JP2013017609A - 超音波便秘改善器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 背中から仙骨とその付近に刺激を与えて便秘改善可能な治療器を実現する。
【解決手段】 超音波信号発振回路と、背中から少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる一つのヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により背中の外から振動されて、前記ヘッドの宛がい部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、当該圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力することができるようにした。ヘッドを二以上設け、それらヘッドは間隔をあけて一列又は略一列に配列して、背中から、仙骨の二以上の部位、又は腰椎と仙骨の二以上の部位、又は腰椎から仙骨にかけての二以上の部位に宛がうことができる間隔とした。
【選択図】図1

Description

本願発明は超音波による便秘改善(排便促進を含む)機能を備えた便秘改善器と、便秘改善機能と高周波電位治療機能を兼ね備えた複合型の便秘改善器に関するものである。
古来より、便秘に悩む人は多い。便秘改善剤(特許文献1)、排便促進剤(特許文献2)は特許出願されているが、便秘改善に効果的な治療器は、本件出願人が先に開発した超音波便秘改善器(特許文献3、4)の他には見当たらない。
特開2004−75601号公報 特開2008−13582号公報 特願2010−122633(特許第4722216号) 特願2011−48909(特許文献3の分割出願)
前記特許文献1の便秘改善剤、特許文献2の排便促進剤はいずれも経口剤であるため、食する人によっては体質的に違和感のある場合がある。前記特許文献3、4の超音波便秘改善器は便秘改善効果が確認されている。
本願発明の解決課題は、特許文献3、4と同様に、人間の背中の所定部位に宛がって使用することにより、便秘改善或いは排便促進が可能な機器を提供することにある。
本願発明の超音波便秘改善器は、超音波振動により便秘改善、排便促進が可能な超音波便秘改善器であって、超音波信号発振回路と、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる一つのヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により振動されて前記ヘッドが宛がわれた部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、当該圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力することができるものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、超音波振動により便秘改善、排便促進が可能な超音波便秘改善器において、超音波信号発振回路と、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる二以上のヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により振動されて前記二以上のヘッドが宛がわれた部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、二以上のヘッドは間隔をあけて一列又は略一列に配列され、その間隔は、背中から、仙骨の二以上の部位、又は腰椎及び仙骨の二以上の部位、又は腰椎から仙骨にかけての二以上の部位に宛がうことのできる間隔とし、前記圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力することができるものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、超音波振動により便秘改善、排便促進が可能な超音波便秘改善器において、超音波信号発振回路と、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる二以上のヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により振動されて前記二以上のヘッドが宛がわれた部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、二以上のヘッドは縦方向と横方向の双方又はいずれか一方向に間隔をあけて配列され、その間隔は、背中から、仙骨の二以上の部位、又は腰椎及び