JP2013001206A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 乗心地性能及び転がり抵抗を良好に維持しながら操縦安定性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 タイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含むカーカス層4を一対のビード部3,3間に装架し、カーカス層4を各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、ビードコア5上にゴム組成物からなるビードフィラー6を配置した空気入りタイヤにおいて、カーカス層4の本体部分4aと折り返し部分4bとの間に低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層9をビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 タイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含むカーカス層4を一対のビード部3,3間に装架し、カーカス層4を各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、ビードコア5上にゴム組成物からなるビードフィラー6を配置した空気入りタイヤにおいて、カーカス層4の本体部分4aと折り返し部分4bとの間に低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層9をビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一対のビード部間にカーカス層を装架した構造を有する空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、乗心地性能及び転がり抵抗を良好に維持しながら操縦安定性を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤは、一対のビード部間にカーカス層を装架し、このカーカス層を各ビード部に配置されたビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、ビードコア上にゴム組成物からなる断面三角形状のビードフィラーを配置した構造を有している。このような構造を有する空気入りタイヤにおいて、サイド部に補強層を追加することにより、サイド部の剛性を高めて操縦安定性を向上することが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、サイド部に補強層を追加した場合、サイド部の剛性が高くなることにより乗心地性能が悪化し、しかも転がり抵抗が増大するという問題がある。特に、近年では転がり抵抗の低減が強く求められているため、サイド部への補強層の追加は制限され、その結果、操縦安定性を改善することが難しくなっている。即ち、乗心地性能と転がり抵抗と操縦安定性に対する要求特性を同時に満足することは極めて困難である。
本発明の目的は、乗心地性能及び転がり抵抗を良好に維持しながら操縦安定性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含むカーカス層を一対のビード部間に装架し、前記カーカス層を各ビード部に配置されたビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、前記ビードコア上にゴム組成物からなるビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の本体部分と折り返し部分との間に低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層を前記ビードコア及び前記ビードフィラーを包み込むように配置したことを特徴とするものである。
本発明では、カーカス層の本体部分と折り返し部分との間に低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層をビードコア及びビードフィラーを包み込むように配置しているので、コーナリング時のように負荷が大きい走行状態では複合コードの高弾性域の物性に基づいて補強層が相対的に高い剛性を呈し、操縦安定性を向上することができる。その一方で、直進時のように負荷が低い走行状態では複合コードの低弾性域の物性に基づいて補強層が相対的に低い剛性を呈し、良好な乗心地性能及び転がり抵抗を発揮することができる。
本発明において、補強層の複合コードは応力−伸び曲線にて原点から変曲点に至る低弾性域と該変曲点を越える高弾性域とを有し、その変曲点での伸びが0.5%〜5.0%の範囲にあり、複合コードの低弾性域での剛性指数がカーカスコードの剛性指数の50%以下であり、複合コードの高弾性域での剛性指数がカーカスコードの剛性指数の100%以上であることが好ましい。上記物性を規定することにより、乗心地性能の改善と転がり抵抗の低減と操縦安定性の改善とをより効果的に実現することができる。
補強層の複合コードはカーカスコードに対して30°〜80°の角度で傾斜していることが好ましい。補強層の複合コードに上記傾斜角度を設定することにより、コーナリング時における横方向の負荷変化に基づいて複合コードが高弾性域の物性を呈するようになり、操縦安定性の向上に大きく寄与する。
カーカス層の本体部分に沿う補強層の内側部分の端末とカーカス層の折り返し部分に沿う補強層の外側部分の端末はいずれもビードフィラーの頂点よりもタイヤ径方向外側に位置し、補強層の内側部分と外側部分とが複合コードを交差させながら互いに接触していることが好ましい。このようにビードフィラーの頂点よりもタイヤ径方向外側でおいて補強層の内側部分と外側部分とを互いに接触させることにより、複合コードのバイアス効果に基づいてコーナリング時のように負荷が大きい走行状態での剛性増大効果を顕在化させて操縦安定性の改善効果を高めることができる。
