JP2013003031A - 圧力センサーの製造方法、圧力センサーデバイスの製造方法、圧力センサー及び圧力センサーデバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧力センサーの製造方法は、基板の一つの面の一部の上方に、第1の膜を形成する工程(a)と、第1の膜の上方と基板の第1の膜を囲む領域の上方とにまたがる第2の膜を形成する工程(b)と、第2の膜に貫通孔を形成することにより、第1の膜の一部を露出させる工程(c)と、第1の膜をエッチングする工程(d)と、第2の膜の貫通孔を封止する工程(e)と、基板の第1の膜がエッチングされた領域の上方に位置する第2の膜の上方に、歪みセンサー膜を形成する工程(f)と、を含む。
【選択図】図1
Description
この特許文献1に例示されるように、従来のMEMS技術を用いた圧力センサーは、電子回路を別途のチップ上に形成して2チップ構成とするか、システムインパッケージ(SiP)手法による実装技術によるものが主流であった。
この態様によれば、半導体プロセス技術を使った小型の圧力センサーを製造することが可能となる。
これによれば、第1の膜としてLOCOS膜を用いるので、第1の膜を基板上の所望の位置に高精度に形成することができる。
これによれば、エピタキシャル成長の処理条件に応じて、空隙内を減圧した状態で貫通孔を封止することもできるし、空隙内にガスを充填した状態で貫通孔を封止することもできる。
また、上述の態様において、工程(e)は、第2の膜を熱処理して第2の膜の一部を酸化させることにより、貫通孔を封止する工程であってもよい。
この態様によれば、半導体素子の素子分離膜と同時に第1の膜を形成するので、圧力センサーデバイスの製造工程を簡略化することができる。
この態様によれば、複数の半導体素子の上方と第2の膜の上方とにまたがる絶縁膜を形成するので、第2の膜が熱などによって歪むことが抑制され、センシング感度を向上することができる。
この態様によれば、複数の半導体素子の上方と第2の部分の上方とにまたがる絶縁膜を含むので、ダイアフラム膜が熱などによって歪むことが抑制され、センシング感度を向上することができる。
この態様によれば、ダイアフラム膜が位置する領域とは異なる領域の上方と第2の部分の上方とにまたがる絶縁膜を含むので、ダイアフラム膜が熱などによって歪むことが抑制され、センシング感度を向上することができる。
なお、「上方」とは、表面を基準として、裏面に向かう方向とは反対の方向を意味する。
また、ダイアフラム膜等の「膜が位置する領域」とは、膜が存在する場所の意味であり、「膜が位置する領域とは異なる領域」とは、「膜が位置する領域」と重なる部分がないことを意味する。
図1は、本発明の実施形態に係る圧力センサー及び圧力センサーデバイスの断面図である。圧力センサーデバイス300は、圧力センサー100と、電子回路200とを含んでいる。
圧力センサー100は、基板10と、基板10の上面に形成されたダイアフラム膜12dと、ダイアフラム膜12dの上面に形成された歪みセンサー膜17とを含んでいる。
ダイアフラム膜12dは、基板10の上面の一部である第1の領域10aとの間に空隙11aを有する第1の部分12aと、基板10の厚み方向からの平面視において第1の領域10aを囲む領域である第2の領域10bに固定された第2の部分12bとを含んでいる。空隙11aは、ダイアフラム膜12dによって封止されている。
基板10の上面の第3の領域10cには、トランジスター201、202などの複数の半導体素子が形成されている。第3の領域10cは、ダイアフラム膜12dが位置する第1及び第2の領域とは異なる領域である。トランジスター201、202は、例えば、基板10においてソース領域及びドレイン領域が形成されるウェル211、212と、ゲート絶縁膜221、222と、ゲート電極231、232とをそれぞれ含んでいる。基板10の第3の領域10cには、素子分離膜としての酸化膜14が形成されており、酸化膜14は、第3の領域10cを複数の領域に分割している。トランジスター201、202は、この分割された領域にそれぞれ形成されている。
圧力センサー100に対して外部から与えられる圧力に従い、ダイアフラム膜12dの第1の部分12aが変形する。第1の部分12aが変形すると、この歪みが歪みセンサー膜17によって検知される。
図2〜図12は、本発明の実施形態に係る圧力センサーの製造方法における各工程を示す図である。図2〜図4においては前半工程の断面図を示し、図5〜図12においては後半工程の平面図及び断面図を示す。
次に、図3に示すように、窒化珪素膜13及び絶縁膜15の一部(基板10の厚み方向からの平面視における一部)をエッチングして除去する。具体的には、窒化珪素膜13及び絶縁膜15のうち、基板10の上面の第1の領域10a上に位置する部分を除去する。
この酸化膜11は、図3において窒化珪素膜13及び絶縁膜15をエッチングするためのマスクの位置精度に従って、基板10上の所望の位置に高精度に形成することができる。
次に、図6に示すように、膜12を所定形状にパターニングする。このとき、膜12が酸化膜11及び酸化膜11の周囲を覆う形状となるように、膜12をパターニングする。さらに、膜12の一部に、酸化膜11へ向けて貫通する貫通孔12cを形成することにより、酸化膜11の一部を露出させる。
貫通孔12cを封止する方法としては、第3に、膜12を熱処理して、膜12の一部を酸化させる方法がある。多結晶シリコンによって構成された膜12を酸化させて酸化珪素を形成することにより、酸化した部分の体積を増加させ、貫通孔12cを封止することができる。
次に、図10に示すように、絶縁膜16上に、歪みセンサー膜17を形成する。歪みセンサー膜17は、図6に示す酸化膜11がエッチングされた領域の上方に形成される。歪みセンサー膜17としては、例えば、多結晶シリコンなどのピエゾ抵抗膜を用いることができる。
配線17aは、さらに金属配線18に接続される。なお、配線17aとして、パターニングされた金属層を用いてもよい。
