JP2013022772A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】付勢部材によってインクジェットヘッドを付勢してヘッドプレートの上部に保持する場合でも、部品点数の増大を抑制できるとともに、ヘッド搬送手段の小型化を図る。
【解決手段】複数のインクジェットヘッドを備え、走査方向一方側及び他方側に往復移動させるためのキャリッジ20を有するインクジェット記録装置であって、キャリッジ20は、インクジェットヘッドを載置するためのヘッドプレートを備えた下部構造体20Aと、下部構造体20Aの上方に設けられ、キャリッジ20を往復移動させる駆動力が入力される上部構造体20Bと、上部構造体20Bと下部構造体20Aとの間に上下方向に配置され、インクジェットヘッドをヘッドプレートの上方から押圧するためのコイルバネ202と、を有する。
【選択図】図16

Description

本発明は、インクを被記録媒体に吐出し所望の画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
インクを被記録媒体に吐出し所望の画像を記録するインクジェット記録装置として、従来、特許文献1に記載の技術が知られている。この従来技術のインクジェット記録装置は、ヘッド搬送手段(キャリッジ)によってインクジェットヘッドが走査方向一方側と他方側とに往復移動する。載置手段(プラテン)に載置された被記録媒体に対し、上記往復移動するインクジェットヘッドからインクが吐出されることで、所望の画像が被記録媒体上に記録される。
このとき、ヘッド搬送手段は、上部構造体と下部構造体との2体に分かれた構造となっている。下部構造体はヘッドプレートを備えており、このヘッドプレートに、インクジェットヘッドが載置される。上部構造体には、ヘッド搬送手段を往復移動させるための駆動力が入力される。これにより、上部構造体に入力された駆動力によって、下部構造体に搭載されたインクジェットヘッドを走査方向に移動させることができる。
また、上記従来技術では、上記下部構造体において、四角枠体状のヘッドプレートの外縁部のうち、各インクジェットヘッドのベースプレートの後端部に対応する部位に、側面視略L字状の後部ヘッド押さえバネが配置される。各インクジェットヘッドがヘッドプレートに配置され、各インクジェットヘッドのベースプレートの後端部が上記ヘッドプレートの外縁部に載置された状態で、上記後部ヘッド押さえバネがヘッドプレートに取り付けられる。すなわち、後部ヘッド押さえバネは、上記略L字状の水平部の先端部にネジを貫通させるための貫通孔が設けられており、上記水平部のうち上記貫通孔と反対側(略L字状の鉛直部側)から、当該水平部の下方に上記ベースプレートの後端部が挿入される。これにより、ベースプレートの後端部は、上記後部ヘッド押さえバネの水平部と、上記ヘッドプレートの外縁部との間に上下から挟み込まれた状態となる。この状態で上記ネジが締結されて後部ヘッド押さえバネがヘッドプレートにネジ止めされることにより、インクジェットヘッドのベースプレートがヘッドプレートに強固に取り付けられる。
特開2006−248076号公報
近年、インクジェットヘッドをヘッドプレートに取り付けるとき、容易な着脱性を確保しつつ高精度な位置決めを行うこと等を目的として、上記従来技術のような略L字状の後部ヘッド押さえバネを用いた取り付け構造に代え、ベースプレートの後端部を上方からコイルバネ等の付勢部材で押圧することでインクジェットをヘッドプレートに取り付ける構造が考えられつつある。この場合、付勢部材によって上方から付勢され押圧されることで、インクジェットヘッドのベースプレートは、ヘッドプレートの上部に保持される。これにより、インクジェットヘッドを容易に着脱可能としつつヘッドプレートに確実に固定することができる。
このような構造の場合、付勢部材の下端部でインクジェットヘッドのベースプレートの後端部を押圧し、その付勢部材の上端部を、なんらかの部材で押さえる必要がある。しかしながら、下部構造体において新たに上記付勢部材の上端部の押さえ部材を設ける場合、部品点数が増大し、またヘッド搬送手段全体の上下方向寸法が増大してヘッド搬送手段が大型化する、という課題があった。
本発明の目的は、付勢部材によってインクジェットヘッドを付勢してヘッドプレートの上部に保持する場合でも、部品点数の増大を抑制できるとともに、ヘッド搬送手段の小型化を図ることができる、インクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、被記録媒体を載置可能な載置手段と、前記載置手段が載置した前記被記録媒体に対してインクを吐出するための複数のインクジェットヘッドを備え、走査方向一方側及び他方側に往復移動させるためのヘッド搬送手段と、を有するインクジェット記録装置であって、前記ヘッド搬送手段は、少なくとも1つの前記インクジェットヘッドを載置するためのヘッドプレートを備えた下部構造体と、前記下部構造体の上方に設けられ、前記ヘッド搬送手段を前記往復移動させる駆動力が入力される上部構造体と、前記上部構造体と前記下部構造体との間に上下方向に配置され、前記インクジェットヘッドをヘッドプレートの上方から押圧するための付勢部材と、を有することを特徴とする。
本願第1発明のインクジェット記録装置は、ヘッド搬送手段によってインクジェットヘッドが走査方向一方側と他方側とに往復移動する。載置手段に載置された被記録媒体に対し、上記往復移動するインクジェットヘッドからインクが吐出されることで、所望の画像が被記録媒体上に記録される。
