JP2013028564A - 毛髪処理剤、及び当該毛髪処理剤を使用した毛髪処理方法 - Google Patents

毛髪処理剤、及び当該毛髪処理剤を使用した毛髪処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、毛髪のパーマネントウェーブおよび縮毛矯正(ストレート)処理の前、中、又は後の処理時等において、一方ではウェーブ形成力、ストレート形成力を向上させ、他方では毛髪を強化することが可能な毛髪処理剤、及び毛髪処理方法を提供することにある。
【解決手段】
本発明の毛髪処理剤は、卵白加水分解物と、アルカリイオン水とを含有することを特徴とする。また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤であることを特徴とする。また、本発明の毛髪処理方法は、前処理剤、第一剤、中間処理剤、第二剤、後処理剤の少なくとも一つの化粧品的に許容可能な処理媒体中に、本発明の毛髪処理剤を添加した組成物を用いて毛髪を処理することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪処理剤、及び当該毛髪処理剤を使用した毛髪処理方法に関し、特に、卵白加水分解物を使用する毛髪処理剤、及び当該毛髪処理剤を使用した毛髪処理方法に関する。
近年、カラーリング(ブリーチ)、パーマネントウェーブ、ストレート(縮毛矯正)処理などの繰り返し使用により損傷毛を持つ人が増大している。毛髪の損傷は、ブラッシングやドライヤーの熱などを含めた物理的損傷、カラーリング、ブリーチ、パーマネントウェーブ、ストレート処理などによる化学的損傷、日光、海水などによる環境的損傷が複合的に重なることにより、発生する。中でも、毛髪のブリーチ処理は、毛髪中に存在するメラニン色素を過酸化水素水などの酸化剤で分解する方法であり、その際、毛髪中に存在する-SS-結合の開裂が発生し、毛髪損傷が発生する。ブリーチ処理を数回に渡って処理した毛髪は、未処理毛と比較して、-SS-含量が著しく減少することが知られている(非特許文献1)。
毛髪中の-SS-結合は、毛髪中で、三次元的架橋を形成しており、物理化学的な特徴、あるいはその構造安定性に大きく寄与しているだけではなく、毛髪のパーマネントウェーブおよび縮毛矯正処理においても、重要な役割を担っている。すなわち、毛髪のパーマネントウェーブ処理は、毛髪中に存在する-SS-結合の切断(還元工程)と再結合(酸化工程)を巧みに利用したものであり、美容業界において広く利用されている。昔から還元工程における還元剤としては、チオグリコール酸(TG)、L-システイン(CYS)などが使用されており、これら還元剤は、毛髪中に浸透拡散することにより、機能(セット性能)を発現する(非特許文献2)。こうしたパーマネントウェーブおよび縮毛矯正処理のおける機能性(毛髪のウェーブ形成力、特にウェーブ保持率など)は、毛髪中の-SS-含有量に大きく影響する。先に述べたブリーチ処理などにより、-SS-含有量が著しく減少した毛髪(ハイダメージ毛)に、パーマネントウェーブ処理を行った場合、所望するウェーブ形成が得られないといった問題点があった。また、こうしたハイダメージ毛に、ストレート処理を行った場合、所望するストレート形成が得られないばかりか、かえって毛髪形状がタンパク変性により変化し、損傷を来してしまうといった問題点があった。
さらに、還元剤により毛髪中に存在する-SS-結合が切断されると、毛髪中の蛋白質の相互作用は著しく低下する。すなわち、使用する還元剤の種類によっては、還元・酸化処理後の毛髪引張切断強度が、著しく低下してしまうといった問題点があった。
また、毛髪の損傷修復効果を向上させることを目的とし、毛髪化粧料にケラチン、コラーゲン、シルク、エラスチン、卵白由来の蛋白加水分解物を含有することを特徴とする毛髪用化粧料が提案されている。例えば、特許文献1において、パパインを用いて卵白を加水分解し、パパインを用いて卵白を加水分解し、得られた反応液を65〜75℃まで加熱し、続いて、トリプシン、バチルス属細菌由来プロテアーゼ、アスペルギルス属糸状菌由来プロテアーゼ及びブロメラインからなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質加水分解酵素を用いて加水分解を行い、さらにペプチダーゼを用いて加水分解を行うことにより得られた卵白加水分解物を含有する毛髪化粧料が提案されている。特許文献1には、上記卵白加水分解物を含有する毛髪化粧料を塗布し、27℃で10分間(浴比2倍)放置した後、ヘアドライヤーを用いて乾燥させ、この操作を繰り返し行うと、毛髪の弾力性、風合い、つやの改善効果、及び、毛髪の損傷修復効果が得られることが記載されている。
特開2007−238515
Kuzuhara,A. Biopolymers 2006,81,506-514. Kuzuhara,A.; Hori,T.Sen-i Gakkaishi 2003,59(4),128-132.
