JP2013015982A - Rfidタグ及びrfidシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 透磁率の大きい材料から成るポット型コア12に導体から成る線材13を巻き回してアンテナ14を構成すると共に、ICチップ15をアンテナ14の両端部に接続してRFIDタグ11を構成する。リーダライタ21のアンテナ24として、RFIDタグ11と同様、ポット型コア22に線材23を巻き回して構成したものを使用し、RFIDタグ11のポット型コア12の軸心と、リーダライタ21のアンテナ24のポット型コア22の軸心とを合致させて対向させる。
【選択図】 図2
Description
又、リーダライタのアンテナに関しても、金属体に埋め込んで使えるものや小型なものは、上記と同様な理由により実現できなかった。
又、タグと金属体の間に磁性シート(フェライトシート等)を挟む、あるいは、金属体に埋め込むタイプのタグでは、磁性体でタグを包み込む様にして金属体の影響を防ぐような工夫がなされている。
又、特許文献2に記載の方法では、金属体との間に十分なギャップが取れない場合や、磁性体コアの外径が小さい場合には、磁束密度が十分ではなく結合度が低くなり、データの交信を行うことができない。
又、リーダライタのアンテナも、上記RFIDタグと同様な構造を有することを特徴とする。
すなわち、離れた位置から、そして広い範囲にある、多くのRFIDタグ101を同時に読むという要求を満たすために、リーダライタ111のアンテナ112はある程度大きく作られている。そして、この構造のアンテナ112から、読み取りに必要な13.56MHzの磁界が自由空間に広い範囲に渡って放出される。
読取り可能範囲にRFIDタグ101が存在すると、リーダライタ111のアンテナ112からの磁界をRFIDタグ101のアンテナ102が受け取り、内部IC103の駆動電力を得るとともに、必要な処理を行い、結果のデータを、受け取った磁界を変調することにより返送する。
このシステムが有効に機能するよう、リーダライタ111のアンテナ回路とRFIDタグのアンテナ回路とを動作周波数である13.56MHzに正しく同調し、同時に整合させる同調回路113が組み込まれている。
この現象を防止するには、このショートサーキットを通る磁束の数を減らすことが効果的である。磁気シールドシートをRFIDタグ101と金属板の間に挟む等の対策は、このような理由による。
電磁気学の法則から、導電物質に磁束が通ると、同調回路113のインダクタンスが実質的に小さくなり、共振周波数が高くなってしまう。
反対に磁性体に磁束が通ると、透磁率に比例して磁束は増えるため、実質的なインダクタンスが大きくなり、共振周波数は低くなってしまう。
一般的に、RFIDタグ101の通信距離を延ばすために、共振周波数でのQは大きく設定されているので、周波数が一致している時には、伝送効率が高くなっているが、周波数がずれてしまうと、極端に効率が低くなり、RFIDタグ101の感度が低下する。
この対策としては、金属体との間に磁性体シートを挟み金属体の影響を小さくする方法がある。この際に、磁性体によって共振周波数がずれるので、事前に共振周波数を補正する必要がある。
又、以上の対策を取っても、アンテナのサイズが極端に小さかったり、金属体や磁性体との距離を十分取れない場合は、確実に動作するRFIDシステムを作ることは不可能であった。
電力や信号の高効率な伝達手段として、トランスやコイルが広く知られている。これらは、1次側のコイルにより発生した磁束を効率良く2次側コイルに導くために、磁束が通りやすい、つまり透磁率が空気に比べて高い珪素鋼板やフェライトコアを使って磁束を閉じ込め、効率良く伝達する仕組みである。
リーダライタのアンテナコイルから発生した磁束は、透磁率の大きい磁性体を使うことによって、通常の空気中で使うアンテナに比べて大きな磁束密度となり、結合係数も大きくなる。
又、この磁束は、透磁率が空気に比べて高い磁性体のコア内部に大部分が閉じ込められるため、外部への漏れ磁束が小さくなる。
このことは、すでに説明した、近傍に導電物質や磁性体がある場合のRFIDタグの性能が低下する理由である、漏れ磁束の悪影響をほぼ完全に取り除く効果がある。
リーダライタのアンテナコイルを巻いたポット型コアとRFIDタグのアンテナコイルを巻いたポット型コアとを対向させた構造にしたとしても、接触している場合は勿論、若干のギャップが有った場合でも、結合係数は下がり、共振周波数もずれるが、十分に動作可能となる。
この状態でも、ポット型コアの一端から出た磁束が空気に比べて透磁率が大きい磁性体の端面に吸い込まれるイメージとなり、漏れ磁束は十分に小さく、周囲の影響を受けないRFIDシステムとなる。
コアの透磁率としては、2〜2000であるのが好ましいが、実際的には、2〜100であれば問題はない。
軸心に関して回転対称な形状のポット型コアをリーダライタのアンテナとRFIDタグのアンテナの両方に採用することで、両者の軸心回りの位置がどのような角度に設定されても、磁気的な結合は良好に保持される。
このことは、固定されたRFIDタグに移動できるリーダライタのアンテナを近づけて読み書き動作を行う際に、両者の軸心を合致させるだけで、軸心の回転方向の角度合わせが不要となることを意味する。
そして、軸心に関して回転対称な形状のポット型コアをリーダライタのアンテナとRFIDタグのアンテナの両方に採用することで、両者の軸心回りの位置がどのような角度に設定されても、磁気的な結合は良好に保持される。
