JP2013002361A - 過給機付内燃機関の冷却構造 - Google Patents

過給機付内燃機関の冷却構造 Download PDF

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Abstract

【課題】隣り合う分割流路間の冷却の促進を図ることのできる過給機付内燃機関の冷却構造を提供する。
【解決手段】この冷却構造は、過給機40のタービンホイール41の外周を囲うタービンハウジング30と、タービンハウジング30の排気上流側に配置された排気マニホールド20とを備え、排気マニホールド20内及びタービンハウジング30内に、排気通路の一部をなす排気流路が設けられ、さらに、排気流路が複数の分割流路P1,P2に分割された内燃機関10に適用される。隣り合う分割流路P1,P2間であって、排気マニホールド20からタービンハウジング30にかけての領域には、冷却液Lの流通するウォータジャケットWJが設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、過給機付内燃機関の冷却構造に関するものである。
過給機が搭載された内燃機関では、同過給機のタービンホイールの外周が、タービンハウジングの渦巻き状のスクロール部によって囲われる。タービンハウジング(スクロール部)は、その内部に、排気通路の一部をなす渦巻き状の排気流路を有する。この内燃機関では、同内燃機関の運転に伴い生じた排気が排気通路を流れる過程で、タービンハウジング(スクロール部)内の排気流路を通りタービンホイールに吹付けられて、同タービンホイールを回転駆動する。これに伴い、タービンホイールと同軸上のコンプレッサホイールがタービンホイールと一体となって回転して過給が行なわれる。
この過給機付内燃機関では、高温の排気が排気流路を流れることで、タービンハウジングが高温となる。そのため、タービンハウジングを冷却する構造が種々考えられている。その1つとして、タービンハウジングの外壁の外側にウォータジャケットを設け、内燃機関の排気の冷却に用いられた後の冷却液をこのウォータジャケットに導くようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。この冷却構造では、冷却液がウォータジャケットを流れることで専らタービンハウジングの外壁が冷却される。
特開2008−190503号公報(図3)
ところで、上記過給機付内燃機関の一形態として、排気流路が隔壁により複数(通常、2つ)の分割流路に分割されたものがある。このタイプの内燃機関では、複数の気筒が複数(通常、2つ)のグループに分けられ、排気が各グループに対応した分割流路を通ってタービンホイールに吹付けられることで、気筒間での排気の干渉が抑制される。
そして、このタイプの内燃機関についても、上記特許文献1に記載の冷却構造を採用することが考えられる。この場合には、ウォータジャケットを流れる冷却液によりタービンハウジングの外壁については冷却することができる。しかしながら、タービンハウジング内の隣り合う分割流路間(隔壁)を充分低い温度にまで冷却することは難しい。これは、隣り合う分割流路間(隔壁)は、両側の分割流路を流れる排気から熱が伝わるため、受熱量が多く特に高温になりやすいが、外壁の外側のウォータジャケットから遠ざかっているため、冷却液の冷却効果が隣り合う分割流路間(隔壁)にまで及びにくいことによる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、隣り合う分割流路間の冷却の促進を図ることのできる過給機付内燃機関の冷却構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、過給機のタービンホイールの外周を囲うタービンハウジングと、前記タービンハウジングの排気上流側に配置された排気マニホールドとを備え、前記排気マニホールド内及び前記タービンハウジング内には、排気通路の一部をなす排気流路が設けられ、さらに、前記排気流路が複数の分割流路に分割された内燃機関に適用され、隣り合う前記分割流路間であって、前記排気マニホールドから前記タービンハウジングにかけての領域には、冷却液の流通するウォータジャケットが設けられていることを要旨とする。
上記の構成によれば、内燃機関の排気は、排気通路を流れる過程で、排気マニホールド内及びタービンハウジング内の排気流路を構成する複数の分割流路を流れる。隣り合う分割流路間は、両分割流路を流れる排気の熱を両側から受けるため高温となりやすい。
