JP2013013690A - ロック機構付きバックル - Google Patents

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JP2013013690A JP2011158374A JP2011158374A JP2013013690A JP 2013013690 A JP2013013690 A JP 2013013690A JP 2011158374 A JP2011158374 A JP 2011158374A JP 2011158374 A JP2011158374 A JP 2011158374A JP 2013013690 A JP2013013690 A JP 2013013690A
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Abstract

【課題】 比較的強い締結力を必要とする製品のための合成樹脂製バックルを提供する。
【手段】バンド外表面に形成した鋸歯状の係合溝にバックルの係合爪を係合させ該係止状態においてバンドはバックルに接近自在であるが後退不能とした合成樹脂製のバックルであって、該バックルは、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり内部をバンドの挿通空間としたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有する弾性片と、前記両側板に設置され、該弾性片を両側部から押圧する押圧片とから構成し、該押圧片を片手の指先で撮むことにより前記弾性片を弾発して前記係合溝と係合爪との係合を解除可能としたバックルにおいて、前記弾性片の上部を水平方向に移動可能なスライド片が前記バックル本体に設置され、該スライド片が前記弾性片の上部に移動した状態において前記弾性片の弾発が規制される。
【選択図】図1

Description

この発明は、係合溝を有するバンドまたはベルトを係止するためのバックルに関し、特に、運動靴、競技用靴、スノーボード靴、プロテクター係止ベルト、腕時計ベルトなど、比較的強い締結力を必要とする製品のための合成樹脂バックルに関するものである。
従来、バンド(またはベルト)に係合溝を設け、この溝にバックルのフックを弾性的に係合し、随時、この係止状態を解放可能とするバックルが知られている。
本発明者らは、特許第3982955号公報(特許文献1)において、製作が容易で、軽量な合成樹脂バックルとして、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり、内部が係合溝を有するバンドの挿通空間とされたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有し、他端部上面を押圧部とする操作板とから構成され、該操作板を前記係合爪と前記押圧部の中間点にて、対向する天井枠の二辺に各々連結することにより、該中間点を支点として揺動自在とした合成樹脂製バックルであって、前記バンドの外表面と前記天井枠に、前記バックル本体に該バンドを片手の指先で引き寄せることのできる一対の掛止突起を設けた合成樹脂製バックルを提案している。
前記合成樹脂製バックルは機能的に非常に優れ、ヘルメットのヘッドバンド用バックルとしては最適であるが、前記操作板の係合・解除における操作性を良くする為に操作板を支承する連結軸を細くすると、これを運動靴等の比較的強い締結力を必要とする製品に適用した場合、バンドとバックルの係止時においてバンドにバックルから引き離す方向に強い力が作用して、合成樹脂製の連結軸が破損する虞があった。
また、本発明者らは、特許第4005109号(特許文献2)において、特に服飾品等の用途として好適なバンドとバックルのスライドアジャスタとして、軽量でシンプルな構成であって、バックル部の目立たない外観を有するスライドアジャスタとして、バンド外表面に形成した鋸歯状の係合溝にバックルの係合爪を係合させ該係止状態においてバンドはバックルに接近自在であるが後退不能としたバンドとバックルのスライドアジャスタにおいて、前記バックルを、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり内部をバンドの挿通空間としたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有し、他端部を前記係合を解除するための押圧部とする操作板とから構成すると共に、該操作板を前記係合爪と前記押圧部の中間点にて前記両側板を結ぶ連結軸で支承することにより該中間点を支点として揺動自在とし、前記バンドの外表面と前記押圧部に、前記バックルとバンドとを片手の指先で引き寄せることのできる一対の掛止突起を設けてなり、かつ、前記連結軸から掛止突起に至る操作板に対して、該掛止突起以外の部分に垂直方向の押圧力が直接作用するのを規制する部材がバックル本体に設けられたものを提案している。
このスライドアジャスタには規制部材が設けられているので、不用意なまたは突発的なロック解除の虞はないものの、前記押圧部または掛止突起に直接作用する押圧力に対しては、ロック解除を防止することはできない。
特許第3982955号公報 特許第4005109号公報
本発明は、軽量かつ製作が容易であることに加えて、ロック解除を防止することのできるロック機構付きバックルを提供することを目的とするものである。
本発明は、バンド外表面に形成した鋸歯状の係合溝にバックルの係合爪を係合させ該係止状態においてバンドはバックルに接近自在であるが後退不能とした合成樹脂製のバックルであって、該バックルは、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり内部をバンドの挿通空間としたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有する弾性片と、該弾性片を両側部から押圧する押圧片とから構成し、該押圧片を片手の指先で撮むことにより前記弾性片を弾発して前記係合溝と係合爪との係合を解除可能としたバックルにおいて、前記弾性片の上部を水平方向に移動可能なスライド片が前記バックル本体に設置され、該スライド片が前記弾性片の上部に移動した状態において前記弾性片の弾発が規制されることを特徴とする。
前記押圧片の端面が前記弾性片の対向辺に傾斜面をもって対向し、該傾斜面の角度を前記底板に近づくに従って前記押圧片と前記弾性片との隙間が狭まるように形成してなることが好ましい。
前記弾性片の端面が前記押圧片の対向辺に傾斜面をもって対向し、該傾斜面の角度を前記底板に近づくに従って前記押圧片と前記弾性片との隙間が拡がるように形成してなることが好ましい。
前記スライド片の移動をガイドするためのスライド溝を前記バックルの両側板に設けたことが好ましい。
前記スライド片に掛止突起を設けたことが好ましい。
前記掛止突起を折り畳み可能としたことが好ましい。
本発明のバックルは、構成する部品点数が少なく、合成樹脂で製造されるので、軽量であり、製造コストも廉価である。また、前記押圧片に直接作用する押圧力に対してもロック解除を防止することができる。
