JP2013021112A - 気相成長装置および気相成長方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を加熱するヒータの劣化を抑えてヒータ寿命を低下させることのない気相成長装置および気相成長方法を提供する。
【解決手段】シリコンウェハ101を載置するサセプタ102を、回転部104の円筒部104aの上部で支持する。円筒部104aの内部のP領域内には、シリコンウェハ101を下方側から加熱するヒータとして、インヒータ120とアウトヒータ121を配置する。そして、P領域にはガス導入管111からパージガスを供給するとともに、シリコンウェハ101をサセプタ102上の所定位置から持ち上げ、回転部104の上方に配置するときには、パージガスの流量を増大させるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、気相成長装置および気相成長方法に関する。
従来から、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等のパワーデバイスのように、比較的膜厚の大きい結晶膜を必要とする半導体素子の製造工程では、ウェハ等の半導体基板に単結晶薄膜を気相成長させるエピタキシャル成長技術が利用される。
エピタキシャル成長技術に使用される気相成長装置では、常圧または減圧に保持された反応室の内部に、例えば、ウェハを載置し、このウェハを加熱しながら反応室内に原料ガスを供給する。すると、ウェハの表面で原料ガスの熱分解反応および水素還元反応が起こり、ウェハ上にエピタキシャル膜が成膜される。
膜厚の大きなエピタキシャルウェハを高い歩留まりで製造するには、均一に加熱されたウェハの表面に新たな原料ガスを次々に接触させて気相成長の速度を向上させる必要がある。そこで、ウェハを高速で回転させながらエピタキシャル成長させることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
図3は、従来の気相成長装置1100の模式的な断面図である。
気相成長装置1100は、ウェハ1101等の半導体基板上で気相成長をさせてエピタキシャル膜の成膜を行う反応室として、チャンバ1103を有する。チャンバ1103の上部には、加熱されたウェハ1101の表面に結晶膜を成長させるための原料ガスを供給するガス供給部1123が設けられている。また、ガス供給部1123には、原料ガスの吐出孔が多数形成されたシャワープレート1124が接続している。
チャンバ1103の下部には、反応後の原料ガスを排気するためのガス排気部1125が複数設けられている。ガス排気部1125は、調整弁1126および真空ポンプ1127からなる排気機構1128に接続している。チャンバ1103の内部には、ウェハ1101を保持する基板保持冶具であるリング状のサセプタ1102が、回転部1104の上方に設けられている。サセプタ1102は、その内周側に設けられた座ぐり内にウェハ1101の外周部を受け入れる構造となっている。
回転部1104は、円筒部1104aと回転軸1104bを有している。回転軸1104bが回転することにより、円筒部1104aを介してサセプタ1102が回転する。
図3において、円筒部1104aは、上部が解放された構造であるが、サセプタ1102が設置されてさらにその上にウェハ1101が載置されることにより、上部が覆われて中空領域(以下、P12領域と称す。)を形成する。ここで、チャンバ1103内をP11領域とすると、P12領域は、サセプタ1102とウェハ1101によって実質的にP11領域と隔てられた領域となる。
12領域には、ヒータ1120が設けられている。ヒータ1120は、回転軸1104b内に設けられた略円筒状のシャフト1108の内部を通る配線1109によって給電され、ウェハ1101をその裏面から加熱する。
回転部1104の回転軸1104bは、チャンバ1103の外部まで延設されており、図示しない回転機構に接続している。円筒部1104aが回転することにより、サセプタ1102を回転させることができ、ひいてはサセプタ1102に支持されたウェハ1101を回転させることができる。
チャンバ1103内へのウェハ1101の搬入、あるいは、チャンバ1103外へのウェハ1101の搬出には、図3において、図示しない搬送用ロボットを用いて行うことが可能である。その場合、図示しない基板昇降手段を利用することができる。例えば、ウェハ1101の搬出時には、基板昇降手段によりウェハ1101を上昇させて、サセプタ1102から引き離す。次いで、搬送用ロボットにウェハ1101を受け渡し、チャンバ1103の外部へと搬出する。ウェハ1101の搬入時には、搬送用ロボットからウェハ1101を受け取り、ウェハ1101を下降させて、ウェハ1101をサセプタ1102上に載置する。
特開平5−152207号公報
上記構造を備えた従来の気相成長装置1100では、ウェハ1101のチャンバ1103内への搬入と搬出時には、搬送用ロボットとの間でウェハ1101の受け渡しができるように、ウェハ1101はサセプタ1102から離れた上方に置かれることになる。
その場合、回転部1104の円筒部1104aでは、上部が解放された状態になる。すなわち、サセプタ1102上にウェハ1101が載置された状態では、円筒部1104a内のP12領域は上部がウェハ1101により覆われて、チャンバ1103内のP11領域と実質的に隔てられた領域となる。しかしながら、ウェハ1101がサセプタ1102上から引き離された場合、リング状のサセプタ1102の開口部を覆うものが無い状態になり、P11領域とP12領域の間でガスの流通が可能な状態となる。
