JP2012533851A - 高温性能電極を含むスパークプラグ - Google Patents

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Abstract

スパークプラグ(20)は、スパーク端部(28,32)を有する少なくとも1つの電極(22,24)を含む。スパーク端部(28,32)は、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを含む高温性能合金で形成される。スパーク端部(28,32)は火花接触面(36,44)を呈し、内燃機関の中のスパークプラグ(20)の使用の際などの少なくとも500℃の温度で火花接触面(36,44)に酸化クロム(Cr2O3)の層(50)が形成する。Cr2O3の層(50)は、燃焼室の極端な条件からスパーク端部32,38の大部分を保護し、侵食、腐食、および球状化を防止する。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2009年7月15日に出願された米国仮出願連続番号第61/225,615号の優先権を主張し、これがここに引用により援用される。
発明の背景
1.発明の分野
本発明は内燃機関のスパークプラグに向けられており、より特定的には高温性能電極を含むスパークプラグに向けられている。
2.先行技術の説明
スパークプラグは内燃機関中で燃焼を開始するのに広く用いられている。スパークプラグは典型的に、セラミック絶縁体と、セラミック絶縁体を取囲む導電性シェルと、セラミック絶縁体中に配設される中央電極と、導電性シェルに動作するように取付けられる接地電極とを含む。電極は各々、先端、円板、リベット、または他の形状の部分などのスパーク端部を有する。各々のスパーク端部は火花接触面を含む外面を呈する。スパーク端部の火花接触面は典型的に、互いに近接して位置し、その間に火花ギャップを規定する露出した平面である。そのようなスパークプラグは、中央電極と接地電極との間の火花ギャップを飛び越える電気スパークを発することによりエンジンシリンダ中のガスに点火し、その点火がエンジンの仕事工程を生み出す。
内燃機関の性質により、スパークプラグは少なくとも500℃という高温の極端な環境中およびさまざまな腐食性燃焼ガス中で動作するが、これは伝統的にスパークプラグの寿命を縮めていた。スパーク端部または電極のスパーク端部に隣接する材料は、スパークプラグの動作中の電気アークの高いアーク温度によって生じる局所化された蒸発のために電気的侵食も受ける。電極は、特にスパーク端部でさまざまな粒子の成長および酸化にも遭遇することがある。時間が経つにつれ、電気スパーク侵食、粒子、および酸化は中央電極と接地電極との間の火花の質を低下させ、これは次にスパークプラグの性能ならびに結果的に生じる点火および燃焼に影響を及ぼす。
既存のスパークプラグ電極はしばしば、腐食および酸化に対して耐性が高い純NiまたはNi合金などのニッケル(Ni)材料で形成される。しかしながら、そのようなNi電極は著しい量の電気スパーク侵食を受けるため、スパークプラグにおけるそれらの使用が限定されてしまう。
電気スパーク侵食の量を低減しかつNi電極の性能を向上しようとして、貴金属材料で形成されるスパーク端部がNi材料で形成されるベースに取付けられた。貴金属材料は典型的に、純Ptまたはその合金などの白金(Pt)材料である。Pt材料で形成されるスパーク端部は電気スパーク侵食の速度が遅いため、したがって電極の性能を向上させる。しかしながら、そのような貴金属の高コストは、全電極を通したそれらの使用を限定してしまう。
さらに、Pt材料は火花および燃焼室の極端な条件に晒されると過剰な酸化により球状化または橋絡するため、スパーク端部におけるPt材料の使用は限定されてしまう。図7は、Pt合金で形成され、スパーク端部に形成された金属球を含む先行技術のスパーク端部を示す。金属球は典型的に時間とともに成長し、中央電極と接地電極との間の火花ギャップを橋絡することがある。橋絡は典型的に電極の性能を妨げ、これは次に、パワー出力、燃費、エンジン性能、および排気を含めて、結果的に生じる点火および燃焼に影響を及ぼす。
スパーク端部は純Irまたはその合金などのイリジウム(Ir)材料でも形成された。Ir材料は、Ni材料およびPt材料が遭遇する球状化またはスパーク侵食に遭遇しない。しかしながら、Ir材料の使用は限定される。なぜなら、そのような材料はカルシウム(Ca)およびリン(P)の存在下で腐食するからである。CaおよびPはしばしばエンジンオイルおよびオイル添加剤中に存在し、内燃機関中のスパークプラグの動作の際にスパーク端部がこれに露出する。最近、エンジンメーカーが、より多くのエンジンオイルが合金化されて燃焼室に染み出ることにより、摩擦を低減して燃費を向上させようとするにつれて、燃焼材料中のCaおよびPの量が増している。
発明の要約および利点
発明の1つの局面は、高温性能合金で形成されるスパーク端部を有する少なくとも1つの電極を備えるスパークプラグを提供する。高温性能合金は、高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを含む。
発明の別の局面は、高温性能合金で形成されるスパーク端部を有する内燃機関のスパークプラグにおける使用のための電極を提供する。高温性能合金は、高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを含む。
発明の別の局面は、スパーク端部を有する電極を含むスパークプラグを作製する方法であって、クロム、パラジウム、ならびにモリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つを含むパワー金属材料を与えるステップと、粉末金属材料を電極のスパーク端部に成形するステップと、高温性能合金を与えるように当該粉末金属材料を加熱するステップとを備え、高温性能合金は、高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを備える、方法を提供する。
