JP2012520965A - 回転または振動する構成要素に注油するための方法および装置 - Google Patents

回転または振動する構成要素に注油するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、特に燃焼機関(30)またはトランスミッション、好ましくはオートマチック・トランスミッションのための、潤滑システム(16)を加熱するための方法であって、オイル溜め(1)内に配置される少なくとも1つのオイル吸引管(2)、およびオイル戻りライン(19)をバイパスするオイル・バイパス・ライン(23)を包含する。前記オイル・バイパス・ライン(23)内にバルブ(17)が配置される。
前記バイパス・ライン(23)および/または前記オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つが、オイル・ポンプ(3)の吸引ラインおよび潤滑システム(16)の圧力ラインに接続され、かつ燃焼機関(30)の場合には、前記バイパス・ライン(23)が、少なくとも1つのシリンダ・ヘッド(12)、1つのシリンダ・ブロック(15)、少なくとも1つのターボチャージャ(24)を通って経路設定され、かつトランスミッションの場合には、燃焼機関(30)の少なくとも1つの熱交換器(8)および/または少なくとも1つの電気加熱要素を通って経路設定される。温度が特定の温度限界より下に下がり、前記潤滑システム(16)の前記圧力ライン内の潤滑オイルの特定の最小圧力を上回ると、前記潤滑システム(16)の暖機段階中に前記潤滑オイル流の少なくとも一部が前記オイル溜め(1)を通って流れないように、バイパス・バルブ(17)が少なくとも部分的に開かれる。前記オイル・バイパス・ライン(23)および/または前記オイル戻りライン(19)の少なくとも1つを通る潤滑オイルは熱交換器(8)によって加熱される。本発明の方法は車両の内燃機関及びトランスミッションの急速な加熱に適している。
【選択図】図1

Description

本発明は、オイル溜めの内側に配置される少なくとも1つのオイル吸引管、およびオイル戻りラインをバイパスするバイパス・ラインを包含し、バイパス・ライン内にバルブが配置される回転または振動する構成要素の潤滑システムを加熱するため、特に燃焼機関またトランスミッションのための方法に関する。
特許文献1は、燃焼機関によって動力が与えられる自動車のために設計された熱風を放出する加熱デバイスに関し、当該デバイスは、大気が供給されて熱を管回路の内側に流れる伝熱媒体へ伝達することが可能な熱交換器を包含し、それにおいて前記管回路もまた、それに接続された熱交換器を中に有し、それが燃焼機関からの排気ガスの熱を吸収して、その熱を伝熱媒体へ伝達する。加熱デバイスの熱交換器のための管回路は、少なくとも燃焼機関の潤滑オイル回路と伝熱接続されている。この場合においては、乾式オイル溜め容器内の潤滑オイルへの伝熱が、フロー・ライン内を流れる伝熱媒体から乾式オイル溜め容器内の潤滑オイルへ熱が伝達されるという形で達成される。
特許文献2は、熱交換器ラインおよびバイパス・ラインを包含する排気ガス熱回収デバイスを開示している。熱交換器が、熱交換器ラインの近傍に配置される。少なくとも1つのバルブ・アッセンブリが、熱交換器ライン内および/またはバイパス・ライン内に提供され、熱交換器ライン内の排気ガスの流量に影響を与える。取付けられると、少なくとも熱交換器ラインが、排気ガス流の方向において傾斜を有する。
特許文献3は、自動車用の燃焼機関の排気ガス流内における熱交換器の動作のための方法に関し、それにおいては排気ガス流をメイン・ラインおよびバイパス・ラインに分けることが可能である。熱交換器がバイパス・ライン内に配置される。暖機段階においてメイン・ライン内に背圧を作り出すことが可能であり、それが、燃焼機関の排気排出ポートにおいて逆圧を生じさせる。暖機段階は、2つの段階に分けられ、第1段階においては第2段階における場合より高い逆圧が生成される。第1のバルブがバイパス・ライン接続の間のメイン・ライン内に配置され、第2のバルブが熱交換器の下流のバイパス・ライン内に配置される。第1段階においては両方のバルブが閉じられ、第2段階においては第1のバルブが閉じられるが、第2のバルブが開かれる。