しかしながら、いずれの非特許文献、特許文献においても、毛髪のパーマネントウェーブおよび縮毛矯正(ストレート)処理の前中後の処理として使用すること、及び毛髪へ塗布することにより、ウェーブ形成力、ストレート形成力および毛髪の引張切断強度が向上するといった記載はされていない。また、-SS-含量が少ない損傷毛(ハイダメージ毛)であっても所望するウェーブ形成、ストレート形成が得られるといった記載はされていない。
したがって、本発明の目的は、毛髪のパーマネントウェーブおよび縮毛矯正(ストレート)処理の前、中、又は後の処理時等において、一方ではウェーブ形成力、ストレート形成力を向上させ、他方では毛髪を強化することが可能な毛髪処理剤、及び毛髪処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者らは、種々の組合せからなる処理剤、及び処理方法について鋭意検討した結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の毛髪処理剤は、卵白加水分解物と、アルカリイオン水とを含有することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、さらに、アルギニン、リジン、ヒスチジン、シトルリン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン、システイン、メチオニン、プロリン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、テアニンの群からなる少なくとも一つのアミノ酸、又はタウリンを含むことを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、アルカリイオン水が、pH9以上からなることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法は、前処理剤、第一剤、中間処理剤、第二剤、後処理剤の少なくとも一つの化粧品的に許容可能な処理媒体中に、請求項1〜4項のいずれか1項に記載の毛髪処理剤を添加した組成物を用いて毛髪を処理することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記毛髪処理が、パーマネントウェーブ処理、又はストレート(縮毛矯正)処理であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記組成物中における卵白加水分解物の含有量が0.01〜20重量%であることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記卵白加水分解物が、(1)パパインを用いて卵白を加水分解し、(2)得られた反応液を65〜75℃まで加熱し、(3)続いて、トリプシン、バチルス属細菌由来プロテアーゼ、アスペルギルス属糸状菌由来プロテアーゼ及びブロメラインからなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質加水分解酵素を用いて加水分解を行い、(4)さらにペプチダーゼを用いて加水分解を行うことにより得られたものであることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、卵白加水分解物は、前記ペプチダーゼを用いて加水分解を行うことにより得られた反応液を75〜120℃まで加熱した後、不溶性成分を除去して得られたものであることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記卵白加水分解物は、アミノ酸組成分析によるシステイン含量が4.5質量%以上を示すものであることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記卵白加水分解物は、ゲル濾過クロマトグラフィーによる分子量分布分析において、タンパク質、ペプチド及びアミノ酸の合計を示す全面積に対する、分子量50〜10、000の範囲にある面積の比が60%以上になるものであることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記卵白加水分解物は、20℃での水に対する溶解度が1w/v%以上を示すものであることを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、卵白は、鶏卵の乾燥卵白であることを特徴とする。
本発明の毛髪処理剤及び毛髪処理方法によれば、-SS-含量が少ない損傷毛(ハイダメージ毛)であってもダメージをさせることなく、所望するウェーブ形成、ストレート形成が得られるといった有利な効果を奏する。
本発明の毛髪処理方法によれば、パーマネントウェーブ処理、およびストレート(縮毛矯正)処理工程において、前処理剤、パーマネントウェーブ第一剤、中間処理剤、パーマネントウェーブ第二剤中の少なくとも一つの化粧品的に許容可能な媒体中に、卵白加水分解物を添加し、含有させた組成物を用いて毛髪を処理することにより、ウェーブ形成力、ストレート形成力および毛髪の引張切断強度が向上するといった毛髪処理方法を提供することができるという有利な効果を奏する。
本発明の毛髪処理剤は、卵白加水分解物と、アルカリイオン水とを含有することを特徴とする。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤である。これらの処理剤に用いることで、ウェーブ形成力、ストレート形成力を向上させ、他方では毛髪を強化することが可能となる。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、毛髪内部のケラチンタンパクを補強するという観点から、さらに、アルギニン、リジン、ヒスチジン、シトルリン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン、システイン、メチオニン、プロリン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、テアニンの群からなる少なくとも一つのアミノ酸、又はタウリンを含むことができる。
