JP5638636B2 - 制御装置、制御システム及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、制御装置、制御システム及び制御方法に関する。
海水淡水化プラントにおいて、所定の淡水量(以下、生産水量とも表記)を得るのに必要な逆浸透膜(以下、RO膜と表記)系列数は、当該プラントを設計する上で重要な設計要素の一つである。このRO膜系列数は、通常、1系列毎のRO膜特性(例えば、RO膜抵抗や塩分除去率等)が同一であると想定して設計される。
しかしながら、1系列毎のRO膜特性が同一であると想定して設計されたにも関わらず、海水淡水化プラントを稼働させた際に、RO膜特性や当該プラント内の機器の特性が系列毎に異なることがある。
例えば、原水である海水には塩分以外に、濁質、有機物及び微生物等が含まれており、これらを含む原水をRO膜に透過させると、これらの物質が次第に膜の表面に堆積して目詰まり(以下、ファウリングと表記)が発生することがある。このファウリングの度合いは、RO膜によりろ過される原水の総透過量や設置環境等によって異なるため、RO膜特性に差が生じてしまう。
RO膜特性に差が生じると、設計当初に想定していた生産水量を十分に得られない、又は、当該生産水量を得るために必要な電力量が系列毎に異なるという不都合がある。
このため、RO膜の前後に圧力計を設け、当該圧力計による計測値を用いてRO膜を系列毎に監視し、海水淡水化プラント内の異常を検知する異常検知技術がある。
Suhan Kim, An intelligent diagnosis algorithm for reverse osmosis membrane performance in real field application, AWA, Membranes and Desalination Specialty Conference IV.
しかしながら、以上のような異常検知技術では、RO膜を系列毎に監視し、海水淡水化プラント内の異常を検知することは可能であるが、当該プラントの運転条件を制御することができないという不都合がある。
本発明が解決しようとする課題は、RO膜を系列毎に監視し、海水淡水化プラント内の異常を検知し、かつ、当該検知の結果に基づいて当該プラントの運転条件を制御可能な制御装置、制御システム及び制御方法を提供することである。
実施形態の制御装置は、複数の逆浸透膜を有し、かつ複数の運転モードに切替可能な海水淡水化プラントの動作を制御する。
前記制御装置は、記憶手段、取得手段、第1算出手段、第2算出手段、第3算出手段、第1監視検知手段、選択手段及び第1制御手段を備えている。
前記記憶手段は、前記各運転モードに対応付けられた複数の条件式及び演算式を記憶する。
前記取得手段は、前記海水淡水化プラントによって計測され、海水の塩分濃度及び水温を含む第1計測データと、前記逆浸透膜の入口部分に供給される海水の圧力を示す入口圧力の値、前記逆浸透膜を透過する淡水量、前記逆浸透膜に供給される海水量に対する淡水量の比を百分率で示す回収率、及び前記逆浸透膜を透過する淡水の塩分濃度を含む逆浸透膜毎の第2計測データとを取得する。
前記第1算出手段は、前記取得された第1計測データ内の塩分濃度と、前記取得された各第2計測データ内の回収率とに基づいて、前記各逆浸透膜の入口部分に供給される海水の塩分濃度を示す入口塩分濃度をそれぞれ算出する。
前記第2算出手段は、前記取得された第1計測データ内の水温と、前記算出された各入口塩分濃度とに基づいて、前記各逆浸透膜に生じる浸透圧の値をそれぞれ算出する。
前記第3算出手段は、前記取得された各第2計測データ内の入口圧力の値及び淡水量と、前記算出された各浸透圧の値とに基づいて、前記各逆浸透膜における抵抗値をそれぞれ算出する。
前記第1監視検知手段は、前記算出された各抵抗値に基づいて、前記各逆浸透膜の特性の変化を監視し、かつ異常を検知する。
前記選択手段は、前記各運転モードのうち、1つの運転モードを選択する。
前記第1制御手段は、前記第1監視検知手段により異常が検知されると、前記選択された運転モードに対応付けられた条件式又は演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該読出した条件式又は演算式を用いた演算処理を実行し、当該演算処理の結果に基づいて前記海水淡水化プラントの動作を制御する。
第1の実施形態に係る制御装置を含む海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。 同実施形態に係る制御装置内の制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る制御装置内の制御部による最適化演算処理を説明するための模式図である。 同実施形態に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る制御装置を含む海水淡水化システムの構成例を示す模式図である。 同実施形態に係る制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る制御装置を含む海水淡水化システムの構成例を示す模式図であり、図2は、同実施形態に係る制御装置内の制御部の動作の一例を示すフローチャートであって、図3は、同実施形態に係る制御装置内の制御部による最適化演算処理を説明するための模式図である。
海水淡水化システム(換言すると、制御システム)1は、図1に示すように、海水淡水化プラント10及び制御装置20を備えている。
