JP2013019670A - ガスセンサ - Google Patents

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秀和 加藤
Yasushi Matsuo
康司 松尾
Tatsuya Okumura
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Abstract

【課題】センサ素子と接続端子金具の間の電気的な接続の信頼性を確保すると共に、センサ素子を小型化する。
【解決手段】ガスセンサは、先端部外表面に設けられた外側電極と、外側電極から後端部側外表面へと延出して設けられた外部リード部を備えるセンサ素子と、径方向に弾性変形可能な筒状部を備え、筒状部にて外部リード部と電気的に接続される接続端子と、センサ素子を取り囲むと共にセンサ素子の後端部を露出させる主体金具と、を備える。さらに、ガスセンサは、センサ素子における主体金具から露出する後端部外表面と筒状部の内表面との間に配置されて、外部リード部と接続端子とを電気的に接続する予備端子であって、センサ素子の後端部に取り付けられたときに予備端子が主体金具後端から突出する長さが、センサ素子の後端部が主体金具後端から突出する長さよりも長い予備端子を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサに関するものである。
被測定ガス中の特定ガス成分を検出するガスセンサとして、従来、被測定ガス中の特定ガス成分の濃度に応じて電気的特性が変化するセンサ素子を備えるセンサが知られている(特許文献1〜6)。このようなセンサ素子としては、例えば、先端が閉じた有底筒状の固体電解質と、この固体電解質の内表面に形成された内側電極(基準電極)と、固体電解質の外表面の先端部に形成された外側電極(検出電極)と、固体電解質の外表面において外側電極から後端部側に延出して形成されたリード部と、を備えるセンサ素子が知られている。このようなセンサ素子をガスセンサに組み込む際には、例えば、ガスセンサから検出信号を取り出すためのリード線に接続された接続端子金具を用意して、この接続端子金具のセンサ素子への嵌め込みが行なわれる。例えば、リード線とセンサ素子の外側電極とを接続するには、接続端子金具をセンサ素子の後端部の外表面に嵌め込めばよく、これにより、接続端子金具および上記リード部を介してリード線と外側電極とが電気的に接続される。
上記のような接続端子金具では、一般に、その先端部に、センサ素子の後端部外表面に嵌め込むための構造として、径方向に弾性変形可能な筒状部が設けられている。筒状部をセンサ素子の後端部に嵌め込むことにより、筒状部の内表面と、センサ素子の後端部の外表面のリード部とを接触させる。
特開2010−25731号公報 特開2010−181347号公報 特開2009−281727号公報 特開2008−286810号公報 特開2004−205341号公報 特開2009−2846号公報
しかしながら、上記した従来知られる構成を採用すると、センサ素子の軸方向の長さを短縮することによりセンサ素子を小型化したいという要望に充分に応えることができない場合があった。近年、電極やリードに用いられる配線材料(貴金属)を削減する構成が検討されており、センサ素子の後端部を短くすることで、後端部側に形成されたリード部の軸方向の長さが短くなり、その結果、配線材料が削減できる。ところで、ガスセンサは、一般に、センサ素子を取り囲んで、センサ素子の後端部を突出させる主体金具を備えている。そして、センサ素子において、後端部の長さを短くすることによってセンサ素子の軸方向の長さを短縮すると、主体金具から突出するセンサ素子の後端部の長さが短くなる。このように、センサ素子の後端側の長さを短くすると、センサ素子と接続端子金具との接続時に、センサ素子の後端部と接続端子金具の筒状部とが重なる軸方向の長さを充分に確保できない場合が生じ得た。センサ素子の後端部と接続端子金具の筒状部とが重なる軸方向の長さを充分に確保できないと、センサ素子と接続端子金具との電気的接続の信頼性が不十分となる可能性がある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、センサ素子と接続端子金具との間の電気的な接続の信頼性を確保すると共に、センサ素子の小型化を可能にすることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実施することが可能である。
[適用例1]
軸線方向に延出して形成される筒状のセンサ素子であって、軸線方向の一方の端部である先端部の外表面に設けられた外側電極と、前記外側電極から軸線方向の他方の端部である後端部側の外表面へと延出して設けられた外部リード部を備えるセンサ素子と、
径方向に弾性変形可能な筒状部を備え、該筒状部にて前記外部リード部と電気的に接続される接続端子と、
前記センサ素子を取り囲むと共に、前記センサ素子の後端部を露出させる主体金具と、
を備える、被測定ガス中の特定ガス成分を検出するガスセンサにおいて、さらに、
前記センサ素子における前記主体金具から露出する後端部の外表面と前記接続端子の前記筒状部の内表面との間に配置されて、前記外部リード部と前記接続端子とを電気的に接続する予備端子であって、該予備端子が前記センサ素子の後端部に取り付けられたときに該予備端子が前記主体金具後端から突出する長さが、前記センサ素子の後端部が前記主体金具後端から突出する長さよりも長い予備端子を備えることを特徴とする
ガスセンサ。
