JP2013025732A - 設備点検システム - Google Patents
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Abstract
【課題】各種プラントの設備機器の監視状況と、その監視状況に応じた設備機器の点検業務とをリアルタイムで連携できるようにして、常に適切かつ効率的な点検業務を実施可能とした設備点検システムを提供する。
【解決手段】プラント監視制御装置1からプラントの運転状況が設備点検サーバ4に通知されると、設備点検サーバ4の点検立案部4bは、これに応じて各種の点検内容が予めリストアップして登録された点検立案テーブル4aから運転状況に適合した点検内容を抽出して点検内容DB4cに登録する。この点検内容DB4cに登録された情報は、点検内容送受信部4fから点検端末5に送信される。
【選択図】図1
【解決手段】プラント監視制御装置1からプラントの運転状況が設備点検サーバ4に通知されると、設備点検サーバ4の点検立案部4bは、これに応じて各種の点検内容が予めリストアップして登録された点検立案テーブル4aから運転状況に適合した点検内容を抽出して点検内容DB4cに登録する。この点検内容DB4cに登録された情報は、点検内容送受信部4fから点検端末5に送信される。
【選択図】図1
Description
この発明は、水処理プラント、発電プラント、産業プラントなどの各種のプラントの設備機器の監視状況と、その監視状況に応じた設備機器の点検業務とをリアルタイムで連携できるようにして、常に適切かつ効率的な点検業務を実施可能とした設備点検システムに関するものである。
従来の大規模なプラント施設では、プラント監視制御を行うプラント監視員と、プラントの設備機器の点検を行う設備点検員とは、その業務担当部署が分かれており、それぞれ異なった装置やシステムを用いて業務を遂行している。この場合、プラントの設備機器の日々の点検や定期点検の点検項目は、一旦計画されると、本計画が見直されるまでは常に同じ点検内容となっている。
そのため、例えばプラントの設備機器の一部に異常が発生したような場合、迅速に異常発生原因を調査するために設備点検員に対して通常の点検内容から点検項目を増やすなどの指示をリアルタイムで出すことが難しかった。
なお、下記の特許文献1に記載の従来技術では、プラント監視制御システムと設備管理システムを連携させてデータの相互運用を実現し、設備管理に必要なデータを抽出・関連付けを行ってデータベース化を実施し、このデータを使って設備管理のための有効な情報提供を行っている。
しかしながら、上記の特許文献1記載の従来技術では、故障要因の分析や故障発生後の迅速な対応は可能であるものの、依然としてプラントの監視制御と設備機器の点検業務とは互いに直接連携しておらず、プラントの設備機器が故障するなどの異常発生に応じて設備点検員に対して通常の点検内容から点検項目を増やすなどの指示をリアルタイムで出すことができず、迅速に異常発生原因を実地で調査することが難しかった。
なお、プラントの設備機器の異常発生をプラント監視員が認識した場合、設備点検員に対して電話でその旨を連絡して点検を指示することは可能であるが、そのために余分な手間と労力を要する。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、各種のプラントの設備機器の監視状況と、その監視状況に応じた設備機器の点検業務とをリアルタイムで連携できるようにして、設備機器の運転状況に応じて適切かつ効率的な点検業務を常に実施することができ、点検業務の効率化を図ることが可能な設備点検システムを提供することを目的とする。
この発明の設備点検システムは、上記の課題を解決するため、各種のプラントの監視、制御を行うプラント監視制御装置と、このプラント監視制御装置から通知されるプラントの運転状況に応じた適切な点検内容を抽出して点検必要情報として出力する設備点検サーバとを備え、プラント監視制御装置と設備点検サーバが通信ネットワークを介して互いに接続されるとともに、設備点検員が携帯するもので上記設備点検サーバから出力される上記点検必要情報を無線で受信する点検端末を有し、上記プラント監視制御装置は、上記プラントの運転状況の情報を収集する運転状況収集手段と、この運転状況収集手段で収集された運転状況の情報を上記設備点検サーバに送信する第1の送信手段とを含む一方、上記設備点検サーバは、上記プラントの運転状況に応じた各種の点検内容を予めリストアップして登録された点検立案テーブルと、上記プラント監視制御装置から上記通信ネットワークを介して通知される現在の上記プラントの運転状況に応じて上記点検立案テーブルから適切な点検内容を抽出して点検内容データベースに登録する点検立案手段と、上記点検内容データベースに登録された点検内容の情報を上記点検端末に向けて送信する第2の送信手段とを備えている。
