JP2012530604A - ヒドロホルミル化方法のためのホスファイトを含む触媒 - Google Patents

ヒドロホルミル化方法のためのホスファイトを含む触媒 Download PDF

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Abstract

一般式(I):
Figure 2012530604

(式中Rは、1〜30個の炭素原子を含むアルキルまたはアリール基であり;Ar1及びAr2は、4〜30個の炭素原子を含むアリール基であり;R1〜R6は、H、或いは1〜40個の炭素原子を含むアルキルまたはアリール炭化水素基であり;且つXは、連結基または単純化学結合である)の構造を有する新規の3価の有機ホスファイトリガンドが開発され、且つエチレン性不飽和物質のためのヒドロホルミル化方法に極めて活性であることが見出された。Rh金属を有するこれらのリガンドから調製された触媒溶液は、単純アルケンの並外れた“リガンド加速効果”、すなわちリガンド濃度が増加するにつれて、ヒドロホルミル化活性が増加することを示し、且つ典型的なヒドロホルミル化条件下で、直鎖または分岐のアルデヒドを生産することができる。

Description

本発明は、一般に、ホスファイト化合物、同化合物を含む触媒溶液、及び触媒溶液を用いるヒドロホルミル化方法に関する。
オキソ反応としても公知であるヒドロホルミル化反応は、1モルのオレフィンとそれぞれ1モルの水素及び一酸化炭素との反応によるアルデヒドの調製のための商業用プロセスにおいて広く用いられている。反応の1つの用途は、プロピレンからのノルマル−及びイソ−ブチルアルデヒドの調製におけるものである。ノルマルアルデヒド生成物の量対イソアルデヒド生成物の量の比率は、典型的にノルマル対イソ(N:I)または(N/I)、或いはノルマル対分岐(N:B)比率と呼ばれる。プロピレンの場合は、プロピレンから得られたノルマル−及びイソ−ブチルアルデヒドは、例えば、n−ブタノール、2−エチル―ヘキサノール、n−酪酸、イソ―ブタノール、ネオ―ペンチルグリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、並びに2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのモノ−イソ酪酸及びジ−イソ酪酸エステル等の多くの商業的に価値のある化学製品に次々に変換される。
ほとんどの場合では、リンリガンド含有触媒は、オキソプロセス(いわゆる“低圧ヒドロホルミル化プロセス”)のために使用される。リンリガンドは、金属を安定させることができるだけでなく、触媒活性及び選択性を調節することもできる。オキソ触媒活性は、しばしばリンリガンドの量が増加するにつれて減少するが、触媒安定性は、増加するリガンドの量に伴い増加する。したがって、増加した安定性及び減少した触媒活性の間の妥協点の結果であるオキソ反応器を操作するためのリンリガンドの最適濃度が存在する。
実際には、分解及び他の理由のために、リンリガンドの段階的な損失は避けられない。オーバーフロー反応器等のいくつかの場合では、生成物から触媒を分離するのに要求される高温に起因して、リガンドの分解が悪化され得る。実際には、新しいリンリガンドを定期的に反応器に補充して、リガンドの損失を補う必要がある。
したがって、当業界において、より高濃度で触媒を安定させるだけではなく、かかる濃度で触媒活性を増加させ得るリガンドの必要性が存在する。
発明の概要
新規のホスファイトリガンド濃度を単に増加させることによって、実質的にRh触媒活性を増加させ得るリガンドの分類が発見された。いくつかの態様では、リガンドは、増強した触媒安定性、増加した生産速度、及びリガンドを補充する必要性が取り除かれることによる減少した日常操作コスト等の1つ以上の利益を提供する。
1つの観点では、本発明は、式(I):
Figure 2012530604
(式中Rは、1〜30個の炭素原子を含むアルキル基またはアリール基であり;
Ar1及びAr2は、それぞれ独立して4〜30個の炭素原子を含むアリール基であり;
R1〜R6は、それぞれ独立してH及び1〜40個の炭素原子を含むヒドロカルビルから選択され;且つ
Xは、(i)それぞれの芳香族基の環炭素原子間の直接化学結合、
(ii) ヘテロ原子、または
(iii)式
Figure 2012530604
(式中R15及びR16は、それぞれ独立して水素、及び10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールから選択される)を有する基である)の構造を有するホスファイト化合物を提供する。
第二の観点では、本発明は、
(a)ホスファイト化合物;(コレクト)
(b)VIII族金属またはレニウム;及び
(c)ヒドロホルミル化溶媒を含んで成る触媒溶液を提供し、該ホスファイト化合物は、式(I):
Figure 2012530604
(式中Rは、1〜30個の炭素原子を含むアルキル基またはアリール基であり;
Ar1及びAr2は、それぞれ独立して4〜30個の炭素原子を含むアリール基であり;R1〜R6は、それぞれ独立してH及び1〜40個の炭素原子を含むヒドロカルビルから選択され;且つ
Xは、(i)それぞれの芳香族基の環炭素原子間の直接化学結合、
(ii) ヘテロ原子、または
(iii)式
Figure 2012530604
(式中R15及びR16は、それぞれ独立して水素、及び10個までの炭素原子を有するアルキルまたはアリールから選択される)を有する基である)の構造を有する。
第三の観点では、本発明は、ヒドロホルミル化条件下で、本明細書において記載される触媒溶液の存在中で、水素及び一酸化炭素をオレフィンと接触させることを含んで成る、アルデヒドの製造方法を提供する。
発明の詳細な説明
新規のホスファイト化合物は、ヒドロホルミル化反応におけるリガンドとして有用であることが発見された。したがって本発明は、新規のホスファイト化合物を提供する。本発明は、さらにヒドロホルミル化反応において使用するための高活性触媒溶液を提供する。
触媒溶液は、
(a)ホスファイト化合物;
(b)VIII族金属またはレニウム;及び
(c)ヒドロホルミル化溶媒を含んで成る。
本発明に伴うホスファイト化合物は、式(I):
Figure 2012530604
(式中Rは、1〜30個の炭素原子を含むアルキル基またはアリール基であり;
Ar1及びAr2は、それぞれ独立して4〜30個の炭素原子を含むアリール基であり;R1〜R6は、それぞれ独立してH及び1〜40個の炭素原子を含むヒドロカルビルから選択され;且つ
