JP2013028315A - タイヤ識別方法および装置、ならびにタイヤ空気圧低下検出方法、装置およびプログラム - Google Patents

タイヤ識別方法および装置、ならびにタイヤ空気圧低下検出方法、装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】スリップし易い路面であっても車両に装着されたタイヤの識別を行うことができるタイヤ識別方法を提供する。
【解決手段】車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める工程と、得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値を求める工程と、得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する工程とを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、タイヤ識別方法および装置、ならびにタイヤ空気圧低下検出方法、装置およびプログラムに関する。
従来、車両に装着された4輪タイヤの回転情報(車輪速)からタイヤの減圧を検出するタイヤ空気圧低下検出装置がある。この装置は、タイヤが減圧すると正常内圧のタイヤより外径(タイヤの動荷重半径)が減少するため、他の正常内圧のタイヤに比べると回転角速度が増加するという原理を用いている。例えば、タイヤの回転角速度の相対的な差から内圧低下を検出する方法では、判定値DELとして、
DEL={(F1+F4)/2−(F2+F3)/2}/{(F1+F2+F3+F4)/4}×100
を用いている(例えば、特許文献1参照)。ここで、F1〜F4は、それぞれ前左輪タイヤ、前右輪タイヤ、後左輪タイヤおよび後右輪タイヤの回転角速度である。
そして、タイヤ空気圧低下検出装置では、前記のような減圧判定値を計算し、さらにコーナリング補正などの必要な補正や不要なデータのリジェクトを施し、最終的に得られた減圧判定値が予め設定された閾値を超えたときにタイヤ減圧が発生していると判定し、ドライバーに警報を発する。
このようなタイヤ空気圧低下検出装置では、通常、新車に装着されるタイヤに合わせて減圧判定のための閾値を設定している。一車種に複数種類のタイヤが予定されている場合には、すべての種類のタイヤで要求性能(例えば、30%減圧で警報を発する)を満たすように閾値の設定が行われてきた。
しかし、一車種に対して大きく仕様の異なる複数種類のタイヤが設定された場合、タイヤの仕様によって警報すべき減圧判定値DELの値が大きく異なるため、従来のように単一の閾値を用いた減圧判定では、減圧しているにもかかわらず警報が発せられなかったり(未警報)、減圧していないのに警報が発せられる(誤警報)という問題が生じる。この場合、車両に装着されているタイヤの種類が識別できれば、当該タイヤに合わせた閾値を選定することで、前述した未警報や誤報の問題を解消することができる。
特許文献2には、タイヤを交換した場合に当該タイヤに合わせて車両制御装置のチューニングを自動的にしなおすために、タイヤの回転情報から、タイヤの種類を識別することができる方法が提案されている。この特許文献2記載の方法では、車両に装着されたタイヤの回転速度から演算された、前輪の回転速度と後輪の回転速度の比と、予め種類の判っているタイヤからのデータを基に作成された速度―前後輪比関数とを比較することで装着されているタイヤの種類を識別している。
特開昭63−305011号公報 特開平9−188114号公報
特許文献2記載の方法は、前後輪比を識別指標としているが、走行中の路面がスリップし易い路面である場合、駆動輪のスリップの程度が大きくなり、予め作成された「速度―前後輪比」の関係から外れてしまうので、タイヤの識別ができなくなるという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、スリップし易い路面であっても車両に装着されたタイヤの識別を行うことができるタイヤ識別方法および装置を提供することを目的としている。また、本発明は、タイヤに応じた減圧判定閾値を適切に設定することができ、タイヤ空気圧低下の判定精度を向上させることができるタイヤ空気圧低下検出方法、装置およびプログラムを提供することを目的としている。
(1)本発明のタイヤ識別方法は、車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める工程と、
得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値を求める工程と、
得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する工程と
を含むことを特徴としている。
本発明のタイヤ識別方法では、一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求めているので、スリップし易い路面において駆動輪が大きくスリップした場合であっても、対角輪同士の回転速度を比較していることから、当該スリップの影響を相殺することができる。これにより、スリップし易い路面を走行中であってもタイヤの種類を判別することができる。
(2)前記(1)のタイヤ識別方法において、前記タイヤ識別判定値が、複数の減圧判定値と、各減圧判定値を求めたときの車両速度の二乗との回帰直線の傾きであってもよい。