仙骨の二以上の部位、又は腰椎から仙骨にかけての二以上の部位に宛がうことのできる間隔とし、前記圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる出力強度と周波数の超音波振動を出力することができるものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、前記超音波便秘改善器において、間隔をあけて二以上設けられた圧電振動子が、同時に又は交互に超音波振動を発生することができるようにしたものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、前記超音波便秘改善器において、圧電振動子が、周波数1.0MHz〜3.0MHzの超音波を発生できるものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、前記超音波便秘改善器において、圧電振動子から発生される超音波の出力強度を、10mW/cm2〜200mW/cm2としたものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、前記超音波便秘改善器において、当該超音波便秘改善器が高電圧発生部とその高電圧発生部から高電圧が供給される電位通電電極を備え、当該電位通電電極は人体に微弱電流が流れるように前記高電圧を人体に印加することができるようにしたものである。
本願発明の超音波便秘改善器は、前記超音波便秘改善器において、電位通電電極が超音波便秘改善器のヘッドケース内に設けられたものである。
本願発明の超音波便秘改善器は次のような効果がある。
(1)ヘッドを、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がって、ヘッドの圧電振動子から発生する超音波振動を、ヘッドを宛がった部位に伝達させることができるので便秘が改善される(通便、排便が良くなる)。この改善メカニズムは医学的には解明されていないが、仙骨又は腰椎から仙骨にかけての部位を超音波振動で振動させることにより、仙骨又は腰椎及び仙骨付近の便秘と関係するつぼや神経(副交感神経と交感神経の双方又はいずれか一方)が刺激されて便秘が改善されるものと考えられる。仙骨は副交感神経と関連していることから、仙骨が超音波で振動されると副交感神経が刺激され、その刺激により、大腸が刺激されて排便、通便が促されるものと考えられる。また、腰椎は副交感神経と直接は関係しないが、腰椎が振動されると交感神経が刺激され、その刺激に副交感神経が反応して、大腸に排便、通便の指令が出されて、排便、通便が促されるとも考えられる。
(2)一つのヘッドが仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことができるようにしたため、圧電振動子から発生する超音波振動がそれら部位に確実に伝達されて便秘が改善される。
(3)二つのヘッドが、仙骨の二以上の部位に、又は腰椎及び仙骨の二以上の部位に、又は腰椎から仙骨にかけての二以上の部位に宛がうことのできる間隔であるため、圧電振動子から発生する超音波振動がそれら部位に確実に伝達されて便秘が改善される。
(4)圧電振動子が超音波振動を伝達し易い硬質材製のヘッドに固定されているので、超音波振動が背中からでも仙骨、又は腰椎及び仙骨、又は腰椎から仙骨にかけて確実に伝達される。
(5)超音波振動の周波数が1.0MHz〜3.0MHzであるため、仙骨又はその付近、又は腰椎及び仙骨又はその付近の便秘と関係するつぼや神経(副交感神経と交感神経の双方又はいずれか一方)が刺激され易く、便秘改善効果が著しい。
(6)超音波便秘改善器が電位治療器と複合型の場合は、超音波による便秘改善だけでなく、電位通電(印加)電極を背中に宛がって、高電圧発生部から発生される高電圧を、前記電位通電電極を介して背中に印加することにより、体内に微弱電流が流れて電位治療も行われる。
(7)超音波便秘改善器が電位治療器と複合型の場合は、便秘改善と電位治療を同時に行うことも別々に行うこともでき、必要に応じて使い分けることができる。
本願発明の超音波便秘改善器の一例のブロック図。 本願発明の超音波便秘改善器の一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図、(c)は裏蓋を外した状態の底面図、(d)は底面図、(e)は平面図、(f)は左側面図、(g)は右側面図、(h)は正面図。 本願発明の超音波便秘改善器の機器本体の一例を示す外観図。 (a)本願発明の超音波便秘改善器を第5腰椎から仙骨にかけて宛がった場合の一例を示す外観図、(b)はヘッドの配置の他例を示す平面説明図。 (a)は背中から仙骨に該当する部位に本願発明の超音波便秘改善器を宛がった状態の脊柱の側面図、(b)は脊柱の前面図。 ブリストル排便スケールの説明図。
