本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本発明の実施の形態に従う画像処理装置は、典型的には、プリンタ、コピー機、ファクシミリ、複合機(MFP:multi-functional peripheral)などのプリントエンジンを搭載した画像形成装置として実装され得る。しかしながら、必ずしもプリントエンジンを搭載している必要はなく、例えば、パーソナルコンピュータ上で実行されるプリンタードライバーが提供するソフトウェアによる処理としても実現可能である。
さらに、複数の画像に対して集約印刷を行なえるように、複数の画像を1つの画像に纏める処理ができればよいので、原稿を読み取って画像を出力するためのスキャナーなどの読取手段についても必須の構成ではない。例えば、何らかの読取手段によって読み取られた複数の画像を受信し、これらの複数の画像に対して、本発明の実施の形態に従う画像処理を実行することもできる。
以下の説明では、本発明の実施の形態に従う画像処理装置の典型例として、MFPについて例示する。
<A.全体構成>
まず、図1〜図3を参照して、本発明の実施の形態に従うMFP1の全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に従うMFP1の外観を示す模式図である。図2は、本発明の実施の形態に従うMFP1の電気的な構成を模式的に示すブロック図である。図3は、本発明の実施の形態に従う操作パネル10の外観を示す模式図である。
図1を参照して、MFP1は、原稿を読み取って画像データを出力する画像読取部であるスキャナー2と、スキャナー2に原稿を順次送出す自動原稿搬送部3と、画像データを紙媒体にプリントするプリントエンジン4と、プリントエンジン4に紙媒体を供給する給紙トレー5と、各種の後処理を実行する後処理部6と、プリント出力が排出される排紙部7とを含む。このスキャナー2および自動原稿搬送部3は、複数の原稿を読み取って、読み取った順番に複数の画像を出力する読取手段に相当する。
また、MFP1の前面には、MFP1に対して各種操作を行なうための操作パネル10が設けられている。この操作パネル10は、後述するように、MFP1の状態や操作画面などを表示するとともに、ユーザー操作を受付ける。
図2を参照して、MFP1は、その主要な制御要素として、CPU(Central Processing Unit)100と、RAM(Random Access Memory)102と、ROM(Read Only Memory)104と、プリント処理部106と、画像処理部108と、操作パネル10と、補助記憶装置110と、外部インターフェイス(I/F)112と、スキャナー処理部114とを含む。
CPU100は、ROM104などに記憶されたプログラムを読み出して実行することで、MFP1の全体処理を実現する。RAM102は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などであり、CPU100がプログラムを動作するために必要なデータや画像データを一時的に記憶する。すなわち、RAM102は、いわゆるワーキングメモリとして機能する。ROM104は、典型的には、フラッシュメモリなどであり、CPU100で実行されるプログラムや、MFP1の動作に係る各種設定情報を記憶する。
プリント処理部106は、プリントエンジン4を制御するためのロジックであり、プリントエンジン4に対して、印刷すべき画像(原稿画像)および付加情報などを出力する。
画像処理部108は、スキャナー2で読み取られた画像データやMFP1に入力された画像データに対して、プリント処理に向けられた各種の画像処理を行なう。また、画像処理部108は、画像データに対して、文字幅の調整、コントラストの調整、および配色の変換などを行なう場合もある。
特に、本実施の形態に従うMFP1においては、画像処理部108が、入力手段を介したユーザー操作に応答して、順番において連続する複数の画像を集約印刷の対象として互いに関連付ける集約印刷設定手段として機能する。この機能の詳細については、後述する。
補助記憶装置110は、いわゆるボックス機能を提供するものであり、典型的には、ハードディスクなどで構成される。この補助記憶装置110は、MFP1で利用される画像データを記憶する。
外部インターフェイス112は、MFP1と外部装置との間で各種データを遣り取りするための通信インターフェイスであり、典型的には、イーサネット(登録商標)やUSBなどの通信デバイスが用いられる。この外部インターフェイス112によって、WAN(インターネット)上やLAN上のパーソナルコンピュータなどの装置へデータを送信し、あるいは、それらの装置からデータを受信する。
スキャナー処理部114は、スキャナー2における読取処理を制御するロジックであり、スキャナー2によって読み取られたデータに対して、各種処理(前処理やノイズ除去処理など)を行なうことで画像(画像データ)を生成する。
操作パネル10は、ユーザーがMFP1に対する操作やユーザーへの各種情報の表示を行なうためのユーザーインターフェイスである。特に、本実施の形態に従うMFP1においては、ユーザーが操作パネル10を操作して、集約印刷(Nin1)の設定を直感的に行なうことができる。後述するように、操作パネル10は、順番付けされた画像を表示する表示手段(ディスプレイ)としての機能を有するとともに、表示手段に関連付けられた入力手段(典型的には、タッチパネル)としての機能も有している。
図3を参照して、操作パネル10は、表示手段としてのディスプレイ12と、ディスプレイ12に関連付けられたタッチパネル13と、各種の入力操作を行なうためのテンキー14と、プレビューキー15と、スタートキー16と、ストップキー17と、モードキー18とを含む。
