JP2013013616A - マット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気の吸排気によって変形するマット装置を提供する。
【解決手段】多角柱形状を呈し、基台3上において整列するように配置される複数の空気袋ユニット1bと、前記複数の空気袋ユニット1bに対して選択的に空気の吸排気を行う吸排気装置4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、マット装置に関する。
一般に、患者が長時間に渡って同じ姿勢で寝ている場合、床ずれが生じることがある。例えば、床ずれが生じるのを防止する装置として、エアマット装置(特許文献1参照)が知られている。このエアマット装置では、エアマット装置の下側に設けられた空気袋を膨張又は収縮させることによって、エアマット装置に傾斜をつけて、患者の重心を移動させている。
特開2002−126013号公報
特許文献1のエアマット装置では、例えば、エアマット装置に傾斜をつけても、患者の所定の部位に継続的に荷重がかかり、床ずれを防止できない虞があった。更に、この場合、例えば、患者の介護者は、患者の所定の部位に荷重が継続的にかからないように、定期的に患者の体位を変更する負担を強いられていた。
前述した課題を解決する主たる本発明は、多角柱形状を呈し、基台上において整列するように配置される複数の空気袋ユニットと、前記複数の空気袋ユニットに対して選択的に空気の吸排気を行う吸排気装置と、を備え、前記複数の空気袋ユニットは、前記基台上の少なくとも一部の領域において積み重ねられて配置されることを特徴とするマット装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、複数の空気袋ユニットで形成されるマット装置の上面を、積み重ねられた空気袋ユニットの段数に応じて様々な形状とできる。
本発明の第1及び第2実施形態におけるマット装置を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態における吸排気装置を取り外した状態のマット装置を示す透視図である。 本発明の第1及び第2実施形態における積み重ねられた状態で結合された複数の空気袋ユニットを示す斜視図である。 本発明の第1及び第2実施形態における吸排気装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1及び第2実施形態における制御装置の機能を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を通常モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を上体起しモードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を寝返りモードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を斜め起しモードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を転落防止モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの一方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの他方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第1実施形態における上体起しモードのマット装置を示す透視図である。 本発明の第1実施形態における寝返りモードのマット装置を示す透視図である。 本発明の第1実施形態における斜め起しモードのマット装置を示す透視図である。 本発明の第1実施形態における転落防止モードのマット装置を示す透視図である。 本発明の第1実施形態における床ずれ防止モードの一方の形状のマット装置を示す透視図である。 本発明の第1実施形態における床ずれ防止モードの他方の形状のマット装置を示す透視図である。 本発明の第1実施形態における吸排気装置の吸気動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態における吸排気装置の排気動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態におけるマット装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態におけるマット装置を転落防止モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第2実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの一方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第2実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの他方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。 本発明の第2実施形態における転落防止モードのマット装置を示す透視図である。 本発明の第2実施形態における床ずれ防止モードの一方の形状のマット装置を示す透視図である。 本発明の第2実施形態における床ずれ防止モードの他方の形状のマット装置を示す透視図である。 本発明の第2実施形態におけるマット装置の動作を示すフローチャートである。 本発明のその他の実施形態におけるマット装置を通常モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
[第1実施形態]
===マット装置===
図1は、本実施形態におけるマット装置を示す斜視図である。尚、孔35は、吸排気管41と重なって見えない状態となっている。
マット装置1は、エアマット2、基台3、吸排気装置4を含んで構成される。尚、本実施形態において、Y軸は、基台3上に空気袋ユニット21が積み重ねられる鉛直方向に沿う軸であり、上に向かう方向を+Y方向とし、下に向かう方向を−Y方向とする。X軸は、基台3のサイドボード32、33に対して直交する方向(横方向)に沿う軸であり、一方のサイドボード32に向かう方向を−X方向とし、他方のサイドボード33に向かう方向を+X方向とする。Z軸は、基台3のヘッドボード34とフットボード31とに対して直交する方向(縦方向)に沿う軸であり、ヘッドボード34に向かう方向(手前側)を−Z方向とし、フットボード31に向かう方向(奥側)を+Z方向とする。
基台3は、エアマット2を配置するための台である。尚、基台3の詳細については、後述する。エアマット2は、複数の空気袋ユニット21を有し、複数の空気袋ユニット21の空気の吸入量に応じて形状が変化するマットである。尚、エアマット2、空気袋ユニット21の詳細については、後述する。吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21に対して選択的に空気の吸排気を行うための装置である。尚、吸排気装置4の詳細は後述する。
===マット装置の詳細===
以下、図1、図2を参照して、本実施形態におけるマット装置の詳細について説明する。図2は、本実施形態における吸排気装置を取り外した状態のマット装置を示す透視図である。
