JP2013004410A - 接点部材の取付け構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接点部材50は基部51の両端から接点片52を延ばし、中央から持ち部55を延ばしている。基部51をベース部材2の保持部20の上面20aに載置し、囲み壁11の主壁12と保持部20上のストッパ25の間に挟んで位置決めする。そして基部51の前端を主壁12に設けた押さえ部14の下に挿し込んだ上で、持ち部55を保持部20に押し付けると、その後端に形成した爪片58が保持部20の突出部21に形成した角穴22に係合して接点部材50が抜け止めされる。持ち部55を押し下げるだけで簡単に取付けが完了する。
【選択図】図9
Description
接点部材(可動接点)60は板ばね材からなり、外形が基本形状矩形の基部61と、基部61の後縁の左右両端部から延びる各一対の接点片(弾性接触部)62(62a、62b)と、同じ後縁の中央部から延びる撮み部65を備えている。
接点片62はその根元部から基部61の下、すなわち前方向へ斜めに折り返されて、先端には基部61から離れる側へ半円弧状に膨らませた接点部63を有している。撮み部65は矩形をなして後方へ延び、わずかに上方へ傾斜している。
基部中央には矩形穴66が形成され、前側の穴縁からは後斜め上方向に係止片(弾性係止部)67が延びている。
上板部74に近接して両側板部75からは内方に鍔部76が張り出して、上板部74との間に接点部材60の基部61を通過させる間隙を形成している。上板部74の内壁には接点部材60の係止片67と係止するための係止凹部77が設けられるとともに、係止凹部77から後端開口まで浅い案内溝78が延びている。案内溝78は接点部材60の係止片67の通過を許す幅を持っている。
なお、図中79は鍔部76形成のための成形型用抜き穴である。
ベース部材に取り付けられる接点部材は基部と、それぞれ基部の後端から延びる持ち部と接点片とを有し、
ベース部材は開放空間に露出してベース部材に取り付けられる接点部材の基部を載置する載置面を備える保持部と、基部の前端を押さえる押さえ部と、保持部の載置面につながる縦面に形成された係合穴と、載置面を含む平面上におけるベース部材に取り付けられる接点部材の位置を規制する位置決め部とを有し、
ベース部材に取り付けられる接点部材の持ち部に、当該持ち部の保持部方向への押し付けにより前記縦面の係合穴に隣接する位置から移動して係合穴に係合する爪片を備えているものとした。
すなわち、爪片と係合穴の係合までに位置決めのため狭い隙間を長距離にわたってベース部材に取り付けられる接点部材の基部をスライド移動させる必要がなく、爪片が保持部縦面を撓んで擦る距離設定が短くて済むから、押し下げ力を小さくできる。
図1は実施の形態におけるベース部材を示す図で、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は裏面図である。
スライダ1(図9参照)のベース部材2は樹脂製で、平面形が矩形の底壁3の各辺から外周壁4を立ち上げて上方に開口した箱枠形状をなしている。裏面側には底壁3の長手方向にそった側辺の中間位置から立ち上がった連結レバー5を有している。連結レバー5は底壁3の一方の側辺の近傍に位置している。
囲み壁11はその側壁13を底壁3の長手方向に沿わせ、主壁12を長手方向に対して垂直に配置してあり、主壁12および側壁13の上縁は外周壁4の高さよりわずかに低くなっている。
以下、便宜的に主壁12側を前方、主壁12から側壁13が延びる方向を後方として前後関係を説明する。
主壁12の上端部からは両側壁13間を略3分するように2つの四角ブロック状の押さえ部14が後方(側壁13と同方向)に所定長さ突出している。押さえ部14の上面14aは主壁12の上縁と面一、下面14bは保持部20の上面20aと間隙tをもって平行で、後述する接点部材50の板厚分だけ高い平面となっている。