ユーザーが複数の原稿(原稿束)に対して、任意の集約印刷モードを設定した上で、プリントする場合には、自動原稿搬送部3に対象の原稿束を配置した上で、プレビューキー15を押下し、続いて、スタートキー16を押下する。すると、自動原稿搬送部3による原稿の送出しおよびスキャナー2による各原稿の読み取りが開始される。それぞれの原稿を読み取って生成された画像(画像データ)は、MFP1のRAM102(図2)などに一次的に格納される。そして、操作パネル10のディスプレイ12にその読み取られた順番に沿って、プレビュー表示される。このようにプレビュー表示された状態で、後述するように、ユーザーがディスプレイ12上で所定の操作を行なうことで、任意の画像(ページ)に対して、任意の集約印刷モードを自在に設定することができる。そして、このような直感的な操作によって集約印刷モードが設定された後、スタートキー16が押下されると、当該設定された集約印刷モードに従って、プリントが開始される。なお、本実施の形態に従う操作パネル10上では、各画像(ページ)に対して設定されている集約印刷モードが一見して把握できるような態様で、プレビュー表示がなされる。
<B.集約印刷設定の操作例>
(b1:集約印刷の初期設定操作)
まず、本実施の形態に従うMFP1における集約印刷設定の操作例(ユーザーインターフェイス)について説明する。
予め、順番付けされた複数の画像(ページ単位)がMFP1に取得されているとする。典型的には、ユーザーが原稿を自動原稿搬送部3にセットし、スタートキー16を押下することで、セットされた原稿が順次読み取られ、その読み取られた画像がMFP1に順次蓄積される。あるいは、外部の装置から順番付けされた複数の画像を取得してもよい。
このように複数の画像が取得されると、MFP1の操作パネル10には、取得された画像がプレビュー表示される。
図4は、本発明の実施の形態に従う集約印刷設定を行なう場合の操作例を示す図である。図4(a)には、原稿読取直後の操作パネル10における表示例を示す。この表示例においては、一例として、8ページの原稿が読み取られた例を示す。すなわち、図4(a)に示す表示例においては、読み取った8ページ分の画像の縮小画像が表示されている。なお、図4には、理解を容易にするためにページ番号を縮小画像として示すが、実際には、各画像の内容が縮小して表示(プレビュー表示)される。もちろん、画像処理負荷を軽減するなどの目的で、図4に示すような、各画像のページ番号のみを表示するような形態を採用してもよい。この記載形態は、他の図面においても同様である。
このような表示状態において、ユーザーは、操作パネル10のタッチパネル13を操作することで、集約印刷を設定する。例えば、ユーザーが3ページおよび4ページを2in1に設定したい場合には、図4(b)に示すように、ユーザーが、3ページおよび4ページに対応する縮小画像を囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3ページおよび4ページが2in1に設定される。
すなわち、本実施の形態に従うMFP1は、入力手段であるタッチパネル13を介したユーザー操作に応答して、順番において連続する複数の画像を集約印刷の対象として互いに関連付ける集約印刷設定手段を有する。そして、操作パネル10の表示手段としてのディスプレイ12は、互いに関連付けられた複数の画像を、関連付けされていることを示す態様で表示する。
言い換えれば、本実施の形態に従うMFP1は、表示画像の関連付けがされた場合に、関連付けされた画像のうち、既にNin1が設定されている画像を含むときには、既にNin1設定されていた画像のNin1設定を解除し、新たに関連付けされた画像に対してNin1設定する。
(b2:集約印刷の変更操作(その1))
ここで、ユーザーが先に設定した3ページおよび4ページに対する2in1の設定を変更し、4ページおよび5ページを2in1に設定し直すような場合を考える。図5は、本発明の実施の形態において先に集約印刷が設定されている画像に対して別の集約印刷を設定する場合の操作例を示す図である。
本実施の形態においては、図5(a)に示すように、ユーザーが、4ページおよび5ページに対応する縮小画像を囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3ページおよび4ページに対する2in1の設定が一度解除され、4ページおよび5ページに対して2in1が新たに設定される(図5(b)参照)。すなわち、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。
すなわち、本実施の形態に従うMFP1は、入力手段であるタッチパネル13を介したユーザー操作によって、第1の画像(図5の例では、5ページ目の画像)と、既にいずれかの画像と関連付けられている第2の画像(図5の例では、4ページ目の画像)とが集約印刷の対象として選択されたことに応答して、当該第1の画像についての関連付けを解除するとともに、当該第1および第2の画像を含む新たな関連付けを設定する。
(b3:集約印刷の変更操作(その2))
他の画像との間でそれぞれ集約印刷設定が設定されている複数の画像に対しても、集約印刷を設定し直すことができる。図6は、本発明の実施の形態において先に集約印刷が設定されている画像に対して別の集約印刷を設定する場合の操作例を示す図である。
例えば、図6(a)には、ユーザーが一旦、3ページおよび4ページを2in1に設定し、かつ、5ページおよび6ページを2in1に設定した場合に、改めて集約印刷を設定する例を示す。すなわち、図6(a)に示すように、ユーザーが、2in1に設定されている3ページおよび4ページのうち4ページに対応する縮小画像と、2in1に設定されている5ページおよび6ページのうち5ページに対応する縮小画像とを囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3ページおよび4ページに対する2in1の設定、ならびに、5ページおよび6ページに対する2in1の設定が一度解除され、4ページおよび5ページに対して2in1が新たに設定される(図6(b)参照)。すなわち、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。