基台3は、エアマット2を配置するための台である。基台3は、フットボード31、サイドボード32、33、ヘッドボード34、床板(不図示)を含んで構成される。床板は、エアマット2を配置するための例えば略矩形形状を呈する板部材である。フットボード31、サイドボード32、33、ヘッドボード34は、床板を略水平とした状態で、床板の床面からの高さが所定高さとなるように床板を支持するための、例えば略矩形形状を呈する板部材である。尚、吸排気管41の詳細については後述する。サイドボード32は、サイドボード32の他方側の面における、床面からの高さが所定高さとなる位置に、床板の一方側の縁が例えば釘止めされる。サイドボード33は、サイドボード33の一方側の面における、サイドボード32に床板が釘止めされた位置と同じ高さの位置に、床板の他方側の縁が例えば釘止めされる。フットボード31は、フットボード31の奥側の面における、サイドボード32に床板が釘止めされた位置と同じ高さの位置に、床板の手前側の縁が例えば釘止めされる。ヘッドボード34は、ヘッドボード34の手前側の面における、サイドボード32に床板が釘止めされた位置と同じ高さの位置に、床板の奥側の縁が例えば釘止めされる。フットボード31は、フットボード31における、例えば床板が釘止めされる位置よりも低い位置に、吸排気管41を接続するための例えば略円形状を呈する孔35が設けられる。
エアマット2は、複数の空気袋ユニット21を有し、複数の空気袋ユニット21の空気の吸入量に応じて形状が変化するマットである。空気袋ユニット21は、空気を吸入した際に、例えば多角柱形状を呈するように、例えば合成樹脂フィルムを袋状に形成したユニットである。尚、空気袋ユニット21の詳細については、後述する。空気袋ユニット21は、基台3の床板上に配置される。尚、説明の便宜上、空気袋ユニット21は、例えば、縦方向に沿って9列、横方向に沿って7列に整列して配置され、鉛直方向に沿って4段積み重ねられて配置されているものとする。尚、図2においては、複数の空気袋ユニット21の内、下側から上側に向かって4段目(最上位)の空気袋ユニット21のみが空気の吸入によって膨張し、下側から上側に向かって1乃至3段目の空気袋ユニット21は空気の排出によって収縮した状態の、エアマット2が示されている。尚、空気袋ユニット21における空気の吸排気の詳細については、後述する。
吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21に対して選択的に空気の吸排気を行うための装置である。吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21夫々に対して、空気の吸排気を行えるように、吸排気管41を介して複数の空気袋ユニット21と接続される。尚、吸排気装置4の詳細については、後述する。吸排気管41は、一端がフットボード31の孔35に接続され、他端が吸排気装置4に接続される。吸排気管41は、吸排気管41の内部に、吸排気装置4と複数の空気袋ユニット21夫々との間に接続される、空気袋ユニット21の数量に対応した数量の吸排気チューブが配設される。尚、吸排気チューブの詳細については、後述する。
===空気袋ユニット===
以下、図1乃至図3を参照して、本実施形態における空気袋ユニットについて説明する。図3は、積み重ねられた状態で結合された複数の空気袋ユニットを示す斜視図である。尚、空気袋ユニット21a乃至21dの他方側の縁と奥側の縁は、空気袋ユニット21a乃至21dと重なって見えない状態となっているが、説明の便宜上一点鎖線で示されている。又、吸排気チューブ41a乃至41d夫々の一端側の一部と、吸排気口51a乃至51dは、空気袋ユニット21a乃至21dと重なって見えない状態となっているが、説明の便宜上点線で示されている。空気袋ユニット21a乃至21dは、複数の空気袋ユニット21における、基台3の床板の縦方向及び横方向における所定の位置に配置されて、鉛直方向に沿って例えば4段積み重ねられた空気袋ユニットを示すものとする。
空気袋ユニット21a乃至21dは、空気の吸排気によって膨縮するユニットである。空気袋ユニット21a乃至21d夫々の下面における略中央には、空気の吸排気を行うための吸排気口51a乃至51dが夫々設けられている。空気袋ユニット21b乃至21dは、空気を吸入した際に例えば、四角柱形状を呈するユニットである。空気袋ユニット21aは、空気を吸入際に例えば、四角柱の上面(天面)に窪み210が形成される形状を呈するユニットである。空気袋ユニット21a乃至21dは、空気袋ユニット21aが最上位となるように、例えば、下側から上側に向かって空気袋ユニット21d、空気袋ユニット21c、空気袋ユニット21b、空気袋ユニット21aの順番で積み重ねられる。
ここで、吸排気チューブ41a乃至41dは夫々、空気袋ユニット21a乃至21dの空気の吸排気を行うために、吸排気装置4と空気ユニット21a乃至21d夫々との間に接続される例えば可撓性のチューブである。吸排気チューブ41a乃至41dは、前述したように、例えば、吸排気管41の内部に配設される。吸排気チューブ41a乃至41dの一端は夫々、フットボード31の孔35を介して、基台3の床板の下側から空気袋ユニット21a乃至21d夫々における、吸排気口51a乃至51dに接続される。尚、基台3の床板には、吸排気チューブ41a乃至41dが挿通される孔が設けられているものとする。吸排気チューブ41a乃至41dの他端は夫々、吸排気装置4に接続される。尚、吸排気チューブ41a乃至41dの他端夫々と、吸排気装置4との接続の詳細については、後述する。
空気袋ユニット21dは、基台3の床板の縦方向及び横方向における所定の位置に配置される。空気袋ユニット21dは、吸排気チューブ41dを介して空気の吸排気が行われるように、空気袋ユニット21dの下面が基台3の床板の上面に結合される。尚、この際、吸排気チューブ41dは、吸排気チューブ41dの一端側の一部が、空気袋ユニット21dの下面と床板の上面との間に挟まれた状態となるが、吸排気チューブ41dは空気の流路が確保され、空気袋ユニット21dに対して空気の吸排気を行える状態となっているものとする。空気袋ユニット21cは、空気袋ユニット21dの鉛直方向の上側に積み重ねられた状態で、吸排気チューブ41cを介して空気の吸排気が行われるように、空気袋ユニット21cの下面と空気袋ユニット21dの上面とが結合される。尚、この際、吸排気チューブ41cは、吸排気チューブ41cの一端側の一部が、空気袋ユニット21cの下面と空気袋ユニット21dの上面との間に挟まれた状態となるが、吸排気チューブ41cは空気の流路が確保され、空気袋ユニット21cに対して空気の吸排気を行える状態となっているものとする。空気袋ユニット21bは、空気袋ユニット21cと同様に、空気袋ユニット21cの鉛直方向の上側に積み重ねられた状態で、吸排気チューブ41bを介して空気の吸排気が行われるように、空気袋ユニット21bの下面と空気袋ユニット21cの上面とが結合される。尚、この際、吸排気チューブ41bは、吸排気チューブ41bの一端側の一部が、空気袋ユニット21bの下面と空気袋ユニット21cの上面との間に挟まれた状態となるが、吸排気チューブ41bは空気の流路が確保され、空気袋ユニット21bに対して空気の吸排気を行える状態となっているものとする。空気袋ユニット21aは、空気袋ユニット21cと同様に、空気袋ユニット21bの鉛直方向の上側に積み重ねられた状態で、吸排気チューブ41aを介して空気の吸排気が行われるように、空気袋ユニット21aの下面と空気袋ユニット21bの上面とが結合される。尚、この際、吸排気チューブ41aは、吸排気チューブ41aの一端側の一部が、空気袋ユニット21aの下面と空気袋ユニット21bの上面との間に挟まれた状態となるが、吸排気チューブ41aは空気の流路が確保され、空気袋ユニット21aに対して空気の吸排気を行える状態となっているものとする。
