JP2013015085A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

スクリュー圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2013015085A
JP2013015085A JP2011148835A JP2011148835A JP2013015085A JP 2013015085 A JP2013015085 A JP 2013015085A JP 2011148835 A JP2011148835 A JP 2011148835A JP 2011148835 A JP2011148835 A JP 2011148835A JP 2013015085 A JP2013015085 A JP 2013015085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide valve
pressure
valve body
screw compressor
screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011148835A
Other languages
English (en)
Inventor
Mohammad Anwar Hossain
モハモド アンワー ホセイン
Hiromichi Ueno
広道 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2011148835A priority Critical patent/JP2013015085A/ja
Publication of JP2013015085A publication Critical patent/JP2013015085A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】スライドバルブとスクリューロータの接触を回避し、スライドバルブの損傷を防いでスクリュー圧縮機の信頼性を向上させる。
【解決手段】スクリュー圧縮機(1)のケーシング(10)内では、スクリューロータ(40)の側方にスライドバルブ(60)が配置される。スライドバルブ(60)の弁体部(61)は柱状に形成されており、円弧面状に形成された前面(62)がスクリューロータ(40)の外周と向かい合う。ケーシング(10)には、先端支持部(11)が形成される。先端支持部(11)は、弁体部(61)の先端ガイド面(64)と摺接する。弁体部(61)には、圧力導入通路(90)が形成される。圧力導入通路(90)は、その始端(91)が弁体部(61)の基端面に開口し、その終端が弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する。弁体部(61)の先端ガイド面(64)と先端支持部(11)の隙間は、圧力導入通路(90)を介してケーシング(10)内の高圧空間(S2)と連通する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクリュー圧縮機の信頼性向上策に関するものである。
従来より、冷媒や空気を圧縮する圧縮機として、スクリュー圧縮機が用いられている。例えば、特許文献1及び2には、1つのスクリューロータと2つのゲートロータとを備えたシングルスクリュー圧縮機が開示されている。
このシングルスクリュー圧縮機では、スクリューロータとゲートロータがケーシング内に収容される。スクリューロータには螺旋状の凹溝が形成されており、この凹溝によって圧縮室が形成される。また、ケーシング内には、低圧空間と高圧空間が形成される。そして、スクリューロータが回転駆動されると、低圧空間内の流体が圧縮室へ吸入されて圧縮され、圧縮室内で圧縮された流体が高圧空間へ吐出される。
また、スクリュー圧縮機には、通常、スライドバルブが設けられる。スライドバルブは、その前面がスクリューロータの外周と対面するように配置され、スクリューロータの回転軸と平行な方向へスライド可能となっている。特許文献1のシングルスクリュー圧縮機には、その運転容量を調節するためのスライドバルブが設けられている。また、特許文献2のシングルスクリュー圧縮機には、その内部容積比を調節するためのスライドバルブが設けられている。
特開2010−285973号公報 特開2004−137934号公報
上述したように、スライドバルブの前面は、スクリューロータの外周と対面している。スライドバルブの前面には、スクリューロータの凹溝によって形成された圧縮室内の流体圧力(即ち、圧縮室内で圧縮されつつある流体の圧力)が作用する。このため、スクリュー圧縮機の運転中には、スライドバルブに対して、スライドバルブをスクリューロータから遠ざける方向の力が作用する。
ところが、スクリュー圧縮機が停止した直後には、高圧空間の流体が圧縮室へ逆流してスクリューロータが逆回転する場合がある。スクリューロータが逆回転すると、高圧空間から圧縮室へ流入した流体が膨張し、場合によっては圧縮室が低圧空間よりも低圧となる。このように圧縮室の圧力が低くなると、スライドバルブがスクリューロータ側へ引き寄せられてしまい、スライドバルブがスクリューロータと接触して損傷するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリュー圧縮機の停止直後におけるスライドバルブとスクリューロータの接触を未然に防止し、スライドバルブの損傷を防いでスクリュー圧縮機の信頼性を向上させることにある。
第1の発明は、内部に低圧空間(S1)及び高圧空間(S2)が形成されたケーシング(10)と、上記ケーシング(10)内に設置されて圧縮室(23)を形成するスクリューロータ(40)と、上記スクリューロータ(40)の回転軸と平行な方向へスライド可能に構成されて前面(62)が該スクリューロータ(40)の外周と対面するスライドバルブ(60)とを備え、上記スクリューロータ(40)が回転すると、上記低圧空間(S1)から上記圧縮室(23)へ吸入された流体が圧縮された後に上記高圧空間(S2)へ吐出されるスクリュー圧縮機を対象とする。そして、上記スライドバルブ(60)は、その先端部が上記低圧空間(S1)に、その基端部が上記高圧空間(S2)にそれぞれ配置される一方、上記ケーシング(10)に設けられて上記スライドバルブ(60)の先端部の前面(62)と摺接する先端支持部(11)と、上記スライドバルブ(60)の前面(62)と上記先端支持部(11)の隙間(95)を上記高圧空間(S2)と連通させる圧力導入通路(90)とを備えるものである。
第1の発明では、ケーシング(10)内にスクリューロータ(40)とスライドバルブ(60)が設置される。ケーシング(10)内では、スクリューロータ(40)が回転すると、低圧空間(S1)の流体が圧縮室(23)へ吸入されて圧縮され、圧縮された流体が圧縮室(23)から高圧空間(S2)へ吐出される。スライドバルブ(60)の前面(62)は、スクリューロータ(40)の外周に対面している。このため、スライドバルブ(60)の前面(62)には、スクリューロータ(40)によって形成された圧縮室(23)内の流体の圧力が作用する。
第1の発明では、ケーシング(10)に先端支持部(11)が設けられる。この先端支持部(11)は、低圧空間(S1)に位置するスライドバルブ(60)の先端部の前面(62)と摺接する。スライドバルブ(60)の前面(62)と先端支持部(11)の間には、微小な隙間(95)が形成される。この隙間(95)は、圧力導入通路(90)を介して高圧空間(S2)と連通する。
