造方法は、
貼り合せ面を有する下地部材と、化粧板と、を用意し、
前記化粧板の裏面を前記貼り合せ面に対向させ、前記裏面及び貼り合せ面間に接着材を設け、
前記下地部材に前記化粧板を前記接着材で貼り合せ、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持つ前記接着材を形成し、
前記接着材で前記表示パネルに前記化粧板を接合する。
図1は、第1の実施形態に係る液晶表示装置を示す概略断面図である。 図2は、図1に示した液晶表示パネルの平面図である。 図3は、図2の線A−Aに沿って示す液晶表示パネルの断面図である。 図4は、上記第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面上に球状スペーサが分散されたUV樹脂を吐出している状態を示す図である。 図5は、図4に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面を液晶表示パネルの貼り合せ面に対向させた状態を示す図である。 図6は、図5に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面を液晶表示パネルの貼り合せ面に貼り合せた状態を示す図である。 図7は、図6に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の表面を加圧治具を用いて加圧する様子を示す図である。 図8は、図7に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、液晶表示パネルに化粧板を仮接合する様子を示す図である。 図9は、図8に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、液晶表示パネルに化粧板を本式に接合する様子を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係る液晶表示装置を示す概略断面図である。 図11は、上記第2の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面上にスペーサテープが貼り付けられている状態を示す図である。 図12は、図11に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面上にUV樹脂を吐出している状態を示す図である。 図13は、第3の実施形態に係るセンシングモジュールを示す概略断面図である。 図14は、上記第3の実施形態に係るセンシングモジュールの製造方法を示す図であり、タッチパネル状に柱状スペーサが形成されている状態を示す図である。 図15は、図11に続くセンシングモジュールの製造方法を示す図であり、化粧板の裏面をタッチパネルの貼り合せ面に対向させた状態を示す図である。 図16は、第4の実施形態に係る液晶表示装置を示す概略断面図である。 図17は、上記第4の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面を液晶表示パネルの貼り合せ面に対向させた状態を示す図である。 図18は、図17に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の裏面を液晶表示パネルの貼り合せ面に貼り合せた状態を示す図である。 図19は、図18に続く液晶表示装置の製造方法を示す図であり、化粧板の表面を加圧治具を用いて加圧する様子を示す図である。
以下、図面を参照しながら第1の実施形態に係る化粧板接合体及び化粧板接合体の製造方法について詳細に説明する。この実施形態において、化粧板接合体は、液晶表示装置である。始めに、液晶表示装置の構成について説明する。
図1に示すように、液晶表示装置は、貼り合せ面S1(画像を表示する表示面)を有する表示パネル(下地部材)としての液晶表示パネル1と、化粧板2と、接着材3と、を備えている。
図1乃至図3に示すように、液晶表示パネル1は、アレイ基板20と、対向基板30と、液晶層40と、第1偏光部60と、表示面を有した第2偏光部70とを備えている。アレイ基板20及び対向基板30は、それぞれ矩形状に形成されている。アレイ基板20は、対向基板30よりも大きな寸法に形成されている。
