JP2012526950A - 電気プッシュ装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、モーター(1)と、ハウジング(2)と、ハウジング(2)内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッド(3)と、プッシュロッド(3)内に設置された送りねじ(4)とを備え、送りねじ(4)の螺旋上昇角度がセルフロック角度よりも大きい電気プッシュ装置において、プッシュロッド(3)内端に送りねじ(4)とねじ対偶を構成するナット(5)が設けられ、送りねじ(4)内段に支持軸受(8)が配置され、送りねじ(4)内端がモーター(1)の軸に接続され、電磁石(6)とブレーキセット(7)とを設け、電磁石(6)の固定コア(6c)内に電磁石(6)の可動コア(6a)に作用するばね(6b)が設けられ、ブレーキセット(7)には回転ディスクブレーキ(7a)及び並進運動ディスクブレーキ(7b)が含まれ、回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸に接続され、並進運動ディスクブレーキ(7b)が電磁石(6)の可動コア(6a)に接続され、かつ可動コア(6a)と共に軸方向に沿って直線的に移動することを特徴とする電気プッシュ装置を提供する。

Description

本発明は、部材又は機構を押して移動させる装置に関し、具体的には、電気プッシュ装置に関する。
2006年12月13日付で公開された特許文献<中国実用新案出願登録第2847660号>には、「新型電気プッシュロッド」が記載されている。当該電気プッシュロッドは、ブレーキに用いられ、モーターと、上り工程スイッチと、下り工程スイッチと、ハウジングとを備え、モーターがハウジングの下端に接続され、ハウジング内の上部に外部側へ移動可能なプッシュロッドが設置され、下部にばねホルダーが設置され、モーター出力軸が1つの送りねじに接続され、送りねじの内端とばねホルダーとがねじ対偶を構成し、送りねじの上段に圧縮ばねが設置され、圧縮ばねがプッシュロッドを付勢する。動作の過程において、モーターの回動により送りねじを回転させ、送りねじの下部及びばねホルダーで構成されたねじ対偶により、ばねホルダーが送りねじに沿って移動して圧縮ばねに付勢し、圧縮ばねの圧縮による力がプッシュロッドに作用し、プッシュロッドを外部側へ伸び出させ、ブレーキの動作状態を制御する。よって、ある程度の作用効果を奏することができる。しかし、上記の送りねじの螺旋上昇角度(helix rise angle)がセルフロック角度(self-locking angle)よりも大きい場合、プッシュロッドが外部側へ移動した後の状態を維持するには、モーターを長期に通電する必要がある。したがって、エネルギーの消耗が多く、かつ、長期に通電されるためにモーターの温度上昇が高まり、故障が多いという欠陥が存在している。一方、前記の送りねじの螺旋上昇角度がセルフロック角度よりも小さい場合、プッシュロッドの往復動作を満足するには、モーターを正方向と逆方向に回転させることが必要とされる。これも、エネルギーの消耗が多く、温度の上昇が高まり、故障が多いという欠陥が存在する。しかも、一旦予想外の電気停止があったならば、プッシュロッドは伸び出しの状態のままで、自動的に初期状態に戻れない。
本発明の目的は、従来の技術における上記の課題及び欠陥の少なくとも一つを克服することにある。
本発明の目的の1つは、以下の電気プッシュ装置を提供することにある。本電気プッシュ装置の送りねじの螺旋上昇角度は、セルフロック角度によりも大きい。そのプッシュロッドが目標の位置に移動した後の状態を保持するには、モーターに長期的に通電することを要さず、エネルギーを節約し、モーターの運転温度の上昇を低減させ、故障を減少させることなどを実現することができ、ブレーキのみではなく、他の部材又は機構をプッシュして移動させることにも適用することができる。
本発明の1つの面によれば、以下の電気プッシュ装置を提供する。当該電気プッシュ装置は、モーターと、ハウジングと、ハウジング内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッドと、プッシュロッド内に設置された送りねじを備え、プッシュロッドには、送りねじとねじ対偶を構成するナットが設けられ、送りねじとナットとが螺合する螺旋上昇角度はセルフロック角度よりも大きく、送りねじ内段に支持軸受が配置され、送りねじの内端がモーターの軸に接続され、電磁石とブレーキセットとを設け、電磁石の固定コア内に可動コアに作用するばね体が設けられ、ブレーキセットには回転ディスクブレーキと並進運動ディスクブレーキとが含まれ、回転ディスクブレーキがモーターの軸に接続され、並進運動ディスクブレーキが電磁石の可動コアに接続され、かつ可動コアと共に軸方向に沿って直線的に移動する。