第1の発明のスライドバルブ(60)の前面(62)では、スクリューロータ(40)と対面する部分に圧縮室(23)内の流体圧力が作用し、先端支持部(11)と対面する部分にスライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力が作用する。スクリュー圧縮機(1)の運転中において、圧縮室(23)内の流体圧力は、低圧空間(S1)の圧力と同等かそれよりも高くなる。また、スライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)は高圧空間(S2)と連通しているため、スライドバルブ(60)の前面(62)のうち先端支持部(11)と対面する部分には、低圧空間(S1)よりも高い圧力が作用する。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、スライドバルブ(60)に対して、スライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力が作用する。
ところで、スクリュー圧縮機(1)が停止した直後には、高圧空間(S2)の流体が圧縮室(23)へ逆流してスクリューロータ(40)が逆回転する場合がある。スクリューロータ(40)が逆回転すると、高圧空間(S2)から圧縮室(23)へ流入した流体が膨張し、場合によっては圧縮室(23)が低圧空間(S1)よりも低圧となる。圧縮室(23)が低圧空間(S1)よりも低圧になると、スライドバルブ(60)には、スライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)側へ押し付ける方向の力が作用する。
第1の発明のスクリュー圧縮機(1)では、スライドバルブ(60)の前面(62)と先端支持部(11)の隙間(95)が、圧力導入通路(90)を介して高圧空間(S2)と連通している。一方、スクリュー圧縮機(1)が停止後であっても、その停止からそれ程時間が経過していなければ、低圧空間(S1)及び高圧空間(S2)の圧力は、スクリュー圧縮機(1)の運転中と同程度に保たれる。このため、スクリュー圧縮機(1)が停止した時点から暫くの間は、スライドバルブ(60)の前面(62)のうち先端支持部(11)と対面する部分に作用する流体圧力は、低圧空間(S1)よりも高圧に保たれる。従って、スクリュー圧縮機(1)の停止後に圧縮室(23)が低圧空間(S1)よりも低圧となった状態でも、スライドバルブ(60)にはスライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力が作用し、スライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触が回避される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記圧力導入通路(90)は、上記スライドバルブ(60)に形成され、該スライドバルブ(60)の前面(62)のうち上記先端支持部(11)と常に対面している部分に開口しているものである。
第2の発明では、圧力導入通路(90)がスライドバルブ(60)に形成される。圧力導入通路(90)の端部は、スライドバルブ(60)の前面(62)のうち常に先端支持部(11)と対面する部分に開口している。このため、スライドバルブ(60)が移動しても、る圧力導入通路(90)の一端とスライドバルブ(60)との相対的な位置は変化しない。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する上記圧力導入通路(90)の端部は、該スライドバルブ(60)の前面(62)のうち上記先端支持部(11)と対面する部分に作用する流体圧力によって該スライドバルブ(60)の回転方向の変位が抑制されるように、該スライドバルブ(60)の幅方向の中央に対してオフセットしているものである。
ここで、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、スライドバルブ(60)の前面(62)に圧縮室(23)内の流体圧力が作用する。通常、圧縮室(23)内の流体圧力に起因してスライドバルブ(60)に作用する力の作用点は、スライドバルブ(60)の幅方向の中央からずれる。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、スライドバルブ(60)に対して、スライドバルブ(60)を回転方向へ変位させようとするモーメント(回転モーメント)が作用する。
第3の発明では、スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する圧力導入通路(90)の端部が、スライドバルブ(60)の幅方向の中央に対してオフセットしている。スライドバルブ(60)の前面(62)と先端支持部(11)の隙間(95)の圧力は、その隙間(95)に開口する圧力導入通路(90)の端部の近傍において最も高くなる。従って、圧力導入通路(90)の端部がスライドバルブ(60)の幅方向の中央に対してオフセットしている場合は、スライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力に起因してスライドバルブ(60)作用する力の作用点も、スライドバルブ(60)の幅方向の中央からずれる。このため、スライドバルブ(60)には、スライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力に起因する回転モーメントが作用する。この回転モーメントの方向は、スライドバルブ(60)の回転方向の変位が抑制されるように、圧縮室(23)内の流体圧力に起因してスライドバルブ(60)に作用する回転モーメントの方向とは逆向きになる。
第4の発明は、上記第2又は第3の発明において、上記スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する上記圧力導入通路(90)の端部は、該スライドバルブ(60)の幅方向に伸びる凹溝状に形成されるものである。
第4の発明では、スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する圧力導入通路(90)の端部が凹溝状に形成される。圧力導入通路(90)では、凹溝状となった端部の圧力が、高圧空間(S2)の圧力と実質的に等しくなる。
本発明では、スライドバルブ(60)の先端部が低圧空間(S1)に配置されており、その先端部の前面(62)が先端支持部(11)と摺接する。また、スライドバルブ(60)の前面(62)と先端支持部(11)の隙間(95)は、圧力導入通路(90)を介して高圧空間(S2)と連通する。
上述したように、スクリュー圧縮機(1)の停止後には、高圧空間(S2)から圧縮室(23)へ逆流した流体が膨張し、圧縮室(23)の圧力が低圧空間(S1)よりも低くなる場合がある。一方、スクリュー圧縮機(1)が停止した時点から暫くの間は、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)の圧力は、スクリュー圧縮機(1)の運転中と同程度に保たれる。このため、本発明のスクリュー圧縮機(1)では、その停止後に圧縮室(23)の圧力が低圧空間(S1)よりも低くなった状態においても、高圧空間(S2)に連通するスライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力が、スライドバルブ(60)の前面(62)に作用する。
従って、本発明によれば、スクリュー圧縮機(1)の停止後に圧縮室(23)の圧力が低圧空間(S1)よりも低くなった状態においても、スライドバルブ(60)に対して、スライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力を作用させることができ、スライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触を未然に防ぐことができる。その結果、スクリューロータ(40)との接触に起因するスライドバルブ(60)の損傷を防ぐことができ、スクリュー圧縮機(1)の信頼性を向上させることができる。