本願発明の超音波便秘改善器は図1に示すようにヘッド(通電プローブヘッド)1と、超音波信号発振回路(超音波ドライバー回路)2と、電位発生部3を備えている。
前記ヘッド1は、図4(a)に示すように、背中の外から、少なくとも、仙骨30(図4、図5)の全般又は一部に宛がうことができる形状及びサイズとするのが望ましいが、仙骨30付近(仙骨30から横方向或いは上下方向に少し外れた部位)、又は腰椎及び仙骨30、又は腰椎から仙骨30にかけて宛がうことができる形状及びサイズとすることもできる。ヘッド1を仙骨30に宛がうことができるようにした場合は、仙骨30のS1〜S4(図5(b))のいずれか一又は二以上に宛がうことができる形状及びサイズであっても、仙骨30のS1とS2の間、S2とS3の間、S3とS4の間のいずれか一又は二以上の部位に宛がうことができる形状及びサイズであってもよい。腰椎から仙骨30にかけて宛がうことができるようにする場合は、第5腰椎L5(図4(a))から仙骨30にかけて宛がうことができるようにするのが望ましいが、場合によっては第4腰椎L4から仙骨30に掛けて宛がうことができるようにしてもよい。いずれの場合も、ヘッド1を宛がった部位に超音波振動を伝達して、便秘に関するつぼや神経(交感神経、又は交感神経と副交感神経の双方)を刺激することができるようする。
ヘッド1は一つでもよく、二以上であってもよい。要は、ヘッド1を前記部位に宛がって超音波振動させると、その超音波振動により便秘に関するつぼや神経(交感神経と副交感神経の双方又はいずれか一方)を刺激できるようにする。図2(a)では一つのヘッドケース1aに二つの収容部1bを設け、夫々の収容部1bに圧電振動子4を収容固定して一つのヘッドケース1aに二つのヘッド1を設けてある。二つのヘッド1は間隔をあけて一列又は略一列に配列してある。その間隔は、仙骨30のS1〜S4のいずれか二以上に宛がうことのできる間隔、或いは、腰椎(第4腰椎L4又は第5腰椎L5)と仙骨30の双方、又は腰椎(第4腰椎L4又は第5腰椎L5)から仙骨30にかけて宛がうことのできる間隔とするのがよい。収容部1bの形状は円形に限らず他の形状、例えば、縦長或いは横長の楕円形とか三角形といったように、宛がい部分に宛がい易い形状にすることができる。
二以上のヘッドを設けた場合は、夫々のヘッドの圧電振動子が同時に又は交互に超音波振動を発生するようにすると、ヘッドの発熱が殆どなく、過熱により皮膚が火傷することがない。
圧電振動子4は、少なくとも仙骨30にヘッド1を宛がうことにより、少なくとも仙骨30に超音波振動を与えて、仙骨30に繋がる便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力できるものである。圧電振動子4が発生する超音波振動数(周波数)は1.0MHz〜3.0MHz程度が望ましい。後記する実験例ではヘッドが二つの超音波便秘改善器を使用し、一方のヘッドの超音波振動周波数を1.5MHz、他方のヘッドの超音波振動周波数を2.0MHzにした。圧電振動子から発生される超音波出力の強度は10mW/cm2〜200mW/cm2が望ましい。
図1、図2(a)〜(h)のヘッド1は、絶縁樹脂製のヘッドケース1aに二つの収容部1bが設けられ、夫々の収容部1b内に圧電振動子4が内蔵固定して、一つのヘッドケース1aに二つのヘッド1を設けてある。圧電振動子4は超音波信号発振回路2から発振される超音波信号が印加されると電気エネルギーを物理的な振動に変換する振動子である。圧電振動子4は共振周波数をもっており、図1では二つの圧電振動子4の夫々の周波数は夫々1.5MHzと2.0MHzとした。圧電振動子4の共振周波数は他の周波数であってもよく、例えば、1.0MHz〜3.0MHzの範囲で選択することができる。二つ以上の圧電振動子4を使用した場合、夫々の共振周波数は同じであっても異なるものであってもよい。
ヘッド1が一つの場合は、一つのヘッドケース1aに一つの収容部1bを設け、その収容部に圧電振動子を内蔵固定する。収容部1bは必ずしもヘッドケース1aの表側に突出させる必要はなく、一つ又は二つ以上の圧電素子を収容できれば平面状であってもよい。
前記ヘッドケース1aは圧電振動子4から発生される超音波振動が伝達され易い材質製、例えば硬質樹脂が適し、硬質樹脂としては、例えば、ポリアセタール(市販のポリアセタール:ジュラコン:ポリプラスチック社製品)が適する。ヘッドケース1aには円形に窪んだ収容部1bを二つ設けて、夫々の収容部1b内に圧電振動子4を収容し、ヘッドケース1aの底面に蓋1cを被せて固定してある。蓋1cはポリプロピレン(PP樹脂)、アクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS樹脂)、ポリアセタールといった各種材質製とすることができる。ヘッドケース1aや蓋1cが軟質材の場合は圧電振動子4から発振される超音波振動が吸収されて腰椎に伝達されにくくなる。材料として金属(チタンを含む)のような硬質材を使用することもできるが、その場合は、それらが、超音波振動により発熱して、それを宛がっている部位が低温火傷をするおそれがあるが、熱が背中に伝わらないようにすれば、金属のような熱伝導性の良好な硬質材であっても使用することができる。
