JP2013017507A - 分光画像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対向する光学基板の面間隔を可変として複数の波長を選択して透過させる可変分光素子1、撮像素子2、撮像素子からの信号を用いて画像を生成する分光画像生成部3を有する分光画像装置であって、複数の波長の値を入力するための入力部4、入力された波長の値に基づいて光学基板間の面間隔を制御する面間隔制御部5、入力された複数の波長の値を用いて面間隔制御部に対し、撮像素子による当該時点での対象となっている波長での露光処理期間の終了よりも早い所定時期に、撮像素子による次の対象となる波長に対する光学基板間の面間隔制御の開始を指示する開始時期制御部6を有する。
【選択図】図1
Description
理想的には、図17に示すように、エタロン型の可変分光素子が、構成する光学部材の面間隔を、カメラの露光処理期間中は所定の分光波長に応じた間隔に保持し、カメラの遮光処理期間内に、次の分光波長に応じた間隔への変更動作を完了することが望まれる。
図18はエタロン型の可変分光素子を備えた分光画像装置を用いて動画で分光画像を得る場合において、カメラシーケンスと、エタロンを構成する光学基板の面間隔制御とに生じるタイムラグの一例を示すタイミングチャートである。
図18に示すように、面間隔の制御指令に対してエタロン型の可変分光素子を構成する光学基板が動き出すまでには、例えば、アクチュエータそのものが持っている遅れ時間、サンプリング周期による遅れ時間、制御アルゴリズムで発生する遅れ時間等の遅れ時間T1が存在する。そして、この遅れ時間T1が遮光処理期間よりも大きい場合、遮光処理期間の開始と同時に面間隔制御の制御指令を出したときに、エタロン型の可変分光素子を構成する光学基板が露光処理期間の開始時点において、必要とされる面間隔に到達していない状態が生じ得る。これでは、露光処理期間に入ってからもアクチュエータが移動を完了するまでの間T2は、所望の設定波長とは異なる不要の波長成分まで分光されてしまうことになる。
なお、本発明の分光画像装置は、動画を取得する場合に最も効果が大きいが、高速で波長を切り替えて静止画を取得する場合にも有効である。
本発明の分光画像装置は、可変分光素子1と、撮像素子2と、分光画像生成部3と、画像取得条件入力部4と、面間隔制御部5と、面間隔制御開始時期制御部6を有している。なお、図1中、7は撮像素子制御部、8は露光処理開始時期制御部、10は生体組織等の被写体である。
撮像素子2は、露光処理期間において可変分光素子1を透過した光を画像信号に変換して出力する。
分光画像生成部3は、撮像素子2を介して出力された画像信号を用いて、複数の波長の画像(複数の波長の合成画像や夫々の波長の画像)を生成する。
画像取得条件入力部4は、可変分光素子1が透過させる光の波長、撮像素子2の露光タイミングなどの画像取得条件を、操作者が例えば画面入力等により設定することができるように構成されている。
面間隔制御部5は、画像取得条件入力部4を介して入力された波長の値に基づいて、対向する光学基板間の面間隔を制御するように構成されている。
面間隔制御開始時期制御部6は、画像取得条件入力部4を介して入力された複数の波長の値を少なくとも用いて、面間隔制御部5に対し、撮像素子2による当該時点での画像信号変換出力対象となっている波長での露光処理期間の終了よりも早い所定時期に、撮像素子2による次の画像信号変換出力対象となるべき波長に対する対向する光学基板間の面間隔制御の開始を指示するように構成されている。
なお、撮像素子2には、画像取得条件入力部4を介して入力された露光タイミングの値に基づいて、撮像素子2の露光タイミング(露光時間、遮光時間)を制御する撮像素子制御部7が接続されている。
しかるに、本実施形態の分光画像装置によれば、面間隔制御開始時期制御部6が、面間隔制御部5に対し、撮像素子2による当該時点での画像信号変換出力対象となっている波長での露光処理期間の終了よりも早い所定時期に、撮像素子2による次の画像信号変換出力対象となるべき波長に対する対向する光学基板間の面間隔制御の開始を指示する。このため、この露光処理期間の終了よりも早い所定時期を、上述した次の露光処理期間に入ってからアクチュエータが移動を完了するまでの間T2の遅れ時間分を前倒しした時期とすることで、光学基板の移動を遮光処理期間内に完了させることができる。その結果、撮像素子2の露光処理の全処理期間において、光学基板の面間隔が変動しない状態を保持でき、所望の設定波長の波長成分のみを分光して、分光精度の高い画像を得ることができ、高速で波長を切り替える複数波長からなる動画を取得した場合でも、高い波長分解能が得られる。