この発明によれば、設備点検サーバが刻々と変化するプラントの設備機器の運転状況をプラント監視制御装置から取り込み、設備機器の運転状況に応じて設備点検の箇所や点検項目なの点検内容を効率的に立案し、この結果をリアルタイムで点検端末に送信するため、設備機器の運転状況に応じた適切かつ効率的な点検業務を常に実施できる設備点検システムを提供することが可能となる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における設備点検システムの全体を示す構成図である。
図1はこの発明の実施の形態1における設備点検システムの全体を示す構成図である。
この実施の形態1における設備点検システムは、各種プラントの図示しない設備機器の監視、制御を行うプラント監視制御装置1と、このプラント監視制御装置1から通知されるプラントの運転状況に応じた適切な点検内容を抽出して点検必要情報として出力する設備点検サーバ4とを備え、プラント監視制御装置1と設備点検サーバ4がイーサネット(登録商標)などの通信ネットワーク3を介して互いに接続されている。そして、プラント監視制御装置1には、プラントの各設備機器の運転状況の情報を収集してプラント監視制御装置1に送信するコントローラ2が接続されている。なお、ここではプラント監視制御装置1は単独で設けられている場合を示しているが、複数設置される場合もある。
また、この実施の形態1の設備点検システムは、設備点検員が点検業務を行うのに携帯するPDA端末やノートPCなどの点検端末5が設けられており、この点検端末5は、設備点検サーバ4との間で情報を無線通信するため、設備点検サーバ4と無線LAN6などで接続される。
上記のプラント監視制御装置1は、プラントデータ収集部1a、プラントデータDB1b(データベース)、データ処理部1c、画面表示部1d、I/F部1e、および入力装置1fを有する。
ここに、プラントデータ収集部1aは、プラントの各設備機器の運転状況の情報を収集するものであり、プラントデータDB1bは、プラントデータ収集部1aで収集されたプラントデータが格納される。また、データ処理部1cは、入力装置1fからの入力情報に基づいてプラントデータDB1bに格納されているプラントデータを処理して画面表示部1dに出力したりI/F部1eに転送するなどの処理を行う。画面表示部1dは、プラントデータDB1bに登録されているプラントデータなどの情報を画像表示するもので、例えばCRTや液晶ディスプレイなどで構成される。またI/F部1eは設備点検サーバ4との間で情報のやり取りを行う。さらに、入力装置1fは、データ処理部1cに対して各種の情報を入力するもので、例えばキーボードがマウス等で構成される。
そして、上記のプラントデータ収集部1aとデータ処理部1cとが特許請求の範囲(請求項1)における運転状況収集手段に、I/F部1eとデータ処理部1cが特許請求の範囲における第1の送信手段にそれぞれ対応している。
一方、設備点検サーバ4は、点検立案テーブル4a、点検立案部4b、点検内容DB4c(データベース)、画面表示部1d、I/F部4e、および点検内容送受信部4fを有する。
ここに、点検立案テーブル4aにはプラントの運転状況に応じた各種の点検内容が予めリストアップして登録されている。すなわち、点検立案テーブル4aには、例えば、図2に示すように、各設備機器ごとに運転状況が通常時の場合と異常時の場合とで点検内容が異なるように点検項目がそれぞれリストアップして登録されている(なお、図中〇印は要点検項目、×印は点検不要項目を示す)。
また、点検立案部4bは、プラント監視制御装置1から通信ネットワーク3を介して通知される現在のプラントの運転状況に応じて、点検立案テーブル4aからその運転状況に適合した点検内容を抽出して点検内容データベースに登録したり、点検内容データベースに登録されている点検内容の情報を処理して画面表示部1dに出力するものである。また、画面表示部1dは、プラントデータDB1bに登録されているプラントデータなどの情報を画像表示するものであり、またI/F部4eはプラント監視制御装置1との間で情報のやり取りを行う。さらに、点検内容送受信部4fは、点検内容データベースに設備機器の運転状況に応じて登録された点検内容の情報を点検必要情報として点検端末5に向けて送信し、また、必要に応じて点検端末5から送られる情報を受信するものである。