また、本発明の毛髪処理剤の好ましい実施態様において、毛髪内に存在するイオン結合を切断し、卵白加水分解物などの有効成分の浸透性を促進させるという観点から、アルカリイオン水が、pH9以上、好ましくは、pH10以上からなる。アルカリイオン水は、アルカリ性を示す水で有れば特に限定されることはない。例えば、アルカリイオン水は、アルカリイオン整水器(アルカリイオン生成機ともいう)から作ることが可能であり、電解水の一つでもあるといえる。アルカリイオン水は、あくまでアルカリ性という性質によってその効果を示し、pHがすべての指標であり、pHによってすべてが管理されている。その結果、水道水に含まれる水酸化物、例えば水酸化カルシウムのようなアルカリ金属類の水酸化物がその本質と考える。アルカリイオン水のうち、マイナスの還元電位が、−200mV以上のものを活性水素水と分類する学者等も存在している。例えば、還元水とは、還元性という本質による効果を考えた電気分解法によるものであり、電子を与える性質を与える性質を作る方法で「pH+酸化還元+電子」の3つの管理を行う場合をも含まれる。還元性はまさに電子量であり、電子量の多い水程還元性が高く、この還元性が生体内の電子不足を補い、生体の正常な働きを促す大きな要因となる。
さらに、pH11以上を強電解アルカリ水と呼び、pH13.1が現在最も強い。強アルカリイオン水とは、自然水を電気分解で処理し、特殊な隔膜装置に通電・加圧させて得られた物理的に電子過剰な水である。還元水としては、S−100(商品名、株式会社エー・アイ・システムプロダクト製)が挙げられる。また、S−100(商品名、株式会社エー・アイ・システムプロダクト製)のMSDSシートとしては、例えば、混合物(電解還元イオン水)、含有成分(H0、SiO、NaO、Cl、CaO、K、P、Mg)、含有量0.3%(HO:99.7%)、原料名称電解還元性イオン水 S−100、比重1.001(20℃)、水素イオン濃度pH12±0.5、酸化還元電位0〜−100mVのような成分のものも存在する。
アルカリイオン水の製法は、例えば、イオン交換膜を塩橋として、電極間を隔てた電気分解によるものを挙げることができる。水溶液に電極を用いて電圧をかけると、陽極では陰イオンが酸化され、陰極では陽イオンが還元される。水道中には様々なイオンが溶解しているが、どのイオンが酸化および還元されるかは、溶存するイオンの酸化還元電位(還元電位)とイオンの濃度とによる。したがって、最終生成物がどのような組成であるかはもともとの水道水の成分に依存する。一般には、陽極では水素が発生し溶液はアルカリ性となる。本発明において使用可能なアルカリイオン水は、上述のものも含まれる。
強アルカリイオン水とは、自然水を電気分解で処理し、特殊な隔膜装置に通電・加圧させて得られた物理的に電子過剰な水である。例えば、強アルカリイオン水が超還元性水であってもよく、毛髪内に存在するイオン結合を切断し、卵白加水分解物などの有効成分の浸透性をより効果的に促進させるという観点から、強アルカリイオン水としては、水素イオン濃度がpH11以上で、酸化還元電位が0mV以下の電解水で、更に浸透圧が100(mOsM)以下の値を示すイオン水を挙げることができる。また、超還元水としては、S−100(商品名、株式会社エー・アイ・システムプロダクト製)が挙げられる。
次に、本発明の毛髪処理方法について説明する。本発明の毛髪処理方法は、本発明の毛髪処理方法は、前処理剤、少なくとも還元剤を含有する第一剤、中間処理剤、少なくとも酸化剤を含有する第二剤、後処理剤の少なくとも一つの化粧品的に許容可能な処理媒体中に、上述した本発明の毛髪処理剤を添加した組成物を用いて毛髪を処理することを特徴とする。より効果を引き出すという観点から、前処理剤等に本発明の毛髪処理剤を添加したものを、患者に施術し、乾燥させて、次の処理を行ってもよい。
本発明において、前処理剤、第一剤、中間処理剤、第二剤、後処理剤の少なくとも一つの化粧品的に許容可能な処理媒体中に、上述した本発明の毛髪処理剤を添加した組成物を用いることとしたのは、以下の理由による。
すなわち、-SS-含有量が著しく減少した毛髪(ハイダメージ毛)に、パーマネントウェーブ処理を行った場合、所望するウェーブ形成が得られないといった問題があり、良好なパーマネントウェーブ処理および縮毛矯正処理を行うには、何らかの処理が必要である等といった背景があったことから、パーマネントウェーブ処理および縮毛矯正処理における前・中間・後処理剤が非常に大切となり、処理の前後にケラチンやコラーゲンなどの蛋白加水分解物等を用いて、施術中の毛髪構造劣化の進行を抑制し、損傷してしまった部位の補強を行うなど、パーマネントウェーブ剤の機能を達成できるような製品開発を行ったためである。
前・中間・後処理剤の役割は、毛髪の状態と目的(希望のヘアスタイルを造る)に応じて選択されたパーマネントウェーブ剤をできるだけ均一に効率よく毛髪に作用させると共に、毛髪本来の弾力を与え、第二剤処理による酸化定着を促進させ、さらにダメージを起こさないように毛髪を保護することである。
まず、前処理剤は、パーマネントウェーブ処理および縮毛矯正処理前に使用し、特にダメージの強い部分に作用させ、毛髪内部および毛髪表面を補強・保護し、パーマネントウェーブ第一剤の浸透を抑制し、均一なウェーブ形成や毛髪損傷防止することを目的とする処理剤である。一方で、撥水性毛や硬毛などのパーマネントウェーブ剤が作用しにくい毛髪に対しては、パーマネントウェーブ第一剤の有効成分である還元剤の浸透を促進することを目的とする。代表的な成分としては、PPT(蛋白加水分解物)、保湿剤、油剤、高分子化合物、界面活性剤等が挙げられる。
また、第一剤とは、少なくとも還元剤を含有するパーマネントウェーブ(縮毛矯正)第一剤のことであり、また、第二剤とは、少なくとも酸化剤を含有するパーマネントウェーブ(縮毛矯正)第二剤のことである。