前記二つの収容部1bはヘッドケース1aの表面に突設して、背中から仙骨30に、又は腰椎及び仙骨30に、又は腰椎から仙骨30にかけて宛がうときに、圧電振動子4の位置を確認し易くして、それら宛がい部位に宛がい易くしてある。図示したヘッドケース1aの形状は楕円形である。そのサイズは大人用、子供用といったように用途に合わせて選択できる。一例としては、長さL=80.00±6.00mm、幅W=45.00±6.00mm、二つの収容部1bの中心部間隔S=35.00±5.00mm、厚さT=12.00±3.00mm、収容部1bの表面側への突出寸法P=3.00mm、収容部1bの直径φ=26.00±6.00mmとしてあるが、他の寸法とすることもできる。ヘッド1は宛がい部位に宛がい易いものが良く、そのためには、二つの収容部1bの間が湾曲可能な構造や可撓性或いは弾力性のある材質製とすることもできる。収容部1bは三以上にすることもできる。
図5(b)に示すように、仙骨30は尾骨40側が細くなっているため、ヘッド1は図4(a)のように腰椎側(上部)の幅を仙骨側(下部)側の幅よりも狭くして(下方細りのほぼ三角形)にして、図4(a)に示すように幅の細い仙骨側を上後腸骨棘の内側にある仙骨に宛がい易くすることもできる。
ヘッドケース1aを図4(b)のように下方細りにし、幅の広い上部に横に並べて二つの収容部1bを設け、幅の細い下部に一つの収容部1bを設け、夫々の収容部1b内に圧電振動子を収容固定して三つのヘッド1を設けることもできる。ヘッド1の配置は図示した以外の配置であってもよい。
前記超音波信号発振回路2は、ヘッド1に設けられている圧電振動子4の共振周波数又はその付近の周波数の信号を生成して、圧電振動子4に印加する回路である。圧電振動子4は超音波信号発振回路2で発振された信号が印加されることにより、電気エネルギーを物理的な振動(超音波)に変換する振動子である。圧電振動子4には既存のものを使用することができる。超音波信号発振回路2の発振周波数は圧電振動子4の共振周波数により決定される。図1では共振周波数が1.5MHzと2.0MHzの二つの圧電振動子4を備えているので、超音波信号発振回路2の発振周波数は1.5MHzと2.0MHzの二つの信号を発振できる。圧電振動子4には前記共振周波数と異なる共振周波数のものを使用することもできる。二つの圧電振動子4の共振周波数は同じものであってもよい。超音波信号発振回路2の発振周波数は圧電振動子4の共振周波数に合わせて設定する。
超音波信号発振回路2は発振周波数の異なるものを二つ用意し、両発振回路2をコンピュータ(後記するCPU回路)で自動的に切替え操作したり、手動で切替え操作したりすることができる。切替えの一例としては、発振周波数1.5MHzが100μsec発振すると900μsec休止し、その休止中に、自動的に2.0MHz、100μsecの発振に切替わって900μsec休止し、以後、自動的にその切替えが繰り返されるようにすることができる。発振継続時間は100μsecに限らず他の時間に切替え可能である。必要であれば、1.5MHzと2.0MHzを同時に発振させることもできる。超音波信号発振回路2の発振出力強度の適正値は使用する人の体格、体重、体内脂肪等により異なるが、一例としては10mW/cm2〜200mW/cm2程度が適する。これら条件は後記するKEY入力部14から入力して設定することができる。機器の各設定を行い、運転を開始/停止させる操作を行う。入力信号はCPU回路12で制御される。
前記電位発生部3は高電圧(低電圧=AC150V、高電圧=AC300V、40kHz〜70kHz)の発生回路を有し、発生した電圧を前記ヘッド1のヘッドケース1aに内蔵されている電位通電電極5に印加する。電位発生部3の発生電圧も必要な他の電圧とすることができる。前記電位通電電極5は、電位発生部3で発生した高電圧を印加させるものであり、前記ヘッドケース1aにより絶縁される構造となる。
前記超音波信号発振回路2は機器本体(筐体)6に内蔵されている。機器本体6にはコードリール7、電源スイッチ8、安定化電源9、DC/DCコンバータ10、昇圧回路11、CPU回路12、LED表示部13、KEY入力部14、ブザー(BZ)出力部15、電位制御部16、コネクタ17を備えている。