そして、上記の点検立案部4bが特許請求の範囲(請求項1)における点検立案手段に、点検内容送受信部4fが特許請求の範囲の第2の送信手段にそれぞれ対応している。
また、点検端末5は、点検データ送受信部5a、点検データ表示部5b、およびデータ入力部5cを有する。
ここに、点検データ送受信部5aは、設備点検サーバ4との間で情報のやり取りを行うものであり、また、点検データ表示部5bは、点検データ送受信部5aで受信された点検必要情報やデータ入力部5cから入力された情報を画像表示する例えば液晶パネルなどからなる。データ入力部5cは、設備点検サーバ4に向けて送信すべきデータを入力するタッチパネルやキーボードなどからなる。
次に、上記構成の設備点検システムの動作について、図3に示すフロー図を参照して説明する。なお、以下において符号Sは各処理ステップを意味する。
プラント監視制御装置1のプラントデータ収集部1aは、コントローラ2を経由して図示しないプラントの各種設備機器の名称や故障の有無などの情報を含む運転状況の情報を収集してプラントデータDB1bに格納する(S11)。
また、データ処理部1cは、プラントデータ収集部1aで収集されるポンプなどの設備機器の運転状況からその異常発生の有無を判断し(S12)、各設備機器が全て正常で異常発生がない場合は、各設備機器について通常の運転状況である旨の情報をI/F部1eおよび通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に向けて送信する(S13)。
設備点検サーバ4がプラント監視制御装置1から各設備機器が通常の運転状況である旨の情報を受信すると、その情報はI/F部4eを経由して点検立案部4bへ送信されるので、点検立案部4bは、点検立案テーブル4aを参照して各設備機器の通常時の運転状況に適合した点検内容(点検対象機器名やその点検箇所や点検項目)の情報を抽出して点検内容DB4cに登録する(S15)。図2に示す例では、点検対象機器である送水ポンプ1号〜3号につき、各通常時の運転状況の場合について予め設定された点検内容を抽出して点検内容DB4cに登録する。この点検内容DB4cに登録された通常の運転状況の下での点検内容は、点検内容送受信部4fから点検端末5へ無線送信される(S16)。
点検端末5のデータ送受信部は、この通常の運転状況の下での点検内容の情報を受信すると、この情報を点検データ表示部5bに転送するので、点検データ表示部5bの画面には、図4(a)に示すように、通常時の各設備機器について点検すべき点検内容が表示される。これにより、設備点検員は、この表示内容に従って各設備機器についての点検を実施することができる。
一方、S12において、データ処理部1cがいずれか一つの設備機器(例えば図2の送水ポンプ1号)に異常発生があると判断した場合、設備機器に異常が発生している旨の情報をI/F部1eおよび通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に向けて送信する(S14)。
設備点検サーバ4がプラント監視制御装置1から各設備機器に異常発生がある旨の情報を受信すると、その情報はI/F部4eを経由して点検立案部4bへ送信されるので、点検立案部4bは、点検立案テーブル4aを参照して各設備機器の異常発生時の運転状況に適合した点検内容(点検対象機器名やその点検箇所や点検項目)の情報を点検内容DB4cに登録する(S15)。図2に示す例では、点検対象機器である送水ポンプ1号〜3号につき、各異常発生時の運転状況の場合について予め設定された点検内容を抽出して点検内容DB4cに登録する。この点検内容DB4cに登録された異常時の運転状況の下での点検内容は、点検内容送信部より点検端末5へ無線送信される(S16)。
点検端末5のデータ送受信部は、この異常発生時の下での点検内容の情報を受信すると、この情報を点検データ表示部5bに転送するので、点検データ表示部5bの画面には、図4(b)に示すように、異常発生時の各設備機器について点検すべき点検内容が表示される。これにより、設備点検員は、この表示内容に従って各設備機器についての点検を実施することができる。
なお、一つの設備機器(例えば送水ポンプ1号)に異常が発生した場合に、当該設備機器のみならず他の設備機器(例えば送水ポンプ2号、3号)についても点検項目を増やしているのは、同時期に設備機器(例えば送水ポンプ1号〜3号)が納入設置されたような場合、一つの設備機器に故障などの異常が発生すると、他の設備機器も同時期に異常が発生する可能性が高いので、事前に点検項目を増やして設備保全が徹底できるようにするためである。
