JP2013014791A - 還元鉄製造用の原料塊成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】揮発性物質を含有する炭材と、酸化鉄含有物質とを含む塊成物を回転炉床炉で加熱して還元鉄を製造するにあたり、塊成物から発生する揮発分に含まれる可燃性ガスを炉内で燃焼させ、熱源として有効利用できる還元鉄製造用の原料塊成物を提供する。
【解決手段】回転炉床炉で加熱して還元鉄を製造するために用いる原料塊成物であって、前記原料塊成物は、芯部と、該芯部を被覆している外層部で構成されており、前記芯部は、揮発性物質含有炭材を含み、前記外層部は、酸化鉄含有物質を含み、前記外層部に含まれる揮発性物質の質量は、前記芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さい還元鉄製造用の原料塊成物。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉄鉱石や酸化鉄等の酸化鉄含有物質および炭材を含む塊成物を回転炉床炉に装入して加熱し、該塊成物中の酸化鉄を還元して還元鉄を製造する技術に関するものである。
酸化鉄含有物質に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を製造する製鉄法としては、
(1)高炉に酸化鉄含有物質およびコークス等を装入して加熱還元する方法や、
(2)酸化鉄含有物質を含む焼成ペレットを約1000℃のシャフト炉内で還元ガスによって還元する方法や、
(3)酸化鉄含有物質と炭材とを混合して塊成化した塊成物をロータリーキルンや回転炉床炉に装入して約1300℃で加熱還元する方法、
等が知られている。
上記(1)の方法に関し、特許文献1〜3には、高炉燃料比低減し、高炉出銑比を向上させたり、焼成後の成品の歩留まりを維持しつつ、高い還元率及び金属鉄含有率を達成するために、鉄鉱石を含む内層と、コークスや炭材を含む外層との二層構造の塊成物を用いる技術が開示されている。
また、上記(3)の方法に関し、特許文献4には、ロータリーキルンで還元ペレットを製造するにあたり、還元工程において熱的崩潰を起こさず、還元反応の促進および熱利用の点で有利であり、還元剤の消費が少なく、かつ内部迄充分に還元された、硫黄等の有害成分を含まない優れた品質の還元ペレットを得るために、鉄鉱石を含む内核と、炭素質還元剤を含む外殻との二層構造の塊成物を用いる技術が開示されている。
また、特許文献5には、鉄鉱石等の酸化鉄粉と、コークス石炭等の固体還元剤とによって製造されるコンポジットペレットの高温耐衝撃性を改良する技術が開示されている。この文献には、コンポジットペレットの構造を、酸化鉄粉と固体還元剤とからなるコンポジットペレットの芯部と、該芯部に含まれる固体還元剤よりも揮発分の多い固体還元剤を用いた外層部とからなる二層構造(二層コンポジットペレット)にすることによって、高温耐衝撃性を改善している。
ところで、上記(3)の方法で用いられる回転炉床炉とは、炉床の始点と終点が同じ位置になるように、炉床の外観形状が円形(ドーナツ状)に設計された炉であり、炉床上に供給された塊成物は、炉内を一周する間に加熱還元されて還元鉄を生成する。即ち、回転炉床炉に装入された塊成物は、炉床からの熱や、炉に設けられた燃焼バーナーからの熱により急速に加熱され、塊成物の外側から芯部に向かって伝熱し、塊成物に含まれる酸化鉄の還元反応が進行し、還元鉄が得られる。
上記回転炉床炉内の温度は、通常、塊成物が移動する方向に向かって高くなっている。回転炉床炉内の温度を均一に制御していても炉内に装入される塊成物の温度は、通常、炉内温度よりも低いため、塊成物が装入された直後の位置における温度は若干低下するからである。
上記回転炉床炉には、炉内で発生する排ガスを炉外へ排出するために、通常、塊成物の装入口よりも下流側で、且つ装入口近傍の天井や炉壁の天井近傍に排気ダクトが設けられている。排気ダクトを塊成物の装入口近傍に設けることによって、回転炉床炉の最下流側(即ち、還元鉄の排出口近傍)で発生した排ガスは、塊成物の移動方向に逆らって(カウンターフローとなって)塊成物の装入口近傍に設けられた排気ダクトから炉外へ排出される。このとき回転炉床炉の最下流側で発生した排ガスは、高温に加熱されているため、この排ガスと回転炉床炉内を上流側から下流側へ移動している塊成物とが接触すると、排ガスから塊成物へ熱が供給され、塊成物の加熱効率が高くなる。