アレイ基板20及び対向基板30は、各々3辺がほぼ重なるように配置されている。アレイ基板20の残る一辺において、アレイ基板20は、対向基板30よりも外側に延出している。より詳しくは、第1方向Xにおいて、アレイ基板20及び対向基板30はほぼ重なるように配置されている。第1方向Xと直交した第2方向Yにおいて、アレイ基板20は、対向基板30よりも外側へ延出している。液晶表示パネル1は、アレイ基板20及び対向基板30に重なった矩形状の表示領域R1を有している。
アレイ基板20は、透明な絶縁基板として、矩形状のガラス基板21を有している。対向基板30から外れたガラス基板21上には駆動回路80が搭載されている。表示領域R1において、ガラス基板21上に複数の画素が設けられている。画素は、第1方向X及び第2方向Yに並んでマトリクス状に設けられている。表示領域R1において、ガラス基板21上に、図示しない複数の信号線及び複数の走査線が格子状に設けられている。信号線及び走査線の交差部近傍に、スイッチング素子として、例えばTFT(薄膜トランジスタ)22が設けられている。
ガラス基板21上には、複数の画素電極23がマトリクス状に形成されている。画素電極23は、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の透明な導電材料により形成されている。画素は、それぞれTFT22と、このTFTに電気的に接続された画素電極23等とを有している。
TFT22及び画素電極23等が形成されたガラス基板21上に、複数の柱状スペーサ25が複数本形成されている。ガラス基板21及び画素電極23上に、配向膜26が形成されている。
対向基板30は、透明な絶縁基板として、矩形状のガラス基板31を有している。表示領域R1において、ガラス基板31上にカラーフィルタ50が設けられている。カラーフィルタ50は、遮光部51と、周辺遮光部52と、赤色、緑色、青色の複数の着色層53、54、55とを有している。
遮光部51は、格子状に形成され、信号線及び走査線に重なって形成されている。周辺遮光部52は、矩形枠状に形成され、表示領域R1の周縁部全周に亘って形成されている。周辺遮光部52は、表示領域R1の外側から漏れる光の遮光に寄与している。
着色層53、54、55は、ガラス基板31、遮光部51及び周辺遮光部52上に形成されている。着色層53、54、55は、第1方向Xに互いに隣接し、交互に並んで配設されている。着色層53、54、55は、それぞれストライプ状に形成され、第2方向Yに延出し、第2方向Yに並んだ画素に重なっている。着色層53、54、55の周縁部は、遮光部51及び周辺遮光部52に重なっている。
カラーフィルタ50上に、ITO等の透明な導電材料により対向電極32が形成されている。対向電極32上には配向膜33が形成されている。
アレイ基板20及び対向基板30は、柱状スペーサ25により所定の隙間を置いて対向配置されている。アレイ基板20及び対向基板30は、表示領域R1の外側である両基板の周縁部に配設されたシール材41により互いに接合されている。
液晶層40は、アレイ基板20及び対向基板30間に挟持され、シール材41で囲まれている。シール材41の一部に形成された液晶注入口42は封止材43により封止されている。
第1偏光部60はガラス基板21の外面に配置されている。第2偏光部70はガラス基板31の外面に配置されている。上述したように、第2偏光部70の外面に貼り合せ面Sが形成されている。なお、アレイ基板20の外面側には、必要に応じて図示しないバックライトユニットが配置されていればよい。
図1に示すように、化粧板2は、裏面S2が液晶表示パネル1の貼り合せ面S1に対向している。化粧板2は、液晶表示パネル1の表示面(貼り合せ面S1)側を装飾するものであり、すなわち液晶表示装置の外観を飾るものである。化粧板2は、平型であり、ガラスやアクリル樹脂などの透明な絶縁材料で形成されている。ここでは、化粧板2は、さらに矩形状に形成されている。またここでは、化粧板2はアクリル樹脂を利用して形成され、ガラスを利用する場合に比べて軽量化や低コスト化に寄与している。
化粧板2は、裏面S2の周縁に重なった額縁領域を有している。この額縁領域は、上記表示領域R1から外れている。なお、液晶表示パネル1も額縁領域を有している。この実施形態において、液晶表示パネル1及び化粧板2は、貼り合せ面S1の周縁及び裏面S2の周縁に重なった額縁領域をそれぞれ有していると言うことができる。
化粧板2の額縁領域には、周辺遮光層が形成されている。周辺遮光層は、黒色の樹脂などを利用して形成することができる。
接着材3は、化粧板2の裏面S2及び液晶表示パネル1の貼り合せ面S1間に位置している。接着材3は、液晶表示パネル1に化粧板2を接合するものである。
