JP2013015460A - 制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置 - Google Patents

制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置において、制御棒クラスタ案内管から支持ピンを適正に取外すことで、落下物をなくして作業性の向上を可能とする。
【解決手段】支持ピン本体81のボルト部87が制御棒クラスタ案内管59の第2フランジ74を貫通し、ボルト部87にナット82が螺合すると共に、ボルト部87の先端部とナット82との間に弛緩防止用の止めピン83が装着された制御棒クラスタ案内管用支持ピン75において、ナット82の外側からボルト部87を切断し、支持ピン本体81とナット82とを相対回転することでボルト部87とナット82との螺合を解除する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、原子炉における内部構造物として構成される制御棒クラスタ案内管にて、この制御棒クラスタ案内管を所定の位置に位置決めするための支持ピンを取外す制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置に関するものである。
例えば、原子力プラントにおける加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。
即ち、この加圧水型原子炉は、原子炉容器内に炉心が設けられており、この炉心は、多数の燃料集合体により構成されており、この燃料集合体に対して制御棒クラスタを挿入することで、原子炉の出力が制御可能となっている。この制御棒クラスタは、複数の制御棒からなり、制御棒クラスタ案内管を通して燃料集合体に挿入可能となっている。この制御棒クラスタ案内管は、上下のフランジ部が上部炉心支持板及び上部炉心板に支持されている。この場合、制御棒クラスタ案内管は、下フランジ部に取付けられた支持ピンが上部炉心板の位置決め孔に嵌入した状態で、上フランジ部が上部炉心支持板に固定されている。
ところで、このような原子炉は、十分な安全性や信頼性を確保するために構造物などを定期的に検査する必要がある。そして、各検査を施工して不具合を発見した場合は、不具合となる部材を交換したり、必要箇所の補修作業を行ったりしている。上述した制御棒クラスタ案内管は、支持ピンが上部炉心板に支持されているものの、経年劣化などにより磨耗が生じることから、定期的に交換する必要がある。
このような制御棒クラスタ案内管用支持ピンの交換装置としては、下記特許文献1,2に記載されたものがある。
特許第3442913号公報 特開2010−266301号公報
上述した制御棒クラスタ案内管用支持ピンは、上部にボルト部を有する支持ピン本体と、この支持ピン本体のボルト部に螺合するナットと、ボルト部に対するナットの緩みを防止する止めピンから構成されている。そして、支持ピン本体は、ボルト部が制御棒クラスタ案内管の下フランジ部に下方から嵌入し、ナットがボルト部に螺合することでこの下フランジ部に固定され、止めピンが溶接により固定されて緩み止めが施されている。
このように制御棒クラスタ案内管の下フランジ部に取付けられた支持ピンは、被爆防止の観点から、原子炉に隣接したキャビティ(水中)で交換作業が行われる。この場合、支持ピンは、ボルト部にナットが螺合し、両者の間に設けられた止めピンが溶接により固定されていることから、この止めピンやその溶接部、または、支持ピン本体を切断して取外す必要がある。しかし、止めピンや支持ピン本体などを切断すると、切断された部材がキャビティに落下するおそれがある。制御棒クラスタ案内管は、原子炉容器内に多数設けられており、これに取付けられる支持ピンも多数あることから、支持ピンの交換時に、
切断された部材がキャビティに落下すると、その回収が困難となってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、制御棒クラスタ案内管から支持ピンを適正に取外すことで、落下物をなくして作業性の向上を可能とする制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法は、支持ピン本体のボルト部が制御棒クラスタ案内管のフランジ部を貫通し、前記ボルト部にナットが螺合すると共に、前記ボルト部の先端部と前記ナットとの間に弛緩防止用の止めピンが装着された制御棒クラスタ案内管用支持ピンにおいて、前記ナットの外側から前記ボルト部を切断し、前記支持ピン本体と前記ナットとを相対回転することで前記ボルト部と前記ナットとの螺合を解除する、ことを特徴とするものである。
従って、ナットの外側からボルト部を切断することで、このとき、支持ピンは制御棒クラスタ案内管から脱落することはなく、その後、支持ピン本体とナットとを相対回転することで、支持ピン本体のボルト部とナットとの螺合が解除され、制御棒クラスタ案内管から支持ピンを適正に取外すことができ、支持ピンの取外し作業中における落下物をなくして作業性を向上することができる。
本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法では、前記ナットの外側から前記ボルト部を切断することで、前記支持ピン本体を、前記ナットと螺合する所定量の噛み合い部を有する支持ピン本体基部と、前記止めピンが装着されたボルト先端部とに分離することを特徴としている。
従って、ナットの外側からボルト部を切断すると、支持ピン本体は支持ピン本体基部とボルト先端部とに分離されるが、支持ピン本体基部に残されたボルト部がナットと螺合することから、このとき、支持ピンは制御棒クラスタ案内管から脱落することはなく、その後、支持ピン本体とナットとを相対回転することで、支持ピン本体のボルト部とナットとの螺合を解除し、制御棒クラスタ案内管から支持ピンを容易に取外すことができる。
本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法では、切断工具を前記ナットの外側から径方向に沿って前進することで、前記ナットにおける前記切断工具の両側部を残したまま、前記ナットの一部及び前記ボルト部の全部を切断することを特徴としている。