動作過程において、電磁石が通電され、電磁力がばね体のばね力を上回り、並進運動ディスクブレーキが可動コアと共に軸方向に移動し、回転ディスクブレーキから外れ、モーターが通電され回転し、モーターが送りねじを回転させ、ねじ対偶によりナットが送りねじに沿って移動し、プッシュロッドを移動させ、プッシュロッドが当該プッシュロッドに接続された部材または機構を移動させ、工程によって要求された変位状態に至った後、モーターの電源をオフし、モーターの運転を停止すると共に、電磁石に対する通電が停止される。ばね体により、並進運動ディスクブレーキが可動コアと共に移動し、並進運動ディスクブレーキが回転ディスクブレーキに接合し、並進運動ディスクブレーキと回転ディスクブレーキとの接合による制動力により、モーターの回動を阻止し、送りねじの回転を停止する。このようにして、モーターがパワーオフされた場合、プッシュロッドが移動した後の状態を保持し、被移動の部材または機構に対して、工程によって要求された変位状態を維持することができる。当該プッシュロッドに接続された部材または機構を復帰させる必要がある場合は、電磁石が通電され、電磁吸力がばね体のばね力を上回り、並進運動ディスクブレーキが可動コアと共に移動し、回転ディスクブレーキから外れ、制動力が解除され、当該プッシュロッドに接続された部材または機構の反力(ブレーキに用いる場合には、制動部分の制動ばねまたは復帰ばねのばね力)により、プッシュロッドが移動し、ナットが送りねじに沿って移動し、これに伴って送りねじが逆転し、プッシュロッドが移動して復帰されるまでに、即ち、プッシュロッドに接続された部材または機構の復帰に関する工程要求を満たすまでに、モーターが非通電の状態にあることで逆転し、その後、電磁石の電源がオフされ、並進運動ディスクブレーキが回転ディスクブレーキに接合して制動を生じ、当該プッシュロッドに接続された部材または機構の復帰に関する工程要求を満たす状態を保持している。
本発明の1つの変更実施例において、即プッシュロッド上のナットの初期位置が送りねじの中間部に位置し、モーターの正方向回転、逆方向回転により、プッシュロッドが往復に移動する作用力を生じて、当該プッシュロッドに接続された部材または機構を往復に移動させる。他については、前述した技術案と同じである。また、もう1つの変更実施例において、プッシュロッド上のナットの初期位置が送りねじの外端部に位置し、モーターが通電されて回転動作を行う際に、プッシュロッドがナットと共に送りねじに沿って内部側へ引き込まれる移動をし、プッシュロッドが内部側に引き込まれることで、当該プッシュロッドに接続された部材または機構を引くようになる。
発明の更なる実施例において、上述実施例をもとに、前記送りねじ4とモーター1との軸線が一致でなく、ハウジングとモーターとの間に伝動機構が設けられ、前記送りねじ内端が伝動機構における被動伝動体に接続され、モーターの軸の出力軸端が伝動機構における主動伝動体に接続され、ブレーキセットにおける回転ディスクブレーキが伝動機構の主動伝動体に接続され、送りねじ内段に支持軸受が更に設けられ、モーターと送りねじとの作用関係が伝動機構の伝動チェーンにより実現できる。他については、前述した内容と同じである。
背景技術と比べると、本発明は、以下の役割を果す。
1.モーターに作用するブレーキセットが設置され、電磁石の作用により、プッシュロッドが当該プッシュロッドに接続された部材または機構を移動させ、工程によって要求された変位状態に至った後、モーターの電源をオフし、電磁石の並進運動ディスクブレーキと回転ディスクブレーキとの接合による制動力により、モーターの回動を停止することで、モーターがパワーオフされた場合においても、プッシュロッドが移動された後の状態を保持でき、被移動の部材または機構が工程によって要求された変位状態にあることを保持することができる。したがって、エネルギーの節約という効果を奏し、かつ、モーター運転中の温度上昇を低減し、故障を減少させる等の特徴も有する。
2.プッシュロッドが復帰した後、即ち、プッシュロッドに接続された部材または機構の復帰に関する工程要求を満たした後、電磁石が通電されていないままの状態において、並進運動ディスクブレーキが回転ディスクブレーキと接合して制動を生じ、モーターと電磁石とのいずれも通電されていない状態において、当該プッシュロッドに接続された部材または機構の復帰に関する工程要求を満たす状態を保持することができる。
3.本発明中のプッシュロッドのナット初期位置が、送りねじの中間部に位置することで、モーターの正方向回転と逆方向回転により、プッシュロッドが往復に移動する作用力を生じ、当該プッシュロッドに接続された部材または機構を往復に移動させ、しかも、同様に電磁石の断電状態においても、プッシュロッドに接続された部材または機構を往復に目標とする位置に移動させた後の状態を保持することができ、エネルギーの節約、モーターの運転中の温度上昇の低減、故障の減少等の特性に加えて、両方向の油圧シリンダーの動作特性も有する。よって、より広い用途に応用することができ、より良い効果を奏することができる。