ビードフィラーの高さはタイヤ断面高さの30%以下であり、補強層の内側部分及び外側部分の少なくとも一方の高さはタイヤ断面高さの40%以上であることが好ましい。この場合、直進時のように負荷が低い走行状態での剛性を低下させて乗心地性能及び転がり抵抗の改善効果を高める一方で、コーナリング時のように負荷が大きい走行状態での剛性を増加させて操縦安定性の改善効果を高めることができる。
カーカス層はその折り返し部分の端末がビードフィラーの側方に位置するようなローターンナップ構造とすることが好ましい。この場合、直進時のように負荷が低い走行状態での剛性を低下させて乗心地性能及び転がり抵抗の改善効果を高めることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。カーカスコードとしては有機繊維コードが使用され、カーカスコードのタイヤ周方向に対する角度は例えば82°〜90°の範囲に設定されている。ビードコア5の外周上にはゴム組成物からなる断面三角形状のビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部分4aと折り返し部分4bにより包み込まれている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードを使用すると良い。
ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。このベルトカバー層8は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップ材をタイヤ周方向に連続的に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。また、ベルトカバー層8は図示のようにベルト層7の幅方向の全域を覆うように配置しても良く、或いは、ベルト層7の幅方向外側のエッジ部のみを覆うように配置しても良い。ベルトカバー層8の補強コードとしては、有機繊維コードを使用すると良い。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス層4の本体部分4aと折り返し部分4bとの間には、低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層9がビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように配置されている。
より具体的には、補強層9の複合コードは、図2のグラフに示すように、応力−伸び曲線Sにて、原点Oから変曲点Cに至る低弾性域と該変曲点Cを越える高弾性域とを有している。この場合、伸び0%の状態における曲線Sに接する接線T1と、破断点において曲線Sに接する接線T2との交点Xを通る垂線と曲線Sとの交点が変曲点Cとなる。そして、補強層9の複合コードの変曲点Cでの伸びが0.5%〜5.0%の範囲となるように設定されている。
更に、複合コードの低弾性域での剛性指数はカーカスコードの剛性指数の50%以下、より好ましくは、20%〜50%の範囲に設定され、複合コードの高弾性域での剛性指数はカーカスコードの剛性指数の100%以上、より好ましくは、100%〜200%の範囲に設定されている。剛性指数とは、補強層9の複合コードの応力−伸び曲線Sの傾きから求めた弾性率と、低剛性繊維束及び高剛性繊維束の各断面積と、単位幅当たりのコード打ち込み本数(本/50mm)を掛け合わせたものである。なお、単位幅当たりのコード打ち込み本数はビードコア5の内周位置で測定したものである。
複合コードの低弾性域での剛性指数をカーカスコードの剛性指数の50%以下とすることにより、低負荷状態においては複合コードの低弾性域の物性に基づいて補強層9が相対的に低い剛性を呈し、乗心地性能及び転がり抵抗の改善に寄与する。一方、複合コードの高弾性域での剛性指数をカーカスコードの剛性指数の100%以上とすることにより、高負荷状態においては複合コードの高弾性域の物性に基づいて補強層9が相対的に高い剛性を呈し、操縦安定性の改善に寄与する。
ここで、複合コードの低剛性繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリケトン、レーヨンを挙げることができる。一方、複合コードの高剛性繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、アラミド、ポリアリレートを挙げることができる。
複合コードの太さは、総繊度が3500dtex〜9000dtexであると良い。複合コードが細過ぎると補強効果が不十分になり、逆に太過ぎると質量増加の要因となる。また、複合コードは、下式(1)で表される撚り係数Kが1700〜2400の範囲にあると良い。撚り係数Kを上記範囲に設定することで、低弾性域の物性と高弾性域の物性とをバランス良く発現させることができる。
K=T√D ・・・(1)
但し、T:コードの上撚り数(回/10cm)
D:コードの総繊度(dtex)
K=T√D ・・・(1)
但し、T:コードの上撚り数(回/10cm)
D:コードの総繊度(dtex)
上述のように構成される空気入りタイヤにおいては、カーカス層4の本体部分4aと折り返し部分4bとの間に低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層9をビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように配置しているので、補強層9が呈する剛性が走行状態に応じて変化する。
即ち、コーナリング時のように負荷が大きい走行状態では複合コードの高弾性域の物性に基づいて補強層9が相対的に高い剛性を呈し、操縦安定性を向上することができる。一方、直進時のように負荷が低い走行状態では複合コードの低弾性域の物性に基づいて補強層9が相対的に低い剛性を呈し、乗心地性能及び転がり抵抗の改善に寄与する。
