JP2013023016A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部の摩耗状態を示す凹部の開口の曲率半径を大きくすることなく、荷重作用時のサイドウォール部の変形による凹部への応力集中を緩和すること。
【解決手段】トレッド部のタイヤ径方向内側に位置するサイドウォール部の表面24Aに開口し、開口30Aの中心Pがタイヤ最大幅部からトレッド部の表面のタイヤ幅方向外端部までのタイヤ径方向の領域内に位置し、サイドウォール部の表面24Aからの深さで該サイドウォール部の摩耗状態を示す第1凹部30と、サイドウォール部の表面24Aに開口し、第1凹部30の周囲に配置された第2凹部32をタイヤが有すること。
【選択図】図3

Description

本発明は、サイドウォール部に、表面からの深さで該サイドウォール部の摩耗状態を示す凹部を形成した空気入りタイヤに関する。
トラックやバスなどに用いられる空気入りタイヤの中には、サイドウォール部に、表面からの深さで該サイドウォール部の摩耗状態(摩耗の進行度合い)を示す凹部を形成したものがある(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、サイドウォール部にリング状の凹部を形成している。
特開平4−129808号公報
特許文献1の空気入りタイヤでは、サイドウォール部に形成する凹部をリング状とすることで該凹部の開口の外周縁部の曲率半径を大きくし、荷重作用時のサイドウォール部の変形にともなって上記凹部が変形する際の、上記開口の外周縁部への応力集中を緩和している。しかし、応力集中の緩和のために凹部の開口の外周縁部の曲率半径を大きくし過ぎると、サイドウォール部の美観が損なわれ、サイドウォール部表面の意匠の設計自由度が低下する虞がある。
本発明は、サイドウォール部の摩耗状態を示す凹部の開口の曲率半径を大きくすることなく、荷重作用時のサイドウォール部の変形による凹部への応力集中を緩和することを目的とする。
請求項1に記載の空気入りタイヤは、トレッド部のタイヤ径方向内側に位置するサイドウォール部の表面に開口し、開口の中心がタイヤ最大幅部から前記トレッド部の表面のタイヤ幅方向の外端部までのタイヤ径方向の領域内に位置し、前記サイドウォール部の表面からの深さで該サイドウォール部の摩耗状態を示す第1凹部と、前記サイドウォール部の表面に開口し、前記第1凹部の周囲に配置された第2凹部と、を有している。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、繰り返し接地によりサイドウォール部の摩耗が進行すると、第1凹部の深さが浅くなる。このため、第1凹部の深さによってサイドウォール部の摩耗状態(摩耗の進行度合い)を把握することができる。
なお、サイドウォール部の摩耗は、主にトレッド部側、すなわち、タイヤ最大幅部からトレッド部の表面のタイヤ幅方向の外端部までのタイヤ径方向の領域で生じやすい。このため、第1凹部は、開口の中心を上記領域内に位置させるように配置している。
ここで、上記空気入りタイヤでは、第1凹部の周囲に第2凹部を配置していることから、荷重作用時のサイドウォール部の変形が第2凹部で吸収される。このため、上記空気入りタイヤでは、例えば、第1凹部の周囲に第2凹部を配置しないものと比べて、第1凹部の変形量が減少する、すなわち、第1凹部の変形が抑制される。
これにより、第1凹部の開口の曲率半径を大きくすることなく、荷重作用時のサイドウォール部の変形による第1凹部への応力集中を緩和することができる。
請求項2に記載の空気入りタイヤは、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第2凹部は、前記サイドウォール部の表面からの深さが前記第1凹部よりも浅い。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、サイドウォール部の表面からの深さを第1凹部よりも第2凹部で浅くしていることから、例えば、上記深さを第1凹部と第2凹部で同じ、または第1凹部よりも第2凹部で深くしたものと比べて、第2凹部を構成するゴム部分の剛性が確保され、サイドウォール部の変形によって第2凹部の底部(深部)に生じる故障を抑制することができる。
請求項3に記載の空気入りタイヤは、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ軸方向断面において、前記第2凹部の曲率が第1凹部の曲率よりも小さい。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、タイヤ軸方向断面において、第2凹部の曲率を第1凹部の曲率よりも小さくしていることから、例えば、第2凹部の曲率を第1凹部の曲率よりも大きくしたものや、第2凹部の曲率と第1凹部の曲率を同じにしたものと比べて、上記サイドウォール部の変形による第2凹部を構成するゴム部分への応力集中を緩和することができる。
