JP2013003039A - 静電気量計測装置、静電気量計測方法 - Google Patents

静電気量計測装置、静電気量計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013003039A
JP2013003039A JP2011136195A JP2011136195A JP2013003039A JP 2013003039 A JP2013003039 A JP 2013003039A JP 2011136195 A JP2011136195 A JP 2011136195A JP 2011136195 A JP2011136195 A JP 2011136195A JP 2013003039 A JP2013003039 A JP 2013003039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
static electricity
measurement object
measurement
vibration
electromagnetic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011136195A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya KIKUNAGA
和也 菊永
Kazuhiro Nonaka
一洋 野中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2011136195A priority Critical patent/JP2013003039A/ja
Priority to PCT/JP2012/059858 priority patent/WO2012176536A1/ja
Priority to KR1020137025018A priority patent/KR20140060463A/ko
Priority to EP12803313.1A priority patent/EP2696207A4/en
Priority to US14/118,778 priority patent/US20140091806A1/en
Priority to CN201280020502.XA priority patent/CN103502825A/zh
Publication of JP2013003039A publication Critical patent/JP2013003039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R29/00Arrangements for measuring or indicating electric quantities not covered by groups G01R19/00 - G01R27/00
    • G01R29/12Measuring electrostatic fields or voltage-potential
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R29/00Arrangements for measuring or indicating electric quantities not covered by groups G01R19/00 - G01R27/00
    • G01R29/24Arrangements for measuring quantities of charge

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】計測の難しい状況にある製造現場に最適であって、簡便かつ高精度で電子部品・機械部品などの静電気量を計測する静電気量計測装置および静電気量計測方法を提供する。
【解決手段】本発明の静電気量計測装置1は、計測対象物10に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する受信部2と、受信部2が受信した仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する測定部3と、測定部3の測定結果に基づいて、計測対象物10の静電気量を算出する算出部4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造、電子機器製造、精密機械製造、輸送機械製造、化学品製造および食品製造などの様々な製造現場において、製造工程において用いられる部品が有する静電気量を、製造工程における負荷や手間を増やすことなく、高い精度で計測できる静電気量計測装置に関する。
我が国は、半導体製造、電子機器製造、精密機械製造、輸送機械製造、化学品製造および食品製造など、産業の根幹を支える様々な製造業を有している。従来は大企業を中心に、研究、開発、設計、製造、品質管理、販売までの一連の流れが垂直統合的に行われていることが多かった。このような垂直統合型の企業においては、製造現場で生じうる製造品(完成品や半完成品)の品質不足や歩留まり低下と開発や設計での対応は、同一企業内部でフィードバック、フィードフォワードしやすい環境にあった。
一方で、近年においては、同一企業において製造コストの問題から製造部門(すなわち製造工場)が子会社化されたり、受託製造だけを行う製造企業が現れたりしている。同様に、研究・開発だけを行って、製造を行わないファブレス企業なども、電気分野、情報通信分野などを中心に興隆している。
このように、現在の製造業においては、開発や設計を行う領域と実際の製造を行う領域とに、物理的、時間的、技術的、人的な乖離があることが多くなってきている。このような乖離がある場合には、製造現場で生じる品質不足や歩留まり劣化について、製造現場と開発現場との間で、フィードバックやフィードフォワードすることが困難である。この困難によって、我が国の製造業(製造のみを請け負う受託製造会社、製造子会社、ファブレス企業などを含む)における製造力が低下している懸念がある。
製造現場における品質や歩留まりの劣化原因には様々なものがある。設計と製造の容易性、製造現場の熟練度、製造工程のフロー、製造設備、人的スキルなどの不可避の原因もあるが、見落とされがちな原因の一つは、静電気である。電子機器や精密機械分野の製造工程においては、複数の電子部品や機械部品を、製造ラインでアセンブリすることで、半完成品、完成品が製造される。この半完成品や完成品の製造に用いられる電子部品や機械部品は、様々な要因で静電気を帯電してしまうことが多い。このように帯電した電子部品や機械部品が、製造工程で完成品や半完成品のアセンブリに用いられると、この静電気の放電(ESD)によって、帯電している部品はもとより、完成品や半完成品に実装される帯電していない他の部品や完成品や半完成品までをも故障や破壊に至らしめることがある。このような部品、完成品、半完成品の故障や破壊は、品質や歩留まりの劣化に直接的に繋がってしまう。
具体的な例としては、ICやLSIなどの半導体集積素子やこれらが実装される電子基板は、静電気の影響を非常に受けやすい。製造現場では、接触・剥離・プラズマなどによって、これらの素子や電子基板が、容易に静電気を帯電しやすく、他の素子や作業者との接触によって、簡単にESD破壊が起こる。これよって、製造ラインを流れる電子素子が破壊されたり、電子素子が実装された電子基板の故障に繋がったりする。場合によっては、放電による火災が生じることもあり、製造現場における静電気は、様々な問題を引き起こす。
現状の製造現場では、これらの静電気問題に対して、防電作業着を用いたり、作業者にアース線を接続したりするなど、(1)予防、(2)除電の努力、の2つの対応が主に行われている。しかしながら、予防や除電の努力が行われたとしても、必ずしも静電気の帯電が防止できることはなく、静電気によって生じる故障や破壊を検出したり予測したりすることができない。これらの対応は、いずれの電子部品や機械部品が帯電しているかを測定した上での対応ではないからである。
加えて、製造現場では、様々な場面で静電気の帯電が生じうる。電子機器の製造ラインあれば、(1)リールやパッケージに収納されている電子素子や電子部品が、取り出されてライン上に流されるとき、(2)ライン上を流れてきた電子素子や電子部品が、機械や人力で取り出されるとき、(3)取り出された電子素子や電子部品が、電子基板に実装されるとき、(4)種々の電子部品が実装された電子基板が次の工程に送られるとき、(5)複数の電子基板が、筐体に組み込まれるとき、などである。電子部品や電子基板の帯電は、これらの(1)〜(5)のような複数の物が接触する環境であって、機械や装置との接触でも、人体との接触でも生じうる。このような静電気の帯電バリエーションの広さを考慮すると、防電作業着等での作業だけでは対応が不十分である。
加えて、これら(1)〜(5)のいずれで静電気による故障などが生じるか不明であることは、生産現場で最終製品(完成品、半完成品)の製造が終了した後での品質劣化や歩留まり劣化の原因を特定できないことに繋がる。すなわち、製造製品の品質や歩留まりの劣化の原因が、<1>静電気によるものなのか否か、<2>静電気に原因がある場合には、製造工程のいずれにおいて静電気が生じたことによるのか、の特定が困難である。
このため、製造現場において、電子部品や機械部品(もちろん、これらを実装した製品も含む)における静電気の帯電量を計測することが製造現場では必要となっている。
このような静電気の帯電量を計測するために、様々な手法が提案されている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1〜5参照)。
特表2001−522045号公報 国際再公表 WO2007−055057号公報 特表2004−512528号公報
尾前宏: 鹿児島県工業技術センター研究報告,No.20,pp.57-63(2006) A. Kanno, K. Sasagawa, T.Shiozawa, and M. Tsuchiya: Optics Express 18 (2010) 10029-10035 A. Kumada, A. Iwata, K.Ozaki, M. Chiba, K. Hidaka: J. Appl. Phys. 92 (2002)2875 E. Eisenmenger, M. Haardt:Solid St. Comm. 41 (1982) 2769-2775 T. Maeda, Y. Oki, A.Nishikata, T. Maeno: Trans.Inst. Elect.Engnr.Jpn. A 126 (2006) 185-190
静電気量の測定には、従来の技術では主に次の5つの方式が提案されている。
(方式1)ファラデーケージ
ファラデーケージは、計測対象物を、電荷を測定できるケージの中に収容して、計測対象物をコンデンサと見立ててその電荷量を測定することで、計測対象物の帯電量を測定する。