(3)前記(1)又は(2)のタイヤ識別方法において、減圧判定値が所定の基準値を超えたときに、前記タイヤ識別判定値を求めてもよい。
(4)前記(3)のタイヤ識別方法において、減圧判定値が所定の基準値を超えてから所定の時間内における車両の最低速度と最高速度とに基づいてタイヤ識別判定値を求めてもよい。
(5)本発明のタイヤ識別装置は、車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段と、
得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値を求めるタイヤ識別判定値取得手段と、
得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する比較手段と
を備えたことを特徴としている。
本発明のタイヤ識別装置では、一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求めているので、スリップし易い路面において駆動輪が大きくスリップした場合であっても、対角輪同士の回転速度を比較していることから、当該スリップの影響を相殺することができる。これにより、スリップし易い路面を走行中であってもタイヤの種類を判別することができる。
(6)前記(5)のタイヤ識別装置において、前記タイヤ識別判定値が、複数の減圧判定値と、各減圧判定値を求めたときの車両速度の二乗との回帰直線の傾きであってもよい。
(7)前記(5)又は(6)のタイヤ識別装置において、前記タイヤ識別判定値取得手段は、減圧判定値が所定の基準値を超えたときに、前記タイヤ識別判定値を求めてもよい。
(8)前記(7)のタイヤ識別装置において、前記タイヤ識別判定値取得手段は、減圧判定値が所定の基準値を超えてから所定の時間内における車両の最低速度と最高速度とに基づいてタイヤ識別判定値を求めてもよい。
(9)本発明のタイヤ空気圧低下検出方法(以下、単に「検出方法」ともいう)は、4輪車両に装着されたタイヤの回転速度に基づいてタイヤ空気圧の低下を検出するタイヤ空気圧低下検出方法であって、
4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める工程と、
得られた減圧判定値と、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ識別方法により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する工程と
を含むことを特徴としている。
(10)本発明のタイヤ空気圧低下検出装置(以下、単に「検出装置」ともいう)は、輪車両に装着されたタイヤの回転速度に基づいてタイヤ空気圧の低下を検出するタイヤ空気圧低下検出装置であって、
4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段と、
得られた減圧判定値と、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ識別装置により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する判定手段と
を備えたことを特徴としている。
本発明の検出方法および装置では、スリップし易い路面を走行中であっても、車両に装着しているタイヤを識別することができ、その結果、タイヤに応じた減圧判定閾値を適切に設定してタイヤ空気圧低下の判定精度を向上させることができる。
(11)本発明のタイヤ空気圧低下検出プログラムは、4輪車両に装着されたタイヤの回転速度に基づいてタイヤ空気圧の低下を検出するためにコンピュータを、4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段、及び、得られた減圧判定値と、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ識別装置により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する判定手段として機能させることを特徴としている。
本発明のタイヤ識別方法および装置によれば、スリップし易い路面であっても車両に装着されたタイヤの識別を行うことができ、また、本発明の検出方法、装置およびプログラムによれば、タイヤに応じた減圧判定しきい値を適切に設定することができ、タイヤ空気圧低下の判定精度を向上させることができる。
本発明の検出装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図1に示される検出装置の電気的構成を示すブロック図である。 減圧判定値と車両速度の二乗との関係を示す図である。 減圧判定値と車両速度の二乗との関係を示す図である。 タイヤ識別閾値の設定方法を説明する図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明のタイヤ識別方法および装置、ならびにタイヤ空気圧低下検出方法、装置およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る検出装置を示すブロック図であり、図2は、図1に示される検出装置の電気的構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、本発明の一実施の形態に係る検出装置は、4輪車両に備えられた4つのタイヤの左前輪(FL)、右前輪(FR)、左後輪(RL)および右後輪(RR)の回転速度を検出するため、各タイヤに関連して設けられた通常の車輪速度検出手段1を備えている。
