JP2013015767A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑制しつつ撮影光学系や撮像素子への押圧力の発生を防止することのできる手ぶれ補正機能機構を搭載した撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像素子16を撮影光軸に垂直な平面内で移動させるべく所定の領域(MA)で移動可能な載置ステージ36を備え、収納状態と撮影待機状態との移行が可能な撮像装置10である。各光学部材を収容する複数の光学部材収容枠と、各光学部材収容枠を駆動する収容枠駆動手段(17)と、各光学部材収容枠における収納状態と撮影待機状態との移行に伴う撮影光軸方向への垂直移動力を、載置ステージ36における撮影光軸に垂直な平面に沿う平面移動力に変換して載置ステージ36に伝達する伝達機構50と、を備え、伝達機構50は、各光学部材収容枠が収納状態となると、載置ステージ36を所定の領域における端部へと移動させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮影時の手ぶれを補正する手ぶれ補正機能を備えるデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(以下、「デジタルカメラ」という)等の撮像装置に関する。
撮像装置では、撮影レンズ系(撮影光学系)を通して被写体像を撮像素子(CCD等)に受光させ、撮像素子からの画像信号に基づいて被写体像に対応したデジタル画像を生成するデジタルカメラがある。このようなデジタルカメラでは、近年、撮影時の手ぶれを補正する手ぶれ補正機構を備えた、いわゆる手ぶれ補正機能付きデジタルカメラが実用化されている。
このような手ぶれ補正機構としては、例えば、撮影光軸をZ軸方向としてこれに垂直なX‐Y平面に沿う所定の範囲内で移動可能な載置ステージに撮像素子(CCD等)を設け、その載置ステージを磁石で形成する磁界中に配置したコイルに適宜通電することにより駆動力を生成するボイスコイルモータを用いて移動させる構造が採用されているものがある。この手ぶれ補正機構を用いる従来のデジタルカメラでは、例えば、手ぶれ検出センサを用いてY軸方向とX軸方向との傾きを検出し、この検出出力に基づいて、コイルへの通電電流を変化させることにより、手ぶれによる被写体の像の移動に撮像素子を追従移動させる制御を行って手ぶれを補正する。
この従来のデジタルカメラでは、手ぶれ補正が行われていないとき、消費電力の低減の観点から、コイルへの電流の印加を停止することが望ましい。ところが、載置ステージは、コイルへの電流の印加が停止されて載置ステージの位置制御(以下、電気的保持という)が停止されると、所定の範囲内で移動可能に設けられていることから、当該所定の範囲内で自由に移動してしまい、移動可能な範囲の端部との接触により衝突音や衝撃が生じてしまう虞がある。
そこで、手ぶれ補正機能付きカメラでは、載置ステージ(撮像素子)を機械的に固定保持するロック機構を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。このものでは、第5レンズ群を撮影光軸方向に変位させるためにZ軸方向へ移動される雌ねじ部材によりZ軸方向に移動可能な係止部材を設けるとともに、その係止部材に設けた針状部を載置ステージに設けた貫通穴に通して嵌めることにより、電気的保持を解除した状態であっても載置ステージが移動することを防止することができるので、消費電力を抑制することができ、かつ載置ステージの不測の移動に伴う衝突音や衝撃の発生を防止することができる。
しかしながら、上記した従来の手ぶれ補正機能付きカメラでは、係止部材の針状部と載置ステージの貫通穴とが嵌まることによりX‐Y方向への載置ステージの移動を規制するものであることから、X‐Y方向で見た針状部と貫通穴との間の隙間を極力小さくする必要がある。このため、針状部と貫通穴とをX‐Y平面で見た互いの中心位置を極めて高い精度で一致させないと、載置ステージの移動規制状態への移行の際に針状部の周面と貫通穴の内周壁面とが干渉することとなり、針状部が設けられた係止部材を介して当該係止部材と共に支持された第5レンズ群保持枠にX‐Y方向への押圧力を作用させたり、載置ステージにZ軸方向への押圧力を作用させたりする虞がある。この第5レンズ群保持枠へのX‐Y方向の押圧力は、そこに保持される第5レンズ群の撮影光軸に直交する方向での位置をずらすように作用し、また、載置ステージへのZ軸方向の押圧力は、そこに保持される撮像素子の撮影光軸方向での位置をずらすように作用することから、撮影光学系と撮像素子との光学的な位置関係の変化を招く虞があるので、このような押圧力が発生する虞をなくすことが望ましい。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、消費電力を抑制しつつ撮影光学系や撮像素子への押圧力の発生を防止することのできる手ぶれ補正機能機構を搭載した撮像装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の撮像装置は、撮影光学系により被写体像を取得する撮像素子を撮影光軸に垂直な平面内で移動させるべく該平面に沿って所定の領域で移動可能な載置ステージを備え、前記撮影光学系の複数の光学部材の少なくとも一部を沈胴させて該各光学部材を収納する収納状態と、その収納状態から前記各光学部材の少なくとも一部を被写体側に移動した撮影待機状態と、の移行が可能な撮像装置であって、前記各光学部材を収容する複数の光学部材収容枠と、該各光学部材収容枠を駆動する収容枠駆動手段と、前記各光学部材収容枠における前記収納状態と前記撮影待機状態との移行に伴う撮影光軸方向への垂直移動力を、前記載置ステージにおける撮影光軸に垂直な平面に沿う平面移動力に変換して該載置ステージに伝達する伝達機構と、を備え、該伝達機構は、前記各光学部材収容枠が前記収納状態となると、前記載置ステージを前記所定の領域における端部へと移動させることを特徴とする。
本発明に係る撮像装置では、消費電力を抑制しつつ撮影光学系や撮像素子への押圧力の発生を防止することができる。
本発明に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ10を示す説明図であり、(a)は正面を示し、(b)は背面を示している。 デジタルカメラ10における制御ブロックを示す説明図である。 固定枠31(その固定筒部31a)内にレンズ鏡胴13が設けられている様子を模式的に示す斜視図である。 レンズ鏡胴13が固定筒部31a内の沈胴位置に収納されている状態を断面で示す模式的な説明図であり、図7のI−I線に沿って得られた断面に相当するものである。 レンズ鏡胴13が固定筒部31aから繰出位置とされている状態を図4と同様の断面で示す模式的な説明図である。 図3の固定枠31およびレンズ鏡胴13の構成を説明するために部分的に破断して示す説明図であり、図7のI−I線に沿って破断している。 固定枠31(その固定筒部31a)内における手ぶれ補正機構30および伝達機構50の構成を説明するために撮影光軸方向で被写体側から見た様子を示す説明図である。 ベース板35上における手ぶれ補正機構30および伝達機構50の構成を説明するために被写体側から見た様子を示す説明図である。 所定の沈胴位置(収納状態)とされたレンズ鏡胴13を示す図4を模式的に示した説明図であり、 所定の繰出位置(撮影待機状態)とされたレンズ鏡胴13を示す図5を模式的に示した説明図である。 ベース板35上におけるライナー33と載置ステージ36と伝達機構50との位置関係を説明するために、被写体側から見た様子を模式的に示す説明図である。 図9に二点鎖線で示す円に囲まれた箇所を拡大して示す説明図である。 図10に二点鎖線で示す円に囲まれた箇所を拡大して示す説明図である。 線状部材51の一端51aが固定される箇所と第1プーリー53との相対的な位置関係の設定方法を説明するための説明図である。 デジタルカメラ10の動作を統括的に制御する制御部21における撮影待機状態への移行動作の制御処理の内容の一例を示すフローチャートである。 デジタルカメラ10の動作を統括的に制御する制御部21における撮影待機状態から収納状態への移行動作の制御処理の内容の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る撮像装置の実施例について図面を参照しつつ説明する。
