JP2013018678A - 結晶育成用るつぼ及び結晶の育成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一方向凝固法による結晶育成に用いる結晶育成用るつぼ30であって、結晶原料を収納し、かつ結晶を成長させる容器部分である結晶成長部32と、結晶成長部32とネック部38を介して連通して設けられた種子結晶40の収納部34とを備え、ネック部28は、種子結晶40の収納部34よりも細く形成されている。
【選択図】 図5
Description
このうちEFG法は大型基板を多量生産する観点からは生産性が悪く展望が拓けていない。一方、CZ法、KP法何れの方法でも、直径3-inch以上のc軸方位成長では小傾角境界、大傾角境界、結晶粒界など結晶品質を著しく劣化させるマクロな構造欠陥の抑制が実現できていない。そのため、a軸方位成長の単結晶を育成し、その結晶からc軸方位結晶ブ−ルを刳りぬく方法を採用せざるを得ないのが現状である。この場合、刳りぬく余分な工程が必要であり、また利用できない結晶端材が多量に発生し基板の収率が著しく低下するなど、基板の低価格化が困難である大きな課題を抱えている。
図10は図9の結晶インゴットの種子付け界面近傍を結晶成長方向に平行に切断した切断面におけるX線トポグラフ写真である。図10は、種子付け界面の外周部10に小傾角境界の発生源があることを示す。
本発明は、育成した結晶の結晶方位を種子結晶の結晶方位に完全に一致させ、結晶の製造効率及び品質の向上を可能とする結晶育成用るつぼ及び結晶の育成方法を提供することを目的とする。
前記円筒面と前記ネック部との接続部に、内面がネック部に向けて縮径するテーパ面となるテーパ部を設けた場合は、種子結晶を収納部に装填する際に、種子結晶の端面をテーパ面に当接させることにより、種子付け時に、ネック部から融液が漏出することを防止することができる。
前記種子結晶の収納部を、前記結晶成長部に接続する側と反対側の、るつぼの外面において開口するように設けることにより、収納部に種子結晶を挿入するようにして種子結晶を装填することができ、種子結晶の装着、取出し操作が容易になる。
この結晶の育成方法は、前記結晶原料としてアルミナ原料を使用し、前記種子結晶として前記種子結晶の収納部に合わせて整形したサファイア単結晶を使用することによりサファイア単結晶の育成に好適に利用することができる。
図1は、本発明に係る結晶育成用るつぼを用いてサファイア単結晶の育成に使用する育成炉の例を示す。
図示例の育成炉は、結晶を育成する環境を外部から遮蔽した状態に保持する気密容器20と、気密容器20内に軸線方向を鉛直向きに配置した円筒ヒータ22と、円筒ヒータ22を包囲する配置に設けた断熱材24と、るつぼサポート26及びるつぼ軸28に支持されて円筒ヒータ22内を昇降移動する結晶育成用るつぼ(るつぼ)30とを備える。
育成炉内おけるるつぼ30の加熱温度は、円筒ヒータ22の配置、通電を制御することによって制御される。るつぼ30の加熱ゾーンは、上方側が高温に下方側が低温となる温度勾配が設定されている。
なお、一方向凝固法による結晶育成方法には水平ブリッジマン法(HB法)もある。水平ブリッジマン法では、るつぼを横置きとし、結晶が横方向(水平方向)に成長するように温度勾配を設定し、るつぼを横方向に移動して結晶を成長させる。
サファイア単結晶の育成に用いるるつぼ材料には、育成炉の加熱温度に耐えられる材料として、タングステン、タングステン−モリブデン合金、モリブデンが用いられる。
図2は、サファイア単結晶の育成に使用するるつぼの例を示す。このるつぼ30は、外形が円柱体状に形成され、鉛直配置した場合の上部側に結晶成長部32が設けられ、下部側に種子結晶の収納部34が設けられている。
結晶成長部32は結晶原料を収納する容器部分でもあり単結晶を成長させる容器部分でもある。本実施形態においては結晶成長部32の底部を下方(収納部34に向かう側)が徐々に縮径するテーパ部32aとし、結晶成長部32の内側面を上方(開口側)がわずかに拡径するテーパ面としている。結晶成長部32の底部をテーパ部32aとしたのは、なるべく歪を生じさせないように結晶を成長させるためである。なお、るつぼ30の底部を単なる平坦面に形成してもよい。結晶成長部32の内側面をテーパ面としているのは、結晶成長後に結晶を取出しやすくするためである。
図3(a)は、結晶原料42と種子結晶40を装填したるつぼ30を、るつぼサポート26によって育成炉内にセットした状態を示す。結晶原料42には、アルミナの焼結体やサファイアの端材が用いられる。種子結晶40には収納部34の内面形状に合わせて円錐体状に整形したものを使用し、収納部34の下側の開口部から収納部34に挿入してセットする。
種子結晶40を収納部34に挿入した後、るつぼサポート26の上端部を嵌入部36に嵌入し、収納部34から種子結晶40が抜け落ちないように支持するとともに、るつぼ30を正立させて支持する。
次いで、るつぼ30を徐々に上昇させる。るつぼ30が上昇するにつれて、るつぼ30が昇温し、結晶原料42が溶融する温度領域内を上昇するにしたがって、るつぼ30の上側から下側へ徐々に結晶原料42が溶融されていく。図3(b)は、結晶原料42が結晶成長部32の最下位置まで溶融し、融液42aが収納部34にまで入り込んだ状態である。