海水淡水化プラント10は、図1に示すように、前処理システム11及びROシステム12を備えている。前処理システム11は、例えば、薬品注入やろ過等といった前処理を実行するシステムであり、図示しない取水ポンプ、取水槽、前処理器及び前処理水槽を備えている。また、ROシステム12は、送水ポンプ121、高圧ポンプ122、RO膜123、ブライン調節弁124、動力回収装置125及びブースターポンプ126を備えている。なお、前処理システム11及びROシステム12には、各種データを計測可能な第1乃至第3センサ(図示せず)が設けられている。また、ROシステム12には、高圧ポンプ122を制御する第1コントローラ(図示せず)とブースターポンプ126を制御する第2コントローラ(図示せず)とが設けられている。
海水淡水化プラント10では、前処理システム11において海水が取水されると、適当な前処理が実行される。その後、前処理が施された海水はROシステム12に送水され、ROシステム12内の送水ポンプ121により高圧ポンプ122及び動力回収装置125に更に送水される。高圧ポンプ122は、前処理の施された海水を高圧な状態まで昇圧した後に、RO膜123に送水する。RO膜123は、海水に含まれる塩分を除去し、透過水として淡水を生成する。なお、RO膜123により除去した塩分は、淡水化されなかった水と共に(6MPa程度の)濃縮海水として動力回収装置125に送水される。動力回収装置125は、濃縮海水のもつ圧力(動力)を回収し、送水ポンプ121より送水された海水にこの動力を伝達する。動力回収装置125が回収した動力により昇圧された海水は、ブースターポンプ126により0.2MPa程度昇圧された後に、高圧ポンプ122により送水された海水と共にRO膜123に送水される。
以下の説明中では、上記処理を実行する1つのROシステム12を1系列と表記する。また、海水淡水化プラント10は複数のROシステム12を備えているものとする(すなわち、海水淡水化プラント10は複数系列を備えている)。
なお、ROシステム12内の高圧ポンプ122、RO膜123、動力回収装置125及びブースターポンプ126の配置構成としては、例えば、系列独立方式、フィードセンタ方式及び3センタ方式等、各種方式が適用可能である。
ここで、制御装置20は、図1に示すように、メモリ21、データ取得部22、浸透圧演算部23、RO膜抵抗監視部24、運転モード選択部25、制御部26及び表示部27を備えている。
メモリ21は、後述するデータ取得部22により取得される計測データと、後述する制御部26において用いられ、各運転モードに対応付けられた各種条件式及び演算式とを記憶している。また、メモリ21は、後述する各部23,24,26における処理の途中経過を示す経過データを記憶している。なお、メモリ21に記憶された経過データは適宜消去されてもよい。
データ取得部22は、海水淡水化プラント10内の第1乃至第3センサにより計測されたデータを取得する。また、データ取得部22は、第1乃至第3センサより取得したデータを浸透圧演算部23及びRO膜抵抗監視部24に送出する。更に、データ取得部22は、第1乃至第3センサにより取得したデータをメモリ21に適宜書込む。
データ取得部22により取得されるデータとしては、前処理システム11に設けられた第1センサにより計測される第1計測データと、ROシステム12に設けられた第2及び第3センサにより計測される第2計測データとがある。第1計測データは、前処理が施される前の海水の塩分濃度及び温度を含むデータである。第2計測データは、RO膜123の入口部分に供給される海水の圧力を示す入口圧力(換言すると、1次側圧力)の値(以下、単に入口圧力と表記)と、RO膜123を透過する淡水量と、RO膜123に供給される海水量に対する淡水量の比を百分率で示す回収率と、RO膜123を透過する淡水の塩分濃度とを含むデータである。なお、第2計測データは、データ取得部22により系列毎に取得されるデータである。
浸透圧演算部23は、データ取得部22から送出された第1計測データ及び第2計測データを受信する。
また、浸透圧演算部23は、以下に示す(1)式に基づいて、系列xに係る(各系列の)RO膜の入口部分に供給される海水の塩分濃度(以下、入口塩分濃度と表記)C(x)を算出する。但し、Cはデータ取得部22により取得された第1計測データ内の海水の塩分濃度を示し、r(x)はデータ取得部22により取得された系列xに係る第2計測データ内の回収率を示している。
Figure 0005638636
また、浸透圧演算部23は、以下に示す(2)式に基づいて、系列xに係るRO膜に生じる浸透圧の値(以下、単に浸透圧と表記)π(x)を算出する。但し、ρは予め設定された海水の密度を示し、Tはデータ取得部22により取得された第1計測データ内の海水の温度を示している。
Figure 0005638636
更に、浸透圧演算部23は、上記(2)式に基づいて算出された系列xの浸透圧に係る第1演算結果データをRO膜抵抗監視部24に送出する。なお、浸透圧演算部23は、上記(1)及び(2)式に基づいて算出した入口塩分濃度と浸透圧とに係る演算結果データ(経過データ)をメモリ21に適宜書込む。
RO膜抵抗監視部24は、データ取得部22から送出された第1及び第2計測データと、浸透圧演算部23から送出された第1演算結果データとを受信する。
また、RO膜抵抗監視部24は、以下に示す(3)式に基づいて、系列xに係るRO膜を透過する淡水の流束の値(以下、透過流束と表記)J(x)を算出する。但し、Q(x)はデータ取得部22により取得された系列xに係る第2計測データ内の淡水量を示し、A(x)は系列xに係るRO膜の膜面積を示している。