特許文献4は、液体物品の輸送のための連節タンク・トラックについて述べており、それにおいては、タンクの外側に沿って流れる媒体がタンクの内容物へ熱を伝達する。媒体は、少なくとも1つの熱交換器を通る回路内を流れる伝熱オイルであり、連節タンク・トラックの燃焼機関の熱い排気ガスによって加熱される。排気ガスの毒性内容物を減ずるために、中を通って燃焼ガスが流れる触媒コンバータが、熱交換器の上流に配置される。
特許文献5は、自動車用の燃焼機関、特にディーゼル燃焼機関に言及しており、客室暖房デバイス、排気ライン、燃焼機関が接続される、第1のポンプとともに冷却回路を形成する冷媒ライン、および暖房熱交換器への排気熱の伝達のための排気ガス熱交換器を包含する。排気ガス熱交換器は、排気ラインと循環媒体のためのライン、すなわち直接もしくは間接的に暖房熱交換器が接続される循環回路を形成するラインの間において動作する。
しかしながら特許文献5は、燃焼機関が冷媒ラインから分岐する第1のバイパスへ接続される燃焼機関、特にディーゼル燃焼機関にも言及しており、それにおいては第1のサーモスタット・バルブが前記第1のバイパス内に配置され、それが、中央値の冷媒温度に到達するまで前記バイパスを主として閉じ、前記冷媒温度を超えると開く。第1のバイパスと並列に延びる第2のバイパス内には第2のサーモスタット・バルブが配置され、それが、中央値の冷却[原文のまま]温度より上で前記第2のバイパスを主として閉じる。
特許文献6は、切換えデバイスを介して加熱回路への切換えが可能な別体のバイパス回路の部分である、燃焼機関を伴った自動車のための補助加熱デバイスを伴う加熱回路に関する。乗り物のエンジンの排気システムが、補助加熱デバイスとして使用され、それから加熱回路へ排気ガスの熱が伝達される。客室暖房デバイスの熱要件が排気熱供給を満たすことができない場合には、エンジンを使用して排気熱供給を増加することができる。それとは別に特許文献6は、エンジンの排気ガスおよび冷媒が通って流れる排気ガス熱交換器として設計される燃焼機関を伴った自動車のための補助加熱デバイスを伴う加熱回路を動作させるためのプロセスにも言及している。エンジン動作パラメータを調整し、補助加熱デバイスの加熱性能を増加させることが可能である。
特許文献7は、伝熱媒体がエンジン冷却ユニットを通って循環する循環ライン、およびエンジンの排気ガスを利用する排気熱交換器、および循環ラインの排出側と熱交換器の排出ポートを接続するラインを包含する熱回収デバイスに言及している。排気熱交換器は、エンジンの冷却ユニット上流側において循環ラインを横方向に通って配置される。排気熱交換器内に導入される伝熱媒体が、伝熱媒体への熱の伝達がなされる排気ガス・ストリーム内に含まれる水の蒸気の温度を下げるに充分な、より低い温度に調整されて、それの露点を下げる。
低温状態(約24℃の開始温度)にある燃焼機関に対してNEDC試験(新欧州ドライビング・サイクル)を行なう場合は、開始時のエンジン・オイル温度が約90℃の同じ試験、いわゆるNEDCホット試験におけるより燃料消費が約10乃至15%高い。これの理由は、とりわけ、より低い温度において潤滑オイルがより高い粘度を有すること、および燃料がシリンダ壁上において凝結し、エンジン・オイル内へ流れることである。それに加えて、たとえば、点火の遅延、アイドリング速度の増加、および二次空気噴射を通じた富化を通じて触媒コンバータをより迅速に加熱する手段が導入される。さらにまた、排気排出物質の大半が、触媒コンバータが必要とされる動作温度に未だ達していない燃焼機関のコールド・スタート段階の間に生じる。同時に、供給されるエネルギの大半が、排気ガスのエンタルピーとして使用されずに排出される。これは、全体で供給される燃料のエネルギの約30乃至40%になる。