本発明に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ10を、図1から図8を用いて説明する。図1に示すZ軸方向は、筐体11に設けられた状態でのレンズ鏡胴13(撮影光学系12)の撮影光軸方向に並行な方向である。この撮影光軸は、撮影光学系12における光学的な軸線、すなわちその各光学部材の回転対称軸であって、デジタルカメラ10の撮影光軸となる。そのZ軸に直交する面をX−Y平面とする。このZ軸方向の正の側は、デジタルカメラ10の正面側(前側)であり、Z軸方向の負の側は、カメラの背面側(後側)である。また、X軸方向は、筐体11に設けられたレンズ鏡胴13(撮影光学系12)の撮影光軸方向に垂直な方向である。X軸方向の正の側は右側であり、X軸方向の負の側は左側である。さらに、Y軸方向は、筐体11に設けられたレンズ鏡胴13(撮影光学系12)の撮影光軸方向に垂直な方向であってX軸方向に垂直な方向である。Y軸方向の正の側は上側であり、Y軸方向の負の側は下側である。なお、図3から図7では、理解容易のために、撮影光学系12の各光学部材およびそれらを各々支持する光学部材保持枠を省略して示している。また、図8では、理解容易のために伝達機構50の線状部材51を省略して示している。
本実施例のデジタルカメラ10は、後述するように、撮像素子16を撮影光軸方向に垂直な面内で移動させて手ぶれを補正する手ぶれ補正機能(後述する手ぶれ補正機構30)を有している。デジタルカメラ10は、図1に示すように、全体に直方体形状を呈する筐体11を有し、その筐体11の前面(図1(a)を正面視して手前側の面)側に撮影光学系12を取付けたレンズ鏡胴13が設けられている。この撮影光学系12は、図示は略すが、固定レンズ、ズームレンズ、フォーカスレンズ等や、後述するシャッタ/絞りユニット34(図4から図6参照)の複数の光学部材を備える。レンズ鏡胴13は、撮影光学系12の撮影光軸に沿って、所定の沈胴位置(収納状態(図4参照))と所定の繰出位置(撮影待機状態(図5参照))との間で移動可能とされている。
筐体11では、上面(図1を正面視して上側の面)に操作部14としてのレリーズボタン14aが設けられている。また、筐体11では、背面(図1(b)を正面視して手前側の面)に操作部14としての方向指示用スイッチ14bや各種スイッチ14cが設けられている。この操作部14は、その他にも、図示は略すが、各メニュー等の設定のためのダイヤルやADJレバー等を有している。また、筐体11の背面には、表示部15(その表示面)が設けられている。この表示部15は、撮像された画像データや記録媒体に記録された画像データに基づき画像を表示する。
このデジタルカメラ10は、図2に示すように、撮像素子16と、レンズ鏡胴駆動ユニット17と、位置検出素子18と、ぶれ検出素子19と、制御部21と、手ぶれ補正機構30と、を有する。撮像素子16は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子で構成されており、撮影光学系12を通して受光面16a(図6から図8参照)上に結像された被写体像を電気信号(画像データ)に変換して出力する。その出力された電気信号(画像データ)は、制御部21へと伝送される。
レンズ鏡胴駆動ユニット17は、レンズ鏡胴13を収納状態(図4参照)と撮影待機状態(図5参照)とで移行すべく、撮影光学系12の各光学部材を各々支持する光学部材保持枠(図示せず)を移動させる。位置検出素子18は、後述するベース板35に対する載置ステージ36(図7等参照)の位置を検出する位置検出機構であり、本実施例では、図示は略すがホール素子で構成されて載置ステージ36に設けられている。ぶれ検出素子19は、デジタルカメラ10自体(その筐体11)に生じたぶれすなわち空間での移動を検出するぶれ検出機構であり、本実施例では、図示は略すがジャイロセンサで構成されて筐体11に設けられている。なお、このぶれ検出素子19は、加速度センサを用いて構成することもできる。この位置検出素子18およびぶれ検出素子19は、検出信号を制御部21へと出力する。
制御部21は、操作部14に為された操作に基づく駆動処理や、撮像素子16からの信号に基づく画像データの生成処理や、表示部15、レンズ鏡胴駆動ユニット17および手ぶれ補正機構30(図2参照)の駆動等の制御を統括的に行う。制御部21は、撮影光学系12を経て撮像素子16で画像を取得し、その画像を筐体11の後面側に設けられた表示部15に適宜表示させる。制御部21には、位置検出素子18やぶれ検出素子19から検出信号が入力される。
(レンズ鏡胴13の構成)
デジタルカメラ10は、図3から図8に示すように、固定枠31と、回転筒32と、ライナー33と、シャッタ/絞りユニット34(図4から図6参照)と、を備える。その固定枠31は、後述するように手ぶれ補正機構30が設けられるベース板35の前面側(被写体側)に一体的に形成されており、内方に円筒形状の固定筒部31aを有する。この固定筒部31aの内周面には、図示は略すが、軸方向に沿う直進溝や、カム溝31b(図5参照)が形成されている。その直進溝には、図示は略すがライナー33の後述するキー部が干渉可能に挿通され、そのカム溝31bには、回転筒32の後述するカムフォロワが干渉可能に挿入される。この固定筒部31aの内方に、回転筒32が設けられる。
その回転筒32は、固定筒部31aの内方に挿入可能な筒状を呈する。回転筒32の基端部外周面には、ヘリコイド状のカムフォロワ(図示せず)と、ギア部32a(図4および図6参照)と、カム溝32bと、が形成されている。そのカムフォロワは、図示は略すが固定筒部31aのカム溝31bに干渉可能に挿入される。また、ギア部32aには、図示は略すがレンズ鏡胴駆動ユニット17を構成するモータの出力軸に設けられたギアが噛み合わされる。さらに、カム溝32bには、シャッタ/絞りユニット34の後述するカムフォロワ34aが干渉可能に挿入される。このような構成により、回転筒32は、ギア部32aに噛み合わされたレンズ鏡胴駆動ユニット17のギア(図示せず)を介してモータ(図示せず)の駆動力が適宜ギア伝達されると、固定筒部31a内において撮影光軸回りに回転する。このとき、回転筒32では、カムフォロワ(図示せず)を固定筒部31aのカム溝31bに干渉可能に挿通させているので、そのカムフォロワとカム溝31bとの案内作用により、回転筒32が固定筒部31a(固定枠31)に対して撮影光軸方向に移動する。この回転筒32の内方に、ライナー33が設けられる。
そのライナー33は、回転筒32内に挿入可能な筒状を呈する。ライナー33の外周面には、キー部(図示せず)と、直進溝33aと、が設けられている。そのキー部は、図示は略すが基端部から突出形成され、固定筒部31aの直進溝に干渉可能に挿入される。直進溝33aは、シャッタ/絞りユニット34の後述するカムフォロワ34a(その基端)が干渉可能に挿通される。また、ライナー33の外周面には、図示は略すが、撮影光軸に直交する面に沿って設けられた案内溝が設けられており、回転筒32のキー突起部(図示せず)が干渉可能に挿入される。このような構成により、回転筒32とライナー33とは、撮影光軸(撮影光路)方向(Z軸方向)に一体的に移動するとともに、撮影光軸回りに相対的な回転移動が可能とされている。また、ライナー33は、固定筒部31aに対する相対的な回転が防止されている。このライナー33の内方にシャッタ/絞りユニット34が設けられる。
そのシャッタ/絞りユニット34は、シャッタおよび開口絞りを含むものである。このシャッタ/絞りユニット34は、そこに一体的に形成されたカムフォロワ34aがライナー33の直進溝33aに干渉可能に挿通されて、回転筒32のカム溝32bに干渉可能に挿入され、これらライナー33および回転筒32により支持されている。