しかし、請求項1に記載の発明では、隣り合う分割流路間であって、排気マニホールドからタービンハウジングにかけての領域にウォータジャケットが設けられていて、ここを冷却液が流通する。この流通の過程で冷却液と排気との間で熱交換が行なわれることで、隣り合う分割流路間の冷却が促進される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ウォータジャケットに前記冷却液を導入するための導入口が前記ウォータジャケットの下方部に設けられ、前記ウォータジャケットから前記冷却液を排出するための排出口が、前記ウォータジャケットの前記導入口よりも上方側に設けられていることを要旨とする。
冷却液は、ウォータジャケットの下方部に設けられた導入口からそのウォータジャケットに導入される。この冷却液は、ウォータジャケット内を上方に向けて流れた後、上記導入口よりも上方側に設けられた排出口からウォータジャケットの外部へ排出される。
ここで、排気の熱によりウォータジャケット内の冷却液が加熱(沸騰)されて気泡が発生した場合には、冷却液はこの気泡を伴ってウォータジャケット内を上方に向けて流れる。この際、気泡が浮かび上がろうとするため、同気泡は排出口からウォータジャケットの外部へ速やかに排出される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記排気マニホールドは前記タービンハウジングよりも上方に配置されており、前記導入口は前記タービンハウジングに設けられ、前記排出口は前記排気マニホールドに設けられていることを要旨とする。
隣り合う分割流路間の排気からの受熱量は、タービンホイールの周りのタービンハウジングにおいて排気マニホールドよりも多く、同タービンハウジング内の隣り合う分割流路間がより高温になりやすいと考えられる。
この点、請求項3に記載の発明では、タービンハウジングに設けられた導入口から、受熱前で温度の低い冷却液がウォータジャケット内に導入される。そのため、より高温となりやすいタービンハウジング内の分割流路間が排気マニホールド内の分割流路間に優先して冷却される。そして、ウォータジャケット内を流れる過程で受熱して温度の上昇した冷却液は、排気マニホールド内の隣り合う分割流路間の冷却に供された後、同排気マニホールドに設けられた排出口からウォータジャケットの外部へ排出される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の発明において、前記ウォータジャケットには、前記内燃機関に設けられて、前記内燃機関の排気を冷却液にて冷却する排気冷却装置が接続されており、前記排気冷却装置にて前記排気の冷却に用いられた後の前記冷却液が前記ウォータジャケットに導入されることを要旨とする。
上記の構成によれば、ウォータジャケットに対しては、排気冷却装置によって内燃機関の排気の冷却に用いられた後の冷却液がウォータジャケットに導入される。この排気冷却装置も、排気マニホールド及びタービンハウジングも、内燃機関に設けられるものであって互いに接近している。そのため、排気冷却装置からウォータジャケットに冷却液を導くための管路が短くてすみ、配管が容易である。
本発明を具体化した一実施形態において、冷却構造が適用される排気マニホールド及びタービンハウジングの斜視図。 図1の平面図。 図2のA−A線に沿った断面構造を示す断面図。 図2のB−B線に沿った断面構造を示す断面図。 図2のC−C線に沿った断面構造を示す断面図。
以下、本発明の過給機付内燃機関の冷却構造を具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
図2の二点鎖線は、内燃機関10の主要部をなし、かつ4つの気筒♯1,♯2,♯3,♯4を有する内燃機関本体11を示している。この内燃機関本体11では、各気筒♯1〜♯4の燃焼室(図示略)において、燃料及び空気の混合気が燃焼される。燃焼は、例えば気筒♯1→気筒♯3→気筒♯4→気筒♯2又は気筒♯1→気筒♯2→気筒♯4→気筒♯3の順に行なわれる。この燃焼に伴い生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストンが往復動され、機関出力軸(ともに図示略)が回転されて、内燃機関10の駆動力(トルク)が得られる。
図1及び図2に示すように、燃焼ガスを排気として内燃機関本体11の外部に排出するための排気通路の一部は、排気マニホールド20と過給機40のタービンハウジング30のそれぞれに設けられた排気流路によって構成されている。なお、本実施形態では、これらの排気マニホールド20とタービンハウジング30とが一体に形成されており、排気マニホールド20の排気の流れ方向についての上流部(排気上流部)に設けられたフランジ部24において、ボルト、ナット等により内燃機関本体11に締結される。