従って、切断工具をナットの外側から径方向に沿って前進すると、ボルト部は完全に切断されるが、ナットは所定量を残して切断されることで、支持ピンは制御棒クラスタ案内管から脱落することはなく、その後、支持ピン本体とナットとを相対回転することで、支持ピン本体のボルト部とナットとの螺合を解除し、制御棒クラスタ案内管から支持ピンを容易に取外すことができる。
本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法では、前記ナットを把持する一方、前記支持ピン本体を回転して前記ボルト部と前記ナットとの螺合を解除し、前記フランジ部から前記支持ピン本体を抜き取る一方、前記ナットを排除することで、前記制御棒クラスタ案内管から前記支持ピンを取外すことを特徴としている。
従って、支持ピン本体のボルト部が切断された後、ナットを把持し、支持ピン本体を回転すると、ボルト部がナットから分離されるため、フランジ部から支持ピン本体を抜き取ることができる一方、ナットを排除することができ、制御棒クラスタ案内管から容易に支持ピンを取外すことができる。
また、本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置は、支持ピン本体のボルト部が制御棒クラスタ案内管のフランジ部を貫通し、前記ボルト部にナットが螺合すると共に、前記ボルト部の先端部と前記ナットとの間に弛緩防止用の止めピンが装着された制御棒クラスタ案内管用支持ピンにおいて、前記ナットの外側から前記ボルト部を切断する切断工具と、前記支持ピン本体と前記ナットとを相対回転することで前記ボルト部と前記ナットとの螺合を解除する回転工具と、を備えることを特徴とするものである。
従って、切断工具によりナットの外側からボルト部を切断することで、このとき、支持ピンは制御棒クラスタ案内管から脱落することはなく、その後、回転工具により支持ピン本体とナットとを相対回転することで、支持ピン本体のボルト部とナットとの螺合が解除され、制御棒クラスタ案内管から支持ピンを適正に取外すことができ、支持ピンの取外し作業中における落下物をなくして作業性を向上することができる。
本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置では、前記切断工具は、前記ナットの外径より狭くて前記ボルト部の外径より広い幅を有する放電加工用電極プレートを有することを特徴としている。
従って、放電加工用電極プレートは、ナットの外径より狭くてボルト部の外径より広い幅を有することから、切断工具をナットの外側から径方向に沿って前進すると、ナットにおける両側部を残したままボルト部を完全に切断することができ、制御棒クラスタ案内管からの支持ピンの脱落を防止することができる。
本発明の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置によれば、ナットの外側からボルト部を切断した後、支持ピン本体とナットとを相対回転させてボルト部とナットとの螺合を解除するので、支持ピンを脱落させずに制御棒クラスタ案内管から適正に取外すことができ、支持ピンの取外し作業中における落下物をなくして作業性を向上することができる。
図1は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの交換装置が設置されるキャビティの概略図である。 図2は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの交換装置の正面図である。 図3は、本発明の一実施例に係る制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置を表す概略構成図である。 図4は、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置における切断装置を表す概略構成図である。 図5は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの切断作業を表す概略図である。 図6−1は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの切断状態を表す概略図である。 図6−2は、図6−1のA−A断面図である。 図7は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの抜取作業を表す概略図である。 図8は、原子力発電プラントの概略構成図である。 図9は、加圧水型原子炉を表す縦断面図である。 図10は、制御棒クラスタ案内管を表す概略図である。 図11は、制御棒クラスタ案内管の下部を表す概略図である。 図12は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの装着状態を表す概略図である。 図13は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの分解斜視図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図8は、原子力発電プラントの概略構成図、図9は、加圧水型原子炉を表す縦断面図、図10は、制御棒クラスタ案内管を表す概略図、図11は、制御棒クラスタ案内管の下部を表す概略図、図12は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの装着状態を表す概略図、図13は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの分解斜視図である。
本実施例の原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