エンジン・オイルを加熱し、オイル圧力を下げる複雑な方法を使用する排気熱交換器を採用することによって、エンジンの暖機段階を改善することは知られている。他方、これは、この加熱プロセスにおいてどのようにしてエンジンを保護するか、および特に、エンジン・オイルを過熱から保護するかという問題を提起する。これが追加の高容量オイル・クーラが使用される理由である。周知の解決策は非常に手が込んでおり、しかも燃料消費におけるわずかな減少しか結果としてもたらさず、したがって、経済的な理由から実用的な実装がこれまで殆ど行なわれていない。
独国特許出願公開第27 53 716号明細書 英国特許出願公開第2 381 576号明細書 欧州特許第0 885 758号明細書 欧州特許第0 202 344号明細書 独国特許出願公開第199 08 088号明細書 独国特許出願公開第100 47 810号明細書 欧州特許出願公開第1 094 214号明細書
本発明の目的は、はじめに述べた種類の燃焼機関またはトランスミッション、特にオートマチック・トランスミッションを、単純な手段を使用して、コールド・スタート段階または暖機段階それぞれにおいてエンジン・オイルが加熱されてより迅速に動作温度に到達し、燃料消費の低減を達成するだけでなく、汚染物質の放出も低減するように改善することであり、それにおいてはエンジン・オイルの過熱が防止されることとする。
この目的は、オイル戻りラインをバイパスするオイル・バイパス・ラインがオイル・ポンプの吸引ライン、および潤滑システムの圧力ラインに接続される本発明により達成され、それにおいては、オイル・バイパス・ラインが、燃焼機関の場合には、少なくとも1つのシリンダ・ヘッドおよび/または1つのシリンダ・ブロックおよび/または少なくとも1つのターボチャージャを通って好ましく延び、かつトランスミッションの場合には、燃焼機関の少なくとも1つの熱交換器および/または少なくとも1つのヒーティング・ロッドを通って好ましく延びる。それに加えて、特定の温度限界より下に落ちるとき、および潤滑オイルの特定の最小圧力を超えるとき、潤滑システムの暖機段階の間に、当該最小圧力または温度限界のいずれかに到達するまで、潤滑オイルの部分的な流れがオイル溜めを通って流れないように、潤滑システムの圧力ライン内においてオイル・バイパス・ライン内のバイパス・バルブが少なくとも部分的に開かれる。
潤滑オイルを直接オイル・ポンプへ戻すことによって、潤滑システム内のオイルがより迅速に加熱される。それに加えて、克服されるべき潤滑システムの圧力損失が、バイパス・ラインを通って戻るオイルがオイル溜めを通って流れないことから低減される。バイパス・ラインのオイルが、シリンダ・ブロックおよび/またはシリンダ・ヘッドを通って好ましく伝達されることから、シリンダ・ヘッドまたはシリンダ・ブロック上に配置できるバイパス・バルブを少なくとも部分的に開くことによって、増加したオイル体積流が低い温度において達成されることが可能になる。したがって、オイルがより多くの熱を吸収することができる。
潤滑オイルがより迅速に動作温度まで引き上げられ、圧力の損失が低減されることから、この手段を通じて暖機段階中に摩擦の低減が達成される。
本発明による潤滑システムを加熱するための方法は、オートマチック・トランスミッションを伴う自動車においてだけでなく、マニュアル・トランスミッションを伴う自動車においても有利に採用することが可能であり、かつ燃焼機関はもとより、トランスミッションの潤滑のために使用することが可能である。燃焼機関をはじめ電気駆動機構を包含するハイブリッド車においては、この加熱方法を使用して、より高い温度においてのみ最適効率を達成するモータ/ジェネレータ・ユニットをより迅速に加熱することが可能であり、かつ電気モータによって駆動される構成要素の潤滑を行なうことも可能である。