高温性能合金で形成されるスパーク端部は、Ni材料で形成されるスパーク端部によって与えられる耐腐食性および耐酸化性と同様の高耐腐食性および高耐酸化性を与える。しかしながら、Ni材料とは異なって、高温性能合金も電気スパーク侵食に耐性があるため、高温性能合金は電極のスパーク端部により適している。
高温性能合金の電気スパーク侵食速度はPtおよびPt−Ni材料の電気スパーク侵食速度とほぼ等しい。しかしながら、高温性能合金は500℃よりも高い温度で球状化しないため、高温性能合金は電極のスパーク端部により適している。このように、高温性能合金で形成されるスパーク端部はスパークプラグ20の向上した性能を与える。
本発明は、添付の図面と関連して考慮されると、以下の詳細な説明を参照してより十分に理解されるため、本発明の他の利点が容易に認められるであろう。
少なくとも500℃の温度に晒される前の、本発明の1つの実施形態に従うスパークプラグの長手方向断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒された後の、図1aのスパークプラグのスパーク端部の拡大断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒される前の、第2の実施形態の中央電極の長手方向断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒される前の、Pdのコーティングを含む第3の実施形態の中央電極の断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒された後の、図3aの中央電極の断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒される前の、第4の実施形態の接地電極の長手方向断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒される前の、第5の実施形態の接地電極の長手方向断面図である。 少なくとも500℃の温度に晒された後の、図5aの接地電極の長手方向断面図である。 発明例および比較例のスパーク侵食速度を図示するグラフの図である。 球状化を示す、先行技術のPt合金で形成される火花接触面の断面図である。
発明の詳細な説明
図1aを参照して、内燃機関中の燃料と空気との混合物に点火するための代表的なスパークプラグ20を示す。発明の1つの局面は、高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38を有する電極22,24を提供する。スパーク端部32,38は、図1bに示されるような、火花接触面36,44を含む外面34,42を呈する。高温性能合金は、高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロム(Cr)と、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウム(Pd)と、モリブデン(Mo)およびタングステン(W)のうち少なくとも1つから実質的になる残部とを含む。1つの実施形態では、スパーク端部32,38は、図1bに示されるように、内燃機関中のスパークプラグ20の使用の際など少なくとも500℃の温度で火花接触面36,44に酸化クロム(Cr23)の層50を含む。高温性能合金は、顕著な電気スパーク侵食、腐食、球状化、または酸化なしに500℃よりも高い温度で十分な性能を提供する。このように、高温性能合金はスパークプラグ20の向上した性能を与える。
高温性能合金の各々の元素の存在および量は、高温性能合金を焼結した後に定められる。各々の元素の重量パーセントは高温性能合金の合計重量に基づく。各々の個別の元素の重量パーセントは、まず高温性能合金中の個別の元素の質量を測定し、個別の元素の質量を高温性能合金の合計質量で除算することによって定められる。高温性能合金中の各々の元素の存在および量は、化学分析によってまたはスパーク端部32,38のエネルギ分散性スペクトル(E.D.S.)を見ることによって検出されてもよい。E.D.S.は走査型電子顕微鏡(S.E.M.)器具によって生成されてもよい。
高温性能合金は、高温性能合金の酸化性能に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のCrを含む。Crの量は、Cr23層50の存在、量、および厚みに直接に影響する。1つの実施形態では、高温性能合金は、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のCrを含む。別の実施形態では、高温性能合金は15.0重量パーセントから58.0重量パーセントの量のCrを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は23.0重量パーセントから47.0重量パーセントの量のCrを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は少なくとも10.0重量パーセントの量のCrを含む。別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも24.0重量パーセントの量のCrを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも43.0重量パーセントの量のCrを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は59.0重量パーセント未満の量のCrを含む。別の実施形態では、高温性能合金は55.0重量パーセント未満の量のCrを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は30.0重量パーセント未満の量のCrを含む。
