JP5797158B2 - ストッパー機構付きバックル - Google Patents
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Description
本発明者らは、特許第3982955号公報(特許文献1)において、製作が容易で、軽量な合成樹脂バックルとして、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり、内部が係合溝を有するバンドの挿通空間とされたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有し、他端部上面を押圧部とする操作板とから構成され、該操作板を前記係合爪と前記押圧部の中間点にて、対向する天井枠の二辺に各々連結することにより、該中間点を支点として揺動自在とした合成樹脂製バックルであって、前記バンドの外表面と前記天井枠に、前記バックル本体に該バンドを片手の指先で引き寄せることのできる一対の掛止突起を設けた合成樹脂製バックルを提案している。
また、掛止部が突起状に形成されるので、前記バックルとバンドとを片手の指先で引き寄せるという観点では操作上のメリットがあるが、掛止突起が身体やその他の物体に当たって誤作動や怪我を引き起こす虞があった。
前記バックルに前記ストッパーの位置決め機構を備えたことが好ましい。
また、解除ボタンを撮むことにより前記バンドとバックルの係合とストッパーを同時に解除することができるので、解除操作が極めて容易である。
図1(1)はバックル10の斜視図であり、これらの図において、バックル10は、底板11、これに対向する天井枠12、および底板11と天井枠12とを接続する側板13、13とからなる偏平かつ筒状のバックル本体14により主体が構成される。バックル本体14はバンドのスライド方向が挿通口15、15として開口され、その内部は後述する係合溝31を有するバンド30の挿通空間16となる。
前記弾性片22の一端部22A側のバックル10の内側には位置決め機構を備えたストッパー70が上下動自在に設置される。本実施形態において前記ストッパー70の断面形状を矩形としたが、必ずしも矩形でなくともよい。
図2(1)はバックル10とバンド30の係合状態を示す平面図であり、図2(2)は長手方向縦断側面図である。図2(2)には、前述した係合爪21が示されている。なお、先に説明した部材については同一の符号を付してその説明を省略する(以下の説明でも同じ。)。
符号35はバンドの外表面に設けた掛止突起であり、後記するようにストッパー70との双方に指先を掛けることにより、バンド30をバックル10に片手で引き寄せることが可能になる。
この状態では、図2(2)に示すように、係合爪21が所定の係合溝31と噛み合って係止しているので、バンド30はバックル10に対して進出自在であるが、後退不能である。
前記解除ボタン19、19の端面を前記弾性片22の対向辺に傾斜面を持って対向し、該傾斜面の角度を前記底板11に近づくに従って前記解除ボタン19、19と前記弾性片22との距離が狭まるように形成しても同様の効果が得られる。
前記の通り、図2(2)はバックル10とバンド30の係止状態、即ち、係合爪21と係合溝31の係止状態を示しているが、このときストッパー70はバックル本体14より上方に突出した位置にあり、ストッパー70は解除された状態にある。本実施形態において、ストッパー70の下面にはバンドの係合溝31と係合可能な係合爪71が設けられている。
ここで、図2(4)に示すようにストッパー70を底板11側に移動させて、係合爪71とバンドの係合溝31を係合させれば、バンド30とバックル10の係合を補強することができる。すなわち、ストッパー70はバックル本体14に設けられるので、バンド30をバックル10から分離する方向に強い力が作用したとしても、その力をバックル本体14が受けるため、バンド30とバックル10の係合をより強固なものとすることが可能となる。
図3(3)は、ストッパー70の解除状態を示す要部横断面図であり、図3(4)はストッパー70を底板11側に移動させた状態を示す要部横断面図である。この状態からストッパー70を解除するには、前記バックル10とバンド30の係合解除の操作と同様、解除ボタン19、19を片手の指先で撮めば、図3(5)に示すように、ストッパー70の傾斜面に沿ってストッパー70が持ち上がる結果、これに伴い係合爪71が持ち上がり、係合爪71が係合溝31から外れる。このとき、同時に前記バックル10とバンド30の係合も解除されるので、バンド30を自由にスライドさせることができる。