Figure 0005638636
また、RO膜抵抗監視部24は、以下に示す(4)式に基づいて、系列xに係るRO膜抵抗の値(以下、単にRO膜抵抗と表記)R(x)を算出する。但し、μ(T)はデータ取得部22により取得された第1計測データ内の海水の水温に対応した海水の粘性係数を示し、p(x)はデータ取得部22により取得された系列xに係る第2計測データ内の入口圧力を示し、π(x)は当該受信した第1演算結果データに係る系列xの浸透圧を示している。
Figure 0005638636
また、RO膜抵抗監視部24は、上記(4)式に基づいて算出した系列xのRO膜抵抗に所定の差が生じているか否かを判定する第1判定処理を実行する。なお、所定の差とは、ユーザの操作に応じて予め設定された値であり、この値は適宜変更可能である。
RO膜抵抗監視部24は、第1判定処理による判定結果が所定の差が生じている旨を示すとき、当該判定結果に係る判定結果信号を運転モード選択部25に送出すると共に、上記(4)式に基づいて算出した系列xのRO膜抵抗に係る第2演算結果データを制御部26に送出する。また、RO膜抵抗監視部24は、この第2演算結果データを表示部27に送出する。なお、RO膜抵抗監視部24は、上記(3)及び(4)式に基づいて算出した透過流束とRO膜抵抗とに係る演算結果データをメモリ21に適宜書込む。
運転モード選択部25は、RO膜抵抗監視部24から送出された判定結果信号を受信すると、複数の運転モードのうちのいずれかを選択するようユーザに促す。
また、運転モード選択部25は、例えば、キーボード、マウス及びタッチパネル等の入力インターフェースを介して選択された運転モードに係る選択信号を制御部26に送出する。なお、運転モードとしては、海水淡水化プラント10のランニングコストを最小化するランニングコスト最小化モード、ファウリングを抑制するファウリング抑制モード及びRO膜の交換時期を平滑化するRO膜メンテナンス負荷平滑化モードがある。
制御部26は、RO膜抵抗監視部24から送出された第2演算結果データと、運転モード選択部25から送出された選択信号とを受信すると、当該受信した選択信号に係る運転モードに応じた制御処理を実行する。ここでは、制御部26がランニングコスト最小化モードに係る選択信号を受信した場合の機能について説明する。
制御部26は、RO膜抵抗監視部24から送出された第2演算結果データと、運転モード選択部25から送出されたランニングコスト最小化モードに係る選択信号とを受信すると、ランニングコスト最小化モードに対応付けられた条件式(すなわち、後述する(5)式)をメモリ21から読出した後に、以下に示す(5)式に基づいて、最適化演算処理を実行し、例えば、図3に示すように、各系列の処理負荷(処理量)を変更する。但し、η(x)は系列xの高圧ポンプのポンプ効率を示し、Qsvは海水淡水化プラント10により生産される淡水量の目標値(以下、生産水量目標値(換言すると、淡水量目標値)と表記)を示し、Csvは海水淡水化プラント10により生産される淡水の塩分濃度の目標値を示し、C (x)は前記透過する淡水の塩分濃度(換言すると、透過塩分濃度)を示している。なお、制御部26は、メモリ21に記憶された計測データ及び経過データを適宜読出可能である。
また、制御部26は、各系列の処理負荷を変更した結果を示す変更結果データを表示部27に送出する。
ここで、制御部26により実行される遺伝的アルゴリズムを用いた最適化演算処理について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。なお、遺伝的アルゴリズムとは、生物進化の過程を模したアルゴリズムであり、各種の遺伝子列をもつ個体に対して、例えば淘汰、増殖、交叉及び突然変異等の処理を複数回にわたって実行し、評価が最も高い遺伝子列を求めるアルゴリズムである。
始めに、制御部26は、系列毎にランダムな遺伝子列をもつm個の個体を発生させ、これらの各個体を初期個体群としてメモリ21に記憶させる(ステップS1)。ここでは、系列毎の透過流束Jv0(i)が遺伝子(決定変数)であると仮定する。
続いて、制御部26は、当該発生させたm個の個体が上記(5)式に示す制約条件を満たしているか否かを判定すると共に、各個体の評価値を算出する(ステップS2)。なお、制約条件を満たしていないと判定された個体の評価値は0とする。
次に、制御部26は、当該算出した評価値が小さい個体を、予め定義された個体数分だけ淘汰(削除)する(ステップS3)。なお、ステップS3の処理において淘汰される個体数は、ユーザの操作に応じて、任意の数に変更可能である。
続いて、制御部26は、ステップS3の淘汰処理において淘汰されずに残っている個体同士を所定の交叉率分(全個体数に対するある割合)だけ、ランダムにペアリングした後に、ペアリングされた組毎にランダムに遺伝子座(換言すると、遺伝子の場所)を選び、各個体の同一の遺伝子座同士を互いに一点交叉させる(ステップS4)。なお、本実施形態では、交叉方法として、一点交叉を用いたが、これに限定されず、例えば、二点交叉、多点交叉及び一様交叉等の交叉方法が適用可能である。
次に、制御部26は、所定の突然変異率分(全個体数に対するある割合)だけ、ランダムに個体を選び、各個体の任意の遺伝子座にある遺伝子を変異させる(すなわち、別の値に変更させる)(ステップS5)。
しかる後に、制御部26は、ステップS2〜S5の処理が予め設定された回数だけ繰り返されたか否かを判定する(ステップS6)。なお、ステップS6の判定の結果が否を示す場合(ステップS6:「No」)には、ステップS2の処理に戻る。
