JP2012523233A - 改変されたdnアーゼ組成物およびその使用方法 - Google Patents

改変されたdnアーゼ組成物およびその使用方法 Download PDF

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ヤン ワン
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バイオ−ラッド ラボラトリーズ インコーポレーティッド
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Abstract

改変されたDNアーゼポリペプチドおよびその使用方法が提供される。

Description

関連特許出願の相互参照
本願は、全ての目的のため参照により組み入れられる2009年4月10日出願の米国仮特許出願第61/168,490号に基づく優先権の恩典を主張する。
発明の背景
多様な用途がDNアーゼについて公知である。例えば、DNアーゼは、RNAおよび/またはタンパク質を含有している試料からDNAを除去するかまたは分解するために有用である。例えば、試料中のDNAが、RNAまたはタンパク質の操作または検出に干渉する時、これは有用である。一例として、DNアーゼは、逆転写反応を実施する前に試料からDNAを除去するために有用である。
本発明は、DNアーゼIを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む合成核酸または単離された核酸を提供する。いくつかの態様において、DNアーゼは、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに
b.SEQ ID NO:3もしくはSEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含むアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼは、SEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼは、SEQ ID NO:6と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、ポリペプチドは、異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明は、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに
b.SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含むアミノ酸配列を有する熱不安定DNアーゼIを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む核酸と機能的に連結されたプロモーターを含む発現カセットも提供する。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明は、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに
b.SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む核酸と機能的に連結されたプロモーターを含む発現カセットにより形質転換された細胞も提供する。
いくつかの態様において、細胞は酵母細胞である。いくつかの態様において、細胞は細菌細胞である。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明は、DNアーゼ活性を有するポリペプチドを作成する方法も提供する。いくつかの態様において、方法は、ポリペプチドが産生される条件の下で宿主細胞を培養し、それによりポリペプチドを作成する工程を含む。いくつかの態様において、宿主細胞は、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに
b.SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む核酸と機能的に連結されたプロモーターを含む発現カセットにより形質転換される。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
いくつかの態様において、ポリペプチドは宿主細胞により分泌される。例示的な宿主細胞には、細菌(例えば、大腸菌(E.coli))および酵母が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、前記方法により(または本明細書中の他の場所に記載されたように)作成された単離されたポリペプチドも提供する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%{例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%}同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明は、異種由来の配列非特異的DNA結合ドメインと融合した、熱不安定であるか、高活性(hyperactive)であるか、またはその両方であるDNアーゼを含む反応混合物も提供する。
いくつかの態様において、DNaseは、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに/または
b.SEQ ID NO:3もしくはSEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含む。
いくつかの態様において、反応混合物は、RNA、DNA、および/またはタンパク質を含む核酸試料をさらに含む。いくつかの態様において、反応混合物は、トポイソメラーゼをさらに含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明は、熱不安定であるか、高活性であるか、またはその両方であるDNアーゼ;およびトポイソメラーゼを含む反応混合物も提供する。
いくつかの態様において、DNaseは、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに/または
b.SEQ ID NO:3もしくはSEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、トポイソメラーゼはIB型トポイソメラーゼである。いくつかの態様において、トポイソメラーゼはDraTopIBである。
いくつかの態様において、反応混合物は、RNA、DNA、および/またはタンパク質を含む核酸試料をさらに含む。いくつかの態様において、反応混合物は、逆転写酵素をさらに含む。
いくつかの態様において、反応混合物は、SEQ ID NO:18と少なくとも70%{例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%}同一であるアミノ酸配列を有するDNアーゼを含む。
本発明は、異種由来の配列非特異的DNA結合ドメインと融合した、熱不安定であるか、高活性であるか、またはその両方であるDNアーゼを含むキットも提供する。いくつかの態様において、DNaseは、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに/または
b.SEQ ID NO:3もしくはSEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含む。
いくつかの態様において、キットは、逆転写酵素をさらに含む。いくつかの態様において、キットは、トポイソメラーゼをさらに含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明は、熱不安定であるか、高活性であるか、またはその両方であるDNアーゼ;およびトポイソメラーゼを含むキットも提供する。いくつかの態様において、トポイソメラーゼはIB型トポイソメラーゼである。いくつかの態様において、トポイソメラーゼはDraTopIBである。いくつかの態様において、DNアーゼは、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに/または
b.SEQ ID NO:3もしくはSEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含む。
いくつかの態様において、キットは逆転写酵素をさらに含む。
本発明は、試料からDNAを除去する方法も提供する。いくつかの態様において、方法は、試料をDNアーゼと共にインキュベートする工程を含み、インキュベーション工程は、試料中のDNAの少なくとも大部分を分解するのに十分な条件下で実施される。いくつかの態様において、DNアーゼは、インキュベーション工程の後、不活化される。いくつかの態様において、試料が加熱され、それにより、ポリペプチドのDNアーゼ活性が実質的に排除される。いくつかの態様において、不活化工程は、DNアーゼ活性にとって必要な溶液中のイオン(例えば、二価カチオン)またはその他の分子のキレート化または除去を含む。いくつかの態様において、前記不活化法の組み合わせが使用される。
いくつかの態様において、DNアーゼは、
a.SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2;ならびに/または
b.SEQ ID NO:3もしくはSEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の両方
を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的可溶鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
いくつかの態様において、インキュベーション工程は、試料をトポイソメラーゼと共にインキュベートする工程を含む。
いくつかの態様において、方法は、加熱工程の後、試料中に存在するRNAに対して逆転写反応を実施する工程をさらに含む。いくつかの態様において、逆転写反応は、加熱工程の前、間、または後に逆転写酵素を添加することにより実施される。
いくつかの態様において、ポリペプチドは、
a.AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1)(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸であり、かつX2はSまたはTである);
b.SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2)(式中、X4は塩基性アミノ酸であり、かつX5はS、T、またはNである);ならびに
c.FALVX6LH(SEQ ID NO:3)(式中、X6はAまたはPである)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり、かつX4はKである。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、DNアーゼIは、
d.ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
をさらに含む。
いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18を含む。
いくつかの態様において、ポリペプチドは異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される。
本発明のその他の態様は、本書の残りを読むことにより明らかになるであろう。
定義
「DNアーゼI」とは、ポリデオキシリボ核酸を加水分解することができる、天然に存在するホスホジエステラーゼまたは合成(例えば、変異)ホスホジエステラーゼである。ウシDNアーゼIは、生化学的に広範囲に研究されている。例えば、Moore,in The Enzymes(Boyer,P.D.,ed),pp.281-296,Academic press,New York(1981)を参照のこと。ウシDNアーゼIについての完全アミノ酸配列は公知であり(Liao,et al.,J.Biol.Chem.248:1489-1495(1973);Oefner,et al,J.Mol.Biol.192:605-632(1986);Lahm,et al.,J.Mol.Biol.221:645-667(1991))、ウシDNアーゼIをコードするDNAが、クローニングされ、発現されている(Worrall,et al.,J.Biol.Chem 265:21889-21895(1990))。ウシDNアーゼIの構造は、X線結晶学により決定されている。Suck,et al.,EMBO J.3:2423-2430(1984);Suck,et al.,Nature 321:620-625(1986);Oefner,et al.,J.Mol.Biol.192:605-632(1986)。図1に示されるように、異なる種に由来するDNアーゼI酵素は、高度に関連している。
「熱不安定DNアーゼ」とは、5分間以上の50℃でのインキュベーションの後にDNアーゼ活性が実質的に排除されるDNアーゼをさす。「実質的に排除される」とは、DNアーゼが、インキュベーション前の酵素活性と比較して、10%未満、例えば、5%未満、1%以下を有することを意味する。