機器本体6は図3に示すように、電位出力設定部20にタイマーの時間表示部(LED表示)21、電位電圧切替え部スイッチ22、電位高低表示ランプ23が設けられている。機器本体6は図3に示すようにマイクロバイブレータ(超音波出力)設定部25を備え、前記二つの圧電振動子4の一方の出力を切替え操作可能なA出力部と、他方の出力を切り替え操作可能なB出力部を備え、夫々の出力部に、強さ切替えボタン26、出力時間可変ボタン27が設けられている。また、運転表示ランプ28、開始/停止スイッチ29が設けられている。
図1のコードリール7は、商用電源から機器に電源供給を行う電源コードが引出し可能に巻き取られているものである。
図1の電源スイッチ8は2極2回路の開閉が可能で、機器への電源供給のON−OFFを行うものである。
図1の安定化電源9は商用電源(通常:AC85V〜AC264V)の入力電圧をDC12V(又はDC15V)に変換して供給する電源装置である。変換されるDC電圧は他の電圧にすることもできる。
図1のDC/DCコンバータ10は前記安定化電源9から供給されるDC12V(又はDC15V)の電圧をCPU回路駆動用のDC5V(他の電圧でもよい)に降圧するDC/DCコンバータ回路(又はシリーズレギュレータ回路)である。
図1の昇圧回路11は超音波信号発振回路2用の電源を生成するものである。電圧はDC24Vが想定されるが、超音波の出力エネルギーにより最終決定される。
図1のCPU回路12は機器全体の機能を制御するマイコン回路であり、LED表示部13、KEY入力部14、BZ出力部15等の全てを統括して制御して、BZ吹鳴、超音波出力、電位出力、タイムカウント等を行う回路である。
図1のLED表示部13は機器の動作状態を表示するモニターとしての役割を担う部分であり、前記CPU回路12にて制御される。
図1のKEY入力部14は、機器の各部の入力設定を行い、運転を開始/停止させる操作を行う部分である。入力信号はCPU回路12により制御される。
図1のBZ出力部15は、KEY入力部14の入力信号発生時のKEY操作音、運転終了時の終了音を発生する。吹鳴は前記CPU回路12で制御される。
図1の電位制御部16は電位発生部3への入力電圧を制御する回路であり、高電圧(低=AC150V、高=AC300V、40kHz〜70kHz)の発生回路を有する。電位制御部16で発生した電圧は電位発生部3に入力され、電位発生部3が出力する電圧は入力電圧の高さで低/高と切替わる。電位発生部3で発生した電圧は電位通電電極5に印加される。
図1のコネクタ17は機器本体6と電位発生器3を着脱可能な接続器である。コネクタ17はヘッド1を着脱可能な接続器であってもよく、電位発生器3とヘッド1の双方を着脱可能なものであってもよい。
(超音波便秘改善器の使用例)
本願発明の超音波便秘改善器の使用の一例としては、椅子に座っている人の背中であって、少なくとも仙骨30に該当する位置に、図4(a)、図5(a)のようにヘッド1を宛がって、接着テープ、接着剤、ベルトなどで背中に固定する。このとき、ヘッド1のうち圧電振動子4側の面を背中側にして仙骨30又はその付近、腰椎(第5腰椎L5或いは第4腰椎L4の下部)から仙骨30にかけての部位に位置決めする。その宛がい部位で超音波信号発振回路2から超音波信号を発振して圧電振動子4に印加する。これにより圧電振動子4が振動して超音波振動が発生して体内の仙骨30又はその付近、腰椎から仙骨30にかけての部位に伝達され、その付近が刺激されて、便秘が改善される。1回の継続使用時間は使用する人により異なるが数十分程度が適する。使用日数は使用する人の体調に合わせて毎日或いは数日置きといったようにすることができる。
背中へ宛がった超音波便秘改善器の固定方法としては、使用する人がうつ伏せになり、その人の背中の上にヘッド1を載せ、そのヘッド1の上に例えば砂袋のような重しを載せて固定することも、仰向けに寝て背中の下にヘッド1を敷くこともできる。背中に宛がった超音波便秘改善器の外周にベルトやバンドを回して背中に固定することもできる。
ヘッド1を背中に宛がう際に、背中にジェルを塗布し、その上からヘッド1を宛がうこともできる。ジェルを塗布することにより、背中とヘッド1の間に隙間ができにくくなり、超音波振動が背中に伝達され易くなる。
本願発明の超音波便秘改善器を電位治療器として使用するには、ヘッド1を例えば背中の所定部位に宛がい、電位制御部16で電位発生部3を制御して、電位発生部3から高電圧(「低」=AC150V、「高」=AC300V、40kHz〜70kHz)の電圧を発生させ、それを電位通電電極5に印加して電界を発生させる(人体に電界をかける)と、ヘッド1を宛がった人体に電圧が掛かり、微弱電流(数mA)が流れて電位治療が行われる。
(超音波便秘改善器の使用実験1)