また、ライナー33の内方には、図示は略すが、シャッタ/絞りユニット34の他に、撮影光学系12(図1参照)の各光学部材(図示せず)を各々保持する光学部材保持枠や、その光学部材保持枠を撮影光軸方向に移動させるための他の回転筒や他のライナー等が適宜設けられる。また、ライナー33の内周面には、図示は略すが、撮影光学系12(図1参照)の各光学部材(図示せず)を撮影光軸方向に適宜移動させるべく、内方に設けられる各光学部材収容枠(光学部材保持枠や回転筒やライナー等)のキー突起部やヘリコイド等が干渉可能に挿入される直進溝やヘリコイド等が設けられている。このため、固定筒部31aと回転筒32とライナー33とは、図示を略す光学部材保持枠や他の回転筒や他のライナー等とともに、シャッタ/絞りユニット34に加えて撮影光学系12(図1参照)の各光学部材(図示せず)を収容する光学部材収容枠として機能する。また、レンズ鏡胴駆動ユニット17は、図示を略すモータで回転筒32を適宜回転させることにより、シャッタ/絞りユニット34に加えて光学部材収容枠を適宜駆動する収容枠駆動手段として機能する。
このレンズ鏡胴13では、回転筒32が、そのギア部32aに噛み合わされたギア(図示せず)を介して、レンズ鏡胴駆動ユニット17(図2参照)(そのモータ)の駆動力が適宜ギア伝達されて、固定筒部31a内で回動される。これにより、レンズ鏡胴13では、所定の沈胴位置(収納状態(図4参照))と所定の繰出位置(撮影待機状態(図5参照))とで移行し、シャッタ/絞りユニット34に加えて撮影光学系12(図1参照)の各光学部材(図示せず)を所定のごとく移動させる。
(手ぶれ補正機構30の構成)
手ぶれ補正機構30は、載置ステージ36(撮像素子16)を撮影光軸方向(Z軸方向)に垂直な面(X−Y平面)内で移動させて手ぶれを補正する。その載置ステージ36は、図6から図8に示すように、撮像素子16が設けられて(保持して)いる。載置ステージ36は、図示は略すが、ベース板35との間に設けられた複数の可動支持球により、ベース板35に対して撮影光軸方向(Z軸方向)に垂直な面(X−Y平面)に沿って支持されている。その各可動支持球は、ベース板35に回転自在に設けられている。このため、載置ステージ36は、複数の可動支持球により、ベース板35に対してX−Y平面に沿って円滑で安定した移動が可能とされている。
また、載置ステージ36は、図示は略すが、ベース板35に対するX−Y平面に沿う移動可能な範囲(移動領域MA(図11参照))が設定されている。その移動領域MAは、本実施例では、X軸方向に沿う直線とY軸方向に沿う直線とで形成される矩形状に設定されている(図11参照)。移動領域MAは、本実施例では、ベース板35に設けられた受入孔35a(図11参照)により規定されている。これにより、載置ステージ36に保持された撮像素子16は、ベース板35すなわちレンズ鏡胴13の撮影光学系12(その撮影光軸)に対して、移動領域MAに相似する所定の範囲内でX−Y平面に沿って移動可能とされている。載置ステージ36では、X−Y平面に沿う方向で見て、ベース板35に対向する箇所に複数の緩衝部37(図9、図10等参照)が設けられている。この各緩衝部37は、載置ステージ36とベース板35との接触に伴う衝撃を吸収する。
手ぶれ補正機構30では、2つのヨーク38(図7参照)と2つのコイル39(図8参照)とが設けられている。2つのヨーク38は、永久磁石(図示せず)と一体に形成されており、X−Y平面で見て載置ステージ36を取り囲むようにY軸方向またはX軸方向に隣接されてベース板35に設けられている。2つのコイル39は、各ヨーク38とZ軸方向で対向するように載置ステージ36に設けられている。この各コイル39と各ヨーク38とは、いわゆるボイスコイルモータとして構成されている。
その各コイル39では、適宜電流が流れることにより、それぞれがZ軸方向で対向されたヨーク38(そこと一体に形成された永久磁石)に対して、Z軸方向および各コイル39での通電方向と直交する方向への力(以下、駆動力ともいう)が作用する。このため、手ぶれ補正機構30では、各コイル39と各ヨーク38との間で、駆動力を適宜作用させることにより、載置ステージ36をX−Y平面に沿って移動させることができる。この載置ステージ36には、上述したように、載置ステージ36の位置を検出するための位置検出素子18(図2参照)が設けられている。
この手ぶれ補正機構30(制御部21)では、載置ステージ36の移動領域MA(図11参照)におけるX−Y平面内での原点位置が設定されている。この原点位置は、本実施例では、移動領域MAにおける中心位置と一致されているとともに、撮影光軸上に位置されている。原点位置は、制御部21に設けられた記憶部21a(図2参照)に格納され、その制御部21により適宜取得可能とされている。また、手ぶれ補正機構30では、制御部21(図2参照)の制御下で、ぶれ検出素子19(図2参照)からのぶれ検出情報に基づいて、移動目標位置を設定するとともに、原点位置から移動目標位置への移動方向および移動量を算出し、その移動方向へと移動量だけ載置ステージ36を移動させるべく、各コイル39への印加電流を制御する。
この制御により、各コイル39と各ヨーク38(そこと一体に形成された永久磁石)との間に駆動力を適宜作用させて、載置ステージ36すなわち撮像素子16を撮影光軸に対してX−Y平面上で所定の位置へと移動させることができる。なお、このように各コイル39と各ヨーク38とでの駆動力によりX−Y平面内での載置ステージ36の位置が制御されている状態、すなわち各コイル39への印加電流の制御により載置ステージ36がX−Y平面内での任意の位置とされている状態を、以下では電気的保持という。このため、デジタルカメラ10すなわち手ぶれ補正機構30では、制御部21が各コイル39への印加電流を制御することにより、電気的保持の状態において、手ぶれを打ち消すようにX−Y平面上で移動させて手ぶれによる被写体の像の移動に撮像素子16を追従移動させて手ぶれ補正を行う。また、デジタルカメラ10すなわち手ぶれ補正機構30では、記憶部21a(図2参照)に格納された原点位置のデータに基づいて、制御部21が各コイル39への印加電流を制御することにより、電気的保持の状態において、載置ステージ36すなわち撮像素子16を撮影光軸上に設定された原点位置へと移動させることができるとともに、その原点位置に在ることを維持することができる。
次に、本願発明のデジタルカメラ10の特徴部分について説明する。デジタルカメラ10では、伝達機構50が設けられている。この伝達機構50は、レンズ鏡胴13における所定の沈胴位置(収納状態(図4参照))と所定の繰出位置(撮影待機状態(図5参照))とでの移行に伴う撮影光軸方向(Z軸方向)への垂直移動力を、載置ステージ36におけるX−Y平面に沿う平面移動力に変換して当該載置ステージ36に伝達するものである。伝達機構50は、線状部材51と変換部材52とを有する。
その線状部材51は、可撓性を有する材料から形成された細長い糸状(紐状)を呈し、撓み変形が自在とされている。線状部材51は、光学部材収容枠のうち撮影光軸方向(Z軸方向)に移動される1つ(本実施例では、後述するようにライナー33)に一端51aが固定され、かつ載置ステージ36に他端51bが固定されて設けられる。すなわち、この線状部材51は、光学部材収容枠のうちの1つと載置ステージ36とを掛け渡して設けられている。
変換部材52は、線状部材51における一端51aの撮影光軸方向への移動を、線状部材51における他端51bでのX−Y平面に沿う方向(撮影光軸に垂直な光軸直交方向)への移動に変換する。この変換部材52は、本実施例では、第1プーリー53と第2プーリー54とを有する。第1プーリー53は、線状部材51において、一端51aが固定された光学部材収容枠における撮影光軸方向への移動の向き(Z軸方向での正側と負側)を逆転させる。第2プーリー54は、線状部材51において、第1プーリー53を経た撮影光軸方向への移動をX−Y平面に沿う方向(光軸直交方向)への移動に変換する。