「熱安定」とは、(例えば、少なくとも10分間の)50〜95℃の温度でのインキュベーションの後または間に酵素活性を保持する酵素の能力をさす。
「合成」核酸とは、ヒトによって操作されたポリヌクレオチド、またはヒトによって操作されたポリヌクレオチドのコピーもしくは相補鎖をさす。例えば、第二のポリヌクレオチドと機能的に連結されたプロモーターを含む組換え発現カセットは、(例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning - A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York,(1989)またはCurrent Protocols in Molecular Biology Volumes 1-3,John Wiley & Sons,Inc.(1994-1998)に記載された方法による)ヒトの操作の結果として、第二のポリヌクレオチドとは異種の由来ののプロモーターを含むことができる。別の例において、組換え発現カセットは、自然界には見出される可能性が極めて低いような方式で組み合わせられたポリヌクレオチドを含むことができる。例えば、ヒトによって操作された制限部位またはプラスミドベクター配列が、隣接していてもよいし、または第二のポリヌクレオチドからプロモーターを分離していてもよい。当業者は、ポリヌクレオチドが多くの方式で操作され得、上記の例に限定されないことを認識するであろう。
「異種由来の配列」とは、自然界において機能的に連結されていないか、または相互に連続していないものである。コーディング配列が由来するのと同一の遺伝子に自然界において由来しない、プロモーター、UTR、または3'末端終結配列のような調節要素配列は、該コーディング配列とは異種であると見なされる。自然界において機能的に連結されており、相互に連続している要素は、相互に異種ではない。例えば、新たな機能性の核酸を作成するために配置された、無関係な遺伝子に由来する二つ以上の配列、例えば、ある起源に由来するプロモーターと、別の起源に由来するコーディング領域とを有する核酸が、組換え作製され得る。同様に、異種由来のタンパク質とは、タンパク質が、自然界においては同一の相互関係で見出されない二つ以上の部分配列を含むことを示す(例えば、融合タンパク質)。
「機能的に連結された」という用語は、発現制御配列が第二の配列に対応する核酸の転写を指図するような、(プロモーター、または転写因子結合部位のアレイのような)核酸発現制御配列と第二の核酸配列との間の機能的な連結をさす。
「宿主細胞」という語句は、任意の生物に由来する細胞をさす。例示的な宿主細胞は、植物、細菌、酵母、真菌、昆虫、または動物に由来する。様々な型の宿主細胞へポリヌクレオチド配列を導入する方法は、当技術分野において周知である。
「発現カセット」とは、宿主細胞へ導入された時に、RNAまたはポリペプチドの転写および/または翻訳をそれぞれもたらす核酸構築物をさす。
「単離された」という用語は、核酸またはタンパク質に適用される場合、核酸またはタンパク質が、天然状態で関連しているその他の細胞成分を本質的に含まないことを示す。それは、任意で、均質状態にあってもよく、乾燥していてもよいし、または水性溶液中にあってもよい。純度および均質性は、典型的には、ポリアクリルアミドゲル電気泳動または高速液体クロマトグラフィのような分析化学技術を使用して決定される。
「核酸」または「ポリヌクレオチド」という用語は、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド、および一本鎖型または二本鎖型のそれらのポリマーをさす。特に限定されない限り、それらの用語は、参照核酸と類似した結合特性を有し、任意で、天然に存在するヌクレオチドと類似した様式で代謝される、天然ヌクレオチドの公知のアナログを含有している核酸を包含する。他に示されない限り、特定の核酸配列には、明示された配列のみならず、保存的に修飾されたそのバリアント(例えば、縮重コドン置換)および相補配列も暗に包含される。特に、縮重コドン置換は、一つまたは複数の選択された(または全ての)コドンの3番目の位置が、混合塩基および/またはデオキシイノシン残基に置換された配列を生成することにより達成され得る(Batzer et al.,Nucleic Acid Res.19:5081(1991);Ohtsuka et al.,J.Biol.Chem.260:2605-2608(1985);およびCassol et al.(1992);Rossolini et al.,Mol.Cell.Probes 8:91-98(1994))。
「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」という用語は、アミノ酸残基のポリマーをさすために本明細書において交換可能に使用される。それらの用語は、天然に存在するアミノ酸ポリマーおよび天然には存在しないアミノ酸ポリマーのみならず、一つまたは複数のアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の人工的な化学的模倣体である、アミノ酸ポリマーにも当てはまる。本明細書において使用されるように、それらの用語は、アミノ酸残基が共有結合性のペプチド結合により連結されている、全長タンパク質を含む、任意の長さのアミノ酸鎖を包含する。
「アミノ酸」という用語は、天然に存在するアミノ酸および合成アミノ酸、ならびに天然に存在するアミノ酸と類似した様式で機能するアミノ酸類似体およびアミノ酸模倣体をさす。天然に存在するアミノ酸とは、遺伝暗号によりコードされるもの、ならびに後で修飾されているアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、γカルボキシグルタミン酸、およびO-ホスホセリンである。アミノ酸類似体とは、天然に存在するアミノ酸と同一の基本化学構造、即ち、水素と結合したα炭素、カルボキシル基、アミノ基、およびR基を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムをさす。そのような類似体は、修飾されたR基(例えば、ノルロイシン)または修飾されたペプチド骨格を有するが、天然に存在するアミノ酸と同一の基本化学構造を保持している。「アミノ酸模倣体」とは、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、天然に存在するアミノ酸と類似した様式で機能する化学的化合物をさす。
アミノ酸は、IUPAC-IUB Biochemical Nomenclature Commissionにより推奨された一般的に公知の三文字記号または一文字記号のいずれかによって、本明細書において言及され得る。ヌクレオチドは、同様に、一般的に認められている一文字コードにより言及され得る。
「配列同一率(%)」は、比較ウィンドウにおいて二つの最適に整列化された配列を比較することにより決定され、その際、比較ウィンドウ内のポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列の部分は、二つの配列の最適のアライメントのため、付加または欠失を含まない参照配列(例えば、DNアーゼ)と比較して、付加または欠失(即ち、ギャップ)を含んでいてもよい。率(%)は、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列に存在する位置の数を決定して、マッチした位置の数を求め、マッチした位置の数を、比較ウィンドウ内の位置の総数により割り、その結果に100を掛けて、配列同一率(%)を求めることにより計算される。
二つ以上の核酸またはポリペプチド配列に関して、「同一である」または「同一性」(%)という用語は、同一配列である二つ以上の配列または部分配列をさす。二つの配列が、以下の配列比較アルゴリズムのうちの一つを使用して、または手動アライメントおよび目視検査により測定されるような指定された領域である比較ウィンドウにおいて、または示されない場合には配列全体で、最大の一致のために比較され整列化された時に、同一であるアミノ酸残基またはヌクレオチドの指定された率(%)(即ち、指定された領域における、または指定されない場合には、配列全体における、60%の同一性、任意で、65%、70%、75%、80%、85%、90%、または95%の同一性)を有する場合、それらの配列は「実質的に同一である」。本発明は、本明細書中に例示されたDNアーゼ(例えば、SEQ ID NO:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19)と実質的に同一であるポリペプチドを提供する。
配列比較のため、典型的には、一方の配列を参照配列とし、それに対してテスト配列が比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合には、テスト配列および参照配列をコンピューターに入力し、必要であれば、部分配列座標を指定し、配列アルゴリズムプログラムパラメーターを指定する。デフォルトプログラムパラメーターを使用してもよいし、あるいは代替パラメーターを指定してもよい。他に示されない限り、デフォルトパラメーターが想定され得る。次いで、配列比較アルゴリズムが、プログラムパラメーターに基づき、テスト配列の参照配列との配列同一性(%)を計算する。
「比較ウィンドウ」とは、本明細書において使用されるように、二つの配列が最適に整列化された後、配列が同数の連続位置の参照配列と比較され得る、20〜600、一般的には約50〜約200、より一般的には約100〜約150からなる群より選択される数の連続位置のいずれかのセグメントの言及を含む。比較のための配列アライメントの方法は、当技術分野において周知である。比較のための最適の配列アライメントは、例えば、Smith and Waterman(1970)Adv.Appl.Math.2:482cのローカルホモロジー(local homology)アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443のホモロジーアライメント(homology alignment)アルゴリズムにより、Pearson and Lipman(1988)Proc.Nat'l.Acad.Sci.USA 85:2444のシミラリティサーチ(search for similarity)法により、これらのアルゴリズムのコンピューター化された実装(Wisconsin Genetics Software Package内のGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA(Genetics Computer Group,575 Science Dr.,Madison,WI))により、または手動アライメントおよび目視検査(例えば、Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology(1995 supplement)を参照のこと)により実行され得る。
配列同一性(%)および配列類似性(%)の決定のために適しているアルゴリズムの二つの例は、それぞれ、Altschul et al.(1977)Nuc.Acids Res.25:3389-3402およびAltschul et al.(1990)J.Mol.Biol.215:403-410に記載されているBLASTアルゴリズムおよびBLAST 2.0アルゴリズムである。BLAST分析を実施するためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationより公に入手可能である(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)。このアルゴリズムは、データベース配列内の同一長のワードと整列化された時に、マッチするかまたは正の価の閾値スコアTを満たす、クエリー配列内の長さWの短いワードを同定することにより、まず、高スコア配列対(high scoring sequence pairs/HSP)を同定することを含む。Tは、近傍ワードヒット閾値(neighborhood word score threshold)と呼ばれる(Altschul et al.(前記))。これらの初期近傍ワードヒットは、それらを含有しているより長いHSPを見出すための検索を開始するための種として機能する。ワードヒットは、累積アライメントスコアが増加し得る限り、各配列に沿って両方向に拡張される。累積スコアは、ヌクレオチド配列の場合、パラメーターM(1対のマッチする残基についてのリワードスコア;常に>0)およびN(ミスマッチ残基についてのペナルティスコア;常に<0)を使用して計算される。アミノ酸配列の場合には、スコア行列が累積スコアを計算するために使用される。各方向へのワードヒットの拡張は、累積アライメントスコアが、達成された最大値より量Xだけ低下した時;一つまたは複数の負のスコアの残基アライメントの蓄積のため、累積スコアが0以下になった時;またはいずれかの配列の末端に到達した時、停止される。BLASTアルゴリズムパラメーターW、T、およびXは、アライメントの感度およびスピードを決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列用)は、11のワード長(W)、10の期待値(E)、M=5、N=-4、および両鎖の比較をデフォルトとして使用する。アミノ酸配列について、BLASTPプログラムは、3のワード長、10の期待値(E)、およびBLOSUM62スコア行列(Henikoff and Henikoff(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915を参照のこと)、50のアライメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=-4、および両鎖の比較をデフォルトとして使用する。