すなわち、本実施の形態に従うMFP1は、入力手段であるタッチパネル13を介したユーザー操作によって、第1の画像(図6の例では、4ページ目の画像)と、既にいずれかの画像と関連付けられている第2の画像(図6の例では、5ページ目の画像)とが集約印刷の対象として選択されたことに応答して、当該第1の画像についての関連付けを解除するとともに、当該第1および第2の画像を含む新たな関連付けを設定する。
このとき、先に集約印刷が設定されていた画像に対して、当該先に設定されていた集約印刷の設定を単に解除してもよいし、新たに集約印刷を設定してもよい。図6(b)の例では、ユーザーが「囲まなかった」範囲にある3ページおよび6ページの画像については、集約印刷の設定が解除され、通常の印刷モード(1in1)が設定される。
(b4:集約印刷の変更操作(その3))
図6(b)に示すように、新たに集約印刷の対象として指定された画像(ユーザーが「囲んだ」画像)だけに新たな集約印刷設定を行なうのではなく、先に設定されていた集約印刷設定を考慮して、ユーザーが「囲まなかった」範囲にある画像に対しても集約印刷を再設定してもよい。
図7は、本発明の実施の形態において先に集約印刷が設定されている画像に対して別の集約印刷を設定する場合の操作例を示す図である。例えば、図6(a)の場合と同様に、ユーザーが、2in1に設定されている3ページおよび4ページのうち4ページに対応する縮小画像と、2in1に設定されている5ページおよび6ページのうち5ページに対応する縮小画像とを囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで(図7(a)参照)、4ページおよび5ページに対して2in1が新たに設定される(図7(b)参照)。このとき、先に2in1に設定されていた3ページおよび7ページについても、その集約印刷の設定が維持される。具体的には、3ページ目の画像については、その前ページである2ページ目の画像との間に2in1が設定され、6ページ目の画像については、その後ページである7ページ目の画像との間に2in1が設定される。
すなわち、本実施の形態に従うMFP1は、第2の画像(図7の例では、5ページ目の画像)が第3の画像(図7の例では、6ページ目の画像)と関連付けられている場合に、第1の画像(図7の例では、4ページ目の画像)と当該第2の画像とが集約印刷の対象として選択されたことに応答して、第1の画像と第2の画像とを関連付けるとともに、第3の画像と隣り合う第4の画像(図7の例では、7ページ目の画像)とを関連付ける。
言い換えれば、本実施の形態に従うMFP1は、表示画像の関連付けに際して、関連付けされた画像が既にNin1が設定されている画像を含み、かつ、既にNin1設定されている画像のうちの一部のみが関連付けされたときに、既にNin1設定されている画像のうち、関連付けが行われなかった画像に対して、隣り合う画像と関連付けを行なって、Nin1設定を行なう。
なお、図6に示すように、ユーザーが囲んだ範囲にある画像のみに対して集約印刷を設定するのか、図7に示すように、ユーザーが囲まなかった範囲にある画像に対しても既に設定されていた集約印刷の設定を維持して新たに集約印刷を設定するかについては、予めMFP1に登録されたパラメータに基づいて選択してもよい。あるいは、それぞれのパターンを操作パネル10においてプレビュー表示した上で、ユーザーに選択させてもよい。
<C.機能構成>
次に、上述のような本発明の実施に従うMFP1が提供する集約印刷設定に係る処理を実現するための機能構成について説明する。
図8は、本発明の実施の形態に従うMFP1の集約印刷設定に係る機能ブロック図である。図8に示す各機能ブロックは、主として、CPU100(図3)がプログラムを実行することで、RAM102や画像処理部108と連係動作することで実現される。
図8を参照して、MFP1は、その機能構成として、画像バッファ150と、プレビュー生成モジュール152と、入力モジュール154と、関連付判断モジュール156と、集約印刷設定モジュール158と、画像変換モジュール160とを含む。
画像バッファ150は、RAM102の記憶領域の一部を利用して構成され、入力画像を順番付けして格納する。典型的には、画像バッファ150は、自動原稿搬送部3によって順次搬送される原稿をスキャナー2が読み取ることで生成される複数の画像をその読み取り順に関連付けて記憶する。
プレビュー生成モジュール152は、画像バッファ150に格納されている画像に基づいて、操作パネル10のディスプレイに表示するプレビュー画像を生成する。このとき、プレビュー生成モジュール152は、集約印刷設定モジュール158からの集約印刷に係る設定に基づいて、複数の画像を1つの画像に集約したプレビュー画像を生成することもある。
入力モジュール154は、操作パネル10のタッチパネル13に対するユーザー操作を検知する。この入力モジュール154により検知された結果は、関連付判断モジュール156へ出力される。
関連付判断モジュール156は、操作パネル10のディスプレイ12に表示されているプレビュー画像に基づいて、いずれの画像に対して関連付けが指定されたかを判断するとともに、所定の判断ロジックに従って、指定された画像に対する関連付け、指定されていない画像に対する関連付けの解除、新たな関連付けの設定などを行なう。なお、関連付判断モジュール156は、画像に対してどのような関連付け(集約印刷設定)を行なうのかについて、予め登録された設定パラメータ162を参照して判断する。
この設定パラメータ162には、上述したような図6または図7のいずれの処理を実行するかを選択するためのパラメータなどを含む。
集約印刷設定モジュール158は、関連付判断モジュール156からの関連付指示に従って、画像バッファ150に格納されている複数の画像に対する集約印刷を設定/更新する。そして、集約印刷設定モジュール158による集約印刷設定は、画像変換モジュール160およびプレビュー生成モジュール152へ出力される。