回転部1104の円筒部1104aの上部が解放されてP11領域とP12領域との間でガスの流通が可能な状態になると、チャンバ1103内のP11領域にある原料ガスや、原料ガスとともに用いられるキャリアガスがP12領域内に入り込むことになる。そして、P12領域内に配置されたヒータ1120に触れることになる。ヒータ1120に原料ガスやキャリアガスが接触すると、ヒータ1120において原料ガス等との反応が生じ、ヒータが劣化することがあった。こうしたヒータ1120上で発生する原料ガスやキャリアガスとの間の反応は、ヒータ1120の寿命を低下させる原因となっていた。
こうしたことから、気相成長装置において、ウェハ等の半導体基板を配置してエピタキシャル膜成長のために原料ガスを供給するチャンバ内の領域とヒータを囲む領域との間でガスの流通が可能な状態になったとしても、ヒータが劣化することを防止し、その結果、ヒータの寿命低下を抑えることができる技術が求められている。本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものである。
本発明の目的は、基板を加熱するヒータと原料ガスとが接触することを抑制し、ヒータの劣化を抑えてヒータ寿命を低下させないようにされた気相成長装置および気相成長方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、
反応室と、
反応室の上部に設けられて原料ガスをその反応室内に供給するガス供給部と、
反応室内に設けられて基板が載置されるサセプタと、
サセプタを上部で支持する円筒部を備えた回転部と、
円筒部の内部に設けられ基板を加熱するヒータと、
円筒部の内部にパージガスを供給するガス導入部と
を有する気相成長装置であって、
基板またはその基板の載置されたサセプタを、円筒部上から持ち上げる動作をする基板昇降手段を有し、
基板昇降手段による持ち上げる動作の開始により、ガス導入部によって供給されるパージガスの流量が増大するよう構成されたことを特徴とする気相成長装置に関する。
本発明の第2の態様は、
反応室内に設けられたサセプタに基板昇降手段を用いて基板を載置する第1の工程と、
サセプタを上部で支持する円筒部を備えた回転部を回転させながら、円筒部内に配置されたヒータによって基板を加熱してその基板を昇温させる第2の工程と、
反応室内に原料ガスを供給して基板上に所定の膜を成長させる第3の工程と、
ヒータによる基板の加熱を終了してその基板を降温させる第4の工程と、
基板昇降手段を用いて基板を円筒部上から持ち上げて取り出す第5の工程と
を有する気相成長方法であって、
第1の工程で、円筒部の内部へのパージガスの供給を開始し、
第5の工程では、基板を持ち上げる時点で供給するパージガスの流量を増大させることを特徴とする気相成長方法に関する。
本発明の第2の態様において、第5の工程では基板を持ち上げる時点で供給するパージガスの流量を10倍以上に増大させることが好ましい。
本発明の第2の態様において、第2の工程および第3の工程で供給するパージガスは、アルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方であり、
第4の工程で供給するパージガスは、水素ガスおよびヘリウムガスのうちの少なくとも一方であることが好ましい。
本発明の第2の態様において、第1の工程と第5の工程で供給するパージガスは、アルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方であることが好ましい。
本発明の気相成長装置によれば、基板を加熱するヒータの劣化を抑え、ヒータ寿命の低下を抑制することができる。また、本発明の気相成長方法によれば、基板を加熱するヒータの劣化を抑え、ヒータ寿命の低下を抑制することができる。
本実施の形態の気相成長装置の模式的な断面図である。 シリコンウェハが回転部の上方に持ち上げられた状態の本実施の形態の気相成長装置の模式的な断面図である。 従来の気相成長装置の模式的な断面図である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態における枚葉式の気相成長装置100の模式的な断面図である。
本実施の形態においては、基板としてシリコンウェハ101を用いる。但し、これに限られるものではなく、場合に応じて、他の材料からなるウェハを用いてもよい。図1では、気相成長装置100のサセプタ102にシリコンウェハ101を載置した状態を示している。
気相成長装置100は、シリコンウェハ101上で気相成長をさせてエピタキシャル膜の成膜を行う反応室として、チャンバ103を有する。
気相成長装置100のチャンバ103の上部には、加熱されたシリコンウェハ101の表面にエピタキシャル膜を成長させるための原料ガスを供給するガス供給部123が設けられている。また、ガス供給部123には、原料ガスの吐出孔が多数形成されたシャワープレート124が接続している。シャワープレート124をシリコンウェハ101の表面と対向して上部に配置することにより、シリコンウェハ101の表面に原料ガスが供給される。
チャンバ103の下部には、反応後の原料ガスを排気するためのガス排気部125が複数設けられている。ガス排気部125は、調整弁126および真空ポンプ127からなる排気機構128に接続している。また、排気機構128は、図示しない制御機構により制御されてチャンバ103内を所定の圧力に調整する。