BLASTアルゴリズムは、二つの配列の間の類似性の統計分析も実施する(例えば、Karlin and Altschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873-5787を参照のこと)。BLASTアルゴリズムにより提供される類似性の一つの尺度は、二つのヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の間のマッチが偶然に起こる確率の指標を提供する最小合計確率(smallest sum probability/P(N))である。例えば、テスト核酸と参照核酸との比較において、最小合計確率が、約0.2未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、その核酸はその参照配列に類似していると見なされる。
異なるDNアーゼIアミノ酸配列のアライメントを図示し、アライメントの下にコンセンサス配列を提供する。大文字アミノ酸は、アライメント内のDNアーゼの間で保存されているが、小文字アミノ酸は完全なコンセンサスがない位置を示し、その位置におけるアミノ酸は、最も一般的に存在するアミノ酸を反映している。しかしながら、当業者は、その位置に存在するその他のアミノ酸(および保存的置換)も使用され得ることを認識するであろう。 大腸菌BL21(DE3)細胞におけるHisタグ付きのK-DNアーゼ変異タンパク質およびKS-DNアーゼ変異タンパク質の発現を示す。レーンの上に書かれた数字は、以下の時間を示す;「0」は、誘導直前に収集された試料を示し、1および3は、IPTGによる誘導の後、1時間目および3時間目に収集された試料を示す。Hisタグ付きのK-DNアーゼ変異タンパク質およびKS-DNアーゼ変異タンパク質は、約32kDaという計算分子量を有する。 iFOLD(登録商標)Protein Refolding System-2を使用した、Hisタグ付きのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の選択された再折りたたみ画分におけるDNアーゼ酵素活性を示す。ブランク画分(水)を使用したDNA消化が対照として使用された。ゲル上の「1」と記されたレーンは500bp DNAラダーを表す。 様々な温度(℃)におけるHisタグ付きのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体およびTurbo DNアーゼの不活化を定性的に示す。「C」は非加熱酵素対照を表す。
詳細な説明
I.序論
本発明は、DNAを分解するための改変されたDNアーゼの使用を含む多様な組成物および方法を提供する。例えば、熱不安定であり、従って、関心対象の試料の残りからDNアーゼを分離する必要なしに、DNアーゼ活性を実質的に排除するために、反応物を加熱することが可能なDNアーゼが提供される。任意で、熱不安定変異と組み合わせられる、高活性変異も提供される。上記DNアーゼのいずれかを、DNA結合ドメインにさらに融合させ、それにより、DNアーゼの活性を改善することが可能である。任意で、本発明のDNアーゼは、活性をさらに改善するため、トポイソメラーゼと組み合わせて使用され得る。
II.DNアーゼ
A.一般
任意のDNアーゼが、本発明の多くの局面において使用され得る。多様なDNアーゼが公知であり、例えば、DNアーゼI、DNアーゼII、DNアーゼIII、DNアーゼIV、DNアーゼV、DNアーゼVI、DNアーゼVII、DNアーゼVIII等と分類され得る。これらのDNアーゼの任意の全てが、下記のように、DNA結合ドメインとの融合により改善され得、かつ/またはトポイソメラーゼと組み合わせて使用され得る。
B.高活性変異
高活性変異とは、DNAに対するDNアーゼのKmを低下させ、触媒効率を増加させる、DNアーゼIポリペプチドの様々な位置のうちの一つまたは複数における変異をさす。高活性変異DNアーゼIは、dsDNA基質に対する結合親和性の増強により、塩に対する耐性の増加も示し得る。いくつかの態様において、本発明の高活性変異は、これらの基準のうちの少なくとも一つを、未改変のネイティブ対照DNアーゼIと比較して、少なくとも、例えば、5%、10%、25%、50%改善する。そのような決定を行う方法は、当技術分野において公知である。例えば、Clark et al.,J.Biol.Chem.273(19):11701-11708(1998)を参照のこと。例示的な変異には、ヒトDNアーゼIに関する以下の位置のうちの一つまたは複数における正の電荷を有するアミノ酸の挿入が含まれるが、これらに限定されない:Q9、E13、T14、H49、N74、およびT205。本発明の範囲を限定するものではないが、上記の位置はDNアーゼのDNA結合インターフェースにあり、従って、ネイティブアミノ酸を正の電荷を有するアミノ酸に交換することにより、負の電荷を有するDNAとの結合が増加すると考えられる。いくつかの態様において、変異は、Q9R、E13R、T14K、H49K、N74K、およびT205Kのうちの一つまたは複数であるが、前述のように、その他の正の電荷を有する(例えば、塩基性の)アミノ酸も使用され得る。正の電荷を有するアミノ酸には、ヒスチジン(H)、アルギニン(R)、リジン(K)、アスパラギン(N)、およびグルタミン(Q)が含まれる。いくつかの態様において、高活性DNアーゼIは、Q9R、E13R、およびN74K変異のうちの二つまたは三つ全てを含む。上記考察において(実際、本明細書の全般において)、ヒトDNアーゼI配列に関する位置が提供されるが、本明細書に(例えば、配列表に)具体的に提供されるものを含むが、これらに限定されない、その他のDNアーゼIポリペプチドの対応する位置へ、それらの変異が導入されてもよいことが認識されるであろう。他のDNアーゼIポリペプチドにおける対応する位置は、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列についての同一性(%)に関して本明細書に記載されたようなコンピューターに基づくアライメントプログラムを使用して決定され得る。そのような対応する位置は、図1に提供されるアライメントからも決定され得る。
当技術分野において公知の相当数のネイティブDNアーゼI配列を考慮して、本発明者らは、高活性変異を有するDNアーゼI配列のためコンセンサス配列を導き出すことができた。例えば、SEQ ID NO:1により定義されるモチーフを有するDNアーゼIポリペプチドは、Q9およびE13の位置に正の電荷を有するアミノ酸を含む。SEQ ID NO:2により定義されるモチーフを有するDNアーゼIポリペプチドは、N74位に正の電荷を有するアミノ酸を含む。いくつかの態様において、本発明の高活性DNアーゼIポリペプチドは、SEQ ID NO:1および2(ならびに公知のDNアーゼI配列と一致する介在アミノ酸配列および隣接アミノ酸配列、ならびにポリペプチドがDNアーゼ活性を有するよう本明細書に提供された配列および情報)を含む。
いくつかの態様において、一つまたは複数の高活性変異は、SEQ ID NO:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19と実質的に同一であるDNアーゼに含まれる。非限定的な例として、いくつかの態様において、本発明は、Q9、E13、およびN74に対応するDNアーゼ内の位置のうちの一つ、二つ、または三つ全てが正の電荷を有するアミノ酸(例えば、H、R、またはK)であることを除き、そして、任意で、下記のような一つまたは複数の熱不安定変異を除き、本明細書に提供されたヒト、ヒツジ、ウシ、またはウマのDNアーゼI配列と実質的に同一(例えば、80%または90%または95%または100%)であるDNアーゼを提供する。
高活性変異は、一つのDNアーゼポリペプチドに、(熱不安定変異を含むが、これに限定されない)他の種類の変異と共に含まれていてもよい。
C.熱不安定変異
熱不安定変異とは、特定のDNアーゼについての熱不安定をもたらす、DNアーゼIポリペプチドの様々な位置における一つまたは複数の変異をさす。DNアーゼのいくつかのアミノ酸位置は、比較的寒冷な気候で生活しているいくつかの生物において熱不安定を引き起こすことが記載されている。例えば、Leu130およびSer-205(即ち、ヒトDNアーゼIのAlaとThrとの間への挿入)は、DNアーゼの熱不安定を誘導する。例えば、Takeshita,et al.Biochem.J.357:473-480(2001);Takeshita,et al.,Eur.J.Biochem.270:307-314(2003)を参照のこと。上記考察において(実際、本明細書の全般において)、ヒトDNアーゼI配列に関する位置が提供されるが、本明細書に(例えば、配列表に)具体的に提供されたものを含むが、これらに限定されない、他のDNアーゼIポリペプチドの対応する位置へ、それらの変異が導入されてもよいことが認識されるであろう。従って、いくつかの態様において、熱不安定を有する本発明のDNアーゼは、以下のコンセンサスモチーフのうちの一つまたは複数を有するであろう。
SEQ ID NO:3
Leu130を含むモチーフ
FALVX6LH(式中、X6はAまたはPである)
SEQ ID NO:4
Ser-205を含むモチーフ
ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)
いくつかの態様において、本発明のDNアーゼは、SEQ ID NO:3および4の両方を含む。
いくつかの態様において、一つまたは複数の熱不安定変異は、SEQ ID NO:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、または19と実質的に同一であるDNアーゼに含まれる。非限定的な例として、いくつかの態様において、本発明は、配列がLeu130およびSer-205に対応するアミノ酸の一方または両方を有することを除き、そして、任意で、一つまたは複数の前記のような高活性変異を除き、本明細書に提供されたヒト、ヒツジ、ウシ、またはウマのDNアーゼI配列と実質的に同一(例えば、80%または90%または95%または100%)であるDNアーゼを提供する。
熱不安定変異は、一つのDNアーゼポリペプチドに、(高活性変異を含むが、これに限定されない)他の種類の変異と共に含まれていてもよい。従って、いくつかの態様において、本発明は、熱不安定であり、かつ高活性であるDNアーゼを提供する。いくつかの態様において、そのようなDNアーゼは、(高活性を与える)SEQ ID NO:1およびSEQ ID NO:2の一方または両方ならびに(熱不安定を与える)SEQ ID NO:3およびSEQ ID NO:4の一方または両方を少なくとも含む。
D.DNアーゼをコードする核酸
本発明は、本発明のDNアーゼをコードする核酸も提供する。いくつかの態様において、本発明の核酸は、合成であるか、単離されているか、またはその両方である。
本発明のDNアーゼポリペプチドをコードする核酸は、ポリペプチドの組換え発現のために使用され得る。これらの方法において、関心対象のタンパク質をコードする核酸は、適当な宿主細胞、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞、植物細胞、または動物細胞(例えば、CHO細胞、COS細胞等)へ導入され、その後、多量のタンパク質が産生されるよう、細胞が誘導される。本発明は、当業者に周知の組換え遺伝学の領域におけるルーチンの技術に頼る。本発明において有用な一般的な方法を開示している基本の参考書には、Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual(3rd ed.2001);Kriegler,Gene Transfer and Expression:A Laboratory Manual(1990);およびCurrent Protocols in Molecular Biology(Ausubel et al.,eds.,1994)が含まれる。
いくつかの態様において、ポリメラーゼ連鎖反応技術(PCR)のような増幅技術が、所望の核酸配列を増幅し、かつ/または変異させるために使用され得る。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)またはその他のインビトロ増幅法は、例えば、発現されるタンパク質をコードする核酸配列をクローニングするため、またはその他の目的のためにも有用であり得る(PCRの一般的な概要に関しては、PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications(Innis et al.,eds.,1990)を参照のこと)。