画像変換モジュール160は、画像処理部108のリソースが用いられて実現される。画像変換モジュール160は、ユーザーなどからのプリント指示に応答して、画像バッファ150に格納されている複数の画像に対して、集約印刷設定モジュール158からの集約印刷設定に従って、プリント処理用の出力画像を生成する。すなわち、上述の図4〜図7に示す集約印刷に係るユーザーインターフェイスの最中には、プリント用の画像を変換するような処理は行なわれず、最終的に集約印刷設定が確定した後に、必要な画像変換処理が実行される。これは、画像変換処理の処理負荷が比較的高いためである。もちろん、画像処理に係る能力が高い装置を用いた場合には、ユーザーが集約印刷設定を行っている最中に、画像変換処理を逐次行なってもよい。
<D.フローチャート>
次に、図4〜図7に示すような集約印刷設定に係る処理を実現するための手順を示すフローチャートについて説明する。
図9は、本発明の実施に従う集約印刷設定に係る処理手順を示すフローチャートである。図9に示す各ステップは、基本的には、CPU100がプログラムを実行することで実現される。
図9を参照して、まず、CPU100は、番号付けされた画像を取得する(ステップS100)。この画像の取得は、上述したように、ユーザーが自動原稿搬送部3に原稿束をセットし、スキャナー2で連続的に読み取ることで取得される。この取得された画像は、RAM102(画像バッファ150)に格納される。続いて、CPU100は、ユーザー操作に応答して、番号付けされた画像を操作パネル10上にプレビュー表示する(ステップS102)。このプレビュー表示される画像データは、プレビュー生成モジュール152によって生成される。
その後、CPU100は、操作パネル10上のタッチパネル13に対するユーザー操作が検知されたか否かを判断する(ステップS104)。すなわち、タッチパネル13の入力検知処理が実行される。ユーザー操作が検知されていない場合(ステップS104においてNOの場合)には、ステップS104の処理が繰り返される。
これに対して、ユーザー操作が検知された場合(ステップS104においてYESの場合)には、CPU100は、関連付けが指定された画像(ページ番号)と関連付けの対象となった画像数(N)を検知する(ステップS106)。この検知処理は、当該時点においてディスプレイ12に表示されているプレビュー画像と入力検知された座標値との関係に基づいて判断される。続いて、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、既に集約印刷が設定されているか否かを判断する(ステップS108)。
関連付けが指定された画像に対して、未だ集約印刷が設定されていない場合(ステップS108においてNOの場合)には、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、集約印刷を設定する(ステップS110)。このとき、画像数Nに基づいて設定される集約印刷の種別(Nin1)が決定される。そして、処理は、ステップS130へ進む。
これに対して、関連付けが指定された画像に対して、既に集約印刷が設定されている場合(ステップS108においてYESの場合)には、CPU100は、当該設定されている集約印刷設定を解除する(ステップS112)。続いて、CPU100は、ステップS112において集約印刷設定が解除された画像のうち、関連付けの対象に指定されなかった画像に対する集約印刷設定に係るパラメータが存在するか否かを判断する(ステップS114)。すなわち、タッチパネル13上において、ユーザーが囲んだ範囲に含まれる画像のみに対してNin1を設定するのか、あるいは、ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しても既に設定されていたNin1を維持して、新たにNin1を設定するのか、のいずれを実行すべきかを示すパラメータが登録されているか否かが判断される。
関連付けの対象に指定されなかった画像に対する集約印刷設定に係るパラメータが存在する場合(ステップS114においてYESの場合)には、CPU100は、当該パラメータを参照して、ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しても既に設定されていたNin1を維持するか否かを判断する(ステップS116)。
ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しては既に設定されていたNin1を維持しないとの設定がされている場合(ステップS116においてYESの場合)には、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、集約印刷を設定する(ステップS120)。このとき、画像数Nに基づいて設定される集約印刷の種別(Nin1)が決定される。そして、処理は、ステップS130へ進む。
これに対して、ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しても既に設定されていたNin1を維持するとの設定がされている場合(ステップS116においてNOの場合)には、CPU100は、ステップS112において集約印刷設定が解除された各画像のうち、関連付けの対象に指定されなかった画像の各々について、各画像に隣り合う画像と関連付けを行なって、集約印刷を設定する(ステップS118)。このとき、このとき、関連付けが指定された画像の画像数Nに基づいて設定される集約印刷の種別(Nin1)が決定される。そして、CPU100は、関連付けが指定された画像に対しても、集約印刷を設定する(ステップS120)。そして、処理は、ステップS130へ進む。