このようにすれば、複数の波長の値に加えて、撮像素子2の露光時間及び遮光時間の値を用いる分、面間隔制御開始時期制御部6が、対向する光学基板間の面間隔の制御の開始時期をより正確に検出でき、その結果、得られる画像の分光精度をより高精度に向上させることができる。
このようにすれば、多様な波長に対する面間隔制御開始時期が検出し易くなる。
このようにすれば、多様な波長に対する面間隔制御開始時期が検出し易くなり、しかも、複数の波長の値に加えて、撮像素子2の露光時間及び遮光時間の値を用いる分、面間隔制御開始時期制御部6が、対向する光学基板間の面間隔の制御の開始時期をより正確に検出でき、その結果、得られる画像の分光精度をより高精度に向上させることができる。
そのような場合、面間隔制御部5が面間隔制御開始時期制御部6の指示した時間分前倒しして面間隔制御を開始しても、次の露光処理期間に入る以前にアクチュエータの移動を完了させることができず、次の露光処理期間開始後もアクチュエータの移動が完了するまでの間、所望の設定波長とは異なる不要の波長成分が分光されてしまう。
しかるに、対向する光学基板間の面間隔制御の開始時期及び撮像素子2の露光処理の開始の遅延時間を検出し、面間隔制御部5に対し、対向する光学基板間の面間隔制御を、検出した開始時期に開始するように指示するとともに、撮像素子制御部7に対し、撮像素子2の露光処理の開始時期を、検出した遅延時間分遅らせるように指示するようにすれば、露光タイミングとの相対的な関係において、光学基板が動き出すまでの遅れ時間T1が長くなるような場合であっても、撮像素子2の露光処理の全処理期間において、光学基板の面間隔が変動しない状態を保持できる。その結果、所望の設定波長の波長成分のみを分光して、分光精度の高い画像を得ることができ、高速で波長を切り替える複数波長からなる動画を取得した場合でも、高い波長分解能が得られる。
しかるに、露光処理開始時期制御部8が、面間隔制御部5が対向する光学基板間の面間隔を制御しているときの光学基板間の面間隔の値をリアルタイムで取得し、取得した光学基板間の面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、撮像素子制御部7に対し、その時点を基準とする所定の時期に撮像素子2の露光処理を開始するように指示すれば、光学基板間が殆ど所望の面間隔になった後に露光処理を開始することで露光処理期間における所望の波長成分以外の不要な波長成分の分光を極力少なくすることができ、分光精度の高い画像を得ることができる。
しかるに、露光処理開始時期制御部8が、リアルタイムで取得した前後の時点の面間隔の値を用いて光学基板の移動速度を算出し、算出した光学基板の移動速度が0となっている時点における面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、撮像素子制御部7に対し、その時点を基準とする所定の時期に撮像素子2の露光処理を開始するように指示するようにすれば、撮像素子2の露光処理が開始された後の時点において光学基板間の面間隔の値が所定の範囲を外れることがなくなるので、所望の波長成分以外の不要な波長成分の分光を極力少なくすることができ、分光精度の高い画像を得ることができる。
図2は本発明の各実施例に共通に適用される分光画像装置の一例としてのビデオ内視鏡システムの全体構成を示すブロック図である。
図2の分光画像装置11は、生体の体腔内に挿入される挿入部12と、挿入部12内に配置される撮像ユニット13と、複数種類の波長帯域の光を発する光源ユニット14と、撮像ユニット13および光源ユニット14を制御する制御ユニット15と、撮像ユニット13により取得された画像を表示する表示ユニット16を備えている。
より詳しくは、可変分光素子は、例えば、一対の光学基板と、一対の光学基板における対向する面同士の面間隔を測定するための4組の一対の静電容量センサと、一対の光学基板の一方を移動させるためのアクチュエータであり、後述の可変分光素子制御回路29により駆動を制御される4つのピエゾ素子を有している。4組の一対の静電容量センサ同士、4つのピエゾ素子同士は、夫々、一対の光学基板の対向する面の各々の重心を結んだ線を軸として対称となる位置に配置されている。
