JP2013028519A - 窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主面の法線が結晶軸から傾斜した酸化亜鉛系基板1上に、窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜2を形成するにあたって、少なくとも亜鉛と酸素と窒素を原料ガスとして使用し、これらを750〜900℃の温度条件で基板1に接触させて、基板1表面に、窒素をドープした酸化亜鉛系材料からなる結晶を成長させて窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜2を形成する。原料ガスとしての酸素供給量に対する亜鉛供給量は、窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の亜鉛と酸素のモル比(亜鉛/酸素)が1より大きくなるようにされる。原料ガスとしての窒素は、窒素ガスを高周波で励起することによって発生させた窒素ラジカルを含む。
【選択図】図1
Description
ZnO系半導体を使用した実用的な発光素子を作成するためには、ガリウム(Ga)などをドープしたn型ZnO系薄膜と、窒素(N)などをドープしたp型ZnO系薄膜とを接合したpnホモ接合構造を作製する必要がある。
しかしながら、n型ZnO系半導体は作製技術が確立されているものの、p型のZnO系半導体の作製技術については再現可能なレベルに達していないのが現状である。
逆に成長温度が高い場合は、結晶性は改善されるが、高温によって薄膜表面からNが脱離しやすくなり、取り込まれる窒素濃度が低くなってしまう。
図18にZnOの結晶構造を示す。(a)に示すように、ZnOは六方晶系の結晶構造を有し、結晶のc軸方向に対して+c面((b)参照)と、−c面((c)参照)との二つの異なる極性面を有する。
サファイア基板上にZnO系薄膜を成長させると、+c面の結晶を成長させるのは非常に難しいが、ZnO系基板上では容易に+c面または−c面を有する結晶を成長させることができる。上記のような極性面の違いを利用し、+c面ZnO系基板上に+c面ZnO系薄膜を成長させると、高濃度Nドープが可能となる。
特許文献1に記載の方法では、微傾斜角が0.5度以下のサファイア微傾斜基板を用いて、窒化物バッファ層を間に挟み、窒化物半導体薄膜を作製する。
特許文献2に記載の方法では、微傾斜角が0.5度以上の微傾斜基板を用いて、窒化物バッファ層を間に挟み、窒化物半導体薄膜を作製する。
特許文献3に記載の方法では、(0001)面で構成される複数のテラスがm軸方向に階段状に連なった主表面を有し、(0001)面を基準とした傾斜角2度以下のZnO系基板を作製する。
特許文献4には、主面がc面を有するMgxZn1−xO(0≦x<1)基板において、主面の法線を基板結晶軸のm軸c軸平面に射影した射影軸がc軸に対し角度φ(0<φ≦3)で傾斜する基板を用いることが開示されている。
上記基板を用いることにより、基板の積層側表面にm軸方向に並ぶ規則的なステップを形成できるため、ZnO系半導体膜の平坦性を向上させることができる。
またこれらの発明は、基板と薄膜との間にバッファ層を挟んでいるため、薄膜を形成する工程が複雑になってしまう。
特許文献1、2を比較すると、特許文献1では傾斜角度0.5度以下の微傾斜基板、特許文献2では傾斜角度0.5度以上の微傾斜基板を用いて、それぞれ異なる表面形態の薄膜を作製している。
特許文献1の方法では表面平坦性に優れた薄膜を作製することができるが、ドーパントとなる元素の取り込みについては良好とはいえない。一方、特許文献2の方法ではドーパントが用いられておらず、特許文献2にはドーパントを用いた場合に良好な表面形態が得られるか否かは不明である。
特許文献3、4の方法では、主面が(0001)面から微傾斜した基板を用いて、アンドープZnO系薄膜を作製する。このため、ドーパントを用いた場合に良好な表面形態が得られるか否かは不明である。
本発明は、上記のような問題を鑑みてなされたもので、表面平坦性に優れ、かつ高濃度窒素ドーピングを実現できるZnO系薄膜を作製する方法を提供することを目的とする。
窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、一般式「MgyZn1−yO」(0≦y<0.1)で表される酸化亜鉛系材料に窒素をドープしたものを使用でき、前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成する際の前記酸化亜鉛系基板の温度は750〜800℃とすることができる。
窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、一般式「MgyZn1−yO」(0.1≦y<1)で表される酸化亜鉛系材料に窒素をドープしたものを使用でき、前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成する際の前記酸化亜鉛系基板の温度は800〜900℃とすることができる。