ヘッド搬送手段は、上部構造体と下部構造体との2体に分かれた構造となっている。下部構造体はヘッドプレートを備えており、このヘッドプレートに、インクジェットヘッドが載置される。上部構造体には、ヘッド搬送手段)を往復移動させるための駆動力が入力される。これにより、上部構造体に入力された駆動力によって、下部構造体に搭載されたインクジェットヘッドを走査方向に移動させることができる。
上部構造体と下部構造体との間には、付勢部材が配置される。インクジェットヘッドがヘッドプレートに載置されると、付勢部材によって付勢され押圧されることで、インクジェットヘッドは、ヘッドプレートの上方から保持される。これにより、インクジェットヘッドを容易に着脱できるとともに、インクジェットヘッドを確実に固定することができる。
本願第1発明においては、付勢部材が上部構造体と下部構造体との間に挟み込まれるように配置され、上部構造体が付勢部材の押さえ部材として機能することで、付勢力をインクジェットヘッドに作用させる。これにより、下部構造体に上記押さえ部材を別部材として設ける場合に比べ、部品点数を低減することができるとともに、ヘッド搬送手段の上下方向寸法を低減し、小型化を図ることができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記走査方向に沿って掛け渡され、当該走査方向一方側及び他方側に駆動される駆動ベルトと、前記走査方向に沿って配置され、前記ヘッド搬送手段が当該走査方向一方側及び他方側に移動するときのガイドとなるガイド部材と、をさらに有し、前記上部構造体は、前記駆動ベルトが固定されるベルト固定部と、前記ガイド部材に対し係合するガイド係合部と、を備えることを特徴とする。
これにより、走査方向一方側及び他方側に駆動される駆動ベルトからの駆動力をベルト固定部から上部構造体に入力することで、ヘッド搬送手段全体を走査方向に移動させることができる。またその移動の際、ガイド係合部が、ガイド部材と係合することにより、ヘッド搬送手段全体が、ガイド部材にガイドされて円滑に上記走査方向に往復移動することができる。
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記付勢部材は、前記上下方向を軸方向とする軸方向変形バネであることを特徴とする。
本願第3発明では、曲げたわみによって付勢力を生じる板バネではなく、引張・圧縮たわみによって付勢力を生じるコイルバネなどの軸方向変形バネを用いる。これにより、軸方向変形バネは上下方向に圧縮変形するので、板バネ等と比較すると、付勢力を生じるための水平方向のスペースを軽減できる。そのため、バネ設置のためのスペースを低減できるので、ヘッド搬送手段をさらに小型化することができる。
第4発明は、上記第3発明において、前記インクジェットヘッドは、前記インクジェットヘッドの長手方向の一端側から他端側にわたって略水平方向に配置されるベースプレートを備え、前記ヘッドプレートは、2つの前記インクジェットヘッドを、それぞれの一端側を向かい合わせるように配置して一組とし、当該組となったインクジェットヘッドを少なくとも一組載置し、前記ヘッド搬送手段は、各組に含まれる2つの前記インクジェットヘッドの前記他端側から突出して設けられた第1取付部をそれぞれ係止して、前記ヘッドプレート上で当該2つのインクジェットヘッドを位置決めする2つの第1位置決め部と、各組に含まれる2つの前記インクジェットヘッドの前記一端側が向かい合う位置に、それら2つのインクジェットヘッドに共通に1つ設けられ、当該2つのインクジェットヘッドの前記一端側から突出してそれぞれ設けられた第2取付部を係止して、前記ヘッドプレート上で当該2つのインクジェットヘッドを位置決めする第2位置決め部と、をさらに備えており、前記軸方向変形バネは、前記第2位置決め部の少なくとも一部の外周側を取り囲むように配置され、上端部が前記上部構造体に当接することにより下方へと付勢力を作用させるコイルバネであることを特徴とする。
本願第4発明においては、2つのインクジェットヘッドが1組としてヘッド搬送手段に取り付けられる。各組に含まれる2つのインクジェットヘッドは、ヘッドプレート上において一端側どうしを向かい合わせるように背中合わせにして配置される。各組に対応して共通に1つ設けられる第2位置決め部が、それら背中合わせになった2つのインクジェットヘッドの第2取付部を位置決めする。これにより、ヘッド搬送手段における部品点数を低減することができるとともに、複数のインクジェットヘッドがヘッド搬送手段に取り付けられるときに必要なスペースを低減することができる。この結果、ヘッド搬送手段の大型化を防止することができる。また第2位置決め部の少なくとも一部の外周側を取り囲むように軸方向変形バネを配置することにより、軸方向変形バネの姿勢を保持しつつ、インクジェットヘッドのベースプレートを軸方向変バネを介して下部構造体に押圧し、確実にインクジェットヘッドをヘッドプレートに保持することができる。
また、仮に前記第2位置決め部が2つのインクジェットヘッドに共通でなく個別にそれぞれ設けられる場合、位置決めする際、2つの位置決め部それぞれの加工ばらつきによって各インクジェットヘッドあるいは2つのインクジェットヘッドのノズルを精度よく位置合わせするのが困難である。これに対し、本願第4発明においては、上記のように2つのインクジェットヘッドに対して共通の1つの第2位置決め部を用いることにより、第2位置決め部の加工精度のばらつきの影響を軽減して、インクジェットヘッドのノズルの位置を正確に合わせることができる。
本発明によれば、付勢部材によってインクジェットヘッドを付勢してヘッドプレートの上部に保持する場合でも、部品点数の増大を抑制できるとともに、ヘッド搬送手段の小型化を図ることができる。