上記第2の発明では、圧力導入通路(90)がスライドバルブ(60)に形成されており、スライドバルブ(60)が移動しても、スライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)に連通する圧力導入通路(90)の一端とスライドバルブ(60)との相対的な位置は変化しない。従って、この発明によれば、スライドバルブ(60)の位置に拘わらず、スライドバルブ(60)に対して、スライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力を安定して作用させることができる。
上記第3の発明では、スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する圧力導入通路(90)の端部が、スライドバルブ(60)の幅方向の中央に対してオフセットしている。そして、スライドバルブ(60)には、スライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力に起因する回転モーメントが作用し、この回転モーメントによってスライドバルブ(60)の回転方向の変位が抑えられる。
上述したように、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、スライドバルブ(60)の前面(62)には圧縮室(23)内の流体圧力が作用しており、スライドバルブ(60)には、それに起因してスライドバルブ(60)を回転方向へ変位させようとするモーメントが作用する。スクリュー圧縮機(1)の運転中にスライドバルブ(60)が回転方向へ変位すると、スライドバルブ(60)が高速で回転しているスクリューロータ(40)と接触し、スライドバルブ(60)が損傷するおそれがある。
これに対し、上記第3の発明では、スライドバルブ(60)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力に起因する回転モーメントによって、スライドバルブ(60)の回転方向の変位が抑えられる。従って、この発明によれば、スクリュー圧縮機(1)の停止後におけるスライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触だけでなく、スクリュー圧縮機(1)の運転中におけるスライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触も防ぐことができ、スクリュー圧縮機(1)の信頼性を更に向上させることができる。
上記第4の発明では、スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する圧力導入通路(90)の端部が凹溝状に形成される。このため、圧力導入通路(90)の断面形状がその全体に亘って一定である場合に比べ、スライドバルブ(60)の前面(62)と先端支持部(11)の隙間(95)のうち圧力が高圧空間(S2)と実質的に等しくなる部分が拡大する。従って、この発明によれば、スライドバルブ(60)の前面(62)と先端支持部(11)の隙間(95)の流体圧力に起因してスライドバルブ(60)に作用する力を大きくすることができ、スライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触を一層確実に防ぐことができる。
実施形態1のシングルスクリュー圧縮機の要部の構成を示す縦断面図であって、内部容積比が最大となっている状態を示す図である。 実施形態1のシングルスクリュー圧縮機の要部の構成を示す縦断面図であって、内部容積比が最小となっている状態を示す図である。 図1におけるA−A断面を示す断面図である。 スクリューロータとゲートロータを抜き出して示す斜視図である。 実施形態1のスライドバルブの斜視図である。 図1におけるB−B断面の要部を拡大して示す断面図である。 実施形態2のシングルスクリュー圧縮機の要部の構成を示す縦断面図であって、運転容量が最小となっている状態を示す図である。 実施形態2のシングルスクリュー圧縮機の要部の構成を示す縦断面図であって、運転容量が最大となっている状態を示す図である。 実施形態2のスライドバルブの斜視図である。 その他の実施形態の第1変形例のスライドバルブの斜視図である。 その他の実施形態の第1変形例のシングルスクリュー圧縮機における図6相当図である。 その他の実施形態の第2変形例のスライドバルブの斜視図である。 その他の実施形態の第2変形例のシングルスクリュー圧縮機における図6相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態のシングルスクリュー圧縮機(1)(以下、単にスクリュー圧縮機と言う。)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられて冷媒を圧縮するためのものである。
図1及び図3に示すように、スクリュー圧縮機(1)は、半密閉型に構成されている。このスクリュー圧縮機(1)では、圧縮機構(20)とそれを駆動する電動機とが1つのケーシング(10)に収容されている。圧縮機構(20)は、駆動軸(21)を介して電動機と連結されている。図1において、電動機は省略されている。電動機は、インバータを介して商用電源に接続されている。インバータの出力周波数を変更すると、電動機の回転速度が変化し、その結果、スクリュー圧縮機(1)の運転容量が変化する。
ケーシング(10)内には、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とが区画形成されている。低圧空間(S1)は、冷媒回路の蒸発器に接続されている。高圧空間(S2)は、冷媒回路の凝縮器に接続されている。圧縮機構(20)は、低圧空間(S1)から低圧冷媒を吸入して圧縮し、圧縮後の高圧冷媒を高圧空間(S2)へ吐出する。
圧縮機構(20)は、ケーシング(10)内に形成された円筒壁(30)と、円筒壁(30)の中に配置された1つのスクリューロータ(40)と、スクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。スクリューロータ(40)には、駆動軸(21)が挿通されている。スクリューロータ(40)は、図外のキーによって駆動軸(21)と連結されている。駆動軸(21)は、スクリューロータ(40)と同軸上に配置されている。駆動軸(21)の先端部は、圧縮機構(20)の高圧側(図1における駆動軸(21)の軸方向を左右方向とした場合の右側)に位置する軸受ホルダ(35)に回転自在に支持されている。この軸受ホルダ(35)は、玉軸受(36)を介して駆動軸(21)を支持している。
図4に示すように、スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。スクリューロータ(40)は、円筒壁(30)に回転可能に嵌合しており、その外周面が円筒壁(30)の内周面と摺接する。スクリューロータ(40)の外周部には、スクリューロータ(40)の一端から他端へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数(本実施形態では、6本)形成されている。スクリューロータ(40)の各螺旋溝(41)は、図4における手前側の端部が吸入側の始端となり、同図における奥側の端部が吐出側の終端となっている。
各ゲートロータ(50)は、樹脂製の部材である。各ゲートロータ(50)には、長方形板状に形成された複数(本実施形態では、11枚)のゲート(51)が放射状に設けられている。各ゲートロータ(50)は、円筒壁(30)の外側に、スクリューロータ(40)の回転軸に対して軸対称となるように配置されている。つまり、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)では、二つのゲートロータ(50)が、スクリューロータ(40)の回転中心軸周りに等角度間隔(本実施形態では180°間隔)で配置されている。各ゲートロータ(50)の軸心は、スクリューロータ(40)の軸心と直交している。各ゲートロータ(50)は、ゲート(51)が円筒壁(30)の一部を貫通してスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合うように配置されている。
