JP2013024690A - レゾルバ及びその組み付け方法 - Google Patents

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智行 武井
Koji Kitahata
浩二 北畑
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Abstract

【課題】レゾルバをハウジングに組み付ける際に行われるゼロ点調整の作業を容易とする。
【解決手段】回転軸11に固定されるロータ13と、ロータ13と隙間をあけて対向する環状のステータ12と、ステータ12を保持している筒状のケース15と、ケース15と回転軸11との間に設けられケース15と回転軸11との相対回転を可能とさせる転がり軸受14とを備えている。ケース15の一部15aは、ハウジング35に形成されている開口6からハウジング外へ露出している。ケース15は、ケース15の軸心Oを中心とする周方向に長い長孔32が形成され、この長孔32を挿通するボルト38によってハウジング35に締め付け固定される。さらに、ケース15は、露出する一部15aに設けられハウジング外から操作する治具70と係合する切り欠き部7を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転軸の回転角度(回転位置)を検出するために用いられるレゾルバ及びその組み付け方法に関する。
レゾルバは、回転軸の回転角度(回転位置)を検出するために用いられる角度検出装置の一つであり、ステータとロータとを備えている。ステータは、円環状に形成されると共にその内周側の部分に複数のティース部を周方向に間隔をあけて備えている。そして、これらティース部の全てに励磁線が巻かれ、また、これらティース部に対して周方向で交互に第1出力線と第2出力線とが巻かれている。ロータは、ステータの径方向内側に隙間をあけた状態で配置されており、回転軸に一体回転可能に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、モータ(モータジェネレータ)の回転軸の回転角度を検出するためのレゾルバの固定構造が開示されている。この特許文献1によれば、モータのロータが取り付けられている回転軸は、転がり軸受を介してモータのハウジングに支持されており、この回転軸にレゾルバのロータが固定され、モータのステータが固定されているハウジングにレゾルバのステータが固定されている。
特開2007−336714号公報
特許文献1に記載の固定構造は、レゾルバのステータ、ロータ及び転がり軸受それぞれが独立してハウジング又は回転軸に固定された構造であり、ステータ、ロータ及び転がり軸受を、それぞれ個別に取り扱ってモータの回転軸及びハウジングに組み付けている。
そして、このレゾルバの組み付けの際、ステータとロータとの周方向の相対位置を調整するゼロ点調整が必要となるが、ステータとロータとは、ハウジングの内側に設置されるため、その調整作業は難しい。例えば、ハウジングに形成した孔から作業用の棒をハウジング内に挿し入れ、この棒でステータを押して、ロータとステータとの周方向の相対位置を調整することは可能であるが、その調整の作業は困難となる。
そこで、本発明の目的は、レゾルバの組み付けの際に行われるゼロ点調整の作業が容易となるレゾルバ及びその組み付け方法を提供することである。
本発明のレゾルバは、ハウジングに形成されている開口を挿通する回転軸に、当該ハウジング内において固定されるロータと、前記ロータと隙間をあけて対向するティース部を周方向に間隔をあけて複数有している環状のステータと、前記ステータを保持していると共に前記開口から一部がハウジング外へ露出する筒状のケースと、前記ケースと前記回転軸との間に設けられ当該ケースを当該回転軸に対して相対回転可能に取り付ける転がり軸受とを備え、前記ケースは、当該ケースの軸心を中心とする周方向に長い長孔が形成されていると共に当該長孔を挿通するボルトによって前記ハウジングに締め付け固定されるフランジ部と、前記開口からハウジング外へ露出する前記一部に設けられハウジング外から操作する治具と係合する係合部とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、転がり軸受によってケースは回転軸に対して回転可能となることから、このケースに保持されているステータは、回転軸に固定のロータに対して回転可能となる。さらに、このケースは、当該ケースの軸心を中心とする周方向に長い長孔が形成されたフランジ部を有しており、このフランジ部は長孔を挿通するボルトによってハウジングに締め付け固定される。このため、ボルトを少し緩めた状態とすれば、ハウジングに対してケース(フランジ部)を、長孔の範囲内で周方向に変位させることができるので、このケースに保持されているステータの、ロータに対する周方向位置の調整(レゾルバのゼロ点調整)を行うことが可能となる。つまり、レゾルバのゼロ点調整の作業を行うためにはボルトを緩めた状態とし、ケースを周方向に変位させればよい。