高温性能合金は、高温性能合金の酸化性能に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のPdを含む。1つの実施形態では、高温性能合金は0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のPdを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.9重量パーセントから7.6重量パーセントの量のPdを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は3.6重量パーセントから5.0重量パーセントの量のPdを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.5重量パーセントの量のPdを含む。別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも1.6重量パーセントの量のPdを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも6.3重量パーセントの量のPdを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は10.0重量パーセント未満の量のPdを含む。別の実施形態では、高温性能合金は8.4重量パーセント未満の量のPdを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は3.0重量パーセント未満の量のPdを含む。
高温性能合金は、高温性能合金のスパーク侵食速度に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。1つの実施形態では、高温性能合金はMoおよびWのうち少なくとも1つからなる残部を含む。MoおよびWのうち少なくとも1つの重量パーセントは、高温性能合金中のMoの重量パーセントと高温性能合金中のWの重量パーセントとの和に等しい。MoおよびWの重量パーセントは、まず高温性能合金中のMoの質量を測定しかつ高温性能合金中のWの質量を測定し、Moの質量とWの質量との和を求めて、次に和を高温性能合金の合計質量で除算することによって定められる。
1つの実施形態では、高温性能合金は10.5重量パーセントから90.0重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。換言すると、高温性能合金の残部は10.5重量パーセントから90.0重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。別の実施形態では、高温性能合金は24.8重量パーセントから85.2重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は30.5重量パーセントから71.4重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は、少なくとも10.5重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも30.4重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つである。また別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも41.9重量パーセントの量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は90.5重量パーセント未満の量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。別の実施形態では、高温性能合金は84.5重量パーセント未満の量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は60.3重量パーセント未満の量のMoおよびWのうち少なくとも1つを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は10.5重量パーセントから90.0重量パーセントの量のMoを含む。別の実施形態では、高温性能合金は25.7重量パーセントから79.2重量パーセントの量のMoを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は32.4重量パーセントから66.4重量パーセントの量のMoを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は10.5重量パーセントから90.0重量パーセントの量のWを含む。別の実施形態では、高温性能合金は22.3重量パーセントから77.1重量パーセントの量のWを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は31.1重量パーセントから50.9重量パーセントの量のWを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は、1.0重量パーセントから89.0重量パーセントの量のMoと1.0重量パーセントから89.0重量パーセントの量のWとを含む。別の実施形態では、高温性能合金は、1.0重量パーセントから30.0重量パーセントの量のMoと35.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のWとを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は、23.0重量パーセントから29.7重量パーセントの量のMoと4.2重量パーセントから21.9重量パーセントの量のWとを含む。