適用例1に記載のガスセンサによれば、接続端子の筒状部とセンサ素子との間に予備端子を配置するため、接続端子とセンサ素子との間の電気的な接続の信頼性を確保すると共に、センサ素子を小型化することが可能になる。詳細には、予備端子を用いることで、予備端子が主体金具の後端から突出する長さをセンサ素子の後端部が主体金具の後端から突出する長さよりも長くすることができ、予備端子と筒状部とが軸線方向に重なる長さを充分に確保することが可能になる。その結果、接続端子とセンサ素子との電気的な接続の信頼性を確保することができる。その上、予備端子を用いることで、センサ素子をより短くすることができ、センサ素子の表面に形成される外部リード部や内側電極を形成するための配線材料(貴金属)の使用量を抑えることができる。
[適用例2]
適用例1記載のガスセンサであって、前記予備端子は、軸線方向に平行なスリットを有する筒状に形成され、前記スリットの幅を広げて前記センサ素子の後端部に嵌め込まれており、前記外部リード部における前記予備端子と接触する後端部は、前記センサ素子の外周に沿って前記センサ素子の外表面の一部に伸長するリングリード部を備え、前記センサ素子の後端部に重なる前記予備端子の前記スリットの幅は、前記リングリード部の周方向の長さよりも短いガスセンサ。
適用例2に記載のガスセンサによれば、予備端子をセンサ素子の後端部に嵌め込む際に、予備端子を嵌め込む角度(スリットの向き)を特に調節しなくても、リングリード部と予備端子との間の電気的な接続を容易に確保することができる。
[適用例3]
適用例1または2記載のガスセンサであって、さらに、前記主体金具と前記センサ素子の間において、前記主体金具内と前記センサ素子との当接箇所よりも後端側に配置されたシール部と、前記主体金具と前記センサ素子の間において、前記シール部よりも後端側に配置されたリング状の絶縁部材と、を備え、前記シール部および前記絶縁部材は、後端側から先端側へと押圧された状態で前記主体金具内に固定されており、前記予備端子の先端は、前記主体金具の内部において、前記主体金具とは絶縁された状態で、前記絶縁部材に当接しているガスセンサ。
適用例3に記載のガスセンサによれば、予備端子とセンサ素子後端部とが重なる部分の長さを確保して、予備端子とセンサ素子(外側リード部)との電気的な接続の信頼性を確保することができる。また、予備端子の先端を絶縁部材に当接させることにより、予備端子のセンサ素子への嵌め込み動作、および、筒状部の予備端子への嵌め込み動作を安定化することができる。さらに、ガスセンサ内における予備端子の位置決めの精度を高めることができる。なお、予備端子が「主体金具とは絶縁された状態」であるとは、予備端子と主体金具とが接触していない状態、又は予備端子と主体金具との間に絶縁部材を介在させて配置している状態を指す。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、ガスセンサの製造方法などの形態で実現することが可能である。
ガスセンサ100の構成を表わす断面図である。 センサ素子10の外観を表わす斜視図である。 予備端子50の外観を表わす斜視図である。 第2接続端子80の外観を表わす斜視図である。 ガスセンサ100の組立の概要を示す説明図である。 素子組み付け体90に予備端子50を取り付ける様子を表わす斜視図である。 アセンブリBを表わす斜視図である。 嵌め込みが終了した時の、アセンブリBと第2接続端子80との位置関係を表わす説明図である。 予備端子150の外観を表わす斜視図である。 予備端子250の外観を表わす斜視図である。
A.ガスセンサ100の構成:
図1は、本発明に係る実施形態としてのガスセンサ100の構成を表わす断面図である。ガスセンサ100は、図1に示すように、軸線Oに沿って伸長する細長形状を有している。以下の説明では、軸線O方向であって図1の下方側を先端側と呼び、図1の上方側を後端側と呼ぶ。本実施形態のガスセンサ100は、酸素濃度センサであって、例えば、自動車の排気ガス中の酸素濃度を検出するために用いることができる。
ガスセンサ100は、センサ素子10と、主体金具(ハウジング)20と、外筒40と、さらに、ガスセンサの内部配線の引き回しに係る構造(電極および電極に接続する配線)を、主要な構成要素として備えている。センサ素子10は、酸化物イオン伝導性(酸素イオン伝導性)の固体電解質体の両面に一対の電極を積層した酸素濃淡電池を構成し、酸素分圧に応じた検出値を出力する公知の酸素センサ素子である。詳細には、センサ素子10は、外径が先端に向かってテーパ状に縮径する有底筒状の固体電解質体11と、固体電解質体11の内表面と外表面にそれぞれ形成された内側電極(基準電極)10a及び外側電極(検出電極)10bと、を備えている。そして、センサ素子10の内部空間を基準ガス雰囲気とし、センサ素子10の外表面に被検出ガスを接触させることで、ガスの検知を行う。ガスセンサ100の後端からは、上記センサ素子10の検出信号を取り出すための2本のリード線60が引き出されている。
図2は、センサ素子10の外観を表わす斜視図である。センサ素子10には、軸線O方向の中ほどにおいて、外周方向に張り出した(突出した)鍔部12が形成されている。鍔部12よりも先端側には、先端側に向かって次第に縮径されて先端部が閉塞された有底部13が形成されている。本実施形態では、外側電極10bは、有底部13の一部の外表面を覆うように形成されている。さらに、外側電極10bは、外側電極10bを保護するための電極保護層14に覆われている。