そして、ケースの一部は、ハウジングの開口からハウジング外へ露出しており、この一部に設けられている係合部は、ハウジング外から操作する治具と係合することから、この係合部に治具を係合させてハウジング外からケースを周方向に変位させる操作を行うことができ、レゾルバのゼロ点調整が容易となる。
また、本発明は、前記レゾルバを、前記開口が形成されている前記ハウジングに組み付ける方法であって、前記ボルトによって前記ケースを前記ハウジングに仮止めし、当該ケースの前記一部が前記開口からハウジング外に露出した状態とする仮止め工程と、前記ボルトを仮締め状態として、ハウジング外から、前記一部に設けられている前記係合部に治具を係合させて当該治具を操作することにより、前記ケースを前記ステータと共に前記長孔の範囲内で回転させ、前記ロータに対する当該ステータの周方向位置を調整する調整工程と、前記ロータに対する前記ステータの周方向位置を調整してから、前記ボルトを本締めして前記ケースを前記ハウジングに固定する本締め工程とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、仮止め工程では、ハウジングに形成されている開口から、ケースの一部が露出するように、このケースをハウジングにボルトによって仮止めし、調整工程では、ハウジング外から、ケースの一部に設けられている係合部に治具を係合させてこの治具を操作し、ケースをステータと共に長孔の範囲内で回転させることにより、ロータに対するステータの周方向位置の調整(レゾルバのゼロ点調整)を容易に行うことができる。そして、本締め工程では、前記調整を終えてから、ボルトを本締めしてケースをハウジングに固定すればよく、レゾルバのゼロ点調整を含むレゾルバのハウジングへの組み付けを容易に行うことができる。
また、前記治具は、前記開口を挿通している前記回転軸に対して外嵌する環状の部分を有し当該回転軸の外周面に沿って回転可能であり、前記調整工程では、前記回転軸に外嵌させた前記治具を、前記係合部と係合させた状態で、前記回転軸の外周面に沿って回転させることにより、前記ケースを周方向に変位させ、前記本締め工程を、前記治具と前記係合部とを係合させた状態のままで行うのが好ましい。
この場合、調整工程では、ケースの係合部と治具とを係合させた状態で、この治具を回転軸の外周面に沿って回転させることで、簡単にケースを周方向に変位させ、レゾルバのゼロ点調整を行うことが可能となる。そして、ゼロ点調整が行われた状態を保って、本締め工程を行うことができ、ボルトを本締めした際に、ケースがハウジングに対して位置ずれするのを防止することができる。
本発明によれば、レゾルバの組み付けの際に行われるゼロ点調整の作業が容易となり、生産効率を高めることが可能となる。
本発明のレゾルバの実施の一形態を示す側面図である。 このレゾルバを分解した状態で示す側面図である。 レゾルバを側方から見た断面図である。 ケース及び固定リングの斜視図である。 レゾルバの一部を示す正面図である。 ステータ及びロータを示す正面図である。 ハウジングの軸方向外側から見たレゾルバを示す図である。 ケースに形成されている切り欠き部と治具とを示す拡大図であり、(A)は側面から見た図であり、(B)はケースの軸方向から見た図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のレゾルバ10の実施の一形態を示す側面図であり、図2は、このレゾルバ10を分解した状態で示す側面図である。また、図3は、このレゾルバ10を側方から見た断面図である。
本実施形態のレゾルバ10は、例えば、ハイブリッド自動車に使用されるモータジェネレータの回転軸11の回転角度(回転位置)を検出するために用いられるものである。なお、回転軸11には、図示しないがモータジェネレータのロータが(図例では左方向の位置に)固定されている。また、この回転軸11は、転がり軸受14及びこれとは軸方向に離れた位置(図例では左方向の位置)に設けられた転がり軸受(図示せず)によって、ハウジング35内で回転可能に支持されている。
ハウジング35内には、モータジェネレータのモータステータ(図示せず)が固定されており、ハウジング35は、その軸方向一方側に、回転軸11に直交する壁面を有した壁(以下、ハウジング壁5という)を備えている。このハウジング壁5には、貫通孔からなる開口6が形成されており、回転軸11は、この開口6を挿通した状態として、ハウジング35に設置されている。そして、レゾルバ10は、このハウジング壁5に組み付けられている。
