JP2013022544A - 膜処理装置およびその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数段の膜モジュールバンク2,3が備えられ、夫々の膜モジュールバンク2,3は原水から逆浸透膜を透過した透過水を得る複数の膜モジュール5を有し、下流段側の膜モジュールバンク3は上流段側の膜モジュールバンク2から排出される濃縮水を原水として逆浸透膜を透過した透過水を得る膜処理装置1であって、上流段側の膜モジュールバンク2から下流段側の膜モジュールバンク3に供給される上流段側の濃縮水の流量を変化させることが可能な流量調整弁16と、夫々の膜モジュールバンク2,3の透過水の電気伝導度を測定する電気伝導度計19,21と流量を測定する流量計20,22とが備えられている。
【選択図】図1
Description
これによると、原水は、ポンプ90で昇圧された後、第1段の膜モジュールバンク81の両膜モジュール83に供給され、膜エレメント84の逆浸透膜を透過した透過水と、逆浸透膜を透過しない濃縮水とに分離される。このうち、透過水は透過水回収口87から第1段の膜モジュールバンク81の膜モジュール83の外部に回収される。
夫々の膜モジュールバンクは原水から逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る1以上の膜モジュールを有し、
下流段側の膜モジュールバンクは上流段側の膜モジュールバンクから排出される濃縮水を原水として逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る膜処理装置の運転方法であって、
上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度との比、又は、上流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量との比、或は、上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量の積と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量の積との比のいずれかの比が所定値に保たれるように、上流段側の膜モジュールバンクから下流段側の膜モジュールバンクに供給される上流段側の膜モジュールバンクの濃縮水の流量又は下流段側の膜モジュールバンクから排出される透過水の流量を変化させるものである。
これによると、測定された透過水の電気伝導度から透過水の溶解成分濃度を求めることができる。
夫々の膜モジュールバンクは原水から逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る1以上の膜モジュールを有し、
下流段側の膜モジュールバンクは上流段側の膜モジュールバンクから排出される濃縮水を原水として逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る膜処理装置であって、
上流段側の膜モジュールバンクから下流段側の膜モジュールバンクに供給される上流段側の濃縮水の流量又は下流段側の膜モジュールバンクから排出される透過水の流量を変化させることが可能な流量変化手段と、
夫々の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度を測定する溶解成分濃度測定手段と夫々の膜モジュールバンクの透過水の流量を測定する流量測定手段との、少なくともいずれかの測定手段が備えられているものである。
溶解成分濃度測定手段により測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量測定手段により測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量との積を積Aとし、溶解成分濃度測定手段により測定された下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量測定手段により測定された下流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量との積を積Bとし、
積Aと積Bとが所定積比に保たれるように、流量変化手段によって上流段側の濃縮水の流量を変化させる制御手段が備えられているものである。
溶解成分濃度測定手段により夫々測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度とが所定濃度比に保たれるように、流量変化手段によって上流段側の膜モジュールバンクの濃縮水の流量を変化させる制御手段が備えられているものである。
流量測定手段により夫々測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量とが所定流量比に保たれるように、流量変化手段によって上流段側の膜モジュールバンクの濃縮水の流量を変化させる制御手段が備えられているものである。
これによると、電気伝導度計で測定された透過水の電気伝導度から透過水の溶解成分濃度を求めることができる。
(第1の実施の形態)
図1,図2に示すように、1は上流側から下流側にわたり第1段および第2段の膜モジュールバンク2,3を備えた膜処理装置である。第1段の膜モジュールバンク2(上流段側の膜モジュールバンクの一例)は並列に配置された三台(複数台の一例)の膜モジュール5を有し、第2段の膜モジュールバンク3(下流段側の膜モジュールバンクの一例)は並列に配置された二台(複数台の一例)の膜モジュール5を有し、これら膜モジュール5はクリスマスツリー型に設置されている。
第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5の濃縮水排出口10にも、濃縮水排出管路14が接続されている。濃縮水排出管路14は、主管路14aと、第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5の濃縮水排出口10に接続されて主管路14aに合流する複数の合流管路14bとを有している。尚、第2段の膜モジュールバンク3の濃縮水排出管路14の主管路14aには透過水流量調整弁17が設けられている。
原水は、原水供給管路12から第1段の膜モジュールバンク2の各々の膜モジュール5に供給され、膜エレメント7の逆浸透膜を透過した透過水と、逆浸透膜を透過しない濃縮水とに分離される。