しかしながら、ファラデーケージの場合には、計測対象物を一つずつケージの中に収容する必要があり、数万個から数百万個もの電子部品や機械部品が次々とライン上を流れる製造現場においては、実用には非現実的である。ファラデーケージは、少数の対象物の帯電量を、丁寧に計測しなければならない場合に適しており、大量生産を前提とする電子機器、輸送機器、化学品、食品などの工場においては、不適である。
(方式2)表面電位計
表面電位計は、計測対象物の表面にプローブを近接させて計測対象物の電界量を測定して、静電気量を計測する。例えば、非特許文献1は、表面電位計による静電気量の計測の技術を開示している。
しかしながら、表面電位計は、計測対象物にプローブを近接させる必要があり、作業者の手間を要する。作業者の熟練度の低さによっては、プローブの近接の際に計測対象物を物理的に破壊してしまう恐れもある。また、計測対象物の大きさと、プローブによる計測範囲との乖離がある場合には、計測される静電気量の精度が劣る問題もある。更には、工場のラインでは、様々な態様で電子部品等が流れるので、他の装置に邪魔されてプローブを正確に近接させることができない問題もある。
(方式3)ポッケルス効果を用いた方法
ポッケルス効果は、誘電体の等方性結晶において外部から電界をかけると、その電界に比例して光の屈折率が変わる現象である。これを利用して、計測対象物の表面に所定の媒体(ポッケルス結晶体)を設置し、この媒体に光を照射したときの反射光や透過光の屈折率を検出することで、静電気を計測する。例えば、非特許文献2は、このポッケルス効果を用いた静電気測定技術を開示している。
しかしながら、ポッケルス効果を用いる場合には、計測対象物の表面近傍に平らな媒体を設置する必要がある。これは、多数の電子部品や機械部品が様々な態様で流れている製造ラインに適用するには非現実的である。当然ながら、計測作業者の熟練も要する。また、照射する光と反射光の検出などの作業精度によって、計測される静電気量の精度が下がる問題もある。
(方式4)カー効果を用いた方法
カー効果は、物質に外部から電界をかけると、その電界に2乗に比例して光の屈折率が変化する現象であり、この電気光学特性を計測することで、静電気を測定することができる。例えば、非特許文献3では、ガスのカー効果を用いた静電気測定技術を開示している。
しかしながら、カー効果は、変化の検出が非常に難しく、微小な電子部品などの静電気量を計測することは非常に難しく、製造現場での適用は困難である。
(方式5)走査型プローブ顕微鏡
走査型プローブ顕微鏡は、計測対象物に対してプローブを走査させながら静電気量を計測する。例えば、特許文献1では、静電気力顕微鏡用のカンチレバーを備えた静電気力検出技術を開示している。
しかしながら、走査型プローブ顕微鏡は、作業の手間も大きく、装置も大掛かりになる問題がある。
(方式6)固体内の帯電分布を計測する技術
非特許文献4,5のそれぞれは、固体内の帯電分布を計測する技術を開示している。しかしながら、これらの技術は計測対象物に電極を当接させる必要があるため、製造現場での適用が困難であり、同じような問題を有している。
以上のように、従来技術において提案されている種々の手法は、次のような問題を有している。
(問題1)多くの装置や器具を必要とし、作業者の熟練を必要とする問題がある。特に、製造現場で製造に携る作業者以外に、静電気を計測する専任の作業者を必要とするので、製造コストを高めてしまう(歩留まり低減効果以上にコストが高まってしまう)問題がある。
(問題2)計測対象物に、プローブや媒体などを限定された角度や距離などで近接させる必要があり、ライン、装置などの様々な障害物のある製造現場では、適用が困難である問題がある。
(問題3)問題1、2によって、大量の電子部品や機械部品が流れる製造現場では、これら大量の電子部品などのそれぞれにおける静電気量の計測が困難である問題がある。
(問題4)周囲に他の帯電体やアースがない場合など、理想的でなくバランスが悪い計測環境の場合には、計測精度が悪くなる問題がある。
このような中で、静電気を計測することを目的とはしていないが、音波を利用した電気特性や機械特性を計測する技術として、特許文献2、特許文献3が提案されている。
特許文献2は、音波による電磁波を利用して対象物の電気特性・機械特性などを計測する技術を開示する。しかしながら、特許文献2は、医療や治療装置において、人体や生体を対象とすることを目的としている。医療や治療においては、対象となる人体や生体については、時間やコストをかけてその物性を計測できるので、装置や手間を大掛かりにできる。このため、特許文献2の技術は、製造現場に適用することは困難である。特に、特許文献2は、静電気を計測することを開示しておらず、電磁波を用いることでの電気特性を計測するおおまかな概念を開示するに過ぎない。このため、特許文献2に開示される技術も、従来技術の方式1〜方式5と同様に、(問題1)〜(問題4)を有している。
特許文献3は、計測対象物を流体内に配置して、音波によって流体に発生する電気信号を測定することで、対象物の物性を計測する技術を開示する。当然ながら、特許文献3に開示される技術は、流体の設置や対象物との電極配置などを必要とし、従来技術の方式1〜方式5と同様に、(問題1)〜(問題4)を有している。特許文献2、特許文献3のそれぞれは、大量の電子部品や機械部品が複雑な態様で流れる製造現場において、これらの電子部品などの静電気量を計測する技術、あるいはこれに応用できる技術を考慮しているものではない。
以上のように、従来技術は、大量の電子部品、機械部品が様々な態様で流れたり実装されたりする製造現場において、計測の手間・計測コストを生じさせず、高い精度で多くの電子部品・機械部品などの静電気量を計測することは、困難である問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、計測の難しい状況にある製造現場に最適であって、簡便かつ高精度で電子部品・機械部品などの静電気量を計測する静電気量計測装置および静電気量計測方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の静電気量計測装置は、計測対象物に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する受信部と、受信部が受信した仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する測定部と、測定部の測定結果に基づいて、計測対象物の静電気量を算出する算出部と、を備える。
本発明の静電気量計測装置は、電子部品や機械部品との距離、角度などを限定しつつ近接させたり当接させたりすること無く、電子部品などの静電気量を計測できる。このため、計測対象となる電子部品・機械部品の周囲の装置や器具などの影響が少なく、多くの対象物の静電気量を計測できる。
また、静電気量計測装置は、静電気を帯電している物体ごと振動させることによって発生する仮想電磁波で静電気量を計測できるので、計測精度が非常に高い。特に、仮想電磁波を生じさせる振動付与手段と、電磁波の計測手段とを、分離して装置を構成できるので、製造現場の物理的制約に対応しやすくなる。
これらの効果が相まって、本発明の静電気量計測装置は、製造現場に簡単に適用できると共に多くの対象物の静電気量を正確に計測できる。更に、製造現場における品質劣化や歩留まり劣化の原因の一つとしての静電気を特定しやすくなる。この結果、製造現場単独で、品質劣化や歩留まり劣化の原因と対策を特定でき、開発現場との乖離が進んでいる(受託製造会社、製造子会社、ファブレス企業などのため)製造工場の機能や生産能力の向上および改善が実現できる。
このような製造工場の品質・生産性向上は、製造工場にとってもメリットをもたらし、製造工場と乖離している開発や設計工程の独立性も高めるので、結果として、垂直統合型、水平分業型などの様々な製造業の技術基盤向上をももたらすことができる。
本発明の参考例としての表面電位計での静電気量計測を示す説明図である。 本発明の参考例としての表面電位計での静電気量計測を示す説明図である。 本発明の参考例としての表面電位計での静電気量計測を示す説明図である。 本発明の実施の形態1における静電気量計測装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1における計測対象物の仮想電磁波発生を示す説明図である。 本発明の実施の形態1における静電気量計測装置1の設置状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における測定された電磁波の強度と計測対象物10の表面電位の関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態1における測定された位相を示すグラフである。 本発明の実施の形態2における算出部の内部ブロック図である。 本発明の実施の形態2における重み付けと算出される静電気量との関係を示すテーブルである。 本発明の実施の形態3における静電気量計測装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3における個別付与と全体付与とを示す模式図である。 本発明の実施の形態3における振動付与の状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態3におけるスピーカによる音波照射の説明図である。 本発明の実施の形態3における振動付与の状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態3の実施例での計測結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態3の実施例での計測結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態4における静電気除去装置のブロック図である。 本発明の実施の形態5における静電気量計測方法を示すフローチャートである。
本発明の第1の発明に係る静電気量計測装置は、帯電した計測対象物に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する受信部と、受信部が受信した仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する測定部と、測定部の測定結果に基づいて、計測対象物の静電気量を算出する算出部と、を備える。
この構成により、静電気量計測装置は、製造現場においても、周辺環境に縛られずに、部品や製品などの様々な要素の静電気量を容易かつ正確に計測できる。
本発明の第2の発明に係る静電気量計測装置では、第1の発明に加えて、計測対象物は、製造現場で使用される、電子部品、電子素子、半導体集積素子、電子基板、電子機器、機械部品、輸送用機器、化学品、食品、薬品および繊維製品のいずれかの製品要素である。