撮像素子駆動回路28および可変分光素子制御回路29は、光源制御回路20に接続され、光源制御回路20による光源18,19の切り替えに同期して可変分光素子および撮像素子を駆動制御するようになっている。
可変分光素子制御回路29は、図1の分光画像装置における面間隔制御部5、面間隔制御開始時期制御部6を有している。
また、撮像素子駆動回路28及び可変分光素子制御回路29は、画像取得条件入力部32に接続されている。
フレームメモリ30及び画像処理回路31は、図1の分光画像生成部3に相当する。
画像取得条件入力部32は、例えば、内視鏡本体と接続するパーソナルコンピュータのディスプレイ装置に表示・入力可能な入力画面等で構成されており、図1の分光画像装置における画像取得条件入力部4に相当する。
表示ユニット16は、例えば、パーソナルコンピュータに接続されたディスプレイ装置で構成され、画像処理回路31が処理した画像を表示する。なお、画像処理回路31は、表示ユニット16は、例えば、500、600、700nmの波長を連続で切り替えて撮影した場合において、それらの複数の波長を合成した画像を表示する他に、夫々の波長の画像を独立して表示することも可能に構成されている。
図3は実施例1の分光画像装置におけるカメラシーケンスとエタロン型の可変分光素子を構成する光学基板の動作を示すタイミングチャートで、(a)はその一例にかかる図、(b)はその第1変形例にかかる図である。図4は実施例1の分光画像装置における全体の制御構成を模式的に示すブロック図である。図5は実施例1の分光画像装置における面間隔制御開始時期制御部の内部構成を模式的に示すブロック図である。図6は実施例1の分光画像装置における面間隔制御開始時期制御部の処理ステップを示すフローチャートで、(a)はその一例にかかる図、(b)はその第1変形例にかかる図である。なお、実施例1及び実施例1の第1変形例の分光画像装置の基本的な構成は、図2に示したとおりである。また、説明の便宜上、図1に相当する構成については図1の符号を用いて説明することとする。
前倒しする時間T3は、例えば、予め、面間隔の制御指令に対してエタロン型の可変分光素子を構成する光学基板が動き出すまでの遅れ時間T1や、次の露光処理期間に入ってからもアクチュエータが移動を完了するまでの間T2について、予め実験的な測定を行うことによって求めておき設定値として所定の記憶領域に記憶されている。なお、ここでの光学基板の動作時間は、例えば、初期状態の面間隔から所望の波長に対応する面間隔となるまでの時間である。
面間隔制御開始時期制御部6は、画像取得条件入力部32(4)で入力された波長に応じて、所定の記憶領域に記憶された前倒し時間T3を検出し、検出した時間T3だけ前倒しした時期を面間隔制御の開始時期として検出する。そして、面間隔制御部5に対し面間隔制御の開始時期を指示する。
そのようにすれば、光学基板の移動時間を最小限にすることができ、面間隔制御の開始から終了までの時間を短縮化できるので、より高速で波長を切り替える複数波長からなる動画を取得した場合でも、高い波長分解能が得られる。
直前の画像の露光処理が開始したときをトリガーとして、まず、内視鏡全体のコントローラが、画像取得条件入力部32(4)を介して入力された波長の値を用いて、一対の光学基板の対向する面の重心同士の間隔の目標値g、それらの重心同士を結んだ線に垂直な面と一方の光学基板の対向する面とがなす第1の角度の目標値φ1及び第2の角度の目標値φ2を入力する。
撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)は、画像取得条件入力部32(4)で入力された露光タイミングの値に基づいて、所定の露光タイミング(露光時間、遮光時間)で撮像素子2の露光処理を制御する。撮像素子2は所定の露光タイミング(露光時間、遮光時間)によるカメラシーケンスでもって露光処理期間において可変分光素子1を透過した光を画像信号に変換して出力する。