本発明の一実施形態におけるインクジェットプリンタの全体的な構成を表す斜視図である。 インクジェットプリンタの全体的な構成を表す正面図である。 インクジェットプリンタの全体的な構成を表す平面図である。 プラテンとキャリッジとの配置関係を表す斜視図である。 インクジェットヘッドを搭載したキャリッジの斜視図である。 インクジェットヘッドの斜視図である。 インクジェットヘッドを別の角度から見た斜視図である。 キャリッジを、組となる2個のインクジェットヘッドを搭載した状態で示す平面図、図8(a)中のA−A断面による横断面図、及び、図8(a)中のB−B断面による横断面図、である。 キャリッジを、1個のインクジェットヘッド全体を搭載すると共に、当該インクジェットヘッドと組となる別のインクジェットヘッドに係わる一部構造を省略した状態で示す、斜視図である。 ヘッド押しバネの詳細構造を表す、上面図、背面図、及び側面図である。 ヘッド押さえバネバネの詳細構造を表す、上面図及び背面図である。 図9に示した構成の部分拡大図である。 図9に示した構成を別の角度から見た斜視図である。 図9に示した構成から、別のインクジェットヘッドに係わるベースプレートを除去した状態を表す斜視図である。 図14に示した構成の部分拡大図である。 キャリッジにおける、上部構造体と下部構造体との間に配置したヘッド保持板及びコイルバネの配置関係を表す一部透視斜視図である。 図16に示した構成の部分拡大図である。 キャリッジにおける、上部構造体と下部構造体との間に配置したヘッド保持板の配置状態を表す斜視図である。 ヘッド保持板の詳細構造を表す平面図、正面図、及び側面図である。 キャリッジの上部構造体を斜め上方側から見た斜視図である。 キャリッジの上部構造体を斜め下方側から見た斜視図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態のインクジェット記録装置であるインクジェットプリンタ1を、図1〜図4により説明する。
<インクジェットプリンタの概略構成>
図1乃至図4に示すように、インクジェットプリンタ1は、左右方向を長手方向とする略直方体形状の筐体2を有し、その下部の略中央に、前後方向に向かう2本のレール3,3が列設されている。2本のレール3は、筐体2の垂直方向に立ち上げられた基部151上にそれぞれ支持されており、その基部151の上部に、レール3に沿って筐体2の前後方向に移動可能な平板状のプラテン支持台7を支持している。そして、プラテン支持台7の略中央に垂直に立ち上げられた支柱の上端には、取り換え可能なプラテン5(載置台;載置手段)が固定されている。
プラテン5は、平面視、筐体2の前後方向を長手方向とする略長方形状の板体であり、その上面に、例えばTシャツなどの布帛からなる被記録媒体を水平に載置するためのものである。また、プラテン支持台7に支持されたトレー4は、利用者がTシャツ等をプラテン5に載置する際に、Tシャツのそで等を受けることで当該そで等が筐体2の底面に落ちないように保護するためのものである。そして、プラテン支持台を移動させるためにレール3が設けられたプラテン駆動機構6の後端部には図示しないプラテン駆動モータ(図2参照)が設けられて、このプラテン駆動モータの駆動によって、プラテン支持台がレール3に沿って筐体2の前後方向に移動する。
また、筐体2の前後方向の略中央で、かつ、プラテン5の上方の位置にて、筐体2の両側面間には、キャリッジ20(ヘッド搬送手段)の移動を案内するためのガイドレール9(ガイド部材)が架設されている。キャリッジ20には、複数(この例では8個)のインクジェットヘッド21a〜21h(後述の図5も参照)を備えたヘッドユニット26が搭載される。そして、ガイドレール9の右端付近に設けられたキャリッジモータ24の駆動によって、キャリッジ20がガイドレール9に沿って筐体2の左右方向に往復移動する。このとき、当該キャリッジ20の前端部にそれぞれ設けた一対のローラ500,500(図3参照)が筐体2の水平方向に設けられた水平部材152の上面を走行する。キャリッジ20は、後述する上部構造体20Bの縁端において左右一対となって突出状に形成された筒状のガイド係合部20pがガイドレール9に係合し、一対のローラ500、500が水平部材152の上面を走行することで、ガイドレール9に沿って往復移動できるようになっている(図1、図3、図4、及び後述する図5参照)。また、キャリッジ20は、走査方向に沿って掛け渡された駆動ベルト101に固定されており、キャリッジモータ24が駆動ベルト101を駆動することにより、キャリッジ20が当該走査方向一方側及び他方側に駆動する。なお、図5において、フェルト153はローラ500、500が水平部材152上を移動するときに、水平部材152上の異物を除去するために設けられている。
インクジェットプリンタ1では、シアンインク,マゼンタインク,イエローインク,ブラックインク、ホワイトインクが用いられる。インクジェットプリンタ1の左側面には、各インクを収容した8つのインクカートリッジ(図示せず)を装着可能に収容するための8つのインクカートリッジ収容部(図示せず)がそれぞれ設けられている。なお、4つのインクカートリッジにはシアンインク,マゼンタインク,イエローインク,ブラックインクが収容され、残りの4つのインクカートリッジにはホワイトインクが収容される。そして、各インクカートリッジ収容部にはそれぞれ可撓性を有するインク供給用チューブ32(後述の図6参照)が連結されており、各インクカートリッジ内からインクが導出されて、各インク供給用チューブ32を介して各色の上記インクジェットヘッド21a〜21hに供給される。