本願発明の超音波便秘改善器この実験では二つのヘッド(一方のヘッドの超音波振動周波数1.5MHz、他方のヘッドの超音波振動周波数2.0MHz)を備えた本願発明の超音波便秘改善器のヘッドを、被検者の背中の第5腰椎L5から仙骨30にかけて宛がった。このとき、超音波振動周波数1.5MHzのヘッドを第5腰椎L5側、2.0MHzのヘッドを仙骨30側にして宛がった。これらヘッド1は圧電振動子4側の面を背中側にして宛がい、それらヘッド1の外から腹部の外周にベルトを回して背中に固定した。その固定状態で夫々の圧電振動子4から発生される周波数1.5MHz、2.0MHz、出力強度50mW/cm2の超音波振動を交互に発生して、背中の外から前記第5腰椎L5から仙骨30にかけて、又はそれらの付近に伝達させた。1回の使用時間は20分である。夫々のヘッドの作動時間は0.2秒、休止時間は0.8秒とし、一方のヘッドの作動中は他方のヘッドが休止するようにした。
82歳男性(被験者1)、76歳女性(被験者2)、17歳女性(被験者3)、10歳女性(被験者4)に本願発明の超音波便秘改善器を装着して実験を行い、その結果を表1〜表4に示す。表1〜表4には超音波便秘改善器を装着しない日(非装着日)の翌日と、超音波便秘改善器を装着した日(装着日)の翌日の排便状況を示した。
(被験者1)
2011年6月3日〜7月4日までの排便状況を表1に示す。表1には、非装着日翌日29日間(排便確認日2011年6月3日〜7月1日)、装着日翌日3日間(排便確認日2011年7月2日〜7月4日)の排便の有無、排便時刻を記録した。表1からわかるように、非装着日翌日29日間の排便回数は17回で、排便頻度は17/29=0.59であったが、装着日翌日3日間の排便回数は2回で、排便頻度は2/3=0.67に改善された。
(被験者2)
表2からわかるように、非装着日翌日3日間の排便回数は1回で、排便頻度は1/3=0.33であったが、装着日翌日3日間の排便回数は4回で、排便頻度4/3=1.33に改善された。
(被験者3)
表3からわかるように、非装着日翌日5日間の排便回数は1回で、排便頻度は1/5=0.20であったが、装着日翌日3日間の排便回数4回で、排便頻度は4/3=1.33に改善された。
(被験者4)
表4からわかるように、非装着日翌日3日間の排便回数は2回であり、排便頻度は2/3=0.67であったが、装着日翌日3日間の排便回数は6回で、排便頻度は6/3=2.00に改善された。
表5は、被験者1〜4の超音波便秘改善器の非装着期間及び装着期間の排便頻度の結果をまとめたものである。
(超音波便秘改善器の使用実験2)
この実験では二つのヘッド(一方のヘッドの超音波振動周波数1.5MHz、他方のヘッドの超音波振動周波数2.0MHz)を備えた本願発明の超音波便秘改善器を使用し、その二つのヘッドを被検者1の背中から仙骨30の上の部位に宛がった。このとき、ヘッド1の圧電振動子4側の面を背中側にして宛がい、それらヘッド1の外から腹部の外周にベルトを回して背中に固定した。その固定状態で夫々の圧電振動子4から発生される周波数1.5MHz、2.0MHz、出力強度50mW/cm2の超音波振動を交互に発生して、背中の外から仙骨30又はその付近に伝達させた。1回の使用時間は20分である。夫々のヘッドの作動時間は0.2秒、休止時間は0.8秒とし、一方のヘッドの作動中は他方のヘッドが休止するようにした。
表6に2011年4月15日〜6月2日までの非装着日翌日及び装着日翌日の排便状況を示す。表6には、非装着日12日間(排便確認日2011年4月15日〜4月26日)、装着日12日間(排便確認日2011年4月27日〜5月8日:この間の2日は装着忘れ)、再度の対照期間として非装着日9日間(排便確認日2011年5月9日〜5月17日)、装着日7日間(排便確認日2011年5月18日〜5月24日:この間の2日は装着忘れ)、非装着日9日間(排便確認日2011年5月25日〜6月2日)の排便状況、ブリストル排便スケールを記録した。日ごとの装着の有無で翌日の排便頻度と排便スケールに差があるかを検定した。ブリストル排便スケールには図6に示すものを使用した。
使用実験2の結果を表7に示す。表7に示すように便秘改善が確認された。排便頻度に関しては、非装着日翌日0.44回/日が装着日翌日0.73回/日であり、2.3日に1回が、1.4日(P=0.056:フィッシャーの直接確率検定)に1回と排便頻度が上がる傾向にあった。ブリストル排便スケールに関しては、非装着日翌日2.8に対して装着日翌日3.2と、装着日翌日の排便が軟らかくなる傾向がみられた。結論として、本願発明の超音波便秘改善器の装着により翌日の排便頻度が高くなり、ブリストル排便スケールで示される通り便が軟らかくなり便秘の緩和に寄与する可能性が示唆された。
1 ヘッド(通電プローブヘッド)
1a ヘッドケース
1b 収容部
1c 蓋