以上の工程により、圧力センサー100を製造することができる。
図13及び図14は、本発明の実施形態に係る圧力センサーデバイスの製造方法を説明する断面図である。
まず、図13(A)に示すように、基板10の表面に、絶縁膜15を形成し、さらに、酸化膜11及び14を形成する。酸化膜11及び14を形成する方法は、図2〜図4において説明したものと同様である。すなわち、酸化膜11及び14は、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法によって形成することができる。圧力センサーが形成される基板10の第1の領域10a上に形成される酸化膜11(第1の膜)は、後の工程で空隙を形成するための犠牲膜となる。電子回路200が形成される基板10の第3の領域10c上に形成される酸化膜14(絶縁膜)は、後の工程で素子分離膜となる。酸化膜14は、第3の領域10c内の複数の領域を囲んで形成される。なお、酸化膜11及び14を形成後、基板10の所定領域に不純物をドープすることによりウェル111、211、212を形成してもよい。ウェル211及び212は、酸化膜14に囲まれた複数の領域に形成される。
次に、図13(C)に示すように、膜12を所定形状にパターニングし、且つ貫通孔12cを形成する。この点は図6において説明したと同様である。なお、基板10の第3の領域10c上に形成された膜12は、この工程において除去される。
次に、図14(F)に示すように、絶縁膜15及び16上に、歪みセンサー膜17を形成する。この点は図10において説明したと同様である。
以上の工程により、圧力センサー100及び電子回路200を含む圧力センサーデバイス300が形成される。
Claims (9)
- 基板の一つの面の一部の上方に、第1の膜を形成する工程(a)と、
前記第1の膜の上方と、前記基板の前記第1の膜を囲む領域の上方とにまたがる第2の膜を形成する工程(b)と、
前記第2の膜に貫通孔を形成することにより、前記第1の膜の一部を露出させる工程(c)と、
前記第1の膜をエッチングする工程(d)と、
前記第2の膜の前記貫通孔を封止する工程(e)と、
前記基板の前記第1の膜がエッチングされた領域の上方に位置する前記第2の膜の上方に、歪みセンサー膜を形成する工程(f)と、
を含む圧力センサーの製造方法。 - 請求項1において、
前記工程(a)の前に、前記基板の前記一つの面の上方に第3の膜を形成し、前記基板の厚み方向からの平面視において、前記第3の膜の一部を除去する工程(g)をさらに含み、
前記工程(a)は、前記基板を熱処理して前記基板の前記第3の膜が除去された領域を酸化させることにより、前記第1の膜を形成する工程である圧力センサーの製造方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記工程(e)は、前記第2の膜をエピタキシャル成長させることにより、前記貫通孔を封止する工程である圧力センサーの製造方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記工程(e)は、前記第2の膜を気相成長させることにより、前記貫通孔を封止する工程である圧力センサーの製造方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記工程(e)は、前記第2の膜を熱処理して前記第2の膜の一部を酸化させることにより、前記貫通孔を封止する工程である圧力センサーの製造方法。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の方法を用いて圧力センサーを製造するとともに、前記基板の前記一つの面に複数の半導体素子を形成することにより圧力センサーデバイスを製造する方法であって、
前記複数の半導体素子を形成する工程(h)をさらに含み、
前記工程(a)は、前記第1の膜と、前記基板の前記一つの面に前記第1の膜が形成される領域とは異なる複数の領域を囲む酸化膜とを形成する工程であり、
前記工程(h)は、前記酸化膜によって囲まれた前記複数の領域に、前記複数の半導体素子をそれぞれ形成する工程である圧力センサーデバイスの製造方法。 - 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の方法を用いて圧力センサーを製造するとともに、前記基板の前記一つの面に複数の半導体素子を形成することにより圧力センサーデバイスを製造する方法であって、
前記基板の前記一つの面に前記第2の膜が形成される領域とは異なる複数の領域に前記複数の半導体素子を形成する工程(h)と、
前記複数の半導体素子の上方と前記第2の膜の上方とにまたがる絶縁膜を形成する工程(i)と、
前記第1の膜がエッチングされた領域の上方に位置する前記絶縁膜を除去する工程(j)と、
をさらに含む圧力センサーデバイスの製造方法。 - 基板と、
前記基板の一つの面の上方に位置するダイアフラム膜であって、前記基板との間に空隙を有する第1の部分と、前記基板の厚み方向からの平面視において前記空隙を囲み、前記基板の一つの面に固定された第2の部分と、を含む前記ダイアフラム膜と、
前記第1の部分の上方に位置する歪みセンサー膜と、
を含む圧力センサーと、
前記基板の前記一つの面の前記ダイアフラム膜が位置する領域とは異なる領域に位置する複数の半導体素子と、
前記複数の半導体素子の上方と、前記第2の部分の上方とにまたがって位置する絶縁膜と、
を含む圧力センサーデバイス。 - 基板と、
前記基板の一つの面の上方に位置するダイアフラム膜であって、前記基板との間に空隙を有する第1の部分と、前記基板の厚み方向からの平面視において前記空隙を囲み、前記基板の一つの面に固定された第2の部分と、を含む前記ダイアフラム膜と、
前記第1の部分の上方に位置する歪みセンサー膜と、
前記基板の前記一つの面の前記ダイアフラム膜が位置する領域とは異なる領域の上方と、前記第2の部分の上方とにまたがって位置する絶縁膜と、
を含む圧力センサー。
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