この場合においては、電気エネルギ貯蔵ユニット(バッテリ)および/またはインバータの廃熱を利用して、バイパス・ライン内のオイルを加熱することが有利であり、その後それが、モータ/ジェネレータ・ユニットを加熱し、前記モータ/ジェネレータ・ユニットならびに下流のトランスミッションのためのより良好な潤滑を提供できる。燃焼機関の場合と同様に、熱交換器を包含するオイル・バイパス・ラインをオートマチック・トランスミッション内に配置することもでき、その熱交換器を通じて暖機段階中に追加の熱がトランスミッション・オイル内に導入されて摩擦を低減する。
本発明は、燃焼機関によって動力が与えられるあらゆるタイプのプラントならびに乗り物、たとえば乗客用の乗り物、トラック、バス、モーターサイクル、建設プラント、船、ボート、航空機はもとより、移動ならびに静止装置およびデバイス、緊急発電機等のエネルギ発生プラント、およびこれらの類への適用が可能である。特に、短期使用および多様な作業負荷の下においては、本発明が、最適潤滑が可動部品の間における摩擦を低減することを可能にし、その結果、マシン寿命の増加が可能になり、ノイズ・レベルの低減が可能になり、より高い効率の達成が可能になり、より大きな動力出力を得ることが可能になり、排出される排気ガスのレベルが低減され、コストの低減が可能になる。
本発明のフレームワーク内においては、オイル・ポンプの排出ポートからオイル・バイパス・ラインの接合までの潤滑システムのオイル・ラインの長さが、潤滑システムのオイル・ラインの最大長、すなわちオイル・ポンプの排出ポートから潤滑されるべきもっとも離れたデバイスまでの長さの少なくとも80%を構成すると有利である。これは、オイル・バイパス・ラインを通って流れる潤滑オイルがより迅速に加熱されることを可能にする。この状況においては、オイル・バイパス・ラインを通る潤滑オイルの質量流が、オイル吸引管およびオイル溜めを通る潤滑オイルの質量流より、少なくとも時々大きくなると特に有利である。この場合には、潤滑システムを通る合計の質量流が、オイル・バイパス・ラインがないときより迅速に加熱される。
さらにまた、戻り潤滑オイルのより一層の加熱が可能となるようにオイル・バイパス・ラインが、潤滑されるべきデバイスのうちの少なくとも1つが配置されるハウジングと同じハウジングの内側に配置されることも得策である。1つまたは複数のオイル戻りラインが、オイル・ポンプの吸引管へ直接接続されると特に有利である。
本発明の意味においてであるが、オイル・バイパス・ラインが、1W/(m×K)より小さい熱伝導率を有する断熱材料からなり、戻り流の間にその周囲への熱の伝達を低減するとしても有利である。これは、オイル・バイパス・ラインが、潤滑されるべきデバイスを通って経路設定されない場所に対して特に適用できる。
オイルの加熱をさらに加速するため、および潤滑システムの圧力損失をさらに低減するため、潤滑されるべきデバイスの下流に配置される潤滑オイル戻りラインのうちの少なくとも1つがオイル・バイパス・ラインに接続されると有利であり、それにおいてオイル・バイパス・ラインに接続される潤滑オイル戻りラインのうちの1つは、排気ガス・ターボチャージャの部分である。
異なる負荷および回転数について、潤滑されるべき構成要素に対する適切な潤滑を提供し、かつそれらへの損傷を防止する多様な潤滑オイル圧力が必要とされることから、本発明によれば、オイル・バイパス・ライン内のバイパス・バルブが、潤滑されるべき構成要素のあらかじめ決定済みの回転数または速度またはトルクまたは力がプリセットされたスレッショルド値を超えると直ちに閉じられると有利である。
本発明の有利な実施態様においては、オイル・バイパス・ラインを通って流れる潤滑オイルが熱交換器によって加熱される。潤滑オイルの加熱をさらに加速するために、潤滑オイルを加熱するための熱交換器が、触媒コンバータの下流において燃焼機関の排気ガスに曝されると有利である。これにおいて熱交換器を通って流れる排気ガスは、バルブを通って上流へ流れる。このバルブは、プリセット済み排気ガス温度限界に到達すると直ちに閉じられて、熱交換器内の潤滑オイルのコークス化を防止する。