1つの実施形態では、スパーク端部32,38は、図3bおよび図5bに示されるように、内燃機関中のスパークプラグ20の使用の際など少なくとも500℃の温度で火花接触面36,44にCr23層50を含む。高温性能合金が典型的に内燃機関の動作温度である少なくとも500℃の温度に加熱されると、Cr23層50は、図3bおよび図5bに示されるように、火花接触面36,44に沿って形成する。Cr23層50は密でありかつ安定しており、形成自由エネルギが低い。このように、Cr23層50はスパーク端部32,38の大部分を侵食、腐食から保護し、火花および燃焼室の極端な条件によるスパーク端部32,38における球状化を防止する。典型的に、Cr23層50は、火花接触面36,44を含むスパーク端部32,38の全外面34,42に沿って形成する。しかしながら、Cr23層50は全火花接触面36,44に沿ってのみ存在したり、火花接触面36,44の一部にのみ存在したり、全火花接触面36,44および外面34,42の一部にのみ存在したり、または火花接触面36,44の一部および外面34,42の一部にのみ存在してもよい。このように少なくとも500℃の温度で、スパーク端部32,38は、スパーク端部32,38の大部分がCr、Pd、ならびにMoおよびWのうち少なくとも1つから実質的になる残部を含み、外面34,42がCr23層50を含む勾配構造を備える。スパーク端部32,38の大部分にはCr23層50が存在しない。Cr23層50が火花接触面36,44に一旦形成されると、Cr23層50はすべての温度で存在したままである。
Cr23層50はスパーク端部32,38の酸化性能に実質的に影響を及ぼす厚みを有する。この厚みは、少なくとも500℃の温度でのスパークプラグ20の動作の際にスパーク毎の十分な放電電圧およびアブレーション量も与える。Cr23層50の存在、量、および厚みは、スパーク端部32,38を少なくとも500℃に加熱し、スパーク端部32,38に対して化学的分析を行うことによって、またはS.E.M.器具を用いてスパーク端部32,38のエネルギ分散性スペクトル(E.D.S.)を生成しかつ見ることによって、検出されてもよい。
1つの実施形態では、Cr23層50は0.10マイクロメートル(μm)から10.0μmの厚みを有する。別の実施形態では、Cr23層50は0.20μmから8.5μmの厚みを有する。また別の実施形態では、Cr23層50は1.8μmから6.3μmの厚みを有する。1つの実施形態では、Cr23層50の厚みは、スパーク端部32,38の全外面34,42および火花接触面36,44に沿って一貫している。別の実施形態では、Cr23層50の厚みは外面34,42および火花接触面36,44に沿って異なる。
以上で言及したように、Crの量は、Cr23層50の存在、量、および厚みに直接に影響する。スパーク端部32,38の高温性能合金は、Cr23層50がスパーク端部32,38の酸化性能に実質的に影響を及ぼす厚みを有するために、少なくとも10.0重量パーセントの量のCrを要件とする。しかしながら、Crが60.0重量パーセントよりも多い量存在すると、Cr23層50の厚みは10.0μmよりも大きくなり、これは、スパークプラグ20の動作の際のスパークごとの増大したかつ所望されない放電電圧およびアブレーション量をもたらしてしまうことがある。
1つの実施形態では、高温性能合金は、高温性能合金の酸化性能に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のイットリウム(Y)を含む。Yは、スパーク端部32,38の大部分へのCr23層50の接着性を増す。1つの実施形態では、高温性能合金は0.001重量パーセントから0.200重量パーセントの量のYを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.040重量パーセントから0.150重量パーセントの量のYを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.130重量パーセントから0.174重量パーセントの量のYを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.001重量パーセントの量のYを含む。別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.036重量パーセントの量のYを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.090重量パーセントの量のYを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は0.200重量パーセントまでの量のYを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.175重量パーセントまでの量のYを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.110重量パーセントまでの量のYを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は、高温性能合金の酸化性能に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のシリコン(Si)を含む。