上記目標値g、φ1、φ2が入力された後、図示しないセンサ出力変換部が、4組の静電容量センサにより測定された各静電容量センサの配置位置における一対の光学基板の面間隔x1,x2,x3,x4を取得し、それらの面間隔x1,x2,x3,x4を、一対の光学基板の対向する面の各々の重心同士の間隔の現在値g’、一対の光学基板の対向する面の重心同士を結んだ線に垂直な面と一方の光学基板の対向する面がなす第1の角度の現在値φ1’及び第2の角度の現在値φ2’に変換する。
重心同士の間隔の現在値g’、第1の角度の現在値φ1’及び第2の角度の現在値φ2’は、夫々次の式により求まる。
g’=(x1+x2+x3+x4)/4
φ1’=(x3−x1)/2r
φ2’=(x4−x2)/2r
ここで、rは光学基板1の面上における重心から4組の静電容量センサ2の配置位置までの距離である。
次に、図示しない指令値算出部において、差分値に基づいてPID制御を行い、指令値を求める。
なお、本実施例における面間隔制御部5は、センサ出力変換部、差分値算出部、指令値算出部、指令値変換部におけるこれらの制御処理及びその制御処理に基づく4つのピエゾ素子の駆動のうち、一対の光学基板の対向する面の重心同士の間隔についての制御動作を行う構成を指している。
面間隔制御開始時期制御部6は、その一例として、図6(a)に示すように、画像取得条件入力部32(4)を介して入力された波長に対応する所定の前倒し時間T3を検出する(ステップS1)。次に、面間隔制御部5に対し、検出した前倒し時間T3だけ早い時期に面間隔制御を開始するように、指令信号を送信する(ステップS2)。面間隔制御部5は、指令信号に従った時期に面間隔制御を開始する(ステップS3)。
以下、上述したセンサ出力変換部、差分値算出部、指令値算出部、指令値変換部におけるこれらの制御処理及びその制御処理に基づく4つのピエゾ素子の駆動が繰り返される。
以下、上述したセンサ出力変換部、差分値算出部、指令値算出部、指令値変換部におけるこれらの制御処理及びその制御処理に基づく4つのピエゾ素子の駆動が繰り返される。
図7は実施例1の第2変形例の分光画像装置におけるカメラシーケンスとエタロン型の可変分光素子を構成する光学基板の動作を示すタイミングチャートである。図8は実施例1の第2変形例の分光画像装置における全体の制御構成を模式的に示すブロック図である。図9は実施例1の第2変形例の分光画像装置における面間隔制御開始時期制御部の処理ステップを示すフローチャートである。なお、実施例1の第2変形例の分光画像装置の基本的な構成は、図2に示したとおりである。また、説明の便宜上、図1に相当する構成については図1の符号を用いて説明することとする。
その他の構成は実施例1の分光画像装置と略同じである。
第2変形例の分光画像装置では、上述した目標値g、φ1、φ2が入力された後、面間隔制御部5、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)等による制御に先立ち、面間隔制御開始時期制御部6が次の処理を行う。
面間隔制御開始時期制御部6は、図9に示すように、画像取得条件入力部32(4)を介して入力された前後の波長から目標とする面間隔にするために必要な光学基板の移動距離を指令距離として検出する(ステップS1”)。次に、検出した指令距離を用いてルックアップテーブルを検索し、面間隔制御の前倒し時間T3を検出する(ステップS2”)。次に、画像取得条件入力部32(4)を介して入力された露光タイミング(露光時間、遮光時間)が、検出した前倒した前倒し時間T3を用いて、検出した前倒し時間T3だけ面間隔制御の開始時期を早めることで、光学基板の移動を遮光処理期間内に完了させることが可能な露光タイミングであるか否かをチェックする(ステップS3”)。遮光処理期間内に完了させることができない露光タイミングである場合、次のステップS4”,S5”の処理を行う。露光期間における光学基板の移動完了までに要すると予測される時間T4を撮像素子2の露光処理の開始の遅延時間として検出する(ステップS4”)。次いで、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、撮像素子2の露光処理の開始時期を、検出した遅延時間T4だけ遅らせるように指示する(ステップS5”)。次に、面間隔制御開始時期制御部6は、面間隔制御部5に対し、検出した前倒し時間T3だけ早い時期に面間隔制御を開始するように、指令信号を送信する(ステップS6”)。面間隔制御部5は、指令信号に従った時期に面間隔制御を開始する(ステップS7”)。