また、ステップS6の判定の結果が繰り返された旨を示す場合(ステップS6:「Yes」)には、現世代の中でも最も評価値の高い個体に基づき、海水淡水化プラント10の各系列の透過流束を、ランニングコストが最小となるよう決定する。
表示部27は、RO膜抵抗監視部24から送出された第2演算結果データと、制御部26から送出された変更結果データとを受信し、当該受信した各種データを表示装置(図示せず)に表示させる。
次に、以上のように構成された制御装置20の動作の一例について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。
始めに、データ取得部22は、海水淡水化プラント10内の第1乃至第3センサから第1及び第2計測データを取得し、当該取得した第1及び第2計測データを浸透圧演算部23及びRO膜抵抗監視部24に送出する(ステップS10)。
続いて、浸透圧演算部23は、データ取得部22から送出された第1及び第2計測データを受信すると、上記(1)及び(2)式に基づいて各系列の浸透圧を算出する。その後、浸透圧演算部23は、当該算出した系列xの浸透圧に係る第1演算結果データをRO膜抵抗監視部24に送出する(ステップS11)。
次に、RO膜抵抗監視部24は、データ取得部22から送出された第1及び第2計測データと、浸透圧演算部23から送出された第1演算結果データとを受信すると、上記(3)及び(4)式に基づいて系列xのRO膜抵抗を算出する(ステップS12)。
続いて、RO膜抵抗監視部24は、当該算出した系列xのRO膜抵抗に所定の差が生じているか否かを判定する(ステップS13)。なお、ステップS13の判定の結果が否を示す場合(ステップS13:「No」)には、ステップS10の処理に戻る。
ステップS13の判定の結果が所定の差が生じている旨を示す場合(ステップS13:「Yes」)には、RO膜抵抗監視部24は、判定結果信号を運転モード選択部25に送出すると共に、ステップS12の処理において算出した系列xのRO膜抵抗に係る第2演算結果データを制御部26に送出する(ステップS14)。
次に、運転モード選択部25は、RO膜抵抗監視部24から送出された判定結果信号を受信すると、複数の運転モードのうちのいずれか1つを選択するようユーザに促す。その後、運転モード選択部25は、ユーザの操作に応じて選択された運転モードに係る選択信号を制御部26に送出する(ステップS15)。ここでは、運転モード選択部25が、ランニングコスト最小化モードに係る選択信号を制御部26に送出したと仮定する。
続いて、制御部26は、RO膜抵抗監視部24から送出された第2演算結果データと、運転モード選択部25から送出された選択信号とを受信すると、当該受信した選択信号により示される運転モードに対応付けられた条件式をメモリ21から読出した後に、当該読出した条件式を用いた制御処理を実行する(ステップS16)。ここでは、制御部26は、上記(5)式に基づいて、上記最適化演算処理を実行する。
しかる後に、制御部26は、ステップS16における制御処理の結果に基づいて、各系列の処理負荷を変更する(すなわち、生産水量目標値を修正する)ための変更信号を海水淡水化プラント10内の図示しない第1コントローラに送出し(ステップS17)、ステップS10の処理に戻る。
以上説明した第1の実施形態によれば、各運転モードに対応付けられた演算式及び条件式を記憶するメモリ21と、各系列のRO膜抵抗を監視するRO膜抵抗監視部24と、各系列のRO膜抵抗に所定の差が生じた場合に各運転モードに対応付けられた演算式又は条件式をメモリ21から読出した後に、この演算式又は条件式を用いた演算処理を実行し、当該演算処理の結果に基づいて制御処理を実行する制御部26とを備えた構成により、RO膜を系列毎に監視し、海水淡水化プラント10内の異常を検知し、かつ、当該検知の結果に基づいて、海水淡水化プラント10のランニングコストが最小となるように各系列の処理負荷を制御することができる。
以下に、第1の実施形態の変形例について説明する。
(第1の変形例)
ここでは、制御部26が、ファウリング抑制モードに係る選択信号を受信した場合の機能について説明する。
制御部26は、RO膜抵抗監視部24から送出された第2演算結果データと、運転モード選択部25から送出されたファウリング抑制モードに係る選択信号とを受信すると、ファウリング抑制モードに対応付けられた演算式(すなわち、後述する(6)式)をメモリ21から読出した後に、以下に示す(6)式に基づいて、系列xの透過流束J(x)を算出する。但し、Jは海水淡水化プラント10により生産される生産水量を各系列の膜面積の和で除した値である。
Figure 0005638636
また、制御部26は、系列xの透過流束を、上記(6)式に基づいて算出した値に変更するための変更信号を海水淡水化プラント10内の図示しない第1コントローラに送出する。
このように、RO膜抵抗が大きい系列の透過流束を小さくさせる制御処理を実行する制御部26を備えた構成により、ファウリングの要因となる物質(例えば、有機物や微生物等)がRO膜を透過する割合を小さくし、RO膜抵抗の増加を抑制することができる。
(第2の変形例)
ここでは、制御部26が、RO膜メンテナンス負荷平滑化モードに係る選択信号を受信した場合の機能について説明する。
制御部26は、RO膜抵抗監視部24から送出された第2演算結果データと、運転モード選択部25から送出されたRO膜メンテナンス負荷平滑化モードに係る選択信号とを受信すると、RO膜メンテナンス負荷平滑化モードに対応付けられた演算式(すなわち、後述する(7)式)をメモリ21から読出した後に、以下に示す(7)式に基づいて、系列xの透過流束J(x)を算出する。