前記yは、0.1≦y≦0.5を満たすことが好ましい。
前記酸化亜鉛系基板の主面の法線の結晶軸からの傾斜角度は、0度を越え、3度以下であることが好ましい。
窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、分子線エピタキシー法により形成することができる。
窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、前記酸化亜鉛系基板表面に、直接形成することが好ましい。
窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の窒素濃度は、4×1018個/cm3以上とすることができる。
また、亜鉛を酸素に対して過剰条件で供給することによって、窒素ドープを容易にし、高濃度の窒素ドープが可能となる。
さらに、反応性が高い窒素ラジカルの使用により、通常の窒素ガスを用いるよりも効果的に窒素ドープを行うことができ、いっそうの高濃度の窒素ドープが可能となる。
前記原料ガスとしての酸素供給量に対する亜鉛供給量は、前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の亜鉛と酸素のモル比(亜鉛/酸素)が1より大きくなるようにされる。前記原料ガスとしての窒素は、窒素ガスを高周波で励起することによって発生させた窒素ラジカルを含む。
以下、本発明の製造方法の一例を詳しく説明する。
図4は、本発明で使用できる酸化亜鉛系基板の一例である酸化亜鉛系基板1(以下、単に基板1ということがある)を模式的に示すものである。基板1は、例えば一般式「MgxZn1−xO(0≦x<1)」で表される基本組成を有する材料(酸化亜鉛系材料)(以下、ZnO系材料という)からなる。xは例えば0.5以下とすることができる。
なお、基板1は全体がZnO系材料で構成されていなくても、少なくとも表面が前記ZnO系材料で構成されていればよい。
c面3はZnO系材料の結晶の(0001)面であり、m面4は(1−100)面である(図18参照)。c軸6はc面3に垂直であり、m軸7はm面4に垂直である。
図示例では、c面3がテラスであり、m面4がステップである。凸状構造5は、互いに平行であって紙面に垂直に延在する形状としてよい。
基板1表面は、図4に破線で示すように、平面である主面1a(凸状構造5の頂部を通る面)を有するとみなすことができる。
ZnO系材料(例えばZnO系半導体)からなる基板では、理想的なステップ・テラス構造を持つ場合、ステップ高さH1は1分子層に相当する0.26nmになる。このようなステップは一般的にモノレイヤーステップと呼ばれる。テラス幅W1は、基板の傾斜角(図示例ではφ)に応じて決まり、傾斜角が大きいほどステップ幅は狭くなる。
傾斜角φを前記範囲(0<φ≦3)とすることによって、良好なマクロステップ(後述)を有し、表面平坦性が良好かつ高濃度の窒素(N)をドープしたZnO系薄膜が得られる。
傾斜角φが大きすぎると、c面3(テラス3)の幅W1(テラス幅W1)が原子の拡散距離(後述)に比べて短くなり、薄膜がステップ・テラス構造を維持することができず、荒れた表面になるおそれがある。また、マクロステップ(後述)の形成には、基板1が規則正しいモノレイヤーステップ構造を持つことが前提となるため、傾斜角φは0度よりも大きくなければならない。
法線8の傾斜方向は、結晶のm軸7に近づく方向(例えば法線8と結晶m軸7のなす角度が略最小となる方向)であることが好ましい。
なお、図4および図5では、各部の大きさ、比などが実際と異なる場合がある。他の図においても同様である。
図1に示すように、基板1上に形成される窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜2(NドープZnO系薄膜)(以下、単に薄膜ということもある)は、一般式「MgyZn1−yO(0≦y<1)」で表される基本組成を有する酸化亜鉛系材料(ZnO系材料)に窒素をドープした材料(NドープZnO系材料)から構成される。yは例えば0.5以下とすることができる。
薄膜2の窒素(N)の濃度は4×1018個/cm3以上が好ましい。
ZnO系材料は、キャリア濃度に影響を及ぼさない範囲において、微量の他の元素(硫黄、セレン、テルル、ボロン、アルミニウム、ガリウム、インジウム、窒素、リン、砒素、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム等)が含まれていてもよい。
次に、図1〜図3を参照して、基板1上に、窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成する方法の一例を説明する。薄膜の形成には、分子線エピタキシー(Molecular Beam Epitaxy;MBE)法などの真空蒸着法を採用できる。
図3は、基板1上に薄膜2を形成する製造装置の一例である。