4.本発明のプッシュロッド上のナット初期位置が送りねじの外端部に位置することにより、モーターが通電されて回転動作を行う際に、プッシュロッドがナットに伴って送りねじに沿って内部側へ引き込まれる移動をし、プッシュロッドが内部側へ引き込まれることで、当該プッシュロッドに接続された部材または機構を引くようになる。本技術案は、実装位置が、プッシュロッドの外部側へ伸び出し得る移動空間を満たさない場合にも、実装しやすいという効果を奏することを特徴とする。
5.電磁石の電源をオンすることで、ブレーキセットの制動を解除でき、プッシュロッドに接続された部材または機構を自由状態にし、その検査及びメンテナンスの利便性を向上させることができる。
本発明の構成図であり、特に、実施例1の構成図であり、かつ本願の選択図である。 実施例2の構成図であり、ブレーキセット7の1つの変形構成の図である。 実施例3の構成を示す図である。 実施例4の構成図である。 実施例4の使用状態の原理図である。 実施例5の構成図である。 実施例6の構成図である。 実施例7の構成図である。 実施例8の構成図であり、本発明の1つの変形構成を示す図である。 実施例9の構成図である。 実施例10の構成図である。 実施例11の構成図である。 実施例12の構成図であり、本発明の他の変形構成を示す図である。 実施例13の構成図であり、本発明の更に他の変形構成を示す図である。
次に、図面及び実施例を参照しながら、本発明を説明する。
図1を参照して、実施例1を説明する。
図1に示すように、本発明に係る技術案には、モーター1と、ハウジング2と、ハウジング2内に設置された軸方向に移動可能なプッシュロッド3と、プッシュロッド3内に設置された送りねじ4と、プッシュロッド3に設置された、送りねじ4とねじ対偶を構成するナット5とが含まれる。送りねじ4及びナット5はそれぞれにボールねじ及びボールナットの構造を採用することが好ましいが、本発明はこれに限られるものではなく、如何なる適切なねじ対偶を採用しても良い。送りねじ4とナット5とが互いに螺合する螺旋上昇角度がセルフロック角度よりも大きく、送りねじ4内段に支持軸受8が設置され、支持軸受8が部材11を介してハウジング2に接続され、送りねじ4の内端がモーター1の軸に接続されている。具体的には、本例においては、モーター1がブレーキセット7と送りねじ4の内端との間に位置され、送りねじ4の内端がモーター1の軸の出力軸端に接続されている。図1に示すように、送りねじ4の内端は、継ぎ手10によりモーター1の軸の出力軸端に接続されている。本発明の電気プッシュ装置において、電磁石6とブレーキセット7とが更に設けられ、電磁石6の固定コア6c内に可動コア6aに作用するばね体6bが配置されている。電磁石6は直流の電磁石を採用することが好ましい。ブレーキセット7は回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとを含み、回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸に接続されている。具体的には、図1に示すように、回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸の回転軸端に接続され、ブレーキセット7がモーター1に作用し、モーター1に対する制動により送りねじ4の回転を阻止する。しかも、モーター1に通電を停止することで省エネルギーとなる場合において、プッシュロッドが移動した後の状態に維持でき、並進運動ディスクブレーキ7bは電磁石6の可動コア6aに接続され、かつ、可動コア6aと共に軸方向に沿って直線的に移動できるが、ディスクブレーキ7bは回転しない。電磁石6が部材を介してハウジング2と接続され、ハウジング2の端壁にはプッシュロッド3に作用するシールリング12が設置されている。ハウジング2は、左右(または上下)の筒体からなる。
本例では、プッシュロッド3上のナット5の初期位置は、送りねじ4の内端部に位置する。モーター1が通電されて回転動作を行う際に、プッシュロッド3はナット5と共に送りねじ4に沿って外部側へ移動する。即ち、プッシュロッド3が当該プッシュロッドと接続された部材または機構を外部側へ押し出すことに相当する。電磁石6が通電の状態にあり、図1に示すように、並進運動ディスクブレーキ7b及び回転ディスクブレーキ7aが外れた状態では、プッシュロッド3が送りねじ4内端部に復帰した復帰状態にある。電磁石6の電源をオフしたとき、並進運動ディスクブレーキ7bと回転ディスクブレーキ7aとが結合されて制動力を生じさせ、プッシュロッド3は送りねじ4内端部に復帰した復帰状態を保持する。ブレーキセット7の回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとはリング状の接合面を有し、具体的には、回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとのいずれかに制動摩擦面が設けられ、互いに噛み合い制動を行う場合、回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとの結合面は平面である。