また、キャリッジ20がガイドレール9の左端に移動した位置には、各インクジェットヘッド21a〜21hのノズル面に対して密着・離脱が可能な吸引キャップを有するパージユニット(図示せず)が設けられている。パージユニットには吸引ポンプ(図示せず)が設けられており、各吸引キャップがインクジェットヘッド21a〜21hに密着しているときに、吸引キャップを介してインクの吸引を行い、印刷が行われないときには吸引キャップでインクジェットヘッド21a〜21hのノズル面が覆われ、インクの乾燥が防止される。一方、キャリッジ20がパージユニットとプラテンの間に移動した位置には、各ノズル内のインクの乾燥による増粘防止のためにインクジェットヘッド21a〜21hから空吐出されるインクを受けるためのインク受け(図示せず)が設けられている。
また、プラテン5の上部でキャリッジ20よりも前方の位置に、筐体2の左右にわたってクリアランスセンサ8が設けられている。クリアランスセンサ8は、記録実行時にプラテン5がレール3に沿って筐体2の前方から後方へ移動する際に、プラテン5に載置された布帛等の皺やゴミなどの障害物を検出する。また、筐体2の右側手前の位置には、ディスプレイ,印刷ボタン,中止ボタン,プラテン送りボタン等を備え、インクジェットプリンタ1の操作を行うための操作パネル(図示せず)が設けられている。
<インクジェットヘッドの詳細構成>
インクジェットヘッド21aの詳細構成を図6及び図7に示す。なお、図6及び図7にはインクジェットヘッド21aのみを一例として図示しているが、他の7つのインクジェットヘッド21b〜21h(図5等も参照)もすべて同様の構成となっている。図6に示すように、インクジェットヘッド21aは、ベースプレート27a上に、インクタンク102が配置され、インクタンク102の上部には、上記各インク供給用チューブ32を介して、インクを供給するための吸引口103を有している。また、インクジェットヘッド21aは、各種ICチップ等の電装品が実装された素子基板104が縦長のアーム105により保持された状態で立設されている。さらに、アーム105の上下方向中間部には、冷却用の多数の金属薄板を横方向に狭間隙を開けて並べた放熱フィン106が設けられている。
ベースプレート27aは、インクジェットヘッド21aの底部に、キャリッジ20への設置状態において略水平に設けられている。またベースプレート27aの下方には、インクを吐出するための複数のノズル孔が形成されたノズル面が備えられる。ベースプレート27aには、その長手方向の両端部から各々反対方向に突出した2つの板状の係合部材、すなわち先端取付部28(第1取付部)及び基端取付部29(第2取付部)が形成されている。先端取付部28と基端取付部29とを通るベースプレート27aの長手方向が、各請求項記載のインクジェットヘッドの長手方向に相当し、そのうち基端取付部29が設けられている側が長手方向一端側(以下適宜、単に「一端側」という。後述の図8(a)も参照)に相当し、先端取付部28が設けられている側が長手方向他端側(以下適宜、単に「他端側」という。後述の図8(a)も参照)に相当する。なお、他のインクジェットヘッド21b,21c,21d,21e,21f,21g,21hも、上記同様、上記ベースプレート27aと同等のベースプレート27b,27c,27d,27e,27f,27g,27hをそれぞれ有している。
また、各インクジェットヘッド21a〜21hは、各インクを噴射するための、噴射チャンネル(図示せず)を例えば128個ずつそれぞれ備えており、各噴射チャンネルには、各々個別に駆動される圧電アクチュエータ(図示せず)が設けられている。そして、各噴射チャンネルに対応してインクジェットヘッド21a〜21hの底面にそれぞれ孔設された微細な噴射ノズル(図示せず)から、下向きにインクの液滴が噴射されるように、上記圧電アクチュエータが制御される。
<キャリッジ20の詳細構造>
キャリッジの詳細構成を図5〜図14により説明する。上記図5に示すように、キャリッジ20には、前後に各4つずつ、合計8つの上記インクジェットヘッド21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21hが搭載されている。
このとき、図8乃至図14に示すように、キャリッジ20は、インクジェットヘッド21aを載置するための、板状の底板部品であるヘッドプレート40を備えた下部構造体20Aと、下部構造体20Aの上方に設けられ、ヘッドユニット26を往復移動させる駆動力が入力される上部構造体20Bとから構成されている。
上部構造体20Bには、その後側縁端において左右一対の筒状の上記ガイド係合部20pが一体形成され、前側縁端において左右一対のローラ500が備えられている。このガイド係合部20pにガイドレール9が挿通され、一対のローラ500、500が水平部材152の上面を走行することで、キャリッジ20全体がガイドレール9に沿って往復移動できる。
下部構造体20Aのヘッドプレート40は、平面視において、キャリッジ20の走査方向(左右方向)と直交する方向を長手方向とする板状部材である。このとき、ヘッドプレート40には、架設バー40aを介して振り分け配置されるように、略長方形状の一対の開口部R1,R2が、上方から載置される各インクジェットヘッド21a〜21hのノズル面に対応した位置に、配設されている。
また、上部構造体20Bは、上記ヘッドプレート40と同様に、架設バー300を介して開口部R1,R2がキャリッジ20の走査方向と直交する方向に振り分け配置される。