この製造装置20は、基板1を収容可能なチャンバ21(超高真空成長室)と、基板1を任意の温度に加熱するヒータ22(加熱部)と、チャンバ21内を排気する真空ポンプなどの排気系23と、Zn供給部24(第1原料供給部)と、Mg供給部25(第2原料供給部)と、酸素供給部26(第3原料供給部)と、窒素供給部27(第4原料供給部)とを有する。
Zn供給部24は、Znを供給するためのものであって、図示せぬヒータによってZnを加熱し、気化させてチャンバ21内に供給できる。図示例では、Zn供給部24の先端部24aはチャンバ21内に設けられ、この先端部24aからZn蒸気をチャンバ21内に供給できる。
Mg供給部25は、Mgを供給するためのものであって、図示せぬヒータによってMgを加熱し、気化させてチャンバ21内に供給できる。図示例では、Mg供給部25の先端部25aはチャンバ21内に設けられ、この先端部25aからMg蒸気をチャンバ21内に供給できる。
窒素供給部27は、高周波(RF)ラジカルセル31と、RFラジカルセル31に高純度N2ガスを供給するN2ガス供給系32と、RFラジカルセル31に接続されたRF電源33とを備えている。
図3に示すように、排気系23により減圧したチャンバ21内に基板1を配置する。チャンバ21内の圧力は、例えば1×10−7Torr以下、好ましくは1×10−9Torr以下(1Torr=133.32Pa)とすることができる。
薄膜2の形成に先だって、基板1を例えば700℃程度に加熱するサーマルクリーニングを行うことによって基板1表面の清浄化を図ることもできる。
Nラジカルは反応性が高いため、通常のN2ガスを用いるよりも効果的にNドープを行うことができ、高濃度のNドープが可能となる。
励起条件は周波数13.56MHz、励起出力150〜400Wが好ましく、200〜300Wがより好ましい。適切な励起条件に設定することにより、規則的なマクロステップ構造のZnO系薄膜を作製できる。励起出力が大きすぎると、高エネルギーのNラジカルが薄膜2表面に打ち込まれるようになり、薄膜2が荒れた表面になってしまう。また、励起出力が小さすぎるとN2ガスが励起されず、Nラジカルが発生しない。
薄膜2がMgを含む場合には、亜鉛含有ガス、酸素含有ガス、窒素含有ガスに加え、Mg供給部25でMg蒸気(Mg含有ガス)を発生させ、これらの原料(Zn、Mg、O、N等)を基板1に蒸着させることにより結晶を成長させ、窒素をドープしたMgZnO系材料からなる薄膜2を形成する。
薄膜2が上記原料(Zn、Mg、O、N)以外の原料を含む場合には、薄膜2の形成にあたって、その原料を含むガスを供給すればよい。
薄膜2の厚さは、例えば100〜1000nmとすることができる。薄膜2の厚さは、膜形成の時間等により調整できる。
このときの原子10の拡散距離は、得られる熱エネルギーの大きさに従って決まり、基板1の温度が高いほど拡散距離は長くなる。原子10の拡散距離が、基板1のc面3(テラス3)のテラス幅W1に相当する場合、原子10はテラス3(c面3)の全範囲に拡散することができ、エネルギー的に安定となるステップ4(m面4)で吸着され、基板1と結合する。
このような成長が起こると、薄膜2はモノレイヤーステップ(前述)を保って成長する。すなわち、高さがステップ4と等しいステップ14を有するステップ・テラス構造の薄膜2が形成される。このような成長形態は一般的にステップフロー成長と呼ばれる。
図1に示すように、この場合には、原子10がステップ4を越えて移動するため、モノレイヤーステップのステップ数個分から数十個分に相当する巨大なステップ14が形成される。これをマクロステップ14(符号14Aで示す)と呼ぶ。符号14Bはモノレイヤーステップのステップと同じ高さのステップである。
モノレイヤーステップ・テラス構造を持つ基板上に、窒素(N)をドープしたZnO系薄膜を成長することを考える。
一般に、窒素(N)のように、ZnO系材料(ZnO系半導体)との結合力が弱い原子を取込むとき、成長温度を高くすると薄膜表面からNが脱離しやすくなり、高濃度のNドープを達成することができない。
一方、成長温度を低くすると、高濃度のNをドープできるが、結晶性が低下する、表面が粒状のモフォロジを示して荒れてしまう、などの欠点がある。
マクロステップが形成される条件においては、マクロステップがエネルギー的に非常に安定しているため、平坦な基板表面ならばNが脱離してしまう温度であっても、Nがマクロステップに吸着されて薄膜中にドープされると考えられる。
このため、図1に示すように、マクロステップ14Aが形成される条件においては、高濃度のNドープが可能となる。
マクロステップ14Aを有する薄膜2は、モノレイヤーステップに比べると表面がわずかに荒れてしまうが、結晶面を反映した規則正しいステップ・テラス構造を有するため、表面平坦性は十分確保される。
この温度は、形成するべき薄膜2を構成する材料の組成に応じて設定することが好ましい。例えば、形成するべき薄膜2のZnO系材料がMg0.0Zn1.0Oであるとき(「MgyZn1−yO」(y=0))には、750〜800℃が好ましく、ZnO系材料がMg0.1Zn0.9Oであるとき(「MgyZn1−yO」(y=0.1))は、800〜900℃が好ましい。