図2を参照して、実施例2を説明する。
本例は実施例1に基づき、ブレーキセット7の構成について変形を行い、図1に示されたブレーキセット7の回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとの接合面はリング状の接合面としているが、本例中のブレーキセットの回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bと結合面はボス状の結合面である。他は実施例1と同じである。具体的に、図1に示された実施例をもとに、回転ディスクブレーキ7aの制動摩擦面の一部を並進運動ディスクブレーキ7bに設けて、ボス状の構成が形成される。
次に、図3を参照して、実施例3を説明する。
実施例1と比べると、本例は、以下の点で実施例1と異なる。即ち、プッシュロッド3におけるナット5の初期位置が送りねじ4の外端部に位置し、モーター1が通電され回転動作を行う際に、プッシュロッド3はナット5と共に送りねじ4に沿って内部側へ引き込まれる移動を行うことで、プッシュロッド3が内部側へ引き込まれ、当該プッシュロッドに接続された部材または機構を引くようになる。図1に示すように、電磁石6が電源オフの状態にあり、並進運動ディスクブレーキ7bと回転ディスクブレーキ7aとが結合状態では、並進運動ディスクブレーキ7bと回転ディスクブレーキ7aとの結合による制動力により、プッシュロッド3が送りねじ4の外端部に復帰した後の復帰状態を保持する。他については、実施例1と同じである。
次に、図4を参照して、実施例4を説明する。
実施例1と比べると、本例は、以下の点で実施例1と異なる。プッシュロッド3上のナット5の初期位置が送りねじ4の中間部に位置し、モーター1が通電された後、正方向または逆方向に回転し、プッシュロッド3がナット5と共に送りねじ4に沿って内部側へ引っ込まれる移動または外部側へ移動し、図5に示すように、プッシュロッド3が内部側へ引っ込まれる移動をする際に、当該プッシュロッドに接続された部材または機構13を引き、プッシュロッド3が外部側へ移動する際に、当該プッシュロッドに接続された部材または機構13をプッシュする。図4に示すように、電磁石6が電源オフの状態にあり、並進運動ディスクブレーキ7bと回転ディスクブレーキ7aとが結合状態では、並進運動ディスクブレーキ7bと回転ディスクブレーキ7aとの結合による制動力により、プッシュロッド3を送りねじの中間部に復帰した復帰状態で保持させる。
次に、図6を参照して、実施例5を説明する。
本例では、荷重の重い場合に、送りねじ4に対する支持を確保するように、支持軸受8は、デュアル軸受構成かつスラスト軸受を採用する。その他については、図面及び実施例4を参照する。
次に、図7を参照して、実施例6を説明する。
図7は本発明の技術案中のモーター1及び電磁石6の設置方式の変形構成を示す図である。モーター1と、ハウジング2と、ハウジング2内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッド3と、プッシュロッド3内に設置された送りねじ4と、プッシュロッド3に設置された、送りねじ4とねじ対偶を構成するナット5とを備える。送りねじ4とナット5とが互いに螺合する螺旋上昇角度は、セルフロック角度よりも大きく、送りねじ4の内段に支持軸受8が設けられ、送りねじ4の内端がモーター1の軸に接続され、電磁石6及びブレーキセット7を設置し、電磁石6の固定コア6c内に可動コア6aに作用するばね体6bが設けられ、ブレーキセット7には回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとが含まれ、回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸に接続され、並進運動ディスクブレーキ7bが電磁石6の可動コア6aに接続され、かつ可動コア6aと共に軸方向に直線的に移動する。
図7に示すように、前記モーター1が電磁石6の外端に位置し、電磁石6は直流の電磁石を採用することが好ましい。モーター1の出力軸が電磁石6に挿通され、継ぎ手10により送りねじ4の内端に接続され、ブレーキセット7における回転ディスクブレーキ7aがモーター1の出力軸に接続され、並進運動ディスクブレーキ7bが同じように可動コア6aに接続されている。
図8を参照して、実施例7を説明する。
図8は本発明の技術案におけるモーター1及び電磁石6の配置方式の第2の変形構成を示す図である。