図3(c)は、種子付け後、るつぼ30を徐々に下降させて結晶を成長させている工程である。結晶成長工程では、結晶成長部32内の下部側から単結晶42bが成長していく。融液42aの上部まで完全に結晶化させた後、るつぼ30を室温まで徐々に降温させ、るつぼ30から単結晶を取り出す。
るつぼ30を室温まで降下させる際に、結晶成長部32内で硬化した単結晶42bと収納部34内の結晶とは、熱応力によってネック部38で分離し、るつぼ30から単結晶を取り出すことができる。
図4に、単結晶全体が結晶方位を一致させて成長する作用を示す。図4は、結晶を成長させる際における種子結晶の収納部34の状態を拡大して示している。種子付け工程においては、融液42aが種子結晶40の上部に接触し、種子結晶40を部分的に融解してから結晶を成長させる。このとき、融液42aが種子結晶40と収納部34の内壁面との隙間に流れ込み、種子結晶40の外周部(A部分)に種子結晶40の結晶方位とは異なった方位の結晶部分11が発生し、この結晶部分11(図4の破線部分)が結晶成長とともに成長する。
種子結晶の収納部34をテーパ面とした場合は、収納部34の内面の傾斜角度を大きくすることによって、より確実に種子結晶40とは異なる結晶方位の結晶部分が結晶成長部32に入り込むことを阻止することができる。
図5は、サファイア単結晶の育成に用いるるつぼの他の例を示す。このるつぼ30は、円柱状に形成した種子結晶40を使用するもので、種子結晶を収納する収納部34の内面を円筒面としている。収納部34と結晶成長部32とは収納部34よりも細径のネック部38を介して連通する。
図5は収納部34に種子結晶40を収納した状態を示している。種子結晶40は収納部34に挿入してセットするから、収納部34よりもわずかに小径の円柱状に形成する。
テーパ部34bの上端はネック部38に接続し、ネック部38はテーパ部34bの下部開口径にくらべて十分に小径となるように設定されている。
このように、るつぼ30は、複数の部材を組み合わせて構成することができ、種子結晶40を支持するための治具を適宜設計して使用することも可能である。
4 結晶原料
6 融液
7 結晶
8 小傾角境界
10 外周部
20 気密容器
22 円筒ヒータ
24 断熱材
30 るつぼ
32 結晶成長部
32a テーパ部
34 種子結晶の収納部
34b テーパ部
34c 円筒部
36 嵌入部
38 ネック部
40 種子結晶
42a 融液
42b 単結晶
Claims (7)
- 一方向凝固法による結晶育成に用いる結晶育成用るつぼであって、
結晶原料を収納し、かつ結晶を成長させる容器部分である結晶成長部と、
該結晶成長部とネック部を介して連通して設けられた種子結晶の収納部とを備え、
前記ネック部は、前記種子結晶の収納部よりも細く形成されていることを特徴とする結晶育成用るつぼ。 - 前記ネック部と前記種子結晶の収納部の内面とが、一体面として形成され、該内面が、前記結晶成長部に向けて縮径するテーパ面に形成されていることを特徴とする結晶育成用るつぼ。
- 前記種子結晶の収納部の内面が、円筒面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の結晶育成用るつぼ。
- 前記円筒面と前記ネック部との接続部に、内面がネック部に向けて縮径するテーパ面となるテーパ部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の結晶育成用るつぼ。
- 前記種子結晶の収納部は、前記結晶成長部に接続する側と反対側の、るつぼの外面において開口することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の結晶育成用るつぼ。
- 結晶原料を収納し、かつ結晶を成長させる容器部分である結晶成長部と、該結晶成長部とネック部を介して連通して設けられた種子結晶の収納部とを備え、前記ネック部は、前記種子結晶の収納部よりも細く形成された結晶育成用るつぼを使用し、一方向凝固法により結晶を育成する方法であって、
前記ネック部を空き空間として前記種子結晶の収納部に種子結晶を装填し、前記結晶成長部に結晶原料を収納したるつぼを、るつぼの移動方向に温度勾配を設けた育成炉中にセットする工程と、
育成炉の高温側にるつぼを移動させて前記結晶原料を溶融し、結晶原料の融液を前記ネック部を介して前記種子結晶に接触させ種子結晶を部分的に融解して種子付けする工程と、
種子付け工程後、るつぼを高温側から低温側へ移動させ、前記ネック部から前記結晶成長部内に単結晶を成長させる工程と
を備えることを特徴とする結晶の育成方法。 - 請求項6記載の結晶の育成方法を利用してサファイア単結晶を製造する方法であって、
前記結晶原料としてアルミナ材料を使用し、
前記種子結晶として前記種子結晶の収納部に合わせて整形したサファイア単結晶を使用することを特徴とする結晶の育成方法。
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