チャンバ103の内部には、サセプタ102が、回転部104の上方に設けられている。サセプタ102は、高温下にさらされることから、例えば、等方性黒鉛の表面にCVD法によって高耐熱な高純度のSiCを被覆して構成される。そして、図1に示すように、サセプタ102は、シリコンウェハ101の外周部を支持するリング状の第1のサセプタ部102aと、第1のサセプタ部102aの開口部を遮蔽する第2のサセプタ部102bとを有する。第1のサセプタ部102aと第2のサセプタ部102bとは互いに分離可能である。そして、サセプタ102を回転部104の上方に設置すると、第2のサセプタ部102bによって第1のサセプタ部102aの開口部が塞がれる。
尚、サセプタの構造について、図1に示すサセプタ102は一例であり、これに限られるものではない。例えば、サセプタを上述の第1のサセプタ部102aと同様に、シリコンウェハ101の外周部を支持するリング状とすることが可能である。そして、サセプタの内周側に座ぐりを設け、この座ぐり内にシリコンウェハ101の外周部を受け入れる構造とすることが可能である。また、シリコンウェハ101の外周部を支持するリング状の第1のサセプタ部102aと、第1のサセプタ部102aの開口部を遮蔽する第2のサセプタ部102bとが一体となった構造とすることも可能である。その場合、回転部104上方に設置されたサセプタを、後述する昇降ピン110によって持ち上げて、サセプタを回転部104から引き離せるように構成することができる。
回転部104は、円筒部104aと回転軸104bを有している。回転部104では、円筒部104aの上部でサセプタ102を支持している。そして、回転軸104bが図示しないモータによって回転することにより、円筒部104aを介してサセプタ102が回転する。
図1において、円筒部104aは、上部が開口する構造を有し、上部が解放された構造であるが、サセプタ102が配置されることにより、上部が覆われて中空領域(以下、P領域と称す。)を形成する。ここで、チャンバ103内をP領域とすると、P領域は、サセプタ102によって実質的にP領域と隔てられた領域となる。そのため、後述するインヒータ120とアウトヒータ121周囲のP領域で発生した汚染物質によってシリコンウェハ101が汚染されるのを防ぐことができる。また、P領域にある原料ガスや、原料ガスとともに用いられるキャリアガスがP領域内に進入し、P領域内に配置された後述するインヒータ120とアウトヒータ121に接触することを防ぐことができる。
尚、サセプタ102の構造が、上述したような、シリコンウェハ101の外周部を支持するリング状である場合、サセプタ102の開口部はシリコンウェハ101によって覆われることになる。すなわち、P領域は、サセプタ102とシリコンウェハ101によって実質的にP領域と隔てられた領域となる。
領域には、ヒータとしてのインヒータ120とアウトヒータ121が設けられている。インヒータ120およびアウトヒータ121には抵抗加熱ヒータを用いることが可能であり、それらはカーボン(C)材の表面に高耐熱なSiCを被覆して構成される。これらのヒータは、回転軸104b内に設けられた略円筒状の石英製のシャフト108の内部を通る配線109によって給電され、サセプタ102を介してシリコンウェハ101をその裏面から加熱する。アウトヒータ121は周囲の部材に熱が逃げやすいシリコンウェハ101の外周部の加熱を主な目的とする。インヒータ120とは別にアウトヒータ121を設けて2重ヒータとすることにより、シリコンウェハ101の加熱における面内均一性を向上させることができる。
加熱により変化するシリコンウェハ101の表面温度は、チャンバ103の上部に設けられた放射温度計122によって計測される。尚、シャワープレート124を透明石英製とすることによって、放射温度計122による温度測定が、シャワープレート124で妨げられないようにすることができる。計測した温度データは、図示しない制御機構に送られた後、インヒータ120およびアウトヒータ121の出力制御にフィードバックされる。これにより、シリコンウェハ101を所望の温度となるように加熱できる。
シャフト108の内部には、基板昇降手段として昇降ピン110が配置されている。昇降ピン110の下端は、シャフト108の下部に設けられた図示されない昇降装置まで伸びている。そして、その昇降装置を動作させて昇降ピン110を上昇または下降させることができる。この昇降ピン110は、後述するように、シリコンウェハ101のチャンバ103内への搬入とチャンバ103外への搬出の時に使用され、搬送用ロボット(図示されない)との間でシリコンウェハ101の受け渡しができるように、シリコンウェハ101を回転部104から離れた上方に持ち上げて、所定の位置に配置するように動作する。
すなわち、気相成長装置100は、シリコンウェハ101の搬入時において、昇降ピン110を上昇させて第2のサセプタ部102bを下方側から支持した後、昇降ピン110をさらに上昇させて、第2のサセプタ部102bを第1のサセプタ部102aから持ち上げて引き離すことができるよう構成されている。さらに第2のサセプタ部102bを上昇させて、搬送用ロボットに支持されたシリコンウェハ101の下面を第2のサセプタ部102bで支持することができる。次いで、シリコンウェハ101を搬送用ロボットから引き離し、第2のサセプタ部102bのみでシリコンウェハ101を支持することができるよう構成されている。シリコンウェハ101を第2のサセプタ部102bに受け渡した後の搬送用ロボットは、チャンバ103内から退去させる。次に、シリコンウェハ101を受け取った第2のサセプタ部102bを、昇降ピン110で支持したままの状態で下降させることができ、シリコンウェハ101を載置した第2のサセプタ部102bを初期位置に戻すことができるよう構成されている。このようにして、気相成長装置100では、シリコンウェハ101をサセプタ102上のエピタキシャル膜の成膜処理が可能な位置に載置することができるよう構成されている。成膜処理を終えた後は、上記と逆の操作によりシリコンウェハ101を第2のサセプタ部102bから搬送用ロボットに受け渡し、チャンバ103の外部へと搬出することができる。