Xは、(i)それぞれの芳香族基の環炭素原子間の直接化学結合、
(ii) ヘテロ原子、または
(iii)式
Figure 2012530604
(式中R15及びR16は、それぞれ独立して水素、及び10個までの炭素原子を有するアルキル基またはアリール基から選択される)を有する基である)の構造を有する。いくつかの態様では、R15及びR16は、それぞれ独立して水素、及び1個または2個の炭素原子を有するアルキル基から選択される。いくつかの態様では、R15及びR16は、それぞれ独立して水素及びメチル基から選択される。いくつかの態様では、R15及びR16は、それぞれ水素である。
ヘテロ原子は、リガンドの効果に支障を来さずに、式(I)において示されるような2つのアリール環と結合を形成し得る炭素以外の任意の原子であり得る。いくつかの態様では、ヘテロ原子は、硫黄、酸素、窒素、及びケイ素から選択される。但し、ケイ素及び窒素は、原子結合能を完結させるために、それらに結合した追加の置換基を有するだろう。許容され得る置換基のいくつかの例としては、1〜20個の炭素原子のアルキル基及び6〜20個の炭素原子の芳香族基が挙げられる。いくつかの態様では、ヘテロ原子は、繰り返すが、SiまたはNに結合した追加の原子と共に、O、Si、及びNから選択される。
Rは、1〜30個の炭素原子を含む非置換及び置換のアルキル基、シクロアルキル基、及びアリール基から選択されるヒドロカルビル基である。いくつかの態様では、Rの総炭素含有量は、1〜20個の炭素原子の範囲内にある。Rが表し得るアルキル基の例としては、メチル、エチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル及びその多様な異性体が挙げられる。アルキル基は、例えば2個までのアルコキシ、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボキシル、カルボン酸塩、アルコキシカルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等の置換基で置換され得る。シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルは、Rが表し得るシクロアルキル基の例である。シクロアルキル基は、アルキル、または可能な置換アルキル基に関して記載された任意の置換基で置換され得る。いくつかの態様では、Rが表し得る非置換または置換のアルキル基及びシクロアルキル基は、8個までの炭素原子のアルキル、ベンジル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロへプチルである。
Rが表し得るアリール基の例は、フェニル、ナフチル、アントラセニル、及びその置換誘導体等の炭素環式アリールを含める。Rが表し得る炭素環式アリール基の例としては、式(II)〜(IV):
Figure 2012530604
(式中、R7及びR8は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボニル、カルボン酸塩、アルコキシ−カルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等から独立して選択された1つ以上の置換基を表し得る)を有する基が挙げられる。いくつかの態様では、前記アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、及びアルカノイルオキシ基のアルキル部位は、8個までの炭素原子を含む。mが0〜5を表すこと、及びnが0〜7を表すことは可能であるが、それぞれのm及びnの値は、2を超えないだろう。いくつかの態様では、R7及びR8は、低級アルキル基、すなわち4個までの炭素原子の直鎖及び分岐鎖のアルキルを表し、且つm及びnは、それぞれ0、1、または2を表す。
R1〜R4によって表されるヒドロカルビル基は、40個までの炭素原子を含む非置換及び置換のアルキル基、シクロアルキル基、及びアリール基から選択される。いくつかの態様では、R1〜R4の総炭素含有量は、1〜15個の炭素原子の範囲内にある。R1〜R4が表し得るアルキル基の例としては、メチル、エチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル、及びその多様な異性体が挙げられる。アルキル基は、例えば2個までのアルコキシ、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボキシル、カルボン酸塩、アルコキシカルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等の置換基で置換され得る。シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルは、R1〜R4が表し得るシクロアルキル基の例である。シクロアルキル基は、アルキル、または可能な置換アルキル基に関して記載された任意の置換基で置換され得る。いくつかの態様では、R1〜R4が表し得る非置換、または置換のアルキル基及びシクロアルキル基は、8個までの炭素原子のアルキル、ベンジル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルである。
R1〜R4が表し得るアリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、及びその置換誘導体等の炭素環式アリールが挙げられる。R1〜R4が表し得る炭素環式アリール基の例としては、式(V)〜(VII):
Figure 2012530604
(式中、R9及びR10は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボキシル、カルボン酸塩、アルコキシ−カルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等から独立して選択される1つ以上の置換基を表し得る)を有する基が挙げられる。いくつかの態様では、前記アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、及びアルカノイルオキシ基のアルキル部位は、8個までの炭素原子を含む。pが0〜5を表すこと、及びqが0〜7を表すことは可能であるが、いくつかの態様では、それぞれのp及びqの値は、2を超えないだろう。いくつかの態様では、R9及びR10は、低級アルキル基、すなわち4個までの炭素原子の直鎖及び分岐鎖アルキルを表し、且つm及びnは、それぞれ0、1、または2を表す。