図3に示すように、レゾルバ10は、ステータ12と、ロータ13とを備えており、これらは、ハウジング35内に設けられている。さらに、レゾルバ10は、ハウジング壁5に固定されているケース15と、このケース15を介して、ハウジング壁5に対して回転軸11を回転自在に支持している前記転がり軸受14とを備えている。さらに、レゾルバ10は、ケース15をハウジング壁5に取り付けるための固定リング34も備えている。
転がり軸受14は、内輪19と、この内輪19の径方向外側に同心状に配置された外輪21と、これら内外輪の間に転動可能に配置された複数の転動体22とを備えている。本実施形態の転がり軸受14は、転動体22として玉を備えた玉軸受である。転がり軸受14の外輪21はケース15に固定され、内輪19は回転軸11(後述の取り付け部16)に固定されている。転がり軸受14は、ケース15と回転軸11との間に設けられており、ケース15と回転軸11との相対回転を可能とさせる。回転軸11の軸心と、ケース15の軸心とは一致し、ケース15はこの軸心を中心として回転可能となる。
回転軸11には、取り付け部16が(回転軸11の一部として)形成されており、ロータ13は、この取り付け部16に外嵌して固定されている。これにより、ロータ13は、回転軸11に一体回転可能として取り付けられた状態となる。そして、回転軸11の取り付け部16の外周面の軸方向一端部に、転がり軸受14の内輪19が圧入により嵌合されている。なお、図示しないが、取り付け部16は、回転軸11と別体のスリーブであってもよく、このスリーブを介してロータ13は回転軸11に固定されていてもよい。
図4は、ケース15及び固定リング34の斜視図である。図3及び図4に示すように、ケース15は、ステータ12が取り付けられる第1筒部25と、転がり軸受14の外輪21が取り付けられる第2筒部24とを備えている。第1筒部25は円筒形状に形成されており、ステータ12のステータコア42の外周面が圧入により嵌合して固定される。このため、ステータ12はケース15に対して周方向に固定された状態にあり、ケース15はステータ12を回転不能として保持することができる。また、第2筒部24も円筒形状に形成されており、その内周面に外輪21の外周面が圧入により嵌合して固定される。
第2筒部24は第1筒部25よりも小径に形成されており、第2筒部24と第1筒部25との間には径方向に沿って配置される円板部27が形成されている。また、第2筒部24の軸方向端部には、径方向内方へ屈曲する内鍔部28が形成されている。第1筒部25の軸方向端部には、径方向外方へ屈曲する外鍔部29が形成されている。
内鍔部28は、第2筒部24に嵌合した外輪21の軸方向の位置を規制する規制部として機能している。そして、この内鍔部28には、図3と図4に示しているように、切り欠き部7が形成されている。本実施形態の切り欠き部7は、内鍔部28を径方向内側から切り欠いたものであり、切り欠き部7は、周方向に離れて2箇所形成されている。この切り欠き部7は、後に説明する治具70と係合する係合部となる。なお、治具70は、レゾルバ10をハウジング壁5に組み付ける際に、図3に示すように、ハウジング35外から操作するものである。
また、外鍔部29は、後述するターミナル部53(図5参照)の位置を除いて概ね全周に形成されており、第1筒部25を外周側から補強するリブとしての機能を有している。
図5は、レゾルバ10の一部(ロータ13を除く一部)を示す正面図である。図3〜図5に示すように、外鍔部29には、さらに径方向外側に延びるフランジ部31が周方向に一定の間隔をあけて複数(図示例では3個)形成されている。このフランジ部31それぞれには、ケース15の軸心Oを中心とする周方向(回転方向)に長い円弧状の長孔32が形成されている。
そして、後にも説明するが、図1〜図3に示すように、この長孔32を挿通するボルト38によって、フランジ部31はハウジング壁5に締め付け固定される。図1に示すように、フランジ部31はハウジング壁5よりもハウジング35の内側に位置するが、ケース15によってレゾルバ10がハウジング壁5に取り付けられると、ケース15の一部15aが、ハウジング壁5の開口6からハウジング35外へ露出した状態となる。この一部15aには、前記内鍔部28が含まれている。また、ハウジング35を軸方向外側(ハウジング35外)からみると、ケース15が、ロータ13及びステータ12を覆った状態となり、ハウジング35外からステータ12を直接操作して回転させることは困難である。