以上のように、この実施の形態1では、プラントの各設備機器の異常の有無の情報がプラント監視制御装置1からリアルタイムで設備点検サーバ4側へ通知され、設備点検サーバ4でその異常の有無に応じた点検内容が抽出されて点検端末5に送信されるので、プラントの運転状況に適合した点検内容の下で設備機器の点検を実施できるため、効率的な点検業務を行うことが可能となる。
実施の形態2.
この実施の形態2の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態2の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態2の特徴は、プラント監視制御装置1のデータ処理部1cが設備点検サーバ4に送信する運転状況の情報には、実施の形態1と同じ通常運転状況や異常運転状況の情報に加えて、プラントの各設備機器の運転時間の情報を含むようにしている。また、設備点検サーバ4の点検立案テーブル4aには、図5に示すように、各設備機器ごとに通常時の場合と異常時の場合とで点検内容が異なるように点検項目がそれぞれリストアップして登録されているだけでなく、さらに、各設備機器の運転時間および優先度に応じた各種の点検内容(点検対象機器名やその点検箇所や点検項目)が予めリストアップして登録されている(なお、図中〇印は要点検項目、×印は点検不要項目を示す)。
次に、上記構成の設備点検システムの動作について、図6に示すフロー図を参照して説明する。なお、実施の形態1と同じ処理内容については同じ処理ステップの符号を付す。
プラント監視制御装置1のプラントデータ収集部1aは、実施の形態1の場合と同様に、ポンプなどの設備機器の運転状況を収集する(S11)。また、データ処理部1cは、プラントデータDB1bの運転状況の情報から各設備機器の運転時間の情報を定期的に(例えば1回/日程度)収集する(S18)。
データ処理部1cは、プラントデータ収集部1aで収集される設備機器の運転状況からその異常発生の有無を判断し(S12)、全ての設備機器に異常発生がない場合は、各設備機器について通常の運転状況である旨の情報をI/F部1eおよび通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に向けて送信する(S19)。また、データ処理部1cは、設備機器に異常発生がない場合、各設備機器の運転時間の情報をI/F部1eおよび通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に向けて送信する(S19)。
ここで、設備点検サーバ4がプラント監視制御装置1から各設備機器が通常の運転状況である旨の情報を受信した場合、その後の処理は、実施の形態1の場合と同様であって、各設備機器の通常時の運転状況に適合した点検内容(点検対象機器名やその点検箇所や点検項目)の情報が点検内容DB4cに登録された後、点検内容送信部より点検端末5へ無線送信される(S16)。
また、設備点検サーバ4がプラント監視制御装置1から各設備機器の運転時間の情報を受信すると、その運転時間の情報はI/F部4eを経由して点検立案部4bへ送信されるので、点検立案部4bは、点検立案テーブル4aを参照して各設備機器の各運転時間および優先度に適合した点検内容の情報を点検内容DB4cに登録する(S15)。図5に示す例では、点検対象機器である送水ポンプ1号〜3号につき、各運転時間と優先度に応じて予め設定された点検内容を抽出して点検内容DB4cに登録する。この点検内容DB4cに登録された各運転時間と優先度の下での各点検内容は、点検内容送受信部4fより点検端末5へ無線送信される(S16)。
点検端末5のデータ送受信部は、この運転時間の下での点検内容の情報を受信すると、この情報を点検データ表示部5bに転送するので、点検データ表示部5bの画面には、図4(c)に示すように、各設備機器が所定の運転時間に到達するたびに、その時点で設備点検員が点検すべき点検内容と優先度が表示される。例えば、点検対象機器として送水ポンプ2号の運転時間がY時間に到達した場合には、その時点で図4(c)の(ロ)欄に示すように、点検端末5には、この機器の優先度が“2”で、点検項目として目視、音、振動につきそれぞれ点検すべき旨が表示される。これにより、設備点検員は、この表示内容と優先度に従って各設備機器についての点検を実施することができる。
なお、S12で設備機器のいずれかに何らかの異常発生があると判断された場合の処理は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
以上のように、この実施の形態2では、実施の形態1と同様に、プラントの各設備機器の異常の有無に応じた点検内容が抽出されて点検端末5に送信されるので、プラントの運転状況に適合した点検内容の下で設備機器の点検を実施できるだけでなく、各設備機器の運転時間に応じて点検項目を決定できるため、効率的な点検業務を行うことが可能となる。