シャフト108の内部にはさらに、円筒部104aの内部のP領域にパージガスを供給するガス導入部として、開口する上部がP領域まで伸びているガス導入管111が配置されている。ガス導入管111は、その下方側でガス導入機構112に接続しており、P領域にパージガスを供給できるように構成されている。ガス導入管111からP領域に供給可能なパージガスとしては、アルゴン(Ar)ガスおよびヘリウム(He)ガスなどの不活性ガスの他、水素(H)ガスや窒素(N)ガスを挙げることができる。それらパージガスを1種のみ供給することが可能であり、2種以上のパージガスを同時に供給することも可能である。
そして、本実施の形態の気相成長装置100では、シリコンウェハ101の加熱工程、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜成膜工程、シリコンウェハ101の降温工程およびシリコンウェハ101の搬入工程や搬出工程など、気相成長による成膜処理の各工程に応じて、上記したパージガスの種類や組成を選択し、それらを適宜切り替え制御しながら、ガス導入管111からP領域へのパージガス供給を実施することが可能である。例えば、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜成膜に際し、シリコンウェハ101を加熱して昇温させるときには、シリコンウェハ101の昇温の妨げとならないよう、熱伝導率の低いパージガスを選択して使用することが可能である。一方、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜成膜後にシリコンウェハ101を降温させるときには、シリコンウェハ101をより早く降温させることができるよう、熱伝導率の高いパージガスを選択して使用することが可能である。
上述したパージガスの熱伝導率としては、それぞれ300K(ケルビン)の条件下で、水素ガスが0.1805W/(m・K)、ヘリウムガスが0.1513W/(m・K)、窒素ガスが25.83×10−3W/(m・K)、アルゴンガスが17.72×10−3W/(m・K)であることが知られている。したがって、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜成膜に際し、シリコンウェハ101を加熱して昇温させるときには、アルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方を選択してP領域のパージガスに使用することが可能である。反対に、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜成膜後にシリコンウェハ101への加熱を停止し、シリコンウェハ101をより早く降温させる場合には、水素ガスおよびヘリウムガスのうちの少なくとも一方を選択してP領域のパージガスに使用することが可能である。
さらに、P領域へのパージガスの流量についても、シリコンウェハ101の加熱工程、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜成膜工程、シリコンウェハ101の降温工程およびシリコンウェハ101の搬入工程や搬出工程など、気相成長による成膜処理の各工程に応じて適宜選択と制御を行い、各工程において好適な流量とするこが可能である。
以上より、気相成長装置100は、サセプタ102上に載置されたシリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜時において、サセプタ102によりP領域と実質的に隔てられたP領域にパージガスを供給することが可能である。すなわち、気相成長装置100では、ガス導入機構112とガス導入管111を用い、P領域内をパージガスによってパージすることが可能である。その結果、気相成長装置100では、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜の間、P領域にある原料ガスや、原料ガスとともに用いられるキャリアガスがP領域内に入り込むことを抑制する。
また、気相成長装置100は、上述したように、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜処理の前後にシリコンウェハ101をチャンバ103内への搬入することおよび搬出することが行われる。その場合、第2のサセプタ部102bは、搬送用ロボットとの間でシリコンウェハ101の受け渡しができるように、第1のサセプタ部102aから離れた上方の位置に配置され、回転部104の円筒部104aでは、上部が解放された状態になる。すなわち、回転部104の上方に配置されたリング状の第1のサセプタ部102aでは、その開口部覆う第2のサセプタ部102bが無い状態になり、P領域とP領域の間でガスの流通が可能な状態となる。
領域とP領域との間でガスの流通が可能な状態になると、チャンバ103内のP領域にある原料ガスや、原料ガスとともに用いられるキャリアガスがP領域内に入り込むことになり、P領域内に配置されたインヒータ120とアウトヒータ121に触れることになる。原料ガスやキャリアガスとインヒータ120およびアウトヒータ121との接触は、インヒータ120およびアウトヒータ121の劣化を促進し、インヒータ120およびアウトヒータ121の寿命を低下させることがある。