特開平4−210432号公報 特開2005−97645号公報 特開2005−139502号公報 特公昭51−5329号公報 特公昭50−28051号公報
ところで、回転炉床炉に塊成物を装入すると、通常、塊成物を装入した直後から、塊成物からガスが発生する。このガスは、塊成物に含まれる揮発性物質が揮発したものであり、水蒸気やタールの他、COガス、メタンガス、エタンガスなどの可燃性ガスが多く含まれている。こうした可燃性ガスは、炉内で燃焼させることによって塊成物を加熱するための熱源として利用できる。しかし、塊成物の装入口近傍には上述したように排ガスダクトが設けられているため、塊成物を回転炉床炉へ装入した後に発生する可燃性ガスは、炉内で燃焼できずに排ガスダクトから炉外へ排出されることが多い。特に、上記特許文献5に開示されている二層コンポジットペレットは、芯部に配合する固体還元剤よりも揮発分の多い固体還元剤を外層部に配合しているため、この二層コンポジットペレットを回転炉床炉へ装入すると、装入直後から多量の可燃性ガスが発生し、この可燃性ガスは炉内で燃焼することなく排ガスダクトからそのまま炉外へ排出される。また、上記特許文献1〜4では、塊成物から発生する可燃性ガスを熱源として利用することについては全く考慮されていなかった。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、揮発性物質含有炭材と、酸化鉄含有物質とを含む塊成物を回転炉床炉で加熱して還元鉄を製造するにあたり、塊成物から発生する揮発性物質に含まれる可燃性ガスを炉内で燃焼させ、熱源として有効利用できる還元鉄製造用の原料塊成物を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る還元鉄製造用の原料塊成物とは、回転炉床炉で加熱して還元鉄を製造するために用いる原料塊成物であり、前記原料塊成物は、芯部と、該芯部を被覆している外層部で構成されており、前記芯部は、揮発性物質含有炭材を含み、前記外層部は、酸化鉄含有物質を含み、前記外層部に含まれる揮発性物質の質量は、前記芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さい点に要旨を有している。
前記揮発性物質は、例えば、JIS K2254に規定される常圧法蒸留試験方法で測定される90%留出温度が200〜1000℃であることが好ましい。前記芯部の大きさは、例えば、最大直径が3〜10mmであることが好ましい。前記芯部の形状は、例えば、略球形であることが好ましい。前記揮発性物質含有炭材としては、例えば、低品位炭を1000℃以下で加熱して得られたタールを用いることが推奨される。本発明には、上記原料塊成物を回転炉床炉に装入し、炉内で加熱して酸化鉄を還元する点に要旨を有している還元鉄の製造方法も包含される。
本発明では、塊成物の構成を芯部と、この芯部を被覆する外層部からなる二層構造とし、特に、外層部に含まれる揮発性物質の質量を、芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さくしているため、塊成物からの可燃性ガス発生時期を従来に比べて遅くすることができる。その結果、塊成物から発生した可燃性ガスは、排ガスダクトから炉外へ排出されることなく炉内で燃焼するため、可燃性ガスを熱源として有効活用できる。また、外層部では鉄鉱石粒子等の酸化鉄粒子間の距離を従来に比べて短くすることができ、外層部の還元後強度を高めることができる。また、内部から発生する還元ガスが外層部を通過するまでに外層部は高温になっているので、外層部の酸化鉄は従来法と同じように還元できる。
図1は、回転炉床炉の一構成例を示す概略説明図である。 図2は、図1に示した回転炉床炉Aを回転方向(B−B方向)に沿って展開して示した概略説明図である。
本発明者は、酸化鉄含有物質と、揮発性物質含有炭材とを含む塊成物を回転炉床炉で加熱して還元鉄を製造するにあたり、加熱により塊成物から発生する可燃性ガスを炉内で燃焼させて熱源として有効活用するために、鋭意検討を重ねてきた。その結果、塊成物を芯部と、これを被覆する外層部とからなる二層構造とし、芯部には、揮発性物質含有炭材を配合し、外層部には、酸化鉄含有物質を配合し、外層部に含まれる揮発性物質の質量を、芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さくすれば、塊成物から可燃性ガスが発生する時期を従来よりも遅らせることができる。その結果、可燃性ガスを炉内で燃焼でき、熱源として有効活用できることを見出し、本発明を完成した。