一方、関連付けの対象に指定されなかった画像に対する集約印刷設定に係るパラメータが存在しない場合(ステップS114においてNOの場合)には、タッチパネル13上において、ユーザーが囲んだ範囲に含まれる画像のみに対してNin1を設定するのか、あるいは、ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しても既に設定されていたNin1を維持して、新たにNin1を設定するのか、のいずれを実行すべきかの選択をユーザーに促す処理が実行される。具体的には、CPU100は、関連付けが指定された画像のみに対して集約印刷を設定したプレビュー画像を生成する(ステップS122)とともに、関連付けが指定された画像に対して集約印刷を設定し、かつ、関連付けの対象に指定されなかった画像の各々について各画像に隣り合う画像との間で集約印刷を設定したプレビュー画像を生成する(ステップS124)。さらに、CPU100は、ステップS122およびS124においてそれぞれ生成したプレビュー画像を表示するとともに、ユーザーに対して、いずれの処理を希望するのかについての選択を促す(ステップS126)。
そして、CPU100は、ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しても既に設定されていたNin1を維持する処理を選択したか否かを判断する(ステップS128)。ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しても既に設定されていたNin1を維持する処理を選択した場合(ステップS128においてYESの場合)には、CPU100は、ステップS120以下の処理を実行する。これに対して、ユーザーが囲まなかった範囲に含まれる画像に対しては既に設定されていたNin1を維持しない処理を選択した場合(ステップS128においてNOの場合)には、CPU100は、ステップS118以下の処理を実行する。
ステップS130において、CPU100は、プリント出力が指示されたか否かを判断する(ステップS130)。プリント出力が指示された場合(ステップS130においてYESの場合)には、CPU100は、設定されている集約印刷設定に従って、プリント処理を実行する(ステップS132)。そして、処理は終了する。
これに対して、プリント出力が指示されていない場合(ステップS130においてNOの場合)には、ステップS104以下の処理が繰り返される。
<E.変形例>
次に、ユーザーが連続しない画像を関連付けの対象に選択した場合の処理例について説明する。図10および図11は、本発明の実施の形態において先に集約印刷が設定されている画像に対して別の集約印刷を設定する場合の操作例を示す図である。
(e1:ページ順優先)
図10(a)および図11(a)に示すように、3〜6ページ目の画像に対して4in1が設定されている状態で、当該4in1が設定されている画像の一部である4ページおよび6ページに対応する縮小画像、ならびに、7ページおよび8ページに対応する縮小画像を囲むような操作が行なわれた場合の処理例を説明する。
図10に示す例では、ユーザーが実際に「囲んだ」画像とはその順番が異なるが、ユーザーは7ページおよび8ページとその前の2ページ分の画像とを4in1に設定したいと判断し、3,4,5,6ページの画像に対する4in1を解除し、画像のページ番号に従って5,6,7,8ページの画像に対して4in1を設定する(図10(b)参照)。
すなわち、本実施の形態に従うMFP1は、入力手段であるタッチパネル13を介したユーザー操作によって、順番において不連続な複数の画像が集約印刷の対象として選択されたことに応答して、選択された画像のうちいずれかを基準として、番号において連続する複数の画像を互いに関連付ける。
言い換えれば、本実施の形態に従うMFP1は、表示画像の関連付けがされた場合に、関連付けされた画像のうち、既にNin1が設定されている画像を含むときであって、関連付けされた画像がページ順と一致しないときには、ページ順に従ってNin1を設定する。
(e2:ユーザー選択優先)
これに対して、図11に示す例では、ユーザーが実際に「囲んだ」画像の順番の連続性を無視して、3,4,5,6ページの画像に対する4in1を解除し、ユーザー選択に従って4,6,7,8ページの画像に対して4in1を設定する(図10(b)参照)。このとき、先の画像のページ順を並び替える。すなわち、画像の番号付けとしては、1,2,3,5,4,6,7,8となる。(図11(b)参照)。
すなわち、本実施の形態に従うMFP1は、入力手段であるタッチパネル13を介したユーザー操作によって、順番において不連続な複数の画像が集約印刷の対象として選択されたことに応答して、選択された画像を互いに関連付けるとともに、互いに関連付けられた複数の画像の順番を決定する。
言い換えれば、本実施の形態に従うMFP1は、表示画像の関連付けがされた場合に、関連付けされた画像のうち、既にNin1が設定されている画像を含むときであって、関連付けされた画像がページ順と一致しないときには、既にNin1設定されていた画像のNin1設定を解除し、ページ順を並べ替え、関連付けされた画像にNin1を設定する。
なお、いずれの場合も、選択された画像の数に応じて、集約印刷の対象となる画像数が決定される。
(e3:機能構成)
図10および図11に示すような集約印刷設定に係る処理に係る処理を実現するための機能構成についても、上述の図8に示す機能ブロック図と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。但し、関連付判断モジュール156における判断ロジックについては、以下に説明するとおり、一部の処理が異なっている。
(e4:フローチャート)
次に、図10および図11に示すような集約印刷設定に係る処理を実現するための手順を示すフローチャートについて説明する。
図12は、本発明の実施の変形例に従う集約印刷設定に係る処理手順を示すフローチャートである。図13は、図12に示すページ並び替え処理に係るサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。図12および図13に示す各ステップは、基本的には、CPU100がプログラムを実行することで実現される。また、図12に示すステップのうち、実質的に図9に示すフローチャートに含まれるステップと同様の処理を行なうものについては、同一のステップ番号を付している。