以下、上述したセンサ出力変換部、差分値算出部、指令値算出部、指令値変換部におけるこれらの制御処理及びその制御処理に基づく4つのピエゾ素子の駆動が繰り返される。
また、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)は、面間隔制御開始時期制御部6により指示された遅延時間T4だけ遅らせて撮像素子2の露光処理を開始する。
そのような場合は、面間隔制御部5が面間隔制御開始時期制御部6の指示した時間分前倒しして面間隔制御を開始しても、次の露光処理期間に入る以前にアクチュエータの移動を完了させることができず、次の露光処理期間開始後もアクチュエータの移動が完了するまでの間(例えば、図7に示したような遅れ時間T4)、所望の設定波長とは異なる不要の波長成分が分光されてしまう。
その他の作用効果は、実施例1の分光画像装置と略同じである。
図10は実施例2の分光画像装置におけるカメラシーケンスとエタロン型の可変分光素子を構成する光学基板の動作を示すタイミングチャートである。図11は実施例2の分光画像装置における全体の制御構成を模式的に示すブロック図である。図12は実施例2の分光画像装置における露光処理開始時期制御部の処理ステップを示すフローチャートである。なお、実施例2の分光画像装置の基本的な構成は、図2に示したとおりである。また、説明の便宜上、図1に相当する構成については図1の符号を用いて説明することとする。
露光処理開始時期制御部8は、面間隔制御部5が対向する光学基板間の面間隔を制御しているときの光学基板間の面間隔の値をリアルタイムで取得し、取得した光学基板間の面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、その時点を基準とする所定の時期に撮像素子2の露光処理を開始するように指示する。
例えば、図10に示すように、露光処理開始時期制御部8は、光学基板が目標とする面間隔の10nm手前に近づいたときに、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、その100μs後に撮像素子2の露光処理を開始するように指示する。
その他の構成は図3〜6に示した実施例1及び第1変形例の分光画像装置と略同じである。
実施例2の分光画像装置では、面間隔制御開始時期制御部32(4)による面間隔制御開始時期が面間隔制御部5に指示され(ステップS11)、面間隔制御が開始し(ステップS12)、光学基板の移動が開始した(ステップS13)後、露光処理開始時期制御部8が、光学基板の面間隔をリアルタイムで取得する(ステップS14)。具体的な取得方法としては、可変分光素子制御回路29に備わる図示しないセンサ出力変換部が、4組の静電容量センサにより測定された各静電容量センサの配置位置における一対の光学基板の面間隔x1,x2,x3,x4を取得し、それらの面間隔x1,x2,x3,x4を、重心同士の間隔の現在値g’に変換する。露光処理開始時期制御部8に対して、その値をリアルタイムで入力する。なお、このとき撮像素子2は遮光されている。次いで、露光処理開始時期制御部8は、取得した現在の面間隔g’が目標値gの−10nmとなったか否かをチェックする(ステップS15)。取得した現在の面間隔g’が目標値gの−10nmとなっていないときは、この面間隔の検出(ステップS14)及び取得した面間隔の所定値到達チェック(ステップS15)の各処理を繰り返す。検出した現在の面間隔g’が目標値gの−10nmとなったとき、100μs待機(ステップS16)した後、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、撮像素子2の露光処理を開始するように露光指令を発する(ステップS17)。これにより、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)を介して、光学基板の面間隔g’が目標値gとなるときと略同時期に撮像素子2の露光が開始される。
以下、異なる波長ごとに同様の処理を繰り返す。
実施例2の分光画像装置によれば、露光処理開始時期制御部8が、対向する光学基板間の面間隔の値をリアルタイムで取得し、取得した面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、その時点を基準とする所定の時期に撮像素子2の露光処理を開始するように指示するので、光学基板間が殆ど所望の面間隔になった後に露光処理を開始することで露光処理期間における所望の波長成分以外の不要な波長成分の分光を極力少なくすることができ、分光精度の高い画像を得ることができる。