図1と図2に示すように、ケース15は、固定リング34が用いられてハウジング壁5に取り付けられる。固定リング34は、図4に示すように、円環状の部材であり、周方向に一定の間隔をあけて複数(3個)のボス部36を有しており、このボス部36にはボルト孔37が形成されている。このボルト孔37にボルト38が螺合する。ボス部36の配置は、ハウジング壁5に形成されている孔8(図7参照)の配置、及び、前記フランジ部31(長孔32)の配置と一致している。なお、この孔8は、ボルト38を挿通させる円形の貫通孔である。
そして、図1と図2に示すように、ケース15のフランジ部31に固定リング34を重ね合わせ、フランジ部31を固定リング34とハウジング壁5とで挟んだ状態とし、ボルト38を、ハウジング壁5に形成されている前記孔8及び前記長孔32を挿通させ、固定リング34のボス部36に螺合させる。これにより、ケース15がハウジング壁5に取り付けられた状態となる。
また、この取り付け状態(図1の状態)において、後にも説明するが、ボルト38を緩めることで、ハウジング壁5に対するケース15の周方向位置を、長孔32の周方向の範囲内で調整することができる。
図6は、ステータ12及びロータ13を示す正面図である。ステータ12は環状に形成されており、ステータコア42と、コイル43と、インシュレータ44と、ターミナル部53とを備えている。ステータコア42は、単層又は複数層の珪素鋼板等の磁性材料から形成されており、円環状の環状部45と、この環状部45の内周面から径方向内方へ向けて突出する複数(図示例では8個)のティース部46とを一体に備えている。環状部45がケース15の第1筒部25(図3参照)に圧入によって固定される。
複数のティース部46は周方向に一定の間隔をあけて形成されている。これらティース部46の全てに励磁線が巻かれ、また、これらティース部46に対して周方向で交互に第1出力線と第2出力線とが巻かれており、ティース部46に励磁用及び出力用のコイル43が形成される。
インシュレータ44は、合成樹脂等の絶縁材料によって環状に形成されている。また、インシュレータ44は、図3に示すように、ステータコア42の軸方向両側の面にそれぞれ配置されているとともに、ステータコア42を被覆する被覆部を有している。被覆部はステータコア42とコイル43とを絶縁している。
本実施形態では、ステータコア42の軸方向の一方面に配置されたインシュレータ44と、前記ターミナル部53とが一体ものとして形成されている。また、このインシュレータ44の軸方向端部には、コイル43を軸方向外側から覆う環状のカバー部材52(図3参照)が取り付けられている。
図6において、ロータ13は、平面視(軸方向視)で略楕円形状に形成され、その外周面が、ステータ12のティース部46に対して隙間をあけて対向している。回転軸11が回転すると、ロータ13も一体的に回転し、ステータ12の各ティース部46とロータ13との隙間の大きさが変化する。そして、ステータ12の励磁用のコイル43に交流電流を流しておくと、出力用のコイル43には、その隙間の大きさの変化に応じた出力が発生し、この出力に基づいて回転軸11の回転角度を検出することができる。出力用のコイル43は、SIN出力用のコイル43とCOS出力用のコイル43とからなり、これらは複数のティース部46に対して周方向に交互に設けられている。そして、SIN出力用のコイル43とCOS出力用のコイル43との出力電圧の振幅変化は90°位相がずれており、この出力電圧を信号処理することによって回転軸11の回転角度を検出することができる。
以上の実施形態に係るレゾルバ10によれば、転がり軸受14は、回転軸11に対してケース15を回転可能に支持することができ、回転軸11にはロータ13が一体回転可能として取り付けられ、ケース15にはステータ12が回転不能として保持されている。そして、ケース15によって、ステータ12及び転がり軸受14は、1ユニットとして組み立てられた構造となる。このため、この構造体を単体で取り扱うことが可能となり、この構造体をハウジング35へ組み付ける作業が容易となる。
以上の構成を備えたレゾルバ10を、前記開口6が形成されているハウジング壁5に組み付ける方法について説明する。
〔準備工程〕
図2を参考にして説明すると、ケース15に、ステータ12及び転がり軸受14を圧入によって固定する。なお、前記ステータ12は、ステータコア42と、インシュレータ44と、コイル43と、ターミナル部53とが一体となっているものである。
〔仮止め工程〕
回転軸11にロータ13を取り付け(図3参照)、さらに、ケース15によってステータ12と一体となっている転がり軸受14を、回転軸11(取り付け部16)に圧入によって固定すると共に、ケース15によって一体となっているステータ12及び転がり軸受14をハウジング壁5に取り付ける。