2 超音波信号発振回路(超音波ドライバー回路)
3 電位発生部
4 圧電振動子
5 電位通電電極
6 機器本体(筐体)
7 コードリール
8 電源スイッチ
9 安定化電源
10 DC/DCコンバータ
11 昇圧回路
12 CPU回路
13 LED表示部
14 KEY入力部
15 ブザー(BZ)出力部
16 電位制御部
17 コネクタ
20 電位出力設定部
21 タイマーの時間表示部(LED表示)
22 電位電圧切替え部スイッチ
23 電位高低表示ランプ
25 マイクロバイブレータ(超音波出力)設定部
26 強さ切替えボタン
27 出力時間可変ボタン
28 運転表示ランプ
29 開始/停止スイッチ
30 仙骨
40 尾骨
L1 第1腰椎
L2 第2腰椎
L3 第3腰椎
L4 第4腰椎
L5 第5腰椎

Claims (8)

  1. 超音波振動により便秘改善、排便促進が可能な超音波便秘改善器であって、超音波信号発振回路と、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる一つのヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により振動されて前記ヘッドが宛がわれた部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、当該圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力することを特徴とする超音波便秘改善器。
  2. 超音波振動により便秘改善、排便促進が可能な超音波便秘改善器において、超音波信号発振回路と、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる二以上のヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により振動されて前記二以上のヘッドが宛がわれた部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、二以上のヘッドは間隔をあけて一列又は略一列に配列され、その間隔は、背中から、仙骨の二以上の部位、又は腰椎及び仙骨の二以上の部位、又は腰椎から仙骨にかけての二以上の部位に宛がうことのできる間隔とし、前記圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力することを特徴とする超音波便秘改善器。
  3. 超音波振動により便秘改善、排便促進が可能な超音波便秘改善器において、超音波信号発振回路と、背中から、少なくとも仙骨に、又は腰椎及び仙骨に、又は腰椎から仙骨にかけて宛がうことのできる二以上のヘッドと、超音波信号発振回路からの超音波信号により振動されて前記二以上のヘッドが宛がわれた部位に伝達できる超音波振動を発生する圧電振動子を備え、二以上のヘッドは縦方向と横方向の双方又はいずれか一方向に間隔をあけて配列され、その間隔は、背中から、仙骨の二以上の部位、又は腰椎及び仙骨の二以上の部位、又は腰椎から仙骨にかけての二以上の部位に宛がうことのできる間隔とし、前記圧電振動子は前記超音波振動が伝達され易い材質製のヘッドに固定され、便秘に関するつぼや神経を刺激できる強度と周波数の超音波振動を出力することを特徴とする超音波便秘改善器。
  4. 請求項2又は請求項3記載の超音波便秘改善器において、間隔をあけて二以上設けられた圧電振動子が、同時に又は交互に超音波振動を発生することを特徴とする超音波便秘改善器。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の超音波便秘改善器において、圧電振動子が、周波数1.0MHz〜3.0MHzの超音波を発生できることを特徴とする超音波便秘改善器。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の超音波便秘改善器において、圧電振動子から発生される超音波の出力強度が10mW/cm2〜200mW/cm2であることを特徴とする超音波便秘改善器。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の超音波便秘改善器において、当該超音波便秘改善器が高電圧発生部とその高電圧発生部から高電圧が供給される電位通電電極を備え、当該電位通電電極は人体に微弱電流が流れるように前記高電圧を人体に印加することができることを特徴とする超音波便秘改善器。
  8. 請求項7項記載の超音波便秘改善器において、電位通電電極が超音波便秘改善器のヘッドケース内に設けられたことを特徴とする超音波便秘改善器。
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