そこで、気相成長装置100では、シリコンウェハ101のチャンバ103内への搬入とチャンバ103外への搬出に際し、P領域にパージガスを供給することが可能である。パージガスとしては、カーボン材から構成されるインヒータ120およびアウトヒータ121に損傷を与えることのないアルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方を選択して使用することが可能である。
そして特に、シリコンウェハ101の搬入と搬出に際し、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102aから引き離されて、P領域とP領域との間でガスの流通が可能な状態になったときには、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102a上に配置されている時に比べ、P領域に、より大きな流量のパージガスを供給するようにすることが可能である。例えば、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜処理時など、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102a上にあるときに比べ、10倍以上の流量でパージガスをP領域に供給することが可能である。こうすることにより、気相成長装置100では、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102aから引き離されて、P領域とP領域との間でガスの流通が可能な状態になった場合でも、P領域にある原料ガスやキャリアガスがP領域内に入り込むことを抑制することができる。
次に、回転部104の回転軸104bは、チャンバ103の外部まで延設されており、図示しない回転機構に接続している。円筒部104aが所定の回転数で回転することにより、サセプタ102を回転させることができ、ひいてはサセプタ102に支持されたシリコンウェハ101を回転させることができる。円筒部104aは、シリコンウェハ101の中心を通り、且つ、シリコンウェハ101に直交する軸を中心として回転することが好ましい。
本実施の形態の気相成長装置100は以上のような構造を有し、回転するシリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜に際し、P領域にある原料ガスや、原料ガスとともに用いられるキャリアガスがP領域内に進入し、P領域内に配置された後述するインヒータ120とアウトヒータ121に触れることを防ぐことができる。そして、シリコンウェハ101のチャンバ103内への搬入やその搬出時に際し、P領域にある原料ガスや、原料ガスとともに用いられるキャリアガスがP領域内に進入し、P領域内に配置されたインヒータ120とアウトヒータ121に触れることを防ぐことができる。その結果、インヒータ120およびアウトヒータ121の劣化を抑え、インヒータ120およびアウトヒータ121の寿命の低下を抑制することができる。
実施の形態2.
図1に示した気相成長装置100を用いた本実施の形態の気相成長方法の一例について、図面を参照しながら説明する。この気相成長方法によれば、シリコンウェハ101上に均一な特性のエピタキシャル膜を成膜するとともに、エピタキシャル膜の成膜時やシリコンウェハ101の搬出入時に、原料ガスやそのキャリアガスがインヒータ120とアウトヒータ121に触れることを低減でき、インヒータ120およびアウトヒータ121の劣化を抑え、それらの寿命の低下を抑制することができる。尚、シリコンウェハ101の直径は、例えば、200mmまたは300mmとすることができる。
図2は、シリコンウェハ101が回転部104の上方に配置された状態の本実施の形態の気相成長装置100の模式的な断面図である。
シリコンウェハ101のチャンバ103内への搬入は、図示しない搬送用ロボットを用いて行う。シリコンウェハ101の搬入に際し、ガス導入機構112とガス導入管111を用い、P領域にパージガスを供給することが可能である。パージガスとしては、カーボン材から構成されるインヒータ120およびアウトヒータ121に接触してもそれらに損傷を与えることの少ないアルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方を選択して使用することが好ましい。
シリコンウェハ101のチャンバ103内への搬入時には、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102aから引き離されて、P領域とP領域との間でガスの流通が可能な状態になることがある。その場合のP領域へのパージガスの流量としては、シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜時など、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102a上に配置されているときの流量と比較して、10倍以上の流量とすることが好ましい。