この伝達機構50の詳細な構成および作用について、図9から図14を加えて用いて説明する。図9は、所定の沈胴位置(収納状態)とされたレンズ鏡胴13を示す図4を模式的に示した説明図であり、図10は、所定の繰出位置(撮影待機状態)とされたレンズ鏡胴13を示す図5を模式的に示した説明図である。また、図11は、ベース板35上におけるライナー33と載置ステージ36と伝達機構50との位置関係を説明するために、被写体側から見た様子を模式的に示す説明図である。図12は、図9に二点鎖線で示す円に囲まれた箇所を拡大して示す説明図である。図13は、図10に二点鎖線で示す円に囲まれた箇所を拡大して示す説明図である。図14は、線状部材51の一端51aが固定される箇所と第1プーリー53との相対的な位置関係の設定方法を説明するための説明図である。
線状部材51は、本実施例では、長尺方向に沿って伸長すべく弾性変形可能な材料で形成された弾性糸とされている。この長尺方向に沿う伸長の度合いとしては、少なくとも、線状部材51の一端51aが固定される光学部材収容枠の沈胴位置(収納状態)におけるずれ量(ばらつき)を吸収して後述する機械的保持状態とすることを可能とするものとする。このような材料としては、例えば、ポリウレタン繊維や弾性ゴムがあげられる。この線状部材51は、一端51aが、光学部材収容枠のうち撮影光軸方向(Z軸方向)に移動される1つとしてのライナー33の下端に固定され、他端51bが、載置ステージ36におけるX−Y平面に沿う方向で見た側端面に固定されている。線状部材51は、被写体側から見ると、X軸方向およびY軸方向と45度の角度を為す方向で、ライナー33と載置ステージ36とを掛け渡して設けられている(図7および図11等参照)。換言すると、線状部材51の一端51aは、ライナー33の下端において、載置ステージ36における他端51bが固定された側端面に対して、X軸方向およびY軸方向と45度の角度を為す方向で対向する箇所に固定されている。この線状部材51における被写体側から見たライナー33と載置ステージ36とを掛け渡す方向(X軸方向およびY軸方向と45度の角度を為す方向)を、以下では引付方向Pd(図7および図11等参照)とする。
変換部材52としての第1プーリー53と第2プーリー54とは、被写体側から見て引付方向Pd上に設けられている。第1プーリー53は、その引付方向Pdにおいて、ライナー33の下端に固定された線状部材51の一端51a側に設けられ、第2プーリー54は、その直線上において、載置ステージ36の側端面に固定された線状部材51の他端51b側に設けられている。この第1プーリー53と第2プーリー54とは、ベース板35に設けられている。第1プーリー53をベース板35に取り付けるために第1支持柱55が設けられ、第2プーリー54をベース板35に取り付けるために第2支持柱56が設けられている。
その第1支持柱55は、ベース板35から被写体側(レンズ鏡胴13が設けられた側)へ向けて突出されており、撮影光軸に沿って(Z軸方向に延びて)設けられている。第1支持柱55は、その突出端部において、第1回転軸53a(図12、図13参照)を介して、その第1回転軸53a回りに第1プーリー53を回転自在に支持している。その第1回転軸53aは、X−Y平面に沿う方向であって引付方向Pdに直交する方向に沿って、第1支持柱55の突出端部に設けられている。第1プーリー53は、ライナー33の移動方向(Z軸方向)で見て、レンズ鏡胴13が所定の沈胴位置(収納状態)とされた状態における線状部材51の一端51aが固定される箇所(本実施例ではライナー33の下端)よりも、当該移動方向で収納状態から撮影待機状態へと向かう側(本実施例ではZ軸方向正側)に設けられる。この第1プーリー53は、本実施例では、レンズ鏡胴13が所定の沈胴位置(収納状態)とされた状態において、X−Y平面に沿う方向でライナー33とシャッタ/絞りユニット34との間に設けられている(図4参照)。第1プーリー53は、ライナー33に対する位置が、そのライナー33の後述する移動量Δ(図14参照)と載置ステージ36の移動領域MAとを勘案して設定されている。この設定に関しては、後に詳細に説明する。
その第2支持柱56は、ベース板35から被写体側(レンズ鏡胴13が設けられた側)へ向けて突出されており、撮影光軸に沿って(Z軸方向に延びて)設けられている。第2支持柱56は、その突出端部において、第2回転軸54a(図12、図13参照)を介して、その第2回転軸54a回りに第2プーリー54を回転自在に支持している。その第2回転軸54aは、X−Y平面に沿う方向であって引付方向Pdに直交する方向に沿って、第2支持柱56の突出端部に設けられている。第2プーリー54は、ライナー33の移動方向(Z軸方向)で見て、第1プーリー53よりもZ軸方向負側(ベース板35側)であって、載置ステージ36における線状部材51の他端51bが固定される箇所と等しい高さ位置に設けられる。この第2プーリー54は、本実施例では、レンズ鏡胴13が所定の沈胴位置(収納状態)とされた状態において、Z軸方向で見てシャッタ/絞りユニット34とベース板35との間であって、X−Y平面に沿う方向で見て引付方向Pdで第1支持柱55(第1プーリー53)と載置ステージ36との間に設けられている(図4参照)。
線状部材51は、一端51aがライナー33の下端に固定された後、Z軸方向正側(被写体側)から第1プーリー53に掛けられ、その後Z軸方向負側(ベース板35側)から第2プーリー54に掛けられ、その後他端51bが載置ステージ36の側端面に固定されて設けられている。このため、線状部材51では、第1プーリー53を経ることにより、一端51aが固定されたライナー33(その下端)における撮影光軸方向への移動の向き(Z軸方向での正負の向き)が逆転されて、他端51b側(第2プーリー54側)に伝達されることとなる。また、線状部材51では、第2プーリー54を経ることにより、第1プーリー53を経た撮影光軸方向への移動が、X−Y平面に沿う方向(光軸直交方向)への移動に変換されて、他端51bに伝達されることとなる。この線状部材51は、以下のように長さ寸法が設定されている。
ここで、レンズ鏡胴13が所定の沈胴位置(収納状態)とされた状態において、ライナー33(その下端)における線状部材51の一端51aが固定される箇所と、第1プーリー53との最短距離をD1とする(図4および図12参照)。また、第1プーリー53と第2プーリー54との最短距離をD2とし、第2プーリー54と載置ステージ36(その側端面)における他端51bが固定される箇所との最短距離をD3とする(図4および図12参照)。この最短距離D3は、移動領域MAにおいて引付方向Pdの第2プーリー54側(変換部材52側)の端部へと寄せられた状態(図4、図9および図12参照)での載置ステージ36(その側端面)に対する第2プーリー54への距離となる。
線状部材51の長さ寸法は、上記した各最短距離の合計値(D1+D2+D3)以下に設定する。なお、実際には、第1プーリー53と第2プーリー54とを取り巻く際の長さ寸法も考慮して設定することが望ましい。本実施例では、線状部材51は、長尺方向に沿って伸長すべく弾性変形可能な弾性糸であることから、上記した各最短距離の合計値(D1+D2+D3)と略等しいものであって若干短い長さ寸法に設定されている。これにより、線状部材51は、ライナー33(光学部材収容枠)が沈胴位置(収納状態)とされると、載置ステージ36が移動領域MAにおいて引付方向Pdの第2プーリー54側(変換部材52側)の端部へと寄せられた状態で、第1プーリー53および第2プーリー54を経る一端51aと他端51bとの間において弛みなく張った状態すなわち張力が生じた状態となる(図4および図12参照)。