その他の作用効果は、実施例1の分光画像装置と略同じである。
図13は実施例2の変形例の分光画像装置におけるカメラシーケンスとエタロン型の可変分光素子を構成する光学基板の動作を示すタイミングチャートである。図14は図13のタイミングチャートにおける期間Aにおける光学基板の面間隔及び移動速度を拡大して示す説明図である。図15は実施例2の変形例の分光画像装置における全体の制御構成を模式的に示すブロック図である。図16は実施例2の変形例の分光画像装置における露光処理開始時期制御部の処理ステップを示すフローチャートである。なお、実施例2の変形例の分光画像装置の基本的な構成は、図2に示したとおりである。また、説明の便宜上、図1に相当する構成については図1の符号を用いて説明することとする。
例えば、図13,図14に示すように、可変分光素子1が500nmから700nmへ透過波長を切り替える場合において、露光処理開始時期制御部8は、光学基板の速度が0nm/secのときの面間隔が目標値と面間隔の±3nmとなったときに、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、露光を開始するようにしている。
その他の構成は図10〜図12に示した実施例2の分光画像装置と略同じである。
実施例2の変形例の分光画像装置では、面間隔制御開始時期制御部32(4)による面間隔制御開始時期が面間隔制御部5に指示され(ステップS21)、面間隔制御が開始し(ステップS22)、光学基板の移動が開始した(ステップS23)後、露光処理開始時期制御部8が、光学基板の面間隔をリアルタイムで取得する(ステップS24)。具体的な取得方法は、図10〜図12に示した例と同じである。なお、このとき撮像素子2は遮光されている。次いで、露光処理開始時期制御部8は、前後の時点で取得した面間隔を用いて光学基板の速度を演算する(ステップS25)。次いで、演算した光学基板の速度が0nm/secであるか否かをチェックする(ステップS26)。演算した光学基板の速度が0nm/secでないときは、面間隔の取得(ステップS24)、光学基板の速度演算(ステップS25)、光学基板の速度チェック(ステップS26)の各処理を繰り返す。演算した光学基板の速度が0nm/secであるときは、その時点での光学基板の面間隔g’が目標値g±3nmとなっているか否かをチェックする(ステップS27)。光学基板の面間隔g’が目標値g±3nmとなっていないときは、面間隔の取得(ステップS24)、光学基板の速度演算(ステップS25)、光学基板の速度チェック(ステップS26)、面間隔の所定値到達チェック(ステップS27)の各処理を繰り返す。光学基板の面間隔g’が目標値g±3nmとなったときに、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)に対し、直ちに撮像素子2の露光処理を開始する指令を発する(ステップS28)。これにより、撮像素子制御回路28(撮像素子制御部7)を介して、光学基板の面間隔g’が目標値gとなるときと略同時期に撮像素子2の露光が開始される。
以下、異なる波長ごとに同様の処理を繰り返す。
光学基板間の面間隔制御においては、面間隔制御が完了するまでに、光学基板の移動量がオーバーシュートして面間隔の目標値を上下し、ある時点で光学基板間の面間隔の値が所定の範囲内の値になっても、次の時点では所定の範囲から外れるといったことが起こり得る。そのような場合、露光処理開始時期制御部8が、リアルタイムで取得した光学基板間の面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、撮像素子制御部7に対し、その時点を基準とする所定の時期に撮像素子2の露光処理を開始するように指示しても、撮像素子2の露光処理が開始された後の時点において光学基板間の面間隔の値が所定の範囲を外れ、所望の設定波長とは異なる不要の波長成分が分光されてしまい易い。
2 撮像素子
3 分光画像生成部
4 画像取得条件入力部
5 面間隔制御部
6 面間隔制御始動時期制御部
7 撮像素子制御部
8 露光処理開始時期制御部
10 被写体
