JP2013029567A - 液晶パネル収納用カセット、およびそれを用いた液晶パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱された液晶パネルを注入前加熱処理工程の終了した後に冷えにくくして保温することができる液晶パネル収納用カセットを提供する。
【解決手段】液晶パネル収納用カセット1であって、一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部3に液晶パネル6の両端部を挿入して複数の液晶パネル6を収納する枠状のカセット本体2と、一対の内側壁の間を橋渡しするように配置された少なくとも1枚の仕切り板5とを備え、カセット本体2の一対の内側壁のそれぞれに、互いに平行に、かつ一対の第1溝部3に平行に配置された一対の第2溝部4が隣接する一対の第1溝部3間に位置するように設けられているとともに、仕切り板5の両端部は、一対の第2溝部4のそれぞれに挿入されている。
【選択図】図1
【解決手段】液晶パネル収納用カセット1であって、一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部3に液晶パネル6の両端部を挿入して複数の液晶パネル6を収納する枠状のカセット本体2と、一対の内側壁の間を橋渡しするように配置された少なくとも1枚の仕切り板5とを備え、カセット本体2の一対の内側壁のそれぞれに、互いに平行に、かつ一対の第1溝部3に平行に配置された一対の第2溝部4が隣接する一対の第1溝部3間に位置するように設けられているとともに、仕切り板5の両端部は、一対の第2溝部4のそれぞれに挿入されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶パネルの液晶材注入前の加熱処理工程および液晶材注入工程の双方に用いられる液晶パネル収納用カセット、およびそれを用いた液晶パネルの製造方法に関する。
液晶パネル収納用カセットは、カセット内部に設けられた櫛歯状支持部材の狭持部材の間に液晶パネルを挿入することによってカセット内部に多数の液晶パネルが配列される。そして、同じ液晶パネル収納用カセットを兼用して液晶パネルの注入前加熱処理工程および液晶材注入工程を連続して行なっている。なお、液晶材注入前の加熱処理工程は、液晶パネルを加熱することによって、液晶パネルの内部に付着している水分等の不純物を揮発させるための工程である。このような液晶パネル収納用カセットとしては、例えば、特許文献1に開示されている。
また、液晶パネルに液晶材を注入する際の注入時間を短縮する要求があり、液晶材の粘度を低減して注入時間を短縮する方法が採られており、液晶材の注入の際に液晶材の粘度を低減するために液晶材注入装置に設けられたヒーター等で液晶パネルを加熱している。
しかしながら、上記液晶パネル収納用カセットを液晶材注入前の加熱処理工程および液晶材注入工程で兼用して双方で用いる場合、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱された液晶パネルは、液晶材の注入時には、カセット内部に液晶パネルのみが配列されているため、液晶材注入前の加熱処理工程の終了直後から冷えて、保温されにくい。したがって、液晶材の注入時には液晶材注入前の加熱処理工程で加熱された液晶パネルを保温されている状態で使用することができないという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、液晶材注入前の加熱処理工程およぶ液晶材注入工程の双方で用いる場合に、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱された液晶パネルを注入前の加熱処理工程の終了後に冷えにくくすることができる液晶パネル収納用カセット、およびそれを用いた液晶パネルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明における液晶パネル収納用カセットは、互いに対向する一対の内側壁を備えた上下に開口する開口部を有するとともに、前記一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部を複数対、該第1溝部の長手方向と直交する方向に配列して有しており、前記一対の第1溝部のそれぞれに液晶パネルの両端部を挿入して前記開口部内に複数の前記液晶パネルを収納する枠状のカセット本体と、前記一対の内側壁の間を橋渡しするように前記開口部内に配置された少なくとも1枚の仕切り板とを備えた液晶パネル収納用カセットにおいて、前記カセット本体の前記一対の内側壁のそれぞれに、互いに平行に、かつ前記一対の第1溝部に平行に配置された一対の第2溝部が隣接する前記一対の第1溝部間に位置するように設けられているとともに、前記