例えば、シリコンウェハ101上での成膜処理時の第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102a上に配置されている状態では、パージガス流量を毎分50mlとすることが可能である。それに対し、シリコンウェハ101の搬入時の第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102aから引き離されるときには、パージガス流量を10倍以上となる毎分500ml以上とすることが可能であり、20倍以上となる毎分1リットル以上とすることがより好ましい。そして、P領域にある原料ガスやキャリアガスと、インヒータ120およびアウトヒータ121との接触をより効果的に抑制するためには、パージガス流量を400倍以上の毎分20リットル以上とすることがさらに好ましい。シリコンウェハ101のチャンバ103内への搬入時には、シリコンウェハ101上でエピタキシャル膜の成膜処理は行われておらず、こうした大量のパージガスがP領域内に供給されても、その後のエピタキシャル膜の成膜処理に与える影響は無視できる。
気相成長装置100の回転部104の内部には、図1に示すように、回転軸104bの内部を貫通する昇降ピン110が設けられている。搬送用ロボットからのシリコンウェハ101の受け取りは、この昇降ピン110が用いられる。
まず昇降ピン110を図1に示す初期の設定位置から上昇させる。昇降ピン110を上昇させる前、第2のサセプタ部102bは第1のサセプタ部102a上の所定の位置(以下、第1の位置と称する。)に配置されており、第2のサセプタ部102bは、第1のサセプタ部102aの開口部を覆っている。そして、P領域内にはガス導入管111から、パージガスが所定の流量(以下、第1の流量と称する。)で供給されている。例えば、上述した毎分50mlのパージガスをガス導入管111からP領域内に供給することが可能である。
昇降ピン110を上昇させて第2のサセプタ部102bを支持した後、昇降ピン110をさらに上昇させて、第2のサセプタ部102bを第1のサセプタ部102aから持ち上げて引き離すようにする。このときある時点で、第2のサセプタ部102bは、第1のサセプタ部102aと第2のサセプタ部102bとの間にP領域とP領域との間でのガスの流通を可能とする隙間が形成される。気相成長装置100では、第2のサセプタ部102bが第1のサセプタ部102aから引き離されて、このような隙間を形成する位置(以下、第2の位置と称する。)に配置される時点で、ガス導入管111からのパージガスの流量を増大させる。そして、所定の流量(以下、第2の流量と称する。)のパージガスを供給するようにする。例えば、毎分50mlであったパージガスの流量を10倍以上となる毎分500ml以上に増大させる。
次に、さらに第2のサセプタ部102bを上昇させて、搬送用ロボットに支持されたシリコンウェハ101の下面を第1のサセプタ部102aで支持する。次いで、図2に示すように、シリコンウェハ101を搬送用ロボットから引き離し、第2のサセプタ部102bのみでシリコンウェハ101を支持する。そして、回転部104の上方の所定の位置にシリコンウェハ101を配置する。シリコンウェハ101を第2のサセプタ部102bに受け渡した後の搬送用ロボットは、チャンバ103内から退去させる。このとき、第2のサセプタ部102bおよびその上に載置されたシリコンウェハ101は、回転部104の上方の最も高い位置(以下、第3の位置と称する。)に配置されることになる。一方、回転部104の円筒部104aの上部は解放された状態になる。そして、シリコンウェハ101と第2のサセプタ部102bが第3の位置に配置されたときの、P領域へのパージガスの流量(以下、第3の流量と称する。)については、第2の流量よりさらに増大させることも可能である。例えば、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスについて、第3の流量を、第1の流量の20倍以上に増大させることが可能である。
次に、シリコンウェハ101を受け取った第2のサセプタ部102bを、昇降ピン110で支持したままの状態で下降させる。第2のサセプタ部102bは、ある時点で上述の第2の位置に配置されることになる。このとき、シリコンウェハ101は第2のサセプタ部102b上に載置されており、シリコンウェハ101も第2のサセプタ部102bと同様に第2の位置に配置されることになる。そして、シリコンウェハ101が第2のサセプタ部102bとともに第2の位置に配置されたとき、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスの流量を減少させ、上記した第1の流量に戻すようにする。
そして、図1に示したように、昇降ピン110を初期位置に戻す。第2のサセプタ部102bは第1の位置に配置されることになる。このとき、シリコンウェハ101は第2のサセプタ部102b上に載置されており、シリコンウェハ101も第2のサセプタ部102bと同様に第1の位置に配置されることになる。このようにして、シリコンウェハ101を、サセプタ102上の、成膜処理が可能な位置である第1の位置に載置することができる。そして、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスの流量は、上述の第1の流量とすることができる。
シリコンウェハ101をチャンバ103内へ搬入し、昇降ピン110を用いてシリコンウェハ101をサセプタ102上の第1の位置に配置した後、常圧下または適当な減圧下で、ガス供給部123からP領域にキャリアガスである水素ガスを流しながら、回転部104に付随させて、シリコンウェハ101を50rpm程度で回転させる。ガス導入管111からは上述の第1の流量のパージガスがP領域内に供給されている。