ゲートロータ(50)は、金属製のロータ支持部材(55)に取り付けられている(図3及び図4を参照)。ロータ支持部材(55)は、基部(56)とアーム部(57)と軸部(58)とを備えている。基部(56)は、やや肉厚の円板状に形成されている。アーム部(57)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と同数だけ設けられており、基部(56)の外周面から外側へ向かって放射状に延びている。軸部(58)は、棒状に形成されて基部(56)に立設されている。軸部(58)の中心軸は、基部(56)の中心軸と一致している。ゲートロータ(50)は、基部(56)及びアーム部(57)における軸部(58)とは反対側の面に取り付けられている。各アーム部(57)は、ゲート(51)の背面に当接している。
ゲートロータ(50)が取り付けられたロータ支持部材(55)は、円筒壁(30)に隣接してケーシング(10)内に区画形成されたゲートロータ室(15)に収容されている(図3を参照)。図3におけるスクリューロータ(40)の右側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が下端側となる姿勢で設置されている。一方、同図におけるスクリューロータ(40)の左側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が上端側となる姿勢で設置されている。各ロータ支持部材(55)の軸部(58)は、ゲートロータ室(15)内の軸受ハウジング(16)に玉軸受(17,18)を介して回転自在に支持されている。なお、各ゲートロータ室(15)は、低圧空間(S1)に連通している。
圧縮機構(20)では、円筒壁(30)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)になる。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側端部において低圧空間(S1)に開放している。
スクリュー圧縮機(1)には、その内部容積比を調節するためのスライドバルブ(60)が設けられている。スライドバルブ(60)は、概ね柱状に形成されており、ケーシング(10)のスライドバルブ収納部(31)内に設けられている(図3を参照)。なお、スライドバルブ収納部(31)は、ケーシング(10)の円筒壁(30)がその周方向の2カ所において径方向外側に膨出した部分である。また、スライドバルブ(60)は、スクリューロータ(40)の中心軸と平行な方向にスライド可能に構成されている(図1及び図2を参照)。
図5にも示すように、スライドバルブ(60)は、弁体部(61)と、基端ガイド部(65)と、連結部(67)とによって構成されている。このスライドバルブ(60)は、弁体部(61)と基端ガイド部(65)と連結部(67)とを一体に形成した金属製の部材である。また、スライドバルブ(60)には、圧力導入通路(90)が形成されている。圧力導入通路(90)の詳細については、後述する。
弁体部(61)は、中実の円柱の一部を削ぎ落としたような形状となっており、削ぎ落とされた部分がスクリューロータ(40)を向く姿勢でケーシング(10)内に設置されている(図3を参照)。弁体部(61)において、スクリューロータ(40)と向かい合う前面(62)は、その曲率半径が円筒壁(30)の内周面の曲率半径と概ね等しい円弧面となっている。また、弁体部(61)の背面(63)は、その前面(62)よりも曲率半径の小さい円弧面となっている。弁体部(61)では、先端面が弁体部(61)の軸方向と直交する平坦面となり、基端面が弁体部(61)の軸方向に対して傾斜した傾斜面となっている。図1に示すように、弁体部(61)の先端部は、スクリューロータ(40)の吸入側の端部よりも、低圧空間(S1)側へ突出している。
基端ガイド部(65)は、断面がT字形の柱状に形成されている。この基端ガイド部(65)において、T字形の横棒に対応する側面(即ち、図5において手前側を向いている側面)は、その曲率半径が円筒壁(30)の内周面の曲率半径と概ね等しい円弧面となっており、軸受ホルダ(35)の外周面と摺接する基端ガイド面(66)となっている。スライドバルブ(60)において、基端ガイド部(65)は、その基端ガイド面(66)が弁体部(61)の前面(62)と同じ側を向く姿勢で、弁体部(61)の傾斜面となった端面から間隔をおいて配置されている。
連結部(67)は、比較的短い柱状に形成され、弁体部(61)と基端ガイド部(65)を連結している。この連結部(67)は、弁体部(61)の前面(62)や基端ガイド部(65)の基端ガイド面(66)とは反対側にオフセットした位置に設けられている。そして、スライドバルブ(60)では、弁体部(61)と基端ガイド部(65)の間の空間と基端ガイド部(65)の背面側(即ち、基端ガイド面(66)とは反対側)の空間とが吐出ガスの通路を形成し、弁体部(61)の前面(62)と基端ガイド部(65)の基端ガイド面(66)との間が吐出ポート(25)となっている。
図1に示すように、ケーシング(10)のスライドバルブ収納部(31)には、シール用凸部(32)が形成されている。シール用凸部(32)は、スライドバルブ収納部(31)の内周面から突出した部分であって、その突端面がスライドバルブ(60)の弁体部(61)の背面(63)と摺接する。スライドバルブ収納部(31)の内部空間は、図1におけるシール用凸部(32)の左側の部分が低圧空間(S1)の一部を構成し、同図におけるシール用凸部(32)の右側の部分が高圧空間(S2)の一部を構成している。
また、図1に示すように、ケーシング(10)には、先端支持部(11)が各スライドバルブ(60)に対応して一つずつ設けられている。先端支持部(11)は、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端部(即ち、スクリューロータ(40)の吸入側端部よりも低圧空間(S1)側に位置する部分)の前面(62)と対面する位置に設けられている。図6に示すように、先端支持部(11)は、湾曲した厚板状の部分である。先端支持部(11)の外周面は、その曲率半径がスクリューロータ(40)の半径と実質的に等しく、その曲率中心が実質的にスクリューロータ(40)の中心軸上に位置している。この先端支持部(11)の外周面は、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の前面(62)と摺接する。
上述したように、スライドバルブ(60)には、圧力導入通路(90)が形成されている。図1,5,6に示すように、本実施形態のスライドバルブ(60)では、その弁体部(61)に圧力導入通路(90)が形成されている。圧力導入通路(90)は、その始端(91)が弁体部(61)の基端面に開口し、その終端(92)が弁体部(61)の前面(62)に開口している。
圧力導入通路(90)の終端(92)は、弁体部(61)の前面(62)のうち先端支持部(11)と常に対面している部分である先端ガイド面(64)に開口している。この先端ガイド面(64)は、弁体部(61)の前面(62)の一部分であって、スライドバルブ(60)が最も高圧空間(S2)寄りに位置する状態(即ち、図1に示す状態)において先端支持部(11)と対面している部分である。また、圧力導入通路(90)の終端(92)は、弁体部(61)の幅方向(即ち、スライドバルブ(60)の移動方向と直交する方向)へ伸びる細長い凹溝状に形成されている。図6に示すように、弁体部(61)の前面(62)において、圧力導入通路(90)の凹溝状の終端(92)は、その全体が、弁体部(61)の背面(63)の曲率中心Ovよりもスクリューロータ(40)の回転方向の後方に配置されている。
図1に示すように、スクリュー圧縮機(1)には、スライドバルブ(60)を駆動するためのスライドバルブ駆動機構(80)が設けられている。このスライドバルブ駆動機構(80)は、軸受ホルダ(35)に固定されたシリンダ(81)と、該シリンダ(81)内に装填されたピストン(82)と、該ピストン(82)のピストンロッド(83)に連結されたアーム(84)と、該アーム(84)とスライドバルブ(60)とを連結する連結ロッド(85)と、アーム(84)を図1の右方向(アーム(84)をスクリューロータ(40)から引き離す方向)に付勢するスプリング(86)とを備えている。