1つの実施形態では、高温性能合金は0.001重量パーセントから0.500重量パーセントの量のSiを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.009重量パーセントから0.441重量パーセントの量のSiを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.010重量パーセントから0.391重量パーセントの量のSiを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.001重量パーセントの量のSiを含む。別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.010重量パーセントの量のSiを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.200重量パーセントの量のSiを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は0.500重量パーセントまでの量のSiを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.450重量パーセントまでの量のSiを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.388重量パーセントまでの量のSiを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は、高温性能合金の酸化性能に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のSiおよびマンガン(Mn)のうち少なくとも1つを含む。SiおよびMnのうち少なくとも1つの重量パーセントは、高温性能合金中のSiの重量パーセントと高温性能合金中のMnの重量パーセントとの和に等しい。以上で言及したように、1つの実施形態では、Siの重量パーセントは高温性能合金の0.500重量パーセントに限られる。SiおよびMnの重量パーセントは、まず高温性能合金中のSiの質量および高温性能合金中のMnの質量を測定し、Siの質量とMnの質量との和を求めて、次に高温性能合金の合計質量で和を除算することによって定められる。
1つの実施形態では、高温性能合金は0.001重量パーセントから2.000重量パーセントの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.055重量パーセントから1.600重量パーセントの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.690重量パーセントから1.100重量パーセントの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。以上述べたように、Siの重量パーセントは高温性能合金の0.500重量パーセントに限られている。
1つの実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.001重量パーセントの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.066重量パーセントの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は少なくとも0.990重量パーセントの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は2.000重量パーセントまでの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。別の実施形態では、高温性能合金は1.700重量パーセントまでの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.953重量パーセントまでの量のSiおよびMnのうち少なくとも1つを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は0.001重量パーセントから2.000重量パーセントの量のMnを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.077重量パーセントから1.922重量パーセントの量のMnを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.188重量パーセントから1.550重量パーセントの量のMnを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金は0.001重量パーセントから1.900重量パーセントの量のSiと0.001重量パーセントから1.900重量パーセントの量のMnとを含む。別の実施形態では、高温性能合金は0.001重量パーセントから0.500重量パーセントの量のSiと0.5重量パーセントから1.950重量パーセントの量のMnとを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.540重量パーセントから1.800重量パーセントの量のSiと0.001重量パーセントから0.780重量パーセントの量のMnとを含む。
1つの実施形態では、高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38は、意図的に加えられるニッケル(Ni)を全く含まず、実質的にNiが全くない。1つの実施形態では、高温性能合金は5.0重量パーセント未満の量のNiを含む。別の実施形態では、高温性能合金は2.7重量パーセント未満の量のNiを含む。また別の実施形態では、高温性能合金は0.2重量パーセント未満の量のNiを含む。