Figure 0005638636
また、制御部26は、系列xの透過流束を、上記(7)式に基づいて算出した値に変更するための変更信号を海水淡水化プラント10内の図示しない第1コントローラに送出する。
このように、RO膜抵抗の増加速度が大きい系列(すなわち、RO膜の寿命が短く、RO膜を交換する時期が近い系列)に対して他系列よりも大きい処理負荷を適用させる制御処理を実行する制御部26を備えた構成により、膜交換の時期が重ならず、例えば、10系統分のRO膜を1日で交換しなければならないといったメンテナンスの負荷(手間)を平滑化することができる。
[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態に係る制御装置を含む海水淡水化システムの構成例を示す模式図であって、図1に示した構成とは異なり、制御装置20内にRO膜塩分除去率監視部24´を更に設け、運転モードとして、水質優先モード、生産水量最大化モード及び海水取水量最小化モードを更に設けた構成を示している。
以下、前述した第1の実施形態と異なる各部22,23,25,26,27の機能と、RO膜塩分除去率監視部24´の機能とについて説明する。
データ取得部22は、海水淡水化プラント10内の第2及び第3センサから取得した第2計測データをRO膜塩分除去率監視部24´に送出する。また、浸透圧演算部23は、上記(1)式に基づいて系列xの入口塩分濃度を算出すると、当該算出した系列xの入口塩分濃度に係る第3演算結果データをRO膜塩分除去率監視部24´に送出する。
ここで、RO膜塩分除去率監視部24´は、データ取得部22から送出された第2計測データと、浸透圧演算部23から送出された第3演算結果データとを受信する。
また、RO膜塩分除去率監視部24´は、以下に示す(8)式に基づいて、系列xのRO膜の塩分除去率(以下、単に塩分除去率と表記)C(x)を算出する。
Figure 0005638636
更に、RO膜塩分除去率監視部24´は、上記(8)式に基づいて算出した系列xの塩分除去率に所定の差が生じているか否かを判定する第2判定処理を実行する。
RO膜塩分除去率監視部24´は、第2判定処理による判定結果が所定の差が生じている旨を示すとき、当該判定結果に係る判定結果信号を運転モード選択部25に送出すると共に、上記(8)式に基づいて算出した系列xの塩分除去率に係る第4演算結果データを制御部26に送出する。また、RO膜塩分除去率監視部24´は、この第4演算結果データを表示部27に送出する。
運転モード選択部25は、RO膜塩分除去率監視部24´から送出された判定結果信号を受信すると、複数の運転モードのうちのいずれかを選択するようユーザに促す。
なお、運転モードとしては、前述した第1の実施形態のランニングコスト最小化モード、ファウリング抑制モード及びRO膜メンテナンス負荷平滑化モードの他に、水質優先モード、生産水量最大化モード及び海水取水量最小化モードがあり、各運転モードに対応付けられた各種演算式及び条件式はメモリ21に記憶されている。
制御部26は、RO膜塩分除去率監視部24´から送出された第4演算結果データと、運転モード選択部25から送出された選択信号とを受信すると、当該受信した選択信号に係る運転モードに応じた制御処理を実行する。ここでは、制御部26が水質優先モードに係る選択信号を受信した場合の機能について説明する。
制御部26は、RO膜塩分除去率監視部24´から送出された第4演算結果データと、運転モード選択部25から送出された水質優先モードに係る選択信号とを受信すると、水質優先モードに対応付けられた条件式(すなわち、後述する(9)式)をメモリ21から読出した後に、以下に示す(9)式に基づいて、最適化演算処理を実行し、各系列の処理負荷を変更する。なお、最適化演算処理の詳細は、前述した第1の実施形態において説明したため、ここでは詳細な説明は省略する。但し、以下の(9)式に基づいた最適化演算処理では、透過流束J(x)が決定変数である。
Figure 0005638636
表示部27は、RO膜塩分除去率監視部24´から送出された第4演算結果データを受信し、当該受信した第4演算結果データを図示しない表示装置に表示させる。
次に、以上のように構成された制御装置20の動作の一例について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。但し、ここではRO膜塩分除去率監視部24´を用いた制御装置20の動作について説明する。
始めに、データ取得部22は、海水淡水化プラント10内の第1乃至第3センサから第1及び第2計測データを取得し、当該取得した第1及び第2計測データを浸透圧演算部23に送出し、かつ当該取得した第2計測データをRO膜塩分除去率監視部24´に送出する(ステップS20)。
続いて、浸透圧演算部23は、データ取得部22から送出された第1及び第2計測データを受信すると、上記(1)式に基づいて系列xの入口塩分濃度を算出する。その後、浸透圧演算部23は、当該算出した系列xの入口塩分濃度に係る第3演算結果データをRO膜塩分除去率監視部24´に送出する(ステップS21)。
次に、RO膜塩分除去率監視部24´は、データ取得部22から送出された第2計測データと、浸透圧演算部23から送出された第3演算結果データとを受信すると、上記(8)式に基づいて系列xの塩分除去率を算出する(ステップS22)。
続いて、RO膜塩分除去率監視部24´は、当該算出した系列xの塩分除去率に所定の差が生じているか否かを判定する(ステップS23)。なお、ステップS23の判定の結果が否を示す場合(ステップS23:「No」)には、ステップS20の処理に戻る。