ポリペプチドの発現のため、遺伝材料を宿主細胞へ導入するために使用される特定の手法は、特に重大ではない。外来ヌクレオチド配列を宿主細胞へ導入するための周知の手法のうちの任意のものが、使用され得る。これらには、リン酸カルシウムトランスフェクション、スフェロプラスト、電気穿孔、リポソーム、微量注入、プラスミドベクター、ウイルスベクター、およびクローニングされたゲノムDNA、cDNA、合成DNA、またはその他の外来遺伝材料を宿主細胞へ導入するためのその他の周知の方法のうちの任意のものの使用が含まれる(Sambrook et al.(前記)を参照のこと)。
多様なベクターが、遺伝情報を細胞へ輸送するために使用され得る。原核細胞および真核細胞における組換えタンパク質の発現のために使用される従来のベクターのうちの任意のものが、使用され得る。哺乳動物細胞のための発現ベクターは、例えば、真核生物ウイルスに由来する調節要素を含有しているかもしれない。
発現ベクターは、典型的には、宿主細胞におけるポリペプチドDNAの発現のために必要とされる全ての要素を含有している転写単位または発現カセットを含有している。いくつかの態様において、発現カセットは、ポリペプチドをコードするDNA配列に機能的に連結されたプロモーター、および転写物の効率的なポリアデニル化のために必要とされるシグナルを含有している。
III.DNA結合ドメイン融合体
任意で、本発明のDNアーゼは、DNA結合ドメインを含むポリペプチドに連結され得る(例えば、融合タンパク質として融合されるが、これに限定されない)。いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、配列非特異的DNA結合ドメインである。従って、いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、本明細書に示される熱不安定、高活性、またはその両方を有するDNアーゼに融合される。DNA結合ドメインが熱不安定DNアーゼに融合される場合、いくつかの態様において、DNA結合ドメインは、それ自体、得られた連結されたDNアーゼの熱安定性を有意に改善しない。
二本鎖配列非特異的核酸結合ドメインとは、配列非依存的に二本鎖核酸に結合するポリペプチド配列である。即ち、結合は、特定の配列に対する著しい優先性を示さない。いくつかの態様において、二本鎖核酸結合タンパク質は、一本鎖核酸より二本鎖核酸に対して10倍以上の親和性を示す。本発明のいくつかの態様における二本鎖核酸結合タンパク質は熱安定性である。二本鎖DNA結合タンパク質の例には、少なくとも、Mafもしくは転写因子のMaf癌原遺伝子ファミリーのメンバー(例えば、MafF、MafG、およびMafK(例えば、J.Mol.Biol.376,913-925(2008)を参照のこと))もしくはそれらのDNA結合部分、または古細菌低分子塩基性DNA結合タンパク質Sac7dおよびSso7d(例えば、Choli et al.,Biochimica et Biophysica Acta 950:193-203(1988);Baumann et al.,Structural Biol.1:808-819(1994);およびGao et al.,Nature Struc.Biol.5:782-786,1998を参照のこと)、ならびに古細菌HMf様タンパク質(例えば、Starich et al.,J.Molec.Biol.255:187-203(1996);Sandman et al.,Gene 150:207-208(1994)を参照のこと)のDNA結合ドメインが含まれるが、これらに限定されない。
Sso7dおよびSac7dは、それぞれ、超好熱性古細菌スルホロブス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)およびS.アシドカルダリアス(acidocaldarius)に由来する低分子(いくつかの態様において、約7kD)の塩基性染色体タンパク質である。例えば、WO/2004/037979を参照のこと。これらのタンパク質は、リジンに富み、高い熱安定性、酸安定性、および化学安定性を有する。それらは、配列非依存的にDNAに結合し、結合した時に、いくつかの条件の下で、40℃もDNAのTMを増加させる(McAfee et al.,Biochemistry 34:10063-10077(1995))。任意で、Sso7dの短縮型であるL54Δを使用することもできる。例えば、Erlet Shehi,et al.Biochemistry 42,8362-8368(2003)を参照のこと。L54Δは、野生型Sso7dタンパク質と同一の配列非依存性のDNA結合特性を維持しているが、野生型タンパク質と比較して低下した熱安定性を有する。例えば、Erlet Shehi,et al.Biochemistry 42,8362-8368(2003)を参照のこと。いくつかの態様において、本発明のDNA結合ドメインは、スルホロブス・ソルファタリカスまたはS.アシドカルダリアスのSso7d、Sac7d、またはL54Δと少なくとも70%、80%、95%、または95%同一である。
HMf様タンパク質は、DNAと直接相互作用すると考えられている、真核生物H4ヒストンとアミノ酸配列および構造の両方の相同性を共有している古細菌ヒストンである。タンパク質のHMfファミリーは、溶液中で安定的なダイマーを形成し、いくつかのHMfホモログが熱安定種から同定されている(例えば、メタノサーマス・ファービダス(Methanothermus fervidus)およびパイロコッカス(Pyrococcus)株GB-3a)。いくつかの態様において、ダイマーHMf様タンパク質は、本発明のDNアーゼ、例えば、熱不安定、高活性、またはその両方を有するDNアーゼのN末端またはC末端に共有結合により連結され得る(例えば、融合され得る)。
配列非特異的二本鎖核酸結合ドメインの活性は、多様なアッセイを使用して査定され得る。二本鎖核酸への結合についての特異性は、当業者に公知の多様なアッセイを使用して試験され得る。これらには、フィルター結合アッセイまたはゲルシフトアッセイのようなアッセイが含まれる。例えば、フィルター結合アッセイにおいては、二本鎖DNAへの結合活性について査定されるポリペプチドを、適切な緩衝液で、二本鎖または一本鎖のいずれかである標識されたDNAと予め混合する。混合物を膜(例えば、ニトロセルロース)でろ過し、それにタンパク質およびタンパク質-DNA複合体を保持させる。フィルター上に保持されるDNAの量は、タンパク質に結合した量を示す。結合は、標識されたDNAの結合が、増加する量の未標識DNAの添加により競合される、競合分析により定量化され得る。あるいは、結合活性は、標識されたDNAがテストポリペプチドと共にインキュベートされるゲルシフトアッセイによって査定され得る。タンパク質-DNA複合体は、未結合のDNAより遅くゲル中を移動し、シフトしたバンドをもたらすであろう。結合の量は、増加する量の二本鎖または一本鎖の未標識DNAと共に試料をインキュベートし、シフトしたバンドにおける放射能の量を定量化することにより査定される。
本発明の新規の配列非特異的二本鎖核酸結合タンパク質は、そのDNA結合活性を利用することにより、例えば、DNAが固定化された(例えば、セルロース)カラムでの精製により単離され得る。次いで、単離されたタンパク質を、従来の手段によってさらに精製し、配列決定し、PCRを介した従来の手段により遺伝子をクローニングすることができる。次いで、これらのクローンから過剰発現されたタンパク質を、上記の手段のいずれかによって試験することができる。
DNアーゼと核酸結合ドメインとは、当業者に周知の方法によって接合され得る。これらの方法には、例えば、タンパク質を接合するか、または融合タンパク質を作製するための化学的方法および組換え法が含まれる。そのような融合産物は、例えば、当技術分野において公知の方法により、所望のアミノ酸配列をコードする適切な核酸配列を適切なコーディングフレームで相互にライゲートし、当技術分野において公知の方法により、産物を発現させることにより作成され得る。異種由来のドメインを結合する化学的方法は、例えば、Bioconjugate Techniques,Hermanson,Ed.,Academic Press(1996)に記載されている。これらには、例えば、タンパク質化学の技術分野において公知の方法による、直接または連結化合物によってモエティを相互に連結することを目的とした誘導体化が含まれる。
例えば、一つの化学的コンジュゲーション態様において、ヘテロ二官能性カップリング試薬が、DNアーゼと核酸結合ドメインとを連結するために使用され得る。いくつかの態様において、試薬は、2個のモエティの間の分子間ジスルフィド結合の形成をもたらすであろう。本発明のためのこの能力において有用なその他の型のカップリング試薬には、米国特許第4,545,985号に記載されたものが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの態様において、天然に存在するか、または遺伝子工学により挿入された各モエティ内のシステインの間で、分子間ジスルフィドが便利に形成され得る。例示的な連結モエティには、例えば、ヘテロ二官能性架橋試薬または特異的低pH切断可能クロスリンカーまたは特異的プロテアーゼ切断可能リンカーの間のチオエーテル結合、またはその他の切断可能もしくは非切断可能な化学結合も含まれるが、これらに限定されない。
融合タンパク質は、標準的なペプチド合成化学により、または組み換えにより、別々に合成されたモエティの間に形成されたペプチジル結合を含むことができる。さらに、天然には存在しないアミノ酸または化学的アミノ酸類似体が、置換または付加として配列へ導入されてもよい。天然には存在しないアミノ酸には、一般的なアミノ酸のD異性体、α-アミノイソ酪酸、4-アミノ酪酸、Abu、2-アミノ酪酸、γ-Abu、ε-Ahx、6-アミノヘキサン酸、Aib、2-アミノイソ酪酸、3-アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコシン、シトルリン、システイン酸、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、β-アラニン、フルオロアミノ酸、β-メチルアミノ酸、Cα-メチルアミノ酸、およびNα-メチルアミノ酸のようなデザイナーアミノ酸が含まれるが、これらに限定されない。
特定の態様において、融合タンパク質内の各ポリペプチドのコーディング配列は、任意の順序で、ペプチド結合を介して、アミノ末端またはカルボキシ末端で直接接合される。あるいは、各ポリペプチドが二次構造および三次構造へと折り畳まれることを確実にするのに十分な距離だけ、第一および第二のポリペプチド成分を分離するため、アミノ酸リンカー配列が利用されてもよい。そのようなアミノ酸リンカー配列は、当技術分野において周知の標準的な技術を使用して、融合タンパク質へ組み入れられる。
その他の化学的リンカーには、炭水化物リンカー、脂質リンカー、脂肪酸リンカー、ポリエーテルリンカー、例えば、PEG等が含まれる。例えば、ポリ(エチレングリコール)リンカーは、Shearwater Polymers,Inc.(Huntsville,Ala)から入手可能である。これらのリンカーは、任意で、アミド結合、スルフヒドリル結合、またはヘテロ官能性結合を有する。
ドメインを接合するその他の方法には、負および正のテールを発現させることによるイオン結合、ならびに抗体およびストレプトアビジン-ビオチン相互作用による間接的な結合が含まれる(例えば、Bioconjugate Techniques(前記)を参照のこと)。ドメインは、中間相互作用配列によって接合されてもよい。
IV.トポイソメラーゼ
任意で、一つまたは複数のトポイソメラーゼが、(DNA結合ドメインに連結されたものを含むが、これらに限定されない)本発明のDNアーゼと組み合わせて使用され得る。本発明の範囲を限定するものではないが、特に、DNAがより高度の三次元構造(例えば、スーパーコイル)を有する真核生物もしくはその他のDNAであって、かつ/またはヒストンを含むが、これに限定されない染色体タンパク質と接している場合、DNAの存在下で本発明のDNアーゼと共にトポイソメラーゼを含めることは、DNAのより効率的な分解をもたらすであろうと考えられる。任意で、トポイソメラーゼは、熱不安定である(例えば、トポイソメラーゼと共に使用される熱不安定DNアーゼと同一の熱条件の下で不活化されるであろう)。最適の酵素活性のための条件が、DNアーゼが活性を有する条件と適合性であるトポイソメラーゼを選択することが、望ましいことが認識されるであろう。
いくつかの態様において、トポイソメラーゼは、I型またはII型のトポイソメラーゼから選択される。例えば、Champoux JJ,"DNA topoisomerases:structure,function,and mechanism" Annu.Rev.Biochem.70:369-413(2001)を参照のこと。いくつかの態様において、トポイソメラーゼは、IA型、IB型、またはIC型のトポイソメラーゼから選択される。いくつかの態様において、トポイソメラーゼはIIA型およびIIB型のトポイソメラーゼから選択される。IIA型トポイソメラーゼの例には、真核生物トポイソメラーゼII、大腸菌ジャイレース、および大腸菌トポイソメラーゼIVが含まれるが、これらに限定されない。IIB型トポイソメラーゼの例には、トポイソメラーゼVIが含まれる。