本実施例の加圧水型原子炉を有する原子力発電プラントにおいて、図8に示すように、原子炉格納容器11内には、加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13が格納されており、この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは冷却水配管14,15を介して連結されており、冷却水配管14に加圧器16が設けられ、冷却水配管15に冷却水ポンプ15aが設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水(冷却材)として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により150〜160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料(原子燃料)として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持した状態で冷却水配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高圧高温の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は冷却水配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、蒸気タービン17と冷却水配管18を介して連結されており、この蒸気タービン17は高圧タービン19及び低圧タービン20を有すると共に、発電機21が接続されている。また、高圧タービン19と低圧タービン20との間には、湿分分離加熱器22が設けられており、冷却水配管18から分岐した冷却水分岐配管23が湿分分離加熱器22に連結される一方、高圧タービン19と湿分分離加熱器22は低温再熱管24により連結され、湿分分離加熱器22と低圧タービン20は高温再熱管25により連結されている。
更に、蒸気タービン17の低圧タービン20は、復水器26を有しており、この復水器26には冷却水(例えば、海水)を給排する取水管27及び排水管28が連結されている。この取水管27は、循環水ポンプ29を有し、排水管28と共に他端部が海中に配置されている。そして、この復水器26は、冷却水配管30を介して脱気器31に連結されており、この冷却水配管30に復水ポンプ32及び低圧給水加熱器33が設けられている。また、脱気器31は、冷却水配管34を介して蒸気発生器13に連結されており、この冷却水配管34には給水ポンプ35及び高圧給水加熱器36が設けられている。
従って、蒸気発生器13にて、高圧高温の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管18を通して蒸気タービン17(高圧タービン19から低圧タービン20)に送られ、この蒸気により蒸気タービン17を駆動して発電機21により発電を行う。このとき、蒸気発生器13からの蒸気は、高圧タービン19を駆動した後、湿分分離加熱器22で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン20を駆動する。そして、蒸気タービン17を駆動した蒸気は、復水器26で海水を用いて冷却されて復水となり、低圧給水加熱器33で、例えば、低圧タービン20から抽気した低圧蒸気により加熱され、脱気器31で溶存酸素や不凝結ガス(アンモニアガス)などの不純物が除去された後、高圧給水加熱器36で、例えば、高圧タービン19から抽気した高圧蒸気により加熱された後、蒸気発生器13に戻される。
このように構成された原子力発電プラントに適用された加圧水型原子炉12において、図9に示すように、原子炉容器41は、その内部に炉内構造物が挿入できるように、原子炉容器本体42とその上部に装着される原子炉容器蓋(上鏡)43により構成されており、この原子炉容器本体42に対して原子炉容器蓋43が複数のスタッドボルト44及びナット45により開閉可能に固定されている。
この原子炉容器本体42は、原子炉容器蓋43を取り外すことで上部が開口可能であり、下部が球面状をなす下鏡46により閉塞された円筒形状をなしている。そして、原子炉容器本体42は、上部に一次冷却水としての軽水(冷却材)を供給する入口ノズル(入口管台)47と、軽水を排出する出口ノズル(出口管台)48が形成されている。また、原子炉容器本体42は、この入口ノズル47及び出口ノズル48とは別に、図示しない注水ノズル(注水管台)が形成されている。
原子炉容器本体42は、内部にて、入口ノズル47及び出口ノズル48より上方に上部炉心支持板49が固定される一方、下方の下鏡46の近傍に位置して下部炉心支持板50が固定されている。この上部炉心支持板49及び下部炉心支持板50は、円板形状をなして図示しない多数の連通孔が形成されている。そして、上部炉心支持板49は、複数の炉心支持ロッド51を介して下方に図示しない多数の連通孔が形成された上部炉心板52が連結されている。
原子炉容器本体42は、内部に円筒形状をなす炉心槽53が内壁面と所定の隙間をもって配置されており、この炉心槽53は、上部が上部炉心板52に連結され、下部に円板形状をなして図示しない多数の連通孔が形成された下部炉心板54が連結されている。そして、この下部炉心板54は、下部炉心支持板50に支持されている。即ち、炉心槽53は、原子炉容器本体42の下部炉心支持板50に吊り下げ支持されることとなる。
炉心55は、上部炉心板52と炉心槽53と下部炉心板54により形成されており、この炉心55は、内部に多数の燃料集合体56が配置されている。この燃料集合体56は、図示しないが、多数の燃料棒が支持格子により格子状に束ねられて構成され、上端部に上部ノズルが固定される一方、下端部に下部ノズルが固定されている。また、炉心55は、内部に多数の制御棒57が配置されている。この多数の制御棒57は、上端部がまとめられて制御棒クラスタ58となり、燃料集合体56内に挿入可能となっている。多数の制御棒クラスタ案内管59は、上部炉心支持板49を貫通し、下部が上部炉心板52まで延出されており、この上部炉心支持板49及び上部炉心板52に支持されている。各制御棒クラスタ案内管59は、下端部が炉心55にある燃料集合体56に連通している。