そして、各インクジェットヘッド21a〜21hがキャリッジ20に搭載されると、各ベースプレート27a〜27hの下方に形成されたノズル面は、上記一対の開口部R1,R2それぞれの直上に位置する。そして、印刷実行時には、各ベースプレート27a〜27hのノズル孔からインクが吐出され、直下の布帛に対する印刷が実行される。
<本実施形態の要部>
以上の基本構成において、本実施形態の特徴は、インクジェットヘッド21a〜21hをキャリッジ20に取り付けるときの取り付け構造にある。すなわち、8個のインクジェットヘッド21a〜21hのうち、インクジェットプリンタ1の前方側に4個のインクジェットヘッド21a〜21dを設けると共に、インクジェットプリンタ1の後方側に残りの4個のインクジェットヘッド21e〜21hを設ける。その際、それらインクジェットヘッド21a〜21dとインクジェットヘッド21e〜21hとが、互いに背中合わせになるように配置している(図4、図5参照)。そして、このようにして背中合わせに向かい合った2つのインクジェットヘッド(インクジェットヘッド21aとインクジェットヘッド21e、インクジェットヘッド21bとインクジェットヘッド21f、インクジェットヘッド21cとインクジェットヘッド21g、インクジェットヘッド21dとインクジェットヘッド21h)、をそれぞれ1組とし、これら合計4組のそれぞれにおいて、上記ベースプレート27a〜27hの一端側が向かい合う部分を、共通の位置決めピン(詳細は後述)によって位置決めし、ヘッド保持板201(詳細は後述)によって押圧保持する。以下、その詳細を、図8〜図21を用いて説明する。
<ヘッドプレートの全体構造>
まず、ヘッドプレート40の構造について説明する。図8〜図18において、ヘッドプレート40の外枠部分の、前端及び後端となる部位それぞれに、取付ネジ98が各々係合されるネジ孔(図示せず)が均等間隔で形成されている。そして、ネジ孔を覆うように、ヘッドプレート40の上面にヘッド押しバネ50が載置される。
<ヘッド押しバネ>
ヘッド押しバネ50は、図9及び図10等に示すように、キャリッジ20の走査方向(左右方向)を長手方向とする板状部材である。ヘッドプレート40の前端と後端に載置されるヘッド押しバネ50、50には、開口部R1,R2に対向した側面部から連通して、略L字状に曲げられた各インクジェットヘッド21a〜21hの上記ベースプレート27a〜27hに対応して爪部52(付勢部材)が合計で8個形成されている。爪部52は、その断面形状が上方向に向けて突出するようにくの字状に曲げ形成されたものである。すなわち、この爪部52を介し、各インクジェットヘッド21a〜21hの上記先端取付部28を対応する後述の先端部位置決めピン42へと付勢するとともに、基端取付部29を基端位置決めピン43へ付勢する。
なお、ヘッドプレート40の前端及び後端には、上方に向けて突出して、後述のヘッドオサエバネ70と各々当接可能な板状部材である前係止部53が均等間隔で設けられている。これらに対応して、ヘッド押しバネ50の平面部における背面側の端縁部にも、上方に向けて突出して、後述の前部ヘッドオサエバネ70と当接可能な板状部材である係止部54(図11参照)が均等間隔で設けられている。
また、ヘッドプレート40の前端及び後端には回動可能な係止金具であるヘッドオサエバネ70が載置される。前部ヘッドオサエバネ70は、図11に示すように、回転中心を有する平面部71と、その平面部71から開口部R1,R2に向けて延びるヘッド保持爪72と、その平面部から上方へ突出するようにL字状に曲げられたツマミ部73を有している。また、ヘッド保持爪72は、ヘッドオサエバネ70の平面部に対して下方へ突出しており、先端取付部28を下方へ押圧できる。そして、ヘッドオサエバネ70は、各インクジェットヘッド21a〜21h取り付けるときには、ツマミ部73をつまんで、ヘッド保持爪72の下面側で先端取付部28を下方へ押圧できる位置へ回動させて、取付ネジ98を締めて固定する。
<先端部位置決めピン>
そして、ヘッドオサエバネ70の各々の近傍には、開口部R1,R2に沿って(前側と後側とに)各4本、合計8本の先端部位置決めピン42(第1位置決め部)が、均等間隔で形成されている。これら8本の先端部位置決めピン42は、インクジェットヘッド21a〜21hのベースプレート27aの先端取付部28の側面側から当接して、インクジェットヘッド21a〜21hをそれぞれ位置決めするためのものである。各先端部位置決めピン42は、ヘッドプレート40の上面から垂直に突起する棒状部材であり、その尖端付近では尖端部に向けて徐々に細くなるような傾斜がつけられている。
<基端部位置決めピン>
一方、ヘッドプレート40の上記架設バー40aには(上記4組のインクジェットヘッド(インクジェットヘッド21a,21e、インクジェットヘッド21b,21f、インクジェットヘッド21c,21g、インクジェットヘッド21d,21h)の、各組に1つずつ、合計4個の基端部位置決めピン43(第2位置決め部)が設けられている。これら位置決めピン43は、ヘッドプレート40上で、当該各組のインクジェットヘッド21a〜21hを位置決めするためのものである。詳細には、ヘッドプレート40に設けた上記架設バー40aに沿って4つの基端部位置決めピン43が等間隔に植設され、各基端部位置決めピン43の頭部尖端は上部構造体20Bの上記架設バー300に対向している。これら基端部位置決めピン43は、各組を構成するインクジェットヘッド21a〜21hの上記一端側へ突出して設けられた上記基端取付部29のV溝29a(前述の図7参照。また例えば、インクジェットヘッド21aのV溝29aについては図9、図13参照)に係合し当該基端取付部29を係止することで、ヘッドプレート40上で当該インクジェットヘッド21a〜21hを位置決めする。これら基端部位置決めピン43は、ヘッドプレート40の上面から垂直に突起する棒状部材であり、その尖端付近では尖端部に向けて徐々に細くなるような傾斜がつけられている。なお、図16では、説明のために、位置決めピン43を1本だけ示しているが、実際には、架設バー40a上に等間隔に合計で4本設けられている。