いくつかの態様において、トポイソメラーゼは、細菌ディノコッカス・ラディオデュランス(Deinococcus radiodurans)に由来するトポイソメラーゼIB、DraTopIBである。例えば、Berit Olsen Krogh and Stewart Shuman,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,99(4):1853-1858(2002)を参照のこと。
トポイソメラーゼは、(例えば、キットまたは反応混合物において)本発明のDNアーゼと別の分子として組み合わせられてもよい。そのような組み合わせにおいて、トポイソメラーゼは、スーパーコイルDNAからスーパーコイルを除去し、それにより、DNAをDNアーゼのための基質として利用されやすくすることができる。任意で、いくつかの態様において、トポイソメラーゼは、(例えば、融合タンパク質として)本発明のDNアーゼに連結されてもよい。そのような連結は、トポイソメラーゼとDNアーゼとの特定の組み合わせが、(例えば、DNアーゼ単独、または連結されていないトポイソメラーゼとDNアーゼとの混合物と比較して)最適の活性をもたらすことを確認するため、評価され得る。
トポイソメラーゼは、本明細書に記載された任意のDNアーゼと組み合わせて使用され得る。例えば、いくつかの態様において、トポイソメラーゼは、DNアーゼ/DNA結合タンパク質融合体と(別々にまたは融合体として)組み合わせて使用される。
V.方法
本発明のDNアーゼは、試料中のDNAを分解することが望ましい広範囲の分子的技術において使用され得る。例えば、試料中(例えば、逆転写反応物中)のRNAを検出するかもしくは精製したい場合、または試料中のタンパク質もしくはその他の非DNA分子を検出したいが、DNAが適切な検出に干渉する可能性がある場合、これは、望ましいかもしれない。DNアーゼは、(例えば、タンパク質またはその他の分子のDNAとの結合の存在、欠如、および/または位置を決定するため)様々なDNAプロテクションアッセイにおいても使用され得る。いくつかの態様において、本発明のDNアーゼは、例えば、培養細胞を含むが、これに限定されない、細胞の凝集を減少させるかまたは防止するために使用され得る。DNアーゼは、例えば、ゲノムライブラリーまたはその他の核酸ライブラリーの調製のため、DNA断片が望まれる場合、DNAの部分消化物を生成するためにも使用され得る。
いくつかの態様において、DNアーゼは、試料中に存在するDNAを消化することにより、試料からRNAを精製する方法において使用される。いくつかの態様において、本発明のDNアーゼは、カラムに基づく(即ち、予めカラムに負荷された樹脂へのRNAまたは核酸の結合による)RNA精製において使用される。例えば、結合したRNAをカラム/樹脂から溶出させる前に、カラムまたは樹脂に結合したDNAを消化し、カラムから洗浄除去することができるよう、RNAを結合させた後、DNアーゼを含有している溶液をカラムに添加することができる。これは、精製されたRNA試料がDNA混入を含まないことを確実にするであろう。
熱不安定DNアーゼが使用される態様において、DNアーゼを不活化することが、方法におけるいくつかの点で望ましいかもしれない。いくつかの態様において、DNアーゼは、DNアーゼを含む反応混合物を加熱工程に供することにより不活化される。いくつかの態様において、反応混合物は、DNアーゼの活性を実質的に排除する(例えば、少なくとも90%、95%、99%、またはそれ以上、例えば、100%、活性を低下させる)温度に、ある期間、上げられる。例えば、いくつかの態様において、反応混合物は、少なくとも45℃(例えば、少なくとも50度、例えば、50度〜90度、50度〜80度、50度〜100度等)に上げられる。いくつかの態様において、上昇した温度は、DNアーゼ活性を実質的に排除するのに十分な時間、維持され、次いで、任意で、さらなる酵素反応(例えば、逆転写酵素反応、DNA制限反応、またはライゲーション反応等)が行われる温度(例えば、35〜40℃)に低下させられる。任意で、熱不活化されたDNアーゼは、不活化の後に除去されない。
いくつかの態様において、DNアーゼは、DNアーゼ活性のために必要なイオン(例えば、二価イオン)またはその他の溶液成分のキレート化によって不活化される。例示的なキレート化剤には、例えば、EDTAが含まれる。その他の態様において、DNアーゼ活性のために必要なイオンまたはその他の溶液成分は、DNアーゼを含む溶液から除去される。いくつかの態様において、DNアーゼを含む溶液が加熱され、かつイオンが上記のように除去されるかまたはキレート化される。
熱不安定DNアーゼIの一つの付加的な利点は、RNAは、Mg++の存在下で、かつ60℃より高い温度で、自己切断を受ける傾向があるという点である。試料(例えば、RNAまたはタンパク質の試料)からのDNAの除去において使用されるDNアーゼIが、>60℃の温度で熱不活化される必要がある場合には、RNA自己切断を防止するためにEDTAの添加が必要とされる。<60℃で不活化され得る熱不安定DNアーゼIの使用は、EDTA添加の必要性を回避するであろう。従って、いくつかの態様において、本発明のDNアーゼは、RNA試料中のDNAを分解するために使用され、次いで、EDTAまたはその他のキレート化剤の非存在下で60℃未満の温度で熱不活化される。
いくつかの態様において、DNアーゼは、(任意で、必要とされないか、またはその後の工程において阻害性であるカチオンまたはその他の試薬も)、試料中のDNAの分解の後、少なくとも一つまたは複数のその後の酵素工程の前に除去される。反応物からのDNアーゼの除去のための多様な方法が公知である。
いくつかの態様において、RNAの逆転写が行われる場合、本発明の熱不安定DNアーゼは逆転写酵素(RT)と組み合わせて使用される。いくつかの態様において、逆転写酵素は熱安定逆転写酵素である。これらの態様のうちのいくつかにおいて、熱安定RTの活性のための最適温度は、逆転写反応前に熱不安定DNアーゼのインチューブ不活化を可能にするために十分に高い。任意で、RT(熱安定であってもよいしまたはそうでなくてもよい)は、DNアーゼの熱不活化または除去の後に添加されてもよい。
VI.反応混合物
本発明は、少なくとも一つの本発明のDNアーゼを含み、任意で、生物学的試料またはその精製された一部分(例えば、精製されたRNA、DNA、もしくはその両方、および/またはタンパク質)も含む反応混合物を提供する。例えば、反応混合物中のDNアーゼは、熱不安定、高活性、またはその両方であり得、任意で、本明細書に記載されるようなDNA結合ドメインに連結されていてもよい。
いくつかの態様において、反応混合物は逆転写酵素も含む。いくつかの態様において、逆転写酵素は熱安定逆転写酵素である。いくつかの態様において、反応混合物は、プライマー(例えば、遺伝子特異的プライマー、ランダムヘキサマー、および/もしくはオリゴdT)、一つまたは複数の緩衝液、ならびに酵素安定剤を含むが、これらに限定されない、増幅反応および/または逆転写反応において使用するための試薬を含む。いくつかの態様において、反応混合物は、酵素活性のための適切なイオンをさらに含む(例えば、Ca++、Mg++、Mn++、あるいはCa++、Mg++、および/またはMg++を欠く)。いくつかの態様において、反応混合物は、(デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)またはジデオキシヌクレオチド三リン酸またはそれらのアナログを含むが、これらに限定されない)ヌクレオチドをさらに含む。いくつかの態様において、ヌクレオチドは、4種のDNAヌクレオチド三リン酸(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)のうちの少なくとも3種を含み、いくつかの態様において、4種全てを含む。いくつかの態様において、4種のDNAヌクレオチドのうちの1種は排除される。いくつかの態様において、少なくとも1種のヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dGTP、またはdTTP)は標識される。多様な標識が、当技術分野において公知であり、蛍光標識(例えば、FRET標識、任意で、消光剤を含むもの)、放射標識、酵素、またはその他のタグ(例えば、エピトープタグ、ポリHis、ビオチン、ストレプトアビジン等)を含むが、これらに限定されない。いくつかの態様において、反応混合物はトポイソメラーゼをさらに含む。
いくつかの態様において、本発明のDNアーゼは、(ビーズ、カラム、または反応容器の表面を含むが、これらに限定されない)固体表面に連結される。いくつかの態様において、DNアーゼは固体表面に連結されない。
VII.キット
本発明は、例えば、DNAを除去するかまたは分解するため、試料を処理するためのキットも提供する。キットは、任意で、書面の説明書、または(例えば、CD-ROM上もしくはDVD上の)電子的な説明書を含むことができる。本発明のキットは、典型的には、キット内に試薬を保持するためのケースまたはコンテナを含み、それらは、別々に含まれていてもよいし、または組み合わせて含まれていてもよい。
いくつかの態様において、キットは、少なくとも一つの本発明のDNアーゼを含む。例えば、反応混合物中のDNアーゼは、熱不安定、高活性、またはその両方であり得、任意で、本明細書に記載されるようなDNA結合ドメインに連結されていてもよい。
いくつかの態様において、キットは逆転写酵素も含む。いくつかの態様において、逆転写酵素は熱安定逆転写酵素である。いくつかの態様において、キットは、プライマー(例えば、特異的プライマー、ランダムヘキサマー、および/もしくはオリゴdT)、一つまたは複数の緩衝液、ならびに酵素安定剤を含むが、これらに限定されない、増幅反応および/または逆転写反応において使用するための試薬を含む。いくつかの態様において、キットは、(例えば、適宜、Ca++、Mg++、および/またはMn++を含むかまたは排除する)酵素活性のための適切な緩衝液をさらに含む。いくつかの態様において、キットは、(デオキシヌクレオチドまたはジデオキシヌクレオチドまたはそれらのアナログを含むが、これらに限定されない)ヌクレオチドをさらに含む。いくつかの態様において、ヌクレオチドは、4種のDNAヌクレオチド(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)のうちの少なくとも3種を含み、いくつかの態様において、4種全てを含む。いくつかの態様において、4種のDNAヌクレオチドのうちの1種は排除される。いくつかの態様において、少なくとも1種のヌクレオチド(例えば、dATP、dCTP、dGTP、またはdTTP)は標識される。多様な標識が、当技術分野において公知であり、蛍光標識(例えば、FRET標識、任意で、消光剤を含むもの)、放射標識、酵素、またはその他のタグ(例えば、エピトープタグ、ポリHis、ビオチン、ストレプトアビジン等)を含むが、これらに限定されない。いくつかの態様において、キットはトポイソメラーゼをさらに含む。
キット試薬は、種々の方式で構成され得る。例えば、各酵素は、酵素活性を最適化するために設計された緩衝液と共に、または緩衝液なしに、別々のコンテナで提供され得る。どの試薬がどのコンテナに含まれるか、を含む、いくつかの例示的なキット構成が、実施例セクションに提供される。
いくつかの態様において、キット内のDNアーゼは、(ビーズ、カラム、または反応容器の表面を含むが、これらに限定されない)固体表面に連結される。いくつかの態様において、DNアーゼは固体表面に連結されない。
以下の実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明を例示するために提示されるのであって、限定するために提示されるものではない。
実施例1:逆転写酵素と共に本発明のDNアーゼを使用するための可能性のあるキット構成および方法
以下の表は、本発明に関するいくつかの可能性のあるキット構成を提供する。当業者は、本明細書に提示されたものを考慮すれば、他のキット構成も可能であることを認識するであろう。
Figure 2012523233
標準的な逆転写酵素(例えば、Bio-Rad製のiScript cDNA合成キット)と共に熱不安定高活性DNアーゼIを使用するための例示的な反応ミックスおよび反応プロトコル:
ゲノムDNA(gDNA)を除去するため、DNアーゼI緩衝液およびDNアーゼIを試料に添加し、続いて、室温または37℃で、5分間以上、インキュベーションを行う。インキュベーション後、5分間以上、55〜60℃で加熱することにより、DNアーゼIを不活化する。逆転写(RT)のため、DNアーゼIにより処理された試料は、キットに提供されたRT試薬(例えば、キット1のチューブ3および4)を使用して、直接使用され得る。いくつかの態様において、RTアーゼ(RTase)およびその他のRT試薬は、DNアーゼI不活化の後に初めて試料に添加される。簡単に説明すると、全試料または試料の一定分量にRT緩衝液およびRTアーゼを添加し、30分間42℃でインキュベートし、続いて、RTアーゼを不活化するため、5分間85℃で加熱する。RT後、試料を氷上に置く。
熱安定逆転写酵素と共に熱不安定高活性DNアーゼIを使用するための例示的な反応ミックスおよび反応プロトコル:
DNアーゼI/RT緩衝液試薬およびDNアーゼI/熱安定RTアーゼを試料に添加し、続いて、gDNA除去のため、室温または37℃で5分間以上のインキュベーションを行う。55℃で10分間加熱することによりDNアーゼIを不活化する。60℃で試料をインキュベートすることにより逆転写を続け、続いて、熱安定RTアーゼを不活化するため、85℃以上で10分間加熱する。RT後、試料を氷上に置く。
実施例2:様々なDNアーゼ変異体の生成および活性のアッセイ
K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の生成:
デノボ遺伝子合成アプローチを、二つの高活性変異(R13、K74)および一つの熱不安定変異(L130)を有するウマDNアーゼ変異遺伝子(SEQ ID NO:19)を生成するために使用した。この変異体を「K-DNアーゼ変異体」と名付けた。K-DNアーゼ変異体を、XhoIおよびHindIII制限酵素を使用して、細菌発現ベクターpPAL7(Bio-Rad Laboratories)へサブクローニングした。第二の熱不安定変異、即ち、S-205挿入を導入するため、QuickChange変異誘発アプローチを使用した。簡単に説明すると、順方向プライマーとしての
Figure 2012523233
および逆方向プライマーとしての
Figure 2012523233
を使用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、セリンのためのコドンを、K-変異体へ導入した。ステップアップPCRサイクリングプロトコルを使用した。それは、3分間98℃での初期変性からなっていた。これに、30秒間98℃での変性、30秒間32℃でのプライマーアニーリング、および3分25秒間72℃での伸長を使用した5サイクルの増幅が続いた。最終工程は、30秒間98℃での変性、20秒間55℃でのプライマーアニーリング、および3分25秒間72℃での伸長を使用した35サイクルのPCR増幅を含んでいた。最終伸長は5分間72℃で行われた。
PCR産物を大腸菌TOP10エレクトロコンピテント細胞を形質転換するために直接使用した。形質転換された細胞を、37℃での増殖のため、50μg/mlのカルベニシリンを含有しているLB寒天プレートに播種した。精製されたプラスミドを入手するため、いくつかのコロニーを選択し、S-205挿入を配列決定によって確証した。S-205挿入を有するこの変異体をKS-DNアーゼ変異体(SEQ ID NO:18)と名付けた。従って、K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体は、いずれも、同一の二つの「高活性」変異を有する。しかしながら、K-変異体はただ一つの「熱不安定」変異(L130)を有し、KS変異体は二つの「熱不安定」変異(L130およびS205挿入)を有する。
K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体を、NdeIおよびXhoI制限酵素を使用して、細菌発現ベクターpET-29b(+)(EMD Chemicals,Inc.)へサブクローニングした。両変異体の二つのバージョンを生成し(一つはカルボキシル末端Hisタグ付き、一つはタグなし(非タグ付き))、pET-29b(+)へサブクローニングした。Hisタグ付きバージョンは、タンパク質の精製を容易にするために生成された。非タグ付きバージョンの変異体については、
順方向プライマーとしての
Figure 2012523233
および逆方向プライマーとしての
Figure 2012523233
を使用したPCRにより、二つの変異遺伝子の5'末および3'末に、それぞれ、NdeIおよびXhoI制限部位を導入した。Hisタグ付きバージョンについては、
Figure 2012523233
を順方向プライマーとして使用し、
Figure 2012523233
を逆方向プライマーとして使用した。逆方向プライマーがHRV-3Cプロテアーゼ切断部位のための配列(LEVLFQGP)を含有しており、HRV-3Cプロテアーゼ酵素を使用してタグが容易に除去され得るため、このようにして生成されたHisタグは、除去可能である。非タグ付き変異体を生成するためのPCRサイクリング条件は、3分間98℃での初期変性からなっていた。これに、30秒間98℃での変性、30秒間52℃でのプライマーアニーリング、および30秒間72℃での伸長を使用した35サイクルの増幅が続いた。最終伸長は5分間72℃で行われた。二つの変異体のHisタグ付きバージョンのためのPCRサイクリング条件は、3分間98℃での初期変性を含んでいた。これに、30秒間98℃での変性、30秒間42℃でのプライマーアニーリング、および30秒間72℃での伸長を使用した5サイクルの増幅が続いた。最終工程は、30秒間98℃での変性、30秒間60℃でのプライマーアニーリング、および30秒間72℃での伸長を使用した35サイクルのPCR増幅を含んでいた。最終伸長は5分間72℃で行われた。
PCR産物を精製し、NdeIおよびXhoI制限酵素により消化し、製造業者の説明書(Life Technologies Corporation)に従い、T4 DNAリガーゼを使用して、上記の二つの酵素により消化されたpET-29b(+)ベクターへライゲートした。ライゲートされた産物を、大腸菌Top10エレクトロコンピテント細胞に形質転換した。形質転換された細胞を、37℃での増殖のため、50μg/mlのカナマイシンを含有しているLB寒天プレートに播種した。いくつかのコロニーからプラスミドを精製し、配列決定によって確証した。
K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の発現:
K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体を含むpET-29b(+)を、大腸菌BL21(DE3)細胞へ形質転換した。形質転換された細胞を、50μg/mlのカナマイシンが補足されたLB寒天プレートに播種することにより、37℃で増殖させた。一夜の増殖の後、3〜4個のコロニーを、50μg/mlのカナマイシンが補足された10mlの2X-YT培地に接種するために使用した。275rpmの一定の回転スピードで、37℃で、シェーカーインキュベーターにおいて、細胞を増殖させた。培養物の吸光度が0.6に到達した時、DNアーゼ変異タンパク質の発現を誘導するため、1mMのイソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加した。培養物の一定分量(1ml)を、誘導直前(0時間)ならびに誘導後1時間目および3時間目に収集した。IPTGによる3時間の誘導の後ですら、有意な細胞溶解は観察されなかった。細胞を各時点の後に採集した。
細胞ペレットを、10mMトリス(pH7.6)、2mM CaCl2、100μM PMSF、および100μMロイペプチンを含有している300μlの溶解緩衝液に再懸濁させ、続いて、Branson Sonifier 450を使用して4℃で超音波処理により溶解した。次いで、溶解物を4℃で5分間16,000×gで遠心分離した。上清を収集し、可溶性画分とした。ペレットを溶解緩衝液により2回洗浄し、次いで、4M尿素を含有している300μlの溶解緩衝液に完全に再懸濁させ、続いて、4℃で5分間16,000×gで遠心分離した。上清を不溶性画分とした。可溶性画分および不溶性画分の両方の一定分量(50μl)を、βメルカプトエタノールが補足された50μlのレムリ(Laemmli)緩衝液と混合した。試料を5分間沸騰水浴中で加熱し、室温まで冷却し、遠心分離した。
各試料中のタンパク質の発現を、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)によって分析した。簡単に説明すると、15μlの各試料を、プレキャスト12%トリス-HClゲル(Bio-Rad Laboratories)に負荷した。タンパク質を、200Vの定電圧を使用して分離し、クーマシー染色により可視化した。発現分析は、K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の両方が、細胞において極めて高レベルに発現されていることを示した。しかしながら、両変異体は、完全に不溶性封入体の形態で発現され、全不溶性画分の約85〜90%を構成した(図2)。
封入体からのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の再折りたたみ、ならびに折りたたまれたDNアーゼ変異体の酵素活性の評価:
二つのDNアーゼ変異タンパク質は不溶性封入体の形態で発現されたため、本発明者らは、iFOLD(登録商標)Protein Refolding System-2、iFOLD(登録商標)-2(EMD Chemicals,Inc.,USA)を使用して、封入体から変異タンパク質を単離し、可溶化し、折り畳んだ。iFOLD(登録商標)-2は、タンパク質折りたたみのための95の独特の条件を有するため、タンパク質折りたたみ条件のハイスループットスクリーニングを提供する。再折りたたみ過程は、五つの主要な工程を含む。(1)封入体の単離および精製;(2)7M塩酸グアニジウムを有するiFOLD(登録商標)グアニジン変性緩衝液を使用した封入体の変性;(3)iFOLD(登録商標)-2マトリックスへの迅速な希釈によるタンパク質の再折りたたみ;(4)340nmでの吸光度A340を使用してタンパク質の可溶性を査定することによる再折りたたみの評価(A340値が水のものに近いほど、タンパク質は可溶性である);ならびに(5)折りたたまれた/可溶性タンパク質の活性の評価。
簡単に説明すると、DNアーゼ変異体により形質転換されたBL21(DE3)細胞からの5gの細胞ペレットを、Hisタグ付きのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体を含有している封入体を単離し精製するために使用した。カルシウムがDNアーゼIの構造的な完全性にとって重大であるため、10mM CaCl2が補足されたグアニジン変性緩衝液を使用して、精製された封入体を変性させた。次いで、変性した封入体を、iFOLD(登録商標)-2マトリックスへ迅速に希釈し、続いて、絶えず温和に混合しながら室温で一夜インキュベートした。試料のA340値を測定した。水のA340値(ブランク)を、様々な画分のものから差し引いた。ブランクを差し引いたA340が0.07未満である画分を選択し、20mM HEPES(pH7.5)、10mM CaCl2、10mM MgCl2、および1mM DTTを含有している緩衝液に対して透析した。透析された画分を、YM-10 Amiconフィルターを使用して約4倍濃縮し、濃縮された画分をDNアーゼ活性について評価した。
DNアーゼ酵素活性の評価:簡単に説明すると、折り畳まれた酵素画分の一定分量20μlを、25℃で3時間、DNアーゼ反応緩衝液の存在下で、300μgのマウスゲノムDNAと共にインキュベートした。折りたたまれた変異DNアーゼ画分の、マウスゲノムDNAを消化する能力を、臭化エチジウムを含有している1%アガロースゲル上で反応混合物を実行することにより、評価した。K-変異DNアーゼおよびKS-変異DNアーゼの両方のいくつかの折り畳まれた画分は、マウスゲノムDNAを分解し、そのことから、K-変異DNアーゼおよびKS-変異DNアーゼの両方が活性DNアーゼ酵素であることが証明された(図3)。抗His抗体を使用したこれらの画分に対するウエスタンブロッティングは、これらの画分にHisタグ付きのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体が存在することを示した(示されないデータ)。
折りたたまれたDNアーゼ変異体の熱不安定特性の評価:
DNアーゼ活性を有していたK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の両方の可溶性画分を、55℃、60℃、および75℃で10分間加熱した。これらの加熱された画分の、マウスゲノムDNAを消化する能力を評価し、対応する「非加熱」画分のそれと比較した。高活性ウシDNアーゼであるTurbo DNアーゼ(Life Technologies Corporation)を対照として使用し、K-変異DNアーゼおよびKS-変異DNアーゼの熱不安定特性をTurbo DNアーゼのそれと比較した。臭化エチジウムを含有している1%アガロースゲルを使用したゲル分析により、消化の程度を定性的に評価した。結果は、K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の両方が、60℃での加熱により有意に不活化され、Turbo DNアーゼは75℃ですら不活化されないことを示した(図4)。これらの定性的な結果は、K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の両方が、高活性ウシDNアーゼと比較して、比較的熱不安定であることを示唆する。
本明細書に記載された実施例および態様は、例示を目的とするものに過ぎず、それらを考慮して、様々な修飾または変化が当業者に示唆されるであろうこと、それらが本願の本旨および範囲、ならびに添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれるものであることが理解される。本明細書に引用された全ての刊行物、特許、および特許出願は、参照により、全ての目的のため、その全体が本明細書に組み入れられる。
非公式配列表