原子炉容器41を構成する原子炉容器蓋43は、上部に磁気式ジャッキの制御棒駆動装置60が設けられており、原子炉容器蓋43と一体をなすハウジング61内に収容されている。多数の制御棒クラスタ案内管59は、上端部が制御棒駆動装置60まで延出され、この制御棒駆動装置60から延出されて制御棒クラスタ駆動軸62が、制御棒クラスタ案内管59内を通って燃料集合体56まで延出され、制御棒クラスタ58を把持可能となっている。
この制御棒駆動装置60は、上下方向に延設されて制御棒クラスタ58に連結されると共に、その表面に複数の周溝を長手方向に等ピッチで配設してなる制御棒クラスタ駆動軸62を磁気式ジャッキで上下動させることで、燃料集合体56に対して制御棒クラスタ58を挿入して原子炉の出力を制御している。
従って、制御棒駆動装置60により制御棒クラスタ駆動軸62を移動して燃料集合体56に制御棒57を挿入することで、炉心55内での核分裂を制御し、発生した熱エネルギにより原子炉容器41内に充填された軽水が加熱され、高温の軽水が出口ノズル48から排出され、上述したように、蒸気発生器13に送られる。即ち、燃料集合体56を構成する原子燃料が核分裂することで中性子を放出し、減速材及び一次冷却水としての軽水が、放出された高速中性子の運動エネルギを低下させて熱中性子とし、新たな核分裂を起こしやすくすると共に、発生した熱を奪って冷却する。また、制御棒57を燃料集合体56に挿入することで、炉心55内で生成される中性子数を調整し、また、原子炉を緊急に停止するときに炉心55に急速に挿入される。
また、原子炉容器41は、炉心55に対して、その上方に出口ノズル48に連通する上部プレナム63が形成されると共に、下方に下部プレナム64が形成されている。そして、原子炉容器41と炉心槽53との間に入口ノズル47及び下部プレナム64に連通するダウンカマー部65が形成されている。従って、軽水は、入口ノズル47から原子炉容器本体42内に流入し、ダウンカマー部65を下向きに流れ落ちて下部プレナム64に至り、この下部プレナム64の球面状の内面により上向きに案内されて上昇し、下部炉心支持板50及び下部炉心板54を通過した後、炉心55に流入する。この炉心55に流入した軽水は、炉心55を構成する燃料集合体56から発生する熱エネルギを吸収することで、この燃料集合体56を冷却する一方、高温となって上部炉心板52を通過して上部プレナム63まで上昇し、出口ノズル48を通って排出される。
このように構成された加圧水型原子炉12にて、制御棒クラスタ58は、制御棒クラスタ駆動軸62が把持可能な連結部(クラスタ部)に複数の制御棒57がスパイダ状に取付けられて構成されている。制御棒クラスタ案内管59は、図10に示すように、制御棒クラスタ58(制御棒57)の燃料集合体56への円滑な出し入れを行うために設けられているものであり、燃料集合体56の健全性を損なうことのないように制御棒57を適切に位置決めすると共に、燃料集合体56を適切に冷却するための流路を確保する。
この制御棒クラスタ案内管59は、ステンレス鋼製であり、上部の第1案内部71と下部の第2案内部72とを有し、第1案内部71の下部に第1フランジ部73が設けられ、第2案内部72の下部に第2フランジ部74が設けられている。そして、制御棒クラスタ案内管59は、第1フランジ部73が上部炉心支持板48に支持され、第2フランジ部74が上部炉心板52に支持されている。なお、制御棒クラスタ案内管59は、第1案内部71が中空円筒形状をなす一方、第2案内部72が中空四角形状をなすと共に内部に各制御棒57を案内する所定数の孔を有する複数の案内板(図示略)が上下方向に沿って所定間隔で設けられている。
また、制御棒クラスタ案内管59は、図10及び図11に示すように、第2フランジ部74に2つ(図示は、1つ)の支持ピン75が取付けられている。この各支持ピン75は、上部炉心板52に形成された位置決め孔(図示略)に嵌入することで、制御棒クラスタ案内管59の位置決めを行うものである。なお、制御棒クラスタ案内管59は、第2フランジ74に支持ピン75の着脱用の切欠部72aが形成されている。
この支持ピン75は、図12及び図13に示すように、支持ピン本体81と、ナット82と、止めピン83と、止め金84とから構成されている。支持ピン本体81は、所定長さを有し、軸方向の中間部にフランジ85が形成され、フランジ85の上部に軸部86を介してボルト部87が形成されており、ボルト部87の先端面に係止溝88が形成されている。また、支持ピン本体81は、フランジ85の下部にピン部89が形成され、このピン部89は、円筒形をなすと共に下部が若干大径であって、下端から軸方向にそってスリット90が形成されている。
ナット82は、円筒形状をなし、下部に支持ピン本体81のボルト部87に螺合可能なナット部91が形成され、上部の内周面が六角形状をなし、2つの貫通孔62が直線上をなす位置に形成されている。止めピン83は、所定長さの円柱形状をなし、ナット82の各貫通孔62に挿入可能であると共に、支持ピン本体81の係止溝88に係止可能となっている。止め金84は、ナット82は、円板形状をなし、下面に中央部が凹んだ二つ山形状をなす突起部93が形成されている。
従って、支持ピン本体81は、第2フランジ74に対して、ボルト部87が取付孔74aに下方から貫通し、フランジ85が第2フランジ74の下面に当接した位置で、ナット82のナット部91がボルト部87に螺合し、ナット82の下端部が第2フランジ74の上面に当接した位置で停止する。止めピン83は、ナット82の各貫通孔92に挿入されることで、この止めピン83が支持ピン本体81の係止溝88に係止し、この状態で、止めピン83が止め金84に溶接(溶接部94)される。止め金84は、ナット82の上部に固定される。このように支持ピン75は、制御棒クラスタ案内管59の第2フランジ部74に取付けられており、ボルト部87の先端部(上端部)とナット82との間に止めピン83が固定されることで、弛緩防止機能が施される。