パーマネントウェーブ(縮毛矯正)処理剤は、一般にパーマネントウェーブ第一剤とパーマネントウェーブ第二剤とから構成される。パーマネントウェーブ第一剤に配合されている有効成分は、還元剤の他に、pHをアルカリに調整することによって、毛髪を膨潤させ有効成分の毛髪内浸透性に寄与させると共に還元剤の還元力を高めるためのアルカリ剤や、パーマネントウェーブによるダメージからの保護とパーマネントウェーブ後の状態保持のためのコンディショニング剤、毛髪保護剤や、アルカリ剤等の臭いをマスクしたりするための香料や、還元剤の過反応を抑える反応調整剤や、頭皮への刺激を緩和する抗炎症剤や、金属封鎖剤や、界面活性剤などを含有することができる。
一方、パーマネントウェーブ第二剤に配合されている有効成分は、切断された-SS-結合を再結合するための酸化剤であり、他に、pH調整剤や、コンディショニング剤や、金属封鎖剤や、界面活性剤などを含有することができる。
そして本発明の毛髪処理剤に適用可能な、処理剤として以下のようなものを挙げることができる。例えば、医薬部外品としてのパーマネントウェーブ剤には、有効成分や、効能、効果、用法により次の9種類、すなわち、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤、システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤、システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールド一浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするパーマネントウェーブ第一剤用時調製発熱ニ浴式パーマネントウェーブ剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式縮毛矯正剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式縮毛矯正剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とし高温整髪用アイロンを使用する加温ニ浴式縮毛矯正剤等を例示することができる。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、パーマネントウェーブ第一剤に配合されているチオグリコール酸とアルカリで毛髪の-SS-結合を切断し、パーマネントウェーブ第二剤に配合されている臭素酸塩または過酸化水素で-SS-結合を再結合させるものである。パーマネントウェーブ第一剤には、チオグリコール酸が過剰に反応するのを抑制する反応調整剤のジチオジグリコール酸が4%まで配合することできる。
システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、パーマネントウェーブ第一剤に配合されているシステインまたはアセチルシステインとアルカリで毛髪の-SS-結合を切断し、パーマネントウェーブ第二剤に配合されている臭素酸塩または過酸化水素で-SS-結合を再結合させるものである。パーマネントウェーブ第一剤には、安定剤(酸化防止剤)としてチオグリコール酸が1%まで配合することができる。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、薬剤に配合される有効成分は、上述のチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とほぼ同様であるが、処理時に60℃以下での加温が認められているものである。加温により反応が促進されるので、パーマネントウェーブ第一剤のチオグリコール酸濃度、アルカリ、pHの上限が上記1よりも低く設定されている。
システインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、剤に配合される有効成分は、上述のシステインの塩類またはアセチルシステインを有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤とほぼ同様であるが、処理時に60℃以下での加温が認められている。加温により反応が促進されるので、パーマネントウェーブ第一剤のシステイン濃度、アルカリの上限が、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤よりも低く設定されている。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールド一浴式パーマネントウェーブ剤とは、チオタイプのパーマネントウェーブ第一剤のみのパーマ液であり、パーマネントウェーブ第2剤処理は空気酸化により行うタイプのものである。そのため、パーマネントウェーブ第一剤のチオ濃度、pH、アルカリの範囲は狭く上限も低く設定されている。パーマネントウェーブ第2剤処理の必要がないので、処理時間は短いが毛髪への負担は少なくない。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするパーマネントウェーブ第一剤用時調製発熱ニ浴式パーマネントウェーブ剤とは、2種のパーマネントウェーブ第一剤を、使用の直前に混合して毛髪に塗付するタイプのものである。その一方に含まれるチオグリコール酸と他方に含まれる過酸化水素が酸化還元反応して発熱し液温が40℃くらいまで上昇する。過酸化水素に対して過剰のチオグリコール酸が配合されているため、混合後はチオグリコール酸と熱が残ることになり、この熱によりチオグリコール酸の反応性を高めて毛髪に強い作用を与える。パーマネントウェーブ第2剤は、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式パーマネントウェーブ剤と同様である。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式縮毛矯正剤とは、パーマネントウェーブ第一剤、パーマネントウェーブ第2剤の規格値、反応メカニズムは上記1と同様であるが、ウェーブや縮毛を伸ばすという点で全く反対の目的で用いられるタイプのものである。癖毛を伸ばすという目的のため、クリーム状のものが多い。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式縮毛矯正剤とは、パーマネントウェーブ第一剤、パーマネントウェーブ第2剤の規格値、反応メカニズムは上述のチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤と同様であるが、ウェーブや縮毛を伸ばすという点で、全く反対の目的で用いられるものである。癖毛を伸ばすという目的のため、クリーム状のものが多い。
チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とし高温整髪用アイロンを使用する加温ニ浴式縮毛矯正剤とは、パーマネントウェーブ第一剤、パーマネントウェーブ第2剤の規格値、薬品の反応メカニズムはチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式パーマネントウェーブ剤と同様であるが、更にアイロンを用いるという点で上述のチオグリコール酸またはその塩類を有効成分とするコールドニ浴式縮毛矯正剤、チオグリコール酸またはその塩類を有効成分とする加温ニ浴式縮毛矯正剤などの縮毛矯正剤と異なるタイプのものである。本発明はこのような公知の処理剤に適用することも可能である。
なお、本発明の毛髪処理剤は、化粧品カーリング料にも適用可能な処理剤である。すなわち、近年、パーマネントウェーブ基準の規制緩和に伴い、洗い流せるセット料として、システアミン塩酸塩、ブチロラクトンチオール、チオグリセリン、チオ尿酸、亜硫酸ナトリウム、グリセリルモノチオグリコレートの還元剤を配合したカーリング料が市販されているが、これらの化粧品カーリング料に対する処理剤として、本発明の毛髪処理剤を適応することが可能である。
また、中間処理剤は、パーマネントウェーブ第一剤処理後の中間水洗処理後に使用するもので、一剤アルカリを中和し、毛髪のpHを等電点に戻すことを主な目的とする処理剤である。また、パーマネントウェーブ第一剤処理後は、毛髪が最も膨潤した状態であり、PPTなどを補給することを目的とする。これらにより、パーマネントウェーブ第二剤の酸化定着を促進し、毛髪を補強し、本来の弾力を与えることができる。代表的な成分としては、PPT(蛋白加水分解物)、pH調整剤、保湿剤、界面活性剤等が挙げられる。
また、後処理剤とは、パーマネントウェーブ第二剤処理後の水洗処理後に使用するもので、パーマネントウェーブ処理に伴う毛髪のコンデションを整えたり、残留したアルカリを中和・除去し酸化処理を高めたり、さらに毛髪損傷を起こさないように毛髪を保護することを目的とする処理剤である。代表的な成分としては、PPT(蛋白加水分解物)、保湿剤、油剤、高分子化合物、pH調整剤、界面活性剤等が挙げられる。
また、本発明の毛髪処理方法の好ましい実施態様において、前記毛髪処理が、パーマネントウェーブ処理、又はストレート(縮毛矯正)処理であることを特徴とする。なお、本発明における卵白加水分解物の処理方法の特徴として、卵白加水分解物の中間処理工程において、高温整髪用アイロンを用いた縮毛矯正処理を行った場合、より効果性が高いと考えられている。
本発明において、組成物に添加する卵白加水分解物の配合量は、ウェーブ形成力、ストレート形成力および毛髪の引張切断強度を高める観点、および経済性の観点から、卵白加水分解物の含有率は、組成物の全重量に対して、0.01〜20重量%、より好ましくは0.1〜5重量%とすることができる。また、卵白加水分解物が、(1)パパインを用いて卵白を加水分解し、(2)得られた反応液を65〜75℃まで加熱し、(3)続いて、トリプシン、バチルス属細菌由来プロテアーゼ、アスペルギルス属糸状菌由来プロテアーゼ及びブロメラインからなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質加水分解酵素を用いて加水分解を行い、(4)さらにペプチダーゼを用いて加水分解を行うことにより得られたものであることが好ましい。また、その際、酵素活性を失活させるという観点から、卵白加水分解物が、工程(4)で得られた反応液を75〜120℃まで加熱した後、不溶性成分を除去して得られたものであることが好ましい。
また前記卵白加水分解物が、アミノ酸組成分析によるシステイン含量が4.5質量%以上を示すものが好ましい。また、分子量の小さい成分が多くなることによって、水への溶解性が向上し、加熱による変性、又は凝集が起こりにくくなるという観点から、前記卵白加水分解物が、ゲル濾過クロマトグラフィーによる分子量分布分析において、タンパク質、ペプチド及びアミノ酸の合計を示す全面積に対する、分子量50〜10、000の範囲にある面積の比が60%以上になるものが好ましい。また、水への溶解性が高く、製剤化し易いという観点から、前記卵白加水分解物が、20℃での水に対する溶解度が1w/v%以上を示すものであることが好ましい。また、卵白は、鶏卵の乾燥卵白であることが好ましい。また、卵白加水分解物以外の蛋白加水分解物(ケラチン、シルク、コラーゲン、小麦、大豆由来など)と併用してもよい。
本発明において、卵白加水分解物は、化粧品的に許容可能な媒体に配されることができる。その目的のために、従来から使用されている一又は複数の溶媒は、水、C1−C6アルコール類、ベンジルアルコール、C2−C6エーテル、及びC2−C6エステルを挙げることができる。
好ましくは、アルコール類は、アルカノール類、アルカンジオール類およびベンジルアルコールから選択される。使用され得るアルカノール類としては、エタノール、プロパノール、又はイソプロパノールを挙げることができる。使用され得るアルカンジオール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール及びペンタンジオールを挙げることができる。例えば、溶媒は水/アルコールの混合物であってもよい。
また、本発明で使用される組成物は、毛髪に適用することを意図した化粧品用組成物に従来から使用されており、所望する特性に不利益を与えない、化粧品的に許容可能な少なくとも一つのアジュバンドをさらに含有してもよい。