側壁13には、主壁12から保持部20の上面20aに達するまでの範囲にわたって、所定厚の張り出し部15が設けられている。左右の張り出し部15間の距離は接点部材50の基部51(図5参照)の幅に対応するように設定される。張り出し部15の上端には上縁が側壁13の上縁につながるとともに内方にいくほど高さが低くなる傾斜面16が形成されている。
ストッパ25の上面は押さえ部14の上面14aと同じ高さで、幅が押さえ部14の幅より小さく、押さえ部14に対向する前端の平面形は半円弧をなし、後端は保持部20の後面20cと面一になっている。
主壁12とストッパ25の前端間の距離は、接点部材50の基部51の前後方向長さD(図5参照)に対応させてある。
ストッパ25の前方上端は面取りされ、前方へ向かうほど低くなる傾斜面26にしてある。
保持部20の前面20bは押さえ部14の後端から所定距離に設定され、その間隙Sから押さえ部14の下へ接点部材50を挿し込めるようになっている。
突出部21には角穴22が設けてある。角穴22は、底壁3裏面側からの成形型で形成されて、底壁3に達して突出部21から所定量後方まで及んでいる。
ブリッジ23、24はその上面23a、24aが保持部20の上面20aから所定量下方の位置から前方下方へ向けて傾斜している。
ベース部材2の裏面側には、取付けブロック10に対応した肉抜き穴30が形成されており、突出部21に設けた角穴22や、押さえ部14およびブリッジ23、24の下側空間も肉抜き穴30の一部となっており、表側から見て肉抜き穴30が凹部31となっている。
図5の(A)は接点部材50の平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。図6は斜視図である。
接点部材50は銅板からプレス成形され、矩形の基部51の幅方向(長手方向)両端近傍から平行に後方へ接点片52を延ばし、その先端に半球面に成形された接点部53を備えている。接点片52の幅方向外側辺は基部51の左右端縁から所定量内側へずらせてある。基部51の前後方向長さDは主壁12とストッパ25の前端間の距離に対応している。
接点片52はその根元で所定角度上方へ曲げられ、接点部53はその半球面を曲げ側に膨出させている。
接点部材50はさらに基部51の幅方向中央から接点片52と同じ側に延びる持ち部55を備えている。
脱落防止部57の長さは底壁3から保持部20の上面20aまでの高さに略対応させてある。
脱落防止部57にはその先端(下端)側を根元とし延長板部56との接続側を自由端とする爪片58が周囲をスリット59で囲まれて形成され、爪片58は根元で基部51側へ曲げられている。
接点部材50は、以上の構成により、持ち部55が展開状態においても2本の接点片52の間に収まるので、材料の歩留まりが良好である。
まず接点部材50はその持ち部55を手又はピンセット(以下、「手等」という)で摘んで持つ。この際、持ち部55のとくに脱落防止部57は接点片52の曲げ方向(傾斜方向)とは反対方向に延びているので、広いスペースが確保され、持ち部55を摘みやすい。
手等に持った接点部材50を、図7の(A)に示すように、基部51の前端を囲み壁11における主壁12の押さえ部14先端と保持部20との隙間から張り出し部15間の凹部31に挿し込む。隙間は接点部材50の板厚と関係なく広く設定できるので、挿し込みに対して何らの抵抗もない。この際も、持ち部55が2つの接点片52の間に挟まれた中央位置であるため、安定した適切な姿勢で挿し込むことができる。そして、囲み壁11の側壁13には張り出し部15の上端に傾斜面16が形成されているので、基部51を挿し込む際に基部51の左右端がずれていても傾斜面16により滑らかに張り出し部15間に案内される。
接点部材50は基部51が主壁12とストッパ25との間に挟まれて位置決めされるとともに、基部51と押さえ部14との係合および脱落防止部57の爪片58と角穴22との係合によって抜け止めされる。
スライダ1は固定接点8が設置された絶縁基板7に対向して配置されるとともに、連結レバー5の先端が不図示のノブに連結され、ノブの操作にしたがって摺動することにより接点部材50の接点部53が固定接点8と接離する。