図3は、排気マニホールド20において排気の流れ方向についての下流部(排気下流部)の断面構造を示している。図2及び図3に示すように、排気マニホールド20は、内燃機関本体11の各気筒♯1〜♯4から排出された排気が流れる排気流路を有している。気筒♯1と気筒♯4とからそれぞれ排出された排気が流れる2つの排気流路は、排気マニホールド20において排気の流れ方向についての下流部で合流されて1つの流路(ポート21)となっている。気筒♯2と気筒♯3とからそれぞれ排出された排気が流れる2つの排気流路は、排気マニホールド20において排気の流れ方向についての下流部で合流されて1つの流路(ポート22)となっている。両ポート21,22は、排気マニホールド20の上記下流部では、隔壁23を介して隣り合っている。表現を変えると、排気マニホールド20の上記下流部では、排気流路は隔壁23によって2つのポート21,22に分割されている。
図1及び図2に示すように、タービンハウジング30は、過給機40の一部を構成するものであり、上記排気マニホールド20よりも排気の流れ方向についての下流側(排気下流側)に配置されている。上下方向でいうと、タービンハウジング30は排気マニホールド20の下方に配置されている(図5参照)。タービンハウジング30は、過給機40のタービンホイール41(図5参照)の外周を囲う渦巻き状のスクロール部31を備えている。
図4は、タービンハウジング30におけるスクロール部31の断面構造を示している。図2及び図4に示すように、スクロール部31内の排気流路は、上記ポート21,22と同様、隔壁32により2つのスクロール流路33,34に分割されている。
一方のスクロール流路33は上記ポート21に繋がっており、気筒♯1及び気筒♯4から排出された排気がポート21を通じて同スクロール流路33に流入される。他方のスクロール流路34は上記ポート22に繋がっており、気筒♯2及び気筒♯3から排出された排気がポート22を通じて同スクロール流路34に流入される。両スクロール流路33,34は、隔壁32を介して隣り合っている。また、各スクロール流路33,34は、その内周部においてタービンホイール41に向けて開口している。
このように、本実施形態では、4つの気筒♯1〜♯4が、排気行程が隣り合わない気筒の2グループに分けられ、排気がグループ毎に独立して過給機40のタービンホイール41近くまで導かれることで、気筒♯1〜♯4間での排気の干渉が抑制されるようになっている。
各スクロール流路33,34を流れる排気は、各スクロール流路33,34の開口部分を通じてタービンホイール41に吹付けられる。そして、この吹付けにより、タービンホイール41が回転駆動される。この回転駆動に伴い、タービンホイール41に対しシャフトを介して一体回転可能に取付けられたコンプレッサホイール(ともに図示略)が回転し、過給を行なう。
本実施形態では、上記ポート21及びスクロール流路33によって、タービンホイール41を囲う渦巻き状の分割流路P1が構成されている。また、上記ポート22及びスクロール流路34によって、上記分割流路P1から独立した状態でタービンホイール41を囲う渦巻き状の分割流路P2が構成されている。このように、排気マニホールド20内及びタービンハウジング30内の排気流路は、隔壁23,32によって2つの分割流路P1,P2に分割されている。
さらに、本実施形態では、図3〜図5に示すように、隣り合う分割流路P1,P2間の隔壁23,32内であって、排気マニホールド20の排気上流部からタービンハウジング30の排気下流部にかけての領域に、冷却液Lの流通するウォータジャケットWJが設けられている。図5では、このウォータジャケットWJが二点鎖線で図示されている。ウォータジャケットWJは、タービンハウジング30のスクロール部31内ではタービンホイール41を取り囲んでいる。
なお、本実施形態では、このウォータジャケットWJの形成のために、隔壁23,32の厚みを大きくする等の対策は特に講じられていない。また、ウォータジャケットWJの形成に伴い、排気マニホールド20及びタービンハウジング30の各外形形状が特に大きくなっていることはなく、各外形形状はウォータジャケットWJの設けられていない場合の外形形状と略同じである。スクロール部31の外壁の外側にはウォータジャケットは設けられていない。
図5に示すように、ウォータジャケットWJの下方部には、同ウォータジャケットWJに冷却液Lを導入するための導入口35が設けられている。タービンハウジング30が排気マニホールド20の下方側に配置されている本実施形態では、導入口35は、スクロール部31の側面であってタービンホイール41の下方となる箇所(本実施形態では、ウォータジャケットWJの最下部)に設けられている。