図1に示すスライドバルブ駆動機構(80)では、ピストン(82)の左側空間(ピストン(82)のスクリューロータ(40)側の空間)の内圧が、高圧空間(S2)の内圧と実質的に等しくなっている。そして、スライドバルブ駆動機構(80)は、ピストン(82)の右側空間の内圧(即ち、右側空間内のガス圧)を調節することによって、スライドバルブ(60)の位置を調整するように構成されている。
スクリュー圧縮機(1)の運転中において、スライドバルブ(60)では、その軸方向の端面の一方に圧縮機構(20)の吸入圧が、他方に圧縮機構(20)の吐出圧がそれぞれ作用する。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中において、スライドバルブ(60)には、常にスライドバルブ(60)を低圧空間(S1)側へ押す方向の力が作用する。従って、スライドバルブ駆動機構(80)におけるピストン(82)の右側空間の内圧を変更すると、スライドバルブ(60)を低圧空間(S1)側へ押す方向の力の大きさが変化し、その結果、スライドバルブ(60)の位置が変化する。例えば、ピストン(82)の右側空間の内圧を引き下げると、スライドバルブ(60)を低圧空間(S1)側へ押す方向の力が小さくなり、スライドバルブ(60)が高圧空間(S2)側へ移動する。
−運転動作−
スクリュー圧縮機(1)の運転動作について説明する。
〈冷媒を圧縮する動作〉
スクリュー圧縮機(1)の圧縮機構(20)が冷媒を圧縮する動作について説明する。
スクリュー圧縮機(1)の電動機に通電すると、駆動軸(21)に連結されたスクリューロータ(40)が電動機によって駆動される。スクリューロータ(40)が回転すると、ゲートロータ(50)も回転する。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされている。このため、スクリューロータ(40)とゲートロータ(50)が回転すると、ゲート(51)が螺旋溝(41)の始端から終端へ向かって相対的に移動する。
スクリュー圧縮機(1)では、低圧空間(S1)の低圧ガス冷媒が、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)によって形成された圧縮室(23)へ吸い込まれる。この螺旋溝(41)と噛み合ったゲート(51)が移動すると、圧縮室(23)は、ゲート(51)と円筒壁(30)によって低圧空間(S1)から仕切られた閉じきり状態となる。その後にゲート(51)が移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に減少し、圧縮室(23)内の冷媒が圧縮される。その後、圧縮室(23)は吐出ポート(25)と連通する状態となり、圧縮された冷媒が圧縮室(23)から吐出ポート(25)を通って高圧空間(S2)へ吐出されてゆく。
〈内部容積比を調節する動作〉
スライドバルブ(60)がスクリュー圧縮機(1)の内部容積比を調節する動作について説明する。
図1及び図2に示すように、スライドバルブ(60)が移動すると、吐出ポート(25)の位置が変化する。その結果、吐出ポート(25)に連通する直前における圧縮室(23)の容積が変化し、スクリュー圧縮機(1)の内部容積比Viが変化する。なお、内部容積比Viは、低圧空間(S1)から遮断された直後における圧縮室(23)の容積Vsの、吐出ポート(25)に連通する直前における圧縮室(23)の容積Vdに対する比(Vi=Vs/Vd)である。
図1に示す状態において、スライドバルブ(60)は、最も高圧空間(S2)寄りに位置している。この状態では、吐出ポート(25)の位置が最も高圧空間(S2)寄りとなり、吐出ポート(25)に連通する直前における圧縮室(23)の容積Vdが最小となる。従って、この状態では、スクリュー圧縮機(1)の内部容積比Viが最大となる。
一方、図2に示す状態において、スライドバルブ(60)は、最も低圧空間(S1)寄りに位置している。この状態では、吐出ポート(25)の位置が最も低圧空間(S1)寄りとなり、吐出ポート(25)に連通する直前における圧縮室(23)の容積Vdが最大となる。従って、この状態では、スクリュー圧縮機(1)の内部容積比Viが最小となる。
〈停止直後におけるスライドバルブの状態〉
上述したように、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、圧縮前の低圧ガス冷媒が低圧空間(S1)に存在し、圧縮後の高圧ガス冷媒が高圧空間(S2)に存在する。つまり、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、高圧空間(S2)が低圧空間(S1)よりも高圧となる。
スクリュー圧縮機(1)が停止すると(即ち、その電動機への通電が遮断されると)、高圧空間(S2)内のガス冷媒が低圧空間(S1)へ向かって流れようとする。このため、スクリュー圧縮機(1)の停止直後には、スクリューロータ(40)及びゲートロータ(50)がスクリュー圧縮機(1)の運転中とは逆方向へ回転し、ゲート(51)が螺旋溝(41)の終端から始端へ向かって相対的に移動する。その際、高圧空間(S2)から圧縮室(23)へ逆流した冷媒は、圧縮室(23)内において膨張する。このため、場合によっては、圧縮室(23)が低圧空間(S1)よりも低圧となる。
圧縮室(23)が低圧空間(S1)よりも低圧になると、スライドバルブ(60)には、スライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)側へ押し付ける方向の力が作用する。一方、スライドバルブ(60)の基端ガイド部(65)は、軸受ホルダ(35)によって支持されている。このため、スクリュー圧縮機(1)が停止した直後には、スライドバルブ(60)の弁体部(61)がスクリューロータ(40)側へ変位する。そして、逆回転しているスクリューロータ(40)にスライドバルブ(60)の弁体部(61)が接触し、弁体部(61)が損傷するおそれがあった。
これに対し、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)では、ケーシング(10)に先端支持部(11)が設けられ、スライドバルブ(60)の弁体部(61)に圧力導入通路(90)が形成されている。そして、先端支持部(11)とスライドバルブ(60)の弁体部(61)の前面(62)との隙間(95)は、圧力導入通路(90)を介して高圧空間(S2)と連通している。
スクリュー圧縮機(1)が停止後であっても、その停止からそれ程時間が経過していなければ、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)の圧力は、スクリュー圧縮機(1)の運転中と同程度に保たれる。このため、スクリュー圧縮機(1)が停止した時点から暫くの間は、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端ガイド面(64)に作用する冷媒圧力は、低圧空間(S1)よりも高圧に保たれる。従って、スクリュー圧縮機(1)の停止後に圧縮室(23)が低圧空間(S1)よりも低圧となった状態でも、先端ガイド面(64)にはスライドバルブ(60)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力が作用し、スライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触が回避される。
〈運転中におけるスライドバルブの状態〉