支持ピン75は、制御棒クラスタ案内管59の下部に取付けられ、上部炉心板52の位置決め孔に嵌入し、制御棒クラスタ案内管59を位置決めしている。そして、経年劣化などにより支持ピン75の各所に磨耗が生じることから、定期的に交換する必要がある。しかし、支持ピン75は、止めピン83により弛緩防止機能が施されていることから、支持ピン75を取外すには、これを解除しなければならない。支持ピン75の交換作業は、被爆防止の観点から、原子炉に隣接したキャビティ(水中)で行われるが、支持ピン本体81や止めピン83などを切断すると、切断された部材がキャビティに落下し、回収作業が困難となってしまう。
そこで、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法及び装置では、制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75を適正に取外すことで、キャビティへの落下物をなくして作業性の向上を可能としている。
図1は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの交換装置が設置されるキャビティの概略図、図2は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの交換装置の正面図、図3は、本発明の一実施例に係る制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置を表す概略構成図、図4は、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置における切断装置を表す概略構成図である。
原子力発電プラントにおいて、図1に示すように、原子炉建屋(図示略)は、冷却水を貯留可能なキャビティ101が設けられており、加圧水型原子炉12が吊り下げ支持される原子炉プール102に隣接して機器仮置プール103が形成されている。この機器仮置プール103は、制御棒クラスタ案内管仮置スタンド104と、制御棒クラスタ駆動軸仮置スタンド105が設置されている。また、キャビティ101は、機器仮置プール103の冷却水の上面より上方に位置して上部炉心構造物106が設けられており、この上部炉心構造物106に移動式クレーン107が設置され、機器仮置プール103に作業デッキ水中架台108が設置されている。
また、上部炉心構造物106は、移動式クレーン107に隣接してジブクレーン109が設置されると共に、2台の支持ピン交換装置110が設置されている。この各支持ピン交換装置110は、上部炉心構造物106の壁部に設けられ、下部が機器仮置プール103の冷却水に浸漬している。
この制御棒クラスタ案内管59の支持ピン交換装置110は、図2に示すように、制御棒クラスタ案内管59の支持ピン75を交換、つまり、現在取付けられている支持ピン75を取外した後、新しい支持ピン75を取付けるための装置である。この支持ピン交換装置110は、フレーム111と、移動装置112と、支持ピン取外し装置113と、支持ピン取付装置(図示略)とから構成されている。この場合、1つの制御棒クラスタ案内管59に対して2つの支持ピン75が取付けられていることから、フレーム111の両側に支持ピン取外し装置113及び支持ピン取付装置がそれぞれ設置されている。
フレーム111は、上下方向に沿って配置される一対のレール部121が連結部材122により連結されて構成され、前述した上部炉心構造物106の壁部に固定されており、移動装置112、支持ピン取外し装置113、支持ピン取付装置が支持される基台として機能する。
移動装置112は、フレーム111内にある制御棒クラスタ案内管59を支持し、この制御棒クラスタ案内管59を上下方向及び水平方向に移動することができる。即ち、移動装置112は、移動架台用昇降装置131、移動架台用スライド装置132と、移動架台133とを有している。移動架台用昇降装置131は、フレーム111の上下方向(T方向)へ移動架台133を移動することができる。移動架台用スライド装置132は、移動架台133を水平方向(図2の紙面に直交するY方向)へ移動することができる。移動架台133は、制御棒クラスタ案内管59の第1フランジ部73を支持するものであり、2つの位置決めピン134、135を有している。この位置決めピン134、135は、制御棒クラスタ案内管59の第1フランジ部73に形成された各取付孔(図示略)に下方から貫通することで、移動架台133上に制御棒クラスタ案内管59を位置決めして指示することができる。この状態で、移動装置112は、移動架台133に支持された制御棒クラスタ案内管59をフレーム111に対して上下方向及び水平方向に移動することができる。
支持ピン取外し装置113は、図2及び図3に示すように、切断装置141と、固定装置142と、回転装置143と、図示しないナット回収装置及び支持ピン回収装置を有している。フレーム111は、下部に架台144が固定され、この架台144に昇降レール145が立設され、この昇降レール145に昇降装置146により昇降可能な昇降台147が設けられ、この昇降台147に切断装置141と固定装置142が装着されている。また、架台144に回転装置143が装着されている。ここで、昇降台147は、昇降レール145に沿って昇降できるだけでなく、水平旋回することで、制御棒クラスタ案内管59(支持ピン75)側に切断装置141や固定装置142を選択的に移動することができる。
この切断装置141は、後述するが、制御棒クラスタ案内管59に取付けられた支持ピン75の一部を切断するものである。固定装置142は、支持ピン75のナット82が回転しないように把持するものであり、回転装置143は、固定装置142が把持した支持ピン75における支持ピン本体81を回転して分離するものである。この場合、回転装置143は、架台144に装着された回転工具151と、この回転工具151を駆動回転する駆動装置152を有している。回転工具151は、支持ピン75の下部を収容してスリット90に挿入するブレード153が取付けられている。そして、ナット回収装置は、分離したナット82を回収し、支持ピン回収装置が分離した支持ピン本体81を回収するものである。
支持ピン取付装置は、図示しないが、支持ピン供給装置と、ナット供給装置と、ナット締め込み装置と、ナット締結装置とを有している。