センサ素子10において、鍔部12よりも後端側には、略一定の外径を有し、後端に開口を有する略中空円筒状の基体部17が形成されている。また、鍔部12および基体部17の外表面には、外側電極10bと電気的に接続された外部リード部10cが設けられている。本実施形態の外部リード部10cは、外側電極10bの後端から、鍔部12を経由して、鍔部12よりも後端側へと、軸線O方向に線状に延出する縦リード部15と、縦リード部15の後端部に設けられたリングリード部16と、を備えている。リングリード部16は、基体部17において、センサ素子10の外周に沿って、センサ素子10の外表面の一部に伸長している。
なお、既述したように、センサ素子10の内表面には内側電極10aが設けられている。有底円筒状の固体電解質体11の内部には、筒孔10dが形成されており(図1参照)、内側電極10aは、後端近傍を除く筒孔10dの表面全体を覆うように形成されている。
センサ素子10が備える固体電解質体11は、例えば酸化イットリウム(Y23)を添加した酸化ジルコニウム(ZrO2)、すなわちイットリア安定化ジルコニアによって構成することができる。あるいは、酸化カルシウム(CaO)や酸化マグネシウム(MgO)、酸化セリウム(CeO2)、酸化アルミニウム(Al23)等から選択される酸化物を添加した安定化ジルコニア等の、他の固体電解質によってセンサ素子10を構成しても良い。
センサ素子10の表面に形成される内側電極10aおよび外側電極10bは、白金(Pt)や白金合金等の、貴金属あるいは貴金属合金によって形成されることが好ましい。内側電極10aおよび外側電極10bは、例えば、無電解めっき等のめっき法により形成することができる。また、固体電解質体11を例えばイットリアを含有するジルコニア粉末等から成る成形体を焼成して製造する場合には、外部リード部10cは、上記成形体の外表面に貴金属ペーストを用いて所定のパターンで印刷を行なうことにより、成形体の焼成と同時に形成することができる。
図3は、予備端子50の外観を表わす斜視図である。予備端子50は、図1に示すように、センサ素子10の後端部に嵌め込まれている。予備端子50は、略中空円筒形状に形成されている。また、予備端子50は、軸線O方向に平行なスリット52を有しており、これにより、径方向に弾性変形可能になっている。センサ素子10への非嵌め込み状態にあるときの予備端子50の内径は、センサ素子10の後端部の基体部17の外径よりも小さい。そして、上記スリット52を広げることにより、予備端子50は、センサ素子10の後端部に嵌め込み可能となる。このようにスリット52を広げて、予備端子50をセンサ素子10の後端部に嵌め込むことにより、センサ素子の外表面に形成されたリングリード部16と、予備端子50の内表面とが接触する。予備端子50は、その後端が、センサ素子10の後端よりも後端側に突出するように、センサ素子10に嵌め込まれる(図1参照)。なお、予備端子50は、導電性材料、例えば、ステンレス鋼、ニッケル合金、銅、コバルト合金等から選択される金属材料により形成することができる。ガスセンサ100内の予備端子50の使用環境において、充分な耐腐食性を示す金属材料を用いるならば、予備端子50と接触する部材との間の電気的な接続に係る信頼性を、長期的に確保することができる。予備端子50については、後にさらに詳しく説明する。
図1に戻り、センサ素子10は、主体金具20内に組み付けられている。主体金具20は、センサ素子10の軸線O方向の中ほどの部分を取り囲むように配置される金属部材である。主体金具20の内表面には、先端方向に向かって内径が縮径する段部20bが設けられている。この段部20bと、センサ素子10の鍔部12との間には、パッキン30が配置されている。主体金具20とセンサ素子10とを組み付ける際には、主体金具20の後端側から、センサ素子10を主体金具20内に挿入する。そして、鍔部12をパッキン30に当てることにより、間接的に段部20bにセンサ素子10の鍔部12を当接させる。
また、センサ素子10の鍔部12よりも後端側において、主体金具20との間の空隙には、滑石粉末が充填されて成るシール部31が配置されており、センサ素子10と主体金具20の隙間がシールされている。そして、シール部31の後端側には、筒状の絶縁部材(セラミックスリーブ)32が配置されている。さらに、絶縁部材32の後端側には、金属リング(ステンレス製の平ワッシャ)33が配置されている。金属リング33よりも後端側では、主体金具20の後端部が内側に屈曲されて、加締め部20aを形成している。主体金具20の後端部に加締め部20aを形成することにより、絶縁部材32が先端側に押し付けられてシール材31を押し潰し、絶縁部材32及びシール材31が加締め固定されるとともに、センサ素子10と主体金具20の隙間がシールされる。
なお、主体金具20の中央付近には、六角レンチ等を係合するために、径方向外側に突出した形状に形成されている多角形の鍔部20cが設けられている。また、鍔部20cと、主体金具20の先端部である先端部20fとの間の外表面には、雄ねじ部20dが形成されている。主体金具20の雄ねじ部20dを、例えば自動車の排気管のネジ孔に取付けて、センサ素子10の先端を排気管内に露出させることにより、ガスセンサ100を用いた被検出ガス(排気ガス)中の酸素濃度の検知が可能になる。ガスセンサ100において、鍔部20cの先端面と雄ねじ部20dの後端との間の段部には、さらに、ガスセンサ100を排気管に取付けた際のガス抜けを防止するガスケットが嵌挿される(図示せず)。