R5及びR6で表されるヒドロカルビル基は、同一でも相違してもよく、独立しても組み合わされてもよく、且つ40個までの総炭素原子を含む非置換及び置換のアルキル基、シクロアルキル基、及びアリール基から選択される。いくつかの態様では、置換基R5及びR6の総炭素含有量は、1〜35個の炭素原子の範囲内にある。R5及びR6が表し得る非置換または置換のアルキル基の例は、メチル、エチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル、1−アルキルベンジル、及びその多様な異性体を含める。アルキル基は、例えば、アルコキシ、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボニル、カルボン酸塩、アルコキシカルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等の2つまでの置換基で置換され得る。シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルは、R5及びR6が個々に表し得るシクロアルキル基の例である。シクロアルキル基は、アルキル、または可能な置換アルキル基に関して記載された任意の置換基で置換され得る。いくつかの態様では、R5及びR6が表し得る非置換または置換のアルキル基及びシクロアルキル基及びシクロアルキル基は、ベンジル、1−アルキルベンジル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル等の10個までの炭素原子のアルキルである。いくつかの態様では、R5及びR6は、置換または非置換のシクロアルキル基、アリール置換アルキル基、及び置換または非置換のアリール基から独立して選択され、且つR5及びR6は、それぞれ40個までの炭素原子を含む。
R5及びR6が表し得るアリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、及びその置換誘導体等の炭素環式アリールが挙げられる。R5及びR5が表し得る炭素環式アリール基の例としては、式(VIII)〜(X):
Figure 2012530604
(式中、R11及びR12は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボキシル、カルボン酸塩、アルコキシ−カルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等から独立して選択される1つ以上の置換基を表し得る)を有する基が挙げられる。いくつかの態様では、前記アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、及びアルカノイルオキシ基のアルキル部位は、8個までの炭素原子を含む。rが0〜5を表すこと、及びsが0〜7を表すことは可能であるが、いくつかの態様では、それぞれのr及びsの値は、2を超えないだろう。いくつかの態様では、R11及びR12は、低級アルキル基、すなわち10個までの炭素原子の直鎖及び分岐鎖のアルキルを表し、且つr及びsは、それぞれ0、1、または2を表す。
いくつかの態様では、R1〜R6から選択される2つの基の組み合わせは、組み合わせにあるか、または40個までの炭素原子を含む2価のヒドロカルビル基を集合的に表し得る。いくつかの態様では、2価のヒドロカルビル基は、12〜36個の炭素原子を含む。かかる2価の基の例としては、2〜12個の炭素原子のアルキル、シクロヘキシル、及びアリールが挙げられる。アルキル基及びシクロアルキル基の具体例としては、エチレン、トリメチレン、1,3−ブタンジイル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジイル、1,1,2−トリフェニルエタンジイル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジイル、1,2−シクロヘキシレン等が挙げられる。
Ar1及びAr2が個々に表し得るアリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、及びその置換誘導体等の炭素環式アリールが挙げられる。Ar1及びAr2が表し得る炭素環式アリール基の例としては、式(XI)〜(XIII):
Figure 2012530604
(式中、R13及びR14は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボキシル、カルボン酸塩、アルコキシ−カルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、スルホン酸塩等から独立して選択される1つ以上の置換基を表し得る)を有する基が挙げられる。いくつかの態様では、前記アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、及びアルカノイルオキシ基のアルキル部位は、8個までの炭素原子を含む。xが0〜5を表すこと、及びyが0〜7を表すことは可能であるが、いくつかの態様では、それぞれのx及びyの値は、2を超えないだろう。いくつかの態様では、R13及びR14は、低級アルキル基、すなわち10個までの炭素原子の直鎖及び分岐鎖のアルキルを表し、且つx及びyは、それぞれ0,1、または2を表す。いくつかの態様では、R13及びR14は、低級アルキル基、すなわち4個までの炭素原子の直鎖及び分岐鎖のアルキルを表し、且つx及びyは、それぞれ0,1、または2を表す。
本発明のホスファイト化合物は、任意の有効な方法によって調製され得る。ホスファイトを調製するための多様な方法は、“A Guide to Organophosphorus Chemistry”(Louis D. Quin, 2000, Wiley−Interscience、64頁以下参照)に報告されている。例えば、ホスファイトは、トリエチルアミン等の酸捕捉剤の存在中で、三塩化リンと対応のフェノール及びアルコールとの反応によって調製され得る。またホスファイトは、例えばトリメチルホスファイトとフェノールまたはアルコールとの反応等のトランス−エステル化反応によっても作られ得る。
本発明によって提供される新規の触媒系は、VIII族金属及びレニウムから選択される1つ以上の遷移金属と上記に詳細に記載された1つ以上のホスファイト化合物との組み合わせを含んで成る。遷移金属は、遷移金属のカルボン酸塩等の多様な金属化合物の形態で提供され得る。いくつかの態様では、金属は、ロジウムである。