ここで、上述した支持ピン取外し装置113を構成する切断装置141について詳細に説明する。この切断装置141において、図4に示すように、昇降台147に制御棒クラスタ案内管59(支持ピン75)側に延出する取付ブラケット161が固定されており、この取付ブラケット161の下面に2つのガイドレール162が固定されている。第1移動台163は、スライド部材164がガイドレール162に嵌合することで、左右方向(図4の紙面に直交する方向)に移動自在に支持され、調心機構(例えば、スプリング、エア/油圧シリンダ機構など)165により移動可能となっている。そして、この第1移動台163の先端部に位置決めクランプ板166が固定されている。
駆動モータ167は、第1移動台163に固定されており、駆動軸に第1ベベルギア168が固定されている。また、ボールねじ169は、第1移動台163の下部に固定された一対の軸受170により回転自在に支持されており、基端部に第1ベベルギア168と噛み合う第2ベベルギア171が固定されている。第2移動台172は、ボールねじ169に係合しており、このボールねじ169が回転することで、前後方向(図4の左右方向)に移動可能となっている。
この第2移動台172は、先端部に切断工具としての放電加工用電極プレート173が固定されており、放電加工用電極プレート173に電源ケーブル及び加工水供給ホースからなるパワーケーブル174が連結されている。この放電加工用電極プレート173は、所定幅、所定長さ、所定厚さのプレートであり、少なくとも、ナット82の外径より狭くて支持ピン本体81のボルト部87の外径より広い幅に設定されている。また、第2移動台172は、バイブレータ174が装着されている。
従って、パワーケーブル174を通して放電加工用電極プレート173に電力を供給すると、この電極プレート173と支持ピン75との間に短い周期で繰り返される放電加工により支持ピン75の一部を除去することができる。
なお、支持ピン交換装置11は、図示しない制御装置を有しており、この制御装置により移動装置112、支持ピン取外し装置113、支持ピン取付装置を自動制御することができる。
ここで、支持ピン交換装置11により制御棒クラスタ案内管59に固定された支持ピン75の交換作業について説明する。
図5は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの切断作業を表す概略図、図6−1及び図6−2は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの切断状態を表す概略図、図7は、制御棒クラスタ案内管用支持ピンの抜取作業を表す概略図である。
図1に示すように、多数の制御棒クラスタ案内管59は、加圧水型原子炉12(原子炉容器41から取り出され、キャビティ101の機器仮置プール103内の制御棒クラスタ案内管仮置スタンド104に仮置きされている。制御棒クラスタ案内管59は、この制御棒クラスタ案内管仮置スタンド104から、移動式クレーン107及びジブクレーン109により各支持ピン交換装置110まで搬送される。この作業は、作業者により遠隔操作により行われ、制御棒クラスタ案内管59が機器仮置プール103で支持ピン交換装置110に支持されることから、作業者に被爆の危険がない。
制御棒クラスタ案内管59が支持ピン交換装置110に支持されると、図2に示すように、移動装置112がフレーム111内にある制御棒クラスタ案内管59を支持し、この制御棒クラスタ案内管59を上下方向及び水平方向に移動することで、この制御棒クラスタ案内管59を所定の位置に位置決めする。そして、この状態で、支持ピン取外し装置113は、制御棒クラスタ案内管59に取付けられた2つの支持ピン75を取外す作業を行う。
即ち、図3及び図4に示すように、まず、昇降台147を水平旋回することで、制御棒クラスタ案内管59(支持ピン75)側に切断装置141を移動し、昇降台147を昇降することで、支持ピン75に対する切断装置141の高さ調整を行う。次に、調心機構165により第1移動台163を左右方向に移動し、位置決めクランプ板166を支持ピン75におけるナット82の側面に当接することで、電極プレート173の水平位置調整を行う。そして、パワーケーブル174を通して放電加工用電極プレート173に電力を供給し、駆動モータ167によりボールねじ169を回転することで、電極プレート173を支持ピン75におけるナット82へ向けて前進させる。
すると、電極プレート173は、図5に示すように、先端部が対向するナット82の外周面に近接し、アーク電流によりナット82を切断除去していく。電極プレート173が更に前進すると、ナット82を貫通して支持ピン本体81のボルト部87に近接し、放電加工によりこのボルト部87及びナット82のナット部91を切断除去していく。そして、この電極プレート173によりボルト部87を全て切断除去し、支持ピン本体81をボルト部87で2つに分離する。
この場合、図6−1及び図6−2に示すように、支持ピン75は、電極プレート173により、支持ピン本体81のボルト部87とナット82ナット部91が螺合している位置、好ましくは、支持ピン本体81のボルト部87における基端側から2〜3山分の歯部の位置で切断される。即ち、支持ピン本体81は、ナット82のナット部91と螺合する所定量の噛み合い部を有する支持ピン本体基部と、止めピン83が装着されたボルト先端部とに分離される。また、支持ピン75は、電極プレート173により、ボルト部87が完全に2つに切断されるが、ナット91は電極プレート173の両側方及び前方の部分を、断面視がU字形状をなすように残して一部が切断される。なお、電極プレート173の前進によりナット82の一部を残して支持ピン本体81のボルト部87が完全に切断されたら、電極プレート173を後退させると共に、位置決めクランプ板166を支持ピン75から離間させる。
そのため、図7に示すように、支持ピン75は、支持ピン本体81のボルト部87が2つに切断されるものの、切断されたピン部89側のボルト部87が、2つには切断されていないナット82のナット部91に螺合していることから、全体が分離されない。その結果、支持ピン75は、電極プレート173により切断されただけでは、制御棒クラスタ案内管59の第2フランジ74から脱落することはない。
