JP2013029010A - サンプラーに装着される装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】方位に関する情報をもつコアの採取を可能にする方位確認用装置を提供する。
【解決手段】アウターヘッド10aに固定し上端に方位確認用目印38を有するボーリングロッド10bと、アウターヘッド10aの上端に固定した連結構造体32とを備え、連結構造体32の下面に貫通穴32a設け、連結構造体32の内部に横断面n角形の上端が開放した拘束部32bを配置し、連結構造体32の上部にボーリングロッド10bが連結し、下端をインナーヘッド12aに固定し、連結構造体32の貫通穴32aを貫通する連結ロッド36をさらに備え、外周に凹凸を形成した連結ロッド36の上端を拘束部32b内に延長し、インナーチューブ12にコアを収納後、ボーリングロッド10bを通じ拘束部32b内に複数の鋼球32dを投入して連結ロッド36の回転を阻止し、コアの方位を確認できるように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、岩盤や地盤のコアを採取するサンプリングを行うためのサンプラーに装着される方位確認用装置に関する。
地層は、図3に示されるように傾きをもっているため、その広がりにはある方向性(構造)がある。また、地層の中には、亀裂・断層・滑り面などのように地層とは別の方向性をもつ構造が含まれることがある。このため、岩盤や地盤のサンプリングを行う際、地層の傾斜方向や亀裂などの方向の情報を取得できるのが理想的であり、非常に重要な意味をもつ。したがって、サンプリングされたコアにおいてその方位が確認できるようになると、地層に含まれる様々な三次元の地質情報が得られることとなる。
図4は、一例として、従来のダブルコアチューブ・サンプラーを用いてサンプリングを行っている例を示した模式図である。すなわち、図4(a)は、サンプラーが所定深度まで到達した状態を示している。この状態では、コアは周囲の地盤と連続しているので、アウターチューブを回転させて地中に押し込んでいく場合にも、(インナーチューブは、地盤とつながったコアとの摩擦があるため回転しないので)コアは方位に関する情報をもっている。一方、図4(b)は、インナーチューブ内にコアが収容されたので、コアの下端を切り離した状態を示している。この状態では、コアは周囲の地盤から切り離されたので、アウターチューブの回転に伴い、インナーチューブもベアリングを介して自由に回転するようになる。したがって、コアは方位に関する情報を失ったこととなる(換言すると、コアの下端を切り離した後にコアを地上に引き上げたとしても、地中においてインナーチューブが既に回転してしまっているため、コアの正確な方位を知ることができない)。このように、従来のサンプラーを用いてサンプリングした場合には、採取したコアの方位に関する情報を得ることができないという不都合があった。
本発明は、このような状況に鑑みて開発されたものであって、方位に関する情報をもつコアの採取を可能にする方位確認用装置を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の方位確認用装置は、アウターヘッドに固定され、上端に方位確認用目印が付けられたボーリングロッドと、前記アウターヘッドの上端に固定されたボックス状の連結構造体とを備え、前記連結構造体の下面に貫通穴が設けられ、前記連結構造体の内部に、横断面がn角形(n≧3)で上端が開放した拘束部が配置されており、前記連結構造体の上部に、前記ボーリングロッドが連結されており、下端がインナーヘッドに固定され、前記連結構造体の前記貫通穴を貫通する連結ロッドをさらに備え、外周に凹凸が形成された前記連結ロッドの上端が前記連結構造体の前記拘束部内に延びており、インナーチューブにコアが収納された後、前記ボーリングロッドを通して前記拘束部内に複数の鋼球を投入することにより、前記連結ロッドの回転を阻止し、前記コアの回収時に前記コアの方位を確認できるように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の方位確認用装置を従来のサンプラーに装着することにより、コアの方位、すなわち地層の三次元的な情報を取得することができ、これにより地層、亀裂、断層などの走向傾斜や滑り面、漏水、湧水個所の方向などを推定することが可能になる。とりわけ、本装置は、深度が深い場合でも対応することができる。
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る方位確認用装置について詳細に説明する。図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る方位確認用装置が装着されたダブルコアチューブ・サンプラーの長さ方向断面を模式的に示した図である。図1には、ダイヤビットなどの切削部14が下端に設けられたアウターチューブ(外管)10、およびアウターチューブ10内に収容されたインナーチューブ(内管)12が示されている。アウターチューブ10およびインナーチューブ12は、円筒形の管状部材によってそれぞれ形成されており、両者とも、下端が開放し、上端がヘッド部分(アウターヘッド10a、インナーヘッド12a)によって閉鎖されている。アウターチューブ10とインナーチューブ12は、ヘッド部分10a、12aのところで、ベアリングケース16を介して回転可能に連結されており、これにより、アウターチューブ10とインナーチューブ12は、互いに自由に回転するようになっている。また、アウターチューブ10のアウターヘッド10aには、上方に延びる円筒形のボーリングロッド10bが取り付けられている。なお、インナーチューブ12の先端には、採取したコアを地上に引き上げるのに使用するリフターケース12bが配置されている。以上の構成は、従来のダブルコアチューブ・サンプラーに用いられているものと同様である。