活性触媒のためのロジウム源として使用され得るロジウム化合物としては、カルボン酸のロジウム(II)またはロジウム(III)塩が挙げられ、その例としては、四酢酸二ロジウム二水和物、酢酸ロジウム(II)、イソ酪酸ロジウム(II)、2−エチルヘキサン酸ロジウム(II)、安息香酸ロジウム(II)、及びオクタン酸ロジウム(II)が挙げられる。Rh4(CO)12、Rh6(CO)16、及びロジウム(I)アセチルアセトナートジカルボニル等のロジウムカルボニル種もまた適切なロジウム供給物であり得る。さらに、供給される錯体のホスフィン部位が、本発明のホスファイトリガンドによって容易に置き換えられる場合に、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウムカルボニル水素化物等のロジウムオルガノホスフィン錯体も使用され得る。他のロジウム源としては、塩化物、臭化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の強鉱酸のロジウム塩が挙げられる。
反応混合物または溶液中のロジウムの絶対濃度は、1mg/リットルから5000mg/リットル以上まで変えてよい。本発明のいくつかの態様では、反応溶液中のロジウムの標準濃度は、20〜300mg/リットルの範囲内にある。この範囲よりも低いロジウムの濃度は、一般にほとんどのオレフィン反応物とのより低い反応速度を生じ、及び/または触媒安定性に弊害をもたらすほどの高い反応器操作温度を要求する。この範囲を超える濃度は、より高いロジウムコストを伴う。
グラムモルホスファイトリガンド対グラム原子遷移金属の比率は、広い範囲、例えば、1:1〜500:1のグラムモルホスファイト:グラム原子遷移金属比率で変えることができる。ロジウム含有触媒系について、いくつかの態様では、グラムモルホスファイト:グラム原子ロジウム比率は、1:1〜200:1の範囲内にあり、いくつかの態様では、1:1〜100:1の範囲内の比率である。
本発明の触媒系及び溶液を調製するために、特別な、またはありふれていない技術が要求されるわけではないが、いくつかの態様では、ロジウム及びホスファイトリガンド成分の全ての操作が、例えば、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で実施される場合に、高活性の触媒が得られる。適切なロジウム化合物及びリガンドの所望される量は、適切な溶媒中で、反応器に添加される。多様な触媒成分または反応物質が反応器に添加される順番は、重要ではない。
ヒドロホルミル化反応溶媒は、多種多様な化合物、化合物の混合物、または操作されるプロセスの圧力で液体である材料から選択され得る。かかる化合物及び材料としては、多様なアルカン、シクロアルカン、アルケン、シクロアルケン、炭素環式芳香族化合物、アルコール、エステル、ケトン、アセタール、エーテル、及び水が挙げられる。かかる溶媒の具体例としては、ドデカン、デカリン、オクタン、イソオクタン混合物、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロドデカン、メチルシクロヘキサン等のアルカン及びシクロアルカン;ベンゼン、トルエン、キシレン異性体、テトラリン、クメン、アルキル置換芳香族化合物(ジイソプロピルベンゼン、トリイソプロピルベンゼン及びtert−ブチルベンゼンの異性体等)等の芳香族炭化水素;1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、1,5−シクロオクタジエン、オクテン−1、オクテン−2、4−ビニルシクロヘキセン、シクロヘキセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、1−ペンテン等のアルケン及びシクロアルケン;ナフサ、鉱油及びケロシン等の粗炭化水素混合物;並びに2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソ酪酸塩等の高沸点エステルが挙げられる。またヒドロホルミル化プロセスのアルデヒド生成物も使用され得る。
いくつかの態様では、溶媒は、ヒドロホルミル化反応の工程、及びその後のステップ、例えばアルデヒド生成物単離のために要求され得る蒸留の間で必然的に形成されるより高沸点の副生成物である。溶媒のための主な基準は、それが触媒及びオレフィン基質を溶かし、且つ触媒に対する毒としての役割を果たさないことである。揮発性アルデヒド、例えばブチルアルデヒドの生産のための溶媒のいくつかの例は、ガス散布反応器中で大部分残存するのに十分に高沸点であるものである。より少ない揮発性及び非揮発性のアルデヒド生成物の生産における溶媒及び溶媒組み合わせのいくつかの例としては、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチル−ホルムアミド、ペルフルオロ−ケロシン等の全フッ素化溶媒、スルホラン、水、及び高沸点炭化水素液体、並びにこれらの溶媒の組み合わせが挙げられる。一般に非ヒドロキシル化合物、及び特に炭化水素は、それらの使用が、ホスファイトリガンドの分解を最小限にし得ることから、ヒドロホルミル化溶媒として都合よく使用され得る。
他の観点では、本発明は、ヒドロホルミル化条件下で、本明細書において記載される触媒溶液の存在中で、オレフィンを水素及び一酸化炭素と接触させることを含んで成る、アルデヒドの製造方法を提供する。
本発明の方法のための反応条件は、慣用のヒドロホルミル化条件であり得る。方法は、20℃〜200℃の範囲の温度で実施されてよく、いくつかの態様では、ヒドロホルミル化反応温度は、50℃〜135℃である。いくつかの態様では、反応温度は、75℃〜125℃の範囲である。より高い反応器温度は、触媒分解を加速し得るが、より低い反応器温度は、比較的に遅い反応速度をもたらし得る。総反応圧は、周囲または大気圧から70barまでの絶対圧(1000psig)にまで及び得る。いくつかの態様では、圧力は、8〜28bar絶対圧(100〜400psig)の範囲である。