上記導入口35には、内燃機関10に設けられて、同内燃機関10の排気を冷却液Lにて冷却する排気冷却装置50が管路51を介して接続されている。そして、排気冷却装置50によって排気の冷却に用いられた後の冷却液Lが管路51及び導入口35を通じてウォータジャケットWJに導入されるようになっている。排気冷却装置50としては、例えば、排気通路に排出された排気の一部であってEGR(排気再循環装置)により内燃機関10の吸気系に戻される還流ガスを、冷却液Lを用いて冷却するEGRクーラが挙げられる。このEGRクーラは、排気マニホールド20及びタービンハウジング30に近い箇所に位置している。
これに対し、ウォータジャケットWJの上記導入口35よりも上方側には、同ウォータジャケットWJから冷却液Lを排出するための排出口36が設けられている。排気マニホールド20がタービンハウジング30の上方側に配置されている本実施形態では、排出口36は、排気マニホールド20の上面において開口している(図1及び図2参照)。
次に、上記のように構成された本実施形態の冷却構造の作用について説明する。
内燃機関10の排気は、その排気通路を流れる過程で、排気マニホールド20内及びタービンハウジング30内の複数の分割流路P1,P2を流れる。これらの分割流路P1,P2を流れる排気の熱により、排気マニホールド20及びタービンハウジング30において各分割流路P1,P2を取り囲んでいる外壁の温度が上昇する。しかし、この外壁は、同外壁に対し外側から接している外気によって冷却される。
また、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)は、両分割流路P1,P2を流れる排気の熱を両側から受けるため、上記外壁よりも高温となりやすい。
しかし、本実施形態では、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)であって、排気マニホールド20からタービンハウジング30にかけての領域に設けられたウォータジャケットWJを冷却液Lが流通する。詳しくは、排気冷却装置50において排気の冷却に用いられた後の温度の比較的低い冷却液Lは、管路51を流れ、ウォータジャケットWJの最下部に設けられた導入口35からタービンハウジング30内のウォータジャケットWJに導入される。冷却液Lは、図5において二点鎖線の矢印で示すように、導入口35を通過した後、互いに反対方向に2つに別れ、それぞれタービンホイール41を取り囲むように上方へ向けて流れ、その後、タービンホイール41の上方近傍で合流して1つになる。上記合流後、冷却液Lは排気マニホールド20内のウォータジャケットWJを排出口36に向けて流れる。導入口35及び排出口36間でウォータジャケットWJ内を流れる過程で、冷却液Lと排気との間で熱交換が行なわれることで、隣り合う分割流路P1,P2間の冷却が促進されて、隔壁23,32の温度が低くなる。
ここで、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)の排気からの受熱量は、タービンホイール41の周りのタービンハウジング30(スクロール部31)において排気マニホールド20よりも多く、同タービンハウジング30(スクロール部31)内の隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁32)がより高温となりやすいと考えられる。
この点、本実施形態では、タービンハウジング30(スクロール部31)に設けられた導入口35から、受熱前で温度の比較的低い冷却液LがウォータジャケットWJ内に導入される。そのため、より高温となりやすいタービンハウジング30内の分割流路P1,P2間(隔壁32)が、排気マニホールド20内の分割流路P1,P2間(隔壁23)に優先して冷却される。
そして、上記のようにウォータジャケットWJ内を上方に向けて流れる過程で受熱して温度の上昇した冷却液Lは、排気マニホールド20において上記導入口35よりも上方側に設けられた排出口36からウォータジャケットWJの外部へ排出される。
ここで、仮に、タービンハウジング30及び排気マニホールド20の各外壁の外側にウォータジャケットWJを設ける冷却構造が採用された場合には、ウォータジャケットWJの設けられる領域が広いため、冷却液Lの流速が遅くなり、冷却効率の低下が懸念される。
この点、ウォータジャケットWJが、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)に設けられている本実施形態では、そのウォータジャケットWJの設けられる範囲が、上述したものよりも小さくなり、冷却液Lの流速が速くなる。
また、排気の熱によりウォータジャケットWJ内の冷却液Lが暖められ(沸騰され)て気泡が発生した場合には、冷却液Lはこの気泡を伴ってウォータジャケットWJ内を上方に向けて流れる。この際、気泡が浮かび上がろうとするため、同気泡は冷却液Lの流れに乗って速く移動し、排出口36から速やかに排出される。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)であって、排気マニホールド20からタービンハウジング30にかけての領域には、冷却液Lの流通するウォータジャケットWJを設けている。