===吸排気装置===
以下、図1乃至図4を参照して、本実施形態における吸排気装置について説明する。図4は、吸排気装置の構成を示すブロック図である。尚、説明の便宜上、例えば2個の空気袋ユニット21a、21bに対して、空気の吸排気を行う構成が示されている。
吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21に対して選択的に空気の吸排気を行うための装置である。吸排気装置4は、吸気ポンプ43、排気ポンプ44、制御装置45、例えば4個の電磁弁43a、43b、44a、44b、例えば4個の風速センサー431a、431b、441a、441b、配管46、47を含んで構成される。尚、電磁弁については、例えば、各空気袋ユニット21に対して、各空気袋ユニット21の吸気を制御するための電磁弁と、排気を制御するための電磁弁の2個の電磁弁が各空気袋ユニット21に対して夫々設けられるものとする。風速センサーについては、各空気袋ユニット21に対して空気の吸気が行われる際の風速を計測するための風速センサーと、空気の排気が行われる際の風速を計測するセンサーの2個の風速センサーが各空気袋ユニット21に対して夫々設けられるものとする。
制御装置45は、吸排気装置4を制御するための例えばコンピュータである。尚、制御装置45の詳細については、後述する。吸気ポンプ43は、空気袋ユニット21a、21bに対して空気の吸気を行うためのポンプである。吸気ポンプ43は、制御装置45から送信される制御命令T1に基づいて、吸気動作を開始したり停止したりするものとする。排気ポンプ44は、空気袋ユニット21a、21bに対して空気の排気を行うためのポンプである。排気ポンプ44は、制御装置45から送信される制御命令T2に基づいて、排気動作を開始したり停止したりするものとする。電磁弁43a、43b、44a、44bは、空気袋ユニット21a、21bのうち、空気の吸排気を行う空気袋ユニットを選択するための弁である。電磁弁43a、43b、44a、44bは夫々、制御装置45から送信される開閉命令T31乃至T34に基づいて開いたり、閉じたりするものとする。風速センサー431a、431b、441a、441bは、風速センサー431a、431b、441a、441bが設けられた位置での風速を計測するための計測装置である。風速センサー431a、431b、441a、441bは夫々、計測した風速を示す風速情報d31乃至d34を、制御装置45に対して所定時間間隔で送信するものとする。配管46、47は夫々、吸気ポンプ43、排気ポンプ44が夫々、空気袋ユニット21a、21bの空気の吸排気を行えるように、吸気ポンプ43、排気ポンプ44夫々と、空気袋ユニット21a、21bとを接続するための配管である。
配管46の一端は、吸気ポンプ43に接続され、配管46の他端は、例えば2本に分岐した状態で吸排気チューブ41a、41bの一端に接続される。配管47の一端は、排気ポンプ44に接続され、配管47の他端は、例えば2本に分岐した状態で吸排気チューブ41a、41bの一端に接続される。尚、配管46、47夫々の他端側で例えば2本に分岐して、吸排気チューブ41a、41bに接続される配管を夫々、分岐配管46a、46bと称するものとする。電磁弁43a、44aは、分岐配管46aに設けられる。電磁弁43aは、分岐配管46aにおける、吸排気チューブ41aが接続される位置よりも例えば吸気ポンプ43側に設けられる。電磁弁44aは、分岐配管46aにおける、吸排気チューブ41aが接続される位置よりも例えば排気ポンプ44側に設けられる。電磁弁43b、44bは、分岐配管46aに設けられる。電磁弁43bは、分岐配管46bにおける、吸排気チューブ41bが接続される位置よりも例えば吸気ポンプ43側に設けられる。電磁弁44bは、分岐配管46aにおける、吸排気チューブ41bが接続される位置よりも例えば排気ポンプ44側に設けられる。風速センサー431a、441aは夫々、分岐配管46aの内部の空気の風速を計測できるように、例えば、電磁弁43a、44aの近傍に設けられる。風速センサー431aは、分岐配管46aの内部における、電磁弁43aよりも例えば吸気ポンプ43側に設けられる。風速センサー441aは、分岐配管46aの内部における、電磁弁44aよりも例えば排気ポンプ44側に設けられる。風速センサー431b、441bは夫々、分岐配管46bの内部の空気の風速を計測できるように、例えば、電磁弁43b、44bの近傍に設けられる。風速センサー441bは、分岐配管46bの内部における、電磁弁43bよりも例えば吸気ポンプ43側に設けられる。風速センサー441bは、分岐配管46bの内部における、電磁弁44bよりも例えば排気ポンプ44側に設けられる。
例えば、空気袋ユニット21a、21bの空気の吸排気を行わない場合、電磁弁43a、43b、44a、44bは閉じる。例えば、空気袋ユニット21aのみの空気の吸気を行う場合、電磁弁43aは開き、電磁弁43b、44a、44bは閉じる。例えば、空気袋ユニット21aのみの空気の排気を行う場合、電磁弁44aは開き、電磁弁43a、43b、44bは閉じる。例えば、空気袋ユニット21bのみの空気の吸気を行う場合、電磁弁43bは開き、電磁弁43a、44a、44bは閉じる。例えば、空気袋ユニット21bのみの空気の排気を行う場合、電磁弁44bは開き、電磁弁43a、43b、44aは閉じる。例えば、空気袋ユニット21a、21b双方の空気の吸気を行う場合、電磁弁43a、43bは開き、電磁弁44a、44bは閉じる。例えば、空気袋ユニット21a、21b双方の空気の排気を行う場合、電磁弁44a、44bは開き、電磁弁43a、43bは閉じる。
===制御装置の機能===
以下、図1乃至図12を参照して、本実施形態における制御装置45の機能について説明する。尚、説明の便宜上、図4に示される例えば2個の空気袋ユニット21a、21bに対して、吸排気装置4が吸排気を行う際の制御装置45の機能について説明する。図5は、本実施形態における制御装置の機能を示すブロック図である。図6は、本実施形態におけるマット装置を通常モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図7は、本実施形態におけるマット装置を上体起しモードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図8は、本実施形態におけるマット装置を寝返りモードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図9は、本実施形態におけるマット装置を斜め起しモードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図10は、本実施形態におけるマット装置を転落防止モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図11は、本実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの一方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図12は、本実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの他方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。
制御装置45は、送受信部451、記憶部453、計時部456、制御部457、入力部458を含んで構成される。