同様に反応器中の水素:一酸化炭素のモル比は、10:1〜1:10の範囲で大幅に変えてよく、且つ水素及び一酸化炭素の絶対分圧の合計は、0.3〜36bar絶対圧の範囲であることができる。供給物中の水素対一酸化炭素の分圧比は、所望される直鎖:分岐鎖異性体の比率に伴い選択され得る。一般に、反応器中の水素及び一酸化炭素の分圧は、それぞれのガスについて、1.4〜13.8bar絶対圧(20〜200psia)の範囲で維持され得る。反応器中の一酸化炭素の分圧は、1.4〜13.8bar絶対圧(20〜200psia)の範囲で維持されてよく、且つ水素分圧とは無関係に変えられ得る。水素対一酸化炭素のモル比は、水素及び一酸化炭素についてのこれらの分圧の範囲内で広く変えられ得る。水素対一酸化炭素の比率、及び合成ガス(合成ガス−一酸化炭素及び水素)におけるそれぞれの分圧は、水素または一酸化炭素のいずれかを合成ガス流に添加することによって容易に変化され得る。本明細書において記載されるホスファイトリガンドによる直鎖対分岐鎖の生成物の比率は、反応器中の一酸化炭素の分圧を変化させることによって、広く変えられ得る。
オーバーフロー反応器及び蒸気抜き取り(take-off)反応器等の任意の公知のヒドロホルミル化反応器の設計または配置は、本発明によって提供される方法の実施において使用され得る。したがって、本明細書において記載される実施例において開示されるようなガス散布、蒸気除去反応器の設計は、使用され得る。この操作型では、加圧下で高沸点の有機溶媒中に溶解する触媒は、未反応ガスによって頂部に上げられるアルデヒド生成物とともに反応区画から出ない。その後に頂部のガスは、蒸気/液体分離器中で冷却されて、アルデヒド生成物を液化し、そしてガスは、反応器へ再循環され得る。液体生成物は、分離及び精製のために、慣用技術によって大気圧まで下げられる。さらに工程は、オートクレーブ中で、オレフィン、水素及び一酸化炭素を本触媒と接触させることによるバッチ式方法においても行われ得る。
触媒及び原料が反応器の中に送り込まれ、そして生成物アルデヒドによるオーバーフローが可能になるような反応器設計、すなわち液体オーバーフロー反応器設計もまた適切である。例えば、ノニルアルデヒド等の高沸点のアルデヒド生成物は、触媒との組み合わせにある液体として反応器区画からアルデヒド生成物が除去されることを伴う連続方法において調製され得る。アルデヒド生成物は、蒸留または抽出によるなどの慣用手段によって触媒から分離され、そしてその後に触媒は、反応器に戻されて再循環され得る。アリルアルコールのヒドロホルミル化によって得られるヒドロキシブチルアルデヒド等の水溶性アルデヒド生成物は、抽出技術によって触媒から分離され得る。トリクルベッド反応器設計もまた本方法に適切である。他の反応器計画が本発明により使用され得ることは、当業者に明確であるだろう。
本発明の出発原料として使用されるオレフィンは、特に制限がない。具体的には、オレフィンは、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、スチレン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジエン、及びこれらのオレフィンの混合物であり得る。さらに、オレフィンは、それらがヒドロホルミル化反応を妨げない限り、官能基で置換され得る。オレフィンへの適切な置換基としては、ヒドロホルミル化反応を妨げない任意の官能基が挙げられ、且つカルボン酸およびその誘導体,例えばエステル及びアミド等、アルコール、ニトリル、及びエーテル等の基が挙げられる。置換オレフィンの例としては、アクリル酸メチルまたはオレイン酸メチル等のエステル、アリルアルコール及び1−ヒドロキシ−2,7−オクタジエン等のアルコール、並びにアクリロニトリル等のニトリルが挙げられる。
反応混合物中に存在するオレフィンの量もまた変えられ得る。例えば、1−オクテン等の比較的に高沸点のオレフィンは、オレフィン反応物及びプロセス溶媒として共に機能し得る。プロピレン等のガス状のオレフィン供給原料のヒドロホルミル化において、いくつかの態様では、反応器中の蒸気空間における分圧は、0.07〜35barの絶対圧の範囲にある。反応速度は、反応器における高濃度のオレフィンによって支持され得る。プロピレンのヒドロホルミル化において、いくつかの態様では、プロピレンの分圧は、1.4bar超、例えば、1.4〜10barの絶対圧である。エチレンヒドロホルミル化の場合において、いくつかの態様では、反応器中のエチレンの分圧は、0.14bar超の絶対圧である。
本発明は、以下の実施例のその態様によってさらに説明され得るが、これらの実施例は、単に説明目的のために含められるにすぎず、且つ発明の範囲を制限するとは意図されないと理解されるだろう。他に断りがない限り、全てのパーセンテージは、重量による。本願を通して使用される、“置換”されている分子または部位への言及は、同定された分子または部位上にあるであろう水素原子の場所に、分子または部位が、代わりとして1つ以上の置換基を含むことを意味する。したがって、アルキル置換基を有する“置換”アリール分子は、例えば、トルエン等のアルキルベンゼンを含めるだろう。
ホスファイトリガンドの合成
ホスファイトリガンドの調製は、ビスフェノールと三塩化リン及び適切なアルコールまたはフェノールとの逐次反応によって達成した。全てのリガンドのためのビスフェノール前駆体は、文献手順 (Casiraghi等、Synthesis (1981) 143)によって、またはその単純な改良によって全て調製した。全てのホスファイトを白色結晶性固体として単離したが、正確にリガンドを精製するために特別に努力することはなかった。
リガンドA
リガンドA、以下に示す構造を有する6−メトキシ−2,4,8,10−テトラメチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンを調製した。
Figure 2012530604
リガンドAは、単純な蒸留のために備え付けられた丸底フラスコ中で、6,6’−メチレンビス(2,4−ジメチルフェノール)(10.9グラム、40ミリモル)、臭化テトラブチルアンモニウム(0.25グラム)、及びトルエン(200ミリリットル)を組み合わせることによって調製した。約50ミリリットルのトルエンを混合物から蒸留して、混合物を共沸的に乾燥させた。フラスコを安全な取り扱い温度にまで冷却し、そして追加の漏斗、コンデンサー及びドラフトの後ろに放出される過剰なN2を有するN2源を備え付けた。フラスコを外部の氷水槽により冷却し、そしてその後に三塩化リン(5.8グラム。42.0ミリモル)を撹拌しながら添加した。反応を0.5時間撹拌し、そしてその後に加熱して、2時間還流させた。その後にフラスコを安全な取り扱い温度にまで冷却し、単純な蒸留に備え付け、そして蒸留によって75ミリリットルのトルエン及び過剰なPCl3を除去した。フラスコを氷水槽に戻して、そしてその後に撹拌しながらトリエチルアミン(5.05グラム、50.0ミリモル)及びイソプロパノール(2.7グラム、45ミリモル)の混合物を滴下して添加した。引き続き反応をガスクロマトグラフィーにかけ、そして反応を完了させ、50ミリリットルの乾燥ヘキサンを添加し、そして乾燥N2雰囲気下で、蒸留によって沈殿した固体を除去した。2インチの高さの塩基性アルミナのカラムによって、ろ液を1インチの直径に通し、そしてカラムにトルエンをくぐらせた。有機溶媒を除去し、静置で結晶化した生成物を、11.78グラムの白色固体で得た。