この構成により、静電気を有していることが問題となる様々な部品・製品の静電気量が事前に計測される。
本発明の第3の発明に係る静電気量計測装置では、第2の発明に加えて、製品要素は、製造現場における製造ラインを流れる。
この構成により、静電気量計測装置は、製造ラインを流れる計測対象物の静電気量を計測できる。
本発明の第4の発明に係る静電気量計測装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、算出部は、仮想電磁波の強度と静電気量の対応関係式および仮想電磁波の強度と静電気量の関係テーブルの少なくとも一方に基づいて、計測対象物の静電気量を算出する。
この構成により、算出部は、計測対象物の大きさや形状に依存しないで、静電気量を算出できる。仮想電磁波は、計測対象物の大きさ、構造、形状などに依存せず一定の周波数、強度などを(振動に基づく大きさであるが)有するからである。
本発明の第5の発明に係る静電気量計測装置では、第4の発明に加えて、算出部は、計測対象物に与えられた振幅に基づいて信頼性値を算出し、仮想電磁波の強度に基づいて算出される静電気量に信頼性値を重み付けして、計測対象物の静電気量を算出する。
この構成により、算出部は、周辺環境による仮想電磁波への影響も考慮して、正確に静電気量を計測できる。
本発明の第6の発明に係る静電気量計測装置では、第5の発明に加えて、信頼性値は、計測対象物に与えられた振幅が小さい場合に小さく、計測対象物に与えられた振幅が大きい場合に大きい。
この構成により、信頼性による補正が有効となる。
本発明の第7の発明に係る静電気量計測装置では、第1から第6の発明に加えて、算出部は、仮想電磁波の位相に基づいて、計測対象物に帯電している静電気の正負を判別する。
この構成により、静電気の放電に必要な情報が得られる。
本発明の第8の発明に係る静電気量計測装置では、第1から第7のいずれかの発明に加えて、計測対象物に振動を付与する振動付与手段を更に備える。
この構成により、静電気量計測装置は、仮想電磁波の発生をも行える。
本発明の第9の発明に係る静電気量計測装置では、第8の発明に加えて、計測対象物が部品要素である場合に、振動付与手段は、製造ラインで送られる個々の計測対象物に振動を付与する個別付与および計測対象物が載っている製造ラインそのものに振動を付与する全体付与の少なくとも一方で、計測対象物に振動を付与する。
この構成により、計測対象物や製造現場の状況に合わせた、振動付与が可能となる。
本発明の第10の発明に係る静電気量計測装置では、第8の発明に加えて、計測対象物が、複数の部品が実装された製品である場合に、振動付与手段は、製品へ振動を付与し、受信部は、製品の各領域へ指向する。
この構成により、静電気量計測装置は、製品に含まれる特定の部品等の静電気量を計測できる。
本発明の第11の発明に係る静電気量計測装置では、第8から第10のいずれかの発明に加えて、振動付与手段は、振幅および周波数の少なくとも一方を、受信部および測定部の少なくとも一方の仕様に基づいて定める。
この構成により、受信部や測定部の仕様に最適化された仮想電磁波が生じる。
本発明の第12の発明に係る静電気量計測装置では、第8から第11のいずれかの発明に加えて、振動付与手段は、計測対象物が載せられている支持台へ振動を付与する直接付与および計測対象物へ音波を付与する間接付与の少なくとも一方で、計測対象物へ振動を付与する。
この構成により、振動付与手段は、計測対象物の置かれている環境に最適化された振動を付与できる。
本発明の第13の発明に係る静電気量計測装置では、第8から第12のいずれかの発明に加えて、振動付与手段は、音波を発生する音波発生器を有し、計測対象物は、音波発生器により直接もしくは間接的に振動する。
この構成により、より容易に振動が付与される。
本発明の第14の発明に係る静電気量計測装置では、第13の発明に加えて、音波発生器は、計測対象物の大きさに合わせて、音波を収束させる収束機能を有する。
この構成により、振動付与手段は、計測対象物が小型である場合でも、確実に振動を付与できる。
本発明の第15の発明に係る静電気量計測装置では、第8から第14のいずれかの発明に加えて、振動付与手段は、計測対象物の端部に設置される振動子を有し、振動子の振動によって、計測対象物に振動を付与する。
この構成により、確実に振動が付与される。
本発明の第16の発明に係る静電気除去装置は、第1から第15のいずれかの静電気量計測装置と、静電気量計測装置で計測された静電気量を表示する表示手段と、計測対象物に帯電している静電気を除電する除電手段と、を備える。
この構成により、静電気を有している部品等の早期に除電でき、製造工程での不具合を防止できる。
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1について説明する。
(参考例)
まず、実施の形態1に対する参考例として、表面電位計による静電気量計測の問題点を説明する。表面電位計は、計測対象物にプローブを近接させ静電気量を計測し、現在の様々な場面において、静電気量の計測にもっとも多く用いられている。
(1)計測対象物とプローブとの面積の乖離依存性
図1は、本発明の参考例としての表面電位計での静電気量計測を示す説明図である。表面電位計は、プローブを計測対象物に近接させ、静電誘導により、帯電物からの静電界強度を検出電極に受けることで静電気量を計測する。このとき、計測対象物とプローブの距離によって静電気量を計測できる領域の面積(計測面積)が定まる。表面電位計は、この計測面積で得られた平均値を、静電気量として算出する。
図1(A)のように、計測面積が計測対象物よりも小さい場合には、表面電位計は、計測対象物の一部測定領域の平均を静電気量として算出する。しかし図1(B)のように、計測面積が計測対象物よりも大きい場合には、表面電位計は、計測対象物以外も含んだ測定領域の平均を静電気量として算出するので、計測対象物に本来的に帯電している静電気量よりも小さい値を算出してしまう。
(2)計測対象物とプローブとの距離依存性
図2は、本発明の参考例としての表面電位計での静電気量計測を示す説明図である。図2より明らかな通り、プローブと計測対象物との距離によって、算出される静電気量は変動してしまう。工場などの製造現場においては、計測対象物とプローブとの距離を一定に保つことは困難である。工場のラインや設備の形状は、様々であるからである。
(3)電界方向への依存性
図3は、本発明の参考例としての表面電位計での静電気量計測を示す説明図である。図3(A)は、計測対象物が接地面に近い状態を示しており、図3(B)は、計測対象物が接地面から遠い状態を示している。図3(A)のように、計測対象物が接地面に近い場合には、電界が接地面に引き寄せられてしまい、表面電位計で計測される静電気量が小さくなり、逆に、図3(B)のように、計測対象物が接地面より遠い場合には、下の電界のみが接地面に引き寄せられるため表面電位計で計測される静電気量は大きくなる。このように、計測対象物の設置位置によっても、計測される静電気量は異なってしまう。
工場などの製造現場では、製造ラインの構造・形状、計測対象物の大きさ、形状などによって、表面電位計のプローブを当てる状況は様々である。このようにプローブを当てる状況に依存して、算出される静電気量が変動することは好ましくない。
(全体概要)
次に、本発明の実施の形態1における静電気量計測装置の全体概要について説明する。図4は、本発明の実施の形態1における静電気量計測装置のブロック図である。
静電気量計測装置1は、受信部2、測定部3および算出部4を備える。受信部2は、計測対象物10に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する。測定部3は、仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する。算出部4は、測定部3の測定結果に基づいて(すなわち、測定された仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つに基づいて)、計測対象物10の静電気量を算出する。静電気量計測装置1は、これら受信部2、測定部3および算出部4を備えることによって、計測対象物10の静電気量を計測できる。
ここで、静電気量計測装置1が静電気量を計測するために用いる最初のデータは、受信部2が受信する仮想電磁波である。仮想電磁波は、計測対象物10に付与される振動によって生じる。図5は、本発明の実施の形態1における計測対象物の仮想電磁波発生を示す説明図である。
計測対象物10は、台11の上に設置される。この台11は、工場においては、計測対象物10である電子部品や化学品が流れる製造ラインであってもよい。計測対象物10は、この製造ラインを流れており、静電気量計測装置1は、この製造ラインを流れる計測対象物10の静電気量を計測する。
図5は、左から(A)、(B)、(C)の順で説明している。まず、図3(A)に示されるように、台11は、上下に振動する。例えば、振動を発生させる機構が台11に組み込まれていたり、台11の底面に振動発生装置が設置されていたり音波照射したりすることで、台11は、上下に震動する。ここで、台11に設置されている計測対象物10は、何らかの理由で静電気を帯電しており、電荷101を有している。
この上下振動によって、計測対象物10も、上下に移動する。この計測対象物10の上下移動に合わせて、電荷101も上下に移動する。この電荷101の上下移動は、図5(B)に示されるとおりである。この電荷101の上下移動において、ある平面を基準(図5においては、破線で示されている)として考えると、電荷101は、基準より上(正の領域)に位置する状態と、基準より下(負の領域)に位置する状態とを繰り返す。この基準の正負を電荷101が行き来することは、図5(C)に示されるように、電荷101による仮想的な交流電流とみなすことができる。
この仮想的交流電流によって発生する電界の波が、受信部2が受信する仮想電磁波(または電磁界)である。
この仮想電磁波は、台11(結果的には計測対象物10)に加えられる上下移動の振動数と同じ周波数を有する。
この仮想電磁波は、受信部2と計測対象物10との間の角度、距離、面積差分などの変動があっても、受信部2は、仮想電磁波を受信できる。
このように、計測対象物10に振動が付与されて発生する仮想電磁波を、受信部2が受信して最終的な静電気量を算出することで、静電気量計測装置1は、設備や計測対象物によって困難となるプロービングなどに起因する測定結果の変動や誤差は生じにくい。受信部2は、図5で説明したメカニズムで発生する仮想電磁波を受信する。仮想電磁波は、強度、周波数および位相を有する。受信部2は、受信した仮想電磁波を測定部3に出力する。測定部3は、この仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する。この測定結果を、測定部3は、算出部4に出力する。算出部4は、例えば、この仮想電磁波の強度から、電荷101の電位を算出できる。この電荷101の電位は、計測対象物10に帯電している静電気量を示している。