請求項4に記載の空気入りタイヤは、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第2凹部は、タイヤ回転軸とタイヤ接地面のタイヤ進行方向の前側端及び後側端とをそれぞれ結ぶ直線上に前記第1凹部の開口の中心が来た場合に、該直線上に位置するように配置されている。
サイドウォール部は、タイヤ回転軸の真下よりタイヤ進行方向前後にずれた位置では、前後方向(タイヤ進行方向の前後)にせん断変形するため、請求項4に記載の空気入りタイヤでは、第2凹部を、タイヤ回転軸とタイヤ接地面のタイヤ進行方向の前側端及び後側端とをそれぞれ結ぶ直線上に第1凹部の開口の中心が来た場合に、該直線上に位置するように配置している。これにより、第1凹部がタイヤ回転軸の真下よりタイヤ進行方向前後にずれた位置にあるときの、サイドウォール部のせん断変形が第2凹部で効果的に吸収されて第1凹部の変形が抑制される。
なお、第2凹部は、上記直線上であれば、第1凹部のタイヤ径方向内側、及び外側の少なくとも一方に配置されていればよい。
請求項5に記載の空気入りタイヤは、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第2凹部は、前記第1凹部の周囲を囲うように環状に形成されている。
請求項5に記載の空気入りタイヤでは、第2凹部が第1凹部の周囲を囲うように環状に形成されていることから、荷重作用時のサイドウォール部の変形が第2凹部で確実に吸収される。これにより、第1凹部の変形が効果的に抑制される。
なお、ここでいう「環状」には、円環状、楕円環状、及び多角形環状などが含まれる。
以上説明したように、本発明は、サイドウォール部の摩耗状態を示す凹部の開口の曲率半径を大きくすることなく、荷重作用時のサイドウォール部の変形による凹部への応力集中を緩和することができる。
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ幅方向に沿った断面の半部を示す半部断面図である。 本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの側面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部に形成された第1凹部及び第2凹部を示す平面図である。(B)図3(A)の3B−3B線断面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤが車両の重量を支持して接地部分及びその周辺が変形している状態を示す、空気入りタイヤの側面図である。(B)図4(A)の矢印4B近傍の拡大図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部に形成された第1凹部の第1変形例を示す平面図である。(B)図5(A)の5B−5B線断面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部に形成された第2凹部の第1変形例を示す平面図である。(B)図6(A)の6B−6B線断面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部に形成された第2凹部の第2変形例を示す平面図である。(B)図7(A)の7B−7B線断面図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部に形成された第2凹部の第3変形例を示す平面図である。(B)図8(A)の8B−8B線断面図である。(C)図8(A)の8B−8B線断面を斜め上方から見た断面斜視図である。 (A)本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのサイドウォール部に形成された第2凹部の第3変形例を示す平面図である。(B)図9(A)の9B−9B線断面図である。(C)図9(A)の9B−9B線断面を斜め上方から見た断面斜視図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤについて図1〜図4を参照しながら説明する。なお、第1実施形態に係る空気入りタイヤは、主にトラックやバスなどに用いられる重荷重用の空気入りタイヤである。なお、図中の矢印Wはタイヤ幅方向を示し、符号CLはタイヤ赤道面を示している。
図1に示すように、第1実施形態に係る空気入りタイヤ10(以下、単に「タイヤ10」と記載する。)は、従来一般の空気入りタイヤと同様に、左右一対のビード部12(図1では、片側のビード部12のみ図示)と、これら一対のビード部12内にそれぞれ埋設された一対のビードコア14と、一対のビードコア14間をトロイド状に延びるカーカス層16と、このカーカス層16の径方向外側に設けられるベルト層18と、このベルト層18のタイヤ径方向外側に設けられるトレッド部20と、ビード部12とトレッド部20との間に設けられるサイドウォール部24と、を備えている。