前記車輪速度検出手段1としては、電磁ピックアップなどを用いて回転パルスを発生させてパルスの数から回転角速度および車輪速度を測定するための車輪速センサまたはダイナモのように回転を利用して発電を行い、この電圧から回転角速度および車輪速度を測定するためのものを含む角速度センサなどを用いることができる。前記車輪速度検出手段1の出力は、ABSなどのコンピュータである制御ユニット2に与えられる。この制御ユニット2には、内圧が低下したタイヤを表示するための液晶表示素子、プラズマ表示素子またはCRTなどで構成された表示器3、ドライバーによって操作することができる初期化ボタン4、タイヤの内圧低下をドライバーに知らせる警報器5が接続されている。
制御ユニット2は、図2に示されるように、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインターフェース2aと、演算処理の中枢として機能するCPU2bと、このCPU2bの制御動作プログラムが格納されたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行う際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込まれたデータが読み出されたりするRAM2dとから構成されている。
前記車輪速度検出手段1では、タイヤの回転数に対応したパルス信号(以下、「車輪速パルス」ともいう)が出力される。また、CPU2bでは、車輪速度検出手段1から出力された車輪速パルスに基づいて、所定のサンプリング周期ΔT(sec)、例えばΔT=0.05秒毎に各タイヤの回転速度情報である回転角速度Fiが算出される。
本実施の形態に係る検出装置は、前述した車輪速度検出手段1による測定値から算出される各タイヤの回転角速度に基づいて得られる、4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段と、得られた減圧判定値と、後述するタイヤ識別装置により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する判定手段とから構成されている。
そして、本実施の形態に係るタイヤ空気圧低下プログラムは、前記制御ユニット2にインストールされており、当該制御ユニット2を、減圧判定値取得手段および判定手段として機能させる。
ところで、タイヤは規格内でのばらつき(初期差異)が含まれて製造されるため、各タイヤの有効転がり半径(一回転により進んだ距離を2πで割った値)は、すべてのタイヤがたとえ正規内圧であっても、同一とは限らない。そのため、各タイヤの回転角速度Fiはばらつくことになる。そこで、たとえば回転角速度Fiから初期差異の影響を排除する方法がある。この方法では、まず、つぎに示される初期補正係数K1、K2、K3を算出する。
K1=F1/F2 ・・・(1)
K2=F3/F4 ・・・(2)
K3=(F1+K1×F2)/(F2+K2×F4) ・・・(3)
ここで、F1〜F4は、それぞれ補正前の前左輪タイヤ、前右輪タイヤ、後左輪タイヤおよび後右輪タイヤの回転角速度である。
ついで、この算出された初期補正係数K1、K2、K3を用いて式(4)〜(7)に示されるように新たな回転角速度F1を求めるようにしている。
F1=F1 ・・・(4)
F1=K1×F2 ・・・(5)
F1=K3×F3 ・・・(6)
F1=K2×K3×F4 ・・・(7)
ここで、初期補正係数K1は、前左右タイヤ間の初期差異による有効ころがり半径の差を補正するための係数である。初期補正係数K2は、後左右タイヤ間の初期差異による有効ころがり半径の差を補正するための係数である。初期補正係数K3は、前左タイヤと後左タイヤとのあいだの初期差異による有効ころがり半径の差を補正するための係数である。
〔タイヤ識別〕
本発明では、タイヤの空気圧が低下しているか否かを判定するに際し、車両に装着されているタイヤの種類に応じた適切な閾値(減圧判定のための閾値)を設定するために、まず当該タイヤの種類の識別を行う。
タイヤの種類の識別は、本発明のタイヤ識別装置により行われ、このタイヤ識別装置は、車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段と、得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値を求めるタイヤ識別判定値取得手段と、得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する比較手段とから構成されている。
そして、タイヤ識別のためのプログラムは、前記制御ユニット2にインストールされており、当該制御ユニット2を、減圧判定値取得手段、タイヤ識別判定値取得手段および比較手段として機能させる。
減圧判定値DELは、車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づくものであれば、本発明において特に限定されるものではない。したがって、従来、提案されている種々の判定値を用いることができ、例えば、前記のようにして補正された回転角速度に基づく、以下の式(8)で示される減圧判定値DELを用いることができる。