算出部4は、この仮想電磁波の強度と静電気量との対応関係から、計測対象物10の静電気量を算出する。この静電気量は、受信部2での仮想電磁波の受信が、計測環境に依存していないので、極めて正確な値である。もちろん、仮想電磁波を生じさせる機構や仮想電磁波を受信する受信部2の機構も簡易であるので、工場などの製造現場に、静電気量計測装置1を組み込むことは容易である。このため、静電気量計測装置1は、製造ラインを流れる多量の電子部品や化学品の静電気量を、連続的に計測できる。
実施の形態1の静電気量計測装置1は、振動によって生じる仮想電磁波を用いることで、工場などの製造ラインであっても、大量の電子部品や化学品などの静電気量を正確に計測できる。
次に、各部の詳細について説明する。
(計測対象物)
計測対象物10は、静電気量の計測を受けたい対象物である。工場のラインなどを流れる種々の部品や製品である。
例えば、半導体や液晶といった分野の製造現場では、計測対象物10は、部品パッケージ、電子部品、半導体集積部品、半導体ウェハー、液晶ガラス材など、製造ラインを流れるものであったり、装置類、梱包材、作業者のような作業主体であったりする。また、電機・電子分野の製造現場では、計測対象物10は、電子部品、電子素子、電子基板、電子機器であったり、装置類や梱包材であったりする。
また、化学品分野の製造現場では、計測対象物10は、化学品、繊維製品、フィルム製品などである。食品や薬品分野の製造現場では、計測対象物10は、食品、薬品、絶縁材料、装置などである。樹脂やフィルム分野の製造現場では、計測対象物10は、樹脂製品、樹脂部材、フィルム製品、フィルム部材などを始めとして、絶縁材料などを含む。同様に、機械や輸送機器の分野では、計測対象物10は、機械部品、輸送用機器、導電材料、パッケージなどを含む。また、紙や繊維製品の分野の製造現場では、計測対象物10は、紙や繊維製品を含む。金属分野の製造現場では、計測対象物10は、金属製品、金属材料などを含む。
これらの各分野におけるこれらの計測対象物10は、いずれも静電気量の帯電が大きい場合には、製造不具合や製品の不具合を生じさせるからである。もちろん、作業者や作業用の器具なども、計測対象物10の対象としても良い。これらの計測対象物10は、製造ラインを流れている際に、振動が付与されて静電気量が計測されても良いし、計測エリアなどの特別な場所で計測されても良い。
(受信部)
受信部2は、仮想電磁波を受信する。仮想電磁波は、電界の波であるので、受信部2は、アンテナを備えることで、受信可能である。ここで、仮想電磁波は、計測対象物10の上下振動の振動数と同等の周波数を有する。例えば、計測対象物10の上下振動が100Hzであれば、仮想電磁波の周波数も100Hzである。受信部2は、この100Hzを受信可能なアンテナを備えることで、仮想電磁波を受信できる。また、受信した仮想電磁波に対して、必要に応じてアンプやフィルターなどを備えることで、仮想電磁波の強度を検出するのに必要なゲインを、得ることができる。
受信部2は、受信した仮想電磁波の情報(仮想電磁波を電気信号に変換したデータや、更に種々に加工したデータ、あるいは波形としてのデータなど)を、測定部3に出力する。測定部3および算出部4は、受信部2より出力される仮想電磁波に基づいて処理を実行すればよいので、測定部3および算出部4は、受信部2と離隔した位置に設置されても良い。これに対して、受信部2は、計測対象物10から発せられる仮想電磁波を受信する必要があるので、計測対象物10の近在に位置する必要がある。
受信部2と測定部3とは、有線若しくは無線でデータのやり取り可能に接続されていれば良い。このため、静電気量計測装置1は、図6のように受信部2とそれ以外の部分とに分割して設置されても良い。図6は、本発明の実施の形態1における静電気量計測装置1の接地状態を示す模式図である。
図6に示される静電気量計測装置1は、工場などの製造現場に設置されている。製造ライン20の上を、電子部品、化学品、機械部品などの計測対象物10が次々と流れている。受信部2は、この製造ライン20のいずれかの場所において、計測対象物10から発せられる仮想電磁波を受信する必要がある。このため、例えば製造ライン20の先端に、受信部2は設置されて、仮想電磁波を受信する。受信部2は、製造ライン20の先端に固定的に設置されていても、製造ライン20上を次々と計測対象物10が流れてくるので、次々と計測対象物10の仮想電磁波を受信できる。
一方、測定部3と算出部4は、複数の計測対象物10のそれぞれの静電気量を算出することになるので、仮想電磁波の発生現場と離隔した位置でも行なえる。特に、測定部3と算出部4は、専用の演算装置や汎用のコンピュータに実装されることが多いので、仮想電磁波の発生現場(すなわち、製造ライン20に隣接する位置)より離隔した位置に設置されるほうが便利である。このことから、測定部3と算出部4は、図6のように、仮想電磁波の発生現場と離隔した位置に設置される。
このような状況の場合には、受信部2と測定部3とは、有線もしくは無線のネットワークで接続され、受信した仮想電磁波のデータを、受信部2は出力する。
このように、受信部2は、仮想電磁波の発生現場に近い場所に設置されることが好ましい。また、図6のように、受信部2は、ある場所に固定されて計測対象物10が移動することでも良いし、計測対象物10に対して、受信部2が移動することで、複数の計測対象物10のそれぞれに対する仮想電磁波の受信を実行しても良い。
(測定部)
測定部3は、受信部2より出力された仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する。仮想電磁波は、強度、周波数および位相の要素を有している。これらの要素のそれぞれは、仮想電磁波の根源である電荷101(この電荷101は、静電気の帯電によって生じている電荷である)の電位やその符号(正か負)を示す。
このため、静電気量計測装置1は、これらの要素の少なくとも一つに着目することで、静電気量を計測できる。
測定部3は、受信した仮想電磁波をデータ処理することで、その強度を測定する。必要に応じて時間周波数変換することで、周波数や位相も測定できる。測定部3による強度、周波数および位相の測定は、公知の技術が用いられればよく、詳細の説明はここでは省略する。一般的な信号処理が用いらえればよい。
測定部3は、強度、周波数および位相の全てを測定しても良いし、必要に応じて、これらの一つを測定しても良い。もちろん、これら要素の複数を測定しても良い。測定部3は、測定したこれらの結果を、算出部4に出力する。このため、測定部3と算出部4とは、電気的に接続されている。電気的な接続は、有線もしくは無線によるネットワーク接続で実現されれば良い。
(算出部)
算出部4は、測定部3から出力された測定結果である、仮想電磁波の強度、周波数および位相の少なくとも一つに基づいて、計測対象物10の静電気量を算出する。このとき、算出部4は、強度、周波数および位相のいずれか一つのみに基づいて、静電気量を算出しても良いし、強度、周波数および位相の複数の要素の組み合わせに基づいて、静電気量を算出しても良い。
いずれにしても、仮想電磁波の強度、周波数および位相は、発生している静電気の状態を示す指標であって、算出部4は、これらの要素に基づいて、静電気の電位やその符号を推定することができる。
(対応関係式に基づく算出)
算出部4は、仮想電磁波の強度と静電気量との対応関係式に基づいて、計測対象物10の静電気量を算出することもできる。この強度は、計測対象物10に帯電している電荷101の電荷量(すなわち計測対象物10の有する静電気量)と、所定の対応関係を有している。図7は、本発明の実施の形態1における測定された電磁波の強度と計測対象物10の表面電位の関係を示すグラフである。ここで表面電位は静電気量とみなすことができる。図7(1)は計測対象物10が負に帯電している場合、図7(2)は計測対象物10が正に帯電している場合を示している。図7(1)と(2)はともに計測対象物10の静電気量が高ければ電磁波強度も高く、計測対象物10の静電気量が低ければ電磁波強度も低い。また、電磁波強度と静電気量は直線関係であることから、計測対象物10の振動、計測距離、周波数が一定であれば、その対応関係は次に示す比例関係式で表すことができる。
V=A×I (V:静電気量、A:定数、I:電磁波強度)
算出部4は、得られた仮想電磁波の強度をこの対応関係式に代入する。この代入の結果、対応関係式の演算が行われて、算出部4は、結果としての静電気量を算出できる。算出部4が、この対応関係式を用いる場合には、経験則に応じて、適宜この対応関係式を変更すれば、より正確な静電気量を算出できるようになる。
(関係テーブルを用いた算出)
また、算出部4は、仮想電磁波の強度と静電気量との対応関係を示す関係テーブルに基づいて、静電気量を算出しても良い。対応関係式と異なり、離散値に基づく算出となるが、処理負荷が小さいメリットがある。関係テーブルは、経験的に変更やアップデートされることが可能であり、算出部4は、使用の積み重ねに応じて、より精度の高い静電気量の算出を行える。
関係テーブルは、対応関係式と同様に、算出部4が備えるメモリに記憶されれば良い。メモリは、算出部4が備えても良いし、算出部4や他の要素に共通となるメモリであってもよい。
また、算出部4は、対応関係式および関係テーブルの少なくとも一方に基づいて静電気量を算出すれば良く、計測対象物10の特性や計測現場の特性に応じて、いずれを用いるかを適宜選択すればよい。また、場合によっては、算出部4は、対応関係式および関係テーブルの両方を用いて静電気量を算出しても良い。
また、ここでの対応関係式および関係テーブルは、仮想電磁波の強度と静電気量との関係を示すものであるが、仮想電磁波の周波数と静電気量との関係を示すものであってもよい。
また、算出部4は、強度を、周波数による補正を行ってから、対応関係式や関係テーブルに代入することで、周波数に依存する要素を補正した上で、静電気量を算出することも好適である。
また、算出部4が仮想電磁波の強度に基づいて、対応関係式および関係テーブルの少なくとも一つに基づいて静電気量を算出することを説明したが、仮想電磁波の周波数に基づいて、対応関係式および関係テーブルの少なくとも一つに基づいた静電気量を算出することでも良い。
また、算出部4は、周波数に基づく補正を行って静電気量を算出しても良い。
(位相による正負の算出)
算出部4は、仮想電磁波の位相から、計測対象物が有している静電気の正負を算出できる。仮想電磁波は、当然ながら位相を有しているが、この位相は、静電気の正負を示す。静電気の正負が判断されることで、計測対象物10の静電気を除電する手段が判明するメリットがある。例えば、計測対象物10が、正電位の静電気を帯電している場合には、負電荷を有するイオンなどをふきつけることで計測対象物10の静電気を除電できる。逆に、計測対象物10が、負電位の静電気を帯電している場合には、正電荷を有するイオンなどをふきつけることで、計測対象物10の静電気を除電できる。