カーカス層16は、1枚または複数枚のカーカスプライによって構成されている。このカーカスプライは、複数本のコードを被覆ゴムで被覆して形成され、端部側がビードコア14周りにタイヤ内側からタイヤ外側へ折り返されている。
ベルト層18は、1枚または複数枚のベルトプライによって構成されている。このベルトプライは、複数本のコードを被覆ゴムで被覆して形成されている。
トレッド部20には、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝22が形成されている。また、図示しないが、トレッド部20には、タイヤ周方向に対して交差する方向に延びる溝が複数形成されている。
サイドウォール部24は、トレッド部20のタイヤ径方向内側に位置している。このサイドウォール部24には、タイヤ周方向に間隔をあけて複数(本実施形態では4つ)の第1凹部30が形成されている(図2参照)。なお、本発明のその他の実施形態では、第1凹部30が1つのみ形成される構成でも構わない。
図1、図3(B)に示すように、第1凹部30は、サイドウォール部24の表面24Aに開口し、該表面24Aに立てた垂線に沿ってタイヤ内側に向かって凹んでいる。この第1凹部30は、表面24Aからの深さでサイドウォール部24の摩耗状態(摩耗の進行度合い)を示すものである。第1凹部30によれば、タイヤ10の繰り返し接地によりサイドウォール部24の摩耗が進行すると深さが浅くなるため、この深さの値によりサイドウォール部24の摩耗状態(摩耗の進行度合い)を把握することができる。なお、本実施形態では、第1凹部30の最深部の位置を、サイドウォール部24の摩耗限界に設定している。
また、図1、図2に示すように、第1凹部30は、表面24Aに開口した部分(以下、開口30Aと記載する。)の中心がタイヤ最大幅部26からトレッド部20の表面20Aのタイヤ幅方向の外端部20Bまでのタイヤ径方向の領域S内に位置している。なお、ここでいう「タイヤ最大幅部」とは、タイヤ10のタイヤ幅方向に沿って計測した距離が最大となる部分である。
図3(A)に示すように、第1凹部30の開口30Aは、平面視で円形状(言い換えると、サイドウォール部24をタイヤ外側から見て円形状)とされている。また、図3(B)に示すように、タイヤ軸方向断面において、第1凹部30は、円弧状に湾曲している。
なお、本実施形態では、第1凹部30を半球状としているが、本発明のその他の実施形態では、例えば、第1凹部30を直方体状とし、底部を円弧状に湾曲させる構成としてもよい。
図1、図2に示すように、サイドウォール部24には、表面24Aに開口し、該表面24Aに立てた垂線に沿ってタイヤ内側に向かって凹む第2凹部32が形成されている。この第2凹部32は、第1凹部30の周囲に配置されている。なお、ここでいう、第1凹部30の周囲とは、開口30Aと同心であり、半径が開口30Aの半径の1〜5倍の円の範囲内を指している。
具体的には、第2凹部32は、図3(A)に示すように、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する円環状とされ、第1凹部30の周囲を囲んでいる(図3参照)。
なお、本発明のその他の実施形態では、第2凹部32は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心からずれた円環状としてもよい。
図3(B)に示すように、第2凹部32は、表面24Aからの深さd2が第1凹部30の深さd1よりも浅くなっている。なお、深さd1、d2はともに、凹部の最深部で測定しものである。
また、深さd2は、深さd1の10〜90%の範囲内に設定されている。
図3(B)に示すように、タイヤ軸方向断面において、第2凹部32は、円弧状に湾曲している。ここで、第2凹部30の曲率r2は、第1凹部30の曲率r1よりも小さくなっている。なお、曲率r2は、曲率r1の10〜90%の範囲内に設定されている。また、曲率r1、r2はともに、凹部の最深部で測定したものである。
次に、タイヤ10の作用効果について説明する。
図4(A)に示すように、タイヤ10は、車両の重量によって接地部分が変形した状態で転動する。このとき、サイドウォール部24は、タイヤ10の回転軸Kの真下側では主に圧縮変形し、タイヤ10の回転軸Kの真下側よりもタイヤ10の進行方向前後にずれた部分では、タイヤ10の進行方向に沿ってせん断変形する。
ここで、タイヤ10では、第1凹部30の周囲に第2凹部32を配置していることから、上記のように、車両の重量によって接地部分が変形した状態(荷重作用時の状態)のサイドウォール部24の変形(せん断変形や圧縮変形などの複合的な変形)が第2凹部32で吸収されるため、例えば、第1凹部30の周囲に第2凹部32を配置しないもの(例えば、第2凹部32を形成しないもの)と比べて、第1凹部30の変形量が減少する(図4(B)参照)。すなわち、第1凹部30の変形が抑制される。これにより、第1凹部30の開口30Aの曲率半径を大きくすることなく、荷重作用時のサイドウォール部24の変形による第1凹部30、特に開口30Aの外周縁部への応力集中が緩和される。