接点部材50の接点片52は基部51の左右端縁からずらせてあるので、取付けブロック10の張り出し部15あるいは側壁13と干渉することはない。
保持部20の上面20aが載置面に該当し、突出部21の後面(20c)が縦面に該当する。
これにより、接点部材50はその持ち部55を持って取付け作業を行うことができ、作業を通して接点片52を持つ必要がないので、接点片52やその接点部53を曲げたり捻じってしまうなどの損傷を接点部材50に与えるおそれがない。
また、爪片58と角穴22の係合までに位置決めのため接点部材50の基部51を保持部20の上面20aに載置するだけなので長距離にわたる移動を要せず、しかも脱落防止のための爪片58が保持部20の後面20cを撓んで擦る距離が短かくできるから、押し下げ力が小さできる。
さらに、爪片58が保持部20の後面20cを擦る距離が短くて削り屑がほとんど発生しない上に、角穴22がベース部材2の裏面で外部に開口しているので、たとえ削り屑や磨耗粉が発生しても外部に放出されてベース部材2に残留せず、スイッチ機能を害しない。
そして、接点部材50の持ち部55は基部51と面一に延びる延長板部56と、延長板部56の先端から折れて保持部20の後面20cに沿う脱落防止部57とからなり、爪片58は脱落防止部57に形成されているので、持ち部55から手等を離すと接点部材50は倒れて、脱落防止部57の爪片58が保持部20の上面20aから突出部21にかけての曲面の中央付近に位置するから、延長板部56の先端を押すだけで容易に爪片58を角穴22に係合させることができる。
押さえ部14は、その下面14bが保持部20の上面20aに対して接点部材50の基部51の板厚に対応する間隙tをもって平行に設定されているので、基部51は押さえ部14の下面14bおよび保持部20の上面20aとそれぞれ面で接し、接点部材50はとくに安定に位置保持される。
接点部材50’は、矩形の基部51の幅方向(長手方向)両端から基部51と面一に後方へ延長板部56’を延ばし、その先端は折れ曲がって下方に延びる脱落防止部57’となっている。脱落防止部57’は当該下方に延びる側片とそれらの先端間を幅方向に延びてつなぐ横片とからなっている。
基部51の幅方向中央からは接点片52’が延長板部56’と同方向に延び、その先端に半球面に成形された接点部53を備えている。接点片52’はその根元で所定角度上方へ曲げられ、接点部53はその半球面を曲げ側に膨出させている。
基部51の前後方向長さDは主壁12とストッパ25の前端間の距離に対応させるとともに、接点片52’と延長板部56’間における基部51の後縁はストッパ25との当接部となる。
その他は接点部材50と同じである。
なお、基部51の面からの爪片58’の高さ位置が異なる場合には、とくに図示はしないが、保持部20(突出部21)の後面20cには、基部51を保持部20の上面20aに載置したときに爪片58’が係合する高さ位置に角穴22を設定すればよい。
この変形例の接点部材50’では、組み付け時の持ち部として、延長板部56’を撮むことができるし、脱落防止部57’を撮んでもよい。
また接点部材50’は、接点片52’を含めて展開形状が単純な4角形に収まるので、実施の形態と同様に、材料の歩留まりが良好である。
2 ベース部材
3 底壁
4 外周壁
5 連結レバー
7 絶縁基板
8 固定接点
10 取付けブロック
11 囲み壁
12 主壁
13 側壁
14 押さえ部
14a 上面
14b 下面
15 張り出し部
16 傾斜面
20 保持部
20a 上面(載置面)
20b 前面
20c 後面
21 突出部
22 角穴
23、24 ブリッジ
25 ストッパ
26 傾斜面
30 肉抜き穴
31 凹部
50、50’ 接点部材(ベース部材に取り付けられる接点部材)
51 基部
52、52’ 接点片
53 接点部
55 持ち部
56、56’ 延長板部
57、57’ 脱落防止部
58、58’ 爪片
59 スリット
60 接点部材
61 基部
62、 62a、62b 接点片
63 接点部
65 撮み部