図8は、本発明の実施の形態1における測定された位相を示すグラフである。
図8(1)は、ある計測対象物10からの仮想電磁波の位相を示しており、位相は、負の範囲に含まれている。すなわち、計測対象物10は、負電位の静電気を有している。
一方、図8(2)は、ある計測対象物10からの仮想電磁波の位相を示しており、位相は正の範囲に含まれている。すなわち、計測対象物10が、正電位の静電気を有していることが分かる。
このように、算出部4は、仮想電磁波の位相に基づいて、計測対象物10が有している静電気の正負を判断できる。算出部4は、以上のように算出した静電気量や静電気の正負を、静電気量計測装置1が備える表示部に出力して、使用者に結果を通知する。
以上のように、実施の形態1における静電気量計測装置1は、計測対象物10の振動によって生じる仮想電磁波に基づいて、その静電気量を計測できる。仮想電磁波を受信できれば静電気量を計測できるので、計測対象物10との近接が困難な工場や製造現場であっても、静電気量計測装置1は、容易に計測できる。このため、工場や製造現場の構造や特性に縛られること無く、電子部品、機械部品、食品および化学品といった、静電気量の計測が必要な対象物に対して、容易かつ確実に静電気量を計測できる。これらの結果、工場や製造現場における、部品や製品の故障、出荷後の完成品等の不具合を、未然防止でき、製造における歩留まりを高めることができる。
歩留まりが高まれば、当然ながら製造コストが下がり、日本国内の製造現場の海外流出を防止できる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。実施の形態2では、算出部4における静電気量の算出精度の向上について説明する。
算出部4は、実施の形態1にて説明したように、仮想電磁波の強度に基づいて、計測対象物10の静電気量を計測する。このとき、受信部2と計測対象物10との位置関係や周囲の環境によって、仮想電磁波の強度が影響を受けることがある。この場合には、測定部3で測定される仮想電磁波の強度が、正確でない可能性もある。
算出部4は、このような仮想電磁波の受信における環境依存性を更に排除するために、計測対象物の振幅に基づく信頼性値を用いて、静電気量の算出精度を更に向上させることもできる。図9は、本発明の実施の形態2における算出部の内部ブロック図である。図9は、算出部4が、信頼性値を用いて、静電気量の算出精度を向上させる場合の構成を示している。
算出部4は、信頼性値算出部41、重み付け処理部42、静電気量算出部43を備える。信頼性値算出部41は、計測対象物の振幅に基づいて、信頼性値を算出する。振幅が大きい場合には、受信部2に到達した仮想電磁波は、周囲の環境の影響を余り受けていないと考えられる。一方、その振幅が小さい場合には、受信部2に到達した仮想電磁波は、周囲の環境の影響を受けていると考えられる。周囲の環境の影響を受けている場合には、ノイズやフェージングなどによって、影響が出るからである。
信頼性値算出部41は、振幅と所定値とを比較して、信頼性値の指標となる数値を算出する。例えば、振幅を4段階に分類できるようにし、一番低い段階から一番高い段階にかけて、値「0」〜値「3」で分類する。
信頼性値算出部41は、算出した信頼性値を重み付け処理部42に出力する。重み付け処理部42は、信頼性値を仮想電磁波の強度に乗算して重み付けする。すなわち、信頼性値が大きい場合(値「3」など)には、重み付け後の仮想電磁波の強度は大きくなる。一方、信頼性値が小さい場合(値「1」など)の場合には、仮想電磁波の強度は小さくなる。仮想電磁波の強度は、信頼性値に従って、その大きさが補正されることになる。
静電気量算出部43は、この重み付け後の強度に基づいて、静電気量を算出する。図10は、本発明の実施の形態2における重み付けと算出される静電気量との関係を示すテーブルである。算出部4は、このテーブルを用いて、信頼性値に従った重み付けによって、周辺環境に合わせた静電気量を算出できる。
テーブルの縦軸は、信頼性値を示しており、信頼性の高いほうから、値「3」、「2」、「1」、「0」を表示している。算出部4が、電子回路、半導体集積回路およびソフトウェアで構成される場合には、2ビットの信号で、信頼性値が表される。テーブルの横軸は、測定部3で測定された重み付け前の仮想電磁波の強度であり、単位系は特に考慮していない。重み付け処理部42は、この強度に対して、信頼性値による重み付けを行う。この重み付けされた強度に基づいて、静電気量算出部43が静電気量を算出する。テーブルの内部の各々に記載された値は、静電気量算出部43によって算出された静電気量である。なお、単位系は考慮されていない。
このテーブルに示されるように、計測対象物の振幅に基づく信頼性値を、静電気量算出の重み付けに用いることで、信頼性値が低い場合には、静電気量が少なく(あるいは多く)算出される。これにより、周辺環境を考慮した静電気量が、算出部4によって算出されることになる。
なお、信頼性値算出部41は、計測対象物振幅に基づいて信頼性値を算出するが、その他の要素に基づいて信頼性値を算出しても良い。振幅の平均値や分散などが用いられる。また、図10に示されるテーブルは、信頼性値が低いほうが、静電気量が小さくなる関係を示しているが、逆に信頼性値が低いほうが、静電気量が大きくなる関係に基づいて、算出部4は、静電気量を算出しても良い。
以上のように、実施の形態2における静電気量計測装置1は、仮想電磁波の要素に基づく信頼性値によって、周辺環境を考慮した高い精度で、静電気量を計測できる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、計測対象物10に振動を付与する種々の態様について説明する。
図11は、本発明の実施の形態3における静電気量計測装置のブロック図である。図11の静電気量計測装置1は、計測対象物10に振動を付与する振動付与手段5を備えている。振動付与手段は、物理的な振動を台11に与えて計測対象物10に振動を与えたり、音波によって、計測対象物10に振動を与えたりする機能を発揮する。
(個別付与と全体付与)
振動付与手段5は、計測対象物10に直接的に振動を付与する場合もあり、台11に振動を付与することもある。例えば、計測対象物10が、電子部品、電気部品、機械部品、食品、化学品、金属部材、樹脂部材などの部品要素である場合には、振動付与手段5は、製造ラインで送られるこれらの部品要素に振動を付与する個別付与を行っても良い。あるいは、部品要素が乗っている製造ラインそのものに振動を付与する全体付与を行っても良い。
前者の場合には、製造ラインに振動が付与されるのではなく、振動付与手段5は、製造ラインと計測対象物10の間に設置される台11に振動を付与する。あるいは、製造ラインを流れる部品要素のそれぞれに対して、振動付与手段5は、音波を照射することで振動を付与する。部品要素のそれぞれに個別付与する場合には、受信部2が、計測対象以外の部品要素からの仮想電磁波を誤って受信しないで済むメリットがある。
後者の場合には、振動付与手段5は、製造ラインそのものを振動させる。このとき、振動付与手段5は、いわゆるバイブレータなどを用いて物理的に製造ラインを振動させても良いし、音波を照射して製造ラインを振動させても良い。
図12は、本発明の実施の形態3における個別付与と全体付与とを示す模式図である。図12(A)は、製造ラインを流れる複数の部品要素のそれぞれに対して、振動付与手段5が振動を付与する状態を示している。図12(B)は、製造ラインそのものに、振動付与手段5が振動を付与する状態を示している。
図12(A)では、製造ライン20に、計測対象物10が流れる。ここで、製造ライン20の上に、ある瞬間においては、計測対象物10A,10B、10Cが流れている。計測対象物10A,10B、10Cのそれぞれは、台11に乗っている。振動付与手段5は、計測対象物10Aの台11のみに振動を付与する。これにより、計測対象物10Aのみが仮想電磁波を発生する。受信部2は、この計測対象物10Aの仮想電磁波を受信し、静電気量計測装置1は、計測対象物10Aの静電気量を計測する。なお、振動付与手段5は、物理的な振動を付与するだけでなく、音波を照射することでも良い。
図12(B)では、製造ライン20に、複数の計測対象物10が流れている。このとき、振動付与手段5は、製造ライン20そのものを振動させる。例えば、製造ライン20の底面に、振動付与手段5が設置されて、振動付与手段は物理的な振動を製造ライン20の底面に加える。この作用によって、製造ライン20全体が振動し、結果的に計測対象物10が振動する。なお、このとき、振動付与手段5が設置された領域を通過する計測対象物10が最も振動することになるので、受信部2は、この付近に設置されれば良い。あるいは、製造ライン20全体が振動されている場合に、受信部2が、設置の都合のよい場所に設置されて、流れてくる振動している計測対象物10からの仮想電磁波を受信する構成でも良い。
(物理的な振動付与と音波照射)
上述の通り、振動付与手段5は、振動部材を用いた物理的な振動付与と、スピーカなどを用いた音波照射による振動付与とを用いることができる。図13は、本発明の実施の形態3における振動付与の状態を示す模式図である。図13(A)は、振動部材51によって、製造ライン20に振動が付与される状態を示している。もちろん、製造ライン20に振動が付与されることで、結果的に計測対象物10に振動が付与される。
一方、図13(B)は、スピーカ52によって、計測対象物10に振動が付与される状態を示している。スピーカ52は、所定の振幅や周波数を有する音波を照射でき、この音波は空気振動となる。この空気振動は、当然に計測対象物10を振動させる。
ここで、図13(A)に示すように、振動部材51は、製造ライン20の底面に設置可能である。工場などの製造現場では、製造ライン20の上方には、カバーや他のラインなどの阻害空間が存在している。このため、この阻害空間を回避して振動を付与しなくてはならない。従来技術では振動の付与や振動から振幅などを検出する装置が大がかりであったので、このような阻害空間がある場合には、振動付与手段や計測装置を設置できなかった。しかし、振動部材51は、製造ライン20の底面に設置するだけで良く、静電気量計測装置1も、受信部2だけを、仮想電磁波の検出可能な範囲に設置するだけでよいので、このような阻害空間の影響を受けない。
同様に、図13(B)に示すように、スピーカ52は、製造ライン20もしくは計測対象物10に対して離隔した位置から音波を照射すればよいので、阻害空間の影響を受けない。
このように、振動付与手段5は、振動部材51を用いて、計測対象物10に対して(これは、台11および製造ライン20を含む)振動を直接的に付与する直接付与(図13(A))を行っても良いし、スピーカ52を用いて、計測対象物10に音波を付与することで振動させる間接付与(図13(B))を行ってもよい。もちろん、直接付与と間接付与とを混在して用いても良い。いずれの場合であっても、帯電している計測対象物10は仮想電磁波を発生する。受信部2は、仮想電磁波を、受信すればよいだけである。このため、振動付与手段5の設置位置および受信部2の設置位置に高い自由度が生じ、阻害空間の影響を受けない。すなわち、本発明の静電気量計測装置1は、装置、器具、その他の構造や特性によって設置空間に自由度が少ない製造現場において、好適に使用できる。この結果、本発明の静電気量計測装置1は、製造現場での様々な部品や製品の静電気量を、容易かつ確実に計測できる。