なお、この実施の形態2では、各設備機器の運転時間の情報に応じて点検内容を変更できるようにしているが、これに限らず、各設備機器の故障頻度などの履歴状況に応じて点検内容を変更できるようにすることも可能である。
実施の形態3.
この実施の形態3の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態3の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態3における特徴は、プラント監視員が適宜のタイミングで必要な設備機器を選択して特定の点検内容を設備点検員に対して追加要求できるようにして、プラント監視員の要望を設備点検員側に伝えられるようにしたものである。
すなわち、プラントの設備機器に関して特定の点検内容を設備点検員に対して追加要求したい場合には、まず、プラント監視員がプラント監視制御装置1のキーボードやマウス等の入力装置1fを用いてデータ処理部1cに対してプラントの一つの点検対象となる設備機器を選択して追加要求の情報を入力する。データ処理部1cは、その選択された設備機器に関する追加要求の情報をI/F部1eから通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に送信する。
設備点検サーバ4がプラント監視制御装置1からの設備機器に関する追加要求の情報を受信すると、その追加要求の情報はI/F部4eを経由して点検立案部4bへ送信されるので、点検立案部4bは、点検内容DB4cからその追加要求のあった設備機器に関する点検内容の情報を抽出し、その点検内容の情報を、I/F部4eから通信ネットワーク3を経由してプラント監視制御装置1に送信する。
プラント監視制御装置1のデータ処理部1cは、設備点検サーバ4からの設備機器の点検内容の情報を受信すると、先ほど選択された点検対象となる設備機器に関する点検内容の情報を画面表示部1dに出力する。これにより、画面表示部1dには、図7に示すように、選択された設備機器の点検内容が表示される。例えば、送水ポンプ1号が選択された場合には、これについての点検内容が画像表示される。
プラント監視員は、この選択した設備機器に関する点検内容を見て、入力装置1fを用いて、その設備機器についての点検内容を追加要求すると(図7の例では、送水ポンプ1号につき通常時でも音と振動の点検項目についてチェックを入れるなどして点検内容を追加要求している)、これに応じてデータ処理部1cは、この追加要求された点検内容の情報をI/F部1eから通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に送信する。
設備点検サーバ4がプラント監視制御装置1からの設備機器に対する点検内容の追加要求の情報を受信すると、その情報はI/F部4eを経由して点検立案部4bへ送信されるので、点検立案部4bは、選択された設備機器に対して追加要求のあった点検内容の情報を点検内容DB4cに当該設備機器に関連付けて登録する。さらに、この点検内容DB4cに登録された情報は、点検内容送信部より点検端末5へ無線送信されて点検データ送受信部5aで受信される。
これにより、点検端末5の点検データ表示部5bの画面には、図8に示すように、通常時の各設備機器について設備点検員が点検すべき点検内容に加えて、プラント監視員が追加要求した点検対象となる設備機器に関する点検内容(この例では、送水ポンプ1号に関して追加要求された音と振動の点検項目)が表示される。これにより、設備点検員は、この表示内容に従って各設備機器についての点検を実施することができる。
したがって、上記のプラント監視制御装置1の画面表示部1d、データ処理部1c、および入力装置1fが特許請求の範囲(請求項3)の点検内容追加要求手段に対応していることになる。
なお、その他の処理動作は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
なお、その他の処理動作は、実施の形態1の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
以上のように、この実施の形態3では、実施の形態1,2の作用、効果に加えて、プラント監視員が適宜のタイミングで必要な設備機器を選択して特定の点検内容を設備点検員に対して追加要求できるので、プラント監視員の要望に自由に対応することができ、さらに一層効率的な点検業務を行うことが可能となる。
実施の形態4.