まず、上記回転炉床炉で塊成物を加熱して還元鉄を製造するときの手順について、図面を用いて詳細に説明するが、下記図面は、本発明を限定するものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更して実施することもでき、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
図1は、回転炉床炉の一構成例を示す概略説明図である。回転炉床炉Aには原料投入ホッパー3が設けられており、酸化鉄含有物質と揮発性物質含有炭材とを含む塊成物1(塊成物の構成については後述する)が、原料投入ホッパー3を通して、耐火材で構成された回転炉床4上へ装入される。
回転炉床炉Aへ塊成物1を装入するに先立って、原料投入ホッパー3から回転炉床4上に粉粒状の炭素質物質2を装入して床敷として敷き詰めてもよい。なお、図1には、原料投入ホッパー3を1つだけ設け、塊成物1と炭素質物質2を装入するために共用する例を示しているが、ホッパーを2つ以上設けて塊成物1と炭素質物質2とを別々に装入することもできる。
図1に示した回転炉床炉Aの回転炉床4は、反時計方向に回転されている。回転速度は、回転炉床炉Aの大きさや操業条件によって異なるが、通常は、8〜16分程度で1周する。回転炉床炉Aの炉体8の壁面には加熱バーナー5が複数個設けられており、該加熱バーナー5の燃焼熱またはその輻射熱によって炉床に熱が供給される。
回転炉床4上に装入された塊成物1は、該回転炉床4の移動に付随して炉内を移動する間に、上述した加熱バーナー5の燃焼熱や輻射熱によって加熱され、塊成物1に含まれる酸化鉄は、還元され、還元鉄10を生成し、スラグが副生する。その後、回転炉床4の最下流側に設けられた冷却ゾーンで冷却固化された後、スクリューなどの排出装置6によって回転炉床4上から順次排出される。このときスラグも排出されるが、ホッパー9を経た後、任意の分離手段(例えば、篩いや磁選装置など)により還元鉄とスラグとに分離される。
上記回転炉床炉Aの天井には、炉内の排ガスを炉外へ排出するための排ガスダクト7が設けられている。なお、図1では、回転炉床炉Aの天井に排ガスダクト7を設けた例を示したが、排ガスダクトは、炉体8の壁面の天井近傍に設けてもよい(図示しない)。
次に、上記図1に示した回転炉床炉A内の様子を図2に示す。図2は、上記図1に示した回転炉床炉Aを回転方向(B−B方向)に沿って展開して示した概略説明図である。上記図1と同じ部分には同一の符号を付した。
図2では、炉体8の壁面に加熱バーナー5a〜5hが設けられており、加熱バーナー5bの上方に排ガスダクト7が設けられている。また、図2において、11は冷却ゾーン、12は冷却手段を示している。
図2では、左手が上流側で、右手が下流側である。原料投入ホッパー3を通して装入された塊成物1は、図2の右手(下流側)へ移動する中で加熱され、塊成物1に含まれる酸化鉄が還元され、還元鉄10を生成する。
回転炉床炉A内は、塊成物1に含まれる酸化鉄を還元するために、1200〜1450℃程度に加熱されている。そのため回転炉床炉A内に装入した塊成物1は、回転炉床炉A内で一気に加熱され、加熱された塊成物1からは、炭材由来の揮発性物質が揮発する。この揮発性物質には、水蒸気やタールの他、COガス、メタンガス、エタンガスなどの可燃性ガスが含まれているため、該可燃性ガスを回転炉床炉A内で燃焼させれば、熱源として有効に活用できる。しかし、上述したように、上記可燃性ガスは、通常、塊成物1を回転炉床炉Aに装入した直後から発生する。可燃性ガスが、例えば、図2の1aで示す位置から排ガスダクト7の直下(具体的には、加熱バーナー5b位置の直下)までの区間で発生すると、可燃性ガスの発生位置と排ガスダクト7との距離が近いため、塊成物1から発生した揮発性物質に含まれる可燃性ガスは炉内で燃焼する前にそのまま炉外へ排出される。