(製品中の一部の静電気量の計測)
計測対象物10が、製造ライン20を流れる部品要素である場合には、図12、13に示すように、振動する部品全体からの仮想電磁波を受信することで、静電気量を計測できる。また、計測対象物10が製品である場合でも、振動する製品全体からの仮想電磁波を受信することで、製品全体の静電気量を計測できる。
しかしながら、製品の一部(例えば、複数の部品が実装された製品である場合に、この部品のいずれか)の静電気量を計測したい場合がある。この場合には、振動付与手段5は、製品全体へ振動を付与し、受信部2は、製品中の静電気量を計測したい領域に対して、受信指向を行う。この結果、受信部2は、製品中の一部の領域からの(すなわち、計測対象の部品からの)仮想電磁波を受信できるようになり、静電気量計測装置1は、この計測対象となる部品や領域の静電気量を計測できる。
(振動特性)
振動付与手段5は、計測対象物10に振動を付与する。ここで、振動を付与された計測対象物10は、この振動に応じた仮想電磁波を発信する。仮想電磁波は、受信部2によって受信された上で、静電気量計測装置1において静電気量の算出に用いられる。仮想電磁波の強度や周波数は、受信部2や測定部3での処理の容易さに関連する。
仮想電磁波の強度および周波数は、計測対象物10に付与された振動の振幅と振動数に対応する。このため、振動付与手段5が付与する振動の振幅と振動数は、受信部2および測定部3の少なくとも一方の仕様に基づいて定められることが好ましい。受信部2および測定部3は、受信しやすさや測定のしやすい計測対象物の振幅や周波数を有していることが多いからである。
このため、静電気量計測装置1は、受信部2および測定部3の特性に対応した振動付与手段5を用いることが好適である。
(音波付与)
上述の通り、振動付与手段5は、スピーカ52を用いて音波を照射して、計測対象物10で振動を発生させることもできる。
スピーカ52は、音波を発生する音波発生器の一つである。スピーカ52は、音波を照射する振動板を有している。電気的な信号もしくは機械的な振動によって、この振動板が振動する。図14は、本発明の実施の形態3におけるスピーカによる音波照射の説明図である。
音波発生器の一つであるスピーカ52は、振動板521を備えている。振動板521が振動することで、音波522が発生し、この音波522が計測対象物10に照射される。このとき、振動板521と計測対象物10とが、直接的もしくは間接的に対向することが好ましい。図14では、振動板521と計測対象物10とが直接的に対向している。このような直接的な対向だけでなく、振動板521と計測対象物10との間に、部材が介在するような間接的な対向でもよい。振動板521が、直接的もしくは間接的に計測対象物10と対向することで、発生する音波522が、計測対象物10に照射されやすくなるからである。照射されやすいことで、計測対象物10が、確実に振動するようになり、仮想電磁波を送出する。特に、対向している場合には、音波522の周波数と同様の周波数で、計測対象物10が振動するので、受信部2での受信調整が容易となる。
もちろん、完全な対向だけでなく、多少のねじれや角度がある状態での対向であっても良い。
また、スピーカ52は、計測対象物10の大きさに合わせて、音波を収束させる収束機能を有していることも好適である。音波を収束させることができると、計測対象物10が小さい場合であっても、収束機能が音波を収束させて計測対象物10に音波を照射できることで、小型部品のような計測対象物10を、仮想電磁波を発生させるだけの振動を生じさせることができる。
また、振動付与手段5は、振動子を有しており、この振動子が計測対象物10の端部に設置されることでも良い。計測対象物10の端部に振動子が設置されることで、この振動子からの振動で計測対象物10は、振動する。振動子が計測対象物10の端部に設置されることで、計測対象物10は、確実に振動を生じさせる。この振動が、仮想電磁波の発生に繋がるので、静電気量計測装置1は、確実に静電気量を計測できる。
(具体的な実施例)
次に、具体的な実施例について説明する。
図15は、本発明の実施の形態3における振動付与の状態を示す模式図である。スピーカ52は、音波を発生させ、スピーカ52の振動面に直径60mm、高さ1mm、厚さ5mmのアクリル筒53を設置し、その上面開口に計測対象物としてポリイミドフィルム54を取り付ける。さらにファンクションジェネレータ55を介して下面開口に取り付けたスピーカ52を駆動して、2〜10Hzの周波数の音波を照射する。モノポールアンテナ22、プリアンプ23を介してオシロスコープ25により、仮想電磁波の強度の時間依存性を計測した。なお、この実施例では、スピーカ52の音圧を拡散させないために、アクリル筒53を使用しており、スピーカ52から発生させる2〜10Hzの音波をアクリル筒53内部に照射して、ポリイミドフィルム54を1〜3mm程度の振幅で振動させる。
図16は、図15の構成で2Hzの音波をアクリル筒内に照射した場合の帯電していないポリイミドフィルム54と帯電しているポリイミドフィルム54の計測結果を示している。図16は、本発明の実施の形態3の実施例での計測結果を示すグラフである。
図16より明らかな通り、帯電が無い場合には、2Hzの音波照射にも係らず、仮想電磁波の強度は変化しない。帯電がある場合には、音波の周波数に同調して、仮想電磁波の強度に、±20dB程度の大きな変化が観測された。すなわち、計測対象物に音波による振動が付与されると、仮想電磁波の強度に計測対象物の静電気量が現れることが裏付けられた。
また、図17は、本発明の実施の形態3の実施例での計測結果を示すグラフである。図17は、スピーカ52による音波の振動数を2Hzから10Hzに順次変化させた場合を示している。図17は、スピーカ52の音波の振動数に追従して、仮想電磁波の強度が変化していることを示している。このように、振動付与手段の仕様によって、生じる仮想電磁波の特性が異なることが分かり、静電気量計測装置1は、この点を考慮して仕様が決定されるべきである。
モノポールアンテナ22などの性能にもよるが、計測対象物がポリイミドフィルムである場合には、スピーカ52による音波照射の振動数が数10Hzであれば、十分に仮想電磁波の強度を検出できる。すなわち、静電気量を検出できる。また、仮想電磁波の強度と静電気量とは比例関係にあり、静電気量計測装置1は、仮想電磁波の強度によって、計測対象物の静電気量を計測できる。
また、計測対象物の振幅が大きいことで、仮想電磁波の検出感度が上がる。たとえば、ポリイミドフィルムのように、計測対象物全体を振動させることで計測対象物全体の静電気量を計測する場合には、1μm以上の振幅が得られやすい数Hz〜数kHzの周波数の音波が用いられることが有効である。また、計測対象物によっては、計測対象物の上方にスピーカ52を配置して、このスピーカ52からの音波を計測対象物に直接的に照射することでも良い。
逆に、計測対象物が硬い材料であったり周囲が固定されていたりする場合には、計測対象物に部分的に音波を照射しても、十分な仮想電磁波が得られない。この場合には、計測対象物を載せている台を直接的に振動させるなどが適当である。
以上のように、計測対象物の振幅と照射される音波の振動数との関係は、計測対象物の特性に応じて変化する。このため、実際の静電気量計測の際には、これらの値を最適に調整すればよい。
以上のように、スピーカ52を用いた振動付与手段は、静電気量の検出を容易とする仮想電磁波を生成できる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。実施の形態4では、静電気除去装置について説明する。
静電気除去装置は、実施の形態1〜3で説明された静電気量計測装置1によって計測された、計測対象物10の静電気を除去する。図18は、本発明の実施の形態4における静電気除去装置のブロック図である。図18に示されるように、静電気除去装置8は、実施の形態1〜3で説明した静電気量計測装置1、計測された静電気量を表示する表示手段6および帯電している静電気を除去する除電手段7を備えている。
表示手段6は、液晶画面、コンピュータ画面、LED画面などの表示機能を有しており、使用者に対して計測された静電気量を表示する。場合によっては音声で通知してもよい。この表示手段6の表示によって、使用者は対象物の静電気量を確認できる。
除電手段7は、接地やその他の公知の機能を用いて、計測対象物10の静電気を除去する。特に、静電気量の正負および大きさに応じて、除去の特性を変えることができるので、確実に静電気を除去できる。このとき、計測対象物10の静電気を直接的もしくは間接的に除去する。
以上のように、実施の形態4の静電気除去装置8は、計測された静電気量やその特性に合わせて、計測対象物10の静電気を除去できる。
(実施の形態5)
実施の形態1〜3で説明した静電気量計測装置1は、電子回路、半導体集積回路、電子基板などのハードウェアで実現されても良いし、ソフトウェアで実現されても良い。また、ハードウェアとソフトウェアの混在によって実現されても良い。ハードウェアで実現される場合には、専用の演算装置で実現されても良いし、汎用のコンピュータで実現されても良い。専用の演算装置で実現される場合には、受信部2は、アンテナなどの高周波部材を備え、測定部3や算出部4は、電子回路や半導体集積回路で実現される。また、コンピュータで実現される場合には、中央演算処理装置が、測定部3や算出部4の機能を実現する。このとき、中央演算処理装置は、測定部3や算出部4の機能を実現するプログラムを読み出して実行することで、これらの機能を実現する。
実施の形態1〜3で説明された静電気量計測装置1は、コンピュータプログラムや専用装置による静電気量計測方法として把握することもできる。図19は、本発明の実施の形態5における静電気量計測方法を示すフローチャートである。
静電気量計測方法は、まずステップST1の振動付与ステップにて、計測対象物10に振動を付与する。振動の付与については、実施の形態2,3で説明した通りである。ついで、ステップST2の受信ステップにて、計測対象物10に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する。次いで、ステップST3の測定ステップにて、仮想電磁波の、強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する。更に、ステップST4の算出ステップにて、測定ステップでの測定結果に基づいて、計測対象物10の静電気量を算出する。最後に、ステップST5の表示ステップにて、算出された静電気量が表示される。