この実施の形態4の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態4の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態4の特徴は、プラント監視員がプラント監視制御装置1の画面表示部1dで表示された画面上に、点検内容として列挙されてない事項について点検して欲しい旨をコメント入力できるようにし、そのコメント情報が点検端末5を保有する設備点検員に伝えることができるようにしたものである。
すなわち、上記の実施の形態3で説明したように、プラント監視員がプラント監視制御装置1の入力装置1fを用いてデータ処理部1cに対してプラントの一つの点検対象となる設備機器(例えば、送水ポンプ1号)を選択すると、この選択された点検対象となる設備機器に関する点検内容の情報が画面表示部1dに表示される。例えば、図9に示すように、送水ポンプ1号が選択された場合には、これについての点検内容が画像表示される。
そこで、プラント監視員は、入力装置1fを用いて画面表示部1dに表示された画面上に、点検内容として列挙されてない事項について点検して欲しい内容を文章などでコメント入力する。このコメント情報は、データ処理部1cに与えられるので、データ処理部1cは、このコメント情報をI/F部1eから通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に送信する。
設備点検サーバ4の点検立案部4bは、実施の形態3の場合と同様、選択された設備機器に関するコメント情報を点検内容DB4cに当該設備機器に関連付けて登録するので、これが点検内容送信部より点検端末5へ無線送信される。よって、点検端末5の点検データ表示部5bの画面には、図10に示すように、通常時の各設備機器について設備点検員が点検すべき点検内容に加えて、プラント監視員が設備機器(この例では、送水ポンプ1号)に関してコメント入力した情報が表示される。これにより、設備点検員は、プラント監視員からコメント入力された要請に応えるべく各設備機器についての点検を実施することができる。
なお、その他の処理動作は、実施の形態3の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
なお、その他の処理動作は、実施の形態3の場合と同様であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
以上のように、この実施の形態4では、実施の形態3の作用、効果に加えて、プラント監視員から点検内容として列挙されてない事項について点検して欲しい旨のコメント情報を点検端末5を保有する設備点検員に伝えて設備機器の点検を実施できるので、さらに効率的な点検業務を行うことが可能になる。
実施の形態5.