なお、基端部位置決めピン43は、上記図16、図12、図17、図18、図20、及び図21に示すように、キャリッジ20を駆動する上記駆動ベルト101(図9中の2点鎖線参照)の下方に配置される。すなわち、上部構造体20Bの中央の架設バー300の右側に、矩形台状のベルト固定部301が形成されている。そして、ベルト固定部301の上面に形成された溝部302に駆動ベルト101が配置され、その上側から、複数の細長貫通孔の開いた蓋部303で塞ぎ、ネジ止め等で固定されている。これにより、上部構造体20Bの中央の架設バー300の4つの基端部位置決めピン43の位置に沿うように、それらの上方に駆動ベルト101が配置される。また、上部構造体20Bには、図20及び図21に示すように、下部構造体20Aにネジ固定するための4つのネジ取付孔401が形成され、その前方側には上記回転ローラ500を軸支するための軸受アーム402が突設されている。なお、図15では、主に、インクジェットヘッド21fのベースプレート27a(2点鎖線参照)の固定構造に示しているが、他のインクジェットヘッド21a〜21e,21g,21hについても同様である。
<ヘッド保持板>
そして、上記図16、図17等に示すように、上記上部構造体200Bの架設バー300と上記下部構造体20Aのヘッドプレート40の架設アーム40aとの間には、上記4組それぞれに含まれる2つのインクジェットヘッド21a,21e、インクジェットヘッド21b,21f、インクジェットヘッド21c,21g、インクジェットヘッド21d,21hそれぞれの上記基端取付部29をヘッドプレート40の上面側に向かって押圧するための、1つのヘッド保持板201(ヘッド押圧部材)が、各組ごとに1つ、合計4つ設けられる。このヘッド保持板201は、基端部位置決めピン43により位置決めされた、各組のインクジェットヘッド21a〜21hそれぞれの基端取付部29の上面に対向して配置される。
このヘッド保持板201は、図19や上記図17に示すように、各組に含まれるインクジェットヘッド21a〜21hに共通に設けられた、上記基端部位置決めピン43を挿通する貫通孔201aを上面中央に備えている。また、ヘッド保持板201は、インクジェットプリンタ1の前後方向(図19(a)(c)中の左右方向)両端側が上方に折り曲げられて、コイルバネ保持枠部201bとなっている。さらに、ヘッド保持板201は、水平部201eのインクジェットプリンタ1の左右方向(図19(a)中の上下方向)両端側が下方に折り曲げられてヘッド保持枠部201cが形成されている。
そして、図8、図16に示すように、上記ヘッド保持板201の貫通孔201aに基端部位置決めピン43が下方から挿入されると、当該基端部位置決めピン43の上部が貫通孔201aの上方へ突出する。基端部位置決めピン43の上部が貫通孔201aの上方へ突出した状態において、基端部位置決めピン43の上部に、上下方向を軸方向とする軸方向変形バネとしてのコイルバネ202(付勢部材)が挿通され、当該ヘッド保持板201の上面における貫通孔201aの外周領域に上方から接触して下方へ付勢する。すなわち、コイルバネ202は、基端部位置決めピン43の少なくとも一部の外周側を取り囲むように配置され、上端部が上部構造体20Bに当接することにより下方へと付勢力を作用させる。このとき、ヘッド保持板201は、図19に示すように、各組に含まれるインクジェットヘッド21a〜21hそれぞれの基端取付部29の上面に接触可能となるように、略円環状の凸部201dが形成されている。このとき、コイルバネ202は、略円環状の2つの凸部201dの間に配置される。
<インクジェットヘッドの着脱操作>
以下、上記構成において、インクジェットヘッド21a〜21hをキャリッジ20に対し着脱操作するときの挙動を、インクジェットヘッド21aを例にとって説明する。例えば、インクジェットヘッド21aを図9のように、キャリッジ20の前方側の左端に取り付ける場合を説明する。
まず、図16において、インクジェットヘッド21aを取り付ける前に、操作者がツマミ部73を操作して、前部ヘッドオサエバネ70を時計回りに回動させて、ヘッド保持爪72を開口部R1から離間するように位置させる。前部ヘッドオサエバネ70を時計回りに所定量回動させると、前部ヘッドオサエバネ70は前係止部53に当接して係止される。よって、前部ヘッドオサエバネ70は前係止部53よりも前側に回動させることができない。すなわち、操作者は前部ヘッドオサエバネ70を前係止部53に係止される「開放位置」まで回動させることで、開口部R1に取り付けられるベースプレート27aにヘッド保持爪72が接触しないように退避させる。
上記の状態において、操作者は、ヘッド保持板201のヘッド保持枠部201cの水平部201eの下面とヘッドプレート40の上記架設バー40aの上面とで形成された間隙に、インクジェットヘッド21aのベースプレート27aの上記基端取付部29を嵌入させる。すると、基端取付部29のV溝29aが、この間隙内に形成された基端部位置決めピン43aに係止され、かつ当該基端取付部29の上面がヘッド保持板201を介して伝達されるコイルバネ202の付勢力によりヘッドプレート40側に押圧される。その後、先端取付部28をヘッド押しバネ50の爪部52に沿って下方向に押し込んで、先端取付部28を先端部位置決めピン42に当接させる。すると、ヘッド押しバネ50の爪部52によって、ベースプレート27aは、先端部位置決めピン42及び基端部位置決めピン43の形成された方向に付勢される。これにより、ベースプレート27aはその長手方向の両端部(先端取付部28及び基端取付部29)で、開口部R1に臨むように位置が固定される。