静電気量計測方法は、これらのステップによって、静電気量を算出できる。なお、ステップST1からステップST5の全てが必須の構成要件ではなく、いずれかのステップが、別途の方法の中で使用されても良い。また、これらのステップの全部もしくは一部がコンピュータ上で動作可能なプログラムとして提供されても良い。
以上、実施の形態1〜5で説明された静電気量計測装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 静電気量計測装置
2 受信部
3 測定部
4 算出部
5 振動付与手段
51 振動部材
52 スピーカ
10 計測対象物
11 台
20 製造ライン
101 電荷

Claims (20)

  1. 計測対象物に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した仮想電磁波の、強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する測定部と、
    前記測定部の測定結果に基づいて、前記計測対象物の静電気量を算出する算出部と、を備える静電気量計測装置。
  2. 前記計測対象物は、製造現場で使用される、電子部品、電子素子、半導体集積素子、電子基板、電子機器、機械部品、輸送用機器、化学品、食品、紙製品、フィルム製品、金属製品、薬品および繊維製品のいずれかの製品要素である、請求項1記載の静電気量計測装置。
  3. 前記製品要素は、製造現場における製造ラインを流れる、請求項2記載の静電気量計測装置。
  4. 前記算出部は、前記仮想電磁波の強度と静電気量の対応関係式および前記仮想電磁波の強度と静電気量の関係テーブルの少なくとも一方に基づいて、前記計測対象物の静電気量を算出する、請求項1から3のいずれか記載の静電気量計測装置。
  5. 前記算出部は、前記計測対象物の振幅に基づいて信頼性値を算出し、前記仮想電磁波の強度に基づいて算出される静電気量に前記信頼性値を重み付けして、前記計測対象物の静電気量を算出する、請求項4記載の静電気量計測装置。
  6. 前記信頼性値は、前記計測対象物の振幅が小さい場合に小さく、前記計測対象物の振幅が大きい場合に大きい、請求項5記載の静電気量計測装置。
  7. 前記算出部は、前記仮想電磁波の位相に基づいて、前記計測対象物に帯電している静電気の正負を判別する、請求項1から6のいずれか記載の静電気量計測装置。
  8. 前記計測対象物に振動を付与する振動付与手段を更に備える、請求項1から7のいずれか記載の静電気量計測装置。
  9. 前記計測対象物が部品要素である場合に、前記振動付与手段は、製造ラインで送られる個々の前記計測対象物に振動を付与する個別付与および前記計測対象物が載っている前記製造ラインそのものに振動を付与する全体付与の少なくとも一方で、計測対象物に振動を付与する、請求項8記載の静電気量計測装置。
  10. 前記計測対象物が、複数の部品が実装された製品である場合に、前記振動付与手段は、前記製品へ振動を付与し、
    前記受信部は、前記製品の各領域へ指向する、請求項8記載の静電気量計測装置。
  11. 前記振動付与手段は、振幅および振動数の少なくとも一方を、前記受信部および前記測定部の少なくとも一方の仕様に基づいて定める、請求項8から10のいずれか記載の静電気量計測装置。
  12. 前記振動付与手段は、前記計測対象物が載せられている支持台へ振動を付与する直接付与および前記計測対象物へ音波を付与する間接付与の少なくとも一方で、前記計測対象物へ振動を付与する、請求項8から11のいずれか記載の静電気量計測装置。
  13. 前記振動付与手段は、音波を発生する音波発生器を有し、前記計測対象物は、前記音波発生器の有する振動板と直接もしくは間接的に対向するまたはある角度をもつ、請求項8から12のいずれか記載の静電気量計測装置。
  14. 前記音波発生器は、前記計測対象物の大きさに合わせて、音波を収束させる収束機能を有する、請求項13記載の静電気量計測装置。
  15. 前記振動付与手段は、前記計測対象物の端部に設置される振動子を有し、前記振動子の振動によって、前記計測対象物に振動を付与する、請求項8から12のいずれか記載の静電気量計測装置。
  16. 請求項1から15のいずれか記載の静電気量計測装置と、
    前記静電気量計測装置で計測された静電気量を表示する表示手段と、
    前記計測対象物に帯電している静電気を除電する除電手段と、を備える静電気除去装置。
  17. 計測対象物に与えられた振動によって生じる仮想電磁波を受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信された仮想電磁波の、強度、周波数および位相の少なくとも一つを測定する測定ステップと、
    前記測定ステップでの測定結果に基づいて、前記計測対象物の静電気量を算出する算出ステップと、を備える静電気量計測方法。
  18. 前記算出ステップは、前記仮想電磁波の強度と静電気量の対応関係式および前記仮想電磁波の強度と静電気量の関係テーブルの少なくとも一方に基づいて、前記計測対象物の静電気量を算出する、請求項17記載の静電気量計測方法。
  19. 前記計測対象物に振動を付与する振動付与ステップを更に備える、請求項17又は18記載の静電気量計測方法。
  20. 前記算出ステップで算出された静電気量を表示する表示ステップを更に備える、請求項17から19のいずれか記載の静電気量計測方法。
JP2011136195A 2011-06-20 2011-06-20 静電気量計測装置、静電気量計測方法 Pending JP2013003039A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011136195A JP2013003039A (ja) 2011-06-20 2011-06-20 静電気量計測装置、静電気量計測方法
PCT/JP2012/059858 WO2012176536A1 (ja) 2011-06-20 2012-04-11 静電気量計測装置、静電気量計測方法
KR1020137025018A KR20140060463A (ko) 2011-06-20 2012-04-11 정전기량 계측 장치, 정전기량 계측 방법
EP12803313.1A EP2696207A4 (en) 2011-06-20 2012-04-11 APPARATUS AND METHOD FOR MEASURING THE QUANTITY OF STATIC ELECTRICITY
US14/118,778 US20140091806A1 (en) 2011-06-20 2012-04-11 Static-electricity-quantity measuring apparatus and static-electricity- quantity measuring method
CN201280020502.XA CN103502825A (zh) 2011-06-20 2012-04-11 静电量计量装置、静电量计量方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011136195A JP2013003039A (ja) 2011-06-20 2011-06-20 静電気量計測装置、静電気量計測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013003039A true JP2013003039A (ja) 2013-01-07

Family

ID=47422383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011136195A Pending JP2013003039A (ja) 2011-06-20 2011-06-20 静電気量計測装置、静電気量計測方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20140091806A1 (ja)
EP (1) EP2696207A4 (ja)
JP (1) JP2013003039A (ja)
KR (1) KR20140060463A (ja)
CN (1) CN103502825A (ja)
WO (1) WO2012176536A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015011942A1 (ja) * 2013-07-20 2015-01-29 独立行政法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置および静電気分布計測方法
JP2016109476A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気測定装置および静電気除去システム
WO2017183304A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10161979B2 (en) 2014-03-18 2018-12-25 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of The Navy System for precipitation-static charge level estimation for surface damage to dielectrically coated surfaces
CN105527505B (zh) * 2016-01-26 2018-12-18 王雪颖 一种振动电容式静电传感器
JP6619283B2 (ja) * 2016-04-01 2019-12-11 国立大学法人東京農工大学 鋼材の非破壊検査装置及び鋼材の非破壊検査方法
JP6619282B2 (ja) * 2016-04-01 2019-12-11 国立大学法人東京農工大学 鋼材の非破壊検査装置及び鋼材の非破壊検査方法
US10935508B2 (en) * 2017-08-28 2021-03-02 Xiamen Eco Lighting Co. Ltd. Liquid detection device and liquid detection system for abnormal liquid on a surface
CN111566489B (zh) * 2018-01-11 2022-10-11 (株)东日技研 位移传感器复合型静电测定电位传感器及其应用方法
CN109655520B (zh) * 2019-01-29 2021-09-28 重庆安标检测研究院有限公司 矿用非金属材料静电安全性能的测试装置及方法
CN110554252B (zh) * 2019-09-27 2021-11-23 萧县众科电磁检测有限公司 一种静电测试仪
CN111122990A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 东华理工大学 一种电子产品用防静电性能检测装置