仕切り板の両端部は、前記一対の第2溝部のそれぞれに挿入されていることを特徴とするものである。
仕切り板の両端部は、前記一対の第2溝部のそれぞれに挿入されていることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために本発明における液晶パネル収納用カセットは、互いに対向する一対の内側壁を備えた上下に開口する開口部を有するとともに、前記一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部を複数対、該第1溝部の長手方向と直交する方向に配列して有しており、前記一対の第1溝部のそれぞれに液晶パネルの両端部を挿入して前記開口部内に複数の前記液晶パネルを収納する枠状のカセット本体とを備えた液晶パネル収納用カセットにおいて、前記カセット本体は、前記開口部内に、互いに平行に、かつ前記一対の第1溝部に平行に配置された、前記一対の内側壁の間を橋渡しするように隣接する前記一対の第1溝部間に位置するように設けられた少なくとも1つの仕切り部を有していることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するために本発明における液晶パネルの製造方法は、本発明に係る液晶パネル収納用カセットに液晶パネルを収納した状態で、液晶パネルを加熱処理する工程と、加熱処理された前記液晶パネルに液晶材を注入する工程とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の液晶パネル収納用カセットは、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱された液晶パネルを注入前の加熱処理工程が終了した後に冷えにくくして保温することができるという効果を奏する。
<実施の形態1>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る液晶パネル収納用カセット1について、図1乃至図3を参照しながら説明する。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る液晶パネル収納用カセット1について、図1乃至図3を参照しながら説明する。
実施の形態1に係る液晶パネル収納用カセット1は、図1に示すような構成であり、互いに対向する一対の内側壁を備えた上下に開口する開口部を有するとともに、一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部3を複数対、第1溝部3の長手方向と直交する方向に配列して有しており、一対の第1溝部3のそれぞれに液晶パネル6の両端部を挿入して開口部内に複数の液晶パネル6を収納する枠状のカセット本体2と、一対の内側壁の間を橋渡しするように開口部内に配置された少なくとも1枚の仕切り板5とを備え、カセット本体2の一対の内側壁のそれぞれに、互いに平行に、かつ一対の第1溝部3に平行に配置された一対の第2溝部4が隣接する一対の第1溝部3間に位置するように設けられているとともに、仕切り板5の両端部は、一対の第2溝部4のそれぞれに挿入されている。
液晶パネル収納用カセット1のカセット本体2は、図1に示すように、外形が四角形状の枠状の部材であり、互いに対向する一対の内側壁を備えて上下に開口する開口部を有している。液晶パネル6に液晶材を注入する時に使用する注入皿7がカセット本体2の開口部に配置できるようになっている。
また、カセット本体2の大きさは、液晶パネル6の大きさによって、適宜選択されるが、例えば、カセット本体2の開口部に収納される液晶パネル6の主面に平行な方向の辺幅が、6(cm)〜40(cm)に、また、収納される液晶パネル6の主面に垂直な方向の辺幅が、50(cm)〜150(cm)に設定されている。