送受信部451は、吸気ポンプ43の吸気動作を開始したり停止したりするための制御命令T1を吸気ポンプ43に対して送信する。送受信部451は、排気ポンプ44の排気動作を開始したり停止したりするための制御命令T2を排気ポンプ44に対して送信する。送受信部451は、電磁弁43a、43b、44a、44bを夫々開いたり、閉じたりするための開閉命令T31乃至T34を送信する。送受信部451は、風速センサー431a、431b、441a、441b夫々から、風速センサー431a、431b、441a、441bによって夫々計測された風速を示す風速情報d31乃至d34を夫々受信する。
記憶部453は、例えば第1の領域453a、第2の領域453b、第3の領域453cを有する。第1の領域453aには、例えば吸排気装置4の動作を制御するためのプログラムが記憶される。第2の領域453bには、例えば送受信部451で受信した風速情報d31乃至d34と、風速情報d31乃至d34を夫々受信した時刻とが相互に関連付けられた状態で記憶される(以下、風速情報d31乃至d34と、風速情報d31乃至d34を夫々受信した時刻とが相互に関連付けられた情報を、「吸入量に関する情報」という)。又、第2の領域453bには、例えば床ずれを防止するためのモードを実行した際のエアマット2の形状を切替える時間を示す切替時間情報、床ずれを防止するためのモードを実行する継続時間を示す継続時間情報が記憶される。尚、床ずれを防止するためのモード、切替時間情報、継続時間情報の詳細については、後述する。更に、第2の領域453bには、例えばエアマット2を所定の形状とするためのモード情報が記憶される。尚、モード情報の詳細については、後述する。第3の領域453cには、例えば、モード情報に対応した、複数の空気袋ユニット21の空気の吸入量を夫々示すパターンテーブルM1乃至M7が記憶される。尚、パターンテーブルM1乃至M7の詳細については後述する。
計時部456は、現在の時刻を計時する例えばタイマである。
制御部457は、吸入量に関する情報、モード情報、パターンテーブルM1乃至M7に基づいて、各空気袋ユニット21における空気の吸入量が、パターンテーブルM1乃至M7に示される空気の吸入量となるように、各空気袋ユニット21に対応する電磁弁の開閉及び、吸気ポンプ43の吸気動作、排気ポンプ44の排気動作を制御する。
入力部458は、切替時間情報、継続時間情報、モード情報を制御装置45に対して入力するための、例えばコントローラである。
===パターンテーブル===
以下、図2、図5乃至図18を参照して、本実施形態におけるパターンテーブルについて説明する。
図13は、本実施形態における上体起しモードのマット装置を示す透視図である。図14は、本実施形態における寝返りモードのマット装置を示す透視図である。図15は、本実施形態における斜め起しモードのマット装置を示す透視図である。図16は、本実施形態における転落防止モードのマット装置を示す透視図である。図17は、本実施形態における床ずれ防止モードの一方の形状のマット装置を示す透視図である。図18は、本実施形態における床ずれ防止モードの他方の形状のマット装置を示す透視図である。
パターンテーブルM1乃至M7は夫々、エアマット2をモード情報に基づく所定の形状にする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量を示す表である。パターンテーブルM1は、例えば図2に示されるように、エアマット2を、エアマット2の上面が略水平となる形状(以下、「通常モードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP101乃至P104は夫々、例えばエアマット2における各段に配置された複数の空気袋ユニット21を上側から下側に向かって見た際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量を示すものとする。テーブルP101乃至P104は夫々、最上位に配置された複数の空気袋ユニット21、下側から上側に向かって3段目に配置された複数の空気袋ユニット(以下、「3段目の空気袋ユニット」という)21、下側から上側に向かって2段目に配置された複数の空気袋ユニット(以下、「2段目の空気袋ユニット」という)21、最も下側に配置された複数の空気袋ユニット(以下、「1段目の空気袋ユニット」という)21夫々に対応するものとする。例えば、テーブルP101におけるユニットA11乃至ユニットA17は夫々、複数の空気袋ユニット21のうちの、最上位の空気袋ユニット21における、最も奥側における他方側から一方側に整列して配置された複数の空気袋ユニット21夫々に対応する。例えば、テーブルP101におけるユニットA11に示される数値の「100」は、ユニットA11に対応する空気袋ユニット21における空気の吸入量が、その空気袋ユニット21に空気を吸入できる最大の吸入量の100パーセントであることを示すものとする。つまり、ユニットA11に対応する空気袋ユニット21には、最大の吸入量だけ空気が吸入されることを示す。テーブルP102におけるユニットA21に示される数値の「0」は、ユニットA21に対応する空気袋ユニット21における空気の吸入量が、その空気袋ユニット21に空気を吸入できる最大の吸入量の0パーセントであることを示すものとする。つまり、ユニットA21に対応する空気袋ユニット21には、空気が吸入されない状態を示す。
パターンテーブルM2は、例えば図13に示されるように、エアマット2を、手前側から奥側に向かって高さが高くなるような階段形状(以下、「上体起しモードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP121乃至P124は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM3は、例えば図14に示されるように、エアマット2を、他方側から一方側に向かって高さが高くなるような階段形状(以下、「寝返りモードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP131乃至P134は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM4は、例えば図15に示されるように、エアマット2を、手前側における一方側から奥側における他方側に向かって高さが高くなるような階段形状(以下、「斜め起しモードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP141乃至P144は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM5は、例えば図16に示されるように、エアマット2を、エアマット2の縦方向に沿った一方側の縁及び縦方向に沿った他方側の縁が夫々上側に向かって突出した形状(以下、「転落防止モードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP151乃至P154は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM6は、例えば図17に示されるように、エアマット2を、エアマット2の上面が横方向に沿って凹んだ形状(以下、「床ずれ防止モードの形状Z1」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP161乃至P164は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM7は、例えば図18に示されるように、エアマット2を、エアマット2の上面が横方向に沿って凹んだ形状(以下、「床ずれ防止モードの形状Z2」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。尚、床ずれ防止モードの形状Z1、Z2での、エアマット2の上面における横方向に沿った凹みは夫々、エアマット2の上面における異なる位置に設けられるものとする。テーブルP171乃至P174は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