1つの実施形態では、スパーク端部32,38は、図3aおよび図3bに示されるように、火花接触面36,44を含む外面34,42に沿ってパラジウム(Pd)のコーティング48を含む。以上述べたように、スパーク端部32,38の大部分は、Cr、Pd、ならびにMoおよびWのうち少なくとも1つから実質的になる残部を含む。Pdコーティング48はスパーク端部32,38の大部分の上に配設されるため、スパーク端部32,38はすべての温度において勾配構造を備える。スパーク端部32,38が典型的に内燃機関の動作温度である少なくとも500℃の温度に加熱されると、図3bに示されるように、Cr23層50がPdコーティング48に沿って形成する。
Pdコーティング48は、電解めっきなどのミクロコーティングプロセスによって電極22,24のスパーク端部32,38に塗布される。Pdコーティング48はスパーク端部32,38の全外面34,42に沿って配設されたり、全火花接触面36,44に沿ってのみ存在したり、外面34,42の一部にのみ存在したり、または火花接触面36,44の一部にのみ存在したりしてもよい。Pdコーティング48の存在、量、および厚みは、スパーク端部32,38を少なくとも500℃の温度に加熱しかつスパーク端部32,38に対して化学的分析を行なうことによって、またはS.E.M.器具を用いてスパーク端部32,38のエネルギ分散性スペクトル(E.D.S.)を生成しかつ見ることによって検出されてもよい。
Pdコーティング48は、スパーク端部32,38の酸化性能に実質的に影響を及ぼす厚みを有する。1つの実施形態では、Pdコーティング48は1.0μmから1000.0μmまたは1.0ミリメートル(mm)の厚みを有する。別の実施形態では、Pdコーティング48は9.0μmから900.0μmの厚みを有する。また別の実施形態では、Pdコーティング48は55.0μmから700.0μmの厚みを有する。1つの実施形態では、Pdコーティング48の厚みはスパーク端部32,38の全外面34,42および火花接触面36,44に沿って一貫している。別の実施形態では、Pdコーティング48の厚みは外面34,42および火花接触面36,44に沿って異なる。
1つの実施形態では、Pdコーティング48は少なくとも2.0μmの厚みを有する。別の実施形態では、Pdコーティング48は少なくとも64.0μmの厚みを有する。別の実施形態では、Pdコーティング48は少なくとも390.0μmの厚みを有する。
1つの実施形態では、Pdコーティング48は1000.0μmまでの厚みを有する。別の実施形態では、Pdコーティング48は534.0μmまでの厚みを有する。別の実施形態では、Pdコーティング48は90.0μmまでの厚みを有する。
以上述べたように、発明の1つの局面は、内燃機関中の燃料と空気との混合物に点火するためのスパークプラグ20を提供する。図1の代表的なスパークプラグ20は中央電極22および接地電極24を含み、それぞれ高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38を含む。しかしながら、別の実施形態では、中央電極22のみが高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38を含み、接地電極24はこれを含まない。また別の実施形態では、接地電極24のみが高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38を含み、中央電極22はこれを含まない。
各々の電極22,24のスパーク端部32,38は、先端、パッド、円板、球状、リベット、または他の形状の部分であってもよい。以上言及したように、スパーク端部32,38のうち少なくとも一方、しかし好ましくはスパークプラグ20の両方のスパーク端部32,38は高温性能合金を含む。高温性能合金は粉末金属材料で作製されてもよい。粉末金属材料はプレス成形または技術分野で公知の他の方法によって電極(22,24)のスパーク端部(28,32)に成形される。さらに、焼結またはアーク溶融によって粉末金属材料を加熱するなどのさまざまな冶金プロセスによって粉末金属材料を高温性能合金に作製してもよい。
図1の代表的なスパークプラグ20はセラミック材料の絶縁体26と導電性金属材料のシェル28とも含む。セラミック絶縁体26はほぼ環状であり、金属シェル28がセラミック絶縁体26の一部を取囲むように金属シェル28内部に支持可能に載置される。
代表的なスパークプラグ20の中央電極22はセラミック絶縁体26の軸方向ボア内に載置される。中央電極22は第1のベース構成要素30と第1のスパーク端部32とを含む。第1のスパーク端部32は、図1bに示されるように、第1の火花接触面36を含む第1の外面34を呈する。第1の火花接触面36はセラミック絶縁体26の前方端を越えて延在する。
1つの実施形態では、高温性能合金で形成される第1のスパーク端部32は、図1a、図1b、および図2に示されるように第1のベース構成要素30から独立している。第1のスパーク端部32は第1のベース構成要素30に取付けられる。第1のスパーク端部32は第1のベース構成要素40に固定して溶接されるか、これに接着されるか、またはそれ以外のやり方で取付けられてもよい。1つの実施形態では、第1のベース構成要素30はニッケルまたはニッケル合金を含む。しかしながら、以上述べたように、高温性能合金で形成される第1のスパーク端部32は、意図的に加えられるNiを全く含まず、実質的にNiが全くない。また別の実施形態では、図2に示されるように、第1のベース構成要素30は、純銅または銅合金などの銅材料の第1のコア31を含む。
1つの実施形態では、中央電極22の第1のベース構成要素30の少なくとも一部も高温性能合金で形成される。第1のベース構成要素30および第1のスパーク端部32は、図3aおよび図3bに示されるように、互いと一体である。先行技術の貴金属材料と比較して高温性能合金の高い熱伝導率および比較的低いコストにより、中央電極22全体を高温性能合金から形成することができる。