図1に示すように、薄膜2を形成する際の温度を前記範囲とすることによって、薄膜2表面に規則正しいマクロステップ14Aが形成され、表面平坦性を良好にするとともに高濃度の窒素取り込みが可能となる。
前記温度を前記範囲とすることによって、薄膜2表面に規則正しいマクロステップ14Aが形成され、表面平坦性を良好にするとともに高濃度の窒素取り込みが可能となる。
図3に示す製造装置20を用いてZnリッチ条件を設定するには、Zn供給部24からのZn供給量と、酸素供給部26からの酸素供給量とが前記条件を満たすようにZn供給部24および酸素供給部26を設定する。
その理由は次のように推測できる。
例えば、完全なZnO単結晶は、ZnとOが1:1の組成(ストイキオメトリ)だが、この組成では高濃度のNドープが難しい。
Znリッチ条件で薄膜2を成長させることにより、意図的にOが欠乏した状態を作ると、ZnO結晶にはO欠陥が生成される。O欠陥が存在しないZnO結晶では、Zn−O間の結合が強いため置換によりNを導入するのは非常に難しいが、O欠陥を有するZnO結晶では、ZnO結晶中にOに代えてNを導入することが容易になる。
このため、薄膜2をZnリッチ条件で成長させることによって、Nドープを容易にし、高濃度のNドープが可能となる。
(実施例1A、1B、比較例1A、1B)
本発明の製造方法によって+c面ZnO基板上に作製したNドープZnO薄膜の実施例と比較例を示す。
主面の法線が、結晶のc軸からm軸に向かって0.5度傾斜した+c面ZnO基板(三菱化学製)を用意した。基板表面に付着した不純物を取り除くために、基板を5%塩酸水溶液に5分間浸漬し、ウェットエッチングによる表面処理を行った。
基板の表面処理を行った後、ZnO基板上に、MBE法によってNドープZnO薄膜の成長を行った。以下にその手順を説明する。
薄膜の形成を行う前に、エッチングでは除去しきれない基板表面の水分などを取り除くため、基板を700℃に加熱し、30分間のサーマルクリーニングを行った。
高純度(6N)のZnが充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたZnの蒸気圧は約1.2×10−7Torrだった。
Oについては、成長室(チャンバ)内へ供給するO2ガス流量を0.5sccmに設定し、13.56MHz、250Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Oラジカルを発生させた。
Zn蒸気圧と、Oラジカルの励起条件を上記のように設定することで、Zn過剰供給条件(Znリッチ条件)でZnOを作製することができる。
ドーパントとなるNについては、成長室(チャンバ)内へ供給するN2ガス流量を0.6sccmに設定し、13.56MHz、300Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Nラジカルを発生させた。
これらの方法で発生したZn蒸気、Oラジカル、Nラジカルを、所定の温度に加熱したZnO基板上に供給することによって、NドープZnO薄膜を成長させた。
図6に、実施例および比較例のNドープZnO薄膜の表面形態を、原子間力顕微鏡(AFM)で観察した結果を示す(平面図)。観察範囲は全てのサンプルにおいて10μm四方である。
表面形態と表面粗さの観点から、実施例1A、1Bのように750C°および800℃で成長すると、m軸方向(図6の略左右方向)に並んで規則正しくマクロステップ構造が形成され、表面粗さ(Rms粗さ)も小さくなることが分かる。
まず、ZnO薄膜に単分子層で構成されるステップ・テラスが形成された例と、実施例1Aで見られたマクロステップを比較する。
図12(a)は、単分子層から構成されるステップ・テラスが形成された、アンドープZnO薄膜のAFM像であり、図12(b)は、図12(a)に示した位置におけるステップ・テラスの断面プロファイル(A1−A1断面矢視図)である。
また断面プロファイル中にAからDで示した、各ステップの高さを測定した結果を表1に示す。
表1から、形成されているステップ高さの平均は0.265nmであり、ZnO単分子のc軸長0.26nmとほぼ一致している。従って、このアンドープ薄膜はステップフロー成長をし、単分子層から構成されるステップ・テラス構造を形成したことが分かる。
また、断面プロファイル中にAからEで示した、各ステップの高さを測定した結果を表2に示す。表2から分かるように、各ステップの高さは1.80〜2.38nmとなっており、これをZnO単分子のc軸長に換算すると、おおむね7分子層分の高さを持っていることが分かる。従って、実施例1Bにおいては単分子層が複数個分集まったマクロステップからなるステップ・テラス構造がm軸方向に並んで規則正しく形成されていることが分かる。
作製した薄膜は全て10mm角のZnO基板上に成長している。ここで、基板の中央部と、基板の端から1mm内側の領域をAFMで1箇所ずつ観察し、その2箇所がマクロステップで構成されていた場合に、その薄膜は「マクロステップで構成されている」と判断した(図14を参照)。言い換えると、10mm角の基板上で、64%以上の面積がマクロステップで構成されていれば(図14の破線(点線)内の領域)、その薄膜は「マクロステップで構成されている」と判断できる。