次に、インヒータ120およびアウトヒータ121によってシリコンウェハ101を1100℃〜1200℃に加熱する。例えば、成膜温度である1150℃まで徐々に加熱する。そして、シリコンウェハ101の回転開始から成膜温度へ昇温に至るまでの昇温段階、および後述するシリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜段階では、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスの流量を上記した第1の流量とする。そして、パージガスとしては、シリコンウェハ101の昇温と加熱状態の維持の妨げとならないよう、熱伝導率の低いパージガスを選択して使用することが可能である。例えば、アルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方を選択して、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスに使用することが可能である。
放射温度計122による測定でシリコンウェハ101の温度が1150℃に達したことを確認した後は、徐々にシリコンウェハ101の回転数を上げていく。そして、ガス供給部123からシャワープレート124を介して原料ガスをチャンバ103の内部に供給する。本実施の形態においては、原料ガスとしてトリクロロシランを用いることができ、キャリアガスとしての水素ガスと混合した状態で、ガス供給部123からチャンバ103の内部に導入する。
チャンバ103の内部に導入された原料ガスは、シリコンウェハ101の方に流下する。そして、シリコンウェハ101の温度を1150℃に維持し、サセプタ102を900rpm以上の高速で回転させながら、ガス供給部123からシャワープレート124を介して次々に新たな原料ガスをシリコンウェハ101に供給する。これにより、シリコンウェハ101上での気相成長が促進され、高い成膜速度で効率よくエピタキシャル膜を成膜させることができる。
このように、原料ガスを導入しつつサセプタ102を回転させることにより、シリコンウェハ101の上に均一な厚さのシリコンのエピタキシャル層を成長させることができる。例えば、パワー半導体の用途では、300mmのシリコンウェハ上に10μm以上、多くは10μm〜100μm程度の厚膜が形成される。厚膜を形成するには、成膜時の半導体基板の回転数を高くするのがよく、例えば、上記のように900rpm程度の回転数とするのがよい。
シリコンウェハ101上に所定の膜厚のエピタキシャル膜を成膜した後は、インヒータ120およびアウトヒータ121による加熱を停止し、ガス供給部123からの原料ガスの供給を終了する。キャリアガスの供給も、原料ガスの供給終了とともに終了することができるが、シリコンウェハ101の温度が所定の値より低くなるまで供給を継続することも可能である。
そして、原料ガスの供給終了からシリコンウェハ101が所定温度になるまでの降温段階では、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスの流量を上述した第1の流量とする。使用するパージガスとしては、シリコンウェハ101をより早く降温させることができるよう、熱伝導率の高いパージガスを選択して使用することが可能である。水素ガスおよびヘリウムガスのうちの少なくとも一方を選択してP領域のパージガスに使用することが可能である。そして、インヒータ120およびアウトヒータ121が高い温度状態にある間は、反応性の乏しいヘリウムガスを選択して用いることがより好ましい。
シリコンウェハ101上でのエピタキシャル膜の成膜を終了し、エピタキシャル膜の成膜されたシリコンウェハ101が所定の温度まで降温した後、シリコンウェハ101は、チャンバ103の外に搬出される。シリコンウェハ101の搬出に際しては、まず昇降ピン110を上昇させる。
昇降ピン110の上昇前、図1に示すように、第2のサセプタ部102bは、第1のサセプタ部102a上にあって第1の位置に配置されており、第2のサセプタ部102bは、第1のサセプタ部102aの開口部を覆っている。そして、P領域内にはガス導入管111から、パージガスが第1の流量で供給されている。例えば、上述した毎分50mlのパージガスがガス導入管111からP領域内に供給されている。シリコンウェハ101の降温の後、シリコンウェハ101の搬出段階では、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスとして、シリコンウェハ101の搬入に際し使用されたパージガスと同様のものを用いることが好ましい。すなわち、パージガスとしては、カーボン材から構成されるインヒータ120およびアウトヒータ121に接触してもそれらに損傷を与えることの少ないアルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方を選択して使用することが好ましい。
昇降ピン110を上昇させて第2のサセプタ部102bを支持した後、昇降ピン110をさらに上昇させて、シリコンウェハ101を載置した第2のサセプタ部102bを第1のサセプタ部102aから持ち上げて引き離すようにする。そして、シリコンウェハ101と第2のサセプタ部102bは、ある時点で、上述の第2の位置に配置されることになる。シリコンウェハ101が第2のサセプタ部102bとともに第2の位置に配置されるとき、P領域とP領域との間でガスの流通が可能な状態が形成される。そこで、ガス導入管111からのパージガスの流量を増大させ、上述の第2の流量でパージガスを供給するようにする。すなわち、例えば、第1の流量として毎分50mlであったパージガスの流量を10倍以上に増大させる。