また、応力集中の緩和のために第1凹部30の開口30Aの外周縁部の曲率半径を大きくし過ぎないため、サイドウォール部24の美観が損なわれず、サイドウォール部24の表面24Aの意匠の設計自由度の低下が抑制される。
そして、タイヤ10では、環状の第2凹部32で第1凹部30の周囲を囲んでいることから、荷重作用時のサイドウォール部24の上記変形が確実に第2凹部32で吸収される。これにより、第1凹部30の変形が効果的に抑制される。
以上のことから、タイヤ10によれば、第1凹部30の、荷重作用時のサイドウォール部24の上記変形にともなう変形を抑制して該第1凹部30への応力集中を緩和することができる。
結果、第1凹部30からの亀裂などの故障の発生が抑制されてタイヤ10の耐久性が向上する。
また、タイヤ10は、接地部分が変形した状態で転動するため、サイドウォール部24のトレッド部20側が路面上の突起物(例えば、縁石など)と接触して摩耗することがある。このサイドウォール部24の摩耗は、トレッド部20側、すなわち、タイヤ最大幅部26からトレッド部20のタイヤ幅方向の外側の端部である外端部20Bまでの領域Sで生じやすい。このため、開口30Aの中心が領域S内に位置するように第1凹部30を形成することで、サイドウォール部24の実際に摩耗する部分の摩耗状態を把握することができる。
また、タイヤ10では、第1凹部30の深さよりも第2凹部32の深さを浅くしていることから、例えば、第1凹部30の深さと第2凹部32の深さを同じ、または第1凹部30の深さよりも第2凹部32の深さを深くしたものと比べて、第2凹部32を構成するゴム部分の剛性が確保され、サイドウォール部24の変形によって第2凹部32の底部(深部)に生じる故障を抑制することができる。また、第2凹部32の深さd2を、第1凹部30の深さd1の10〜90%の範囲内に設定することで、上記第2凹部32の底部に生じる故障を効果的に抑制することができる。
さらに、タイヤ10では、タイヤ軸方向断面において、第2凹部32の曲率を第1凹部30の曲率よりも小さくしていることから、例えば、第2凹部の曲率を第1凹部の曲率よりも大きくしたものや、第2凹部32の曲率と第1凹部30の曲率を同じにしたものと比べて、上記サイドウォール部24の変形による第2凹部32を構成するゴム部分(特に底部)への応力集中を緩和することができる。また、第2凹部32の曲率r1を、第1凹部30の曲率r1の10〜90%の範囲内に設定することで、第2凹部32を構成するゴム部分への応力集中を効果的に緩和することができる。
また、タイヤ10では、第1凹部30の開口30Aを平面視で円形状としていることから、例えば、第1凹部30の開口30Aを平面視で円形状以外(例えば、多角形状など)としたものと比べて、上記開口30A、特に開口30Aの外周縁部への応力集中が緩和される。
一方、第2凹部32を円環状としていることから、第2凹部32の表面24Aの開口32Aの外周縁部及び内周縁部への応力集中が緩和される。
第1実施形態のタイヤ10では、サイドウォール部24に、平面視で開口30Aが円形状の第1凹部30を形成しているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、第1凹部の開口30Aは、平面視で楕円形状、角部が丸められた多角形状としてもよい。例えば、図5(A)、図5(B)に示すように、サイドウォール部24に、平面視で開口40Aが楕円形状の第1凹部40(第1凹部の変形例)を形成してもよい。このように開口40Aを楕円形状とした場合には、この開口40Aの長軸X1が、タイヤ10の回転軸Kからタイヤ径方向に沿って延びて開口40Aの中心を通る直線Lと一致するように、第1凹部40をサイドウォール部24に形成することが好ましい。これにより、サイドウォール部24の変形にともなう第1凹部40の主歪方向と、長軸X1とが略一致するため、第1凹部40への応力集中が緩和される。なお、開口40Aの長軸X1は、直線Lに対して−45〜+45度の範囲で傾斜していても第1凹部40への応力集中を緩和する効果は得られる。
第1実施形態のタイヤ10では、サイドウォール部24に、第1凹部30の周囲を囲う円環状の第2凹部32を形成しているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、図6(A)、図6(B)に示すように、サイドウォール部24に、第1凹部30の周囲を囲う楕円環状の第2凹部42(第2凹部の第1変形例)を形成してもよい。このように第2凹部42を楕円環状とした場合には、開口42Aの長軸X2が、タイヤ10の回転軸Kからタイヤ径方向に沿って延びて開口40Aの中心を通る直線Lと一致するように、第2凹部42をサイドウォール部24に形成することが好ましい。これにより、サイドウォール部24の変形にともなう第2凹部42の主歪方向と、長軸X2とが略一致するため、第2凹部42への応力集中が緩和される。なお、開口42Aの長軸X2は、直線Lに対して−45〜+45度の範囲で傾斜していても第2凹部42への応力集中を緩和する効果は得られる。なお、本発明のその他の実施形態では、上記第1凹部40と第2凹部42とを組み合わせる構成としてもよい。