例として、実施例1Bの基板の中央部、および端から1mm内側の領域のAFM像を図15に示す。図15(a)は中央部の像であり、図15(b)は端から1mm内側の領域の像である。
2箇所とも、m軸に並んでマクロステップからなるステップ・テラス構造が形成されていることが分かる。従って、実施例1Bの薄膜は「マクロステップで構成されている」と言える。
図中の破線(点線)は薄膜・基板界面を示しており、これより左側がNドープZnO薄膜、右側がZnO基板となる。薄膜部分に含まれるN濃度はほぼ一定であり、深さ方向に対して均一にNがドープされていることがわかる。また薄膜のN濃度は深さ方向平均で、約8.2×1018cm−3であり、800℃という高温で高い濃度のNをドープすることができた。
図8は、サンプルの成長温度に対して各サンプルの電子濃度をプロットしている。また、図8には実施例および比較例と同様の方法で作製した、成長温度800℃のアンドープZnOからなる薄膜のキャリア濃度も示した。
ECV測定の結果、実施例、比較例およびアンドープZnO薄膜のキャリアタイプはいずれもn型であった。
実施例1A、1Bではキャリア濃度が約1〜2×1016cm−3となり、アンドープZnO薄膜と比較して、1桁近くキャリア濃度が小さかった。一方、比較例1A、1Bのキャリア濃度はそれぞれ約4×1016cm−3、約9×1016cm−3で、実施例と比較するとキャリア濃度が高くなった。
実施例1A、1Bは、m軸方向に並ぶマクロステップを有しており、Nの取込み効率が高いため、高温で成長したにも関わらず高濃度のNがドープされている。取り込まれたNはアクセプタとして働き、p型キャリア(ホール)が形成されるため、アンドープZnOで生じるn型キャリア(電子)が打ち消され、キャリア濃度が減少したと考えられる。
一方、比較例1A、1Bは、表面にマクロステップを形成しておらず、Nの取込み効率が低い。このためp型キャリアが十分に生成されず、アンドープZnOと比べてあまりキャリア濃度が減少しないと考えられる。
以上の結果から、マクロステップを有する表面形態のZnOはNの取込み効率が高く、Nがアクセプタとして振舞い、電子濃度が小さくなる。さらに高濃度のNをドープすることで、p型ZnOを作製することが期待できる。
(実施例2A、2B、比較例2)
本発明の製造方法によって+c面ZnO基板上に作製したNドープMgyZn1−yO(0≦y<1)薄膜の実施例と比較例を示す。
主面の法線が、結晶のc軸からm軸に向かって0.5度傾斜した+c面ZnO基板(三菱化学製)を用意した。基板表面に付着した不純物を取り除くために、基板を5%塩酸水溶液に5分間浸漬し、ウェットエッチングによる表面処理を行った。
基板の表面処理を行った後、ZnO基板上に、MBE法によってNドープMgyZn1−yO薄膜の成長を行った。以下にその手順を説明する。
薄膜の形成を行う前に、エッチングでは除去しきれない基板表面の水分などを取り除くため、基板を700℃に加熱し、30分間のサーマルクリーニングを行った。
高純度(6N)のZnが充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたZnの蒸気圧は約2.0×10−7Torrだった。
Mgは高純度(6N)のMg原料が充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたMgの蒸気圧は、約2.0×10−8Torrだった。
Oについては、成長室(チャンバ)内へ供給するO2ガス流量を0.5sccmに設定し、13.56MHz、250Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Oラジカルを発生させた。
上記Zn、MgおよびO供給比により、おおよそy=0.1のMgyZn1−yOを基本組成とする薄膜を成長させることができる。
Zn蒸気圧と、Oラジカルの励起条件を上記のように設定することで、Zn過剰供給条件(Znリッチ条件)でMgyZn1−yOを作製することができる。
これらの方法で発生したZn蒸気、Mg蒸気、Oラジカル、Nラジカルを、所定の温度に加熱したZnO基板上に供給することによって、NドープMg0.1Zn0.9O薄膜を成長させた。
図9に実施例および比較例のNドープMg0.1Zn0.9Oの表面形態を、原子間力顕微鏡(AFM)で観察した結果を示す(平面図)。観察範囲は全てのサンプルにおいて10μm四方である。
表面形態と表面粗さの観点から、実施例2A、2Bのように800C°および900℃で成長するとm軸方向に並んで規則正しくマクロステップ構造が形成され、表面粗さ(Rms粗さ)も小さくなることが分かる。
また、断面プロファイル中にAからEで示した、各ステップの高さを測定した結果を表3に示す。