また、バンドとバックルの係止時においてバンドにバックルから引き離す方向に強い力が作用しても、バックルを破損する虞がない。従って、このバックルは運動靴等の比較的強い締結力を必要とする製品への適用が最適である。
バックル10の斜視図である。 バックル10とバンド30の係合状態を示す平面図および長手方向縦断側面図である。 バックルのロック機構を示す斜視図である。 バックルの動作とロック機構を示す要部横断側面図である。
以下、本発明に係るロック機構付きバックルの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はバックル10の斜視図であり、これらの図において、バックル10は、底板11、これに対向する天井枠12、および底板11と天井枠12とを接続する側板13、13とからなる偏平かつ筒状のバックル本体14により主体が構成される。バックル本体14はバンドのスライド方向が挿通口15、15として開口され、その内部は後述する係合溝を有するバンド30の挿通空間16となる。
図示しないが、底板11の長手方向(バンドのスライド方向)の長さを天井枠12の長手方向の長さよりも長くすれば、バックル10の被接続体(即ち、運動靴用バンド等)への取付を容易にすると共に、バンドの挿通がスムーズに行われるようにすることができる。また、天井枠12を偏平な板で構成することによっても同様の効果を得ることができる。
天井枠12の内側には、その内に納まる大きさの弾性片20が水平に設置される。弾性片20の一端部20Aの下面には、バンド30の係合溝に係合可能な係合爪21を突設する。
前記側板13、13には、前記弾性片20を両側部から押圧する押圧片18が設置される。押圧片18の端面は前記弾性片20の対向辺に傾斜面をもって対向し、該傾斜面の角度を前記底板11に近づくに従って前記押圧片18と前記弾性片20との隙間が狭まるように形成される。本実施形態において押圧片18を矩形の形状としたが、必ずしも矩形でなくともよい。
バックル10の側板13、13には、スライド片40をスライドさせるためのスライド溝50、50が形成される。図3(1)および(2)は、スライド片40がスライド溝50、50に沿って動く状態を示した斜視図である。スライド片40の表面には、掛止突起42が上方に突出して設けられている。本実施形態においてスライド片は矩形の形状としたが、必ずしも矩形でなくともよい。
続いて、上記バックル10の作用について図2および図4を参照しながら説明する。
図2(1)はバックル10とバンド30の係合状態を示す平面図であり、図2(2)は長手方向縦断側面図である。
図2(1)、(2)において、バックル10の挿通空間16内にバンド30が挿入され、バンド30の外表面に形成された係合溝31に、バックル10の係合爪21が係合している。係合溝31はスライド方向の断面形状が鋸歯状、即ち、バンド30の進行方向に向けて漸次深くなるテーパ面と、この最深位置より略垂直に立上る壁面とからなっている。
符号35はバンド30の外表面に設けた掛止突起であり、スライド片40の表面に設けられた掛止突起42との双方に指を掛けることにより、バンド30をバックル10に片手で引き寄せることが可能になる。
前記掛止突起42は折り畳み可能なものとすることができ、サイズ調整の必要がないときは掛止突起42を折り畳んでおけば、安全面の向上が図れると共に外観もすっきりとしたデザインとなる。
バンド30を弾性片20の他端部20B側(図2において左側)の挿通口15から挿通空間16内に進入させていくと、バンド30の上面が操作板20の係合爪21に接触して、弾性片20の一端部20Aを押し上げながら前進し、バックル10に対するバンド30の接近・離隔位置が調節される。
この状態では、図2(2)に示すように、係合爪21が所定の係合溝31と噛み合って係止しているので、バンド30はバックル10に対して進出自在であるが、後退不能である。
次に、バックル10からバンド30を後退させたり、引き抜いたりするには、押圧片18を片手の指先で撮めば、図4(2)に示すように、押圧片18の傾斜面に沿って弾性片20が持ち上がる結果、これに伴い係合爪21が持ち上がり、係合爪21が係合溝31から外れるので、バンド30を自由にスライドさせることができる。押圧片18から指を離せば、押圧片18は合成樹脂の弾性により元の位置に復帰する結果、弾性片20も元の水平状態に復帰する。前記弾性片20の端面を前記押圧片20の対向辺に傾斜面をもって対向し、該傾斜面の角度を前記底板11に近づくに従って前記押圧片18と前記弾性片20との隙間が拡がるように形成しても同様の効果が得られる。
次に、本発明のロック機構について説明する。
前記の通り図2(2)はバンド30の係合溝31とバックル10の係合爪21との係止状態を示しているが、このときスライド片40は弾性片20の一端部20Aとは反対側に位置しており、押圧片18のロックは解除された状態にある。
ここで、図3(2)に示すようにスライド片40を弾性片20の一端部20A側にスライド溝50、50に沿ってスライドさせれば、スライド片40により弾性片20の弾発が規制されることになり、この状態では押圧片18は押されても動かない。図4(3)はこの操作片のロック状態を示している。
ロック状態におけるスライド片40の下面と弾性片20の一端部20Aの上面との距離は、係合爪21が係合溝31から外れない程度に弾性片20の弾発が規制される長さとすれば良い。
図示しないが、スライド片40を弾性片20の一端部20A側にスライドした状態において、スライド片40の下面が弾性片20の一端部20Aの上面に圧接するように設定した場合は、弾性片20の一端部20Aに位置する係合爪21が押し下げられてバンド30の係合溝31と強く噛み合う。
また、スライド片40の位置が弾性片20の一端部20A方向に漸次低くなるようにスライド溝50、50を設定することによっても、同様の効果が得られる。
バックル10は、可撓性を有する合成樹脂により成型することができ、ポリアセタール、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ナイロンなどの弾性を有する合成樹脂により成型することが好ましい。本発明のバックル10は、僅かな部品により構成され、かつ、簡易な構造の故に、金型で容易に一体成型することができる。
本発明において天井枠12は、必ずしも四辺を備えたものに限られない。弾性片20の一端部20Aと対向する一辺については、バックルを軽量化、小型化する場合には、これを省略することができる。
本発明のバックル10には、弾性片20を水平状態に復元し易くするために弾性片20の一端部20Aと対向する天井枠12等とを連結した連結部材(図示せず。)を設けても良い。更に、挿通空間16にはバンド30の浮き上がりを防止するためのバンド押え(図示せず。)を設けることも可能である。
10 バックル
11 底板
12 天井枠
13 側板
14 バックル本体
16 挿通空間
17 スライド溝
18 押圧片
20 弾性片
21 係合爪
30 バンド
31 係合溝
40 スライド片
50 スライド溝