上記空気入りタイヤにおいて、図3に示すように、カーカス層4のカーカスコードC4に対する補強層9の複合コードC9の傾斜角度θは30°〜80°の範囲に設定されている。補強層9の複合コードC9に傾斜角度θを上記範囲に設定することにより、コーナリング時における横方向の負荷変化に基づいて複合コードが高弾性域の物性を呈するようになり、操縦安定性の向上に大きく寄与する。傾斜角度θが30°未満であると複合コードが高弾性域の物性を呈し難くなり、逆に80°を超えると補強効果が低下する。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス層4の本体部分4aに沿う補強層9の内側部分9aの端末とカーカス層4の折り返し部分4bに沿う補強層9の外側部分9bの端末はいずれもビードフィラー6の頂点よりもタイヤ径方向外側に位置し、補強層9の内側部分9aと外側部分9bとが複合コードC9を交差させながら互いに接触している。このようにビードフィラー6の頂点よりもタイヤ径方向外側でおいて補強層9の内側部分9aと外側部分9bとを互いに接触させることにより、複合コードC9のバイアス効果に基づいてコーナリング時のように負荷が大きい走行状態での剛性増大効果を顕在化させて操縦安定性の改善効果を高めることができる。
上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ断面高さSWの基準となるビードヒール位置を基準として、ビードフィラー6の高さFHはタイヤ断面高さSHの30%以下、より好ましくは、15%〜30%の範囲に設定され、補強層9の内側部分9a及び外側部分9bの少なくとも一方の高さRHはタイヤ断面高さSHの40%以上、より好ましくは、40%〜70%の範囲に設定されている。このような高さRHは内側部分9a及び外側部分9bの両方に適用することが望ましい。ビードフィラー6の高さFHを十分に小さくすることにより、直進時のように負荷が低い走行状態での剛性を低下させて乗心地性能及び転がり抵抗の改善効果を高めることができ、補強層9の内側部分9a及び外側部分9bの少なくとも一方の高さRHを十分に大きくすることにより、コーナリング時のように負荷が大きい走行状態での剛性を増加させて操縦安定性の改善効果を高めることができる。
補強層9の内側部分9a及び外側部分9bはいずれを高くしても良いが、外側部分9bを内側部分9aよりも高くすることが望ましい。このような配置を採用した場合、加硫故障を生じ難くなり、しかも内側部分9aの端末が外側部分9bにより覆われるため耐久性の面でも有利である。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス層4はその折り返し部分4bの端末がビードフィラー6の側方に位置するようなローターンナップ構造になっている。カーカス層4の折り返し部分4bを低くすることにより、直進時のように負荷が低い走行状態での剛性を低下させて乗心地性能及び転がり抵抗の改善効果を高めることができる。
タイヤサイズ195/65R15で、タイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含むカーカス層を一対のビード部間に装架し、カーカス層を各ビード部に配置されたビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、ビードコア上にゴム組成物からなるビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、ビード部廻りの補強構造を種々異ならせた従来例1〜4、比較例1〜2及び実施例1〜3のタイヤを製作した。
従来例1〜2のタイヤは、ビード部廻りに補強層を付加していないものであり、従来例1ではカーカス層にハイターンナップ構造(Hi−TU)を採用し、従来例2ではカーカス層にローターンナップ構造(Low−TU)を採用した。従来例3のタイヤは、カーカス層の本体部分と折り返し部分との間に複数本のアラミド繊維コードを含む補強層をビードコア及びビードフィラーを包み込むように配置したものである。従来例4のタイヤは、カーカス層の折り返し部分とビードフィラーとの間に複数本のスチールコードを含む補強層を配置したものである。
比較例1のタイヤは、カーカス層の本体部分とビードフィラーとの間にナイロン繊維及びアラミド繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層を配置したものである。比較例2のタイヤは、カーカス層の折り返し部分とビードフィラーとの間にナイロン繊維及びアラミド繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層を配置したものである。
実施例1〜3のタイヤは、カーカス層の本体部分と折り返し部分との間にナイロン繊維及びアラミド繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層をビードコア及びビードフィラーを包み込むように配置したものである。
これら従来例1〜4、比較例1〜2及び実施例1〜3において、補強層の内側部分及び外側部分の高さ、複合コードの応力−伸び曲線のおける変曲点の位置、補強層のコード角度、ビードフィラーの高さ、カーカス層の材質及び構造は表1の通りである。表1において、括弧内の数値にはタイヤ断面高さに対する比率である。複合コードとしては、低弾性域での剛性指数がカーカスコードの剛性指数の33%であり、高弾性域での剛性指数がカーカスコードの剛性指数の182%であるものを用いた。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、操縦安定性、乗心地性能及び転がり抵抗を評価し、その結果を表1に併せて示した。
操縦安定性:
各試験タイヤをリムサイズ15×6JJのホイールに組付けて試験車両に装着し、前輪及び後輪の空気圧をそれぞれ230kPaとし、5人のテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示し、5人の平均値を求めた。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ15×6JJのホイールに組付けて試験車両に装着し、前輪及び後輪の空気圧をそれぞれ230kPaとし、5人のテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示し、5人の平均値を求めた。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