主体金具20の先端部20fには、金属製(ステンレスなど)で筒状のプロテクタ62が固定され、主体金具20から突出するセンサ素子10の先端がプロテクタ62で覆われている。このプロテクタ62は、排気ガスをプロテクタ62の内部に取り込むための複数の孔部を有している。
一方、主体金具20の後端部には、金属製で筒状の外筒40が接合されて、センサ素子10の後端部を覆っている。外筒40は、例えば、SUS430、SUS304、SUS304L、SUS310S、SUS316、SUS316L等のステンレス鋼で形成することができる。外筒40は、主体金具20に接続する先端部40aと、先端部40aよりも縮径された後端部40bとを有し、先端部40aと後端部40bとの間には段部43が設けられている。
外筒40の先端部40aの内側には、段差付きの略円柱状で絶縁性のセパレータ34が配置されている。セパレータ34には、セパレータ34を軸線O方向に貫通する2個の挿通孔34a、34bが形成されている。これらの挿通孔34a、34bには、それぞれ、第1接続端子70の板状基部71と、第2接続端子80の板状基部81が挿通されている。ここで、第1接続端子70および第2接続端子80は、それぞれ、内側電極10aあるいは外側電極10bと、リード線60とを接続するための部材である。各板状基部71、81の後端には、それぞれ、接続端部72、82が形成され、接続端部72、82には、それぞれ異なるリード線60が加締め接続されている。なお、第2接続端子80が特許請求の範囲の「接続端子」に相当する。
上記セパレータ34は、セパレータ34の後端面を外筒40の段部43に当接させつつ、セパレータ34の先端面をセパレータ34よりも先端側に配置した保持金具35に当接させることで、外筒40内に保持される。この保持金具35は、セパレータ34よりも先端側に配置され、外筒40の先端部40aが加締められることで外筒40内に固定されている。
第1接続端子70において、板状基部71よりも先端側には、センサ素子10の筒孔10d内に挿入される挿入部73が設けられている。この挿入部73は、センサ素子10の内表面に接触して、内側電極10aと電気的に接続される。
図4は、第2接続端子80の外観を表わす斜視図である。既述したように、第2接続端子80は、リード線60が接続される接続端部82と、セパレータ34の挿通孔34b内に配置される板状基部81と、を備えている。板状基部81の中央部には、略コの字状に切れ目を形成してその内側部分を外周側へと折り曲げることによって形成された支持腕84が設けられている。この支持腕84は、板状基部81が軸線O方向に略平行となるように、セパレータ34の挿通孔34b内で板状基部81を支える。
さらに、第2接続端子80において、板状基部81よりも先端側には、筒状部83が設けられている。この筒状部83は、センサ素子10に嵌め込まれた予備端子50の外表面に嵌め込まれることにより、予備端子50と外部リード部10cとを介して、外側電極10bと電気的に接続される。より具体的には、筒状部83は、略長方形状の板体を折り曲げた略中空円筒状に形成されており、軸線O方向に平行なスリット85を有している。筒状部83は、このスリット85の幅を伸縮させることにより、径方向に弾性変形可能となっている。センサ素子10に嵌め込まれた予備端子50への非嵌め込み状態にあるときの筒状部83の内径は、センサ素子10に嵌め込まれた予備端子50の外径よりも小さい。そして、上記スリット85を広げることにより、筒状部83は、センサ素子10に嵌め込まれた予備端子50に嵌め込み可能となる。
また、筒状部83の先端には、筒状部83の先端を成す円周に沿って、複数のフレア片86が突出して設けられている。各々のフレア片86は、筒状部83先端との接続部において、外周側に折り曲げられており、複数のフレア片86全体は、筒状部83の先端から放射状に広がっている。そのため、これら複数のフレア片86の内表面に接触する円を想定すると、フレア片86の先端部ほど、上記接触する円の径が大きくなる。すなわち、複数のフレア片の内径は、先端側ほど大きくなっている。これら複数のフレア片86は、筒状部83を予備端子50に嵌め込む動作を容易にするための構造である。筒状部83を予備端子50に嵌め込む動作については、後に詳しく説明する。
図1に戻り、ガスセンサ100の外筒40の後端部40bの内側には、略円柱状のグロメット36が内挿されて加締め固定されている。このグロメット36には、グロメット36を軸線O方向に貫通する2個の挿通孔が形成されており、これら2個の挿通孔の各々から、リード線60が外部に引き出されている。グロメット36の後端側はフランジ状に拡径している。グロメット36を外筒40の後端から外筒40内へと挿入し、上記した拡径部分を外筒40の後端に当接させることにより、グロメット36の位置決めがなされる。グロメット36は、例えば、シリコンゴムやフッ素ゴム等のゴム材料によって形成することができる。
さらに、外筒40の後端部40bの側面のうち、グロメット36よりも先端側の位置には、周方向に等間隔で4個(図1では3個のみ図示)の第1通気孔41が開口している。そして、外筒40の後端部40bの径方向外側には、第1通気孔41を覆うように、環状の通気性のフィルタ37が被せられ、さらに、フィルタ37を径方向外側から金属製筒状の保護外筒38が囲んでいる。この保護外筒38は、例えば、SUS430、SUS304、SUS304L、SUS310S、SUS316、SUS316L等のステンレス鋼によって形成することができる。保護外筒38の側面には、周方向に等間隔で4個(図1では2個のみ図示)の第2通気孔39が開口し、フィルタ37を介して外筒40内部へ外気を導入可能になっている。なお、第2通気孔39の先端側と後端側で外筒40及び保護外筒38を加締めることで、外筒40と保護外筒38の間にフィルタ37を保持している。フィルタ37は、例えばフッ素系樹脂等の撥水性樹脂の多孔質構造体によって構成することができ、撥水性を有しているため外部の水を通さずにセンサ素子10の内部空間に基準ガス(大気)を導入可能となっている。