カセット本体2は、一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部3を複数対有しており、この一対の第1溝部3は、第1溝部3の長手方向に直交する方向に配列されている。そして、カセット本体2は、液晶パネル6の両端部を一対の第1溝部3のそれぞれに挿入して開口部内に複数枚の液晶パネル6を収納することができる。また、一対の第1溝部3は内側壁に一定の間隔で第1溝部3の長手方向に直交する方向に設けられている。
第1溝部3の長手方向の最下部3a1は、図2に示すように、カセット本体2の側壁の下面よりも高い位置に設けられている。したがって、液晶パネル6の両端部を第1溝部3に挿入しても液晶パネル6の下端部が最下部3a1の部分で止められることによって、液晶パネル6は、カセット本体2の第1溝部3に保持されて、カセット本体2から抜け落ちることなく、カセット本体2の開口部内に収納される。
また、一対の第2溝部4は、カセット本体2の一対の内側壁のそれぞれに、互いに平行に、かつ一対の第1溝部3に平行に配置されて設けられている。そして、隣接する一対の第1溝部間に位置している。
カセット本体2には、図3に示すように、少なくとも1枚の仕切り板5が、一対の第1溝部3に挿入されて一対の内側壁の間を橋渡しするようにカセット本体2の開口部内に一定の間隔で配置されている。すなわち、仕切り板5の両端部が一対の第2溝部4のそれぞれに挿入されて、仕切り板5が一対の第2溝部4を橋渡しするようにカセット本体2の開口部内に設けられている。
また、仕切り板5は、図2に示すように、液晶パネル6の主面に対向するように配置されている。なお、仕切り板5は、液晶パネル6の大きさに類似した外形が四角形状の部材であり、仕切り板5の大きさは液晶パネル6の大きさに合わせて適宜選択される。
仕切り板5および液晶パネル6は、図2または図3に示すように、液晶パネル収納用カセット1の本体2の内部に交互に配列されることになる。また、液晶パネル収納用カセット1は、仕切り板5の間に、2枚の液晶パネル6が収納されるような構成であってもよい。
第2溝部4の長手方向の最下部4a1は、図2に示すように、カセット本体2の側壁の下面よりも高い位置に設けられている。したがって、仕切り板5の両端部を第2溝部4に挿入して下端部が最下部4a1の部分で止められることによって、仕切り板5はカセット本体2の第2溝部4に保持されて、カセット本体2から抜け落ちることなく、カセット本体2の開口部内に配置される。
液晶パネル6は、図2または図3に示すように、液晶パネル6の板厚方向に複数枚配列されてカセット本体2の開口部に収納されるが、液晶パネル収納用カセット1に収納される液晶パネル6の枚数は、液晶パネル6の大きさや製造プロセスでの作業性を考慮して適宜選択される。
また、第1溝部3の最下部3a1および第2溝部4の最下部4a1は、液晶材を注入する際に、注入皿によって仕切り板5および液晶パネル6が上方に持ち上るような位置に設けられている。
仕切り板5は、洗浄等のためにカセット本体2から取り外すことがあり、仕切り板5のカセット本体2からの着脱性を容易にするために、カセット本体2の上面から突出するような大きさで設けることができる。また、仕切り板5は、液晶パネル6の主面と確実に対向させるために、仕切り板5の上端部が、液晶パネル6の上端部よりも上方に位置するような大きさにしてもよい。
液晶パネル6は、例えば、カラーフィルタ基板およびアレイ基板からなる一対のガラス基板であり、両基板の周縁に沿って配置されたシール材を介して一体化して構成されている。液晶パネル6の内部は液晶材を注入できるように中空構造となっている。また、基板の周縁に配置されるシール材は、その一部に液晶材を注入する液晶注入口を形成するように設けられている。
カラーフィルタ基板とアレイ基板とのギャップ間隔は、例えば、2(μm)〜8(μm)である。液晶皿7に入っている液晶材に液晶注入口を浸して毛細管現象によって液晶パネル6の空間部に液晶材が注入される。さらに、液晶パネル6の液晶注入口を封止材で封止することによって、液晶材がカラーフィルタ基板とアレイ基板の間に密封される。なお、液晶パネル6は、収納用カセット1に収納される際には液晶材が注入されていない状態にあり、液晶材の注入工程を経ることによって液晶材が注入されている状態になる。
図3(a)に示すように、カセット本体2に設けられている第1溝部3の幅Hは、第1溝部3に液晶パネル6を挿入して収納しやすくするために、また、液晶パネル6の遊びが第1溝部3の内部で大きくならないように、例えば、2(mm)〜5(mm)に設定されている。また、図3(a)に示すように、第2溝部4の幅Iは、仕切り板5を第2溝部4に挿入しやすくするために、また、仕切り板5の遊びが第2溝部4の内部で大きくならないように、例えば、2(mm)〜5(mm)に設定されている。なお、遊びとは、液晶パ