この実施形態において、液晶表示装置は、スペーサとしての複数の球状スペーサ11を備えている。複数の球状スペーサ11は、化粧板2の裏面S2及び液晶表示パネル1の貼り合せ面S1間の隙間に散在されている。ここでは、複数の球状スペーサ11において、直径は100μmであり、色は透明である。球状スペーサ11としては、ガラスファイバ、ガラスビーズ、樹脂ビーズなどを利用することができる。
このため、接着材3は、裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持する複数の球状スペーサ11により、特定以上の厚みとして100μmの厚みを持って形成されている。接着材3は、例えば紫外線硬化型の樹脂(以下、UV樹脂と称する)で形成されている。また、複数の球状スペーサ11が面内に散在していることから、接着材3は面内でより均一な厚みを持って形成されている。なお、接着材3の周辺が薄く(低く)なることを防止できることは言うまでもない。
上記のように、液晶表示装置が形成されている。
次に、液晶表示装置の製造方法について説明する。
図4に示すように、液晶表示装置の製造を開始すると、まず、周辺遮光層が形成された化粧板2と、シリンジ100を用意する。シリンジ100内には、球状スペーサ11が分散された塗布型のUV樹脂が充填されている。シリンジ100の吐出口101の径は、球状スペーサ11を吐出可能に設計されている。
続いて、化粧板2の裏面S2が上を向いた状態で裏面S2上にシリンジ100の吐出口101を対向させ、裏面S2上に球状スペーサ11が分散されたUV樹脂を吐出する。球状スペーサ11は、UV樹脂と一体となって吐出される。吐出する際、吐出口101を、化粧板2の裏面S2上を走査させ、連続的又は間欠的に行うことが可能である。そして、球状スペーサ11が分散されたUV樹脂は、裏面S2の中央で量が多く、周辺で量が少なくなるような条件で塗布される。
なお、UV樹脂を塗布する際、化粧板2の裏面S2上に限らず、貼り合せ面S1上に塗布してもよい。
図5に示すように、その後、化粧板2を、UV樹脂が塗布された状態のまま上下を反転させ、裏面S2が下を向いた状態で、裏面S2を用意した液晶表示パネル1の貼り合せ面S1に対向させる。これにより、裏面S2及び貼り合せ面S1間にUV樹脂が設けられた状態となる。
図6に示すように、次いで、液晶表示パネル1及び化粧板2の位置合わせを行い、液晶表示パネル1に化粧板2を貼り合せる。すると、毛細管現象により、裏面S2及び貼り合せ面S1間にUV樹脂が広がることとなる。
図7に示すように、続いて、加圧治具110を用意する。加圧治具110は、平坦な押圧面121を有した押圧部材120を備えている。加圧治具110を用いて加圧する際、化粧板2の表面に押圧面121を接触させ、押圧部材120に大気圧以上の圧力または荷重を加える。これにより、UV樹脂は面内全域に充填された状態となる。
裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間は、球状スペーサ11により特定以上の隙間(ここでは、100μmの隙間)を保持することができ、100μmの厚みを持つUV樹脂の層が形成される。その後、加圧治具110を用いた加圧を終了する。
図8に示すように、次いで、仮止め用のUV照射装置130を用意する。UV照射装置130は、4個のUV照射部131を有している。UV照射装置130を用いてUV(紫外線)を照射する際、4個のUV照射部131を、周辺遮光層の内側の化粧板2の四隅(表示領域R1の四隅)に対向して位置し、UV照射部131からUVを照射する。これにより、UVが照射された個所のUV樹脂が硬化し、液晶表示パネル1に化粧板2が仮接合される。
図9に示すように、その後、本式のUV照射装置140を用意する。そして、UV照射装置140を用い、裏面S2及び貼り合せ面S1間のUV樹脂全域にUVを照射する。これにより、UV樹脂は全域で硬化し、液晶表示パネル1に化粧板2を接合する接着材3が形成される。
これにより、液晶表示装置が完成する。
上記のように構成された第1の実施形態に係る液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法によれば、接着材3は、液晶表示パネル1に化粧板2を接合する。裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持する球状スペーサ11により、100μmの厚みを持つ接着材3を形成することができる。接着材3の周辺が薄くなることを防止できるため、接着材3での界面剥離や凝集破壊の発生を防止することができる。