このため、伝達機構50では、ライナー33(光学部材収容枠)が撮影光軸方向で沈胴位置(収納状態)となると、第1プーリー53および第2プーリー54(変換部材52)を経る線状部材51を介して、載置ステージ36を移動領域MAにおいて引付方向Pdの第2プーリー54側(変換部材52側)の端部へ向けて引き付けて、当該端部に押し当てることができる(図4、図9および図12参照)。なお、本実施例では、載置ステージ36は、この押し当て状態において、緩衝部37を介してベース板35に押し当てられている(図9および図12参照)。これにより、載置ステージ36は、移動領域MAにおける端部(ベース板35による移動可能な支持構造における端部)に押し当てられて、ベース板35に対する移動が規制される。すなわち、デジタルカメラ10では、レンズ保持枠駆動手段(レンズ鏡胴駆動ユニット17)により、撮影光学系12が撮影待機状態(図5参照)から収納状態(図4参照)とされると、撮影光軸(Z軸)に垂直する方向への載置ステージ36の移動(X−Y平面に沿う移動)が機械的に規制される。このように、ライナー33(光学部材収容枠)が撮影光軸方向で沈胴位置(収納状態)となることで、伝達機構50によりX−Y平面内での載置ステージ36の位置が固定されている状態を、以下では機械的保持という。本実施例では、線状部材51が、X軸方向およびY軸方向と45度の角度を為す引付方向Pdでライナー33と載置ステージ36とを掛け渡していることから、載置ステージ36は、移動領域MAにおいて引付方向Pdであって伝達機構50が設けられている側に引き付けられて機械的保持状態とされる。また、移動領域MAがX軸方向およびY軸方向に沿う一対の辺を有する矩形状とされていることから、載置ステージ36は、機械的保持状態において、移動領域MA内で移動可能とする構造(本実施例ではベース板35)に対してX軸方向とY軸方向とに押し当てられる力を作用させている。
加えて、第1プーリー53は、ライナー33の移動量Δ(図14参照)と載置ステージ36の移動領域MAとを勘案して、ライナー33(その一端51aが固定される箇所)に対する位置が設定されている。この設定について、以下で説明する。
ここで、レンズ鏡胴13が所定の繰出位置(撮影待機状態)とされた状態において、ライナー33(その下端)における線状部材51の一端51aが固定される箇所と、第1プーリー53との最短距離をD4とする(図5および図13参照)。また、移動領域MA内において、載置ステージ36が端部への押し当てにより固定される位置から、最も遠ざかる位置までの距離をδとする(図13参照)。この距離δは、移動領域MA内において、引付方向Pdで見て載置ステージ36が移動することが許容された距離である。本実施例では、移動領域MAがX軸方向およびY軸方向に沿う一対の辺を有する矩形状とされており、かつ引付方向PdがX軸方向およびY軸方向に対して45度の傾斜を為すものとされていることから、距離δは、移動領域MAにおいて機械的保持状態の載置ステージ36が固定される1つの頂点からの対角線方向で見た、載置ステージ36の移動可能な距離に設定される。
さらに、図14に示すように、沈胴位置(収納状態)と繰出位置(撮影待機状態)とで見たライナー33(その下端)における線状部材51の一端51aが固定される箇所の移動量(繰出量)をΔとし、引付方向Pdで見たライナー33(その下端)における線状部材51の一端51aが固定される箇所と第1プーリー53との距離をmとし、撮影光軸方向(Z軸方向)で見た沈胴位置(収納状態)でのライナー33(その下端)における線状部材51の一端51aが固定される箇所と第1プーリー53との距離をhとする。すると、最短距離D1は式(1)で表すことができ、最短距離D4は式(2)で表すことができる。
ここで、上記した条件に加えて、ライナー33の沈胴位置(収納状態)と繰出位置(撮影待機状態)との移行に伴う線状部材51(その他端51b)の移動量を、距離δよりも大きく設定することにより、収納状態で機械的保持状態とすることを可能としつつ、撮影待機状態で載置ステージ36の移動領域MA内での移動を妨げることを防止することができることとなる。そのライナー33の移行に伴う線状部材51(その他端51b)の移動量は、最短距離D1と最短距離D4との差となる。このため、距離δは式(3)で表すことができる。
この式(3)を距離hに関して解くと、式(4)で表すことができる。
第1プーリー53は、式(4)を満たす位置関係で設けている。これにより、伝達機構50では、ライナー33(光学部材収容枠)が撮影光軸方向で繰出位置(撮影待機状態)となると、線状部材51が第1プーリー53および第2プーリー54(変換部材52)を経る間において緩んだ状態となり、載置ステージ36が移動領域MAにおける端部に押し当てられた状態(機械的保持状態)が解除される。このとき、第1プーリー53が式(4)を満たす位置関係とされていることから、載置ステージ36は、距離δ内であれば線状部材51を張らせることなく移動することができるので、移動領域MA内における移動が制限されることはない。
(撮影待機状態への移行動作)
次に、実施例1のデジタルカメラ10における撮影待機状態への移行動作について説明する。図15は、デジタルカメラ10の動作を統括的に制御する制御部21における撮影待機状態への移行動作の制御処理の内容の一例を示すフローチャートである。以下、この撮影待機状態への移行動作の際の制御部21における制御処理の一例である図15のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS1では、図示を略すデジタルカメラ10の電源スイッチ(図示せず)がON状態とされると、撮影待機状態とすべくすなわち収納状態から撮影待機状態へと移行すべく、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1で電源スイッチ(図示せず)がON状態とされたことから、撮影光学系12を撮影可能な状態とすべくレンズ鏡胴13を撮影待機位置とする制御を開始し、ステップS3へ進む。このステップS2では、レンズ鏡胴駆動ユニット17(図2参照)を駆動制御することにより、レンズ鏡胴13を、沈胴位置(図4、図9参照)から前方側(物体側)の撮影待機位置(図5、図10参照)へと移動させる。これにより、レンズ鏡胴13のライナー33も、ベース板35(載置ステージ36)に対して撮影光軸方向の物体側へと移動され、撮影光学系12が撮影可能状態となる。このとき、伝達機構50では、上述したように、線状部材51が第1プーリー53および第2プーリー54(変換部材52)を経る間において緩んだ状態となり(図5、図10および図13参照)、載置ステージ36の移動領域MAにおける端部に押し当てる状態すなわち機械的保持を解除する。
ステップS3では、ステップS2でのレンズ鏡胴13を撮影待機位置とする制御を開始することに続き、載置ステージ36を原点位置で電気的に保持する制御を開始し、このフローチャートを終了する。このステップS3では、手ぶれ補正機構30による電気的保持の状態において、載置ステージ36(撮像素子16)を撮影光軸上に設定された原点位置へと移動させるとともにその原点位置に在ることを維持する制御を開始する。すなわち、ステップS3では、記憶部21aに格納された原点位置のデータに基づいて、各コイル39への印加電流を制御することにより、載置ステージ36を電気的に原点位置で保持する。なお、本実施例では、ステップS2においてレンズ鏡胴13(ライナー33)を撮影待機状態とする際、その動作の過程において伝達機構50による固定が解除されるすなわち機械的保持が解除される前に、ステップS3の載置ステージ36を電気的保持による原点位置とする動作を実行する。これは、載置ステージ36に対して、機械的保持と電気的保持との双方が解除された状態が生じることを防止するためである。
この撮影待機状態への移行動作により、デジタルカメラ10では、撮影可能な状態となり、載置ステージ36(撮像素子16)が機械的保持の状態から、手ぶれ補正機構30による電気的保持の状態へと移行する。このとき、デジタルカメラ10では、表示部15(図2参照)に制御部21の制御下で取得した画像が表示されて、モニタリング状態となる。ここで、手ぶれ補正スイッチ(図示せず)がOFFの場合には、手ぶれ補正機構30による手ぶれ補正が実行されず、手ぶれ補正スイッチ(図示せず)がONとされると、直ちに手ぶれ補正機構30による手ぶれ補正が実行される。