スライドバルブ(60)の弁体部(61)では、スクリューロータ(40)と対面する部分に圧縮室(23)内の冷媒圧力が作用し、先端ガイド面(64)に弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力が作用する。スクリュー圧縮機(1)の運転中において、圧縮室(23)内の冷媒圧力は、低圧空間(S1)の圧力と同等かそれよりも高くなる。また、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)は高圧空間(S2)と連通しているため、弁体部(61)の先端ガイド面(64)には、低圧空間(S1)よりも高い圧力が作用する。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、スライドバルブ(60)の弁体部(61)に対して、弁体部(61)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力が作用する。
一方、スクリューロータ(40)に形成された螺旋溝(41)の伸長方向は、スライドバルブ(60)の軸方向に対して傾斜している。従って、圧縮室(23)内の冷媒圧力に起因して弁体部(61)の前面(62)に作用する力の作用点は、通常、弁体部(61)の前面(62)の幅方向(即ち、スライドバルブ(60)の軸方向と直交する方向)の中央からずれる。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中には、スライドバルブ(60)に対して、スライドバルブ(60)を回転方向へ変位させようとするモーメント(回転モーメント)が作用する。
スライドバルブ(60)に作用する回転モーメントの向きは、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)の形状や、スライドバルブ(60)の形状等に応じて決まる。本実施形態のスクリュー圧縮機(1)において、スライドバルブ(60)の弁体部(61)には、弁体部(61)を図6における時計方向へ回転させようとする向きの回転モーメントが作用する。このため、何の対策も講じなければ、スライドバルブ(60)の弁体部(61)は、その背面(63)の曲率中心Ov回りに時計方向へ僅かに回転し、回転中のスクリューロータ(40)と接触するおそれがある。
一方、本実施形態のスライドバルブ(60)において、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)は、弁体部(61)の前面(62)の幅方向の中央からオフセットした位置に開口している。弁体部(61)の先端ガイド面(64)における圧力導入通路(90)の終端(92)の位置は、先端ガイド面(64)に作用する冷媒圧力に起因して図6における反時計方向の回転モーメントが生じるように設定されている。
具体的に、本実施形態のスクリューロータ(40)は、図6における反時計方向に回転している。そして、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端ガイド面(64)では、凹溝状に形成された圧力導入通路(90)の終端(92)の全体が、弁体部(61)の背面(63)の曲率中心Ovとスクリューロータ(40)の回転中心Orを通る直線よりもスクリューロータ(40)の回転方向の後ろ側の領域に配置されている。
このように、本実施形態のスライドバルブ(60)の弁体部(61)には、圧縮室(23)内の冷媒圧力に起因して弁体部(61)を図6における時計方向に回転させるモーメントが作用すると共に、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力に起因して弁体部(61)を同図における反時計方向に回転させるモーメントが作用する。このため、スクリュー圧縮機(1)の運転中におけるスライドバルブ(60)の弁体の回転方向への変位が抑えられ、スライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触が回避される。
−実施形態1の効果−
本実施形態では、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端部が低圧空間(S1)に配置されており、その弁体部(61)の先端ガイド面(64)が先端支持部(11)と摺接する。また、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)は、圧力導入通路(90)を介して高圧空間(S2)と連通する。
上述したように、スクリュー圧縮機(1)の停止後には、高圧空間(S2)から圧縮室(23)へ逆流した冷媒が膨張し、圧縮室(23)の圧力が低圧空間(S1)よりも低くなる場合がある。一方、スクリュー圧縮機(1)が停止した時点から暫くの間は、低圧空間(S1)と高圧空間(S2)の圧力は、スクリュー圧縮機(1)の運転中と同程度に保たれる。このため、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)では、その停止後に圧縮室(23)の圧力が低圧空間(S1)よりも低くなった状態においても、高圧空間(S2)に連通する弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力が、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に作用する。
従って、本実施形態によれば、スクリュー圧縮機(1)の停止後に圧縮室(23)の圧力が低圧空間(S1)よりも低くなった状態においても、スライドバルブ(60)の弁体部(61)に対して、弁体部(61)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力を作用させることができ、弁体部(61)とスクリューロータ(40)の接触を未然に防ぐことができる。その結果、スクリューロータ(40)との接触に起因するスライドバルブ(60)の損傷を防ぐことができ、スクリュー圧縮機(1)の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、圧力導入通路(90)がスライドバルブ(60)の弁体部(61)に形成されている。このため、スライドバルブ(60)が移動しても圧力導入通路(90)の終端(92)と弁体部(61)の相対的な位置は変化しない。従って、本実施形態によれば、スライドバルブ(60)の位置に拘わらず、スライドバルブ(60)の弁体部(61)に対して、弁体部(61)をスクリューロータ(40)から遠ざける方向の力を安定して作用させることができる。
また、本実施形態では、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)が、弁体部(61)の前面(62)の幅方向の中央に対してオフセットしている。そして、スライドバルブ(60)の弁体部(61)には、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力に起因する回転モーメントが作用し、この回転モーメントによって弁体部(61)の回転方向の変位が抑えられる。従って、本実施形態によれば、スクリュー圧縮機(1)の停止後におけるスライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触だけでなく、スクリュー圧縮機(1)の運転中におけるスライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触も防ぐことができ、スクリュー圧縮機(1)の信頼性を更に向上させることができる。
また、本実施形態では、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)が凹溝状に形成される。このため、圧力導入通路(90)の断面形状がその全長に亘って一定である場合に比べ、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)のうち圧力が高圧空間(S2)と実質的に等しくなる部分が拡大する。従って、本実施形態によれば、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力に起因して弁体部(61)に作用する力を大きくすることができ、スライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触を一層確実に防ぐことができる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。