例えば、還元剤、アルカリ剤、酸化剤、界面活性剤、乳化安定剤、保湿剤、油剤、シリコーン、キレート剤、増粘剤(高分子化合物)、pH調整剤、香料、着色料、防腐剤、紫外線吸収剤などの添加剤を挙げることができる。
還元剤としては、例えば、チオグリコール酸、チオグリセリン、L−システイン、L−システイン、DL-システイン、N−アセチルシステイン、システアミン、ブチロラクトンチオール、グリセリルモノチオグリコレート、メルカプトエタノール、ジチオスレイトール、メルカプトプロピオン酸、グルタチオン、チオグリコールアミド、チオグリコールヒドラジド、チオリンゴ酸、チオ乳酸、亜硫酸、亜硫酸水素、チオ硫酸及びそれらの塩が挙げられる。
アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリエチレンイミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、重炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、アルギニン等が挙げられる。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、過ホウ酸塩、過炭酸ナトリウム等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンゾルコニウムなどの陽イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビテンモノステアレートなどの非イオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリン酸アミドプロピルベタインなどの両性界面活性剤などが挙げられる。乳化安定剤としては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の炭素数6〜22の高級アルコール;保湿剤としては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどのNMF成分、ヒアロルン酸、コンドロイチン硫酸などのムコ多糖類、セラミド、コレステロール、脂肪酸等;増粘剤(高分子化合物)としては、例えば、カチオン化セルロース、カチオン化グワーガム、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー等;シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、環状ジメチルシロキサン等;キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、1−ヒドロキシエタン-1、1−ジホスホン酸ナトリウム等;pH調整剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸やその塩類等を挙げることができる。
次に、本発明を、実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されることを意図するものではない。
実施例1及び比較例1〜3
表1に示すタンパク質を表1に示す濃度となるように、アルカリイオン水〔発売元:(株)サニープレイス、商品名:プラチナアミノイオン水〕で希釈して中間処理剤(本発明による毛髪処理剤)を調製した。
パーマネントウェーブ処理時において各種中間処理剤を用いて処理を行った毛髪を用いて、キルビー法によるウェーブ効率、および毛髪引張切断強度試験を行った。以下にその評価方法を示す。
評価試験A [キルビー法によるウェーブ効率試験]
ウェーブ効率は、キルビー法(非特許文献2)に準じて測定した。キューティクルの向きの揃った人健常毛20本(長さ20cm)を一束とした毛髪を、0.5wt%ラウリル硫酸ナトリウム溶液中に50℃で10分間浸漬した。次いで流水で洗浄し、乾燥させることにより、毛髪試料を作製した。毛束をウェーブ効率測定器具に一方に束ねた毛髪をゴムバンドで固定し、もう一端を緩みがなく、かつ強く引っ張らないようにしながら軸へ交互に通し、ゴムバンドで器具に固定した。そして、毛髪を固定した器具をプラチナアミノイオン水中(pH11.5)に25℃で、15分間(浴比250倍)し、前処理を行った後、パーマネントウェーブ第一剤〔発売元:(株)サニープレイス、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。次いで前記で得られた各種中間処理剤中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)した後、パーマネントウェーブ第二剤〔(株)サニープレイス発売、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。試料を器具から無理のないようにはずし、ガラスプレート上に静かに置き、1番目から5番目までのカール頂点の長さ(b)を測定し、下記式(1)を用いてウェーブ効率を算出した。また、比較のため、中間処理を除いた時のウェーブ効率も算出した。
ここで、a:止め棒の1番目から5番目までの長さ(mm)、b:1番目から5番目までのカール頂点の長さ(mm)、c:bを直線にした時の長さ(mm)、である。

ウェーブ効率(%)=100[1−{(b−a)/(c−a)}] (1)
評価試験B [毛髪引張切断強度試験]
キルビー法によるウェーブ効率試験を行った後、室温で乾燥させた毛髪に対して、高感度毛髪引張試験機(KES−G1−SH、カトーテック株式会社製)を用いて、毛髪一本当りの引張切断強度を1.2cm/minの引張速度で測定した(n=10)。
表1は、種々のタンパク質を用いた場合のウェーブ効率や引っ張り切断強度等を示す。
Figure 2013028564
表1中、比較用ケラチン加水分解物は、商品名:プロモイスWK−H(成和化成社製)を指し、エンドウ蛋白加水分解物は、商品名:プロモイスWJ(成和化成社製)を指す。