図1において全体として参照符号30で示される本発明の好ましい実施の形態に係る方位確認用装置は、アウターヘッド10aの上端にネジ(図示せず)などにより固定されたボックス状の連結構造体32を備えている。ボックス状の連結構造体32の下面には、貫通穴32aが設けられている。
連結構造体32の内部には、横断面が四角形で、上端が開放した拘束部32b(図2(a)参照)が配置されている。なお、拘束部32bの横断面は、図示したような四角形でなくとも、n角形(n≧3)であればよい。連結構造体32の上部には、図1に示されるように、ボーリングロッド10bが連結されている。
下端がクランプ34によってインナーヘッド12aに固定された連結ロッド36が、連結構造体32の貫通穴32aを貫通し、上端36aが連結構造体32内に延びている。連結ロッド36の上端36aは、外周に凹凸が形成された異形部となっており、上端36aが連結構造体32の拘束部32b内に収容されるようになっている(図1参照)。なお、クランプ34は、公知のものを使用してよい。
次に、方位確認用装置30の使用に関して説明する。まず、サンプリング作業を開始する。サンプリング作業においては、アウターチューブ10を回転させて土を切削しながら、サンプラーを地中に押し込み、サンプリングを行う。そして、サンプリングが終了した後(すなわち、インナーチューブ12内にコアが押し込まれた後)、ボーリングロッド10bを通して拘束部32b内に鋼球32dを投入すると、拘束部32b内での上端36aの外周との間の隙間が鋼球32dで満たされるので(図2(b)参照)、連結ロッド36の回転が阻止され、アウターチューブ10とインナーチューブ12が固定されることとなる(換言すると、インナーチューブ12が回転すると、それに伴い、アウターチューブ10も回転する)。その際、ボーリングロッド10bの上端に、所望の方位を示す方位確認用目印38を付ける。しかる後、リフターケース12bでコアの下端を切り離すと、インナーチューブ12は回転することとなるが、インナーチューブ12が(連結ロッド36、クランプ34、ベビーロッド36を介して)アウターチューブ10とともに回転するので、コアを地上に引き上げたときに、ボーリングロッド10bの上端に付けられた方位確認用目印38を見ることにより、インナーチューブ12内のコアの方位を確認することができる。
方位確認用装置30は、深度が比較的浅い垂直ボーリングから深い垂直ボーリングまでに適応している。深度が深くなる場合であっても、方位確認用装置30では、地上からボーリングロッド10b内に鋼球32cを投入すれば、拘束部32b内に鋼球32dが充填され、アウターチューブ10とインナーチューブがともに回転するようにすることができるので、とりわけ有用である。方位確認用装置30は、砂礫層や岩盤破砕部までの広範囲の地層に用いられる。
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
本発明の好ましい実施の形態に係る方位確認用装置が装着されたダブルコアチューブ・サンプラーの長さ方向断面を示した模式図である。 図2(a)は図1の部分2aの拡大図、図2(b)は図2(a)の線2b−2bに沿って見た図、図2(c)は図2(b)において鋼球が充填されている状態を示した図である。 サンプラーによりサンプリングしている状態を示した模式図である。 従来のダブルコアチューブ・サンプラーを用いてサンプリングを行っている例を示した模式図である。
10 アウターチューブ(外管)
10a アウターヘッド
10b ロッド
12 インナーチューブ(内管)
12a インナーヘッド
12b リフターケース
14 切削部
16 ベアリングケース
30 方位確認用装置
32 連結構造体
32a 貫通穴
32b 拘束部
32c 貫通穴
32d 鋼球
34 クランプ
36 連結ロッド
36a 上端
38 方位確認用目印

Claims (1)

  1. ダブルコアチューブ・サンプラーに装着される装置であって、
    アウターヘッドに固定され、上端に方位確認用目印が付けられたボーリングロッドと
    前記アウターヘッドの上端に固定されたボックス状の連結構造体とを備え
    前記連結構造体の下面に貫通穴が設けられ、前記連結構造体の内部に、横断面がn角形(n≧3)で上端が開放した拘束部が配置されており、前記連結構造体の上部に、前記ボーリングロッドが連結されており
    下端がインナーヘッドに固定され、前記連結構造体の前記貫通穴を貫通する連結ロッドをさらに備え、外周に凹凸が形成された前記連結ロッドの上端が前記連結構造体の前記拘束部内に延びており
    インナーチューブにコアが収納された後、前記ボーリングロッドを通して前記拘束部内に複数の鋼球を投入することにより、前記連結ロッドの回転を阻止し、前記コアの回収時に前記コアの方位を確認できるように構成されていることを特徴とする装置
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