このハウジング壁5への取り付けは、上記のとおり、ケース15が有しているフランジ部31を用いて行われる。すなわち、図1と図2に示すように、ケース15が有しているフランジ部31を、ハウジング壁5と固定リング34とによって軸方向両側から挟んだ状態とし、ハウジング35の軸方向外側から、ボルト38を、ハウジング壁5の孔8及びフランジ部31の長孔32を挿通させ、固定リング34のボス部36に螺合させる。
この際、ケース15の一部15aである内鍔部28が、開口6からハウジング35の外側に露出するようにして、ケース15をハウジング壁5にボルト38によって仮止めする。なお、ここでは、ボルト38は完全に締め付けることなく仮締めの状態である。つまり、ボルト38はボス部36に螺合しているが、ボルト38には軸力が作用しておらず、ハウジング壁5、フランジ部31及び固定リング34に軸方向の締め付け力(圧縮力)は作用していない状態である。
〔調整工程〕
図示しないがモータジェネレータのモータロータとモータステータとに関して周方向についての位置調整が行われる。その後、ボルト38を仮締めの状態として、ハウジング35の軸方向外側から、図3及び図8(A)及び(B)に示すように、治具70の爪部70aを、ケース15に形成されている前記切り欠き部(係合部)7に係合させる。なお、図8は、ケース15に形成されている切り欠き部7と治具70とを示す拡大図であり、(A)は側面から見た図であり、(B)はケース15の軸心方向から見た図である。そして、この治具70を、ハウジング35の軸方向外側から周方向に回転操作することにより、ケース15を周方向に変位させることができる。これにより、ケース15を、当該ケース15に保持されているステータ12と共に、前記長孔32の範囲内で回転させ、ロータ13に対するステータ12の周方向の位置を調整することができる。
治具70を用いてケース15を周方向に変位させる操作は、作業者が行う操作であり、励磁用コイル43に交流電圧を印加した状態で、出力用コイル43から当該印加に基づく出力を計測器(オシロスコープ等)で取り込みながら行う。つまり、モータジェネレータの回転軸11に固定のモータロータと、ハウジング35に固定のモータステータとに関して、周方向についての位置調整が完了した状態で、この回転軸11に対して固定のロータ13に対する、ステータ12の周方向の位置がゼロ点(基準点)となるように、治具70を操作してケース15と共に、このケース15内のステータ12を周方向に変位させる。これにより、レゾルバ10のゼロ点調整を行うことができる。
図3と図7に示しているように、治具70は、開口6を挿通している回転軸11に対して外嵌する環状の部分70b(以下、環状部70bという)を有している。この環状部70bは、回転軸11の外周面11aより僅かに直径が大きく構成されており、外周面11aに滑り接触して、この外周面11aに沿って回転可能となる。
そして、この環状部70bは、ケース15の切り欠き部7と係合する爪部70a、及び、作業者が掴む掴み部70cと一体である。作業者は、この掴み部70cを握って、治具70を回転軸11の軸心回りに回転させることができる。
そこで、この調整工程では、回転軸11に外嵌させた治具70の爪部70aを、ケース15の切り欠き部(係合部)7と係合させた状態で、回転軸11の外周面11aに沿って回転させることにより、ケース15を周方向に変位させることができる。このように、ケース15の切り欠き部7と治具70とを係合させた状態で、この治具70を回転軸11の外周面11aに沿って回転させることで、簡単にケース15を周方向に変位させ、レゾルバ10のゼロ点調整を行うことが可能となる。
〔本締め工程〕
そして、前記調整工程により、ロータ13に対するステータ12の周方向の位置の調整(ゼロ点調整)を行い、このゼロ点調整を完了してから、前記ボルト38を本締めする。つまり、ロータ13に対する周方向位置の調整を完了したステータ12のその周方向位置で、ハウジング壁5に対してケース15のフランジ部31を固定リング34で締め付け、ケース15をハウジング壁5に完全に固定する。
そして、この本締め工程では、ケース15の切り欠き部(係合部)7と治具70とを係合させた状態のままで行う。さらに、本締め工程では、治具70と回転軸11とを相対回転不能の状態とするのが好ましい。
以上より、調整工程によってゼロ点調整が行われた状態を保って、本締め工程を行うことができ、ボルト38を本締めした際の、ハウジング壁5に対するケース15のズレの発生を防止することができる。
以上のように、本実施形態に係るレゾルバ10のハウジング壁5への組み付け方法によれば、ケース15、ステータ12及び転がり軸受14が1つのユニットとして組み立てられており、この1ユニットとして組み立てられたケース15、ステータ12及び転がり軸受14を単体で取り扱うことが可能であるため、仮止め工程では、この単体をハウジング35へ仮止めする作業が容易となる。
