JP2013014095A - フラットスクリーン捺染装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色班の発生を防止することができるフラットスクリーン捺染装置を提供する。
【解決手段】スクリーンを介して被捺染物に染料を塗布するフラットスクリーン捺染装置であって、スクリーン上の染料を被捺染物側に押し込むスキージと、スクリーン上の染料を覆うようスキージの幅方向に亘って設けられ、スクリーンに対向する面が凹状の案内面である案内部材と、を備え、案内面は、スクリーンとの間でスキージの移動方向に染料が回転するよう、スキージの移動に伴いスキージに沿って上昇する染料をスクリーン側へと案内する、フラットスクリーン捺染装置。
【選択図】図3
【解決手段】スクリーンを介して被捺染物に染料を塗布するフラットスクリーン捺染装置であって、スクリーン上の染料を被捺染物側に押し込むスキージと、スクリーン上の染料を覆うようスキージの幅方向に亘って設けられ、スクリーンに対向する面が凹状の案内面である案内部材と、を備え、案内面は、スクリーンとの間でスキージの移動方向に染料が回転するよう、スキージの移動に伴いスキージに沿って上昇する染料をスクリーン側へと案内する、フラットスクリーン捺染装置。
【選択図】図3
Description
本発明は、フラットスクリーン捺染装置に関するものである。
フラットスクリーン捺染装置は、一般的に、布帛を搬送するエンドレスベルトと、このエンドレスベルトの上方で往復動する2つのスキージと、を備えており、各スキージがスクリーンを介して布帛側に染料を押し込むことで布帛を捺染する構成をとっている。より詳細には、スクリーン上において2つのスキージ間に染料を投入した状態で、この2つのスキージを布帛の搬送方向と直交する方向に走行させる。このとき、走行方向前方のスキージはスクリーンから所定距離離れているが、後方のスキージはスクリーンを押圧しており、この後方のスキージによってスクリーン上の染料が布帛側に押し込まれ、エンドレスベルト上の布帛が捺染される(例えば特許文献1参照)。
ところで、上述したようなフラットスクリーン捺染装置においては、図13に示すように、スキージ70がスクリーン30を押圧しながら走行する際、スクリーン30上の染料Dがスキージ70に沿って上昇することがある。このスキージ70に沿って上昇した染料Dは、スキージ70前方の空気を巻き込みながら再びスクリーン30上へと戻るため、スクリーン30上の染料D内で気泡が発生し、この気泡を含む染料Dによって捺染された布帛には色班が生じてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、色班の発生を防止することができるフラットスクリーン捺染装置を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、スクリーンを介して被捺染物に染料を塗布するフラットスクリーン捺染装置であって、前記スクリーン上の染料を前記被捺染物側に押し込むスキージと、前記スクリーン上の染料を覆うよう前記スキージの幅方向に亘って設けられ、前記スクリーンに対向する面が凹状の案内面である案内部材と、を備え、前記案内面は、前記スクリーンとの間で前記スキージの移動方向に染料が回転するよう、前記スキージの移動に伴い前記スキージに沿って上昇する染料を前記スクリーン側へと案内する。
上記フラットスクリーン捺染装置は、スキージの移動に伴い染料がスキージに沿って上昇した場合でも、案内部材における凹状の案内面が上昇した染料をスクリーン側へと戻し、案内面とスクリーンとの間でスキージの移動方向に染料を回転させる。これにより、染料内への空気の混入が抑制されるため、染料内で気泡が発生せず、被捺染物に色斑が生じるのを抑制することができる。また、案内面とスクリーンとの間で染料が回転しスクリーンに接触する染料が常時入れ替わるため、被捺染物の染色濃度を一定に保つことができ、均染性を向上させることができる。
また、上記フラットスクリーン捺染装置においては、スキージの移動方向に沿った鉛直断面が円弧状となるよう、案内面を形成することができる。
また、上記フラットスクリーン捺染装置において、案内部材は、取付部を介してスキージに取り外し可能に取り付けられていてもよい。なお、本発明における「取付部」とは、例えば、クリップ、ねじ、又は磁石等、案内部材をスキージに取り外し容易に取り付けることができる種々の手段のことを意味している。
本発明によれば、色班の発生を防止することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るフラットスクリーン捺染装置の第1実施形態について図1〜図3を参照しつつ説明する。
以下、本発明に係るフラットスクリーン捺染装置の第1実施形態について図1〜図3を参照しつつ説明する。
第1実施形態に係るフラットスクリーン捺染装置1は、図1に示すように、布帛(被捺染物)Cを搬送するためのエンドレスベルト2と、スクリーン3と、捺染ユニット4と、を備えている。