図12を参照して、まず、CPU100は、番号付けされた画像を取得する(ステップS100)。この画像の取得は、上述したように、ユーザーが自動原稿搬送部3に原稿束をセットし、スキャナー2で連続的に読み取ることで取得される。この取得された画像は、RAM102(画像バッファ150)に格納される。続いて、CPU100は、ユーザー操作に応答して、番号付けされた画像を操作パネル10上にプレビュー表示する(ステップS102)。このプレビュー表示される画像データは、プレビュー生成モジュール152によって生成される。
その後、CPU100は、操作パネル10上のタッチパネル13に対するユーザー操作が検知されたか否かを判断する(ステップS104)。すなわち、タッチパネル13の入力検知処理が実行される。ユーザー操作が検知されていない場合(ステップS104においてNOの場合)には、ステップS104の処理が繰り返される。
これに対して、ユーザー操作が検知された場合(ステップS104においてYESの場合)には、CPU100は、関連付けが指定された画像(ページ番号)と関連付けの対象となった画像数(N)を検知する(ステップS106)。この検知処理は、当該時点においてディスプレイ12に表示されているプレビュー画像と入力検知された座標値との関係に基づいて判断される。続いて、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、既に集約印刷が設定されているか否かを判断する(ステップS108)。
関連付けが指定された画像に対して、未だ集約印刷が設定されていない場合(ステップS108においてNOの場合)には、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、集約印刷を設定する(ステップS110)。このとき、画像数Nに基づいて設定される集約印刷の種別(Nin1)が決定される。そして、処理は、ステップS130へ進む。
これに対して、関連付けが指定された画像に対して、既に集約印刷が設定されている場合(ステップS108においてYESの場合)には、CPU100は、当該設定されている集約印刷設定を解除する(ステップS112)。続いて、CPU100は、関連付けが指定された複数の画像について、その番号(ページ)が連続しているか否かを判断する(ステップS150)。関連付けが指定された複数の画像について、その番号が連続している場合(ステップS150においてYESの場合)には、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、集約印刷を設定する(ステップS152)。このとき、画像数Nに基づいて設定される集約印刷の種別(Nin1)が決定される。そして、処理は、ステップS130へ進む。
これに対して、関連付けが指定された複数の画像について、その番号が連続していない場合(ステップS150においてNOの場合)には、CPU100は、ページ順優先が選択されているか否かを判断する(ステップS154)。すなわち、上述の図10に示すようなページ順優先が選択されているのか、あるいは、上述の図11に示すようなユーザー選択優先が選択されているのかを判断する。この判断は、図9のフローチャートにおいて説明したような予め設定されたパラメータに基づいて行なわれてもよいし、あるいは、プレビュー表示した上でユーザーに選択させるようにしてもよい。
ページ順優先が選択されている場合(ステップS154においてYESの場合)には、CPU100は、当該設定されている集約印刷設定を解除する(ステップS156)。続いて、CPU100は、関連付けが指定された画像のうち最も番号の大きいもの、または、最も番号の小さいものを基準として、ページ順に従ってNページ分だけ関連付ける(ステップS158)。さらに、CPU100は、関連付けが指定された画像に対して、集約印刷を設定する(ステップS162)。このとき、画像数Nに基づいて設定される集約印刷の種別(Nin1)が決定される。そして、処理は、ステップS130へ進む。
これに対して、ページ順優先が選択されていない場合、すなわち、ユーザー選択優先が選択されている場合(ステップS154においてNOの場合)には、CPU100は、図13に示すページ並び替え処理に係るサブルーチンを実行する(ステップS160)。このようにページの並び替えがなされた後、関連付けが指定された画像に対して、集約印刷を設定する(ステップS162)。そして、処理は、ステップS130へ進む。
ステップS130において、CPU100は、プリント出力が指示されたか否かを判断する(ステップS130)。プリント出力が指示された場合(ステップS130においてYESの場合)には、CPU100は、設定されている集約印刷設定に従って、プリント処理を実行する(ステップS132)。そして、処理は終了する。
これに対して、プリント出力が指示されていない場合(ステップS130においてNOの場合)には、ステップS104以下の処理が繰り返される。
次に、図13を参照して、図12のステップS160において実行されるページ並び替え処理に係るサブルーチンの処理手順について説明する。
図13を参照して、まず、CPU100は、関連付けが指定された画像のうち、その番号(ページ)において前方に位置する画像の一部のみが既にいずれかの画像と関連付けられているか否かを判断する(ステップS200)。
番号(ページ)において前方に位置する画像の一部のみが既にいずれかの画像と関連付けられている場合(ステップS200においてYESの場合)には、CPU100は、既に関連付けられている画像のうち、関連付けが新たには指定されなかった画像の間で、番号(ページ)の小さい順に並び替える(ステップS202)。例えば、図11(a)において、4in1が設定されている3〜6ページ目の画像に対して、新たに4ページおよび6ページに対して関連付けが指定された場合には、関連付けが指定されなかった3ページおよび5ページの間で、並び替え処理が行なわれる。
続いて、CPU100は、既に関連付けられている画像のうち、新たに関連付けが指定された画像の間で、番号(ページ)の小さい順に並び替える(ステップS204)。例えば、図11(a)において、4in1が設定されている3〜6ページ目の画像に対して、新たに4ページおよび6ページに対して関連付けが指定された場合には、新たに関連付けが指定された4ページおよび6ページの間で、並び替え処理が行なわれる。