ステップS23の判定の結果が所定の差が生じている旨を示す場合(ステップS23:「Yes」)には、RO膜塩分除去率監視部24´は、判定結果信号を運転モード選択部25に送出すると共に、ステップS22の処理において算出した系列xの塩分除去率に係る第4演算結果データを制御部26に送出する(ステップS24)。
次に、運転モード選択部25は、RO膜塩分除去率監視部24´から送出された判定結果信号を受信すると、複数の運転モードのうちのいずれか1つを選択するようユーザに促す。その後、運転モード選択部25は、ユーザの操作に応じて選択された運転モードに係る選択信号を制御部26に送出する(ステップS25)。ここでは、運転モード選択部25が、水質優先モードに係る選択信号を制御部26に送出したと仮定する。
続いて、制御部26は、RO膜塩分除去率監視部24´から送出された第4演算結果データと、運転モード選択部25から送出された選択信号とを受信すると、当該受信した選択信号により示される運転モードに対応付けられた演算式をメモリ21から読出した後に、当該読出した条件式を用いた制御処理を実行する(ステップS26)。ここでは、制御部26は、上記(9)式に基づいて、上記最適化演算処理を実行する。
しかる後に、制御部26は、ステップS26における制御処理の結果に基づいて、各系列の処理負荷を変更する(すなわち、生産水量目標値を修正する)ための変更信号を海水淡水化プラント10内の図示しない第1コントローラに送出し(ステップS27)、ステップS20の処理に戻る。
以上説明した第2の実施形態によれば、RO膜による塩分除去率を監視するRO膜塩分除去率監視部24´と、各系列の塩分除去率に所定の差が生じた場合に運転モードに応じた制御処理を実行する制御部26とを備えた構成により、RO膜を系列毎に監視し、海水淡水化プラント10内の異常を検知し、かつ、当該検知の結果に基づいて、塩分除去率が大きい系列の処理量を優先的に増やすよう制御することができる。
以下に、第2の実施形態の変形例について説明する。
(第1の変形例)
ここでは、制御部26が、生産水量最大化モードに係る選択信号を受信した場合の機能について説明する。
制御部26は、RO膜塩分除去率監視部24´に送出された第4演算結果データと、運転モード選択部25から送出された生産水量最大化モードに係る選択信号とを受信すると、生産水量最大化モードに対応付けられた条件式(すなわち、後述する(10)式)をメモリ21から読出した後に、以下に示す(10)式に基づいて、上記最適化演算処理を実行し、各系列の処理負荷を変更する。但し、以下の(10)式に基づいた最適化演算処理では、透過流束J(x)が決定変数である。
Figure 0005638636
また、制御部26は、系列xの透過流束を、上記(10)式に基づいて算出した値に変更するための変更信号を海水淡水化プラント10内の図示しない第1コントローラに送出する。
このように、淡水(生産水)の塩分濃度が所定の値以下となる条件においても、最大の淡水量を生産するよう海水淡水化プラント10を制御する制御部26を備えた構成により、渇水期や非常時においても、各系列での生産水量を最大化させることができる。
(第2の変形例)
ここでは、制御部26が、海水取水量最小化モードに係る選択信号を受信した場合の機能について説明する。
制御部26は、RO膜塩分除去率監視部24´に送出された第4結果演算データと、運転モード選択部25から送出された海水取水量最小化モードに係る選択信号とを受信すると、海水取水量最小化モードに対応付けられた条件式(すなわち、後述する(11)式)をメモリ21から読出した後に、以下に示す(11)式に基づいて、上記最適化演算処理を実行し、処理負荷を変更する。但し、以下の(11)式に基づいた最適化演算処理では、透過流束J(x)及び回収率r(x)が決定変数である。
Figure 0005638636
また、制御部26は、系列xの透過流束及び回収率を、上記(11)式に基づいて算出した値に変更するための変更信号を海水淡水化プラント10内の図示しない第1及び第2コントローラに送出する。
このように、最小の海水取水量で所定の生産水量となるよう各系列の処理量及び回収率を制御する制御部26を備えた構成により、例えば、自然災害等の影響による海水水質の極端な悪化や設備更新の影響による取水量制限等がなされた場合においても、所定の生産水量を得ることができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、各運転モードに対応付けられた演算式及び条件式を記憶するメモリ21と、各系列のRO膜抵抗を監視するRO膜抵抗監視部24と、各系列のRO膜抵抗による塩分除去率を監視するRO膜塩分除去率監視部24´と、各系列のRO膜抵抗又は塩分除去率に所定の差が生じた場合に各運転モードに対応付けられた演算式又は条件式をメモリ21から読出し、この演算式又は条件式を用いた演算処理を実行し、当該演算処理の結果に基づいて制御処理を実行する制御部26とを備えた構成により、RO膜を系列毎に監視し、海水淡水化プラント10内の異常を検知し、かつ、当該検知の結果に基づいて当該プラントの運転条件を制御することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…海水淡水化システム、10…海水淡水化プラント、11…前処理システム、12…ROシステム、20…制御装置、21…メモリ、22…データ取得部、23…浸透圧演算部、24…RO膜抵抗監視部、24´…RO膜塩分除去率監視部、25…運転モード選択部、26…制御部、27…表示部、121…送水ポンプ、122…高圧ポンプ、123…RO膜、124…ブライン調節弁、125…動力回収装置、126…ブースターポンプ。