さらに、仮止め工程では、ハウジング壁5に形成されている開口6から、ケース15の一部15aが露出するように、このケース15をハウジング壁5に仮止めし、調整工程では、ハウジング35の軸方向外側から、ケース15の一部15aに設けられている切り欠き部7に治具70を係合させてこの治具70を回転操作する。これにより、ケース15をステータ12と共に回転させ、ロータ13に対するステータ12の周方向位置の調整(レゾルバ10のゼロ点調整)を容易に行うことができる。
そして、本締め工程では、ゼロ点調整を終えてから、ボルト38を本締めしてケース15をハウジング壁5に固定すればよい。以上より、レゾルバ10のゼロ点調整を含むハウジング35への組み付けは容易となり、生産効率を高めることが可能となる。
また、本発明のレゾルバは、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、前記実施形態では、ケース15に形成する切り欠き部7の数を2つとしたが、この数に制限はなく、3つとしてもよい。
また、前記実施形態は、モータジェネレータの回転軸11の回転角度を検出するためのレゾルバ10であり、レゾルバ10はモータジェネレータのハウジング35に取り付けられる場合を説明したが、その他の用途を有する機器の回転軸の回転角度を検出するために、当該機器のハウジングに取り付けられるものであってもよい。
6:開口 7:切り欠き部(係合部) 11:回転軸 12:ステータ 13:ロータ 14:転がり軸受 15:ケース 15a:一部 28:内鍔部 31:フランジ部 32:長孔 35:ハウジング 38:ボルト 46:ティース部 70:治具 70b:環状部(環状の部分)

Claims (3)

  1. ハウジングに形成されている開口を挿通する回転軸に、当該ハウジング内において固定されるロータと、
    前記ロータと隙間をあけて対向するティース部を周方向に間隔をあけて複数有している環状のステータと、
    前記ステータを保持していると共に前記開口から一部がハウジング外へ露出する筒状のケースと、
    前記ケースと前記回転軸との間に設けられ当該ケースを当該回転軸に対して相対回転可能に取り付ける転がり軸受と、を備え、
    前記ケースは、
    当該ケースの軸心を中心とする周方向に長い長孔が形成されていると共に当該長孔を挿通するボルトによって前記ハウジングに締め付け固定されるフランジ部と、
    前記開口からハウジング外へ露出する前記一部に設けられハウジング外から操作する治具と係合する係合部と、
    を有していることを特徴とするレゾルバ。
  2. 請求項1に記載のレゾルバを、前記開口が形成されている前記ハウジングに組み付ける方法であって、
    前記ボルトによって前記ケースを前記ハウジングに仮止めし、当該ケースの前記一部が前記開口からハウジング外に露出した状態とする仮止め工程と、
    前記ボルトを仮締め状態として、ハウジング外から、前記一部に設けられている前記係合部に治具を係合させて当該治具を操作することにより、前記ケースを前記ステータと共に前記長孔の範囲内で回転させ、前記ロータに対する当該ステータの周方向位置を調整する調整工程と、
    前記ロータに対する前記ステータの周方向位置を調整してから、前記ボルトを本締めして前記ケースを前記ハウジングに固定する本締め工程と、
    を有していることを特徴とするレゾルバの組み付け方法。
  3. 前記治具は、前記開口を挿通している前記回転軸に対して外嵌する環状の部分を有し当該回転軸の外周面に沿って回転可能であり、
    前記調整工程では、前記回転軸に外嵌させた前記治具を、前記係合部と係合させた状態で、前記回転軸の外周面に沿って回転させることにより、前記ケースを周方向に変位させ、
    前記本締め工程を、前記治具と前記係合部とを係合させた状態のままで行う請求項2に記載のレゾルバの組み付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102015204929A1 (de) * 2015-03-19 2016-09-22 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Elektromotor mit Presspassung
JP2021103110A (ja) * 2019-12-25 2021-07-15 東京ロボティクス株式会社 トルク検出機構、ロボット、キャリブレーション方法

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