次に、膜処理装置1の運転方法について説明する。
図3,図4は上記膜処理装置1の運転方法の一例を示すグラフであり、図3(a)は、第1段の膜モジュールバンク2において測定された透過水の電気伝導度E1と、膜モジュール5一台当りの透過水の流量F1と、両者の積Aと、膜処理装置1の運転日数との関係を示すグラフである。また、図3(b)は、第2段の膜モジュールバンク3において測定された透過水の電気伝導度E2と、膜モジュール5一台当りの透過水の流量F2と、両者の積Bと、膜処理装置1の運転日数との関係を示すグラフである。
さらに、図4(a)は、積Aと積Bとの比Rと、膜処理装置1の運転日数との関係を示すグラフである。
先述した第1の実施の形態では、図1に示すように、第1段の膜モジュールバンク2の透過水の電気伝導度を第1段の電気伝導度計19で自動的に測定し、第2段の膜モジュールバンク3の透過水の電気伝導度を第2段の電気伝導度計21で自動的に測定し、流量調整弁16の開度が制御手段18によって自動的に調整されるが、第2の実施の形態では、図7に示すように、第1段および第2段の電気伝導度計19,21を設けず、第1段および第2段の膜モジュールバンク2,3の透過水の電気伝導度を、作業者が夫々手動で定期的に測定し、比Rが1になるように作業者が流量調整弁16を手動で操作する。
第1段の膜モジュールバンク2の各膜モジュール5の負荷量と第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5の負荷量とが均等である場合、第1の実施の形態にて説明したように、積Aと積Bとの比Rが1となり、この状態では、第1段の膜モジュールバンク2の透過水の電気伝導度E1(すなわち溶解成分濃度)と第2段の膜モジュールバンク3の透過水の電気伝導度E2(すなわち溶解成分濃度)との電気伝導度比ER(すなわちER=E1/E2であり、濃度比に相当)が所定電気伝導度比(所定濃度比に相当)になる。
第1段の膜モジュールバンク2の各膜モジュール5の負荷量と第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5の負荷量とが均等である場合、第1の実施の形態にて説明したように、積Aと積Bとの比Rが1となり、この状態では、第1段の膜モジュールバンク2の各膜モジュール5一台当りの透過水の流量F1と第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5一台当りの透過水の流量F2との流量比FR(すなわちFR=F1/F2)が所定流量比になる。
先述した第1の実施の形態では、図1に示すように、第1段の膜モジュールバンク2における透過水の流量を測定する流量測定手段の一例として、第1段の流量計20を用い、第2段の膜モジュールバンク3における透過水の流量を測定する流量測定手段の一例として、第2段の流量計22を用いているが、第5の実施の形態では、図10に示すように、第1段および第2段の流量計20,22の代りに、第1段および第2段の圧力計31,32を流量測定手段の別の例として設けている。
これによると、予め、第1段の膜モジュールバンク2の膜モジュール5の負荷量と第2段の膜モジュールバンク3の膜モジュール5の負荷量とが等しくなる場合の第1段の圧力計31の測定値と第2段の圧力計32の測定値とを求めておく。これ以降、膜処理装置1の運転において、上記両測定値の比を保持するように流量調整弁16の開度を調節して、第1段の膜モジュールバンク2から濃縮水排出管路14を通って第2段の膜モジュールバンク3に供給される濃縮水の流量を調整すればよい。
上記第1〜第5の実施の形態では、流量調整弁16を濃縮水排出管路14に設けたが、第6の実施の形態では、図11に示すように、流量調整弁16を第2段の膜モジュールバンク3の透過水回収管路13の主管路13aに設けている。尚、この流量調整弁16は第2段の膜モジュールバンク3から排出される透過水の流量を変化させる流量変化手段の一例である。
制御手段18は、第1段の膜モジュールバンク2において測定された透過水の電気伝導度E1と膜モジュール5一台当りの透過水の流量F1との積Aを求めると共に、第2段の膜モジュールバンク3において測定された透過水の電気伝導度E2と膜モジュール5一台当りの透過水の流量F2との積Bを求め、流量調整弁16の開度を調整して、第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5から透過水回収管路13に排出される透過水の流量を調整することにより、積Aと積Bとの比R(R=A/B)を1に保つことができる。これによって、第1段の膜モジュールバンク2の各膜モジュール5の負荷量と第2段の膜モジュールバンク3の各膜モジュール5の負荷量とをほぼ均等にすることができる。
上記第1および第6の実施の形態では、所定積比の一例として、比Rを1に保っているが、厳密に1のみに限定されるものではなく、各膜モジュールバンク2,3毎の負荷量を同じにしても、原水の溶解成分濃度やクロスフロー強度或は膜処理装置1の透過水回収率等によって膜の汚染の程度が均等にならない場合もあり、このため、略1の範囲で実際の膜の汚染の程度が均等になる比Rを求める必要がある。この場合、略1とは0.8〜1.2程度の範囲が好適とされる。
第7の実施の形態における膜処理装置1の構成は、図1に示した第1の実施の形態と同様である。また、第1〜第6の実施の形態では、第1段および第2段の流量計20,22で夫々膜モジュール5一台当りの透過水の流量F1,F2を求めているが、第7の実施の形態では、第1段の流量計20で第1段の膜モジュールバンク2の全膜モジュール5(すなわち図1では三台分の膜モジュール5)から排出される透過水の総流量F3が測定され、第2段の流量計22で第2段の膜モジュールバンク3の全膜モジュール5(すなわち図1では二台分の膜モジュール5)から排出される透過水の総流量F4が測定される。
尚、第7の実施の形態における膜処理装置1の構成は、図1に示した第1の実施の形態と同様であるが、図11に示した第6の実施の形態と同様であってもよい。
また、全ての膜モジュールバンク2,3で同一の膜モジュール5が使用されている場合には、上記比Lを各膜モジュールバンク2,3に備えられた膜モジュール5の台数の比に等しくすればよい。