組み付けを迅速に行うことができる。
図1は、ポット型コアに導体からなる線材を巻き回したアンテナの平面図、図2は、本発明のRFIDタグ及びリーダライタのアンテナを構成するポット型コアを対向させた状態の外観斜視図、図3は、本発明のRFIDタグ及びリーダライタのアンテナを金属体に埋め込んだ状態の一実施例を示す断面図である。
ポット型コア12は透磁率が高いので、これに導体からなる線材13を巻き回してコイル状とすると、導線コイルから発生した磁束の大部分がコア内に留まり、磁束が殆どコア外に洩れることがない。
電池等の電源を内蔵しないパッシブタイプのRFIDタグでは、タグのICチップを駆動する動力源として、リーダのアンテナにより形成される磁界による電磁誘導によってRFIDタグのコイルに発生する誘導電圧を用いる。
磁界の磁束密度Bが決まると、コイル両端に発生する電圧Vは、コイルの巻き数nとコイルの断面積Sによって決まり、次式で表される。
n:コイルの巻数
S:コイルの断面積
B:磁束密度
本発明では、タグ側アンテナとリーダ側アンテナに、透磁率の高い材料を使った磁気閉回路を採用したことによって、小型のアンテナでリーダ側アンテナに加える電力が小さくとも、タグ側アンテナにICチップが動作可能な電圧を得ることができるようにした。同様に、小型のアンテナであっても、タグ側からの応答信号も効率よく伝送することが可能である。
以上の原理により、今まで実現不可能であった小型のRFIDタグを実現することが出来た。
このように、両コアのギャップの大きさによりコイルのインダクタンスが変化するので、通信距離が最大となる位置で、最適なインダクタンスが得られるように、コイルの巻き数nを調整することが望ましい。
同様に、リーダライタアンテナ24を使ってRFIDタグ11を読み取る場合も、リーダライタアンテナ24の軸心に対する角度を調整する必要がないため、迅速に読み取ることができる。
ペン型延長アンテナ31は、手で保持する本体部のパイプ32の先端部に、ポット型コアのアンテナ24を金属スリーブ34に収めたアンテナユニット33を先端チップ35を介して固定したものである。
アンテナユニット33から延出されたアンテナ端子36,36は、アンテナ整合回路基板37に接続される。アンテナ整合回路基板37上にはアンテナ回路を入り切りするためのスイッチ38が実装されており、その上に配置したボタン39を押下することにより、アンテナ回路は電気的に接続される。そして、アンテナ整合回路基板37は、スペーサ40によってパイプ32の内部に配置、固定されている。
アンテナ整合回路の出力コード41は、接続された同軸ケーブル42によって、ペン型延長アンテナ31の後端部から外部に引き出され、リーダライタ21に接続される。
図6は、歯科用ハンドピース及びカップリングを示す正面図である。
ハンドル52の先端部には、エアーチューブ、電気コードを接続するカップリング54が組み込まれており、これに異なるアタッチメント53を連結することもある。
尚、エアー駆動型のハンドルについても、同様に、RFIDタグ11、リーダライタ21のアンテナ24を設置して、適用することができる。
そして、間隔が0〜5mm程度であれば、ポット型コアの直径2mm、高さ1.5mm程度の超小型タグであつても、十分に機能する。
12 ポット型コア
13 線材
14 アンテナ
15 ICチップ
21 リーダライタ
22 ポット型コア
23 線材
24 リーダライタのアンテナ
51 ハンドピース
52 モータ内蔵ハンドル
53 アタッチメント
54 カップリング
Claims (7)
- 透磁率の大きい材料から成る、中心部の磁極とその円周状に配置した対磁極とを有するポット型コアに導体から成る線材を巻き回してアンテナを構成すると共に、ICチップを前記アンテナの両端部に接続したことを特徴とするRFIDタグ。
- 前記アンテナとリーダライタのアンテナとが磁気閉回路を形成することを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ
- 前記コアの透磁率は、2〜20000であることを特徴とする請求項1又は2に記載のRFIDタグ。
- 前記コアは、磁性体の粉体としてフェライト、カーボニル鉄、鉄、ニッケル、コバルト又はそれらの化合物等の磁性材料を使用し、焼結又は成型させたものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のRFIDタグ。
- リーダライタのアンテナとして、請求項1に記載のRFIDタグと同様、ポット型コアに導体から成る線材を巻き回してアンテナを構成したものを使用し、前記RFIDタグのコアの軸心と、前記リーダライタのアンテナのコアの軸心とを合致させて対向させたことを特徴とするRFIDシステム。
- 前記RFIDタグと前記リーダライタ用アンテナとの間隔を0〜5mmに設定し、前記コアの直径を2.0〜50mm、高さを1.5〜20mmに設定したことを特徴とする請求項5に記載のRFIDシステム。
- 中心軸に対して回転対称な形状を有するポット型コアをRFIDタグのアンテナとリーダライタのアンテナの両方に採用し、両者の中心位置を合致させるだけで、中心軸に対する両者の回転方向の角度を合致させることなく、磁気的な結合が良好になる構成であることを特徴とするRFIDシステム。
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