ネル6が第1溝部3で動きうる余裕であり、また、仕切り板5が第2溝部4で動きうる余裕である。
ネル6が第1溝部3で動きうる余裕であり、また、仕切り板5が第2溝部4で動きうる余裕である。
図3(a)に示すように、第1溝部3と第2溝部4との間隔Jは、仕切り板5と液晶パネル6との間に毛細管現象によって液晶材が浸透することによって、液晶材の汚損や液晶材の無駄な消費が発生しないように、また、仕切り板5によって液晶パネル6を冷えにくく、さらに、液晶パネル収納用カセット1に収納される液晶パネル6の最大の収納枚数を考慮して、例えば、0.5(mm)〜5(mm)に設定されている。
また、液晶パネル収納用カセット1の本体2は、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱される際に熱が伝導しやすいように、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料からなる。
また、仕切り板5は、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱される際に、熱が伝導しやすいように、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属材料、または、セラミック材料からなる。
また、仕切り板5の厚みは、液晶材注入前の加熱処理工程で加熱された仕切り板5が加熱処理工程の終了後に冷めにくいように、例えば、1(mm)〜4(mm)に設定されている。
図3に示すように、第1溝部3および第2溝部4の深さKは、仕切り板5および液晶パネル6がカセット本体2から抜け落ちないように、例えば、5(mm)〜8(mm)に設定されている。また、仕切り板5が第2溝部4の最下部4a1から、また、液晶パネル6が第1溝部3の底部3a1から抜け落ちることがなければ、それぞれの深さKはそれぞれ異なって設けられていてもよい。
液晶パネル収納用カセット1では、液晶材注入前の加熱処理によって加熱されており、加熱処理が終了しても、仕切り板5は加熱された状態にあり、液晶パネル収納用カセット1の開口部内で液晶パネル6の主面を両側から挟むように設けられているため、液晶パネル6が冷えるのを抑制することができる。これによって、液晶パネル収納用カセット1は、液晶注入装置に入れられても、仕切り板5によって液晶パネル6を冷えにくく保温することができる。
したがって、液晶パネル収納用カセット1を液晶材注入前の加熱処理工程および液晶材注入工程で兼用して双方で使用することで、液晶材の注入の際に液晶材注入装置に設けられたヒーター等で液晶パネルを加熱することなく、仕切り板5が加熱された状態にあることによって、液晶パネル6を仕切り板5の熱を利用して保温することができる。これによって、液晶材の注入の際に、液晶材の粘度が低減して、液晶パネル6への液晶材の注入時間を短縮することができる。
以下に、液晶パネルの製造方法について述べる。
仕切り板5が設けられた液晶パネル収納用カセット1を準備する。図3に示すように、液晶注入口を下側にして、隣接する2つの仕切り板5の間の互いに対向する一対の第1溝部3の間を橋渡しするように第1溝部3に液晶パネル6の両端部を挿入して収納する。これによって、液晶パネル6および仕切り板5が、液晶パネル収納用カセット1の開口部内に収納されて、一定間隔で交互に液晶パネル6の板厚方向に複数枚配置される。なお、液晶パネル収納用カセット1に液晶パネル6を配置した後に、仕切り板5を設けてもよい。
仕切り板5および液晶パネル6が収納された液晶パネル収納用カセット1を、液晶材注入前の加熱処理を行なうために、ベーク槽に入れて液晶パネル6を加熱処理する。なお、ベーク槽の温度は、例えば、120(℃)〜150(℃)に設定されている。したがって、液晶パネル収納用カセット1の内部に設けられた仕切り板5は、ベーク槽での加熱処理によって液晶パネル6とともに加熱される。また、ベーク時間は、例えば、1(h)〜4(h)に設定されている。なお、液晶材注入前の加熱処理は、真空引きしながら加熱処理を行なう加熱真空処理であってもよい。真空引きしながら加熱処理する方法は、液晶パネルの空間部から水分や有機溶媒等の揮発物を効果的に排出することができる。