尚、パターンテーブルM2乃至M7夫々の各ユニットと各空気袋ユニット21との対応は、パターンテーブルM1の各ユニットと各空気袋ユニット21との対応と同様であるので、その説明は省略する。
===モード情報===
以下、図2、図5乃至図18を参照して、本実施形態におけるモード情報について説明する。
モード情報は、エアマット2を、例えば通常モードの形状、上体起しモードの形状、寝返りモードの形状、斜め起しモードの形状、転落防止モードの形状、床ずれ防止モードの形状Z1、床ずれ防止モードの形状Z2のうちの、何れの形状にするかを選択するための情報である。モード情報は、例えば、入力部458から制御装置45に入力されて、第2の領域453bに記憶される。
例えば、エアマット2を通常モードの形状とするモード情報が入力部458から入力された場合、制御部457は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM1に示される空気の吸入量となるように、各空気袋ユニット21に対応する電磁弁の開閉、吸気ポンプ43の吸気動作、排気ポンプ44の排気動作を制御する。又、例えば、エアマット2を上体起しモードの形状、寝返りモードの形状、斜め起しモードの形状、転落防止モードの形状、床ずれ防止モードの形状Z1、床ずれ防止モードの形状Z2とするモード情報が入力部458から夫々入力された場合、制御部457は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM2乃至M8に夫々示される空気の吸入量となるように、各空気袋ユニット21に対応する電磁弁の開閉、吸気ポンプ43の吸気動作、排気ポンプ44の排気動作を制御する。
===吸排気装置における吸排気動作===
以下、図4、図5、図19、図20を参照して、本実施形態における吸排気装置が空気袋ユニットの空気の吸排気を行う動作について説明する。図19は、本実施形態における吸排気装置の吸気動作を示すフローチャートである。図20は、本実施形態における吸排気装置の排気動作を示すフローチャートである。
例えば、図4に示される空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量が例えば0パーセントの際に、空気袋ユニット21aの空気の吸入量を例えば100パーセントにする場合(以下、「吸気する場合」という)と、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量が100パーセントの際に、空気袋ユニット21aの空気の吸入量を例えば0パーセントにする場合(以下、「排気する場合」という)とに分けて説明する。
<吸気する場合の吸排気装置の動作>
第1の領域453aに記憶された吸排気装置4の動作を制御するためのプログラムの実行が開始され、制御装置45が制御動作を開始したところから説明する。尚、吸排気装置4の動作を制御するためのプログラムの実行が開始された際、例えば全ての電磁弁43a、43b、44a、44bは、閉じた状態となっているものとする。又、この際、例えば吸気ポンプ43、排気ポンプ44は、停止した状態となっているものとする。
制御部457は、吸気ポンプ43を起動するための制御命令T1を送受信部451から吸気ポンプ43に対して送信する(ステップS1)。吸気ポンプ43は、配管46に対する空気の吸気を開始する。制御部457は、電磁弁43aを開くための開閉命令T31を送受信部451から送信する(ステップS2)。電磁弁43aは開いた状態になる。尚、電磁弁44a、43b、44bは、閉じた状態のままとなる。配管46、吸排気チューブ41aを介して、吸気ポンプ43から空気袋ユニット21aに対して、空気が吸気される。制御部457は、第2の領域453bに記憶された吸入量に関する情報に基づいて、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量が、例えば100パーセントに達したか否かを判断する(ステップS3)。ここで、制御部457は、第2の領域453bに記憶された吸入量に関する情報を参照して、電磁弁43aを開いた際の分岐配管46a内の風速と、その風速が継続した時間に基づいて、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量を判断するものとする。例えば、制御部457が、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量は100パーセントに達したと判断しない場合(ステップS3のNO)、制御部457は、上記ステップS3の判断を再度行う。一方、例えば、制御部457が、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量は100パーセントに達したと判断した場合(ステップS3のYES)、制御部457は、電磁弁43aを閉じるための開閉命令T31を送受信部451から送信する(ステップS4)。電磁弁43aは閉じた状態になる。吸気ポンプ43から空気袋ユニット21aに対して、空気が吸気されない状態になる。制御部457は、吸気ポンプ43を停止するための制御命令T1を送受信部451から吸気ポンプ43に対して送信した(ステップS5)後、制御動作を終了する。吸気ポンプ43は、配管46に対する空気の吸気を停止する。
<排気する場合の吸排気装置の動作>
第1の領域453aに記憶された吸排気装置4の動作を制御するためのプログラムの実行が開始され、制御装置45が制御動作を開始したところから説明する。尚、吸排気装置4の動作を制御するためのプログラムの実行が開始された際、例えば全ての電磁弁43a、43b、44a、44bは、閉じた状態となっているものとする。又、この際、例えば吸気ポンプ43、排気ポンプ44は、停止した状態となっているものとする。
制御部457は、排気ポンプ44を起動するための制御命令T2を送受信部451から吸気ポンプ43に対して送信する(ステップS31)。排気ポンプ44は、配管47からの空気の排気を開始する。制御部457は、電磁弁44aを開くための開閉命令T32を送受信部451から送信する(ステップS32)。電磁弁44aは開いた状態になる。尚、電磁弁43a、43b、44bは、閉じた状態のままとなる。吸排気チューブ41a、配管47を介して、排気ポンプ44によって空気袋ユニット21aの空気が排気される。制御部457は、第2の領域453bに記憶された吸入量に関する情報に基づいて、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量が、例えば0パーセントに達したか否かを判断する(ステップS33)。例えば、制御部457が、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量は0パーセントに達したと判断しない場合(ステップS33のNO)、制御部457は、上記ステップS33の判断を再度行う。一方、例えば、制御部457が、空気袋ユニット21aにおける空気の吸入量は0パーセントに達したと判断した場合(ステップS33のYES)、制御部457は、電磁弁43aを閉じるための開閉命令T32を送受信部451から送信する(ステップS34)。電磁弁44aは閉じた状態になる。排気ポンプ44による空気袋ユニット21aの排気が行われない状態になる。制御部457は、排気ポンプ44を停止するための制御命令T2を送受信部451から排気ポンプ44に対して送信した(ステップS35)後、制御動作を終了する。排気ポンプ44は、配管47からの空気の排気を停止する。