この実施の形態5の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態5の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態5の特徴は、上記の実施の形態4に関連して、プラント監視員から点検内容として列挙されてない事項について点検して欲しい旨のコメント情報が設備点検員に伝えられた場合に、このコメント情報に応じて設備点検員が点検、調査した結果をプラント監視員に返答できるようにしたものである。
すなわち、上記の実施の形態4で説明したように、プラント監視員がプラント監視制御装置1の入力装置1fを用いて、設備機器に対して点検内容に列挙されてない事項について点検して欲しい内容をコメント入力した場合、図11に示すように、そのコメント情報は点検端末5の点検データ表示部5bに表示される。
そこで、点検端末5を保有する設備点検員がこのコメント情報の要請に応じて当該設備機器の点検、調査を実施した場合、図11に示すように、設備点検員は、その点検結果を点検回答情報としてデータ入力部5cを用いて入力する。これに応じて、点検データ送受信部5aは、この点検回答情報を設備点検サーバ4に無線で送信するので、設備点検サーバ4の点検内容送受信部4fがこの点検回答情報を受信して点検内容データDBに登録する。点検内容データDBに点検回答情報が登録されると、点検立案部4bは、この点検回答情報を読み出してI/F部4eから通信ネットワーク3を介してプラント監視制御装置1に送信する。
プラント監視制御装置1のデータ処理部1cは、この点検回答情報が通信ネットワーク3およびI/F部1eを経由して受信されると、これを画面表示部1dに出力する。その結果、図12に示すように、画面表示部1dには、プラント監視員が設備点検員に要請した事項に対して設備点検員が点検、調査した結果の回答が表示される。これにより、プラント監視員は、点検要請した点検内容が設備点検員によって実施されたかどうかを確認することができる。
したがって、上記の点検データ送受信部5aが特許請求の範囲(請求項5)における送信手段に、設備点検サーバ4の点検立案部4bとI/F部4eとが特許請求の範囲における転送手段に、プラント監視制御装置1の画面表示部1dが特許請求の範囲の報知手段にそれぞれ対応している。
以上のように、この実施の形態5では、実施の形態4の作用、効果に加えて、プラント監視員から点検内容として列挙されてない事項について点検して欲しい旨を設備点検員に要請した場合に、この要請に応じて設備点検員が点検、調査した結果がプラント監視員に返答されるため、プラント監視員は要請に対する点検実施の有無を確認することができ、さらに一層効率的な点検業務を行うことが可能となる。
実施の形態6.
この実施の形態6の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態6の設備点検システムの全体構成は、図1に示した実施の形態1の場合と基本的に同じである。
この実施の形態6の特徴は、実施の形態4において、プラント監視員から設備機器の点検内容として列挙されてない事項について点検して欲しい旨のコメントを入力した場合、そのコメント情報をまとめてリストアップして確認できるようにしたものである。
すなわち、実施の形態4で説明したように、プラント監視員が、設備機器の点検項目として列挙されてない事項について点検して欲しい旨のコメント情報を入力した場合、そのコメント情報は設備点検サーバ4の点検内容DB4cに登録されている。
したがって、プラント設計の管理担当員やプラント監視員などが、今まで要請したコメント情報をまとめて確認したいような場合、プラント監視制御装置1の入力装置1fを用いてコメント情報の入手要請を入力すると、データ処理部1cは、このコメント入手要請の情報をI/F部1eおよび通信ネットワーク3を経由して設備点検サーバ4に受信されるので、設備点検サーバ4の点検立案部4bは、点検内容DB4cに登録されているコメント情報を抽出して画面表示部4dに出力する。これにより、図13に示すように、プラント監視員が要請したコメント情報がその入力日時とともに一覧形式で表示される。なお、本一覧表示は、設備名称や機器名称での絞り込み検索などの機能を有していることは言うまでもない。
なお、設備点検サーバ4の画面表示部4dが特許請求の範囲(請求項5)における表示手段に対応している。
なお、設備点検サーバ4の画面表示部4dが特許請求の範囲(請求項5)における表示手段に対応している。