そして、支持ピン75は、支持ピン本体81のボルト部87のみが切断されると、図3に示すように、昇降台147を水平旋回することで、制御棒クラスタ案内管59(支持ピン75)側に固定装置142を移動し、昇降台147を昇降することで、支持ピン75に対する固定装置142の高さ調整を行う。そして、この固定装置142により支持ピン75のナット82を把持して回転不能とする。この状態で、回転装置143は、回転工具151が支持ピン本体81を保持すると共に、ブレード153をスリット90に挿入し、駆動装置152により回転工具151と共に支持ピン本体81を回転する。
すると、固定装置142により回転不能に把持されたナット82に対して、回転装置143により回転工具151を介して支持ピン本体81が回転することで、ナット部91に対するボルト部87の螺合が解除される。このとき、ボルト部87は、途中で切断されていることから、ナット部91に対するボルト部87の噛み合い代は、少量、例えば、2〜3山分の歯部であり、支持ピン本体81を2〜3回転するだけで、ナット82から取外される。
なお、ナット82に対して支持ピン本体81を回転し、両者の螺合が緩むに伴ってナット82と支持ピン本体81との距離が離れていく。そのため、この支持ピン本体81の回転動作と同期して、昇降台147を上昇させたり、回転工具151を下降させたりしてもよい。
そして、支持ピン回収装置は、分離した支持ピン本体81を下方に移動することで、第2フランジ74の取付孔から抜き取って回収する。また、ナット回収装置は、支持ピン本体81から分離されたナット82を水平移動して回収する。
このように支持ピン交換装置110にて、支持ピン取外し装置113により制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75が取外されると、支持ピン取付装置により制御棒クラスタ案内管59に新しい支持ピンを取付ける。この支持ピン取付装置により制御棒クラスタ案内管59に新しい支持ピンを取付ける作業は、前述した支持ピン取外し装置113により制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75を取外す作業と逆の手順で行われる。即ち、支持ピン取付装置は、供給トレーにある新しい支持ピン本体とナットを準備し、支持ピン本体を制御棒クラスタ案内管59の第2フランジ74の取付孔に下方から挿入し、新しいナットを支持ピン本体の上方側に位置し、支持ピン本体を回転することで、支持ピン本体をナットに螺合する。そして、支持ピン本体とナットとの回り止めを施すことで、制御棒クラスタ案内管59への支持ピンの取付が完了する。
このように本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法にあっては、支持ピン本体81のボルト部87が制御棒クラスタ案内管59の第2フランジ74を貫通し、ボルト部87にナット82が螺合すると共に、ボルト部87の先端部とナット82との間に弛緩防止用の止めピン83が装着された制御棒クラスタ案内管用支持ピン75において、ナット82の外側からボルト部87を切断し、支持ピン本体81とナット82とを相対回転することでボルト部87とナット82との螺合を解除するようにしている。
従って、ナット82の外側からボルト部87を切断することで、このとき、支持ピン75は、制御棒クラスタ案内管52の第2フランジ74から脱落することはなく、その後、支持ピン本体81とナット82とを相対回転することで、支持ピン本体81のボルト部87とナット82との螺合が解除され、第2フランジ74から支持ピン75を適正に取外すことができ、支持ピン75の取外し作業中における落下物をなくして作業性を向上することができる。
また、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法では、ナット82の外側から支持ピン本体81のボルト部87を切断することで、この支持ピン本体81を、ナット82と螺合する所定量の噛み合い部を有する支持ピン本体基部と、止めピン83が装着されたボルト先端部とに分離している。従って、切断後、支持ピン本体82は、支持ピン本体基部とボルト先端部とに分離されるが、支持ピン本体基部に残されたボルト部87がナット82と螺合することから、このとき、支持ピン75は制御棒クラスタ案内管59から脱落することはなく、その後、支持ピン本体81の支持ピン本体基部とナット82とを相対回転することで、支持ピン本体81のボルト部87とナット82との螺合を解除し、制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75を容易に取外すことができる。
また、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法では、切断工具としての電極プレート173をナット82の外側から径方向に沿って前進することで、ナット82の外周部の両側の残したまま、ボルト部87の全部を切断している。従って、電極プレート173をナット82の外側から径方向に沿って前進すると、ボルト部87は完全に切断されるが、ナット82は所定量を残して切断されることで、支持ピン75は制御棒クラスタ案内管59から脱落することはなく、その後、支持ピン本体81とナット82とを相対回転することで、支持ピン本体81のボルト部87とナット82との螺合を解除し、制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75を容易に取外すことができる。