図1〜図4と図6に示された構成において、モーター1がブレーキセット1と送りねじ4の内端との間に位置し、本例のモーター1が電磁石6と送りねじ4内端との間に位置する。モーター1の軸の回転軸端が電磁石6に挿通され、前記回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸の回転軸端に接続され、並進運動ディスクブレーキ7bが同じように可動コア6aに接続されている。その他については、図面及び前述した実施例中の対応する部分を参照する。
図9を参照して、実施例8を説明する。図9は図1に示された発明の技術案の変形構成を示す図である。
本実施例は、実施例1に基づくものであり、以下の点で実施例1と異なる。実施例1において、送りねじ4とモーター1との軸線が一致する。これに対し、本実施例8において、送りねじ4とモーター1との軸線は一致しておらず、例えば、互いに平行である。さらに、送りねじ4とモーター1との間に伝動機構9を設置され、モーター1と、ハウジング2と、ハウジング2内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッド3と、プッシュロッド3内に設置された送りねじ4と、プッシュロッド3に設置されて、送りねじ4とねじ対偶を構成するナット5とを備える。送りねじ4とナット5とが互いに螺合する螺旋上昇角度はセルフロック角度よりも大きく、送りねじ4の内段に支持軸受8が設けられ、送りねじ4の内端が伝動機構9における被動伝動体9bに接続され、伝動機構9における主動伝動体9aがモーター1の軸に接続され、図面に示すように、当該伝動機構9における主動伝動体9aがモーター1の軸の出力軸端にも接続されている。モーター1とプッシュロッド3とは、それぞれの軸線が平行となるように配置される。電磁石6及びブレーキセット7が設置され、電磁石6の固定コア6c内に可動コア6aに作用するばね体6bが設けられ、ブレーキセット7は回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとを含み、回転ディスクブレーキ7aが伝動機構9における主動伝動体9aに接続され、送りねじ4の内端にデュアル軸受(two-bearing)を構成する支持軸受8'が更に設けられる。回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸に接続され、具体的には、本例中の回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸の出力軸端に接続され、並進運動ディスクブレーキ7bが電磁石6の可動コア6aに接続され、かつ可動コア6aと共に軸方向に沿って直線的に移動する。
上述の及び下述の実施例において、伝動機構9としては、チェーン伝動、ギアー伝動、ベルト伝動等の適切な伝動形式を採用してもよい。例えば、主動伝動体9aが主動ギアーで、従動伝動体9bが従動ギアーであれば良い。
図10を参照して、実施例9を説明する。
図面に示すように、本例は、プッシュロッド3におけるナット5の初期位置が送りねじ4の中間部に位置する点で、実施例8と異なる。他については、実施例8と同じである。
図11を参照しながら、実施例10を説明する。
本例は、図9、図10に示された変形技術案に記載されたモーター1及び電磁石6に関する設置方式についての変形構成である。
図面に示すように、電磁石6がモーター1の軸の回転軸端に位置し、モーター1の回転軸端が電磁石6に挿通され回転ディスクブレーキ7aに接続され、並進運動ディスクブレーキ7bが同様に電磁石6の可動コア6aに接続され、モーター1の軸の出力軸端が同様に伝動機構9における主動伝動体9aに接続されている。
図12を参照して、実施例11を説明する。
図12は、図9、図10に示された変形技術案に記載されたモーター1及び電磁石6に関する設置方式についての更なる変形構成を示す図である。図面に示すように、電磁石6がモーター1と主動伝動体9aとの間に位置し、モーター1の軸の出力軸端が電磁石6に挿通され同様に主動伝動体9aに接続され、回転ディスクブレーキ7aがモーター1の軸の出力軸端に接続され、並進運動ディスクブレーキ7bが同様に電磁石6の可動コア6aに接続されている。
図13は実施例12の構成図であり、図1に示された発明の技術案の他の変形構成を示すものである。