66 矩形穴
67 係止片
70 ベース部材
71 連結部
71a 縦壁
72 係止孔
74 上板部
75 側板部
76 鍔部
77 係止凹部
78 案内溝
79 抜き穴
80 係止ロッド
81 半球状係止部
Claims (12)
- ベース部材と他の部材とにそれぞれ取り付けられて相対的に移動して接離する接点部材を備えるスイッチ装置における接点部材の取付け構造であって、
前記ベース部材に取り付けられる接点部材は基部と、それぞれ基部の後端から延びる持ち部と接点片とを有し、
前記ベース部材は、開放空間に露出して前記基部を載置する載置面を備える保持部と、前記基部の前端を押さえる押さえ部と、前記保持部の前記載置面につながる縦面に形成された係合穴と、前記載置面を含む平面上における前記ベース部材に取り付けられる接点部材の位置を規制する位置決め部とを有し、
前記ベース部材に取り付けられる接点部材の持ち部に、当該持ち部の前記保持部方向への押し付けにより前記縦面の係合穴に隣接する位置から移動して前記係合穴に係合する爪片を備えていることを特徴とする接点部材の取付け構造。 - 前記ベース部材に取り付けられる接点部材の持ち部は、前記基部と面一に延びる延長板部と、延長板部の先端から折れて前記保持部の縦面に沿う脱落防止部とからなり、
前記爪片は前記脱落防止部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接点部材の取付け構造。 - 前記ベース部材に取り付けられる接点部材の延長板部は前記基部の幅方向中央から延び、
前記接点片は前記延長板部の両側を延びていることを特徴とする請求項2に記載の接点部材の取付け構造。 - 前記ベース部材に取り付けられる接点部材の延長板部は前記基部の幅方向両側から延び、
前記接点片は前記基部の幅方向中央から延びていることを特徴とする請求項2に記載の接点部材の取付け構造。 - 前記ベース部材に取り付けられる接点部材の接点片は前記基部の平面に対して傾斜しており、
前記脱落防止部は前記基部の平面に対して前記接点片の傾斜方向と反対方向に延びていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1に記載の接点部材の取付け構造。 - 前記位置決め部は、前記ベース部材に取り付けられる接点部材の前記基部の3辺を囲む囲み壁と、該囲み壁との間に前記基部を挟むように配置されたストッパとからなることを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の接点部材の取付け構造。
- 前記囲み壁における対向する2辺の壁の上端縁には、前記基部を囲み壁内へ案内する案内面が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の接点部材の取付け構造。
- 前記ストッパは前記保持部の前記載置面に設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載の接点部材の取付け構造。
- 前記押さえ部が前記囲み壁に設けてあることを特徴とする請求項6から8のいずれか1に記載の接点部材の取付け構造。
- 前記囲み壁の押さえ部は、その下面が前記保持部の載置面に対して前記ベース部材に取り付けられる接点部材の基部の板厚に対応する間隙をもって平行に設定されていることを特徴とする請求項9に記載の接点部材の取付け構造。
- 前記保持部の載置面に対して垂直な方向から見たとき、前記押さえ部と前記保持部との間に間隙が設けられ、
前記押さえ部より下方には前記囲み壁における前記間隙と平行な1辺に向かって下方に傾斜する壁面を有するブリッジが設けてあることを特徴とする請求項10に記載の接点部材の取付け構造。 - 前記係合穴は前記ベース部材に取り付けられる接点部材が位置する空間の外部に開口していることを特徴とする請求項1から11のいずれか1に記載の接点部材の取付け構造。
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