===マット装置の動作===
以下、図1乃至図21を参照して、本実施形態におけるマット装置の動作について説明する。図21は、本実施形態におけるマット装置の動作を示すフローチャートである。
第1の領域453aに記憶された吸排気装置4の動作を制御するためのプログラムの実行が開始され、制御装置45が制御動作を開始したところから説明する。
吸排気装置4は、第2の領域453bに記憶されたモード情報が、エアマット2を上体起しモードの形状、寝返りモードの形状、斜め起しモードの形状、転落防止モードの形状、床ずれ防止モードの形状Z1、床ずれ防止モードの形状Z2のうちの何れの形状にする情報であるかを確認する(ステップS21)。吸排気装置4が、第2の領域453bに記憶されたモード情報は、エアマット2を床ずれ防止モードの形状Z1又は床ずれ防止モードの形状Z2にする情報であるか否かを判断する(ステップS22)。
例えば、吸排気装置4が、モード情報はエアマット2を床ずれ防止モードの形状Z1又床ずれ防止モードの形状Z2にする情報であると判断しない場合(ステップS22のNO)、吸排気装置4は、モード情報に基づいて、エアマット2が所定の形状となるように、複数の空気袋ユニット21の空気の吸排気を行う。例えば、エアマット2を通常モードの形状とするモード情報が第2の領域453bに記憶されている場合、吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM1に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行った後、制御動作を終了するする。又、エアマット2を上体起しモードの形状、寝返りモードの形状、斜め起しモードの形状、転落防止モードの形状とするモード情報が第2の領域453bに記憶されている場合、吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM2乃至M5に夫々示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行った(ステップS29)後、制御動作を終了する。
一方、例えば、吸排気装置4が、モード情報はエアマット2を床ずれ防止モードの形状Z1又床ずれ防止モードの形状Z2にする情報であると判断した場合(ステップS22のYES)、マット装置1が床ずれを防止するためのモードで動作するように、複数の空気袋ユニット21の空気の吸排気を行う。吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM6に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行う(ステップS23)。エアマット2が床ずれ防止モードの形状Z1に変形した後の経過時間(以下、「形状Z1の経過時間という」という)が、第2の領域453bに記憶された切替時間情報に示された切替時間に達したか否かを、吸排気装置4は判断する(ステップS24)。ここで、切替時間とは、マット装置1が床ずれを防止するためのモードで動作した際に、エアマット2における床ずれ防止モードの形状Z1、Z2が夫々維持される時間である。切替時間は、例えば10分程度である。吸排気装置4は、例えば計時部456で計時される時刻に基づいて、形状Z1の経過時間が、切替時間に達したか否かを判断するものとする。例えば、吸排気装置4が、形状Z1の経過時間は切替時間に達したと判断しない場合(ステップS24のNO)、吸排気装置4は、ステップS24の判断を再度行う。一方、例えば、吸排気装置4が、形状Z1の経過時間は切替時間に達したと判断した場合(ステップS24のYES)、吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM7に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行う(ステップS25)。エアマット2が床ずれ防止モードの形状Z2に変形した後の経過時間(以下、「形状Z2の経過時間という」という)が、第2の領域453bに記憶された切替時間情報に示された切替時間に達したか否かを、吸排気装置4は判断する(ステップS26)。例えば、吸排気装置4が、形状Z2の経過時間は切替時間に達したと判断しない場合(ステップS26のNO)、吸排気装置4は、ステップS26の判断を再度行う。一方、例えば、吸排気装置4が、形状Z2の経過時間は切替時間に達したと判断した場合(ステップS26のYES)、吸排気装置4は、マット装置1が床ずれを防止するためのモードで動作を開始してからの経過時間(以下、「床ずれ防止モードの経過時間」という)が、第2の領域453bに記憶された継続時間情報に示された継続時間に達したか否かを、判断する(ステップS27)。ここで、継続時間とは、床ずれを防止するためのモードでマット装置1を動作させる時間である。継続時間は、例えば2時間程度である。吸排気装置4は、例えば計時部456で計時される時刻に基づいて、床ずれ防止モードの経過時間が、継続時間に達したか否かを判断するものとする。例えば、吸排気装置4が、床ずれ防止モードの経過時間は継続時間に達したと判断しない場合(ステップS27のNO)、吸排気装置4は、ステップS23の処理を再度実行した後、ステップS24の判断を再度行う。一方、例えば、吸排気装置4が、床ずれ防止モードの経過時間は継続時間に達したと判断した場合(ステップS27のYES)、吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM1に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行った(ステップS28)後、制御動作を終了する。
前述したように、複数の空気袋ユニット21は、基台3上において整列するように配置される。複数の空気袋ユニット21は、基台3上の少なくとも一部の領域において積み重ねられて配置される。吸排気装置4は、複数の空気袋ユニット21に対して選択的に空気の吸排気を行う。例えば空気袋ユニット21に対して空気の吸気を行った際、マット装置1における複数の空気袋ユニット21の積み重ねられた一部の領域を、積み重ねられた空気袋ユニット21の段数に応じて様々な形状とできる。よって、例えば、長期間にわたって寝たきりの患者をマット装置1上に寝かせる際、患者の頭側から患者の腰側に向うにつれて空気袋ユニット21の段数が減るように空気袋ユニット21を配置した場合、例えば空気袋ユニット21における空気の吸排気によって、患者の上体を起したり、寝かせたりすることができる。従って、介護者の負担を軽減できる。又、空気袋ユニット21は、多角柱形状を呈する。よって、例えば空気袋ユニット21を三角柱形状や、六角柱形状等にすることによって、複数の空気袋ユニット21の側面同士が対向するように、複数の空気袋ユニット21を基台3上に配置し、更に複数の空気袋ユニット21を例えば隙間なく配置することができる。よって、例えばマット装置1上に寝ている患者を確実に支持することができる。