液晶材注入前の加熱処理が終了した後に、液晶パネル収納用カセット1をベーク槽から取り出す。引き続き、加熱処理された液晶パネル6が収納された液晶パネル収納用カセット1を液晶材注入装置に入れる。すなわち、液晶パネル収納用カセット1は、液晶パネル6が収納された状態で、液晶材注入前の加熱処理および注入工程の双方の工程で兼用して使用する。ここで、仕切り板5は、液晶材注入前の加熱処理によって加熱されている。これによって、仕切り板5は、液晶パネル収納用カセット1の開口部で液晶パネル6の主面を両側から挟むように設けられているため、液晶パネル6が冷えるのを抑制することができる。したがって、液晶パネル6は、液晶材注入装置に入れられても、液晶パネル収納用カセット1の開口部内に仕切り板5が配置されているため、仕切り板5によって冷えにくく保温されている。
図3に示すように、注入皿7は、液晶材注入装置内で液晶パネル収納用カセット1のカセット本体2の内部に位置するように配置される。そして、液晶材注入装置の内部を真空引きする。液晶パネル6は、液晶材の注入の際に液晶注入口が注入皿に浸漬するように注入皿7によって上方に持ち上げられるとともに、仕切り板5も注入皿によって上方に持ち上げられる。これによって、液晶パネル6は、液晶注入口が注入皿7の液晶材に浸漬されて毛細管現象によって液晶パネル6の空隙部に液晶材が注入される。
さらに、液晶注入口を封止材で封止することによって、液晶材を液晶パネル6に密封する。液晶材の注入工程を経ることによって、液晶材が注入された液晶パネル6となる。
ここで、液晶パネル6は、仕切り板5によって保温された状態にあり、液晶パネル6の熱によって液晶材の粘度が低下し、液晶パネル6の空隙部への液晶材の注入をより早く行なうことができる。したがって、液晶パネル6への液晶材の注入時間を短縮することができる。
本発明は上述の第1の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。以下、第1の実施の形態の変形例について説明する。なお、第1の実施の形態の変形例に係る液晶パネル収納用カセットのうち、第1の実施形態に係る液晶パネル収納用カセット1と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
<実施の形態1の変形例1>
以下、第1の実施の形態に係る変形例1の液晶パネル収納用カセット1Aについて、図4乃至図6を参照しながら説明する。
以下、第1の実施の形態に係る変形例1の液晶パネル収納用カセット1Aについて、図4乃至図6を参照しながら説明する。
液晶パネル収納用カセット1Aは、図4に示すような構成であり、第1の実施の形態と比較して、カセット本体2の内側壁の第1溝部3の長手方向の最下部3a2および第2溝部4の長手方向の最下部4a2の位置が互いに異なって設けられている。
液晶パネル収納用カセット1Aは、図4に示すように、第1溝部3の長手方向の最下部
3a2および第2溝部4の長手方向の最下部4a2は、カセット本体2の側壁の下面からの高さが異なっている。すなわち、第2溝部4の長手方向の最下部の4a2が、第1溝3の長手方向の最下部3a2よりも上方に位置している。図4(b)に示すように、液晶パネル収納用カセット1Aを断面視して、第1溝部3および第2溝部4の長手方向のそれぞれの最下部3a2、4a2は千鳥状に配列されている。したがって、仕切り板5の下端部は、液晶パネル収納用カセット1Aの内部で、第1溝部3の最下部3a2よりも高い位置にくることになる。
3a2および第2溝部4の長手方向の最下部4a2は、カセット本体2の側壁の下面からの高さが異なっている。すなわち、第2溝部4の長手方向の最下部の4a2が、第1溝3の長手方向の最下部3a2よりも上方に位置している。図4(b)に示すように、液晶パネル収納用カセット1Aを断面視して、第1溝部3および第2溝部4の長手方向のそれぞれの最下部3a2、4a2は千鳥状に配列されている。したがって、仕切り板5の下端部は、液晶パネル収納用カセット1Aの内部で、第1溝部3の最下部3a2よりも高い位置にくることになる。
また、図5に示すように、液晶パネル収納用カセット1Aの開口部に、仕切り板5および液晶パネル6を収納すると、第2溝部4の長手方向の最下部4a2が第1溝部3の長手方向の最下部3a2より上方に位置しているために、仕切り板5および液晶パネル6のそれぞれの下端部の高さが異なった状態で交互に配列される。