本発明によれば、解除ボタン19、19を片手の指先で撮むだけで、前記バックル10とバンド30の係合およびストッパー70を同時に解除することができるので、操作が極めて容易である。
図4(3)、(4)は本実施形態のバックル10の斜視図であり、天井枠12の内側には、その内に納まる大きさの操作板20が水平に設置される。操作板20の一端部20Aの下面には、バンド30の係合溝に係合可能な係合爪21を突設している。操作板20の長手方向の中間部には、連結軸25が形成され、この連結軸25は各側板13、13の上部内壁に支承されている。
この実施形態では連結軸25の断面を矩形としたが、円形、楕円形、その他種々の断面形状とすることができる。連結軸25は操作板20を揺動自在に軸支すると共に、滑らかな操作性を確保する為に可及的に細くすることが望まれるが、反復的な揺動により破損しない形状、大きさとすれば良い。
なお、バックル10およびストッパー70の作用については、上記弾性片22を用いたバックルと同様である。
例えば、操作板20または弾性片22を水平状態に復元し易くするために操作板20の一端部20Aまたは弾性片22の一端部22Aと対向する天井枠12等とを連結した連結部材(図示せず。)を設けても良い。更に、挿通空間16にはバンド30の浮き上がりを防止するためのバンド押え(図示せず。)を設けることも可能である。
11 底板
12 天井枠
13 側板
14 バックル本体
16 挿通空間
19 解除ボタン
20 操作板
21 係合爪
22 弾性片
30 バンド
31 係合溝
70 ストッパー
Claims (6)
- バンド外表面に形成した鋸歯状の係合溝にバックルの係合爪を係合させ該係止状態においてバンドはバックルに接近自在であるが後退不能としたバックルであって、
該バックルは、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり内部をバンドの挿通空間としたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有する弾性片とから構成され、
前記天井枠と前記底板の間を上下方向に移動可能なストッパーがバックル本体に設置され、該ストッパーが前記底板側に移動した状態において前記バンドとバックルの係合が補助されるバックルにおいて、
前記弾性片および前記ストッパーを両側部から押圧する解除ボタンが前記両側板に設置され、該解除ボタンを片手の指先で撮むことにより前記バンドとバックルの係合および前記ストッパーを同時に解除可能としたバックル。 - バンド外表面に形成した鋸歯状の係合溝にバックルの係合爪を係合させ該係止状態においてバンドはバックルに接近自在であるが後退不能としたバックルであって、
該バックルは、対向する底板と天井枠および両者を接続する両側板とからなり内部をバンドの挿通空間としたバックル本体と、前記天井枠の内側に水平設置され、一端部下面に前記バンドの係合溝に係合可能な係合爪を有する操作板とから構成すると共に、該操作板をその中間点にて前記両側板を結ぶ連結軸で支承することにより該中間点を支点として揺動自在とされ、
前記天井枠と前記底板の間を上下方向に移動可能なストッパーがバックル本体に設置され、該ストッパーが前記底板側に移動した状態において前記バンドとバックルの係合が補助されるバックルにおいて、
前記操作板の一端部および前記ストッパーを両側部から押圧する解除ボタンが前記両側板に設置され、該解除ボタンを片手の指先で撮むことにより前記バンドとバックルの係合および前記ストッパーを同時に解除可能としたバックル。 - 前記ストッパーが解除された状態では前記ストッパーが前記バンドとバックルを片手の指先で引き寄せることのできる掛止突起としての役割を果たす請求項1または2記載のバックル。
- 前記ストッパーにより前記バンドとバックルの係合が補助された状態では前記ストッパーの高さが前記バックルの高さと同じかこれよりも低い位置となることを特徴とする請求項3記載のバックル。
- 前記ストッパーの下面に前記係合溝に係合可能な係合爪を有する請求項1〜4のいずれかに記載のバックル。
- 前記バックルに前記ストッパーの位置決め機構を備えた請求項1〜5のいずれかに記載のバックル。
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