乗心地性能:
各試験タイヤをリムサイズ15×6JJのホイールに組付けて試験車両に装着し、前輪及び後輪の空気圧をそれぞれ230kPaとし、5人のテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示し、5人の平均値を求めた。この指数値が大きいほど乗心地性能が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ15×6JJのホイールに組付けて試験車両に装着し、前輪及び後輪の空気圧をそれぞれ230kPaとし、5人のテストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示し、5人の平均値を求めた。この指数値が大きいほど乗心地性能が優れていることを意味する。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリム組みして空気圧を230kPaに設定し、一定荷重を掛けた状態で速度を40km/hから150km/hまで徐々に増加させ、この速度範囲での転がり抵抗値を連続的に計測し、転がり抵抗値の総和を求めた。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が少ないことを意味する。
各試験タイヤをリム組みして空気圧を230kPaに設定し、一定荷重を掛けた状態で速度を40km/hから150km/hまで徐々に増加させ、この速度範囲での転がり抵抗値を連続的に計測し、転がり抵抗値の総和を求めた。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が少ないことを意味する。
表1から判るように、実施例1〜3のタイヤは、従来例1との対比において、乗心地性能及び転がり抵抗を良好に維持しながら操縦安定性を改善することができた。
これに対して、従来例2のタイヤは、補強層を付加せずにカーカス層にローターンナップ構造を採用しているため、操縦安定性が低下していた。従来例3,4のタイヤは、アラミド繊維コードやスチールコードを含む補強層をビード部廻りに付加しているため、乗心地性能が低下し、転がり抵抗が増加していた。
比較例1のタイヤは、ビードフィラーの内側に複合コードを含む補強層を配置し、その補強層の寸法を大きく設定したものであり、操縦安定性の改善効果が認められるものの、乗心地性能が低下し、転がり抵抗が増加していた。比較例2のタイヤは、ビードフィラーの外側に複合コードを含む補強層を配置し、ビードフィラーの寸法を大きく設定したものであり、操縦安定性の改善効果が認められるものの、乗心地性能が低下し、転がり抵抗が増加していた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4a 本体部分
4b 折り返し部分
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
9 補強層
9a 内側部分
9b 外側部分
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
4a 本体部分
4b 折り返し部分
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
9 補強層
9a 内側部分
9b 外側部分
Claims (6)
- タイヤ径方向に延びる複数本のカーカスコードを含むカーカス層を一対のビード部間に装架し、前記カーカス層を各ビード部に配置されたビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ折り返し、前記ビードコア上にゴム組成物からなるビードフィラーを配置した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の本体部分と折り返し部分との間に低剛性繊維及び高剛性繊維からなる複数本の複合コードを含む補強層を前記ビードコア及び前記ビードフィラーを包み込むように配置したことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 前記補強層の複合コードが応力−伸び曲線にて原点から変曲点に至る低弾性域と該変曲点を越える高弾性域とを有し、前記変曲点での伸びが0.5%〜5.0%の範囲にあり、前記複合コードの低弾性域での剛性指数が前記カーカスコードの剛性指数の50%以下であり、前記複合コードの高弾性域での剛性指数が前記カーカスコードの剛性指数の100%以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強層の複合コードが前記カーカスコードに対して30°〜80°の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス層の本体部分に沿う前記補強層の内側部分の端末と前記カーカス層の折り返し部分に沿う前記補強層の外側部分の端末がいずれも前記ビードフィラーの頂点よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記補強層の内側部分と外側部分とが前記複合コードを交差させながら互いに接触していることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ビードフィラーの高さがタイヤ断面高さの30%以下であり、前記補強層の内側部分及び外側部分の少なくとも一方の高さがタイヤ断面高さの40%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス層をその折り返し部分の端末が前記ビードフィラーの側方に位置するようなローターンナップ構造としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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