従って、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)は、両分割流路P1,P2を流れる排気の熱を両側から受けるため高温となりやすいが、ウォータジャケットWJ内を流通する冷却液Lによって、分割流路P1,P2間(隔壁23,32)の冷却を促進することができる。
また、ウォータジャケットWJの設けられる範囲を、タービンハウジング30及び排気マニホールド20の各外壁の外側にウォータジャケットを設ける場合に比べて小さくでき、冷却液Lの流速を速めて熱交換量を多くし、冷却効率を高めることができる。
さらに、隔壁23,32の両側の分割流路P1,P2の排気を、ウォータジャケットWJを流れる冷却液Lによって冷却することになるため、大きな冷却面積を確保し、冷却効率を高めることができる。
これらのことから、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)における熱応力の集中を抑制することができる。その結果、耐熱性のより低い材料であっても排気マニホールド20及びタービンハウジング30を形成することが可能となり、コスト低減を図ることができる。
(2)仮に、タービンハウジング30及び排気マニホールド20の各外壁の外側にウォータジャケットWJを形成するために、タービンハウジング30及び排気マニホールド20を別の外壁によって覆う構成を採用した場合には、ウォータジャケットWJの形成範囲が大きくなり、冷却液Lの流速が低く、冷却液Lが淀んで沸騰するおそれがある。
この点、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)にウォータジャケットWJを設けた本実施形態では、上述したように冷却液Lの流速を速めることができるため、冷却液Lを淀みにくくし、沸騰を抑制することができる。
(3)ウォータジャケットWJをタービンハウジング30内の隔壁32のみならず排気マニホールド20内の隔壁23にも設けて、ウォータジャケットWJを長くしている。
そのため、ウォータジャケットWJがタービンハウジング30内の隔壁32にのみ設けられる場合に比べ、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)の冷却をより促進することができる。
(4)仮に、冷却構造として、上記(2)と同様の構成を採用した場合には、タービンハウジング30及び排気マニホールド20の各外壁の外側に、ウォータジャケットWJを形成するための外壁がさらに設けられることとなり、その分、タービンハウジング30及び排気マニホールド20の各外形形状が大きくなるおそれがある。
しかし、本実施形態では、隣り合う分割流路P1,P2間の隔壁23,32の内部にのみウォータジャケットWJを設けている。タービンハウジング30及び排気マニホールド20の各外壁の外側にはウォータジャケットWJを設けていない。そのため、ウォータジャケットWJの追加に伴うタービンハウジング30及び排気マニホールド20の大型化を抑制し、全体をコンパクトに構成することができる。その結果、タービンハウジング30及び排気マニホールド20の内燃機関10への搭載性を向上させることができる。
(5)ウォータジャケットWJの下方部に冷却液Lの導入口35を設け、同ウォータジャケットWJの導入口35よりも上方側に冷却液Lの排出口36を設けている。
そのため、排気の熱によりウォータジャケットWJ内の冷却液Lの温度が上昇して気泡が発生しても、その気泡をウォータジャケットWJの外部へ速やかに排出することができる。
(6)導入口35をタービンハウジング30に設け、そのタービンハウジング30よりも上側の排気マニホールド20に排出口36を設けている。
そのため、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)について、排気マニホールド20よりも排気からの受熱量が多く、高温となりやすいと考えられるタービンハウジング30(スクロール部31)における、分割流路P1,P2間(隔壁23,32)を、受熱前で温度の低い冷却液Lによって優先して冷却することができる。
なお、冷却液Lは、ウォータジャケットWJを流れる過程で受熱するため、導入口35から離れるに従い温度が高くなる。しかし、排気マニホールド20ではタービンハウジング30(スクロール部31)よりも、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)の温度が低い。そのため、受熱により多少温度が高くなった冷却液Lであっても、この排気マニホールド20内の隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)を良好に冷却することができる。