また、第1段の膜モジュールバンク2は三台の膜モジュール5を有しているが、二台或は四台以上の膜モジュール5を有してもよい。また、第2段の膜モジュールバンク2は二台の膜モジュール5を有しているが、二台に限定されるものではなく、第1段の膜モジュールバンク2の膜モジュール5の台数よりも少ない台数か或は第1段の膜モジュールバンク2の膜モジュール5の台数と等しい台数の膜モジュール5を有していればよい。
2 第1段の膜モジュールバンク(上流段側の膜モジュールバンク)
3 第2段の膜モジュールバンク(下流段側の膜モジュールバンク)
5 膜モジュール
16 流量調整弁(流量変化手段)
18 制御手段
19,21 電気伝導度計(溶解成分濃度測定手段)
20,22 流量計(流量測定手段)
31,32 圧力計(流量測定手段)
Claims (9)
- 上流側から下流側にわたり複数段の膜モジュールバンクが備えられ、
夫々の膜モジュールバンクは原水から逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る1以上の膜モジュールを有し、
下流段側の膜モジュールバンクは上流段側の膜モジュールバンクから排出される濃縮水を原水として逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る膜処理装置の運転方法であって、
上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度との比、又は、上流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量との比、或は、上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量の積と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量の積との比のいずれかの比が所定値に保たれるように、上流段側の膜モジュールバンクから下流段側の膜モジュールバンクに供給される上流段側の膜モジュールバンクの濃縮水の流量又は下流段側の膜モジュールバンクから排出される透過水の流量を変化させることを特徴とする膜処理装置の運転方法。 - 溶解成分濃度を電気伝導度の測定により求めることを特徴とする請求項1記載の膜処理装置の運転方法。
- 上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量の積と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量の積との比が、上流段側の膜モジュールバンクが有する分離膜の膜面積と下流段側の膜モジュールバンクが有する分離膜の膜面積との比に略等しいことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の膜処理装置の運転方法。
- 上流側から下流側にわたり複数段の膜モジュールバンクが備えられ、
夫々の膜モジュールバンクは原水から逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る1以上の膜モジュールを有し、
下流段側の膜モジュールバンクは上流段側の膜モジュールバンクから排出される濃縮水を原水として逆浸透膜又はナノ濾過膜を透過した透過水を得る膜処理装置であって、
上流段側の膜モジュールバンクから下流段側の膜モジュールバンクに供給される上流段側の濃縮水の流量又は下流段側の膜モジュールバンクから排出される透過水の流量を変化させることが可能な流量変化手段と、
夫々の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度を測定する溶解成分濃度測定手段と夫々の膜モジュールバンクの透過水の流量を測定する流量測定手段との、少なくともいずれかの測定手段が備えられていることを特徴とする膜処理装置。 - 溶解成分濃度測定手段と流量測定手段とが備えられ、
溶解成分濃度測定手段により測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量測定手段により測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量との積を積Aとし、溶解成分濃度測定手段により測定された下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と流量測定手段により測定された下流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量との積を積Bとし、
積Aと積Bとが所定積比に保たれるように、流量変化手段によって上流段側の濃縮水の流量を変化させる制御手段が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の膜処理装置。 - 制御手段は、積Aと積Bとの比を、上流段側の膜モジュールバンクが有する分離膜の膜面積と下流段側の膜モジュールバンクが有する分離膜の膜面積との比に略等しくなるように、流量変化手段によって上流段側の濃縮水の流量を変化させることを特徴とする請求項5に記載の膜処理装置。
- 溶解成分濃度測定手段が備えられ、
溶解成分濃度測定手段により夫々測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の溶解成分濃度とが所定濃度比に保たれるように、流量変化手段によって上流段側の膜モジュールバンクの濃縮水の流量を変化させる制御手段が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の膜処理装置。 - 流量測定手段が備えられ、
流量測定手段により夫々測定された上流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量と下流段側の膜モジュールバンクの透過水の流量とが所定流量比に保たれるように、流量変化手段によって上流段側の膜モジュールバンクの濃縮水の流量を変化させる制御手段が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の膜処理装置。 - 溶解成分濃度測定手段は電気伝導度計であることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の膜処理装置。
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