また、複数の球状スペーサ11が面内に散在しているため、接着材3を面内でより均一な厚みを持って形成することができる。これによって、面内の応力が均一になり、熱或いは湿気による伸縮が局所的に生じることなく面内で均一に生じるため樹脂の剥離や破壊を防止することができる。
上記のことから、製品信頼性の高い液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
次に、第2の実施形態に係る化粧板接合体及び化粧板接合体の製造方法について詳細に説明する。この実施形態において、化粧板接合体は、液晶表示装置である。この実施形態において、上述した実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。始めに、液晶表示装置の構成について説明する。
図10に示すように、液晶表示装置は、貼り合せ面S1(画像を表示する表示面)を有する表示パネル(下地部材)としての液晶表示パネル1と、化粧板2と、接着材3と、を備えている。
図10及び図11に示すように、液晶表示装置は、裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持するスペーサとしてスペーサテープ12を備えている。スペーサテープ12は、液晶表示パネル1又は化粧板2の額縁領域に貼り付けられている。この実施形態において、スペーサテープ12は、化粧板2の裏面S2の額縁領域上に貼り付けられている。スペーサテープ12は、化粧板2の四隅に設けられている。ここでは、スペーサテープ12の高さは100μmである。
このため、接着材3は、裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持する複数のスペーサテープ12により、100μmの厚みを持って形成されている。スペーサテープ12は、液晶表示パネル1及び化粧板2の額縁領域間に位置していることから、接着材3の周辺が薄くなることを防止できることは言うまでもない。
なお、スペーサテープ12の個数や形状は、この実施形態に限定されるものではなく種々変形可能であり、スペーサテープ12は、接着材3の周辺が薄くなることを防止できるように構成されていればよい。例えば、スペーサテープ12は、連続した矩形枠状であったり、複数に分断された矩形枠状であったりしてもよい。
上記のように、液晶表示装置が形成されている。
次に、液晶表示装置の製造方法について説明する。
図11に示すように、液晶表示装置の製造を開始すると、まず、周辺遮光層が形成された化粧板2を用意する。続いて、スペーサテープ12を用意し、スペーサテープ12を化粧板2の裏面S2の額縁領域上に貼り付ける。
図12に示すように、次いで、シリンジ100を用意する。シリンジ100内には、塗布型のUV樹脂が充填されている。この実施形態では、上記第1の実施形態と異なり、シリンジ100内のUV樹脂に球状スペーサ11は存在しない。
続いて、化粧板2の裏面S2が上を向いた状態で裏面S2上にシリンジ100の吐出口101を対向させ、裏面S2上にUV樹脂を吐出する。以降は、上記第1の実施形態と同様の手法にて製造することができる。すなわち、化粧板2の上下を反転させて液晶表示パネル1に化粧板2を貼り合せ、化粧板2の表面に圧力または荷重を加え、液晶表示パネル1に化粧板2を仮接合し、液晶表示パネル1に化粧板2を本式に接合することにより、液晶表示装置を完成させることができる。
上記のように構成された第2の実施形態に係る液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法によれば、接着材3は、液晶表示パネル1に化粧板2を接合する。裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持するスペーサテープ12により、100μmの厚みを持つ接着材3を形成することができる。
スペーサテープ12は、液晶表示パネル1及び化粧板2の額縁領域間に位置し、接着材3の周辺が薄くなることを防止できるため、接着材3での界面剥離や凝集破壊の発生を防止することができる。
上記のことから、製品信頼性の高い液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