保護外筒38は、後端部がグロメット36の後端面上に設けられるように径方向内側に折り曲げられてなり、後端部の中央に開口63が形成され、開口63から2本のリード線60が外部に引き出されている。さらに、保護外筒38の後端側は、外筒40の後端部40bに設けられた加締め部に加締め固定されている。つまり、グロメット36は、保護外筒38及び外筒40の両者を同時に加締めることで、外筒40内に配置されている。
B.ガスセンサ100の組み立ての概要:
図5は、ガスセンサ100の組立の概要を示す説明図である。ガスセンサ100の組み立て時には、ガスセンサ100の後端側の構造を備える後端側アセンブリAと、先端側の構造を備える先端側アセンブリBとを組み立て、アセンブリAおよびBの組み付けが行なわれる。図5では、アセンブリAをアセンブリBの後端に被せる組み付け動作を、断面図によって示している。
ガスセンサ100の製造に際しては、まず、先端側アセンブリBの組み立てが行なわれる。具体的には、主体金具20の後端側から、センサ素子10を主体金具20内に挿入し、センサ素子10を、主体金具20内に配置されたパッキン30上に配置する。これにより、センサ素子10の鍔部12を、間接的に段部20bに当接させる。その後、主体金具20とセンサ素子10との間隙に筒状のシール部31を配置し、絶縁部材32、金属リング33を順にシール部31上に配置する。そして、主体金具20の後端側を内側に屈曲させて加締め部20aを形成することにより、絶縁部材32が先端側に押し付けられてシール部31を押し潰し、絶縁部材32及びシール部31が加締め固定される。このようにして、センサ素子10と主体金具20とを組み付けて成る素子組み付け体90(図6参照)を作製する。その後、さらに、素子組み付け体90に予備端子50を取り付けて、アセンブリBを作製する。
図6は、素子組み付け体90に予備端子50を取り付ける様子を表わす斜視図であり、図7は、素子組み付け体90に予備端子50を取り付けて成るアセンブリBを表わす斜視図である。図6に示すように、素子組み付け体90では、センサ素子10の後端部が主体金具20の後端から突出している。なお、突出するセンサ素子10の後端部では、既述したリングリード部16(図2)の一部が露出している。このように突出するセンサ素子10の後端部に対して、予備端子50の嵌め込みを行なう。予備端子50の嵌め込みは、既述したように、スリット52を広げることにより行なう。センサ素子10の後端部に予備端子50を嵌め込むことにより、予備端子50の内表面と、リングリード部16とが接触して、予備端子50と外側電極10bとが電気的に接続される。
図5に示すように、予備端子50の嵌め込み時には、予備端子50の先端は、加締め部20aに形成された主体金具20とセンサ素子10との間の空隙から、主体金具20内へと挿入される。そして、予備端子50の先端が、素子組み付け体90内の絶縁部材32に当接するまで、予備端子50の主体金具20内への挿入が行なわれる。ここで、加締め部20aにおける主体金具20とセンサ素子10との間の空隙の幅は、予備端子50の厚みよりも大きく形成されているため、予備端子50は、主体金具20から離間した状態で、主体金具20内へと挿入される。そのため、主体金具20内に挿入された予備端子50は、主体金具20とは絶縁された状態で、絶縁部材32に当接する。このように素子組み付け体90への予備端子50の嵌め込みが行なわれると、予備端子50の後端は、センサ素子10の後端よりも後端側に突出した状態となる(図7)。
なお、予備端子50をセンサ素子10の後端部に嵌め込む際には、予備端子50の先端が絶縁部材32に到達しない程度に予備端子50の嵌め込みを行なっても良い。この場合には、アセンブリAとアセンブリBの組み付け時に、後述するように第2接続端子80の筒状部83を予備端子50に嵌め込む際に、筒状部83によって予備端子50が先端側に押し込まれることによって、予備端子50の先端が絶縁部材32に当接することとしても良い。
一方で、後端側アセンブリAの組み立てが行なわれる。すなわち、外筒40内に、第1接続端子70及び第2接続端子80を組み付けたセパレータ34をグロメット36と共に配置し、アセンブリAを組み立てる。具体的には、リード線60に接続された第1接続端子70及び第2接続端子80をセパレータ34の挿通孔34a、34b内に挿入し、その後、セパレータ34を外筒40の段部43に当接させる。その後、セパレータ34と外筒40との間隙に保持金具35を挿入して、外筒40の先端部40aを加締めることで、保持金具35を固定する。さらに、グロメット36を外筒40の後端から挿入すると共に、外筒40の後端部40bにフィルタ37、保護外筒38をそれぞれ配置し、フィルタ37、グロメット36をそれぞれ加締め固定することにより、アセンブリAを作製する。
そして、アセンブリAとアセンブリBとの軸線を合わせ、アセンブリAの外筒40の先端部を、アセンブリBの主体金具20の後端部に被せることにより、ガスセンサ100の組み立てが行なわれる。