又、複数の空気袋ユニット21は、例えば四角柱形状を呈する。よって、四角柱形状の複数の空気袋ユニット21の各面が対向するように配置することによって、例えば縦方向、横方向に沿って整列し且つ鉛直方向に確実に積み重ねることができるので、マット装置1を容易に製作することができる。
又、複数の空気袋ユニット21における最上位の空気袋ユニット21の天面には、窪み210が形成される。よって、例えば、マット装置1に寝ている患者とマット装置1の上面との間に隙間ができるので、患者とマット装置1との間の通気性を向上できる。又、マット装置1に寝ている患者とマット装置1との間の隙間に例えば介護者が手を挿入して患者の体位を容易に変更することができる。従って、利用性の高いマット装置1を提供することができる。
又、複数の空気袋ユニット21は、複数の空気袋ユニット21夫々の下面における略中央に吸排気口が設けられる。よって、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸排気を確実に行うことができる。従って、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行って、マット装置1の形状を細かく調整できるので、マット装置1の利用性を更に向上できる。
又、複数の空気袋ユニット21は、吸排気口に接続される吸排気チューブを介して空気の吸排気が行われるように、積み重ねられて隣り合う下側の空気袋ユニット21の上面と、上側の空気袋ユニット21の下面とが結合される。よって、積み重ねられた空気袋ユニット21同士が結合されているので、積み重ねられたマット装置1に対して例えば横方向の力が加えられても、マット装置1は、所定の形状を維持することができるので、耐久性の高いマット装置1を提供できる。
又、複数の空気袋ユニット21は、基台3上において、縦方向及び横方向に沿って配置される。よって、例えば、マット装置1の横方向に沿った一部の領域における複数の空気袋ユニット21と、マット装置1の横方向に沿った一部の領域と異なる他の領域における複数の空気袋ユニット21との空気の吸排気を相補的に行うことによって、例えばマット装置1上に寝ている患者の所定の部位に継続的に荷重がかるのを防止して、患者の床ずれを確実に防止することができる。
又、吸排気装置4は、基台3上において、複数の形状を実現するマット装置1のモードに応じて、複数の空気袋ユニット21夫々に対する空気の吸入量を調整できるので、エアマット2を確実に所定の形状にすることができ、マット装置1の利用性を向上できる。
[第2実施形態]
===マット装置===
本発明の第2実施形態に係るマット装置1aは、第1実施形態におけるマット装置1の第3の領域453cに記憶されたパターンテーブルM1乃至M7をパターンテーブルM21乃至M23に変更し、第1の領域453aに記憶された吸排気装置4の制御を行うためのプログラムを吸排気装置4aの制御を行うためのプログラムに変更したものである。尚、第3の領域553cに記憶されたパターンテーブルM21乃至M23、第1の領域553aに記憶されたプログラム以外の構成は、第1実施形態におけるマット装置1と同様であるので、その説明は省略する。
マット装置1aは、吸排気装置4aを含んで構成される。吸排気装置4aは、複数の空気袋ユニット21に対して選択的に空気の吸排気を行うための装置である。
===パターンテーブル===
以下、図1、図5、図22乃至図27を参照して、本実施形態におけるパターンテーブルについて説明する。図22は、本実施形態におけるマット装置を転落防止モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図23は、本実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの一方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図24は、本実施形態におけるマット装置を床ずれ防止モードの他方の形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。図25は、本実施形態における転落防止モードのマット装置を示す透視図である。図26は、本実施形態における床ずれ防止モードの一方の形状のマット装置を示す透視図である。図27は、本実施形態における床ずれ防止モードの他方の形状のマット装置を示す透視図である。
パターンテーブルM21乃至M23は、例えば第3の領域553cに記憶される。パターンテーブルM21乃至M23は夫々、エアマット2をモード情報に基づく所定の形状にする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量を示す表である。
パターンテーブルM21は、例えば図25に示されるように、エアマット2を、エアマット2の縦方向に沿った他方側の縁が上側に向かって突出し、縦方向に沿った一方側における奥側の縁と手前側の縁とが夫々上側に向かって突出した形状(以下、「転落防止モードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP211乃至P214は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM22は、例えば図26に示されるように、エアマット2を、エアマット2の縦方向に沿った他方側の縁及び一方側の縁が夫々上側に向かって突出した状態で、エアマット2の上面が千鳥状に凹んだ形状(以下、「床ずれ防止モードの形状Z3」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP221乃至P224は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
パターンテーブルM23は、例えば図27に示されるように、エアマット2を、エアマット2の縦方向に沿った他方側の縁及び一方側の縁が夫々上側に向かって突出した状態で、エアマット2の上面が千鳥状に凹んだ形状(以下、「床ずれ防止モードの形状Z4」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。尚、床ずれ防止モードの形状Z3、Z4での、エアマット2の上面における凹みは夫々、エアマット2の上面における異なる位置に設けられるものとする。テーブルP221乃至P224は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
===マット装置の動作===
以下、図1、図4、図5、図22乃至図28を参照して、本実施形態におけるマット装置の動作について説明する。図28は、本実施形態におけるマット装置の動作を示すフローチャートである。尚、図21に示されたステップと同じステップについては同じ番号を付すのみで、その説明は省略する。
第1の領域553aに記憶された吸排気装置4aの動作を制御するためのプログラムの実行が開始され、制御装置55が制御動作を開始したところから説明する。
例えば、吸排気装置4aが、モード情報はエアマット2を床ずれ防止モードの形状Z3又床ずれ防止モードの形状Z4にする情報であると判断しない場合(ステップS22のNO)、吸排気装置4aは、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM21に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行った(ステップS49)後、制御動作を終了する。