エンドレスベルト2は、フラットスクリーン捺染装置1の両端部に設けられた駆動ローラ(図示省略)によって駆動され、図1の右から左へと布帛Cを間欠的に搬送するよう構成されている。このエンドレスベルト2は、布帛Cがエンドレスベルト2上を滑動しないよう、布帛Cを載置する載置面が粘着性を有している。
捺染ユニット4は、布帛Cの幅方向(図1の上下方向)に亘って延びる2本のガイドフレーム5と、ガイドフレーム5に支持された2つのスキージキャリア6と、2つのスキージキャリア6間に亘って延びる2つのスキージ7と、2つのスキージ7の対向面に取り付けられた案内部材8と、を主な構成としている。
スキージキャリア6は、スクリーン3を挟むようにスクリーン3の両側に設置され、スキージ7が取り付けられるスキージブラケット9を昇降可能に支持している。このスキージキャリア6は、ガイドフレーム5に摺動可能に支持されており、タイミングベルト10によりガイドフレーム5に沿って移動する。タイミングベルト10は、駆動モータ12の出力軸に連結軸11を介して接続されたタイミングプーリ13によって駆動される。
各スキージ7は、図2に示すように、スキージホルダ71と、このスキージホルダ71に保持されるスキージゴム72と、スキージゴム72をスキージホルダ71に押し付けて固定する押さえ板73と、を備えている。各スキージ7は、スキージホルダ71がスキージブラケット9に取り付けられており、このスキージブラケット9がスキージキャリア6に対して下降することにより、スキージゴム72の下端部でスクリーン3を押圧する。
各案内部材8は、図1及び図2に示すように、スクリーン3上の染料を覆うことができるようスキージ7の幅方向(図1の左右方向)に延び、各スキージ7の押さえ板73に固定されている。各案内部材8は、図2及び図3に示すように、半円筒状に形成されており、その下面がスキージ7に沿って上昇した染料をスクリーン3側へと案内するための案内面81となっている。この案内面81のスキージ7の移動方向(図1の上下方向)に沿った鉛直断面は、投入する染料の量等にも関係するが、例えば、半径15mm〜25mmの円弧状であることが好ましい。また、図3に示すように、スキージ7がスクリーン3を押圧して移動する際、案内面81の先端における接線とスクリーン3とが成す角度α1は、特に限定されるものではないが、60度〜80度となることが好ましい。
次に、上述したように構成されたフラットスクリーン捺染装置1の作動について説明する。
2つのスキージ7をY1方向に走行させる場合、図3における左側のスキージ7をスクリーン3から所定距離離れるように上昇させ、右側のスキージ7をスキージゴム72の下端部がスクリーン3を押圧するように下降させる。この状態で2つのスキージ7間に所定量の染料を投入し、タイミングベルト10を駆動して2つのスキージ7をY1方向に走行させる。このとき、右側のスキージ7はスクリーン3を押圧してスクリーン3上の染料を布帛C側へと押し込むが、スクリーン3上の染料の一部はこのスキージ7のスキージゴム72に沿って上昇する。このスキージゴム72に沿って上昇した染料は案内面81によりスクリーン3側へと戻され、これにより、スクリーン3、スキージゴム72、及び案内面81の間で染料の回転流Fが発生する。なお、スキージ7の走行速度は、特に限定するものではないが、例えば、従来1.0m/秒〜3.0m/秒であったが本フィンの装着の効果により、従来速度は基より3.0m/秒〜6.0m/秒の高速度で走行させることができる。また、スクリーン3からこの回転流Fの上端までの高さH1は、特に限定されるものではないが、30mm〜80mmとなることが好ましい。
2つのスキージ7をY2方向に走行させる場合は、図3における右側のスキージ7を上昇させるとともに左側のスキージ7を下降させ、左側のスキージ7でスクリーン3を押圧する。この場合も、左側のスキージ7のスキージゴム72に沿って上昇した染料が案内面81によりスクリーン3側へと戻され、スクリーン3、スキージゴム72、及び案内面81の間で染料の回転流が発生する。
以上のように、上記第1実施形態においては、スキージ7がスクリーン3上の染料を布帛C側に押し込みながら走行した際、スクリーン3、スキージゴム72、及び案内面81の間で染料の回転流Fが発生する。これにより、スクリーン3上の染料に空気が混入するのが抑制されるため、染料内で気泡が発生せず、布帛Cに色斑が生じるのを防止することができる。また、スクリーン3上の染料が回転することにより布帛C側に押し込まれる染料が常時入れ替わるため、布帛Cの染色濃度を一定に保つことができ、均染性を向上させることもできる。さらに、スキージ7の始動時にスキージ7とスクリーン3とが衝突することで跳ね上がった染料を案内部材8によってスクリーン3上に素早く戻すことができるため、跳ね上がった染料によって布帛Cが汚染されたり、染料が跳ね上がった状態でスキージ7がスクリーン3を通過することにより布帛Cの端部の色が淡くなったりするのを防止することもできる。
(第2実施形態)
以下、本発明に係るフラットスクリーン捺染装置の第2実施形態について図4及び図5を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