DEL={(F1+F1)/2−(F1+F1)/2}/{(F1+F1+F1+F1)/4}×100・・・・・(8)
ここで、F1〜F1は、それぞれ前左輪タイヤ、前右輪タイヤ、後左輪タイヤおよび後右輪タイヤの補正された回転角速度である。
タイヤ減圧判定値DELは、予め設定されたサンプリング周期毎に算出される。そして、このタイヤ減圧判定値DELが所定の基準値を超えたときに、得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値が取得される。
本発明のタイヤ識別方法(装置)では、減圧判定値DELをタイヤ識別のためのパラメータとして用いている。この減圧判定値DELは、タイヤが正常内圧である場合には、式(8)から判るようにほぼゼロである。したがって、有意なタイヤ識別判定値を取得することができない。また、タイヤが減圧していないときには、そもそも減圧判定のための閾値を考慮する必要性に乏しい。このため、本実施の形態では、タイヤ減圧判定値DELが所定の基準値を超えたときにタイヤ識別判定値を求めている。「所定の基準値」は、装着予定の複数のタイヤを用いた実車テストにより得ることができ、例えば、4つのタイヤを順に20%減圧させたときに得られる4つの減圧判定値のうちの最低値とすることができる。この20%という減圧率は、頻繁な警報の発生を防止するために、警報を発してほしくない減圧率として設定される値の一例である。
本実施の形態では、減圧判定値が前記「所定の基準値」を超えてから、所定の時間(例えば、10分)内における車両の最低速度と最低速度とに基づいてタイヤ識別判定値を求めている。具体的に、減圧判定値が前記「所定の基準値」を超えてから所定の時間、減圧判定値とそのときの車両速度とを、予め設定されたサンプリング周期毎に算出し、制御ユニット2のRAM2dに記憶させておく。そして、所定の時間内における車両の最低速度をVmin、最高速度をVmax、最低速度のときの減圧判定値をDELmin、最高速度のときの減圧判定値をDELmaxとすると、タイヤ識別判定値を、車両速度の二乗に対する減圧判定値の傾きとして以下の式(9)により求める。
タイヤ識別判定値=(DELmax−DELmin)/Vmax−Vmin・・・・・・(9)
なお、車両速度は、例えばGPS速度計を利用して得ることができる。カーナビゲーションの普及によりGPS装置が多くの車両に取り付けられるようになっている。このことでGPS装置による測位技術も向上し、現在では速度を算出することに特化した装置(英国Race Logic社製のGPS式速度計VBOX(商品名))も販売されている。かかるGPS情報を用いた速度計による算出速度を車両速度として利用することができる。また、GPS装置により得られる車両の絶対速度以外に、例えば対地速度などの異なる方法で得られる車両の絶対速度を用いることができる。
さらに、車両が4輪駆動車ではない場合、車両速度は、前記車輪速度検出手段1により求められる従動輪の車輪速ないしは回転角速度ωと、従動輪のタイヤの動荷重半径DLR(初期設定値)とから、
V=DLR×ω
により算出することができる。厳密に言えば、走行中のタイヤの動荷重半径は減圧や荷重により変化するが、この変化の大きさは1mm程度であり、一般車両のタイヤの動荷重半径の値(300mm程度)に比べて小さいため、車両速度を算出する過程においてタイヤの動荷重半径を初期設定値に固定したとしても、速度算出に精度に与える影響は無視できる程度である。
ついで、得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する。この「所定の閾値」は、予め種類の判っているタイヤを車両に装着した走行実験により求めることができる。例えば、4輪駆動車に仕様Aのタイヤを装着し、前左輪タイヤ、前右輪タイヤ、後左輪タイヤおよび後右輪タイヤについて順に20%減圧させ、さらに50%減圧させて走行実験を行う。各場合において車両速度を15km/h〜110km/hの間で変化させて複数の車両速度における減圧判定値を取得する。そして、得られた結果を、車両速度の二乗を横軸とし、減圧判定値を縦軸とする座標に図3に示されるようにプロットする。
同様に、仕様Aとは種類が異なる仕様Bのタイヤを装着して実験走行を行う。そして、得られた結果を、車両速度の二乗を横軸とし、減圧判定値を縦軸とする座標に図4に示されるようにプロットする。
図5は、図3および図4の結果をまとめたものであり、タイヤ位置および減圧率ごとに15km/h〜110km/hの間での複数の速度における減圧判定値DELについて車両速度の二乗に対する傾きを縦軸としている。この傾きは、車両速度の二乗と減圧判定値との回帰直線の傾きであり、最小二乗法により求めることができる。図5に示される例の場合は、約−0.0000021をタイヤ識別閾値(「所定の閾値」)とすることができる。このタイヤ識別閾値は、CPU2bのROM2cに予め記憶させておく。そして、実走行時において取得されるタイヤ識別判定値と、このタイヤ識別閾値とを比較し、タイヤ識別判定値がタイヤ識別閾値以上であるときは、仕様Bのタイヤが装着されていると判断され、一方、タイヤ識別判定値がタイヤ識別閾値よりも小さいときは、仕様Aのタイヤが装着されていると判断される。ついで、タイヤ空気圧低下検出装置または方法において、タイヤの種類に応じた、減圧判定のための閾値(この閾値も、実験走行により予め設定され、CPU2bのROM2cに記憶されている)が採用される。