本実施例は、実施例1に基づくものであるが、以下の点で、実施例1と異なる。前記送りねじ4と前記ブレーキセット7とモーター1との軸線は一致していない。図13に示すように、送りねじ4とモーター1との間に伝動機構9が設けられ、モーター1と、ハウジング2と、ハウジング2内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッド3と、プッシュロッド3内に設置された送りねじ4と、プッシュロッド3に設置されて、送りねじ4とねじ対偶を構成するナット5とを備え、送りねじ4とナット5とが螺合する螺旋上昇角度はセルフロック角度よりも大きく、送りねじ4内段に支持軸受8が設けられ、送りねじ4内端が伝動機構9における被動伝動体9bに接続され、伝動機構9における主動伝動体9aがモーター1の軸に接続され、図面に示すように、伝動機構9における主動伝動体9aがモーター1の軸の出力軸端に接続されている。モーター1とプッシュロッド3とはそれぞれの軸線が平行となるように配置される。電磁石6及び和ブレーキセット7を設けられ、電磁石6の固定コア6c内に可動コア6aに作用するばね体6bが配置され、ブレーキセット7には回転ディスクブレーキ7a及び並進運動ディスクブレーキ7bが含まれ、回転ディスクブレーキ7aが伝動機構9における中間伝動体9cに接続され、送りねじ4の内端にデュアル軸受を構成する支持軸受8'が更に設置される。並進運動ディスクブレーキ7bは、電磁石6の可動コア6aと接続され、かつ可動コア6aと共に軸方向に沿って直線的に移動する。
伝動機構9は、上述した実施形態に記載されたいずれかの伝動形式に限られるものではなく、例えば、チェーン伝動、ギアー伝動、ベルト伝動等の適切な伝動形式であれば良い。例えば、主動伝動体9aが主動ギアーで、従動伝動体9bが従動ギアーで、中間伝動体9cが中間伝動ギアーであればよい。
上述した実施例において、前記送りねじ4及び前記ブレーキセット7とモーター1との軸線が互いに平行であるが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、その軸線は他の非一致の方式、例えば、軸線が傾斜する方式であってもよく、その場合、中間伝動機構も斜ギアー等の形式を採用してもよい。
図14は実施例13の構成図であり、図1に示された発明の技術案の、その他の変形構成を示す図である。
本実施例は実施例1をもとに、送りねじ4とモーター1との間に伝動機構9が設置され、モーター1と、ハウジング2と、ハウジング2内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッド3と、プッシュロッド3内に設置された送りねじ4と、プッシュロッド3に設置されて、送りねじ4とねじ対偶を構成するナット5とを備える。送りねじ4とナット5とが螺合する螺旋上昇角度はセルフロック角度よりも大きく、送りねじ4内段に支持軸受8が設けられ、送りねじ4内端が伝動機構9における被動伝動体9bに接続され、伝動機構9における主動伝動体9aがモーター1の軸に接続され、図面に示すように、伝動機構9における主動伝動体9aがモーター1の軸の出力軸端に接続される。モーター1とプッシュロッド3とはそれぞれの軸線が平行となるように配置される。電磁石6及びブレーキセット7を設け、電磁石6の固定コア6c内に可動コア6aに作用するばね体6bが配置され、ブレーキセット7には回転ディスクブレーキ7aと並進運動ディスクブレーキ7bとが含まれ、回転ディスクブレーキ7aが伝動機構9における被動伝動体9bに接続され、送りねじ4内端にデュアル軸受を構成する支持軸受8'がさらに設けられ、並進運動ディスクブレーキ7bが電磁石6の可動コア6aと接続され、かつ可動コア6aと共に軸方向に沿って直線的に移動する。
本発明の技術案は、様々な変形構成を採用してもよい。
本発明の何れかの構成としては、プッシュロッド3上のナット5の初期位置は送りねじ4の内端部に位置してよく、送りねじ4の中間部または外端部に位置してもよい。
発明構成全体における部分的実施例が既に示され、かつ説明されているが、当業者としては、総発明構想の原理と技術的思想の範囲内において、上述の実施例に対して適宜、種々の変更が可能であることが理解でき、本発明の保護範囲は請求の範囲及びそれらの均等の範囲にて限定される。

Claims (11)

  1. モーター(1)と、ハウジング(2)と、ハウジング(2)内に設置された軸方向移動可能なプッシュロッド(3)と、プッシュロッド(3)内に設置された送りねじ(4)とを備え、送りねじ(4)の螺旋上昇角度がセルフロック角度よりも大きい電気プッシュ装置において、
    プッシュロッド(3)内端に送りねじ(4)とねじ対偶を構成するナット(5)が設けられ、送りねじ(4)内段に支持軸受(8)が配置され、送りねじ(4)内端がモーター(1)の軸に接続され、電磁石(6)とブレーキセット(7)とを設け、電磁石(6)の固定コア(6c)内に可動コア(6a)に作用するばね(6b)が設けられ、ブレーキセット(7)には回転ディスクブレーキ(7a)及び並進運動ディスクブレーキ(7b)が含まれ、回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸に接続され、並進運動ディスクブレーキ(7b)が電磁石(6)の可動コア(6a)に接続され、かつ可動コア(6a)と共に軸方向に沿って直線的に移動する、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  2. 請求項1に記載の電気プッシュ装置において、