図6は、液晶パネル6に注入皿7に設けられた液晶材を注入している状態を示している。第1溝部3に液晶パネルの両端部が挿入され、液晶パネル6は液晶注入口が液晶材の注入の際に注入皿に浸漬するように上方に持ち上げられる。第2溝部4の長手方向の最下部4a2は注入皿7よりも高い位置になるように設けられる。これによって、液晶パネル6が注入皿7の液晶材に浸漬された状態で、仕切り板5は注入皿7の液晶材よりも上方に位置することになる。
したがって、液晶パネル収納用カセット1Aでは、仕切り板5が液晶材に接触しないように設けられているため、仕切り板5と液晶パネル6との間に液晶材が毛細管現象で入っていくことを防止するとともに、仕切り板5自身が直接液晶材に浸ることによって生じる液晶材の汚損を防止することができる。したがって、図6に示すように、第2溝部4の長手方向の最下部4a2は、注入皿7の上面と最下部4a2との間隔Lが、例えば、5(mm)〜15(mm)になるように、本体2の内側壁に設けられる。
<実施の形態1の変形例2>
以下、第1の実施形態に係る変形例2の液晶パネル収納用カセット1Bについて、図7を参照しながら説明する。
以下、第1の実施形態に係る変形例2の液晶パネル収納用カセット1Bについて、図7を参照しながら説明する。
液晶パネル収納用カセット1Bは、図7に示すような構成であり、第1の実施の形態は仕切り板5が第2溝部4の内部に遊びを持って設けられているのに対して、変形例2は仕切り板5が第2溝部4の側壁に嵌合するように挿入されている。
液晶パネル収納用カセット1Bは、図7に示すように、仕切り板5が第2溝部4の内面に接触するように装着されている。すなわち、仕切り板5は、カセット本体2の内側壁に設けられた第2溝部4の内面に嵌合されて液晶パネル収納用カセット1Bに設けられている。この構成によって、液晶パネル収納用カセット1Bでは、仕切り板5は第2の凹部4の内側面に密着しているため、液晶材注入前の加熱処理工程において、液晶パネル収納用カセット1Bのカセット本体2から仕切り板5に向かって効果的に熱伝導が行なわれる。
これによって、仕切り板5は、加熱処理工程での加熱むらが抑制されて全体にわたって均一に加熱されやすくなる。したがって、加熱処理工程の終了後に、仕切り板5は液晶パネル6を全体にわたって均一に保温することができる。
<実施の形態1の変形例3>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る変形例3の液晶パネル収納用カセット1Cについて、図8乃至図10を参照しながら説明する。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る変形例3の液晶パネル収納用カセット1Cについて、図8乃至図10を参照しながら説明する。
第1の実施の形態に係る変形例3の液晶パネル収納用カセット1Cは、図8に示すように、第1の実施の形態の液晶パネル収納用カセット1のカセット本体2と仕切り板5とが一体となった構成である。
液晶パネル収納用カセット1Cでは、互いに対向する一対の内側壁を備えた上下に開口する開口部を有するとともに、一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部3を複数対、第1溝部3の長手方向と直交する方向に配列して有しており、一対の第1溝部3のそれぞれに液晶パネルの両端部を挿入して開口部内に複数の液晶パネル6を収容する枠状のカセット本体2とを備えている。そして、カセット本体2は、開口部内に、互いに平行に、かつ一対の第1溝部3に平行に配置された、一対の内側壁の間を橋渡しするように隣接する一対の第1溝部3間に位置するように設けられた少なくとも1つの仕切り部8を有している。
液晶パネル収納用カセット1Cは、カセット本体2と仕切り部8が一体となって構成されているため、仕切り部8への熱伝導がより効果的になる。また、カセット本体2から仕切り板5の着脱をすることがなく、プロセスの生産性を向上することができる。
また、変形例2と同様に、仕切り部8が液晶材に接触しないように設けられているため、仕切り部8と液晶パネル6との間に液晶材が毛細管現象で入っていくことを防止するとともに、仕切り部8自身が直接液晶材に浸ることによって生じる液晶材の汚損を防止することができる。したがって、図10に示すように、仕切り部8の底部8aは、注入皿7の上面と底部8aとの間隔Mが、例えば、5(mm)〜15(mm)になるように、カセット本体2の内側壁に設けられる。