なお、図3〜5に示される例は、2種類のタイヤのうちいずれであるのかを識別する例であるが、例えば3種類のタイヤについても、各タイヤについて前述したような減圧位置および減圧率を変えた走行実験を行うことにより、2つのタイヤ識別閾値Th1およびTh2(Th1>Th2)を得ることができる。そして、実走行により算出されたタイヤ識別判定値と、これらタイヤ識別閾値Th1およびTh2とを比較することでタイヤの識別を行うことができる。また、前述した走行実験時における走行速度や減圧率は、それぞれ例示であり、他の速度範囲や減圧率とすることもできる。
〔タイヤ空気圧低下検出〕
前述したタイヤ識別方法に従って車両に装着しているタイヤの種類が識別され、さらに当該タイヤに対応した減圧判定のための閾値が設定されると、この閾値と、前記式(8)により算出される減圧判定値とが比較され、当該減圧判定値が閾値を超えていると、タイヤが減圧していると判定され、警報器5によってドライバーに警報が発せられる。
1 車輪速度検出手段
2 制御ユニット
2a インターフェース
2b CPU
2c ROM
2d RAM
3 表示器
4 初期化ボタン
5 警報器

Claims (11)

  1. 車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める工程と、
    得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値を求める工程と、
    得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する工程と
    を含むことを特徴とする、タイヤ識別方法。
  2. 前記タイヤ識別判定値が、複数の減圧判定値と、各減圧判定値を求めたときの車両速度の二乗との回帰直線の傾きである、請求項1に記載のタイヤ識別方法。
  3. 減圧判定値が所定の基準値を超えたときに、前記タイヤ識別判定値を求める、請求項1又は2に記載のタイヤ識別方法。
  4. 減圧判定値が所定の基準値を超えてから所定の時間内における車両の最低速度と最高速度とに基づいてタイヤ識別判定値を求める、請求項3に記載のタイヤ識別方法。
  5. 車両に装着された4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段と、
    得られた減圧判定値と車両速度との関係からタイヤ識別判定値を求めるタイヤ識別判定値取得手段と、
    得られたタイヤ識別判定値と、予め種類の分かっているタイヤを用いて求めておいた所定の閾値とを比較することにより現在装着中のタイヤの種類を判別する比較手段と
    を備えたことを特徴とする、タイヤ識別装置。
  6. 前記タイヤ識別判定値が、複数の減圧判定値と、各減圧判定値を求めたときの車両速度の二乗との回帰直線の傾きである、請求項5に記載のタイヤ識別装置。
  7. 前記タイヤ識別判定値取得手段は、減圧判定値が所定の基準値を超えたときに、前記タイヤ識別判定値を求める、請求項5又は6に記載のタイヤ識別装置。
  8. 前記タイヤ識別判定値取得手段は、減圧判定値が所定の基準値を超えてから所定の時間内における車両の最低速度と最高速度とに基づいてタイヤ識別判定値を求める、請求項7に記載のタイヤ識別装置。
  9. 4輪車両に装着されたタイヤの回転速度に基づいてタイヤ空気圧の低下を検出するタイヤ空気圧低下検出方法であって、
    4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める工程と、
    得られた減圧判定値と、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ識別方法により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する工程と
    を含むことを特徴とする、タイヤ空気圧低下検出方法。
  10. 4輪車両に装着されたタイヤの回転速度に基づいてタイヤ空気圧の低下を検出するタイヤ空気圧低下検出装置であって、
    4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段と、
    得られた減圧判定値と、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ識別装置により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする、タイヤ空気圧低下検出装置。
  11. 4輪車両に装着されたタイヤの回転速度に基づいてタイヤ空気圧の低下を検出するためにコンピュータを、4つのタイヤのうち対角線上にある一対のタイヤの回転速度の和と、対角線上にある他の一対のタイヤの回転速度の和との比較に基づいて減圧判定値を求める減圧判定値取得手段、及び、得られた減圧判定値と、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ識別装置により判別されたタイヤの種類に対して予め設定されている閾値との比較によりタイヤ空気圧の低下を判定する判定手段として機能させることを特徴とするタイヤ空気圧低下検出プログラム。
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