リガンドAの分光分析データ:31P NMR(CDCl3):130.9ppm。
リガンドB
ビスフェノールが6,6’−メチレンビス(2,4−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノール)であり、且つアルコールがメタノールであることを除き、リガンドAの調製のための手順によって説明された化学量論比及び条件を用いて、以下に示す構造を有するリガンドB、6−メトキシ−2,4,8,10−テトラキス(2−フェニルプロパン−2−イル)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンを合成した。
Figure 2012530604
リガンドBの分光分析データ:31P NMR(CDCl3):125.8ppm。
リガンドC
ビスフェノールが6,6’−メチレンビス(2,4−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノール)であり、且つアルコールがイソプロパノールであることを除き、リガンドAの調製のための手順によって説明された化学量論比及び条件を用いて、以下に示す構造を有するリガンドC、6−イソプロポキシ−2,4,8,10−テトラキス(2−フェニルプロパン−2−イル)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンを合成した。
Figure 2012530604
リガンドCの分光分析データ:31P NMR(CDCl3):126.5ppm。
リガンドD
ビスフェノールが6,6’−メチレンビス(2,4−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノール)であり、且つアルコールがベンジルアルコールであることを除き、リガンドAの調製のための手順によって説明された化学量論比及び条件を用いて、以下に示す構造を有するリガンドD、6−(ベンジルオキシ)−2,4,8,10−テトラキス(2−フェニルプロパン−2−イル)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンを合成した。
Figure 2012530604
リガンドDの分光分析データ:31P NMR(CDCl3):125.2ppm。
リガンドE
ビスフェノールが6,6’−メチレンビス(2,4−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノール)であり、且つヒドロキシル化合物が4−メチルフェノールであることを除き、リガンドAの調製のための手順によって説明された化学量論比及び条件を用いて、以下に示す構造を有するリガンドE、2,4,8,10−テトラキス(2−フェニルプロパン−2−イル)−6−(p−トリルオキシ)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンを合成した。
Figure 2012530604
リガンドEの分光分析データ:31P NMR(CDCl3):122.9ppm。
リガンドF
ビスフェノールが6,6’−メチレンビス(2,4−ビス(2−フェニルプロパン−2−イル)フェノール)であり、且つヒドロキシル化合物が3,5−ジメチルフェノールであることを除き、リガンドAの調製のための手順によって説明された化学量論比及び条件を用いて、以下に示す構造を有するリガンドF、6−(3,5−ジメチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラキス(2−フェニルプロパン−2−イル)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンを合成した。
Figure 2012530604
リガンドFの分光分析データ:31P NMR(CDCl3):123.5ppm。
ヒドロホルミル化プロセスの設定
プロピレンを水素及び一酸化炭素と反応させて、ブチルアルデヒドを生産するヒドロホルミル化プロセスは、2.5cmの内径及び1.2メートルの長さを有する縦に配置されたステンレススチールパイプから構成される蒸気抜き取り反応器において実施した。熱油機に接続した外部ジャケットの中に反応器を包み込んだ。反応器は、ガス性反応物の注入口のために、反応器の底部近くに面を下にして一つにまとめられたフィルター成分を有した。反応器は、ヒドロホルミル化反応混合物の温度を正確に測定するために、その中心で軸方向に反応器に配置された熱電対を含んだ。反応器の底部は、十字に接続した高圧管を有した。十字の接続の一方は、高沸点アルケン等の非ガス性反応物または補給溶媒の添加を可能にし、もう一方は、反応器中の触媒レベルを測定するために使用した差圧(D/P)セルの高圧接続を導き、且つ底部接続は、処理の終了時の触媒溶液を脱水するために使用した。
蒸気抜き取り式の操作におけるプロピレンのヒドロホルミル化において、触媒を含むヒドロホルミル化反応混合物または溶液を、プロピレン、水素及び一酸化炭素の反応物、並びに窒素等の任意の不活性供給物を流入させながら圧力下で散布した。ブチルアルデヒドが触媒溶液中で形成されるので、側部よりの反応器の頂部から、ブチルアルデヒド及び未反応の反応物ガスを蒸気として除去した。ブチルアルデヒド生成物が、いくらかの未反応のプロピレンと共に液化された際に、除去された蒸気を、高圧分離器中で冷却した。圧力制御弁を介して、液化されていないガスを大気圧まで下げた。これらのガスを、任意の他のアルデヒド生成物を収集した一連のドライアイストラップに通した。高圧分離器からの生成物をトラップのものと組み合わせ、そしてその後に、ブチルアルデヒド生成物の実量及びノルマル/イソ比率について、標準のガス/液相クロマトグラフィー(GC/LC)技術によって計量及び分析した。活性は、1時間当たり、1グラムのロジウム当たりで生産されたブチルアルデヒド生成物のキログラムとして計算した。