そして、操作者がツマミ部73を操作して、前部ヘッドオサエバネ70を反時計回りに回動させて、ヘッド保持爪72を開口部R1に近接するように位置させる。前部ヘッドオサエバネ70を反時計回りに所定量回動させると、前部ヘッドオサエバネ70は係止部54に当接して係止される。よって、前部ヘッドオサエバネ70は後係止部54よりも後側に回動させることができない。すなわち、操作者は前部ヘッドオサエバネ70を後係止部54に係止される「保持位置」に移動させることで、開口部R1に取り付けられたベースプレート27aの上面と対向するようにヘッド保持爪72を載せる。これにより、ベースプレート27aはヘッド保持爪72によって上方から位置が保持される。
一方、上記のようにしてキャリッジ20に取り付けたインクジェットヘッド21aを取り外す場合、上記手順を逆に行えばよい。すなわち、前部ヘッドオサエバネ70を正面側に回動させて「開放位置」に位置させることで、ヘッド保持爪72による保持を解除する。そして、先端取付部28をヘッド押しバネ50の爪部52に沿って上方向に引き上げる。それとともに、ヘッド保持板201のヘッド保持枠部201cの下面とヘッドプレート40の上面とで形成された間隙から、基端取付部29を引き抜く。これにより、ベースプレート27aの位置固定を解除して、インクジェットヘッド21aを取り外すことができる。
なお、上記はインクジェットヘッド21aを例にとって説明したが、他のインクジェットヘッド21b〜21hについても、上記と同様にして着脱することが可能である。
以上説明したように、本実施形態においては、キャリッジ20が、上部構造体20Bと下部構造体20Aとの2体に分かれた構造となっている。下部構造体20Aはヘッドプレート40を備えており、このヘッドプレート40に、インクジェットヘッド21a〜21hが載置される。上部構造体20Bには、キャリッジ20を往復移動させるための駆動力が入力される。これにより、上部構造体20Bに入力された駆動力によって、下部構造体20Aに搭載されインクジェットヘッド21a〜21hを走査方向に移動させることができる。また、上部構造体20Bの架設バー300と下部構造体20Aのヘッドプレート40の架設バー40aとの間に、コイルバネ202が配置される(図11参照)。インクジェットヘッド21a〜21hがヘッドプレート40に載置されると、インクジェットヘッド21a〜21hのベースプレート27a〜27fがコイルバネ202によって付勢され押圧されることで、インクジェットヘッド21a〜21hは、ヘッドプレート40の上方に保持される。これにより、インクジェットヘッド21a〜21hを容易に着脱できるとともに、インクジェットヘッド21a〜21hを確実に固定することができる。また、本実施形態においては、コイルバネ202が上部構造体20Bと下部構造体20Aとの間に挟み込まれるように配置され、上部構造体20Bがコイルバネ202の押さえ部材として機能することで、付勢力をインクジェットヘッド21a〜21hに作用させる。これにより、下部構造体20Aにおいて、上記押さえ部材として機能する部材を別部材として設ける場合に比べて、部品点数を低減することができるとともに、キャリッジ20の上下方向寸法を低減し、小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、特に、走査方向一方側及び他方側に駆動される駆動ベルト101からの駆動力をベルト固定部301から上部構造体20Bに入力することで、キャリッジ20全体を走査方向に移動させることができる。またその移動の際、上部構造体20Bのガイド係合部20aが、ガイドレール9と係合することにより、キャリッジ20全体が、ガイドレール9にガイドされて円滑に上記走査方向に往復移動することができる。
また、本実施形態では特に、インクジェットヘッド21a〜21hのベースプレート27a〜27fを押圧するのに、曲げたわみによって付勢力を生じる板バネではなく、引張・圧縮たわみによって付勢力を生じるコイルバネ202を用いる。これにより、バネ設置のためのスペースを低減できるので、キャリッジ20をさらに小型化することができる。
また、本実施形態では特に、背中合わせに向かい合った2つのインクジェットヘッド(インクジェットヘッド21aとインクジェットヘッド21e、インクジェットヘッド21bとインクジェットヘッド21f、インクジェットヘッド21cとインクジェットヘッド21g、インクジェットヘッド21dとインクジェットヘッド21h)、をそれぞれ1組として、それらインクジェット21a〜21hがキャリッジ20に取り付けられる。そして、各組に含まれる2つのインクジェットヘッド21a〜21hの基端取付部29を、各組に対応して1つ設けられる基端部位置決めピン43が位置決めする。これにより、キャリッジ20における部品点数を低減することができるとともに、複数のインクジェットヘッド21a〜21hがキャリッジ20に取り付けられるときに必要なスペースを低減することができる。これにより、キャリッジ20の大型化を抑制することができる。また基端部位置決めピン43の少なくとも一部の外周側を取り囲むようにコイルバネ202を配置することにより、コイルバネ202の姿勢を保持することができる。