(収納状態への移行動作)
次に、実施例1のデジタルカメラ10における撮影待機状態から収納状態への移行動作について説明する。図16は、デジタルカメラ10の動作を統括的に制御する制御部21における撮影待機状態から収納状態への移行動作の制御処理の内容の一例を示すフローチャートである。以下、この撮影待機状態から収納状態への移行動作の際の制御部21における制御処理の一例である図16のフローチャートの各ステップについて説明する。
ステップS11では、図示を略すデジタルカメラ10の電源スイッチ(図示せず)がOFF状態とされると、収納状態とすべくすなわち撮影待機状態から収納状態へと移行すべく、ステップS12へ進む。
ステップS12では、ステップS11で電源スイッチ(図示せず)がOFF状態とされたことから、レンズ鏡胴13を沈胴位置とする制御を開始し、ステップS13へ進む。このステップS12では、レンズ鏡胴駆動ユニット17(図2参照)を駆動制御することにより、レンズ鏡胴13を、撮影待機位置(図5、図10参照)から後方側(撮像素子16側)の沈胴位置(図4、図9参照)へと移動させる。これにより、レンズ鏡胴13のライナー33も、ベース板35(載置ステージ36)に対して撮影光軸方向の後方側(撮像素子16側)へと移動され、撮影光学系12が収納状態となる。このため、伝達機構50では、線状部材51が第1プーリー53および第2プーリー54(変換部材52)を経る間において張られた状態となり(図4、図9および図12参照)、載置ステージ36を移動領域MAにおける端部に押し当てて固定するすなわち機械的保持状態となる。
ステップS13では、ステップS12でのレンズ鏡胴13を沈胴位置とする制御を開始することに続き、載置ステージ36の電気的保持を停止し、このフローチャートを終了する。このステップS13では、手ぶれ補正機構30による電気的保持を停止、すなわち各コイル39への電流の印加を停止する。このとき、ステップS12においてライナー33が収納状態とされていることから、第1プーリー53および第2プーリー54(変換部材52)を経る線状部材51により、載置ステージ36が移動領域MAにおける端部に押し当てられた機械的保持状態であるので、載置ステージ36が意図せずに移動することはない。なお、実施例1では、ステップS12においてレンズ鏡胴13を沈胴位置とする際、その動作の過程において、ライナー33が、撮影光軸方向で見て、線状部材51を張られた状態とする位置となると、ステップS13の載置ステージ36の電気的保持を停止する動作を実行する。これは、載置ステージ36に対して、機械的保持の作用と電気的保持の作用との双方がぶつかり合う状態が生じることを防止しつつ、消費電力を低減するためである。
この撮影待機状態から収納状態への移行動作により、デジタルカメラ10では、撮影光学系12が沈胴位置とされて収納状態となり、載置ステージ36(撮像素子16)が手ぶれ補正機構30による電気的保持の状態から、機械的保持の状態へと移行する。このとき、表示部15(図2参照)の画像表示も停止される。
このデジタルカメラ10(レンズ鏡胴13)では、撮影待機位置(図5および図10に示した位置)から沈胴位置(図4および図9に示した位置)への移行の要求があると、レンズ鏡胴駆動ユニット17(図2参照)(そのモータ)の駆動力が適宜ギア伝達されて、回転筒32が固定筒部31a内で回動され、その回動に伴って回転筒32およびライナー33が固定枠31(その固定筒部31a)内に収容される(図4、図9参照)。これにより、レンズ鏡胴13では、撮影光学系12(図1参照)の各光学部材(図示せず)が所定のごとく移動し、所定の沈胴位置(収納状態)へと移行する。すると、載置ステージ36(撮像素子16)は、伝達機構50により、移動領域MAにおける端部に押し当てられて機械的保持状態とされる。また、デジタルカメラ10(レンズ鏡胴13)では、撮影待機位置(図5、図10参照)とされると、固定筒部31a内において、回転筒32およびライナー33が、ベース板35とは反対側(被写体側)へと突出(変位)された位置とされて、伝達機構50による載置ステージ36(撮像素子16)の機械的保持が解除される。
本発明に係るデジタルカメラ10では、撮影光学系12が収納位置となると、伝達機構50が、撮影光学系12の光学部材収容枠としてのライナー33の撮影光軸方向(Z軸方向)の負側(撮像素子16側)への移動に伴い、載置ステージ36(撮像素子16)を撮影光軸に直交する方向(X−Y平面に沿う方向)へ向けて移動領域MAにおける端部に押し当てて、載置ステージ36を機械的保持状態とすることができる。このため、載置ステージ36には、X−Y平面に沿う方向への力のみを作用させて、X−Y平面に沿う移動を機械的に規制すること(機械的保持)ができる。これにより、載置ステージ36の機械的保持への移行もしくは機械的保持状態において、載置ステージ36にZ軸方向(撮影光軸方向)への押圧力が生じることを防止することができる。
また、デジタルカメラ10では、伝達機構50が、レンズ鏡胴13における所定の沈胴位置(収納状態(図4参照))と所定の繰出位置(撮影待機状態(図5参照))とでの移行に伴う撮影光軸方向(Z軸方向)への垂直移動力を、載置ステージ36におけるX−Y平面に沿う平面移動力に変換して当該載置ステージ36に伝達するものであることから、光学部材収容枠(実施例ではライナー33)にX‐Y方向への押圧力が生じることを防止することができる。
さらに、デジタルカメラ10では、伝達機構50が、撮影光学系12の光学部材収容枠としてのライナー33の下端に一端51aを固定することで、ライナー33の撮影光軸方向(Z軸方向)の負側(撮像素子16側)への移動に伴い線状部材51を引っ張らせるとともに、その線状部材51における引っ張られる向きを変換部材52によりX−Y平面に沿う方向に変換するものであることから、簡易な構成で、機械的保持への移行もしくは機械的保持状態において載置ステージ36にZ軸方向(撮影光軸方向)への押圧力が生じることを防止しつつ、光学部材収容枠(ライナー33)にX‐Y方向への押圧力が生じることを防止することができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50が、変換部材52を経る線状部材51でライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを掛け渡すことで、ライナー33(光学部材収容枠)の撮影光軸方向への移動に伴う垂直移動力を、X−Y平面に沿う方向への平面移動力として載置ステージ36に伝達するものであることから、ライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを当接させることなく、線状部材51で載置ステージ36を撮影光軸(Z軸)と垂直方向に引き寄せることで、機械的保持への移行もしくは機械的保持状態とすることができる。