SEQ ID NO:1
9位および13位に塩基性アミノ酸を有するモチーフ
AAFNIX1X2FGX3TKMSN(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸(例えば、H、Q、R、K、またはN)であり、かつX2はSまたはTである)

SEQ ID NO:2
74位に塩基性アミノ酸を有するモチーフ
SEPLGRX4X5YKE(式中、X4は塩基性アミノ酸(例えば、H、Q、R、K、またはN)であり、かつX5はS、T、またはNである)

SEQ ID NO:3
130Leuを有するモチーフ
FALVX6LH(式中、X6はAまたはPである)

SEQ ID NO:4
Ser-205を有するモチーフ
ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)

Figure 2012523233
Figure 2012523233
Figure 2012523233
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
いくつかの態様において、X1およびX3はRであり(SEQ ID NO:20)、かつX4はKである(SEQ ID NO:21)。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:18と少なくとも70%(例えば、少なくとも99%、98%、95%、90%、85%、80%、75%、70%)同一であるアミノ酸配列を有する。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:19を含む。いくつかの態様において、DNアーゼはSEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する。
異なるDNアーゼIアミノ酸配列(それぞれSEQ ID NO:6、5、8、7、10、9、11、12、および13)のアライメントを図示し、アライメントの下にコンセンサス配列(SEQ ID NO:22)を提供する。大文字アミノ酸は、アライメント内のDNアーゼの間で保存されているが、小文字アミノ酸は完全なコンセンサスがない位置を示し、その位置におけるアミノ酸は、最も一般的に存在するアミノ酸を反映している。しかしながら、当業者は、その位置に存在するその他のアミノ酸(および保存的置換)も使用され得ることを認識するであろう。 大腸菌BL21(DE3)細胞におけるHisタグ付きのK-DNアーゼ変異タンパク質およびKS-DNアーゼ変異タンパク質の発現を示す。レーンの上に書かれた数字は、以下の時間を示す;「0」は、誘導直前に収集された試料を示し、1および3は、IPTGによる誘導の後、1時間目および3時間目に収集された試料を示す。Hisタグ付きのK-DNアーゼ変異タンパク質およびKS-DNアーゼ変異タンパク質は、約32kDaという計算分子量を有する。 iFOLD(登録商標)Protein Refolding System-2を使用した、Hisタグ付きのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の選択された再折りたたみ画分におけるDNアーゼ酵素活性を示す。ブランク画分(水)を使用したDNA消化が対照として使用された。ゲル上の「1」と記されたレーンは500bp DNAラダーを表す。 様々な温度(℃)におけるHisタグ付きのK-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体およびTurbo DNアーゼの不活化を定性的に示す。「C」は非加熱酵素対照を表す。
実施例2:様々なDNアーゼ変異体の生成および活性のアッセイ
K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体の生成:
デノボ遺伝子合成アプローチを、二つの高活性変異(R13、K74)および一つの熱不安定変異(L130)を有するウマDNアーゼ変異遺伝子(SEQ ID NO:19)を生成するために使用した。この変異体を「K-DNアーゼ変異体」と名付けた。K-DNアーゼ変異体を、XhoIおよびHindIII制限酵素を使用して、細菌発現ベクターpPAL7(Bio-Rad Laboratories)へサブクローニングした。第二の熱不安定変異、即ち、S-205挿入を導入するため、QuickChange変異誘発アプローチを使用した。簡単に説明すると、順方向プライマーとしての
Figure 2012523233
(SEQ ID NO:23)
および逆方向プライマーとしての
Figure 2012523233
(SEQ ID NO:24)
を使用したポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、セリンのためのコドンを、K-変異体へ導入した。ステップアップPCRサイクリングプロトコルを使用した。それは、3分間98℃での初期変性からなっていた。これに、30秒間98℃での変性、30秒間32℃でのプライマーアニーリング、および3分25秒間72℃での伸長を使用した5サイクルの増幅が続いた。最終工程は、30秒間98℃での変性、20秒間55℃でのプライマーアニーリング、および3分25秒間72℃での伸長を使用した35サイクルのPCR増幅を含んでいた。最終伸長は5分間72℃で行われた。
K-DNアーゼ変異体およびKS-DNアーゼ変異体を、NdeIおよびXhoI制限酵素を使用して、細菌発現ベクターpET-29b(+)(EMD Chemicals,Inc.)へサブクローニングした。両変異体の二つのバージョンを生成し(一つはカルボキシル末端Hisタグ付き、一つはタグなし(非タグ付き))、pET-29b(+)へサブクローニングした。Hisタグ付きバージョンは、タンパク質の精製を容易にするために生成された。非タグ付きバージョンの変異体については、
順方向プライマーとしての
Figure 2012523233
(SEQ ID NO:25)
および逆方向プライマーとしての
Figure 2012523233
(SEQ ID NO:26)
を使用したPCRにより、二つの変異遺伝子の5'末および3'末に、それぞれ、NdeIおよびXhoI制限部位を導入した。Hisタグ付きバージョンについては、
Figure 2012523233
(SEQ ID NO:27)
を順方向プライマーとして使用し、
Figure 2012523233
(SEQ ID NO:28)
を逆方向プライマーとして使用した。逆方向プライマーがHRV-3Cプロテアーゼ切断部位のための配列(LEVLFQGP;SEQ ID NO:29)を含有しており、HRV-3Cプロテアーゼ酵素を使用してタグが容易に除去され得るため、このようにして生成されたHisタグは、除去可能である。非タグ付き変異体を生成するためのPCRサイクリング条件は、3分間98℃での初期変性からなっていた。これに、30秒間98℃での変性、30秒間52℃でのプライマーアニーリング、および30秒間72℃での伸長を使用した35サイクルの増幅が続いた。最終伸長は5分間72℃で行われた。二つの変異体のHisタグ付きバージョンのためのPCRサイクリング条件は、3分間98℃での初期変性を含んでいた。これに、30秒間98℃での変性、30秒間42℃でのプライマーアニーリング、および30秒間72℃での伸長を使用した5サイクルの増幅が続いた。最終工程は、30秒間98℃での変性、30秒間60℃でのプライマーアニーリング、および30秒間72℃での伸長を使用した35サイクルのPCR増幅を含んでいた。最終伸長は5分間72℃で行われた。
非公式配列表