次に、第3の実施形態に係る化粧板接合体及び化粧板接合体の製造方法について詳細に説明する。この実施形態において、化粧板接合体は、センシングモジュールである。この実施形態において、上述した実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。始めに、センシングモジュールの構成について説明する。
図13に示すように、センシングモジュールは、貼り合せ面S4を有する下地部材としてのタッチパネル4と、化粧板2と、接着材3と、を備えている。
タッチパネル4は、基板4a及びセンサ部4bを有している。基板4aは、ガラスやアクリル樹脂などの透明な絶縁材料で形成されている。ここでは、基板4aは、アクリル樹脂を利用して矩形状に形成されている。
センサ部4bは、基板4a上に形成され、貼り合せ面S4を有している。センサ部4bは、化粧板2の裏面S2に対向している。センサ部4bの位置検出方式としては、静電容量方式を利用している。センサ部4bは、化粧板2の表面(入力面)側からの入力手段(指や導体)による入力により静電容量が変化する検知電極を有している。検知電極は、タッチパネル4の入力領域R2内に形成されている。センサ部4bは、化粧板2の表面側からの入力手段による入力位置情報を検出するものである。検知電極などセンサ部4bを形成する際は、成膜やパターニングなど、一般的に知られている手法にて形成することができる。
図13及び図14に示すように、センシングモジュールは、裏面S2及び貼り合せ面S4間の隙間を保持するスペーサとして柱状スペーサ13を備えている。柱状スペーサ13は、裏面S2又は貼り合せ面S4上に形成されている。この実施形態において、柱状スペーサ13は、タッチパネル4の貼り合せ面S4上に形成されている。柱状スペーサ13において、高さは100μmであり、色は透明である。柱状スペーサ13を形成する際は、センサ部4bの製造工程に続けて行うことができ、成膜やパターニングなど、一般的に知られている手法にて形成することができる。
このため、接着材3は、裏面S2及び貼り合せ面S4間の隙間を保持する複数の柱状スペーサ13により、100μmの厚みを持って形成されている。柱状スペーサ13は、タッチパネル4及び化粧板2の間に位置していることから、接着材3の周辺が薄くなることを防止できることは言うまでもない。
なお、柱状スペーサ13の形状、サイズ、個数は、接着材3の周辺が薄くなることを防止できるように設計されていればよい。
上記のように、センシングモジュールが形成されている。
次に、センシングモジュールの製造方法について説明する。
図14に示すように、センシングモジュールの製造を開始すると、まず、基板4aを用意し、基板4a上にセンサ部4bを、成膜やパターニングなど、一般的に知られている手法にて形成する。これにより、タッチパネル4を形成することができる。続いて、センサ部4bが形成された基板4a上に柱状スペーサ13を、成膜やパターニングなど、一般的に知られている手法にて形成する。
次いで、周辺遮光層が形成された化粧板2を用意する。以降は、上記第2の実施形態と同様の手法にて製造することができる。すなわち、化粧板2の裏面S2上にUV樹脂を吐出し、化粧板2の上下を反転させてタッチパネル4に化粧板2を貼り合せ、化粧板2の表面に圧力または荷重を加え、タッチパネル4に化粧板2を仮接合し、タッチパネル4に化粧板2を本式に接合することにより、センシングモジュールを完成させることができる。
上記のように構成された第3の実施形態に係るセンシングモジュール及びセンシングモジュールの製造方法によれば、接着材3は、タッチパネル4に化粧板2を接合する。裏面S2及び貼り合せ面S4間の隙間を保持する複数の柱状スペーサ13により、100μmの厚みを持つ接着材3を形成することができる。接着材3の周辺が薄くなることを防止できるため、接着材3での界面剥離や凝集破壊の発生を防止することができる。
また、複数の柱状スペーサ13を面内に所定のピッチで設けることにより、接着材3を面内でより均一な厚みを持って形成することができるため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記のことから、製品信頼性の高いセンシングモジュール及びセンシングモジュールの製造方法を得ることができる。