上述の実施形態では、タイヤ10のサイドウォール部24に、第1凹部30の周囲を囲う楕円環状の第2凹部42を形成しているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、図7(A)、図7(B)に示すように、サイドウォール部24に、第1凹部30の周囲を囲う多角形環状(ここでは矩形環状)の第2凹部44(第2凹部の第2変形例)を形成してもよい。なお、多角形環状の角部については、外周側へ凸となるように円弧状に湾曲させて該角部への応力集中を緩和することが好ましい。また、本発明のその他の実施形態では、第1凹部40と第2凹部44とを組合せる構成としてもよい。
第1実施形態のタイヤ10では、サイドウォール部24に、第1凹部30の周囲を囲う円環状の第2凹部32を形成しているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、図8(A)〜(C)に示すように、第1凹部30の周囲に、該周囲を囲うように複数(図8では、2つ)の第2凹部46を円環状に配置する構成としてもよい。具体的には、サイドウォール部24に、平面視で第1凹部30の周方向に沿って複数の第2凹部46を一定間隔で形成する。ここで、第1凹部30の周方向に沿った第2凹部46の長さの総和は、前記周方向に沿って互いに隣接する第2凹部46間の長さの総和よりも長くすることが好ましい。また、第2凹部46は、タイヤ10の回転軸Kとタイヤ10の接地面(タイヤと路面との接触面)のタイヤ進行方向の前側端を結ぶ直線(L1)上及び回転軸Kと上記接地面のタイヤ進行方向の後側端を結ぶ直線(L1)上に開口40Aの中心が来た場合に、この直線L1上に位置するように第1凹部30の周囲に配置することが好ましい。このように直線L1上に第2凹部46が配置される場合には、第1凹部30がタイヤ10の回転軸Kの真下よりタイヤ進行方向前後に位置するときの、サイドウォール部24のタイヤ進行方向前後へのせん断変形を第2凹部46で効果的に吸収して第1凹部30の変形を抑制することができる。
なお、図9(A)〜(C)に示すように、第1凹部30の周囲に、該周囲を囲うように4つの第2凹部48を円環状に配置する構成としてもよい。
また、本発明のその他の実施形態では、第1凹部40と、第2凹部46または第2凹部48とを組合せる構成としてもよい。
さらに、本発明のその他の実施形態では、第1凹部30の周囲に、該周囲を囲うように複数の第2凹部を楕円環状、多角形環状に配置してもよい。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、平面視で第1凹部30の開口30Aを円形状としているが、本発明はこの構成に限定されず、平面視で第1凹部30の開口30Aを円環状としてもよい。
また、上述の実施形態では、第1凹部30及び第2凹部32が領域S内に形成される構成としているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、第2凹部32の一部のみが領域Sよりもビード部12側に形成される構成としてもよく、第1凹部30の一部が領域Sよりもビード部12側に形成される構成としてもよい。
さらに、上述の実施形態では、トラックやバスなどに用いられる重荷重用の空気入りタイヤのサイドウォール部24に第1凹部30及び第2凹部32を形成しているが、本発明はこの構成に限定されず、乗用車用、航空機用、及び、建築車両用の空気入りタイヤのサイドウォール部に上記第1凹部30及び第2凹部32を形成してもよい。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、本発明に含まれる空気入りタイヤを6種類(以下の実施例1〜6)、本発明に含まれない比較例のタイヤを1種類(以下の比較例1)用意して以下の試験を実施した。
次に、試験に用いた実施例のタイヤ及び比較例のタイヤについて説明する。なお、試験に用いたタイヤは、トラックバス用のタイヤであり、サイズは12R22.5である。
実施例1:図3に示す構造のタイヤである。このタイヤの第1凹部30は、曲率r1が5mmの半球状であり、第2凹部32は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する半径が15mmの円環状であり、曲率r2が7.5mm、深さd2が2.5mmである。
実施例2:図5に示す構造のタイヤである。このタイヤの第1凹部40は、短軸が4mm、長軸が6mm、深さd1が5mm、曲率r1が2mm(短軸側)、3mm(長軸側)であり、第2凹部32は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する半径が15mmの円環状であり、曲率r2が7.5mm、深さd2が2.5mmである。