表3から分かるように、各ステップの高さは2.32〜3.03nmとなっており、これをZnO単分子のc軸長に換算すると、おおむね10分子層分の高さを持っていることが分かる。従って、実施例2Aにおいては単分子層が複数個分集まったマクロステップからなるステップ・テラス構造がm軸方向に並んで規則正しく形成されていることが分かる。
2箇所とも、m軸に並んでマクロステップからなるステップ・テラス構造が形成されていることが分かる。従って、実施例2Aは「マクロステップで構成されている」と言える。
図中の破線(点線)は薄膜・基板界面を示しており、これより左側がNドープMg0.1Zn0.9O薄膜、右側がZnO基板となる。薄膜部分に含まれるN濃度はほぼ一定であり、深さ方向に対して均一にNがドープされていることがわかる。また薄膜のN濃度は深さ方向平均で、約4.1×1018cm−3であり、800℃という高温でも高い濃度のNをドープすることができた。
図11は、サンプルの成長温度に対して各サンプルの電子濃度をプロットしている。また、図11には実施例・比較例同様の方法で作製した、成長温度800℃のアンドープMg0.1Zn0.9Oのキャリア濃度も示した。
ECV測定の結果、実施例・比較例およびアンドープMg0.1Zn0.9O薄膜のキャリアタイプはいずれもn型であった。
実施例2A、2Bではキャリア濃度が約1〜2×1015cm−3となり、アンドープMg0.1Zn0.9O薄膜と比較して、1桁以上キャリア濃度が減少した。一方、比較例2のキャリア濃度は約2×1016cm−3で、実施例と比較するとキャリア濃度が高くなっており、さらにはアンドープMg0.1Zn0.9Oのキャリア濃度とほとんど変わらない。
実施例2A、2Bはm軸方向に並ぶマクロステップを有しており、Nの取込み効率が高いため、高温で成長したにも関わらず高濃度のNがドープされている。取り込まれたNはアクセプタとして働き、p型キャリア(ホール)が形成されるため、アンドープMg0.1Zn0.9Oで生じるn型キャリア(電子)が打ち消され、キャリア濃度が減少したと考えられる。
以上の結果から、マクロステップを有する表面形態のMg0.1Zn0.9OはNの取込み効率が高く、Nがアクセプタとして振舞い、電子濃度が小さくなる。さらに高濃度のNをドープすることで、p型ZnOを作製することが期待できる。
(実施例3、比較例3A、3B)
本発明の製造方法によって+c面ZnO基板上に作製したNドープMgyZn1−yO薄膜の実施例と比較例を示す。
実施例2と同様に、主面の法線が、結晶のc軸からm軸に向かって0.5度傾斜した+c面ZnO基板(三菱化学製)を用意した。基板表面に付着した不純物を取り除くために、基板を5%塩酸水溶液に5分間浸漬し、ウェットエッチングによる表面処理を行った。
基板の表面処理を行った後、ZnO基板上に、MBE法によってNドープMgyZn1−yO薄膜の成長を行った。以下にその手順を説明する。
薄膜の形成を行う前に、エッチングでは除去しきれない基板表面の水分などを取り除くため、基板を700℃に加熱し、30分間のサーマルクリーニングを行った。
高純度(6N)のZnが充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたZnの蒸気圧は約2.0x10−7Torrだった。
Mgは高純度(6N)のMg原料が充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたMgの蒸気圧は、約2.5x10−8Torrだった。
Oについては、成長室(チャンバ)内へ供給するO2ガス流量を0.5sccmに設定し、13.56MHz、250Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Oラジカルを発生させた。
上記Zn、MgおよびO供給比により、おおよそy=0.2のMgyZn1−yOを基本組成とする薄膜を成長させることができる。
Zn蒸気圧と、Oラジカルの励起条件を上記のように設定することで、Zn過剰供給条件(Znリッチ条件)でMgZnOを作製することができる。
これらの方法で発生したZn蒸気、Oラジカル、Nラジカルを、所定の温度に加熱したZnO基板上に供給することによって、NドープMg0.2Zn0.8O薄膜を成長させた。
図19に実施例および比較例のNドープMg0.2Zn0.8Oの表面形態を、AFMで観察した結果を示す(平面図)。観察範囲は全てのサンプルにおいて10μm四方である。
表4から分かるように、各ステップの高さは2.04〜2.53nmとなっており、これをZnO単分子のc軸長に換算すると、おおむね9分子層分の高さを持っていることが分かる。従って、実施例3においては単分子層が複数個分集まったマクロステップからなるステップ・テラス構造がm軸方向に並んで規則正しく形成されていることが分かる。
(実施例4、比較例4A、4B)
本発明の製造方法によって作製したNドープMgyZn1−yO薄膜を用いた発光デバイスに関しての実施例と比較例を示す。
主面の法線が、結晶のc軸からm軸に向かって0.5度傾斜した+c面ZnO基板(三菱化学製)を用意した。基板表面に付着した不純物を取り除くために、基板を5%塩酸水溶液に5分間浸漬し、ウェットエッチングによる表面処理を行った。