図5に示すように、後端側アセンブリAでは、外筒40の先端から、第1接続端子70の挿入部73が突出している。また、先端側アセンブリBでは、主体金具20の後端から、センサ素子10の後端部に嵌め込まれた予備端子50が突出している。アセンブリAとアセンブリBとを組み付ける際には、まず、アセンブリAから突出する挿入部73を、アセンブリBのセンサ素子10内に形成される筒孔10dに挿入しつつ、外筒40の先端部を、主体金具20の後端部に被せる。このとき、挿入部73が筒孔10dの内表面に接することにより、第1接続端子70と内側電極10aとが電気的に接続される。
また、上記のように外筒40の先端部を主体金具20の後端部に被せると、アセンブリA,Bの内部では、アセンブリAが備える第2接続端子80の筒状部83先端から突出するように設けられたフレア片86が、予備端子50の後端に当接する。すなわち、非嵌め込み状態にある筒状部83の内径は、センサ素子10後端に嵌め込まれた予備端子50の外径よりも小さいが、フレア片86は、筒状部83の先端から放射状に広がるように設けられているため、予備端子50の後端は、フレア片86の内表面に当接する。その後、さらにアセンブリAとアセンブリBとの嵌め込みを行なうと、予備端子50の後端が、各フレア片86の内表面によって筒状部83内へと導かれて、筒状部83を内側から押し広げる。このとき、筒状部83は、スリット85(図4)を広げることにより径を拡大する。このように、筒状部83が予備端子50に嵌め込まれると、筒状部83の内表面が予備端子50の外表面に接することにより、予備端子50を介して、第2接続端子80と外側電極10bとが電気的に接続される。
図8は、アセンブリAとアセンブリBの嵌め込みが終了した時の、アセンブリBと第2接続端子80との位置関係を表わす説明図である。既述したように、アセンブリAとアセンブリBの嵌め込み時には、第2接続端子80は、アセンブリA内に組み込まれているが、図8では、アセンブリAのうちの第2接続端子80以外の構成要素は省略している。アセンブリAとアセンブリBの嵌め込みが終了する時には、筒状部83の内表面と予備端子50の外表面とが重なって、各フレア片86の先端は、主体金具20の後端から離間しつつ、主体金具20の後端近傍に到達する。筒状部83と予備端子50とが重なる軸線O方向の長さ、すなわち、筒状部83と予備端子50との位置関係を所望の重なり具合にするためには、各々のアセンブリ内における予備端子50および第2接続端子80の組み付け位置と、アセンブリAとアセンブリBとの間の組み付け位置とを、上記所望の重なり具合に応じて予め設定しておけばよい。
主体金具20の所定の位置まで外筒40が覆うように、アセンブリAとBの組付けを行なった後には、外筒40の先端部の外周面をレーザ溶接等によって主体金具20の後端部に接続することにより、ガスセンサ100が得られる。
以上のように構成された本実施形態のガスセンサ100によれば、筒状部83とセンサ素子10との間に予備端子50を配置するため、第2接続端子80とセンサ素子10との間の電気的な接続の信頼性を確保すると共に、センサ素子10を小型化することが可能になる。
センサ素子10を小型化する方策の一つとして、例えばセンサ素子10において鍔部12よりも後端側の長さを短くすることによって、センサ素子10の軸方向の長さを短縮する方策が考えられる。これにより、センサ素子10の基体部17に設けられる外部リード部10cの縦リード部15(図2)の長さを短くすると共に、センサ素子10の内表面に形成される内側電極10aおよびこれに接続する配線材料(貴金属)の使用量を抑えて、製造コストを低減することができる。しかしながら、このようにセンサ素子後端部の長さを短くすると、センサ素子後端部に筒状部83を直接嵌め込む場合には、センサ素子後端部と筒状部83とが軸線O方向に重なる長さが短くなってしまう。そのため、センサ素子10に筒状部83を嵌め込み固定する際の強度が不十分となり、外側電極10bと第2接続端子80との電気的な接続の信頼性が低下する可能性がある。
これに対して、本実施形態のように予備端子50を用いると、予備端子50が主体金具20の後端から突出する長さが、センサ素子10の後端部が主体金具20の後端から突出する長さよりも長いため、予備端子50と筒状部83とが軸線O方向に重なる長さを充分に確保することが可能になる。そのため、予備端子50に筒状部83を嵌め込み固定する際の強度を確保して、予備端子50と第2接続端子80との電気的な接続の信頼性を確保することができる。特に、本実施形態では、筒状部38の先端に複数のフレア片86を設けており、第2接続端子80と主体金具20との短絡を抑えるためには、第2接続端子80の先端と主体金具20とをより離間させる必要がある。このように、第2接続端子80の先端と主体金具20とを離間させる場合であっても、予備端子50を用いることでセンサ素子10だけの場合よりも主体金具後端から突出する長さが長くなることにより、筒状部83を嵌め込み固定する際の強度を高めることができる。
ここで、予備端子50は、主体金具20の後端から突出するセンサ素子後端部を視認しながら、センサ素子後端部に対する嵌め込みの動作を行なうことができる。そのため、予備端子50は、嵌め込みの状態を視認し難い筒状部83に設けたフレア片86のように、嵌め込み動作を容易化するための特別な構造を設ける必要がなく、単純な、略中空円筒状に形成すれば良い。このように、フレア片86のような特別な構造を設けないため、予備端子50は、センサ素子後端部への嵌め込みの際に、主体金具20との短絡を抑制しつつ、主体金具20の内部へと挿入することができる。そのため、予備端子50とセンサ素子後端部とが重なる軸線O方向の長さを確保して、予備端子50とセンサ素子10(外側電極10b)との電気的な接続の信頼性を確保することもできる。このように、予備端子50を用いることにより、センサ素子10を小型化する場合であっても、外側電極10bと第2接続端子80との電気的な接続の信頼性を高めることができる。