11 分光画像装置
12 挿入部
12a 先端
13 撮像ユニット
14 光源ユニット
15 制御ユニット
16 表示ユニット
17 ライトガイド
18,19 光源
20 光源制御回路
28 撮像素子駆動回路
29 可変分光素子制御回路
30 フレームメモリ
30a,30b メモリ
31 画像処理回路
32 画像取得条件入力部
Claims (7)
- 対向する光学基板の面間隔を可変とすることで、複数の波長を選択して透過させる可変分光素子と、前記可変分光素子を透過した光を画像信号に変換して出力する撮像素子と、前記撮像素子から出力された画像信号を用いて、複数の波長の画像を生成する分光画像生成部を有する分光画像装置であって、
画像取得の条件として少なくとも複数の波長の値を入力するための画像取得条件入力部と、
前記画像取得条件入力部を介して入力された波長の値に基づいて、前記対向する光学基板間の面間隔を制御する面間隔制御部と、
前記画像取得条件入力部を介して入力された複数の波長の値を少なくとも用いて、前記面間隔制御部に対し、前記撮像素子による当該時点での画像信号変換出力対象となっている波長での露光処理期間の終了よりも早い所定時期に、前記撮像素子による次の画像信号変換出力対象となるべき波長に対する前記対向する光学基板間の面間隔制御の開始を指示する面間隔制御開始時期制御部を有することを特徴とする分光画像装置。 - 前記画像取得条件入力部は、さらに、前記撮像素子の露光タイミングを入力可能に構成され、
前記面間隔制御開始時期制御部は、前記画像取得条件入力部を介して入力された複数の波長の値と前記撮像素子の露光時間及び遮光時間の値を用いて、前記対向する光学基板間の面間隔制御の開始時期を検出し、前記面間隔制御部に対し、前記対向する光学基板間の面間隔制御を、前記検出した開始時期に開始するように指示することを特徴とする請求項1に記載の分光画像装置。 - 前記面間隔制御開始時期制御部は、前記画像取得条件入力部を介して入力される複数の波長の値と、前記対向する光学基板間の面間隔制御の開始の前倒し時間の値とが対応づけてあらかじめ記録されたテーブルを有することを特徴とする請求項1に記載の分光画像装置。
- 前記面間隔制御開始時期制御部は、前記画像取得条件入力部を介して入力される複数の波長の値及び前記撮像素子の露光タイミングの値と、前記対向する光学基板間の面間隔制御の開始の前倒し時間の値とが対応づけてあらかじめ記録されたテーブルを有することを特徴とする請求項2に記載の分光画像装置。
- 前記撮像素子の露光タイミングを制御する撮像素子制御部をさらに有し、
前記面間隔制御開始時期制御部は、前記画像取得条件入力部を介して入力された複数の波長の値と前記撮像素子の露光時間及び遮光時間の値を用いて、前記対向する光学基板間の面間隔制御の開始時期及び前記撮像素子の露光処理の開始の遅延時間を検出し、前記面間隔制御部に対し、前記対向する光学基板間の面間隔制御を、前記検出した開始時期に開始するように指示するとともに、前記撮像素子制御部に対し、前記撮像素子の露光処理の開始時期を、前記検出した遅延時間分遅らせるように指示することを特徴とする請求項1に記載の分光画像装置。 - 前記撮像素子の露光タイミングを制御する撮像素子制御部と、
前記面間隔制御部が前記対向する光学基板間の面間隔を制御しているときの前記光学基板間の面間隔の値をリアルタイムで取得し、取得した前記光学基板間の面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、前記撮像素子制御部に対し、その時点を基準とする所定の時期に前記撮像素子の露光処理を開始するように指示する露光処理開始時期制御部を、さらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の分光画像装置。 - 前記露光処理開始時期制御部は、前記リアルタイムで取得した前後の時点の面間隔の値を用いて前記光学基板の移動速度を算出し、算出した前記光学基板の移動速度が0となっている時点における面間隔の値が所定の範囲内の値となったときに、前記撮像素子制御部に対し、その時点を基準とする所定の時期に前記撮像素子の露光処理を開始するように指示することを特徴とする請求項6に記載の分光画像装置。
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