反応器へのガス状供給物は、対のシリンダー分岐管及び高圧調整器を介して反応器に供給した。水素を質量流量制御器に通し、そしてその後に商業的に入手可能な“Deoxo”(Engelhard Incの登録商標)触媒床に通して、任意の酸素汚染を除去した。一酸化炭素を、(米国特許第4,608,239号において開示されるような)鉄カルボニル除去床、125℃に加熱された同様の“Deoxo”床、そしてその後に質量流量制御器に通した。不活性ガスとして、窒素を供給混合物に添加することができる。窒素を添加する場合、水素Deoxo床に先立ち、窒素を水素供給物に計り入れ、その後に水素供給物と混合した。水素により加圧される供給タンクからプロピレンを反応器に供給し、そして液体質量流量計を用いて制御した。反応器に入るのに先立ち、全てのガス及びプロピレンを予熱器に通して、液体プロピレンの完全な蒸発を保証した。
反応手順
他に断りがない限り、以下の手順を用いてリガンドを調製した。7.7mgのロジウム(2−エチルヘキサン酸ロジウムとして0.075mmol)、表1に示したような多様な量のリガンド;20mlのノルマルブチルアルデヒド;及び190mlのTexanol(商標)(2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオールモノイソブチラート)の添加を用いて、窒素下で触媒溶液を調製した。均質の溶液が得られるまで(必要ならば加熱して)、混合物を窒素下で撹拌した。
上記の方法で混合物を反応器に添加し、そして反応器を密閉した。反応器圧制御を17.9bar(260psig)に設定し、そして反応器上の外部のオイルジャケットを85℃まで加熱した。水素、一酸化炭素、窒素、及びプロピレン蒸気を反応器の底部でフリットを介して供給し、そして反応器の圧力を高めることを可能にした。水素及び一酸化炭素 (H2/CO比を1:1に設定した)を、6.8リットル/分の速度で反応器に供給し、そして窒素供給を、1.0リットル/分で設定した。プロピレンを液体として測定し、そして1.89リットル/分(212グラム/時間)の速度で供給した。外部のオイルの温度を変更して、95℃の内部反応器温度を維持した。ユニットを5時間操作し、そして1時間ごとにサンプルを採取した。上記の通り、標準GC法を用いて1時間ごとのサンプルを分析した。最後の3つのサンプルを使用して、N/l比及び触媒活性を決定した。以下に挙げたリガンドについて、上記の手順を行った。
比較例1〜3(フルオロホスファイトリガンド)
比較例1〜3、並びにこれらの例に関する手順及びデータは、Puckette, T. Aによる“Halophosphite Ligands for the Rhodium Catalyzed Low−Pressure Hydroformylation Reaction”、S. R. Schmidtにより編集された“Catalysis of Organic Reactions”, CRC Press(2006)、31〜38頁から直接コピーして、Rhに対するリガンドのモル比が増加する(リガンド濃度が増加する)につれて、ヒドロホルミル化活性が減少することを説明した。この文献で記載されたリガンドは、フルオロホスファイト (Ethanox 398(商標)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオロホスファイト)である。
参照として、これらの反応を多様な量のリガンドにより、260psig、115℃、1:1のH2/CO、54psiaのC36、及び190mLのフタル酸ビス−2−エチルヘキシル溶媒(DOP)で実施したことを示す。データは、以下の表1に示し、且つ触媒活性は、1時間当たり、1グラムのRhあたりのブチルアルデヒドのキログラムとして表す。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
比較例4〜6(リガンドA)
これらの例は、非好適な、標準のホスファイト(リガンドA)が、さらにヒドロホルミル化活性とリガンド対Rhのモル比の間の典型的な関連、すなわちリガンド濃度が増加するにつれてアルデヒド生産率が減少することを示すことも説明する。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
実施例7〜9(リガンドB)
これらの実施例は、ホスファイトリガンドBの所望される性質を説明する。ヒドロホルミル化実験は、多様な量のリガンド“B”を利用すること以外は、比較例4〜6と同様の方法で実施した。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
実施例10〜12(リガンドC)
これらの実施例は、ホスファイトリガンドCの所望される性質を説明する。ヒドロホルミル化実験は、多様な量のリガンド“C”を利用すること以外は、比較例4〜6と同様の方法で実施した。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
実施例13〜15(リガンドD)
これらの実施例は、ホスファイトリガンドDの所望される性質を説明する。ヒドロホルミル化実験は、多様な量のリガンド“D”を利用すること以外は、比較例4〜6と同様の方法で実施した。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
実施例16〜18(リガンドE)
これらの実施例は、ホスファイトリガンドEの所望される性質を説明する。ヒドロホルミル化実験は、多様な量のリガンド“E”を利用すること以外は、比較例4〜6と同様の方法で実施した。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
実施例19〜21(リガンドF)
これらの実施例は、ホスファイトリガンドFの所望される性質を説明する。ヒドロホルミル化実験は、多様な量のリガンド“F”を利用すること以外は、比較例4〜6と同様の方法で実施した。本作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
上記作業の反応条件及び結果は、表1に示す。
表1:活性及び選択性におけるリガンド対ロジウムのモル比の効果
Figure 2012530604
*活性は、1時間当たり、1グラムのロジウム当たりで生産されたブチルアルデヒドのキログラムとして決定した。全ての例は、0.075mmolのRhを用いて行った。
比較例1〜3は、リガンド/Rhモル比が14:1〜50:1の間で増加した場合、同一の反応温度及び圧力下でのヒドロホルミル化反応活性が、15.7〜3.3の間で確実に減少し、且つN/I比が、1.4〜3.8の間で確実に増加したことを説明する。