本実施形態のスクリュー圧縮機(1)は、実施形態1における内部容積比を調節するためのスライドバルブ(60)に代えて、運転容量を調節するためのスライドバルブ(60)を設けたものである。ここでは、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)について、実施形態1と異なる点を説明する。また、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)では、電動機が商用電源と直接に接続されており、その運転中には電動機の回転速度が一定となる。
図7〜9に示すように、本実施形態のスライドバルブ(60)では、弁体部(61)にバイパスポート(26)が形成されている。このバイパスポート(26)は、弁体部(61)の一部をその前面(62)から背面(63)に亘って切除することによって形成されている。本実施形態の弁体部(61)では、バイパスポート(26)よりも先端寄りの部分が先端ガイド部(72)を構成し、バイパスポート(26)よりも基端寄りの部分が本体部(71)を構成している。先端ガイド部(72)と本体部(71)は、先端ガイド部(72)の基端面と本体部(71)の先端面とに連続する連結部(73)を介して、互いに一体化されている。
本実施形態の弁体部(61)では、本体部(71)の前面(62)がスクリューロータ(40)と摺接する。また、この弁体部(61)では、先端ガイド部(72)の前面が、先端支持部(11)と摺接する先端ガイド面(64)となっている。
本実施形態のスライドバルブ(60)では、実施形態1と同様に、弁体部(61)に圧力導入通路(90)が形成されている。圧力導入通路(90)は、その始端(91)が本体部(71)の基端面に開口し、その終端(92)が先端ガイド部(72)の先端ガイド面(64)に開口している。実施形態1と同様に、先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)は、先端ガイド面(64)の幅方向に伸びる凹溝状に形成されると共に、先端ガイド面(64)の幅方向の中央からオフセットされている。
本実施形態のスクリュー圧縮機(1)において、圧縮室(23)がバイパスポート(26)と連通している間は、圧縮室(23)がバイパスポート(26)を介して低圧空間(S1)と連通する。従って、圧縮室(23)がバイパスポート(26)と連通している状態で螺旋溝(41)をゲート(51)が移動すると、圧縮室(23)内の冷媒がバイパスポート(26)を通って低圧空間(S1)へ送り返されてゆく。そして、圧縮室(23)がバイパスポート(26)から遮断された後に、圧縮室(23)内の冷媒が次第に圧縮される。
実施形態1のスライドバルブ(60)と同様に、本実施形態のスライドバルブ(60)も、スクリューロータ(40)の回転中心軸と実質的に平行な方向へスライド可能となっている。そして、スライドバルブ(60)が移動すると、バイパスポート(26)の位置が変化する。その結果、スクリュー圧縮機(1)の運転容量が変化する。なお、スクリュー圧縮機(1)の運転容量とは、単位時間当たりに圧縮機構(20)へ吸入される冷媒の体積である。
図7に示す状態において、スライドバルブ(60)は、最も高圧空間(S2)寄りに位置している。この状態では、バイパスポート(26)の位置が最も高圧空間(S2)寄りとなり、低圧空間(S1)から遮断された直後における圧縮室(23)の容積が最小となる。従って、この状態では、スクリュー圧縮機(1)の運転容量が最小となる。
一方、図8に示す状態において、スライドバルブ(60)は、最も低圧空間(S1)寄りに位置している。この状態では、バイパスポート(26)の位置がスクリューロータ(40)よりも低圧空間(S1)寄りとなり、圧縮室(23)がバイパスポート(26)と連通することはない。従って、この状態では、低圧空間(S1)から遮断された直後における圧縮室(23)の容積が最大となり、スクリュー圧縮機(1)の運転容量が最大となる。
実施形態1と同様に、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)においても、スライドバルブ(60)の弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)が圧力導入通路(90)を介して高圧空間(S2)と連通し、この隙間(95)の冷媒圧力が弁体部(61)の先端ガイド面(64)に作用する。このため、本実施形態のスクリュー圧縮機(1)においても、実施形態1と同様に、スクリュー圧縮機(1)の運転中や停止直後におけるスライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触が回避され、スクリュー圧縮機(1)の信頼性が向上する。
《その他の実施形態》
−第1変形例−
実施形態1及び2のスライドバルブ(60)では、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)の形状が、単純な円形となっていてもよい。ここでは、本変形例を実施形態1のスライドバルブ(60)に適用したものについて、図10及び図11を参照しながら説明する。
本変形例の圧力導入通路(90)の断面形状は、圧力導入通路(90)の全長に亘って円形となっている。そして、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)は、圧力導入通路(90)の他の部分と同径の円形となっている。また、図11に示すように、本変形例においても、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)は、弁体部(61)の前面(62)の幅方向の中央からオフセットされている。
−第2変形例−
実施形態1及び2のスライドバルブ(60)では、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)が、弁体部(61)の前面(62)の幅方向の中央に配置されていてもよい。ここでは、本変形例を実施形態1のスライドバルブ(60)に適用したものについて、図12及び図13を参照しながら説明する。
本変形例において、凹溝状に形成された圧力導入通路(90)の終端(92)は、その長手方向の中央が、弁体部(61)の背面(63)の曲率中心Ovとスクリューロータ(40)の回転中心Orを通る直線上に位置している。このため、スライドバルブ(60)の弁体部(61)には、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力に起因する回転モーメントは作用しない。
弁体部(61)の前面(62)に作用する圧縮室(23)内の冷媒圧力に起因する回転モーメントがそれ程大きくない場合や、スライドバルブ(60)の剛性が充分に確保されている場合は、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力に起因する回転モーメントを弁体部(61)に作用させなくても、弁体部(61)の回転方向の変位が抑えられる。このような場合は、スクリュー圧縮機(1)の停止後におけるスライドバルブ(60)とスクリューロータ(40)の接触だけを防げばよいこととなる。従って、このような場合は、本変形例にように、弁体部(61)の先端ガイド面(64)に開口する圧力導入通路(90)の終端(92)が、弁体部(61)の前面(62)の幅方向の中央に配置されていてもよい。
−第3変形例−
上記の実施形態1及び2と第1変形例では、弁体部(61)の先端ガイド面(64)において圧力導入通路(90)の終端(92)を逆側にオフセットするのが望ましい場合もある。