次に、さらに第2のサセプタ部102bを上昇させて、シリコンウェハ101と第2のサセプタ部102bとを上述の第3の位置に配置する。シリコンウェハ101と第2のサセプタ部102bとが第3の位置に配置されると、回転部104の円筒部104aの上部は解放された状態になる。したがって、シリコンウェハ101と第2のサセプタ部102bが第3の位置に配置されたときの、P領域へのパージガスの流量については、第2の流量より増大させることも可能である。例えば、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスについて、第2の流量より増大された上述の第3の流量とすることが可能である。
次いで、搬送用ロボットをチャンバ103内に進入させ、第2のサセプタ部102bの下方の、シリコンウェハ101を受け取れる所定の位置に配置する。そして、昇降ピン110を下降させ、第2のサセプタ部102b上に載置されていたシリコンウェハ101のみを搬送用ロボットに支持させる。そして、第2のサセプタ部102bとシリコンウェハ101とを引き離し、シリコンウェハ101のみを搬送用ロボットに受け渡す。シリコンウェハ101を第2のサセプタ部102bから受け渡された後の搬送用ロボットは、チャンバ103内から退去させ、成膜処理後のシリコンウェハ101をチャンバ103の外に搬出する。
次に、シリコンウェハ101を受け渡した第2のサセプタ部102bを、昇降ピン110で支持したままの状態で下降させる。第2のサセプタ部102bは、ある時点で第2の位置に配置されることになる。このとき、ガス導入管111からP領域内に供給されるパージガスの流量を減少させ、上記した第1の流量とする。
そして、図1に示すように、昇降ピン110を所定の初期位置に戻す。第2のサセプタ部102bは第1のサセプタ部102a上であって第1の位置に配置されることになる。
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、上記各実施の形態では、シリコンウェハ等の半導体基板を回転させながら半導体基板上にエピタキシャル膜を気相成長させる構成としたが、半導体基板を回転させずに気相成長してもよい。
また、上記各実施の形態では、気相成長装置の一例としてエピタキシャル膜の気相成長装置を挙げたが、本発明はこれに限られるものではない。反応室内に原料ガスを供給し、反応室内に載置される半導体基板を加熱して半導体基板の表面に膜を形成する気相成長装置であれば、CVD装置などの他の気相成長装置であってもよい。
100、1100 気相成長装置
101 シリコンウェハ
102、1102 サセプタ
102a 第1のサセプタ部
102b 第2のサセプタ部
103、1103 チャンバ
104、1104 回転部
104a、1104a 円筒部
104b、1104b 回転軸
108、1108 シャフト
109、1109 配線
110 昇降ピン
111 ガス導入管
112 ガス導入機構
120 インヒータ
121 アウトヒータ
122 放射温度計
123、1123 ガス供給部
124、1124 シャワープレート
125、1125 ガス排気部
126、1126 調整弁
127、1127 真空ポンプ
128、1128 排気機構
1101 ウェハ
1120 ヒータ

Claims (5)

  1. 反応室と、
    前記反応室の上部に設けられて原料ガスを前記反応室内に供給するガス供給部と、
    前記反応室内に設けられて基板が載置されるサセプタと、
    前記サセプタを上部で支持する円筒部を備えた回転部と、
    前記円筒部の内部に設けられ前記基板を加熱するヒータと、
    前記円筒部の内部にパージガスを供給するガス導入部と
    を有する気相成長装置であって、
    前記基板または当該基板の載置された前記サセプタを、前記円筒部上から持ち上げる動作をする基板昇降手段を有し、
    前記基板昇降手段による前記持ち上げる動作の開始により、前記ガス導入部によって供給される前記パージガスの流量が増大するよう構成されたことを特徴とする気相成長装置。
  2. 反応室内に設けられたサセプタに基板昇降手段を用いて基板を載置する第1の工程と、
    前記サセプタを上部で支持する円筒部を備えた回転部を回転させながら、前記円筒部内に配置されたヒータによって前記基板を加熱して前記基板を昇温させる第2の工程と、
    前記反応室内に原料ガスを供給して前記基板上に所定の膜を成長させる第3の工程と、
    前記ヒータによる前記基板の加熱を終了して前記基板を降温させる第4の工程と、
    前記基板昇降手段を用いて前記基板を前記円筒部上から持ち上げて取り出す第5の工程と
    を有する気相成長方法であって、
    第1の工程で、前記円筒部の内部へのパージガスの供給を開始し、
    第5の工程では、前記基板を持ち上げる時点で供給するパージガスの流量を増大させることを特徴とする気相成長方法。
  3. 第5の工程では前記基板を持ち上げる時点で供給するパージガスの流量を10倍以上に増大させることを特徴とする請求項2に記載の気相成長方法。
  4. 第2の工程および第3の工程で供給するパージガスは、アルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方であり、
    第4の工程で供給するパージガスは、水素ガスおよびヘリウムガスのうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項2または3に記載の気相成長方法。
  5. 第1の工程と第5の工程で供給するパージガスは、アルゴンガスおよび窒素ガスのうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の気相成長方法。
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