本発明は、上述した実施の形態および変形例に特に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更および改良が可能である。
液晶パネル収納用カセット1は、図3に示すように、液晶パネル収納用カセット1の内部で、液晶パネル6の配列方向に、カセット本体2の側壁側から、仕切り板5、液晶パネル6、仕切り板5の順に配列するように構成されているが、液晶パネル収納用カセット1のカセット本体2が金属材料からなっており、液晶パネル2の両主面をカセット本体2および仕切り板2で挟むようになるため、カセット本体2の側壁側から、液晶パネル6、仕切り板5、液晶パネル6の順に配列するように構成してもよい。
1、1A、1B、1C 液晶パネル収納用カセット
2 カセット本体
3 第1溝部
3a1、3a2 最下部
4 第2溝部
4a1、4a2 最下部
5 仕切り板
6 液晶パネル
7 注入皿
8 仕切り部
8a 底部
2 カセット本体
3 第1溝部
3a1、3a2 最下部
4 第2溝部
4a1、4a2 最下部
5 仕切り板
6 液晶パネル
7 注入皿
8 仕切り部
8a 底部
Claims (6)
- 互いに対向する一対の内側壁を備えた上下に開口する開口部を有するとともに、前記一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部を複数対、該第1溝部の長手方向と直交する方向に配列して有しており、前記一対の第1溝部のそれぞれに液晶パネルの両端部を挿入して前記開口部内に複数の前記液晶パネルを収納する枠状のカセット本体と、
前記一対の内側壁の間を橋渡しするように前記開口部内に配置された少なくとも1枚の仕切り板とを備えた液晶パネル収納用カセットにおいて、
前記カセット本体の前記一対の内側壁のそれぞれに、互いに平行に、かつ前記一対の第1溝部に平行に配置された一対の第2溝部が隣接する前記一対の第1溝部間に位置するように設けられているとともに、前記仕切り板の両端部は、前記一対の第2溝部のそれぞれに挿入されていることを特徴とする液晶パネル収納用カセット。 - 請求項1に記載の液晶パネル収納用カセットであって、
前記仕切り板は、金属材料からなることを特徴とする液晶パネル収納用カセット。 - 請求項1または請求項2に記載の液晶パネル収納用カセットであって、
前記第2溝部の長手方向の最下部は、前記第1溝部の長手方向の最下部よりも上に位置していることを特徴とする液晶パネル収納用カセット。 - 互いに対向する一対の内側壁を備えた上下に開口する開口部を有するとともに、前記一対の内側壁のそれぞれに対して互いに平行に配置された一対の第1溝部を複数対、該第1溝部の長手方向と直交する方向に配列して有しており、前記一対の第1溝部のそれぞれに液晶パネルの両端部を挿入して前記開口部内に複数の前記液晶パネルを収納する枠状のカセット本体とを備えた液晶パネル収納用カセットにおいて、
前記カセット本体は、前記開口部内に、互いに平行に、かつ前記一対の第1溝部に平行に配置された、前記一対の内側壁の間を橋渡しするように隣接する前記一対の第1溝部間に位置するように設けられた少なくとも1つの仕切り部を有していることを特徴とする液晶パネル収納用カセット。 - 請求項4に記載の液晶パネル収納用カセットであって、
前記仕切り部の底部は、前記第1溝部の長手方向の最下部よりも上に位置していることを特徴とする液晶パネル収納用カセット。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の液晶パネル収納用カセットに液晶パネルを収納した状態で、液晶パネルを加熱処理する工程と、加熱処理された前記液晶パネルに液晶材を注入する工程とを備えたことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
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JP2011163957A JP2013029567A (ja) | 2011-07-27 | 2011-07-27 | 液晶パネル収納用カセット、およびそれを用いた液晶パネルの製造方法 |
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