実施例3:図6に示す構造のタイヤである。このタイヤの第1凹部30は、曲率r1が5mmの半球状であり、第2凹部44は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する楕円環状であり、開口44Aの長軸が17.5mm、短軸が12.5mm、曲率r2が7.5mm、深さ2.5mmである。
実施例4:図8に示す構造のタイヤである。このタイヤの第1凹部30は、曲率r1が5mmの半球状であり、第2凹部46は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する半径が15mmの円環状となるように2つの第2凹部46を配置して構成されるものであり、互いに隣り合う第2凹部46間の距離が5mmとなっている。
実施例5:図9に示す構造のタイヤである。このタイヤの第1凹部30は、曲率r1が5mmの半球状であり、第2凹部48は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する半径が15mmの円環状となるように4つの第2凹部48を配置して構成されるものであり、互いに隣り合う第2凹部48間の距離が5mmとなっている。
実施例6:図6に示す構造のタイヤである。このタイヤの第1凹部30は、曲率r1が5mmの半球状であり、第2凹部44は、中心軸が第1凹部30の開口30Aの中心と一致する半径が15mmの矩形環状であり、曲率r2が7.5mm、深さd2が2.5mmである。また、矩形環状の角部が半径5mmで湾曲している。
比較例1:実施例1のタイヤから第2凹部32を削除したタイヤである。
以下に試験の内容について説明する。
試験1:新品時の供試タイヤをETRTO規格に準拠したリムに組み付け、内圧を850kPaに設定した後、ドラム試験機に取り付け、荷重69.58kNを作用させた状態での第1凹部の開口の外周縁部に作用する最大応力を測定した。この外周縁部に作用する最大応力は、比較例を100とした指数(最大応力指数)で表1に示した。なお、最大応力指数は、小さいほど良好な結果を表している。
試験2:試験1で供試タイヤに荷重69.58kNを作用させた状態で、ドラムを回転させて供試タイヤを50000km走行させた後、第1凹部の上記外周縁部における故障の発生の有無を評価した。なお、評価については、表1に示した。
Figure 2013023016
表1に示すように、サイドウォール部の第1凹部の周囲に第2凹部を形成した実施例1〜6のタイヤは、サイドウォール部の変形にともなう変形を第2凹部で吸収することができるため、第2凹部を配置しない比較例1のタイヤと比べて、第1凹部に作用する最大応力指数が低くなっている。つまり、第1凹部の変形が抑制されていることが分かる。
また、表1から、第1凹部の開口を円形状、第2凹部を円環状とした実施例1のタイヤが他の実施例のタイヤよりも最大応力指数が低いことが分かる。
10 タイヤ(空気入りタイヤ)
20 トレッド部
20A 表面
20B タイヤ幅方向の外端部
24 サイドウォール部
24A 表面
26 タイヤ最大幅部
30 第1凹部
30A 開口
32 第2凹部
32A 開口
40 第1凹部
40A 開口
42 第2凹部
42A 開口
44 第2凹部
44A 開口
46 第2凹部
48 第2凹部
d1 深さ
d2 深さ
r1 曲率
r2 曲率
S 領域
X1 長軸
X2 長軸
L 直線
L1 直線

Claims (5)

  1. トレッド部のタイヤ径方向内側に位置するサイドウォール部の表面に開口し、開口の中心がタイヤ最大幅部から前記トレッド部の表面のタイヤ幅方向の外端部までのタイヤ径方向の領域内に位置し、前記サイドウォール部の表面からの深さで該サイドウォール部の摩耗状態を示す第1凹部と、
    前記サイドウォール部の表面に開口し、前記第1凹部の周囲に配置された第2凹部と、
    を有する空気入りタイヤ。
  2. 前記第2凹部は、前記サイドウォール部の表面からの深さが前記第1凹部よりも浅い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ軸方向断面において、前記第2凹部の曲率が第1凹部の曲率よりも小さい請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2凹部は、タイヤ回転軸とタイヤ接地面のタイヤ進行方向の前側端及び後側端とをそれぞれ結ぶ直線上に前記第1凹部の開口の中心が来た場合に、該直線上に位置するように配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第2凹部は、前記第1凹部の周囲を囲うように環状に形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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