次に、第4の実施形態に係る化粧板接合体及び化粧板接合体の製造方法について詳細に説明する。この実施形態において、化粧板接合体は、液晶表示装置である。この実施形態において、上述した実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。始めに、液晶表示装置の構成について説明する。
図16に示すように、液晶表示装置は、貼り合せ面S1(画像を表示する表示面)を有する表示パネル(下地部材)としての液晶表示パネル1と、化粧板2と、接着材3と、を備えている。
接着材3は、裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持する手法により、100μmの厚みを持って形成されている。上記のことから、接着材3の周辺が薄くなることを防止できることは言うまでもない。
上記のように、液晶表示装置が形成されている。
次に、液晶表示装置の製造方法について説明する。
液晶表示装置の製造を開始すると、まず、周辺遮光層が形成された化粧板2と、上記シリンジ100を用意し、化粧板2の裏面S2上にUV樹脂を吐出し、化粧板2を、UV樹脂が塗布された状態のまま上下を反転させる。
図17に示すように、その後、裏面S2が下を向いた状態で、裏面S2を用意した液晶表示パネル1の貼り合せ面S1に対向させる。
図18に示すように、次いで、液晶表示パネル1及び化粧板2の位置合わせを行い、液晶表示パネル1に化粧板2を貼り合せる。
図19に示すように、続いて、加圧治具110を用意する。加圧治具110は、平坦な押圧面121を有した押圧部材120と、ステージ150とを備えている。ステージ150には、液晶表示パネル1、化粧板2及び押圧部材120の出し入れが可能なサイズの溝部151が形成されている。ステージ150には、さらに液晶表示パネル1の出し入れが可能なサイズの溝部152が形成されている。溝部152は、化粧板2の導入を遮るサイズに形成されている。
そして、ステージ150の溝部151及び溝部152の段差部には接触面が形成され、この接触面に、化粧板2の裏面S2の周縁部(側縁部)を接触させることができる。液晶表示パネル1の厚みを基に、溝部132の深さDを調整することにより、接着材3の厚みを調整することができる。ここでは、深さDは、接着材3が100μmの厚み持つように調整されている。
加圧治具110を用いて加圧する際、裏面S2及び貼り合せ面S1間にUV樹脂が設けられている状態で、液晶表示パネル1及び化粧板2をステージ150にセットする。これにより、ステージ150の溝部152には液晶表示パネル1が収納される。
次いで、化粧板2の表面に押圧面121を接触させ、押圧部材120に大気圧以上の圧力または荷重を加える。これにより、UV樹脂は面内全域に充填された状態となる。化粧板2に加わる圧力または荷重は、液晶表示パネル1にではなく、ステージ150の接触面に伝わる。化粧板2に加わる圧力または荷重は、ステージ150の接触面にて支持することができる。
裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間は、加圧治具110により100μmの隙間を保持することができ、100μmの厚みを持つUV樹脂の層が形成される。その後、加圧治具110を用いた加圧を終了する。
以降は、上記第1の実施形態と同様の手法にて製造することができる。すなわち、液晶表示パネル1に化粧板2を仮接合し、液晶表示パネル1に化粧板2を本式に接合することにより、液晶表示装置を完成させることができる。
上記のように構成された第4の実施形態に係る液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法によれば、接着材3は、液晶表示パネル1に化粧板2を接合する。裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持する加圧治具110を用いた手法により、100μmの厚みを持つ接着材3を形成することができる。接着材3の周辺が薄くなることを防止できるため、接着材3での界面剥離や凝集破壊の発生を防止することができる。
上記のことから、製品信頼性の高い液晶表示装置及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
例えば、UV樹脂(球状スペーサ11が分散されたUV樹脂)を化粧板2の裏面S2上に塗布する際、シリンジ100を利用したが、これに限らず、種々変形可能であり、インクジェット装置などの他の装置を利用することも可能であり、また、ピエゾ素子方式やサーマル方式などの一般に知られている方式を利用して吐出することも可能である。