換言すると、本実施形態によれば、予備端子50を用いることで、外側電極10bと第2接続端子80との電気的な接続の信頼性を確保しつつ、センサ素子10の後端部を、より短くすることが可能になる。センサ素子10の後端部を短くする場合には、外側電極10bに接続する外部リード部10cの縦リード部15(図2)の長さを短くすると共に、センサ素子10の内表面に形成される内側電極10aおよびこれに接続する配線を縮小することができる。そのため、センサ素子10の表面に外側電極10bや外部リード部10cあるいは内側電極10aを形成するための配線材料(貴金属)の使用量を抑えて、製造コストを低減することができる。
なお、外部リード部10cのリングリード部16は、センサ素子10の外表面上の全周にわたって設けるようにしても良いが、本実施形態では、外周の一部のみに設けられている。そのため、外部リード部10cを形成するための配線材料(貴金属)の使用量を、さらに抑制することができる。なお、外部リード部10cの後端部は、縦リード部15の幅を維持してリングリード部16を設けない構成も可能であるが、縦リード部15よりも幅広のリングリード部16を設けることで、筒状部83との電気的接続の信頼性を確保し易くなる。
上記のように、リングリード部16をセンサ素子10の外周の一部のみに設ける場合であっても、本実施形態のように、リングリード部16の少なくとも一部が主体金具20から露出していれば、予備端子50をセンサ素子後端部に嵌め込む動作を、予備端子50とリングリード部16との重なり具合を視認しながら行なうことができる。そのため、リングリード部16とスリット52との重なりを抑えて、予備端子50とリングリード部16の接触面積を容易に確保することができる。あるいは、第1実施例のように、リングリード部16を、外周の一部に沿って伸長する形状とする場合には、リングリード部16が周方向に伸長する長さを、基体部17の全周の半分以上の長さとしてもよい。また、リングリード部16が周方向に伸長する長さを、予備端子50が嵌め込み状態となったときの、センサ素子外表面上におけるスリット52間の距離(スリット52の幅)以上としてもよい。このような構成とすれば、リングリード部16がアセンブリBの外側から視認し難くても、予備端子50のスリット52の位置にかかわらず、リングリード部16と予備端子50との間を容易に電気的に接続することができる。
なお、本実施形態のガスセンサ100では、予備端子50は、その先端を絶縁部材32に当接させているが、予備端子50の先端は絶縁部材32に接触させないこととしても良い。ただし、予備端子50の先端を絶縁部材32に当接させることにより、予備端子50のセンサ素子10への嵌め込み動作、および、筒状部83の予備端子50への嵌め込み動作を安定化することができる。また、ガスセンサ100内における予備端子50の位置決めの精度を高めることができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
C1.変形例1:
実施形態のガスセンサ100では、予備端子50は、スリット52を有する横断面略C字形の形状としたが、異なる形状としても良い。予備端子をセンサ素子後端部に取り付けられたときに主体金具後端から突出する予備端子の長さが、主体金具後端から突出するセンサ素子後端部の長さよりも長くなるように、予備端子を形成するならば、実施形態と同様の効果が得られる。
図9は、予備端子50に係る第1の変形例である予備端子150の外観を表わす斜視図である。予備端子150は、実施形態のガスセンサ100において、予備端子50に代えて用いることができる。予備端子150は、スリットを有しておらず、センサ素子10の後端部(基体部17)の外径とほぼ同じ大きさの内径を有する略中空円筒形状となっている。予備端子50のセンサ素子後端部への嵌め込み動作は、嵌め込みの様子を目視で確認できるため、このような構成であっても、支障なく嵌め込みを行なうことができる。このような構成とすれば、予備端子150の内表面全体でセンサ素子後端部の外表面と接触できるため、予備端子150と外部リード部10cとの間の電気的な接続の信頼性を高めることができる。
図10は、予備端子50に係る第2の変形例であって、予備端子50に代えて用いられる予備端子250の外観を表わす斜視図である。予備端子250は、センサ素子10の後端部(基体部17)の外径よりも大きな内径を有する略中空円筒形状に形成されている。さらに予備端子250には、側面に、略コの字状に切れ目を形成してその内側部分を内周側へと折り曲げることによって形成された複数の爪部254が設けられている。これら複数の爪部254は、センサ素子後端部が嵌め込まれる向きに沿って内周側へと折り曲げられており、支障なく嵌め込み動作が可能になっている。このような予備端子250をセンサ素子後端部に嵌め込むと、各々の爪部254がセンサ素子10の外表面に接触する。ここで、上記複数の爪部254が設けられた軸線O方向の位置は、予備端子250をセンサ素子後端部に嵌め込んだ時に、各爪部254の折り曲げられた端部が、リングリード部16に接触可能な位置となっている。また、複数の爪部254は、予備端子250において、周方向にわたって所定の間隔で設けられている。そのため、少なくとも一部の爪部254がリングリード部16に接触することによって、予備端子250と外側電極10bとの間の電気的な接続を確保することができる。このとき、各爪部254間の距離を、リングリード部16の周方向の長さよりも短くすれば予備端子250の嵌め込み時の角度にかかわらず、予備端子250とリングリード部16との間の電気的な接触を確保することができる。