そこで、本発明者は、塊成物1から可燃性ガスが発生する時期を従来よりも遅らせ、可燃性ガスの発生位置を図2に1bで示すように排ガスダクト7との距離を大きくするために検討を重ねてきた。その結果、塊成物1を芯部と、該芯部を被覆している外層部の二層構造とし、芯部に揮発性物質含有炭材を配合し、外層部に酸化鉄含有物質を配合し、外層部に含まれる揮発性物質の質量を芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さくすればよいことを見出した。即ち、外層部に配合する炭材として、芯部に配合する揮発性物質の質量よりも揮発性物質の質量が少ない炭材を用いることによって、回転炉床炉A内に装入した直後に発生する揮発性物質の量を低減できる。そして塊成物1が回転炉床炉A内を移動(図2では左側から右方向へ移動)する中で伝熱が進み、塊成物の芯部が加熱されることによって、揮発性物質含有炭材に含まれる揮発性物質が揮発し、塊成物1の外へ放出される。このように塊成物1から揮発性物質が発生する時期を遅らせることによって、揮発性物質の発生位置と排ガスダクト7との距離を大きくできるため、揮発性物質に含まれる可燃性ガスは排ガスダクト7から炉外へ排出される前に炉内で燃焼し、熱源として有効活用できる。
また、本発明では、揮発性物質含有炭材を塊成物1の芯部に配合し、この芯部は、酸化鉄含有物質を含む外層部で被覆されているため、塊成物1が発火するリスクが低減されている。
更に、本発明では、酸化鉄含有物質を外層部に集中させて配合しているため、外層部における鉄粒子間の距離を小さくすることができる。従って、加熱還元して得られる還元鉄の強度を向上できる。
また、鉄粒子間の距離を小さくすることによって、加熱還元して得られる還元鉄を更に加熱して溶融させたときに、溶融した還元鉄の凝集性を高めることができる。
以下、本発明に係る塊成物について詳細に説明する。
[芯部]
芯部を構成する芯材としては、揮発性物質含有炭材を用いる。揮発性物質含有炭材としては、例えば、石炭やコークスなどを用いることができる。
上記揮発性物質とは、例えば、JIS K2254に規定される常圧法蒸留試験方法で測定される90%留出温度が200〜1000℃と定義できる。本発明では、揮発性物質含有炭材を含む芯部を後述する外層材で被覆しているため、芯部に配合した炭材由来の揮発性物質の発生時期を遅らせることができるため、従来では殆ど使用されなかった90%留出温度が200〜1000℃の揮発性物質を含む炭材であっても好適に用いることができる。
上記揮発性物質含有炭材としては、例えば、低品位炭を1000℃以下で加熱して得られたタールを用いることができる。上記低品位炭とは、揮発性物質(水蒸気やタール、可燃性ガスなど)や灰分を多く含んでおり、揮発性物質や灰分が除去された後には固定炭素が残りにくい炭材を意味する。
上記低品位炭を揮発性物質含有炭材としてそのまま用いると、加熱還元後に灰分が多く残り、還元鉄を製造するときの燃料原単位が低下する。そこで、低品位炭を予め1000℃以下で加熱することによって、揮発性物質と灰分を分離し、揮発性物質を室温まで冷却したときに回収されるタールを上記揮発性物質含有炭材として用いることが推奨される。揮発性物質含有炭材から灰分を予め除去することによって、不要な灰分を添加しないために燃料原単位を低減できる。また、上記低品位炭を加熱してタールを回収したときに副生するガス成分には、可燃性ガスが含まれているが、このガス成分は、例えば、回転炉床炉に設ける燃焼バーナーの燃料として用いることができる。また、灰分を多く含んだチャーについては、別途燃焼させて熱源として使用できる。
上記低品位炭を加熱してタールを回収するときの温度の下限は、例えば、700℃程度である。
上記低品位炭としては、例えば、褐炭、亜炭、亜瀝青炭などを用いることができる。褐炭としては、例えば、ビクトリア炭、ノースダゴタ炭、ベルガ炭等が知られている。亜瀝青炭としては、例えば、西バンゴ炭、ビヌンガン炭、サマランガウ炭等が知られている。
上記芯材には、上記揮発性物質含有炭材の他、更に添加剤を配合すればよい。上記添加剤としては、例えば、多糖類(例えば、コーンスターチや小麦粉等の澱粉など)、ゼオライト、ベントナイトなどを用いることができる。
上記芯材には、更に成分調整剤などを配合してもよい。上記成分調整剤としては、例えば、MgO粉末、天然鉱石や海水などから抽出されるMgO含有物質、ドロマイト[CaMg(CO32]、炭酸マグネシウム(MgCO3)などを用いることができる。
上記芯材は、混合機(例えば、ミキサやニーダなど)で混合した後、造粒機(例えば、ドラム形造粒機や皿形造粒機など)で成形して芯部を形成すればよい。上記芯材を成形して得られる芯部の大きさは、例えば、最大直径が3〜10mm程度であればよい。上記芯部の形状は、略球形(例えば、ラグビーボール状や俵状など)であればよく、略球形には真球状を含む意味である。
[外層部]