つまり、スクリュー圧縮機(1)の構造によっては、
弁体部(61)の前面(62)に作用する圧縮室(23)内の冷媒圧力に起因してスライドバルブ(60)に作用する回転モーメントの向きが図6における反時計方向となる場合もある。この場合にスライドバルブ(60)の回転方向への変位を抑えるには、弁体部(61)と先端支持部(11)の隙間(95)の冷媒圧力に起因してスライドバルブ(60)に作用する回転モーメントの向きを、図6における時計方向にする必要がある。従って、この場合、スライドバルブ(60)の弁体部(61)の先端ガイド面(64)では、圧力導入通路(90)の終端(92)が、弁体部(61)の背面(63)の曲率中心Ovとスクリューロータ(40)の回転中心Orを通る直線よりもスクリューロータ(40)の回転方向の前側の領域に配置される。
−第4変形例−
上記の各実施形態及び各変形例は、何れも一つのスクリューロータ(40)を備えたシングルスクリュー圧縮機(1)に本発明を適用したものであるが、本発明は、互いに噛み合わされた二つのスクリューロータを備えたツインスクリュー圧縮機にも適用することができる。
なお、以上の実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、スライドバルブを備えたスクリュー圧縮機について有用である。
1 シングルスクリュー圧縮機
10 ケーシング
11 先端支持部
23 圧縮室
40 スクリューロータ
60 スライドバルブ
62 前面
90 圧力導入通路
95 隙間
S1 低圧空間
S2 高圧空間

Claims (4)

  1. 内部に低圧空間(S1)及び高圧空間(S2)が形成されたケーシング(10)と、上記ケーシング(10)内に設置されて圧縮室(23)を形成するスクリューロータ(40)と、上記スクリューロータ(40)の回転軸と平行な方向へスライド可能に構成されて前面(62)が該スクリューロータ(40)の外周と対面するスライドバルブ(60)とを備え、
    上記スクリューロータ(40)が回転すると、上記低圧空間(S1)から上記圧縮室(23)へ吸入された流体が圧縮された後に上記高圧空間(S2)へ吐出されるスクリュー圧縮機であって、
    上記スライドバルブ(60)は、その先端部が上記低圧空間(S1)に、その基端部が上記高圧空間(S2)にそれぞれ配置される一方、
    上記ケーシング(10)に設けられて上記スライドバルブ(60)の先端部の前面(62)と摺接する先端支持部(11)と、
    上記スライドバルブ(60)の前面(62)と上記先端支持部(11)の隙間(95)を上記高圧空間(S2)と連通させる圧力導入通路(90)とを備えていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記圧力導入通路(90)は、上記スライドバルブ(60)に形成され、該スライドバルブ(60)の前面(62)のうち上記先端支持部(11)と常に対面している部分に開口していることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する上記圧力導入通路(90)の端部は、該スライドバルブ(60)の前面(62)のうち上記先端支持部(11)と対面する部分に作用する流体圧力によって該スライドバルブ(60)の回転方向の変位が抑制されるように、該スライドバルブ(60)の幅方向の中央に対してオフセットしていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項2又は3において、
    上記スライドバルブ(60)の前面(62)に開口する上記圧力導入通路(90)の端部は、該スライドバルブ(60)の幅方向に伸びる凹溝状に形成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
JP2011148835A 2011-07-05 2011-07-05 スクリュー圧縮機 Withdrawn JP2013015085A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011148835A JP2013015085A (ja) 2011-07-05 2011-07-05 スクリュー圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011148835A JP2013015085A (ja) 2011-07-05 2011-07-05 スクリュー圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013015085A true JP2013015085A (ja) 2013-01-24

Family

ID=47687972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011148835A Withdrawn JP2013015085A (ja) 2011-07-05 2011-07-05 スクリュー圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013015085A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105247216A (zh) * 2013-05-30 2016-01-13 三菱电机株式会社 螺杆式压缩机和冷冻循环装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105247216A (zh) * 2013-05-30 2016-01-13 三菱电机株式会社 螺杆式压缩机和冷冻循环装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5425312B2 (ja) ベーン型圧縮機
JP4911260B1 (ja) スクリュー圧縮機
US7789640B2 (en) Scroll fluid machine with a pin shaft and groove for restricting rotation
US8602760B2 (en) Vane compressor
JP5570603B2 (ja) ベーン型圧縮機
JP4311500B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP4645754B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP4947205B2 (ja) スクリュー圧縮機
US8523548B2 (en) Screw compressor having a gate rotor assembly with pressure introduction channels
JP4412417B2 (ja) シングルスクリュー圧縮機
JP2013015085A (ja) スクリュー圧縮機
JP2013060877A (ja) スクリュー圧縮機
JP2016017438A (ja) シングルスクリュー圧縮機
KR20090077291A (ko) 스크롤 압축기
JP2018009516A (ja) スクリュー圧縮機
JP2016020651A (ja) スクリュー圧縮機
JP2013177868A (ja) スクリュー圧縮機
JP2004316586A (ja) スクリュー圧縮機
JP7044973B2 (ja) スクリュー圧縮機
JP2019007399A (ja) シングルスクリュー圧縮機
JP2016109095A (ja) スクリュー圧縮機
JP6729425B2 (ja) シングルスクリュー圧縮機
JP2017214826A (ja) スクリュー圧縮機
JP5661204B2 (ja) ベーン型圧縮機
JP2006242195A (ja) スクロール型流体機械

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20141007