表1から、卵白加水分解物含有組成物を用いて、中間処理を実施した場合(実施例1)、実施しなかった場合(比較例1)と比較して、ウェーブ効率が著しく向上しているだけではなく、有意差を持って引張切断強度(実施例1と比較例1との有意差検定:P<0.05)が向上していることが分かる。これに対して、ケラチン加水分解物を用いて、中間処理を実施した場合(比較例2)、ウェーブ効率はわずかに向上するものの、引っ張り強度は、まったく向上しない。また、エンドウ蛋白加水分解物を用いて、中間処理を実施した場合(比較例3)、ウェーブ効率は向上するが、その反面、引張切断強度が若干低下することが分かる。
実施例2〜4及び比較例2
表2に示すタンパク質を表2に示す濃度となるように、アルカリイオン水〔発売元:(株)サニープレイス、商品名:プラチナアミノイオン水〕で希釈して前処理剤を調製した。
Figure 2013028564
パーマネントウェーブ処理時おいて前処理剤を用いて処理を行った毛髪を用いて、キルビー法によるウェーブ効率、および毛髪引張切断強度試験を行った。以下にその評価方法を示す。
評価試験C[キルビー法によるウェーブ効率試験]
ウェーブ効率は、キルビー法(非特許文献2)に準じて測定した。キューティクルの向きの揃った人健常毛20本(長さ20cm)を一束とした毛髪を、0.5wt%ラウリル硫酸ナトリウム溶液中に50℃で10分間浸漬した。次いで流水で洗浄し、乾燥させることにより、毛髪試料を作製した。毛束をウェーブ効率測定器具に一方に束ねた毛髪をゴムバンドで固定し、もう一端を緩みがなく、かつ強く引っ張らないようにしながら軸へ交互に通し、ゴムバンドで器具に固定した。次いで、毛髪を固定した器具を表2に示す濃度となるように卵白加水分解物を配合した前処理剤(実施例2)とアルカリイオン水のみの前処理剤(比較例4)中に、それぞれ25℃で、15分浸漬(浴比250倍)した。そして、パーマネントウェーブ第一剤〔発売元:(株)サニープレイス、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。次いで、パーマネントウェーブ第二剤〔(株)サニープレイス発売、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。試料を器具から無理のないようにはずし、ガラスプレート上に静かに置き、1番目から5番目までのカール頂点の長さ(b)を測定し、式(1)を用いてウェーブ効率を算出した。
また、実施例3においては、表2に示す濃度となるように卵白加水分解物を配合した前処理剤中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)した後、タオルドライした後、室温にて乾燥させた。このようにして前処理した毛束をウェーブ効率測定器具に一方に束ねた毛髪をゴムバンドで固定し、もう一端を緩みがなく、かつ強く引っ張らないようにしながら軸へ交互に通し、ゴムバンドで器具に固定した。そして、パーマネントウェーブ第一剤〔発売元:(株)サニープレイス、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。次いで、パーマネントウェーブ第二剤〔(株)サニープレイス発売、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。試料を器具から無理のないようにはずし、ガラスプレート上に静かに置き、1番目から5番目までのカール頂点の長さ(b)を測定し、式(1)を用いてウェーブ効率を算出した。
さらに、実施例4においては、毛髪を固定した器具をプラチナアミノイオン水中(pH11.5)に25℃で、15分間(浴比250倍)し、前処理を行った。そして、表2に示す濃度となるように卵白加水分解物を配合したパーマネントウェーブ第一剤〔発売元:(株)サニープレイス、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。次いで、パーマネントウェーブ第二剤〔(株)サニープレイス発売、商品名:イオンシス(スーパーハードタイプ)〕中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した。試料を器具から無理のないようにはずし、ガラスプレート上に静かに置き、1番目から5番目までのカール頂点の長さ(b)を測定し、式(1)を用いてウェーブ効率を算出した。
また、表2から、卵白加水分解物含有組成物を用いて、前処理を実施した場合(実施例2,3)、実施しなかった場合(比較例4)と比較して、ウェーブ効率が著しく向上しているだけではなく、引っ張り切断強度が向上していることがわかる。また、卵白加水分解物をパーマネントウェーブ第一剤に配合した場合(実施例4)、配合しなかった場合に比較して、ウェーブ効率が著しく向上しているだけではなく、引っ張り切断強度が向上していることがわかる。
実施例5及び比較例5,6
市販の人毛黒毛毛束(17.5cm)に対して、ブリーチ剤[株式会社マンダム製、商品名:ギャツビーEXハイブリーチ]を2倍重量塗布した後、室温下で30分間放置することにより、ブリーチ処理を行い、次いで、ヘアドライヤーで毛束を乾燥させる操作を1サイクルとして、5サイクル行うことにより、損傷毛(ハイダメージ毛)を作製した。上述のように作製した損傷毛から任意に1本の毛髪を選択し、そのうち3分の1を未処理試料(比較例5)とし、残り3分の2の試料を、アンモニア水によりpH9.0に調整した4.0wt%のL-システイン水溶液中に10分間、25℃に浸漬(浴比1:250)させ、1分間水洗した(パーマネントウェーブ第一剤処理)。そして、この試料のうち半分を5.0wt%の卵白加水分解物を配合した前処理剤中に、25℃で、15分浸漬(浴比250倍)した(中間処理)。次いで、6.0wt%臭素酸ナトリウム水溶液中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した後、室温で風乾(パーマネントウェーブ第二剤処理)することにより、実施例5の毛髪試料を作製した。さらに、もう半分(パーマネントウェーブ第一剤処理した試料)の試料に対して、6.0 wt %臭素酸ナトリウム水溶液中に25℃で、15分浸漬(浴比250倍)し、水洗した後、室温で風乾することにより、比較例6の毛髪試料を作製した。