また、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法では、ナット82を把持する一方、支持ピン本体81を回転してボルト部87とナット82との螺合を解除し、第2フランジ74から支持ピン本体81を抜き取る一方、ナット82を排除することで、制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75を取外している。従って、支持ピン本体81のボルト部87が切断された後、ナット82を把持して支持ピン本体81を回転すると、ボルト部87がナット82から分離されるため、第2フランジ74から支持ピン本体81を抜き取ることができる一方、ナット82を排除することができ、制御棒クラスタ案内管59から容易に支持ピン75を取外すことができる。
また、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置にあっては、ナット82の外側から支持ピン本体81のボルト部87を切断する切断工具としての放電加工用電極プレート173と、支持ピン本体81とナット82とを相対回転することでボルト部87とナット82との螺合を解除する回転工具151とを設けている。
従って、電極プレート173によりナット82の外側からボルト部87を切断することで、このとき、支持ピン75は制御棒クラスタ案内管59から脱落することはなく、その後、電極プレート173により支持ピン本体81とナット82とを相対回転することで、支持ピン本体81のボルト部87とナット82との螺合が解除され、制御棒クラスタ案内管59から支持ピン75を適正に取外すことができ、支持ピン75の取外し作業中における落下物をなくして作業性を向上することができる。
また、本実施例の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置では、電極プレート173は、ナット82の外径より狭くてボルト部87の外径より広い幅を有している。従って、この電極プレート173をナット82の外側から径方向に沿って前進すると、ナット82における外周両側部の残したまま、ボルト部87を完全に切断することができ、制御棒クラスタ案内管89からの支持ピン75の脱落を防止することができる。
なお、上述した実施例では、切断工具として放電加工用電極プレート173を適用したが、この構成に限定されるものではなく、切断工具としてその他の切削工具などを適用してもよい。
また、上述した実施例にて、支持ピン75は、制御棒クラスタ案内管59の第2フランジ部74に取付けられ、ボルト部87の上端部とナット82との間に止めピン83が固定されて緩み止めがなされているが、支持ピン75は、この止めピン83により緩み止めがなされているものに限るものではなく、かしめなど別の緩み止めがなされている支持ピンであっても、本発明を適用することができる。
また、上述した実施例では、原子炉を加圧水型原子炉としたが、沸騰水型原子炉であってもよい。
12 加圧水型原子炉
41 原子炉容器(構造体)
49 上部炉心指示板
52 上部炉心板
55 炉心
56 燃料集合体
57 制御棒
58 制御棒クラスタ
59 制御棒クラスタ案内管
71 第1案内部
72 第2案内部
73 第1フランジ部
74 第2フランジ部
75 支持ピン
81 支持ピン本体
82 ナット82
83 止めピン
84 止め金
87 ボルト部
101 キャビティ
105 制御棒クラスタ駆動軸仮置スタンド
110 支持ピン交換装置
111 フレーム
112 移動装置
113 支持ピン取外し装置
141 切断装置
142 固定装置
143 回転装置
151 回転工具
163 第1移動台
172 第2移動台
173 放電加工用電極プレート(切断工具)

Claims (6)

  1. 支持ピン本体のボルト部が制御棒クラスタ案内管のフランジ部を貫通し、前記ボルト部にナットが螺合すると共に、前記ボルト部の先端部と前記ナットとの間に弛緩防止用の止めピンが装着された制御棒クラスタ案内管用支持ピンにおいて、
    前記ナットの外側から前記ボルト部を切断し、
    前記支持ピン本体と前記ナットとを相対回転することで前記ボルト部と前記ナットとの螺合を解除する、
    ことを特徴とする制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法。
  2. 前記ナットの外側から前記ボルト部を切断することで、前記支持ピン本体を、前記ナットと螺合する所定量の噛み合い部を有する支持ピン本体基部と、前記止めピンが装着されたボルト先端部とに分離することを特徴とする請求項1に記載の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法。
  3. 切断工具を前記ナットの外側から径方向に沿って前進することで、前記ナットにおける前記切断工具の両側部を残したまま、前記ナットの一部及び前記ボルト部の全部を切断することを特徴とする請求項1または2に記載の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法。
  4. 前記ナットを把持する一方、前記支持ピン本体を回転して前記ボルト部と前記ナットとの螺合を解除し、前記フランジ部から前記支持ピン本体を抜き取る一方、前記ナットを排除することで、前記制御棒クラスタ案内管から前記支持ピンを取外すことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し方法。
  5. 支持ピン本体のボルト部が制御棒クラスタ案内管のフランジ部を貫通し、前記ボルト部にナットが螺合すると共に、前記ボルト部の先端部と前記ナットとの間に弛緩防止用の止めピンが装着された制御棒クラスタ案内管用支持ピンにおいて、
    前記ナットの外側から前記ボルト部を切断する切断工具と、
    前記支持ピン本体と前記ナットとを相対回転することで前記ボルト部と前記ナットとの螺合を解除する回転工具と、
    を備えることを特徴とする制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置。
  6. 前記切断工具は、前記ナットの外径より狭くて前記ボルト部の外径より広い幅を有する放電加工用電極プレートを有することを特徴とする請求項5に記載の制御棒クラスタ案内管用支持ピンの取外し装置。
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