このため、機械的保持への移行もしくは機械的保持状態において、ライナー33(光学部材収容枠)には、移動可能とされた撮影光軸方向のみに力を作用させることができるとともに、載置ステージ36には、移動可能とされたX−Y平面に沿う方向のみに力を作用させることができるので、撮影光学系12と撮像素子16との光学的に適切な位置関係の変化を防止することができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50が、変換部材52を経る細長い糸状(紐状)で撓み変形が自在とされた線状部材51によりライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを掛け渡す構成であることから、ライナー33(光学部材収容枠)が収納位置へ向けて撮影光軸方向への移動される機械的保持への移行もしくは機械的保持状態のときにのみ、載置ステージ36にX−Y平面に沿う方向への平面移動力を伝達させることができるので、ベース板35に対して載置ステージ36を移動領域MA内で移動可能とする構造にかかる負荷をより低減することができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50において、上述した式(4)を満たす位置関係で第1プーリー53を設けていることから、機械的保持を解除した状態において、移動領域MA内での載置ステージ36の移動を阻害することを防止することができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50の変換部材52が、線状部材51において、ライナー33の撮影光軸方向への移動の向きを逆転させる第1プーリー53と、第1プーリー53を経た撮影光軸方向への移動をX−Y平面に沿う方向(光軸直交方向)への移動に変換する第2プーリー54と、で構成していることから、簡易な構成で機械的保持への移行もしくは機械的保持状態において載置ステージ36にZ軸方向(撮影光軸方向)への押圧力が生じることを防止しつつ、光学部材収容枠(ライナー33)にX‐Y方向への押圧力が生じることを防止することができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50において、変換部材52を経てライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを掛け渡す線状部材51が、長尺方向に沿って伸長すべく弾性変形可能な弾性糸とされていることから、ライナー33(光学部材収容枠)の収納位置に撮影光軸方向(Z軸方向)で見たばらつきが生じた場合であっても、このばらつきを吸収しつつ載置ステージ36を確実に移動領域MAにおける端部に押し当てて機械的保持状態とすることができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50において、変換部材52を経てライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを掛け渡す線状部材51が、長尺方向に沿って伸長すべく弾性変形可能な弾性糸とされていることから、載置ステージ36を移動領域MAにおける端部に押し当てる機械的保持状態において、ベース板35に対して載置ステージ36を移動領域MA内で移動可能とする構造に大きな負荷がかかることを防止することができる。
デジタルカメラ10では、移動領域MAがX軸方向およびY軸方向に沿う一対の辺を有する矩形状とされているとともに、伝達機構50において、撮影光軸方向(Z軸方向)で見てX軸方向およびY軸方向と角度を為す方向に沿う引付方向Pdで、線状部材51がライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを掛け渡していることから、機械的保持状態において、移動領域MA内で移動可能とする構造(実施例ではベース板35)に対してX軸方向とY軸方向とに載置ステージ36が押し当てられる力を作用させることができる。このため、X−Y平面に沿って移動可能とされた載置ステージ36をより安定して機械的に保持することができるとともに、ベース板35に対して載置ステージ36を移動領域MA内で移動可能とする構造にかかる負荷をより低減することができる。特に、上記した実施例では、引付方向Pdが、X軸方向およびY軸方向と45度の角度を為す方向に沿うものとされていることから、機械的保持状態において、移動領域MA内で移動可能とする構造(実施例ではベース板35)に対して、載置ステージ36が押し当てられる力をX軸方向とY軸方向とに等しく作用させることができる。
デジタルカメラ10では、撮影光学系12において、沈動位置と撮影待機位置とで移行されることに伴ってZ軸方向(撮影光軸方向)へと移動されることにより、載置ステージ36に接近したり当該載置ステージ36から離間したりする光学部材収容枠(実施例ではライナー33)に一端51aを固定した線状部材51を、変換部材52を経て載置ステージ36(その側端面)に掛け渡すことにより、その載置ステージ36を機械的保持状態へと移動させるものであることから、機械的保持のためだけに新たな駆動源を用いる必要がない。このため、消費電力の増加を防止することができるとともにレンズ鏡胴13の光軸方向の厚さを薄くすることができ、小型化および薄型化等によって高密度実装が施されたデジタルカメラにおいても、周囲の部品や配線等と干渉することなく機械的保持のための構造(伝達機構50)を設けることができる。
デジタルカメラ10では、レンズ鏡胴13が所定の沈胴位置(収納状態)とされた状態において、第1プーリー53が、X−Y平面に沿う方向でライナー33とシャッタ/絞りユニット34との間に設けられているとともに、第2プーリー54が、Z軸方向で見てシャッタ/絞りユニット34とベース板35との間であって、X−Y平面に沿う方向で見て引付方向Pdで第1支持柱55(第1プーリー53)と載置ステージ36との間に設けられていることから、撮影光学系12の光学部材収容枠(ライナー33)がいずれの場所とされていても変換部材52が当該光学部材収容枠(ライナー33)に干渉することを防止することができる。このため、レンズ鏡胴13の大きさ寸法の増大を招くことなく、伝達機構50が、撮影光学系12における沈動位置と撮影待機位置との移行を阻害することを確実に防止することができる。
デジタルカメラ10では、機械的保持のための線状部材51が、撮影光学系12が沈動位置とされると最も撮像素子16側に位置する光学部材収容枠の1つであるライナー33(その下端)に一端51aを固定されていることから、容易に変換部材52を経る線状部材51により引付方向Pdでライナー33(光学部材収容枠)と載置ステージ36とを掛け渡すことができるので、簡易な構成とすることができる。
デジタルカメラ10では、撮影光学系12(ライナー33)を撮影待機状態とする際(ステップS2参照)、その動作の過程において伝達機構50による固定が解除されるすなわち機械的保持が解除される前に、載置ステージ36を電気的保持による原点位置とする動作を実行する(ステップS3参照)ので、載置ステージ36に対して、機械的保持と電気的保持との双方が解除された状態が生じることを防止することができる。
デジタルカメラ10では、伝達機構50において、ベース板35に対して相対的な回転が防止されたライナー33に線状部材51の一端51aを固定するとともに、ベース板35に第1プーリー53および第2プーリー54(変換部材52)を設けていることから、簡易な構成でレンズ鏡胴13の収納状態と撮影待機状態とでの移行に伴う撮影光軸方向への垂直移動力のみを利用することができる。
したがって、本発明に係るデジタルカメラ10では、消費電力を抑制しつつ撮影光学系12や撮像素子16への押圧力の発生を防止することができる。
なお、上記した実施例では、本発明に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ10について説明したが、撮影光学系により被写体像を取得する撮像素子を撮影光軸に垂直な平面内で移動させるべく該平面に沿って所定の領域で移動可能な載置ステージを備え、前記撮影光学系の複数の光学部材の少なくとも一部を沈胴させて該各光学部材を収納する収納状態と、その収納状態から前記各光学部材の少なくとも一部を被写体側に移動した撮影待機状態と、の移行が可能な撮像装置であって、前記各光学部材を収容する複数の光学部材収容枠と、該各光学部材収容枠を駆動する収容枠駆動手段と、前記各光学部材収容枠における前記収納状態と前記撮影待機状態との移行に伴う撮影光軸方向への垂直移動力を、前記載置ステージにおける撮影光軸に垂直な平面に沿う平面移動力に変換して該載置ステージに伝達する伝達機構と、を備え、該伝達機構は、前記各光学部材収容枠が前記収納状態となると、前記載置ステージを前記所定の領域における端部へと移動させる撮像装置であればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