C2.変形例2:
予備端子は、全体が均質な導電性材料で形成されていなくても良い。予備端子と外部リード部10cとの電気的な接続、および、予備端子と筒状部83との電気的な接続が、確保できればよい。例えば、予備端子の使用環境における耐腐食性が必ずしも充分ではない金属や、表面に酸化被膜等の導電性を有しない被膜が形成される金属によって、予備端子を形成することとしても良い。この場合には、予備端子において、外部リード部10cとの接続部および筒状部83との接続部となる所定の箇所(以下、導通部と呼ぶ)に、金等の貴金属のめっきを施して、電気的な接続を長期的に確保しても良い。あるいは、導通部には、炭素材料から成る被膜を形成して、腐食や酸化被膜の形成を抑えて、電気的な接続を長期的に確保しても良い。また、予備端子の表面において、導通部以外の部分は、樹脂等の耐食性材料で被覆しても良い。
C3.変形例3:
実施形態では、筒状部83の先端に複数のフレア片86を設けたが、異なる構成としても良い。フレア片86とは異なる形状であっても、筒状部83の先端に、センサ素子の後端部よりも内径が大きい拡径部を設けるならば、実施形態と同様に筒状部83を予備端子に嵌め込む動作を容易化することができる。また、筒状部83の先端に拡大径部を設けない場合であっても、本願発明を適用して、予備端子を用いることにより、筒状部83をセンサ素子後端に固定する際の強度を確保して、電気的な接続の信頼性を高める効果を得ることができる。
C4.変形例4:
実施形態では、ガスセンサは酸素濃度センサとしたが、異なる構成としても良い。イオン伝導性を有する固体電解質の両面に積層された一対の電極を有し、各電極上の特定ガス成分の濃度差(分圧差)により起電力を生じる濃淡電池を備えるセンサであれば、本願発明を適用することにより、同様の効果が得られる。
10…センサ素子
10a…内側電極
10b…外側電極
10c…外部リード部
10d…筒孔
11…固体電解質体
12…鍔部
13…有底部
14…被毒防止層
15…縦リード部
16…リングリード部
17…基体部
20…主体金具
20a…加締め部
20b…段部
20c…鍔部
20d…雄ねじ部
20f…先端部
30…パッキン
31…シール部
32…絶縁部材
33…金属リング
34…セパレータ
34a,34b…挿通孔
35…保持金具
36…グロメット
37…フィルタ
38…保護外筒
39…第2通気孔
40…外筒
40a…先端部
40b…後端部
41…第1通気孔
43…段部
50,150,250…予備端子
52…スリット
60…リード線
62…プロテクタ
63…開口
70…第1接続端子
71,81…板状基部
72,82…接続端部
73…挿入部
80…第2接続端子
83…筒状部
84…支持腕
85…スリット
86…フレア片
90…素子組み付け体
100…ガスセンサ
254…爪部

Claims (3)

  1. 軸線方向に延出して形成される筒状のセンサ素子であって、軸線方向の一方の端部である先端部の外表面に設けられた外側電極と、前記外側電極から軸線方向の他方の端部である後端部側の外表面へと延出して設けられた外部リード部を備えるセンサ素子と、
    径方向に弾性変形可能な筒状部を備え、該筒状部にて前記外部リード部と電気的に接続される接続端子と、
    前記センサ素子を取り囲むと共に、前記センサ素子の後端部を露出させる主体金具と、
    を備える、被測定ガス中の特定ガス成分を検出するガスセンサにおいて、さらに、
    前記センサ素子における前記主体金具から露出する後端部の外表面と前記接続端子の前記筒状部の内表面との間に配置されて、前記外部リード部と前記接続端子とを電気的に接続する予備端子であって、該予備端子が前記センサ素子の後端部に取り付けられたときに該予備端子が前記主体金具後端から突出する長さが、前記センサ素子の後端部が前記主体金具後端から突出する長さよりも長い予備端子を備えることを特徴とする
    ガスセンサ。
  2. 請求項1記載のガスセンサであって、
    前記予備端子は、軸線方向に平行なスリットを有する筒状に形成され、前記スリットの幅を広げて前記センサ素子の後端部に嵌め込まれており、
    前記外部リード部における前記予備端子と接触する後端部は、前記センサ素子の外周に沿って前記センサ素子の外表面の一部に伸長するリングリード部を備え、
    前記センサ素子の後端部に重なる前記予備端子の前記スリットの幅は、前記リングリード部の周方向の長さよりも短い
    ガスセンサ。
  3. 請求項1または2記載のガスセンサであって、さらに、
    前記主体金具と前記センサ素子の間において、前記主体金具内と前記センサ素子との当接箇所よりも後端側に配置されたシール部と、
    前記主体金具と前記センサ素子の間において、前記シール部よりも後端側に配置されたリング状の絶縁部材と、
    を備え、
    前記シール部および前記絶縁部材は、後端側から先端側へと押圧された状態で前記主体金具内に固定されており、
    前記予備端子の先端は、前記主体金具の内部において、前記主体金具とは絶縁された状態で、前記絶縁部材に当接している
    ガスセンサ。
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