SEQ ID NO:1
9位および13位に塩基性アミノ酸を有するモチーフ
AAFNIX1X2FGX3TKMSN(式中、X1およびX3は塩基性アミノ酸(例えば、H、Q、R、K、またはN)であり、かつX2はSまたはTである)

SEQ ID NO:2
74位に塩基性アミノ酸を有するモチーフ
SEPLGRX4X5YKE(式中、X4は塩基性アミノ酸(例えば、H、Q、R、K、またはN)であり、かつX5はS、T、またはNである)

SEQ ID NO:3
130Leuを有するモチーフ
FALVX6LH(式中、X6はAまたはPである)

SEQ ID NO:4
Ser-205を有するモチーフ
ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(式中、X7はA、S、またはVであり、X8はT、S、またはKであり;X9はSまたはPであり;かつX10はNまたはHである)

Figure 2012523233
Figure 2012523233
Figure 2012523233
BLASTアルゴリズムは、二つの配列の間の類似性の統計分析も実施する(例えば、Karlin and Altschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873-5787を参照のこと)。BLASTアルゴリズムにより提供される類似性の一つの尺度は、二つのヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の間のマッチが偶然に起こる確率の指標を提供する最小合計確率(smallest sum probability/P(N))である。例えば、テスト核酸と参照核酸との比較において、最小合計確率が、約0.2未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、その核酸はその参照配列に類似していると見なされる。
[本発明1001]
a.X 1 およびX 3 が塩基性アミノ酸であり、かつX 2 がSまたはTである、AAFNIX 1 X 2 FGX 3 TKMSN(SEQ ID NO:1);
b.X 4 が塩基性アミノ酸であり、かつX 5 がS、T、またはNである、SEPLGRX 4 X 5 YKE(SEQ ID NO:2);ならびに
c.X 6 がAまたはPである、FALVX 6 LH(SEQ ID NO:3)
を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む、単離されたポリペプチド。
[本発明1002]
X 1 およびX 3 がRであり、かつX 4 がKである、本発明1001の単離されたポリペプチド。
[本発明1003]
DNアーゼが、SEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、本発明1001の単離されたポリペプチド。
[本発明1004]
DNアーゼがSEQ ID NO:19を含む、本発明1001の単離されたポリペプチド。
[本発明1005]
DNアーゼが、SEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、本発明1001の単離されたポリペプチド。
[本発明1006]
d.X 7 がA、S、またはVであり、X 8 がT、S、またはKであり;X 9 がSまたはPであり;かつX 10 がNまたはHである、ADTTX 7 SX 8 X 9 TX 10 CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)
をさらに含む、本発明1001の単離されたポリペプチド。
[本発明1007]
DNアーゼが、SEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、本発明1006の単離されたポリペプチド。
[本発明1008]
DNアーゼがSEQ ID NO:18を含む、本発明1006の単離されたポリペプチド。
[本発明1009]
異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む、本発明1001の単離されたポリペプチド。
[本発明1010]
DNA結合ドメインが、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される、本発明1009の単離されたポリペプチド。
[本発明1011]
試料中のDNAの少なくとも大部分を分解するのに十分な条件下で、試料を本発明1001のDNアーゼIと共にインキュベートする工程を含む、試料からDNAを除去する方法。
[本発明1012]
試料を加熱する工程を含む方法であって、それによりポリペプチドのDNアーゼ活性が実質的に排除される、本発明1011の方法。
[本発明1013]
加熱する工程の後、試料中に存在するRNAに対して逆転写反応を実施する工程をさらに含む、本発明1011の方法。
[本発明1014]
本発明1001のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、合成核酸または単離された核酸。
[本発明1015]
X 1 およびX 3 がRであり、かつX 4 がKである、本発明1014の合成核酸または単離された核酸。
[本発明1016]
DNアーゼが、SEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、本発明1014の合成核酸または単離された核酸。
[本発明1017]
DNアーゼがSEQ ID NO:19を含む、本発明1014の合成核酸または単離された核酸。
[本発明1018]
DNアーゼが、SEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、本発明1014の合成核酸または単離された核酸。
[本発明1019]
DNアーゼが、
d.X 7 がA、S、またはVであり、X 8 がT、S、またはKであり;X 9 がSまたはPであり;かつX 10 がNまたはHである、ADTTX 7 SX 8 X 9 TX 10 CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)
をさらに含む、本発明1014の合成核酸または単離された核酸。
[本発明1020]
DNアーゼがSEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、本発明1019の合成核酸または単離された核酸。

Claims (20)

  1. a.X1およびX3が塩基性アミノ酸であり、かつX2がSまたはTである、AAFNIX1X2FGX3TKMSN(SEQ ID NO:1);
    b.X4が塩基性アミノ酸であり、かつX5がS、T、またはNである、SEPLGRX4X5YKE(SEQ ID NO:2);ならびに
    c.X6がAまたはPである、FALVX6LH(SEQ ID NO:3)
    を含むアミノ酸配列を有するDNアーゼIを含む、単離されたポリペプチド。
  2. X1およびX3がRであり、かつX4がKである、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  3. DNアーゼが、SEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  4. DNアーゼがSEQ ID NO:19を含む、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  5. DNアーゼが、SEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  6. d.X7がA、S、またはVであり、X8がT、S、またはKであり;X9がSまたはPであり;かつX10がNまたはHである、ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)
    をさらに含む、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  7. DNアーゼが、SEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項6記載の単離されたポリペプチド。
  8. DNアーゼがSEQ ID NO:18を含む、請求項6記載の単離されたポリペプチド。
  9. 異種由来の配列非特異的二本鎖DNA結合ドメインをさらに含む、請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  10. DNA結合ドメインが、Maf癌原遺伝子転写因子、SsoファミリーDNA結合タンパク質、およびHMf転写因子に由来するDNA結合ドメインからなる群より選択される、請求項9記載の単離されたポリペプチド。
  11. 試料中のDNAの少なくとも大部分を分解するのに十分な条件下で、試料を請求項1記載のDNアーゼIと共にインキュベートする工程を含む、試料からDNAを除去する方法。
  12. 試料を加熱する工程を含む方法であって、それによりポリペプチドのDNアーゼ活性が実質的に排除される、請求項11記載の方法。
  13. 加熱する工程の後、試料中に存在するRNAに対して逆転写反応を実施する工程をさらに含む、請求項11記載の方法。
  14. 請求項1記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、合成核酸または単離された核酸。
  15. X1およびX3がRであり、かつX4がKである、請求項14記載の合成核酸または単離された核酸。
  16. DNアーゼが、SEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項14記載の合成核酸または単離された核酸。
  17. DNアーゼがSEQ ID NO:19を含む、請求項14記載の合成核酸または単離された核酸。
  18. DNアーゼが、SEQ ID NO:6と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項14記載の合成核酸または単離された核酸。
  19. DNアーゼが、
    d.X7がA、S、またはVであり、X8がT、S、またはKであり;X9がSまたはPであり;かつX10がNまたはHである、ADTTX7SX8X9TX10CAYDRIVVAG(SEQ ID NO:4)
    をさらに含む、請求項14記載の合成核酸または単離された核酸。
  20. DNアーゼがSEQ ID NO:18と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項19記載の合成核酸または単離された核酸。
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