また、仮に基端部位置決めピン43が、上記のように各組を構成する2つのインクジェットヘッド(インクジェットヘッド21aとインクジェットヘッド21e、インクジェットヘッド21bとインクジェットヘッド21f、インクジェットヘッド21cとインクジェットヘッド21g、インクジェットヘッド21dとインクジェットヘッド21h)に共通でなく、2つのインクジェットヘッドに対し個別にそれぞれ設けられる場合には、位置決めする際に2つの基端部位置決めピン43それぞれの加工ばらつきによってインクジェットヘッド21a〜21hのノズルを精度よく位置合わせするのが困難である。これに対し、本実施形態においては、上記のように各組を構成する2つのインクジェットヘッド21a〜21hに対して各組ごとにそれぞれ共通の1つの基端部位置決めピン43を用いることにより、インクジェットヘッド21a〜21hのノズルの位置を正確に位置合わせできる。特に、現実のインクジェットプリンタ1の製造工程において、インクジェットヘッドは、ミクロ単位で位置決めされて組立されていることから、上記構成は特に有効である。
なお、以上では、布帛用のインクジェットプリンタ1に本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、印刷用紙等の他の被記録媒体に印刷を実行するインクジェット装置に本発明を適用してもよい。この場合も同様の効果を得る。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 インクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
9 ガイドレール(ガイド部材)
20 キャリッジ(ヘッド搬送手段)
20A 下部構造体
20a ガイド係合部
20B 上部構造体
21a〜h インクジェットヘッド
27a〜h ベースプレート
28 先端取付部(第1取付部)
29 基端取付部(第2取付部)
40 ヘッドプレート
R1,R2 開口部
42 先端部位置決めピン(第1位置決め部)
43 基端部位置決めピン(第2位置決め部)
50 ヘッド押しバネ(ヘッド付勢部材)
101 駆動ベルト
201 ヘッド保持板(ヘッド押圧部材)
201a 貫通孔
201d 凸部
202 コイルバネ(軸方向変形バネ、付勢部材)

Claims (4)

  1. 被記録媒体を載置可能な載置手段と、
    前記載置手段が載置した前記被記録媒体に対してインクを吐出するための複数のインクジェットヘッドを備え、走査方向一方側及び他方側に往復移動させるためのヘッド搬送手段と、
    を有するインクジェット記録装置であって、
    前記ヘッド搬送手段は、
    少なくとも1つの前記インクジェットヘッドを載置するためのヘッドプレートを備えた下部構造体と、
    前記下部構造体の上方に設けられ、前記ヘッド搬送手段を前記往復移動させる駆動力が入力される上部構造体と、
    前記上部構造体と前記下部構造体との間に上下方向に配置され、前記インクジェットヘッドをヘッドプレートの上方から押圧するための付勢部材と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
    前記走査方向に沿って掛け渡され、当該走査方向一方側及び他方側に駆動される駆動ベルトと、
    前記走査方向に沿って配置され、前記ヘッド搬送手段が当該走査方向一方側及び他方側に移動するときのガイドとなるガイド部材と、
    をさらに有し、
    前記上部構造体は、
    前記駆動ベルトが固定されるベルト固定部と、
    前記ガイド部材に対し係合するガイド係合部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載のインクジェット記録装置において、
    前記付勢部材は、
    前記上下方向を軸方向とする軸方向変形バネである
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項3記載のインクジェット記録装置において、
    前記インクジェットヘッドは、
    前記インクジェットヘッドの長手方向の一端側から他端側にわたって略水平方向に配置されるベースプレートを備え、
    前記ヘッドプレートは、
    2つの前記インクジェットヘッドを、それぞれの一端側を向かい合わせるように配置して一組とし、当該組となったインクジェットヘッドを少なくとも一組載置し、
    前記ヘッド搬送手段は、
    各組に含まれる2つの前記インクジェットヘッドの前記他端側から突出して設けられた第1取付部をそれぞれ係止して、前記ヘッドプレート上で当該2つのインクジェットヘッドを位置決めする2つの第1位置決め部と、
    各組に含まれる2つの前記インクジェットヘッドの前記一端側が向かい合う位置に、それら2つのインクジェットヘッドに共通に1つ設けられ、当該2つのインクジェットヘッドの前記一端側から突出してそれぞれ設けられた第2取付部を係止して、前記ヘッドプレート上で当該2つのインクジェットヘッドを位置決めする第2位置決め部と、
    をさらに備えており、
    前記軸方向変形バネは、
    前記第2位置決め部の少なくとも一部の外周側を取り囲むように配置され、上端部が前記上部構造体に当接することにより下方へと付勢力を作用させるコイルバネである
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
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