以下、本発明に係るフラットスクリーン捺染装置の第2実施形態について図4及び図5を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係るフラットスクリーン捺染装置10は、図4における左側のスキージ7がスキージゴム72に代えてスクレーパ14を有していることを除き、第1実施形態に係るフラットスクリーン捺染装置1と同様に構成されている。このスクレーパ14は、スキージ7の幅方向(図1における左右方向)に沿って延びるとともにスキージホルダ71の前面(図4における左側面)に固定されている。なお、図5に示すように、スクレーパ14を有するスキージ7には案内部材8が取り付けられていなくてもよい。
このフラットスクリーン捺染装置10において、2つのスキージ7がY1方向に走行する際には、第1実施形態と同様、図4における右側のスキージ7によってスクリーン3上の染料が布帛C側へと押し込まれるとともに、スクリーン3、右側のスキージ7のスキージゴム72、及び案内部材8の案内面81の間で染料の回転流Fが発生する。一方、2つのスキージ7がY2方向に走行する際には、右側のスキージ7が上昇し、左側のスキージ7が下降してスクレーパ14によりスクリーン3上の染料が均される。このとき、図4に示すように、スクレーパ14側のスキージ7に案内部材8が取り付けられている場合は、スクレーパ14に沿って上昇した染料が案内部材8の案内面81によりスクリーン3側に戻されるため、スクリーン3、スクレーパ14、及び案内部材8の間で染料の回転流が発生する。
以上のように、第2実施形態においても、スクリーン3、スキージゴム72又はスクレーパ14、及び案内面81の間で染料の回転流が発生するため、上記第1実施形態と同様に、布帛Cに色斑が生じるのを防止することができる。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記第1及び第2実施形態においては、案内部材8は、スキージ7の押さえ板73に固定されていたが、図6及び図7に示す案内部材801のように押さえ板と一体的に形成することもできる。
また、案内部材8は、取付部を介してスキージ7に取り外し可能に取り付けることもできる。この取付部は、スキージ7から案内部材8を容易に取り外すことができるようなものであれば特には限定されず、例えば、図8に示すように、案内部材8に固定され且つスキージホルダ71を挟持するクリップ151とすることができる。また、図9及び図10に示すように、案内部材8を保持する保持金具152aをスキージホルダ71に固定された固定金具152bにネジ止めしたり、あるいは案内部材8を保持し永久磁石1531aを有する保持金具153aをスキージホルダ71に固定された永久磁石付きの固定金具153bに吸着させたりすることにより、案内部材8をスキージ7に取り付けてもよい。なお、図10に示すように、永久磁石を利用して案内部材8をスキージ7に取り付ける場合、保持金具153aには、スキージ7に対する案内部材8の位置を定めるための位置決めピン1532aを設けることが好ましい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、案内部材8の案内面81は、スキージ7の移動方向に沿った鉛直断面が円弧状に形成されていたが、案内面とスクリーンとの間で染料が回転するような形状であればよく、図11及び図12に示す案内部材802のように、案内面8021の鉛直断面を多角形状に形成することもできる。この場合も、案内面8021の先端における接線とスクリーン3とが成す角度α2は、60度〜80度となることが好ましく、スクリーン3から回転流Fの上端までの高さH2は、30mm〜80mmとなることが好ましい。
1、10 フラットスクリーン捺染装置
7 スキージ
8、801、802 案内部材
81、8021 案内面
151、152a、152b、153a、153b 取付部
3 スクリーン
C 布帛(被捺染物)
7 スキージ
8、801、802 案内部材
81、8021 案内面
151、152a、152b、153a、153b 取付部
3 スクリーン
C 布帛(被捺染物)
Claims (3)
- スクリーンを介して被捺染物に染料を塗布するフラットスクリーン捺染装置であって、
前記スクリーン上の染料を前記被捺染物側に押し込むスキージと、
前記スクリーン上の染料を覆うよう前記スキージの幅方向に亘って設けられ、前記スクリーンに対向する面が凹状の案内面である案内部材と、
を備え、
前記案内面は、前記スクリーンとの間で前記スキージの移動方向に染料が回転するよう、前記スキージの移動に伴い前記スキージに沿って上昇する染料を前記スクリーン側へと案内する、フラットスクリーン捺染装置。 - 前記案内面は、前記スキージの移動方向に沿った鉛直断面が円弧状となるよう形成されている、請求項1に記載のフラットスクリーン捺染装置。
- 前記案内部材は、取付部を介して前記スキージに取り外し可能に取り付けられる、請求項1又は2に記載のフラットスクリーン捺染装置。
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