基板の表面処理を行った後、ZnO基板上に、MBE法によって本発明の製造方法によって作製したNドープMgyZn1−yO薄膜を用いた発光デバイスを作製した。以下にその手順を説明する。
薄膜の形成を行う前に、エッチングでは除去しきれない基板表面の水分などを取り除くため、基板を700℃に加熱し、30分間のサーマルクリーニングを行った。
高純度(6N)のZnが充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたZnの蒸気圧は約1.5x10−7Torrだった。
Oについては、成長室(チャンバ)内へ供給するO2ガス流量を0.5sccmに設定し、13.56MHz、250Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Oラジカルを発生させた。
Zn蒸気圧と、Oラジカルの励起条件を上記のように設定することで、ZnとOの供給量がほぼ同程度の条件(ストイキオメトリ条件)でZnOを作製することができる。
これらの方法で発生したZn蒸気、Oラジカルを800℃に加熱したZnO基板上に供給することによって、ZnO薄膜を成長させた。
実施例4では400nmのバンド端近傍の発光が支配的な発光特性を示した。一方、比較例4Aではバンド端近傍の発光は確認できず、600nm近傍の弱い発光のみが確認できた。また、比較例4Bでは発光を確認できなかった。
(実施例5)
本発明の製造方法によって+c面ZnO基板上に作製したNドープMgyZn1−yO薄膜の実施例と比較例を示す。
実施例2、3、4と同様に、主面の法線が、結晶のc軸からm軸に向かって0.5度傾斜した+c面ZnO基板(三菱化学製)を用意した。基板表面に付着した不純物を取り除くために、基板を5%塩酸水溶液に5分間浸漬し、ウェットエッチングによる表面処理を行った。
基板の表面処理を行った後、ZnO基板上に、MBE法によってNドープMgyZn1−yO薄膜の成長を行った。以下にその手順を説明する。
薄膜の形成を行う前に、エッチングでは除去しきれない基板表面の水分などを取り除くため、基板を700℃に加熱し、30分間のサーマルクリーニングを行った。
高純度(6N)のZnが充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたZnの蒸気圧は約2.0x10−7Torrだった。
Mgは高純度(6N)のMg原料が充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたMgの蒸気圧は、約3.2x10−8Torrだった。
Oについては、成長室(チャンバ)内へ供給するO2ガス流量を0.5sccmに設定し、13.56MHz、250Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Oラジカルを発生させた。
上記Zn、MgおよびO供給比により、おおよそy=0.5のMgyZn1−yOを基本組成とする薄膜を成長させることができる。
Zn蒸気圧と、Oラジカルの励起条件を上記のように設定することで、Zn過剰供給条件(Znリッチ条件)でMgZnOを作製することができる。
これらの方法で発生したZn蒸気、Oラジカル、Nラジカルを、所定の温度に加熱したZnO基板上に供給することによって、NドープMg0.5Zn0.5O薄膜を成長させた。
図23に実施例5のNドープMg0.5Zn0.5Oの表面形態を、AFMで観察した結果を示す(平面図)。観察範囲は10μm四方である。
実施例5の結果では、ステップ・テラス構造を持つZnO基板の上に、NドープMg0.5Zn0.5O薄膜がマクロステップを形成して成長したことを示している。
(実施例6)
本発明の製造方法によって+c面ZnO基板上に作製したNドープMgyZn1−yO薄膜の実施例と比較例を示す。
実施例2、3と同様に、主面の法線が、結晶のc軸からm軸に向かって0.5度傾斜した+c面ZnO基板(三菱化学製)を用意した。基板表面に付着した不純物を取り除くために、基板を5%塩酸水溶液に5分間浸漬し、ウェットエッチングによる表面処理を行った。
基板の表面処理を行った後、ZnO基板上に、MBE法によってNドープMgyZn1−yO薄膜の成長を行った。以下にその手順を説明する。
薄膜の形成を行う前に、エッチングでは除去しきれない基板表面の水分などを取り除くため、基板を700℃に加熱し、30分間のサーマルクリーニングを行った。
高純度(6N)のZnが充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたZnの蒸気圧は約2.0x10−7Torrだった。
Mgは高純度(6N)のMg原料が充填されたるつぼを超高真空中で加熱して蒸発させた。このとき得られたMgの蒸気圧は、約3.4x10−8Torrだった。
Oについては、成長室(チャンバ)内へ供給するO2ガス流量を0.5sccmに設定し、13.56MHz、250Wの高周波で励起させたRFプラズマにより、Oラジカルを発生させた。