以上のように、この実施の形態6では、プラント監視員から設備機器の点検項目として列挙されてない事項について点検して欲しい旨の要請があったコメント内容をリストアップして一覧表示することができるので、日々の点検項目などを見直して再度点検項目について計画を立てる際に役立てることができ、効率的な点検業務を行うことが可能となる。
なお、上記の各実施の形態1〜6について、各処理動作の特徴を個別に説明したが、これに限定されるものではなく、各実施の形態1〜6の処理動作を適宜に組み合わせることも可能である。
1 プラント監視制御装置、1a プラントデータ収集部、
1b プラントデータDB、1c データ処理部、1d 画面表示部、
1e I/F部、1f 入力装置、2 コントローラ、3 通信ネットワーク、
4 設備点検サーバ、4a 点検立案テーブル、4b 点検立案部、
4c 点検内容DB、4d 画面表示部、4e I/F部、4f 点検内容送受信部、
5 点検端末、5a 点検データ送受信部、5b 点検データ表示部、
5c データ入力部、6 無線LAN。
1b プラントデータDB、1c データ処理部、1d 画面表示部、
1e I/F部、1f 入力装置、2 コントローラ、3 通信ネットワーク、
4 設備点検サーバ、4a 点検立案テーブル、4b 点検立案部、
4c 点検内容DB、4d 画面表示部、4e I/F部、4f 点検内容送受信部、
5 点検端末、5a 点検データ送受信部、5b 点検データ表示部、
5c データ入力部、6 無線LAN。
Claims (6)
- 各種のプラントの監視、制御を行うプラント監視制御装置と、このプラント監視制御装置から通知されるプラントの運転状況に応じた適切な点検内容を抽出して点検必要情報として出力する設備点検サーバとを備え、上記プラント監視制御装置と上記設備点検サーバが通信ネットワークを介して互いに接続されるとともに、設備点検員が携帯するもので上記設備点検サーバから出力される上記点検必要情報を無線で受信する点検端末を有し、
上記プラント監視制御装置は、上記プラントの運転状況の情報を収集する運転状況収集手段と、この運転状況収集手段で収集された運転状況の情報を上記設備点検サーバに送信する第1の送信手段とを含み、
上記設備点検サーバは、上記プラントの運転状況に応じた各種の点検内容を予めリストアップして登録された点検立案テーブルと、上記プラント監視制御装置から上記通信ネットワークを介して通知される現在の上記プラントの運転状況に応じて上記点検立案テーブルから適切な点検内容を抽出して点検内容データベースに登録する点検立案手段と、上記点検内容データベースに登録された点検内容の情報を上記点検端末に向けて送信する第2の送信手段とを備える設備点検システム。 - 上記プラント監視制御装置を構成する上記運転状況収集手段が収集する運転状況の情報は、異常の有無の運転状況に加えて、プラントの運転時間や故障頻度などの履歴状況を含むものである一方、上記設備点検サーバの上記点検立案テーブルには、上記異常の有無に応じた点検内容に加えて、上記履歴状況に応じた各種の点検内容が予めリストアップして登録されている請求項1に記載の設備点検システム。
- 上記プラント監視制御装置は、上記プラントを構成する設備機器を選択して特定の点検内容を追加要求する点検内容追加要求手段を備えるとともに、上記第1の送信手段は上記点検内容追加要求手段で追加要求された点検内容の情報を上記設備点検サーバに送信するものである一方、
上記設備点検サーバの点検立案手段は、上記プラント監視制御装置から追加要求のあった上記点検内容を上記点検内容データベースに登録するものであり、上記第2の送信手段は上記点検内容データベースに登録された追加要求のあった点検内容の情報を上記点検端末に向けて送信するものである請求項1または請求項2に記載の設備点検システム。 - 上記設備点検サーバを構成する上記点検内容追加要求手段は、上記設備機器に対する点検調査内容を指示するコメント情報を付加するものである請求項3に記載の設備点検システム。
- 上記点検端末は、上記コメント情報に応じて当該設備機器に対して実施した点検調査内容の結果を点検回答情報として送信する送信手段を備える一方、
上記設備点検サーバは上記点検端末からの点検回答情報を上記プラント監視制御装置側に通信ネットワークを介して転送する手段を有し、
上記プラント監視制御装置は、上記設備点検サーバから転送されてくる上記点検回答情報を外部に報知する報知手段を備える請求項4に記載の設備点検システム。 - 上記設備点検サーバは、上記プラント監視制御装置側からの要求に応じて上記点検内容データベースに登録されている上記コメント情報を抽出して表示する表示手段を備える請求項4または請求項5に記載の設備点検システム。
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