Claims (12)

  1. 複数の逆浸透膜を有し、かつ複数の運転モードに切替可能な海水淡水化プラントの動作を制御する制御装置であって、
    前記各運転モードに対応付けられた複数の条件式及び演算式を記憶する記憶手段と、
    前記海水淡水化プラントによって計測され、海水の塩分濃度及び水温を含む第1計測データと、前記逆浸透膜の入口部分に供給される海水の圧力を示す入口圧力の値、前記逆浸透膜を透過する淡水量、前記逆浸透膜に供給される海水量に対する淡水量の比を百分率で示す回収率、及び前記逆浸透膜を透過する淡水の塩分濃度を含む逆浸透膜毎の第2計測データとを取得する取得手段と、
    前記取得された第1計測データ内の塩分濃度(C と、前記取得された各第2計測データ内の回収率(r(x))とに基づいて、前記記憶手段から読出した演算式
    Figure 0005638636
    を使用して、前記各逆浸透膜の入口部分に供給される海水の塩分濃度を示す入口塩分濃度(C (x))をそれぞれ算出する第1算出手段と、
    前記取得された第1計測データ内の水温(T)と、前記算出された各入口塩分濃度(C (x))とに基づいて、前記記憶手段から読出した演算式(但し、ρは海水の密度)
    Figure 0005638636
    を使用して、前記各逆浸透膜に生じる浸透圧の値(π(x))をそれぞれ算出する第2算出手段と、
    前記記憶手段から読出した演算式(但し、Q(x)は淡水量、A(x)は逆浸透膜の膜面積)、
    Figure 0005638636
    を使用して、前記逆浸透膜を透過する淡水の透過流束(J (x))を算出し、前記取得された各第2計測データ内の入口圧力の値(p (x))及び淡水量(Q(x))と、前記算出された各浸透圧の値(π(x))とに基づいて、前記記憶手段から読出した演算式(但し、μ(T)は海水の粘性係数)
    Figure 0005638636
    を使用して、前記各逆浸透膜における抵抗値(R(x))をそれぞれ算出する第3算出手段と、
    前記算出された各抵抗値に基づいて、前記各逆浸透膜の特性の変化を監視し、かつ異常を検知する第1監視検知手段と、
    前記各運転モードのうち、1つの運転モードを選択する選択手段と、
    前記第1監視検知手段により異常が検知されると、前記選択された運転モードに対応付けられた条件式又は演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該読出した条件式又は演算式を用いた演算処理を実行し、当該演算処理の結果に基づいて前記海水淡水化プラントの動作を制御する第1制御手段と
    を備えた制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記第1監視検知手段は、
    前記算出された各抵抗値に所定の差が生じたか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段による判定の結果が生じた旨を示すとき、当該判定の結果に係る第1判定結果信号を前記選択手段に送出する第1送出手段と
    を備え、
    前記選択手段は、
    前記送出された第1判定結果信号を受信すると、前記選択された運転モードに係る選択信号を前記第1制御手段に送出する第2送出手段を備えた制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置において、
    前記第1監視検知手段は、
    前記第1送出手段により前記第1判定結果信号を送出すると共に、前記算出された各抵抗値に係る演算結果データを前記第1制御手段に送出する第3送出手段を備え、
    前記第1制御手段は、
    前記海水淡水化プラントのランニングコストを最小にする第1運転モードに係る選択信号と、前記送出された演算結果データとを受信すると、当該第1運転モードに対応付けられた条件式を前記記憶手段から読出した後に、当該条件式(但し、η(x)は高圧ポンプのポンプ効率、C sv は淡水の塩分濃度の目標値、C (x)は透過塩分濃度)
    Figure 0005638636
    を使用して、前記各逆浸透膜を透過する淡水量の目標値を示す淡水量目標値(Q sv の修正値を算出する第4算出手段と、
    前記算出された修正値に変更するための変更信号を前記海水淡水化プラントに送出する第4送出手段と
    を備えた制御装置。
  4. 請求項3に記載の制御装置において、
    前記第1制御手段は、
    前記各逆浸透膜の目詰まりを示すファウリングの進行具合を抑制する第2運転モードに係る選択信号を受信すると、当該第2運転モードに対応付けられた演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該演算式
    Figure 0005638636
    を使用して、前記透過流束(J (x))の修正値を算出する第5算出手段を備えた制御装置。
  5. 請求項4に記載の制御装置において、
    前記第1制御手段は、
    前記各逆浸透膜の交換時期を平滑化する第3運転モードに係る選択信号を受信すると、当該第3運転モードに対応付けられた演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該演算式