上記外層部を構成する外層材としては、酸化鉄含有物質と炭材を用いるが、外層部に含まれる揮発性物質の質量は、上記芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さくする必要がある。即ち、外層部には酸化鉄を還元するために炭材を配合するが、この炭材に含まれる揮発性物質の質量を、上記芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さくすることによって、揮発性物質の発生時期を従来よりも遅らせることができ、揮発性物質に含まれる可燃性ガスを燃焼させて熱源として有効活用できる。
上記外層部に配合する酸化鉄含有物質としては、例えば、鉄鉱石や酸化鉄などを用いることができる。上記外層部に配合する炭材としては、上記芯部に配合する揮発性物質含有炭材と同じものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよいが、外層部に配合する炭材の量を調整するか、炭材に含まれる揮発性物質の質量が小さい炭材を選択することによって、外層部に含まれる揮発性物質の質量を、芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも相対的に小さくする必要がある。
上記芯部および上記外層部に含まれる揮発性物質の質量は、上記芯部または上記外層部に配合した上記炭材を、例えば、示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)で測定できる。
上記外層部には、上記酸化鉄含有物質と炭材の他、上述した添加剤を更に配合してもよい。上記添加剤としては、上記で例示したものを用いることができる。上記外層部には、上述した成分調整剤などを更に配合してもよい。上記成分調整剤としては、上記で例示したものを用いることができる。
上記外層材を用いて上記芯部の表面に外層部を形成する方法としては、上記芯材を用いて成形した芯部を造粒機(例えば、パンペレタイザーなど)に装入し、この造粒機に、予め混合機で混合しておいた外層材を装入し、上記芯部を核として転動させることで芯部の表面から外層材で被覆すればよい。
上記塊成物の大きさは、例えば、最大直径が10〜30mm程度であればよい。上記塊成物の形状は特に限定されず、例えば、塊状、粒状、ブリケット状、ペレット状などであればよく、好ましくはペレット状やブリケット状であればよい。
次に、本発明に係る塊成物を用いて還元鉄を製造する方法について説明する。上記塊成物を回転炉床炉に装入し、炉内で1200〜1450℃程度の温度域で加熱することによって、塊成物に含まれる酸化鉄が炭材により還元され、還元鉄を製造できる。
上記塊成物を加熱するにあたっては、塊成物から発生する揮発性物質に含まれる可燃性ガスを炉内で燃焼させるために、炉壁に設けた燃焼バーナーに、該燃焼バーナーで燃料を燃焼させるときに必要な空気(酸素)よりも過剰量の空気(酸素)を供給すればよい。可燃性ガスを炉内で燃焼させることによって、可燃性ガスを熱源として有効活用できる。

Claims (6)

  1. 回転炉床炉で加熱して還元鉄を製造するために用いる原料塊成物であって、
    前記原料塊成物は、芯部と、該芯部を被覆している外層部で構成されており、
    前記芯部は、揮発性物質含有炭材を含み、
    前記外層部は、酸化鉄含有物質を含み、
    前記外層部に含まれる揮発性物質の質量は、前記芯部に含まれる揮発性物質の質量よりも小さいことを特徴とする還元鉄製造用の原料塊成物。
  2. 前記揮発性物質は、JIS K2254に規定される常圧法蒸留試験方法で測定される90%留出温度が200〜1000℃である請求項1に記載の原料塊成物。
  3. 前記芯部の大きさは、最大直径が3〜10mmである請求項1または2に記載の原料塊成物。
  4. 前記芯部の形状は、略球形である請求項1〜3のいずれかに記載の原料塊成物。
  5. 前記揮発性物質含有炭材として、低品位炭を1000℃以下で加熱して得られたタールを用いる請求項1〜4のいずれかに記載の原料塊成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の原料塊成物を回転炉床炉に装入し、これを炉内で加熱して前記原料塊成物に含まれる酸化鉄を還元して還元鉄を製造することを特徴とする還元鉄の製造方法。
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