CN112730935A (zh) * 2020-12-22 2021-04-30 湖南省益思迪科技有限公司 一种静电消除监控设备和监控方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090998A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Hisashi Aoyanagi 雷雲及び静電気及び地震電磁波検知装置
WO2007055057A1 (ja) * 2005-11-09 2007-05-18 Japan Science And Technology Agency 音波誘起電磁波による物体の特性測定方法及び装置
WO2009122485A1 (ja) * 2008-03-31 2009-10-08 岡山県 生体計測装置及び生体刺激装置

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3321702A (en) * 1964-06-04 1967-05-23 Thomas E Tuccinardi Magnetometer and electrometer utilizing vibrating reeds whose amplitude of vibration is a measure of the field
US4227147A (en) * 1978-10-16 1980-10-07 Bell Telephone Laboratories, Incorporated Electromechanical parametric amplifier for measurement of electric fields
US4326417A (en) * 1980-08-08 1982-04-27 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Nondestructive acoustic electric field probe apparatus and method
USH536H (en) * 1986-07-18 1988-10-04 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Method of detecting and locating an electrostatic discharge event
US5243292A (en) * 1991-10-07 1993-09-07 Xerox Corporation Electrostatic measuring tuning fork and means for limiting mechanical amplitude thereof
JP3225579B2 (ja) * 1992-02-27 2001-11-05 ソニー株式会社 静電気測定装置
CN1138980C (zh) 1997-10-31 2004-02-18 特瑞克股份有限公司 用于静电力显微镜的带悬臂梁静电力检测器及其检测方法
JP3466518B2 (ja) * 1999-10-20 2003-11-10 ファブソリューション株式会社 電荷測定装置
GB0026021D0 (en) 2000-10-24 2000-12-13 Univ Cambridge Tech Sensing apparatus and method
US6573725B2 (en) * 2001-08-24 2003-06-03 Trek, Inc. Sensor for non-contacting electrostatic detector
TW200827735A (en) * 2006-12-19 2008-07-01 Delta Electronics Power Dongguan Co Ltd Static electricity examining apparatus
US8373232B2 (en) * 2009-09-02 2013-02-12 Microdul Ag Device to detect and measure static electric charge
KR20140038918A (ko) * 2011-02-09 2014-03-31 독립행정법인 산업기술종합연구소 정전기 대전 계측 방법 및 장치

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006090998A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Hisashi Aoyanagi 雷雲及び静電気及び地震電磁波検知装置
WO2007055057A1 (ja) * 2005-11-09 2007-05-18 Japan Science And Technology Agency 音波誘起電磁波による物体の特性測定方法及び装置
WO2009122485A1 (ja) * 2008-03-31 2009-10-08 岡山県 生体計測装置及び生体刺激装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015011942A1 (ja) * 2013-07-20 2015-01-29 独立行政法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置および静電気分布計測方法
EP3026448A4 (en) * 2013-07-20 2016-07-20 Nat Inst Of Advanced Ind Scien DEVICE FOR MEASURING THE DISTRIBUTION OF STATIC ELECTRICITY AND METHOD FOR MEASURING THE DISTRIBUTION OF STATIC ELECTRICITY
JPWO2015011942A1 (ja) * 2013-07-20 2017-03-02 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置および静電気分布計測方法
US9841450B2 (en) 2013-07-20 2017-12-12 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Static electricity distribution measuring apparatus and static electricity distribution measuring method
KR101911152B1 (ko) * 2013-07-20 2018-10-23 내셔날 인스티튜트 오브 어드밴스드 인더스트리얼 사이언스 앤드 테크놀로지 정전기 분포 계측 장치 및 정전기 분포 계측 방법
JP2016109476A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気測定装置および静電気除去システム
WO2017183304A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 国立研究開発法人産業技術総合研究所 静電気分布計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103502825A (zh) 2014-01-08
EP2696207A1 (en) 2014-02-12
KR20140060463A (ko) 2014-05-20
EP2696207A4 (en) 2014-06-11
US20140091806A1 (en) 2014-04-03
WO2012176536A1 (ja) 2012-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012176536A1 (ja) 静電気量計測装置、静電気量計測方法
JP5665151B2 (ja) 静電気帯電計測方法及び装置
JP6067921B2 (ja) 音声システムにおける音声歪の低減
JP6284202B2 (ja) 静電気分布計測装置および静電気分布計測方法
TW201602596A (zh) 使用模型化以識別電漿系統用射頻傳輸系統中的故障位置
CN102650686B (zh) 一种电力用窄带非接触式超声局放测试仪器技术参数测评方法
CN108061581A (zh) 电磁流量计
CN105158945A (zh) 一种基板静电测试装置
RU2414717C1 (ru) Датчик электростатического поля и способ измерения электростатического поля
US7538556B2 (en) Spot-type ionizer evaluation method and spot-type ionizer
JP2016095227A (ja) 物理量検出装置および物理量検出方法
JP6552177B2 (ja) 静電容量型トランスデューサ及びその駆動方法
CN209656238U (zh) 一种电工电子产品振动试验能力验证装置
Phophongviwat Investigation of the influence of magnetostriction and magnetic forces on transformer core noise and vibration
JP6502072B2 (ja) 電圧検出装置
JP2015010984A (ja) 静電気放電試験装置、静電気放電試験方法、及びプログラム
KR101601903B1 (ko) 프로브 핀의 컨텍 성능 개선을 위한 진동수단을 갖는 평판 디스플레이용 전기적 특성 시험 장치
JPH1114680A (ja) 輻射ノイズ測定装置、輻射ノイズ測定方法、輻射ノイズ表示方法および輻射ノイズ検出装置
US20140136134A1 (en) Method and apparatus for calculating electromagnetic wave from electronic device
CN115372741A (zh) 导电平面的设置方法和装置
US20180231447A1 (en) Measuring interfacial tension using electrostatic oscillations
CN110274679B (zh) 一种振动预警装置
JP2013055092A (ja) スクリーニング方法、スクリーニング装置およびプログラム
Akino et al. On the study of the ionic microphone
JP2008002870A (ja) ロードセル、およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160329