接着材3は、塗布型の接着材料であれば利用可能であり、熱硬化型の樹脂などを利用することも可能である。加熱する際は、化粧板2が加圧された状態のままオーブン内に搬送するなどし、加熱することができる。
裏面S2及び貼り合せ面S1間の隙間を保持する手法は、加圧治具110を用いた手法に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、液晶表示装置においては、液晶表示装置の筐体を用いた手法により、接着材3の周辺が薄くならないように形成することも可能である。
接着材3は、裏面S2及び貼り合せ面S1(S4)間の隙間を保持するスペーサ(11、12、13)又は手法により、特定以上の厚みを持って形成されていればよい。
信頼性試験を行ったところ、接着材3の厚みが80μm以下の場合に、接着材3に界面剥離や凝集破壊が生じる結果となった。このため、マージンをみると、接着材3の特定以上の厚みは、100μm以上である。上述した実施形態では、接着材3の厚みは、100μmであったが、これに限らず、例えば100μm乃至200μm程度であればよい。
さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。例えば、液晶表示パネル1の貼り合せ面S1上に柱状スペーサ13を形成してもよい。他の例を挙げると、液晶表示パネル1(図3)及びセンシングモジュール(図13)を組み合わせて液晶表示装置を形成してもよい。
表示パネルは、液晶表示パネルに限定されるものではなく種々変形可能であり、例えば有機EL(electroluminescent)表示パネルであってもよい。このため、表示装置も、液晶表示装置に限定されるものではなく種々変形可能である。
この発明の化粧板接合体は、液晶表示装置やセンシングモジュールに限定されるものではなく、種々変形可能であり、貼り合せ面を有する下地部材と、裏面が前記貼り合せ面に対向した化粧板と、前記裏面及び貼り合せ面間に位置し、前記下地部材に前記化粧板を接合する接着材と、を備えていればよい。
1…液晶表示パネル、2…化粧板、3…接着材、4…タッチパネル、11…球状スペーサ、12…スペーサテープ、13…柱状スペーサ、20…アレイ基板、30…対向基板、40…液晶層、100…シリンジ、101…吐出口、110…加圧治具、120…押圧部材、130,140…UV照射装置、150…ステージ、S1,S4…貼り合せ面、S2…裏面。

Claims (6)

  1. 貼り合せ面を有する下地部材と、
    裏面が前記貼り合せ面に対向した化粧板と、
    前記裏面及び貼り合せ面間に位置し、前記下地部材に前記化粧板を接合する接着材と、を備え、
    前記接着材は、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持って形成されている化粧板接合体。
  2. 前記スペーサは、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間に散在された球状スペーサである請求項1に記載の化粧板接合体。
  3. 前記下地部材及び化粧板は、前記貼り合せ面の周縁及び前記裏面の周縁に重なった額縁領域をそれぞれ有し、
    前記スペーサは、前記下地部材又は化粧板の額縁領域に貼り付けられたスペーサテープである請求項1に記載の化粧板接合体。
  4. 前記スペーサは、前記裏面又は貼り合せ面上に形成された柱状スペーサである請求項1に記載の化粧板接合体。
  5. 貼り合せ面を有する表示パネルと、
    裏面が前記貼り合せ面に対向した化粧板と、
    前記裏面及び貼り合せ面間に位置し、前記表示パネルに前記化粧板を接合する接着材と、を備え、
    前記接着材は、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持って形成されている表示装置。
  6. 貼り合せ面を有する下地部材と、化粧板と、を用意し、
    前記化粧板の裏面を前記貼り合せ面に対向させ、前記裏面及び貼り合せ面間に接着材を設け、
    前記下地部材に前記化粧板を前記接着材で貼り合せ、前記裏面及び貼り合せ面間の隙間を保持するスペーサ又は手法により、特定以上の厚みを持つ前記接着材を形成し、
    前記接着材で前記表示パネルに前記化粧板を接合する化粧板接合体の製造方法。
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