    前記モーター(1)がブレーキセット(7)と送りねじ(4)内端との間に位置し、前記送りねじ(4)内端がモーター(1)の軸の出力軸端と接続され、前記回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸の回転軸端と接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  3. 請求項1に記載の電気プッシュ装置において、
    前記モーター(1)が電磁石(6)の外端に位置し、モーター(1)の軸の出力軸端が電磁石(6)に挿通されて継ぎ手(10)を介して前記送りねじ(4)内端と接続され、前記回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸の出力軸端に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  4. 請求項1に記載の電気プッシュ装置において、
    前記モーター(1)が電磁石(6)と送りねじ(4)内端との間に位置し、モーター(1)の軸の回転軸端が電磁石(6)に挿通され、前記回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸の回転軸端に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  5. 請求項1に記載の電気プッシュ装置において、
    前記送りねじ(4)とモーター(1)との軸線が一致しておらず、送りねじ(4)とモーター(1)との間に伝動機構(9)が設置され、前記送りねじ(4)内端が伝動機構(9)における被動伝動体(9b)に接続され、伝動機構(9)における主動伝動体(9a)がモーター(1)の軸の出力軸端に接続され、前記ブレーキセット(7)における回転ディスクブレーキ(7a)が伝動機構(9)における主動伝動体(9a)に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  6. 請求項5に記載の電気プッシュ装置において、
    前記モーター(1)が主動伝動体(9a)と電磁石(6)との間に位置し、モーター(1)の軸の回転軸端が電磁石(6)に挿通され、前記回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸の回転軸端に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  7. 請求項5に記載の電気プッシュ装置において、
    前記電磁石(6)がモーター(1)と回転ディスクブレーキ(7a)との間に位置し、前記モーター(1)の軸の出力軸端が電磁石(6)に挿通されて主動伝動体(9a)に接続され、前記回転ディスクブレーキ(7a)がモーター(1)の軸の出力軸端に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  8. 請求項1に記載の電気プッシュ装置において、
    前記送りねじ(4)と、前記ブレーキセット(7)と、モーター(1)との軸線が一致しておらず、送りねじ(4)とモーター(1)との間に伝動機構(9)が設けられ、前記送りねじ(4)内端が伝動機構(9)における被動伝動体(9b)に接続され、伝動機構(9)における主動伝動体(9a)がモーター(1)の出力軸に接続され、前記ブレーキセット(7)における回転ディスクブレーキ(7a)が伝動機構(9)における中間伝動体(9c)に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  9. 請求項1に記載の電気プッシュ装置において、
    前記送りねじ(4)とモーター(1)との軸線が一致しておらず、送りねじ(4)とモーター(1)との間に伝動機構(9)が設けられ、前記送りねじ(4)内端が伝動機構(9)における被動伝動体(9b)に接続され、伝動機構(9)における主動伝動体(9a)がモーター(1)の軸の出力軸端に接続され、前記ブレーキセット(7)における回転ディスクブレーキ(7a)が伝動機構(9)における被動伝動体(9b)に接続されている、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の電気プッシュ装置において、前記プッシュロッド(3)上のナット(5)の初期位置は送りねじ(4)の内端部、中間部又は外端部に位置する、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の電気プッシュ装置において、前記電磁石(6)は直流電磁石である、ことを特徴とする電気プッシュ装置。
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