Claims (6)

  1. バンド外表面に形成した鋸歯状の係合溝にバックルの係合爪を係合させ該係止状態においてバンドはバックルに接近自在であるが後退不能とした合成樹脂製のバックルであって、
    該バックルは、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり内部をバンドの挿通空間としたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有する弾性片と、前記両側板に設置され、該弾性片を両側部から押圧する押圧片とから構成し、該押圧片を片手の指先で撮むことにより前記弾性片を弾発して前記係合溝と係合爪との係合を解除可能としたバックルにおいて、
    前記弾性片の上部を水平方向に移動可能なスライド片が前記バックル本体に設置され、該スライド片が前記弾性片の上部に移動した状態において前記弾性片の弾発が規制されることを特徴とするバックル。
  2. 前記押圧片の端面が前記弾性片の対向辺に傾斜面をもって対向し、該傾斜面の角度を前記底板に近づくに従って前記押圧片と前記弾性片との隙間が狭まるように形成してなる請求項1記載のバックル。
  3. 前記弾性片の端面が前記押圧片の対向辺に傾斜面をもって対向し、該傾斜面の角度を前記底板に近づくに従って前記押圧片と前記弾性片との隙間が拡がるように形成してなる請求項1記載のバックル。
  4. 前記スライド片の移動をガイドするためのスライド溝を前記バックルの両側板に設けた請求項1〜3のいずれかに記載のバックル。
  5. 前記スライド片に掛止突起を設けた請求項1〜4のいずれかに記載のバックル。
  6. 前記掛止突起を折り畳み可能とした請求項5記載のバックル。
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