番号(ページ)において前方に位置する画像がいずれの画像とも関連付けられていない場合(ステップS200においてNOの場合)、または、ステップS204の実行後、CPU100は、関連付けが指定された画像のうち、その番号(ページ)において後方に位置する画像の一部のみが既にいずれかの画像と関連付けられているか否かを判断する(ステップS206)。
番号(ページ)において後方に位置する画像の一部のみが既にいずれかの画像と関連付けられている場合(ステップS206においてYESの場合)には、CPU100は、既に関連付けられている画像のうち、新たに関連付けが指定された画像の間で、番号(ページ)の小さい順に並び替える(ステップS208)。続いて、CPU100は、既に関連付けられている画像のうち、関連付けが新たには指定されなかった画像の間で、番号(ページ)の小さい順に並び替える(ステップS210)。
番号(ページ)において後方に位置する画像がいずれの画像とも関連付けられていない場合(ステップS206においてNOの場合)、または、ステップS210の実行後、処理はリターンする。
<F.応用例>
以下、上述したような集約印刷設定に係る処理の典型的な応用例について説明する。なお、本発明の技術的範囲は、以下に例示するような応用例に限られるものではなく、本明細書に記載の技術思想によれば様々なケースに適用できることは自明である。
図14〜図18は、本発明の実施の形態に従う集約印刷処理の応用例を示す図である。
(f1:その1)
先に集約印刷が設定されている画像に対して、新たに集約印刷を設定する場合について説明する。一例として、図14には、ユーザーが一旦、3ページおよび4ページを2in1に設定し、かつ、5ページおよび6ページを2in1に設定した場合に、これらの画像を4in1に再編集する例を示す。
すなわち、図14(a)に示すように、ユーザーが2in1に設定されている3ページおよび4ページに対応するそれぞれの縮小画像と、2in1に設定されている5ページおよび6ページに対応するそれぞれの縮小画像とを囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3ページおよび4ページに対する2in1の設定、ならびに、5ページおよび6ページに対する2in1の設定が一度解除され、3〜6ページに対して4in1が新たに設定される(図14(b)参照)。すなわち、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。
このような処理は、図9に示すようなフローチャートに従って実現される。
(f2:その2)
先に集約印刷が設定されている画像の一部に対して、新たに集約印刷を設定する場合について説明する。一例として、図15および図16には、ユーザーが一旦、3〜6ページを4in1に設定し、かつ、7〜10ページを4in1に設定した場合に、これらの画像を4in1に再編集する例を示す。
すなわち、図15(a)または図16(a)に示すように、ユーザーが4in1に設定されている3〜6ページのうち4ページおよび6ページに対応する縮小画像と、4in1に設定されている7〜10ページのうち7ページおよび9ページに対応する縮小画像とを囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3〜6ページに対する4in1の設定、ならびに、7〜10ページに対する4in1の設定が一度解除される。
そして、ページ順優先が選択されていれば、関連付けられた複数の画像内における番号が連続するように、5〜8ページに対して4in1が新たに設定される(図15(b)参照)。すなわち、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。さらに、ユーザーが囲まなかった範囲にある画像に対しても既に設定されていた集約印刷の設定を維持して新たに集約印刷を設定する処理が選択されていた場合には、範囲外の画像についても集約し直される(図15(c)参照)。
一方、ユーザー選択優先が選択されていれば、関連付けられた複数の画像に対して新たな集約印刷が設定される。すなわち、図16(b)に示すように、ユーザーが「囲んだ」範囲にある4,6,7,9ページに対して4in1が新たに設定される。すなわち、ページの並び替え処理が実行された後、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。さらに、ユーザーが囲まなかった範囲にある画像に対しても既に設定されていた集約印刷の設定を維持して新たに集約印刷を設定する処理が選択されていた場合には、範囲外の画像についても集約し直される(図16(c)参照)。
このような処理は、図12および図13に示すようなフローチャートに従って実現される。
(f3:その3)
先に異なる種類の集約印刷がそれぞれ設定されている画像に対して、新たに集約印刷を設定する場合について説明する。一例として、図17および図18には、ユーザーが一旦、3ページおよび4ページを2in1に設定し、かつ、5〜8ページを4in1に設定した場合に、これらの画像を再編集する例を示す。
すなわち、図17(a)に示すように、ユーザーが2in1に設定されている3ページおよび4ページに対応する縮小画像と、4in1に設定されている5〜8ページのうち5および7ページに対応する縮小画像とを囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3ページおよび4ページに対する2in1の設定、ならびに、5〜8ページに対する4in1の設定が一度解除される。