例えば、吸排気装置4aが、モード情報はエアマット2を床ずれ防止モードの形状Z3又床ずれ防止モードの形状Z4にする情報であると判断した場合(ステップS22のYES)、マット装置1aが床ずれを防止するためのモードで動作するように、複数の空気袋ユニット21の空気の吸排気を行う。吸排気装置4aは、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM22に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行う(ステップS43)。
例えば、吸排気装置4aが、形状Z3の経過時間は切替時間に達したと判断した場合(ステップS24のYES)、吸排気装置4aは、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM23に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行う(ステップS45)。
前述したように、吸排気装置4aは、基台3上において、複数の形状を実現するモードに応じて、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を制御できる。よって、マット装置1aの用途に応じて、マット装置1aの形状を自由に変更できるので、マット装置1aの利用性を向上させることができる。
[その他の実施形態]
本発明のその他の実施形態に係るマット装置1bは、第1実施形態におけるマット装置1の第3の領域453cに記憶されたパターンテーブルM1をパターンテーブルM31に変更したものである。尚、第3の領域653cに記憶されたパターンテーブルM31以外の構成は、第1実施形態におけるマット装置1と同様であるので、その説明は省略する。
マット装置1bは、吸排気装置4bを含んで構成される。吸排気装置4bは、複数の空気袋ユニット21に対して選択的に空気の吸排気を行うための装置である。
以下、図1、図5、図29を参照して、本実施形態におけるパターンテーブルについて説明する。図29は、本実施形態におけるマット装置を通常モードの形状とする際に用いられるパターンテーブルを示す図である。
パターンテーブルM31は、例えば第3の領域653cに記憶される。パターンテーブルM31は、エアマット2をモード情報に基づく所定の形状にする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量を示す表である。パターンテーブルM31は、エアマット2を、エアマット2の上面が略水平となる形状(以下、「通常モードの形状」という)とする際の、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量の一例を示す表である。テーブルP311乃至P314は夫々、最上位に配置された空気袋ユニット21、3段目の空気袋ユニット21、2段目の空気袋ユニット21、1段目の空気袋ユニット21夫々に対応するものとする。
例えば、エアマット2を通常モードの形状とする際、吸排気装置4bは、複数の空気袋ユニット21夫々における空気の吸入量がパターンテーブルM31に示される空気の吸入量となるように、複数の空気袋ユニット21夫々の空気の吸排気を行う。その際、最上位に配置された空気袋ユニット21における空気の吸入量と、3段目の空気袋ユニット21における空気の吸入量とは夫々50パーセントとなる。
前述したように、吸排気装置4bは、複数の空気袋ユニット21夫々に対する空気の吸入量を調整して、基台3上において、マット装置1の形状を自由に調整できるので、マット装置1bの利用性を更に向上させることができる。
尚、第1及び第2実施形態、その他の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
第1及び第2実施形態、その他の実施形態においては、複数の空気袋ユニット21が、基台3上の縦方向及び横方向において全て同じ積層数で積み重ねられる構成について説明したが、これに限定するものではない。例えば、マット装置1、1a、1bで実現されるモードに応じて、基台3上の縦方向及び横方向において異なる積層数となるように、複数の空気袋ユニット21を積み重ねてもよい。その場合、マット装置1、1a、1bで実現されるモードに応じて空気袋ユニット21を配置すればよいので、安価なマット装置1、1a、1bを提供することができる。
1、1a、1b マット装置
2 エアマット
3 基台
4、4a、4b 吸排気装置
21、21a、21b 空気袋ユニット
31 フットボード
32、33 サイドボード
34 ヘッドボード
35 孔
41 吸排気管
41a、41b、41c、41d 吸排気チューブ
43 吸気ポンプ
44 排気ポンプ
43a、43b、44a、44b 電磁弁
45、55 制御装置
46、47 配管
46a、46b 分岐配管
51a、51b、51c、51d 吸排気口
210 窪み
431a、431b、441a、441b 風速センサー
451 送受信部
453、553 記憶部
453a、553a 第1の領域
453b、 第2の領域
453c、553c、653c 第3の領域
456 計時部
457 制御部
458 入力部

Claims (7)

  1. 多角柱形状を呈し、基台上において整列するように配置される複数の空気袋ユニットと、
    前記複数の空気袋ユニットに対して選択的に空気の吸排気を行う吸排気装置と、
    を備え、
    前記複数の空気袋ユニットは、
    前記基台上の少なくとも一部の領域において積み重ねられて配置される
    ことを特徴とするマット装置。
  2. 前記複数の空気袋ユニットは、四角柱形状を呈する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマット装置。
  3. 前記複数の空気袋ユニットは、最上位の空気袋ユニットの天面が窪んだ形状を呈する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のマット装置。
  4. 前記複数の空気袋ユニットは、前記複数の空気袋ユニット夫々の下面における略中央に空気の吸排気を行うための吸排気口が設けられる
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のマット装置。
  5. 前記複数の空気袋ユニットは、前記吸排気口に接続される吸排気チューブを介して空気の吸排気が行われるように、積み重ねられて隣り合う下側の前記空気袋ユニットの上面と、上側の前記空気袋ユニットの下面とが結合されている
    ことを特徴とする請求項4に記載のマット装置。
  6. 前記複数の空気袋ユニットは、前記空気袋ユニットの積み重ねられる方向に対して直交する第1方向及び、前記積み重ねられる方向と前記第1方向とに対して直交する第2方向に沿って配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のマット装置。
  7. 前記吸排気装置は、前記基台上において、複数の形状を前記複数の空気袋ユニットによって実現する夫々のモードに応じて、前記複数の空気袋ユニット夫々に対する空気の吸入量を調整する
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のマット装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019154765A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 株式会社ウォーキングDay クッション

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