(7)内燃機関10の排気を冷却液Lにて冷却する排気冷却装置50を、管路51を介してウォータジャケットWJの導入口35に接続し、同排気冷却装置50にて排気の冷却に用いられた後の冷却液LをウォータジャケットWJに導入するようにしている。
この排気冷却装置50も、排気マニホールド20及びタービンハウジング30も、内燃機関10に設けられるものであって互いに接近している。そのため、排気冷却装置50からウォータジャケットWJに冷却液Lを導くための管路51が短くてすみ、配管が容易となる。
なお、本発明は、次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・本発明の冷却構造は、排気マニホールド20と過給機40のタービンハウジング30とが別々に形成されていて、両者がガスケット等を介して連結される場合にも適用可能である。
・本発明の冷却構造は、4気筒とは異なる数の気筒、例えば5気筒、6気筒、8気筒等の複数の気筒を有する内燃機関にも適用可能である。
・過給機40のシャフトを回転可能に支持するベアリングハウジングに冷却液通路が設けられている場合には、その冷却液通路とウォータジャケットとを管路によって繋ぐ。そして、冷却液通路を通過して冷却に供された後の冷却液を、上記管路及び導入口35を通じてウォータジャケットWJ内に導くようにしてもよい。この場合には、追加する管路が上記実施形態よりも短くてすむ。
・ウォータジャケットWJ内を流れる冷却液としては、内燃機関本体11を冷却するための冷却液を用いてもよいし、それとは異なる冷却液を用いてもよい。例えば、専用の冷却液を用いることも可能である。
・本発明の冷却構造は、排気マニホールド20内及びタービンハウジング30内の排気流路が、3つ以上の分割流路に分割された内燃機関にも適用可能である。この場合にも、隣り合う分割流路間にウォータジャケットWJを設ける。
・排気マニホールド20及びタービンハウジング30の大きさがさほど問題とならない場合には、ウォータジャケットWJを、隣り合う分割流路P1,P2間(隔壁23,32)に加え、それらの分割流路P1,P2の外側に設けてもよい。この場合、ウォータジャケットWJを設ける対象としては、分割流路P1,P2を取り囲む外壁の内部であってもよいし、この外壁の外側であってもよい。
・上記実施形態では、導入口35をウォータジャケットWJの最下部に設けたが、この最下部よりも高い箇所に設けてもよい。
・本発明の冷却構造は、排気マニホールド20及びタービンハウジング30が上記実施形態(排気マニホールド20が上側、タービンハウジング30が下側)とは異なる位置関係をもって配置されたものにも適用可能である。
10…内燃機関、20…排気マニホールド、30…タービンハウジング、35…導入口、36…排出口、40…過給機、41…タービンホイール、50…排気冷却装置、L…冷却液、P1,P2…分割流路、WJ…ウォータジャケット。

Claims (4)

  1. 過給機のタービンホイールの外周を囲うタービンハウジングと、前記タービンハウジングの排気上流側に配置された排気マニホールドとを備え、前記排気マニホールド内及び前記タービンハウジング内には、排気通路の一部をなす排気流路が設けられ、さらに、前記排気流路が複数の分割流路に分割された内燃機関に適用され、
    隣り合う前記分割流路間であって、前記排気マニホールドから前記タービンハウジングにかけての領域には、冷却液の流通するウォータジャケットが設けられていることを特徴とする過給機付内燃機関の冷却構造。
  2. 前記ウォータジャケットに前記冷却液を導入するための導入口が前記ウォータジャケットの下方部に設けられ、前記ウォータジャケットから前記冷却液を排出するための排出口が、前記ウォータジャケットの前記導入口よりも上方側に設けられている請求項1に記載の過給機付内燃機関の冷却構造。
  3. 前記排気マニホールドは前記タービンハウジングよりも上方に配置されており、前記導入口は前記タービンハウジングに設けられ、前記排出口は前記排気マニホールドに設けられている請求項2に記載の過給機付内燃機関の冷却構造。
  4. 前記ウォータジャケットには、前記内燃機関に設けられて、前記内燃機関の排気を冷却液にて冷却する排気冷却装置が接続されており、前記排気冷却装置にて前記排気の冷却に用いられた後の前記冷却液が前記ウォータジャケットに導入される請求項1〜3のいずれか1つに記載の過給機付内燃機関の冷却構造。
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