比較例4〜6は、ホスファイトリガンドの典型的な通常の挙動を再び説明する。反応温度及び圧力の不変を保持する間に、リガンド/Rhモル比が15:1〜40:1の間で増加した場合、ヒドロホルミル化活性は、3.7〜0.8の間で確実に減少し、且つN/I比は、2.19〜3.28の間で確実に増加した。
実施例7〜9は、リガンド“B”の所望される性質を説明する。実施例7は、15:1のリガンド/Rh比について、4.1の活性及び1.31のN/I値を示した。同一の温度及び圧力下で、リガンド/Rh比が25:1まで増加するにつれて、活性は、6.5まで増加し、且つN/I比は、1.26まで減少した(実施例8)。リガンド対Rh比が、40:1まで増加した時、ヒドロホルミル化活性は、8.8まで増加した(実施例9)。
実施例10〜12は、リガンド“C”の所望される性質を説明する。リガンド/Rh比が、15:1〜25:1、その後40:1の間で増加した場合、同一の反応温度及び圧力下で、活性は、0.8〜2.1、3.1までの間で増加し、且つ測定されたN/I値は、1.73、その後1.47、その後1.43であった。
実施例13〜15は、リガンド“D”の所望される性質を説明する。リガンド/Rh比が、15:1〜40:1の間で増加した時、同一の反応温度及び圧力下で、活性は、2.7〜5.3の間で増加し、且つN/I値は、1.42〜1.33の間で減少した。
実施例16〜18は、リガンド“E”の所望される性質を説明する。リガンド/Rh比が、15:1〜40:1の間で増加した時、同一の反応温度及び圧力下で、活性は、3.5〜7.9の間で増加し、且つN/I値は、1.03〜0.98の間で減少した。
実施例19〜21は、リガンド“F”の所望される性質を説明する。リガンド/Rh比が、15:1〜40:1の間で増加した時、同一の反応温度及び圧力下で、活性は、5.2〜8.2の間で増加し(25:1について、4.7が測定された)、且つN/I値は、1.15〜1.03の間で減少した。
本発明は、好適な態様及びその実例となる実施例への詳細な言及により詳細に記載されているが、変化及び変更は、本発明の精神及び範囲内にもたらされ得るということが理解されるだろう。

Claims (11)

  1. (a)ホスファイト化合物、
    (b)VIII族金属またはレニウム、及び
    (c)ヒドロホルミル化溶媒を含んで成る触媒溶液であって、前記ホスファイト化合物が、式(I):
    Figure 2012530604
    (式中、Rは、置換または非置換であり、且つ1〜30個の炭素原子を含むアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり;
    Ar1及びAr2は、それぞれ独立して、置換または非置換であり、且つ4〜30個の炭素原子を含むアリール基であり;
    R1〜R6は、それぞれ独立して、H、並びに1〜40個の炭素原子を含む置換または非置換のアルキル基、シクロアルキル基、及びアリール基から選択され;且つ
    Xは、
    (i)それぞれの芳香族基の環炭素原子間の直接化学結合、
    (ii)ヘテロ原子、または
    (iii)式
    Figure 2012530604
    (式中、R15及びR16は、それぞれ独立して、水素、及び1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアリールから選択される)を有する基である)の構造を有する、触媒溶液。
  2. 前記R5及びR6が、それぞれ独立して、置換または非置換のシクロアルキル基、アリール置換アルキル基、及び置換または非置換アリール基から選択され;
    R5及びR6が、それぞれ40個までの炭素原子を含み;且つ
    ヘテロ原子が、酸素、ケイ素、及び窒素から選択され、前記ヘテロ原子が、ケイ素または窒素である場合、前記ヘテロ原子は、前記ヘテロ原子の結合能を完結させるためにそこに結合した追加の置換基を有する、請求項1に記載の触媒溶液。
  3. 前記Ar1及びAr2が、それぞれ独立して、式(XI)〜(XIII):
    Figure 2012530604
    (式中、R13及びR14は、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、シクロアルコキシ、ホルミル、アルカノイル、シクロアルキル、アリール、アリールオキシ、アロイル、カルボキシル、カルボン酸塩、アルコキシ−カルボニル、アルカノイルオキシ、シアノ、スルホン酸、及びスルホン酸塩から独立して選択され;
    xは、0〜5の整数であり;且つ
    yは、0〜7の整数である)の構造を有するアリール基から選択される、請求項1または2に記載の触媒溶液。
  4. 前記R13及びR14が、1〜10個の炭素原子を有するアルキルから独立して選択され、且つx及びyが、独立して0、1、または2である、請求項3に記載の触媒溶液。
  5. 前記ホスファイト化合物が、以下の構造E
    Figure 2012530604
    を有する、請求項1に記載の触媒溶液。
  6. 前記VIII族金属が、ロジウムである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒溶液。
  7. 20〜300mg/lのロジウム、及び1:1〜200:1のグラムモルホスファイト対グラム原子ロジウムの比率を含んで成る、請求項6に記載の触媒溶液。
  8. 前記ヒドロホルミル化溶媒が、アルカン、シクロアルカン、アルケン、シクロアルケン、アルコール、エステル、ケトン、アセタール、エーテル、アルデヒド、水、及びその混合物から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の触媒溶液。
  9. ヒドロホルミル化条件下で、請求項1〜8のいずれか1項に記載の触媒溶液の存在中で、オレフィンを水素及び一酸化炭素と接触させることを含んで成る、アルデヒドの製造方法。
  10. 前記ヒドロホルミル化条件が、75〜125℃の範囲の温度、及び大気圧から70barの絶対圧を含んで成る、請求項9に記載の方法。
  11. 前記オレフィンが、プロピレンであり、且つ前記アルデヒドが、ノルマル−及びイソ−ブチルアルデヒドを含んで成る、請求項9または10に記載の方法。
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