代表的なスパークプラグ20の接地電極24は、図1に示されるように、金属シェル28の前方端面に固定して溶接されるかまたはそれ以外のやり方で取付けられる。接地電極24は第2のベース構成要素40および第2のスパーク端部38を含む。第2のスパーク端部38は、図1bに示されるように、第2の火花接触面44を含む第2の外面42を呈する。第2の火花接触面44は中央電極22の第1の火花接触面36に近接して位置する。火花接触面36,44は、図1aおよび図1bに示されるように、その間に火花ギャップ46を規定する。
1つの実施形態では、高温性能合金で形成される第2のスパーク端部38は、図1a、図1b、および図4に示されるように、第2のベース構成要素40から独立している。接地電極24は第2のベース構成要素30に取付けられる。第2のスパーク端部38は第2のベース構成要素40に固定して溶接されるか、これに接着されるか、またはそれ以外のやり方で取付けられてもよい。1つの実施形態では、第2のベース構成要素30はNiまたはNi合金を含む。しかしながら、以上述べたように、高温性能合金で形成される第2のスパーク端部38は、意図的に加えられるNiを全く含まず、実質的にNiが全くない。また別の実施形態では、第2のベース構成要素30は、図4に示されるように、純銅または銅合金などの銅材料の第2のコア33を含む。
1つの実施形態では、接地電極24の第2のベース構成要素40の少なくとも一部も高温性能合金から形成される。第2のベース構成要素40および第2のスパーク端部38は、図5aおよび図5bに示されるように、互いと一体である。先行技術の貴金属スパーク端部32,38と比較して高温性能合金の高い熱伝導率および比較的低いコストにより、接地電極24全体を高温性能合金で形成することができる。
1つの実施例の実施形態では、高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38は、49.0重量パーセントの量のCrと、2.0重量パーセントの量のPdと、49.0重量パーセントの量のタングステンとを含む。高温性能合金は粉末金属で作製され、直径が0.7ミリメートルおよび厚みが1.0ミリメートルの最終的な円板形状に焼結される。
第2の実施例の実施形態では、高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38は、39.0重量パーセントの量のCrと、2.0重量パーセントの量のPdと、59.0重量パーセントの量のタングステンとを含む。高温性能合金は粉末金属から形成され、最終的な形状に焼結される。
実験1−ホットスパーク侵食速度
第2の実験では、実施例1および実施例2のスパーク端部32,38のホットスパーク侵食速度ならびに高温性能合金で形成される8個の付加的な実施例のスパーク端部32,38を、先行技術の貴金属合金または先行技術のニッケル合金で形成される比較例のスパーク端部のホットスパーク侵食速度と比較した。比較例のスパーク端部は実施例のスパーク端部32,38と同じ寸法を含み、直径が0.7ミリメートルおよび厚みが1.0ミリメートルである。実施例のスパーク端部32,38および比較例のスパーク端部の先行技術の合金の組成を表1に列挙する。
実施例のスパーク端部32,38および比較例のスパーク端部を内燃機関の条件と同様の条件下で試験した。ホットスパーク侵食試験は発火条件と温度条件との両方の環境をシミュレーションする。陰極としてサンプルを300時間試験について試験した。スパークプラグ20の電極22,24の典型的な動作温度である775℃の温度にサンプルを加熱し、全300時間の間この温度に維持した。試験中、20KVの火花電圧も300時間維持した。発火周波数は158Hzであった。侵食速度は、サンプルに印加されるスパークごとの摩耗して消滅するサンプルの材料の量と等しい。侵食速度は高温性能合金の容量安定性の指標を与える。侵食速度はμm3/スパークで測定される。サンプルの侵食速度は2つの侵食メカニズム、すなわち高温酸化侵食およびスパーク侵食、による侵食の速度を含む。ホットスパーク侵食実験のサンプルの侵食速度は実際の燃焼機関で用いられるスパーク端部の侵食速度と同様である。高温性能合金で形成される実施例のスパーク端部32,38の侵食速度および比較例のスパーク端部の侵食速度も表1に示す。スパーク侵食速度試験のグラフでの表示を図6に示す。
実験の結論
高温性能合金で形成される実施例のスパーク端部32,38のホット電気スパーク侵食速度は先行技術のPtおよびPt−Ni材料の侵食速度とほぼ等しい。しかしながら、高温性能合金で形成される実施例のスパーク端部32,38は500℃よりも高い温度で球状化しないため、高温性能合金はスパークプラグ電極22,24により適している。さらに、発明の合金のコストはPtおよびPt−Ni合金などの貴金属よりも大幅に低く、かつこれらはより容易に入手可能である。このように、高温性能合金で形成されるスパーク端部32,38はスパークプラグ20の向上した性能を与える。
明白なことであるが、本発明の多数の修正例および変形例が以上の教示に照らして可能であり、添付の請求項の範囲内にある限り、具体的に記載される以外の態様で実践されてもよい。さらに、請求項中の参照番号は単に便宜上のものであり、如何なる態様でも限定的なものとして解釈されるべきではない。

Claims (20)

  1. スパークプラグ(20)であって、
    スパーク端部(28,32)を有する少なくとも1つの電極(22,24)を備え、
    前記スパーク端部(28,32)は高温性能合金を含み、
    前記高温性能合金は、前記高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを含む、スパークプラグ(20)。