上記Zn、MgおよびO供給比により、おおよそy=0.6のMgyZn1−yOを基本組成とする薄膜を成長させることができる。
Zn蒸気圧と、Oラジカルの励起条件を上記のように設定することで、Zn過剰供給条件(Znリッチ条件)でMgZnOを作製することができる。
これらの方法で発生したZn蒸気、Oラジカル、Nラジカルを、所定の温度に加熱したZnO基板上に供給することによって、NドープMg0.6Zn0.4O薄膜を成長させた。
図24に実施例6のNドープMg0.6Zn0.4Oの表面形態を、AFMで観察した結果を示す(平面図)。観察範囲は10μm四方である。
34.4度に見られる最も強度の大きいピークはZnO基板からのものであり、34.5〜34.8度に見えるピークはMgyZn1−yOからのものである。このときのピーク幅はそれぞれの結晶の結晶性を示しており、幅が狭いほど高い結晶性を有している。y=0.6のMgyZn1−yOでは他の実施例と比較してピークの幅が広くなっており、結晶性の若干の悪化が確認できる。
このことから、y=0.6のMgyZn1−yOにおいても本発明の効果を得ることが可能であるが、y=0.5のMgyZn1−yOである実施例5と比較して、効果を得にくくなっていることがわかる。
Claims (8)
- 主面の法線が結晶軸から傾斜した酸化亜鉛系基板上に、窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成するにあたって、
少なくとも亜鉛と、酸素と、窒素とを原料ガスとして供給し、これらを750〜900℃の温度条件で前記酸化亜鉛系基板に接触させて、前記酸化亜鉛系基板表面に、窒素をドープした酸化亜鉛系材料からなる結晶を成長させて前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成し、
前記原料ガスとしての酸素供給量に対する亜鉛供給量は、前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の亜鉛と酸素のモル比(亜鉛/酸素)が1より大きくなるようにされ、
前記原料ガスとしての窒素は、窒素ガスを高周波で励起することによって発生させた窒素ラジカルを含むことを特徴とする窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。 - 窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、一般式「MgyZn1−yO」(0≦y<0.1)で表される酸化亜鉛系材料に窒素をドープしたものであり、
前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成する際の前記酸化亜鉛系基板の温度は750〜800℃とされることを特徴とする請求項1記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。 - 窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、一般式「MgyZn1−yO」(0.1≦y<1)で表される酸化亜鉛系材料に窒素をドープしたものであり、
前記窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜を形成する際の前記酸化亜鉛系基板の温度は800〜900℃とされることを特徴とする請求項1記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。 - 前記yは、0.1≦y≦0.5を満たすことを特徴とする請求項3記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。
- 前記酸化亜鉛系基板の主面の法線の結晶軸からの傾斜角度は、0度を越え、3度以下であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。
- 窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、分子線エピタキシー法により形成することを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。
- 窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜は、前記酸化亜鉛系基板表面に、直接形成することを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。
- 窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の窒素濃度を、4×1018個/cm3以上とすることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項記載の窒素ドープ酸化亜鉛系薄膜の製造方法。
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