また、上記した実施例では、伝達機構50が、線状部材51と変換部材52とを有するものとされていたが、レンズ鏡胴13における所定の沈胴位置(収納状態(図4参照))と所定の繰出位置(撮影待機状態(図5参照))とでの移行に伴う撮影光軸方向(Z軸方向)への垂直移動力を、載置ステージ36におけるX−Y平面に沿う平面移動力に変換して当該載置ステージ36に伝達するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
さらに、上記した実施例では、変換部材52が、第1プーリー53と第2プーリー54とを有するものとされていたが、線状部材51における一端51aの撮影光軸方向への移動を、線状部材51における他端51bでのX−Y平面に沿う方向(撮影光軸に垂直な光軸直交方向)への移動に変換するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、線状部材51が、被写体側から見てX軸方向およびY軸方向と45度の角度を為す引付方向Pdで、ライナー33と載置ステージ36とを掛け渡す構成とされていたが、変換部材52により、一端51aが固定された光学部材収容枠(ライナー33)における撮影光軸方向への移動が、他端51bが固定された載置ステージ36におけるX−Y平面に沿う方向(光軸直交方向)への移動に変換されるものであれば、被写体側から見たX軸方向およびY軸方向に対する角度は適宜設定すればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、移動領域MAがX軸方向およびY軸方向に沿う一対の辺を有する矩形状とされていたが、保持する撮像素子16をX−Y平面に沿って所定の範囲内で移動可能とすべく載置ステージ36のX−Y平面に沿って移動する範囲を規定するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、線状部材51の一端51aがライナー33(その下端)に固定されていたが、撮影光学系12の各光学部材収容枠において、収納状態と撮影待機状態との間での移行により撮影光軸方向に移動される光学部材収容枠に固定されていればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、線状部材51が、長尺方向に沿って伸長すべく弾性変形可能な弾性糸とされていたが、変換部材52を経て光学部材収容枠(上記した実施例ではライナー33)と載置ステージ36とを掛け渡すことで、光学部材収容枠の撮影光軸方向への移動に伴う垂直移動力を、X−Y平面に沿う方向への平面移動力として載置ステージ36に伝達するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、伝達機構50において、第1プーリー53および第2プーリー54のみに線状部材51が掛け回されていたが、第1プーリー53から線状部材51が外れることを防止する構成を設けるとともに、第2プーリー54から線状部材51が外れることを防止する構成を設けるものであってもよく、上記した実施例に限定されるものではない。第1プーリー53から線状部材51が外れることを防止する構成として、例えば、第1プーリー53に隣接して第1補助プーリー57を設けて、その第1プーリー53と第1補助プーリー57との間に線状部材51を通すことが考えられる(図13参照)。また、第2プーリー54から線状部材51が外れることを防止する構成として、例えば、第2プーリー54に隣接して第2補助プーリー58を設けて、その第2プーリー54と第2補助プーリー58との間に線状部材51を通すことが考えられる(図13参照)。
上記した実施例では、デジタルカメラ10に撮像素子16を保持する載置ステージ36等を機械的に保持する構成としての伝達機構50が搭載されていたが、カメラ機能を組み込んだPDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯型情報端末装置やその他の電子機器に搭載されていてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。これは、上述した電子機器では、カメラ機能を組み込んだものが近年登場しており、そのような電子機器も外観は若干異にするもののデジタルカメラ10と実質的に全く同様の機能・構成を含んでいるものが多いことによる。
以上、本発明の撮像装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
10 (撮像装置の一例としての)デジタルカメラ
12 撮影光学系
16 撮像素子
17 (収容枠駆動手段の一例としての)レンズ鏡胴駆動ユニット
31a (光学部材収容枠の一例としての)固定筒部
32 (光学部材収容枠の一例としての)回転筒
33 (光学部材収容枠の一例としての)ライナー
34 (光学部材の一例としての)シャッタ/絞りユニット
36 載置ステージ
50 伝達機構
51 線状部材
51a 一端
51b 他端
52 変換部材
53 第1プーリー
54 第2プーリー
MA (所定の領域の一例としての)移動領域
特開2010−008658号公報

Claims (7)

  1. 撮影光学系により被写体像を取得する撮像素子を撮影光軸に垂直な平面内で移動させるべく該平面に沿って所定の領域で移動可能な載置ステージを備え、前記撮影光学系の複数の光学部材の少なくとも一部を沈胴させて該各光学部材を収納する収納状態と、その収納状態から前記各光学部材の少なくとも一部を被写体側に移動した撮影待機状態と、の移行が可能な撮像装置であって、
    前記各光学部材を収容する複数の光学部材収容枠と、
    該各光学部材収容枠を駆動する収容枠駆動手段と、
    前記各光学部材収容枠における前記収納状態と前記撮影待機状態との移行に伴う撮影光軸方向への垂直移動力を、前記載置ステージにおける撮影光軸に垂直な平面に沿う平面移動力に変換して該載置ステージに伝達する伝達機構と、を備え、
    該伝達機構は、前記各光学部材収容枠が前記収納状態となると、前記載置ステージを前記所定の領域における端部へと移動させることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記伝達機構は、前記各光学部材収容枠のうち前記収納状態と前記撮影待機状態との移行に伴い撮影光軸方向に移動される1つに一端が固定され、かつ前記載置ステージに他端が固定される可撓性を有する線状部材と、
    該線状部材において、前記一端の撮影光軸方向への移動を前記他端での撮影光軸に垂直な光軸直交方向への移動に変換する変換部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記変換部材は、前記線状部材の前記一端が固定された前記光学部材収容枠における撮影光軸方向への移動の向きを逆転させる第1プーリーと、該第1プーリーを経た撮影光軸方向への移動を光軸直交方向への移動に変換する第2プーリーと、を有することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記線状部材は、長尺方向に沿って伸長すべく弾性変形可能であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記伝達機構では、前記各光学部材収容枠が前記収納状態となると前記線状部材に張力を生じさせるとともに、前記各光学部材収容枠が前記撮影待機状態となると前記線状部材に張力を生じさせないことを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記所定の領域は、矩形状とされ、
    前記伝達機構は、前記所定の領域における2つの辺部のそれぞれに角度を為す方向で、前記載置ステージを前記所定の領域の前記端部へと移動させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の載置ステージと複数の光学部材収容枠と収容枠駆動手段と伝達機構とを搭載していることを特徴とする電子機器。
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