  2. 前記スパーク端部(28,32)は火花接触面(36,44)を有し、少なくとも約500℃の温度で前記火花接触面(36,44)に酸化クロム(Cr23)の層50を含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  3. 前記スパーク端部(28,32)は前記火花接触面(36,44)を含む外面(34,42)を有し、前記面(34,36,42,44)の各々は少なくとも約500℃の温度で前記酸化クロム(Cr23)の層50を含む、請求項2に記載のスパークプラグ(20)。
  4. 前記高温性能合金は5.0重量パーセント未満の量のニッケルを含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  5. 前記高温性能合金は0.2重量パーセントまでの量のイットリウムを含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  6. 前記高温性能合金は2.0重量パーセントまでの量のシリコンおよびマンガンのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  7. 前記高温性能合金は0.5重量パーセントまでの量のシリコンを含む、請求項6に記載のスパークプラグ(20)。
  8. 前記スパーク端部(28,32)は外面(34,42)を有し、前記外面(34,42)に厚みが1.0ミリメートル未満のパラジウムのコーティング48を含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  9. 前記残部は10.5重量パーセントから90.0重量パーセントの量のモリブデンおよびタングステンのうち前記少なくとも1つを含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  10. 前記高温性能合金は、30.0重量パーセントから55.0重量パーセントの量のクロムと、1.0重量パーセントから3.0重量パーセントの量のパラジウムと、40.0重量パーセントから55.0重量パーセントの量のタングステンとを含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  11. 前記高温性能合金は、20.0重量パーセントから40.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから2.5重量パーセントの量のパラジウムと、25.0重量パーセントから45.0重量パーセントの量のタングステンと、25.0重量パーセントから45.0重量パーセントの量のモリブデンとを含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  12. 前記電極(22,24)はベース構成要素(30,40)を含み、前記ベース構成要素(30,40)および前記スパーク端部(28,32)は互いから独立しており、前記スパーク端部(28,32)は前記ベース構成要素(30,40)に取付けられる、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  13. 前記電極(22,24)は、少なくとも部分的に前記高温性能合金で形成されるベース構成要素(30,40)を含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  14. 前記ベース構成要素(30,40)および前記スパーク端部(28,32)は互いと一体である、請求項13に記載のスパークプラグ(20)。
  15. 前記電極(22,24)の前記ベース構成要素(30,40)は銅材料のコア(31,33)を含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  16. 中央電極(22)および接地電極(24)を含む、請求項1に記載のスパークプラグ(20)。
  17. 軸方向のボアを有する、セラミック材料からなる絶縁体(26)を含み、
    前記中央電極(22)は前記絶縁体(26)の前記軸方向ボアの中に配設され、さらに
    前記絶縁体(26)を取囲む導電性金属材料からなるシェル(28)を含み、
    前記接地電極(24)は前記シェル(28)に取付けられる、請求項16に記載のスパークプラグ(20)。
  18. スパークプラグ(20)における使用のための電極(22,24)であって、
    高温性能合金を含むスパーク端部(28,32)を備え、
    前記高温性能合金は、前記高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを含む、電極(22,24)。
  19. スパーク端部(28,32)を有する電極(22,24)を含むスパークプラグ(20)を作製する方法であって、
    クロム、パラジウム、ならびにモリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つを含むパワー金属材料を与えるステップと、
    粉末金属材料を電極(22,24)のスパーク端部(28,32)に成形するステップと、
    高温性能合金を与えるように粉末金属材料を加熱するステップとを備え、高温性能合金は、高温性能合金の重量パーセントで、10.0重量パーセントから60.0重量パーセントの量のクロムと、0.5重量パーセントから10.0重量パーセントの量のパラジウムと、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも1つから実質的になる残部とを備える、方法。
  20. 粉末金属材料を加熱する前にパラジウムのコーティング48を粉末金属材料に塗布するステップを含む、請求項19に記載の方法。
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