    Figure 0005638636
    を使用して、前記透過流束(J (x))の修正値を算出する第6算出手段を備えた制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の制御装置において、
    前記取得された各第2計測データ内の淡水の塩分濃度と、前記算出された各入口塩分濃度( (x))に基づいて、当該演算式(但し、C (x)は透過塩分濃度)
    Figure 0005638636
    を使用して、前記各逆浸透膜による塩分除去率(C (x))を算出する第7算出手段と、
    前記算出された各塩分除去率に基づいて、前記各逆浸透膜の特性の変化を監視し、かつ異常を検知する第2監視検知手段と、
    前記第2監視検知手段により異常が検知されると、前記選択された運転モードに対応付けられた条件式又は演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該読出した条件式又は演算式を用いた演算処理を実行し、当該演算処理の結果に基づいて前記海水淡水化プラントの動作を制御する第2制御手段と
    を更に備えた制御装置。
  7. 請求項6に記載の制御装置において、
    前記第2監視検知手段は、
    前記算出された各塩分除去率に所定の差が生じたか否かを判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段による判定の結果が生じた旨を示すとき、当該判定の結果に係る第2判定結果信号を前記選択手段に送出する第5送出手段と
    を備え、
    前記選択手段は、
    前記送出された第2判定結果信号を受信すると、前記選択された運転モードに係る選択信号を前記第2制御手段に送出する第6送出手段を備えた制御装置。
  8. 請求項7に記載の制御装置において、
    前記第2監視検知手段は、
    前記第5送出手段により前記第2判定結果信号を送出すると共に、前記算出された各塩分除去率に係る第2演算結果データを前記第2制御手段に送出する第7送出手段を備え、
    前記第2制御手段は、
    前記各逆浸透膜を透過する淡水の水質を優先する第4運転モードに係る選択信号と、前記送出された第2演算結果データとを受信すると、当該第4運転モードに対応付けられた条件式を前記記憶手段から読出した後に、当該条件式(但し、J (x)は透過流束)
    Figure 0005638636
    に基づいて、前記淡水量目標値の修正値を算出する第8算出手段と、
    前記算出された修正値に変更するための変更信号を前記海水淡水化プラントに送出する第8送出手段と
    を備えた制御装置。
  9. 請求項8に記載の制御装置において、
    前記第2制御手段は、
    前記各逆浸透膜を透過する淡水の塩分濃度が所定の値以下となる条件においても、最大の淡水量を生産する第5運転モードに係る選択信号を受信すると、当該第5運転モードに対応付けられた条件式を前記記憶手段から読出した後に、当該条件式(但し、C sv は淡水の塩分濃度の目標値)
    Figure 0005638636
    に基づいて、前記淡水量目標値の修正値を算出する第9算出手段を備えた制御装置。
  10. 請求項9に記載の制御装置において、
    前記第2制御手段は、
    前記海水淡水化プラントによる海水取水量が最小となる条件においても、所定の淡水量を生産する第6運転モードに係る選択信号を受信すると、当該第6運転モードに対応付けられた演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該演算(但し、r(x)は回収率)
    Figure 0005638636
    に基づいて、前記淡水量目標値及び前記各回収率の修正値を算出する第10算出手段を備えた制御装置。
  11. 複数の逆浸透膜を有し、かつ複数の運転モードに切替可能な海水淡水化プラントの動作を制御する請求項1に記載の制御装置を含む制御システムであって、
    前記海水淡水化プラントは、
    各種データを計測する計測手段と、
    前記制御装置からの指示に応じて動作を制御する制御手段と
    を備えた制御システム。
  12. 複数の逆浸透膜を有し、かつ複数の運転モードに切替可能な海水淡水化プラントの動作を制御する請求項1に記載の制御装置に適用する制御方法であって、
    前記第1計測データと、前記第2計測データとを取得する取得ステップと、
    前記第1算出手段により前記各逆浸透膜の入口部分に供給される海水の塩分濃度を示す入口塩分濃度をそれぞれ算出する第1算出ステップと、
    前記第2算出手段により前記各逆浸透膜に生じる浸透圧の値をそれぞれ算出する第2算出ステップと、
    前記第3算出手段により前記各逆浸透膜における抵抗値をそれぞれ算出する第3算出ステップと、
    前記算出された各抵抗値に基づいて、前記各逆浸透膜の特性の変化を監視し、かつ異常を検知する監視検知ステップと、
    前記各運転モードのうち、1つの運転モードを選択する選択ステップと、
    前記監視検知ステップにより異常が検知されると、前記選択された運転モードに対応付けられた条件式又は演算式を前記記憶手段から読出した後に、当該読出した条件式又は演算式を用いた演算処理を実行し、当該演算処理の結果に基づいて前記海水淡水化プラントの動作を制御する制御ステップと
    を備えた制御方法。
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