評価試験D[ラマン分光法による毛髪内ジスルフィド(−SS−)結合量の解析]
損傷毛(ハイダメージ毛)内部に存在するジスルフィド(−SS−)結合量を以下の方法によって評価した。次に、上記で得られた毛髪試料又は未処理の損傷毛を凍結させ、ミクロトーム(ライカ社製、品番:CM1800型)を用いて毛髪断面試料を作製し、顕微ラマン装置(Jobin Yvon社製、商品名:Ramanor T−6400型)を用いて毛髪内部(毛髪表面からの深さ:3〜30μm)方向に対するラマンスペクトルを測定した。
各毛髪試料について、510cm−1に観測されるS−Sバンド(S−S)の面積強度を、1450cm−1に観測されるC−Hバンド(C−H)の面積強度で除することにより、毛髪内部のジスルフィド(−SS−)結合量を算出した。そして、コルテックス領域7点(毛髪表面から3、5、7、10、15、20又は30μmの距離)の平均値と標準偏差を算出し、有意差検定を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2013028564
評価試験E[毛髪断面観察による損傷度評価]
上記で得られた毛髪断面試料を光学顕微鏡により観察(毛髪断面形状の変形、キューティクル領域の剥離・クラッキング、コルテックス領域のクラッキング)した。
表3に示された結果から、危険率5%以下で、L−システインを用いてパーマネントウェーブ処理した場合(比較例6)には、毛髪内部(コルテックス領域)においてもジスルフィド結合量が減少していることが分かる。一方、本パーマネントウェーブ処理時に卵白加水分解物を用いて中間処理を行った場合(実施例5)には、毛髪内部の−SS−結合量は、減少していないことがわかる。このことは、卵白加水分解物が毛髪内部にまで浸透し、−SS−結合が新たに毛髪中に導入された結果、ウェーブ効率、及び引張切断強度が向上したものと推測される。また、比較例6の毛髪試料の場合、毛髪断面の損傷(毛髪形状の変形、コルテックス領域のクラッキング、キューティクルの剥離・クラッキング)が確認されたのに対して、実施例5の毛髪試料の場合、毛髪損傷は確認されなかった。このことは、卵白加水分解物を用いて中間処理を行った場合、パーマネントウェーブ時のダメージを防げることを示唆している。
本発明によると、-SS-含量が少ない損傷毛(ハイダメージ毛)であってもダメージをさせることなく、所望するウェーブ形成、ストレート形成が得られるといった効果を期待でき、用途が広く実用的であり、広範囲の美容業界の分野において利用価値が高い。

Claims (13)

  1. 卵白加水分解物と、アルカリイオン水とを含有する毛髪処理剤。
  2. 前記毛髪処理剤が、パーマネントウェーブ処理剤、又は縮毛矯正処理剤である請求項1記載の毛髪処理剤。
  3. さらに、アルギニン、リジン、ヒスチジン、シトルリン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン、システイン、メチオニン、プロリン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、テアニンの群からなる少なくとも一つのアミノ酸、又はタウリンを含むことを特徴とする請求項1又は2項に記載の毛髪処理剤。
  4. 前記アルカリイオン水が、pH9以上からなる請求項1〜3項のいずれか1項に記載の毛髪処理剤。
  5. 前処理剤、少なくとも還元剤を含有する第一剤、中間処理剤、少なくとも酸化剤を含有する第二剤、後処理剤の少なくとも一つの化粧品的に許容可能な処理媒体中に、請求項1〜4項のいずれか1項に記載の毛髪処理剤を添加した組成物を用いて毛髪を処理することを特徴とする毛髪処理方法。
  6. 前記毛髪処理が、パーマネントウェーブ処理、又はストレート(縮毛矯正)処理であることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 前記組成物中における卵白加水分解物の含有量が0.01〜20重量%であることを特徴とする請求項5又は6項に記載の方法。
  8. 前記卵白加水分解物が、(1)パパインを用いて卵白を加水分解し、(2)得られた反応液を65〜75℃まで加熱し、(3)続いて、トリプシン、バチルス属細菌由来プロテアーゼ、アスペルギルス属糸状菌由来プロテアーゼ及びブロメラインからなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質加水分解酵素を用いて加水分解を行い、(4)さらにペプチダーゼを用いて加水分解を行うことにより得られたものであることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 卵白加水分解物は、前記ペプチダーゼを用いて加水分解を行うことにより得られた反応液を75〜120℃まで加熱した後、不溶性成分を除去して得られたものであることを特徴とする請求項7又は8記載の方法。
  10. 前記卵白加水分解物は、アミノ酸組成分析によるシステイン含量が4.5質量%以上を示すものであることを特徴とする請求項7〜9項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記卵白加水分解物は、ゲル濾過クロマトグラフィーによる分子量分布分析において、タンパク質、ペプチド及びアミノ酸の合計を示す全面積に対する、分子量50〜10、000の範囲にある面積の比が60%以上になるものであることを特徴とする7〜10項のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記卵白加水分解物は、20℃での水に対する溶解度が1w/v%以上を示すものであることを特徴とする請求項7〜11項のいずれか1項に記載の方法。
  13. 卵白は、鶏卵の乾燥卵白であることを特徴とする請求項7〜12項のいずれか1項に記載の方法。
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