図17(a)に示す例では、ユーザーが「囲んだ」範囲に、3ページおよび4ページに対応する縮小画像の全体がほぼ含まれているので、この二ページ分を5ページおよび6ページと集約したいとユーザーが希望していると判断される。そして、関連付けられた複数の画像内における番号が連続するように、3〜6ページに対して4in1が新たに設定される(図17(b)参照)。すなわち、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。さらに、ユーザーが囲まなかった範囲にある画像に対しても既に設定されていた集約印刷の設定を維持して新たに集約印刷を設定する処理が選択されていた場合には、7ページおよび8ページは、先に設定されていた4in1が維持されたまま、そのレイアウトのみが更新される。すなわち、範囲外の画像についても集約し直される(図17(b)参照)。なお、ユーザー選択優先が選択されていれば、ユーザーが「囲んだ」範囲にある3,4,5,7ページに対して4in1が新たに設定されてもよい。
一方、図18(a)に示すように、ユーザーが2in1に設定されている3ページおよび4ページのうち4ページに対応する縮小画像と、4in1に設定されている5〜8ページのうち5および7ページに対応する縮小画像とを囲むような操作をタッチパネル13上で行なうことで、3ページおよび4ページに対する2in1の設定、ならびに、5〜8ページに対する4in1の設定が一度解除される。
図18(a)に示す例では、ユーザーが「囲んだ」範囲に、4ページに対応する縮小画像のみが含まれているので、4ページを含めて5ページ以降と集約したいとユーザーが希望していると判断される。そして、関連付けられた複数の画像内における番号が連続するように、4〜7ページに対して4in1が新たに設定される(図18(b)参照)。すなわち、ユーザーがタッチパネル13上で「囲んだ」範囲の画像が集約し直される。さらに、ユーザーが囲まなかった範囲にある画像に対しても既に設定されていた集約印刷の設定を維持して新たに集約印刷を設定する処理が選択されていた場合には、8ページは、先に設定されていた4in1が維持されたまま、そのレイアウトのみが更新される。すなわち、範囲外の画像についても集約し直される(図18(b)参照)。
さらに、ユーザーが囲まなかった範囲にある画像に対しても既に設定されていた集約印刷の設定を維持して新たに集約印刷を設定する処理が選択されていた場合には、3ページ目の画像については、その前側において隣り合う2ページ目の画像と関連付けられた上で、2in1が新たに設定される(図18(c)参照)。
このような処理は、図12および図13に示すようなフローチャートに従って実現される。
<G.その他の実施の形態>
本実施の形態に係るプログラムによって実現される機能の一部または全部を専用のハードウェアによって構成してもよい。
また、本実施の形態に従うCPUで実行されるプログラムは、コンピュータのOSの一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。したがって、このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明に係るプログラムに含まれ得る。
<H.本発明に従う他の局面>
本発明によれば、以下のような局面の画像形成装置を含む。
すなわち、本発明の他の局面に従う画像形成装置は、読取手段で読み込んだ画像データを複数プレビュー表示する手段と、プレビュー表示された、隣り合う画像を関連付ける関連付け手段と、関連付け手段に基づいてNin1モードを自動的に設定する手段と、Nin1を設定した画像をプレビュー表示する手段とを有する。プレビュー表示された画像の関連付けがされた場合に、関連付けられた画像のうち、既にNin1が設定されている画像を含むときには、既にNin1が設定されていた画像のNin1の設定を解除し、新たに関連付けされた画像にNin1を設定する。
好ましくは、プレビュー表示された画像の関連付けがされた場合に、関連付けされた画像に既にNin1が設定されている画像を含み、かつ、既にNin1が設定されている画像のうちの一部のみが関連付けされたときには、既にNin1が設定されている画像のうち、関連付けが行われなかった画像に対して、隣り合う画像との間で関連付けを行なうことでNin1を設定する。
好ましくは、プレビュー表示された画像の関連付けがされた場合に、関連付けされた画像に既にNin1が設定されている画像を含み、かつ、関連付けされた画像がページ順と一致しないときには、ページ順に従ってNin1を設定する。
好ましくは、プレビュー表示された画像の関連付けがされた場合に、関連付けされた画像に既にNin1が設定されている画像を含み、かつ、関連付けされた画像がページ順と一致しないときには、既にNin1が設定されていた画像のNin1の設定を解除するとともに、ページ順を並べ替えて、関連付けされた画像にNin1を設定する。
<I.利点>
本実施の形態によれば、以下のような利点を得られる。すなわち、集約印刷設定(Nin1設定)を利用する場合において、原稿束について、ある一部のページは2in1を設定し、他のページは4in1を設定するといったように、原稿ページ毎に任意のNin1を設定するといった、自在にNin1設定したいという要求がある。しかしながら、従来の技術では、原稿毎に異なるNin1を設定した後に、Nin1を一旦設定した原稿を別の原稿との間でNin1を設定するように修正したいような場合には、一旦設定したNin1を解除し、再度、別の原稿との間でNin1を設定し直す必要があり、ユーザーの操作が煩雑であった。そのため、より簡単で直感的にNin1を設定できる方法が必要であった。
本実施の形態によれば、既にNin1が設定されている画像に対して、異なるNin1の関連付けが新たになされた場合には、既に設定されているNin1設定を解除し、新たな関連付けに基づいてNin1を設定する。これにより、Nin1が設定された原稿束を他の原稿とまとめてNin1を設定する際の操作を容易化できる。
本実施の形態によれば、プレビュー表示された画像に対して簡単で直感的な操作によって、Nin1を設定あるいは変更できる。さらに、本実施の形態によれば、Nin1設定された原稿束を他の原稿とまとめてNin1に設定する際の操作についても直感的に行なうことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。