燃焼温度を下げるため、したがって燃焼機関の窒素酸化物排出物質もまた下げるために、排気ガスがバルブを通って下流へ、燃焼機関の吸気マニフォールド内へ戻るとき、熱交換器を通って流れる排気ガスが本発明の意味において有利に流れ、それにおいてバルブは、プリセット済み排気ガス温度限界に到達すると直ちに、あるいは排気ガスの戻りのプリセット済み体積流に到達すると直ちに少なくとも部分的に閉じられる。このプロセスの間に、排気ガスが熱交換器によって冷却され、それが燃焼温度における低下をさらに生じさせる。したがって、排気ガスの戻りのための追加のクーラがまったく必要とされない。
本発明によれば、熱交換器と並列に流れる燃焼機関の排気ガスが追加のバルブを通って流れ、このバルブが、時々少なくとも部分的に閉じられて排気ガスの流れを増加し、したがって熱交換器内の熱交換も増加させると得策である。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、冷却のためにオイル・ポンプの下流に、追加の熱交換器および追加のバルブが配置され、それにおいて前記バルブは、潤滑オイル温度のためのプリセット済みスレッショルド値を上回る場合、またはそれを下回る場合に少なくとも部分的に開かれる。これを達成するために1つの実施態様では、周囲空気またはクーラント等の、熱交換器を通って流れる冷媒を使用して潤滑オイルを冷却する。別の実施態様においては、燃焼機関からの排気ガスが熱交換器を通って流れ、潤滑オイルを加熱して摩擦を低減する。熱交換器およびバルブと並列に潤滑オイル・ライン内に追加のバルブを配置すると有利である。このバルブは、潤滑オイル温度のためのプリセット済みスレッショルド値を上回る場合、またはそれを下回る場合のいずれかに少なくとも部分的に閉じられる。また、この熱交換器が、客室暖房回路内または電気バッテリの加熱または冷却のための回路内に配置されることも得策である。
本発明によれば、コントロール・ユニットが多様なバルブの断面の開きを調整し、かつ潤滑オイル圧力、潤滑オイル温度、排気ガス温度、回転数、負荷および/または冷媒温度を検出するためのセンサが当該コントロール・ユニットに接続されていると、オイル圧力およびオイル温度のコントロールにとって有利である。
本発明の有利な実施態様によれば、潤滑システム、排気ガス・ライン、および吸気マニフォールドが、燃焼機関の部分である。
また本発明によれば、潤滑システムの少なくとも1つの部分が、燃焼機関に接続されるトランスミッション内に配置され、かつ燃焼機関およびトランスミッションが自動車の部分となることも有利である。これにおいては、トランスミッション・オイルおよびエンジン・オイルが同時に加熱されることが可能となり、また排気ガス熱交換器が1W(m×K)より小さい熱伝導率を有する断熱材料を通って排気ガス・ラインと接続されるように、排気ガス熱交換器が二重管ユニットであると特に有利である。
排気ガス・ライン内のバルブのシールは、緊密なシールが加熱の効果を増加するだけでなく、閉位置においては意図せずして、たとえば高いエンジン負荷および高い回転数(rpm)においてオイルが加熱されることを防止することから、特に重要である。これは、追加のオイル・クーラの適用を冗長にする。本発明によれば、したがって、排気ガス・ライン内のバルブが、シングル・ピースの3ウェイ・バルブとして設計され、前記バルブが両方向作用ポペット・バルブの形式を取り、ポペットが2つのシール表面を有すると有利である。シール表面のうちの1つは、燃焼機関のシリンダ・ヘッド内の排気バルブ上のようなバルブの外方の端に配置される。2番目のシール表面は、ポペットの反対側、すなわち作動デバイスまでバルブ・ステムが延びている側に配置される。付勢された状態においては、バルブの外方の端が排気バイパスを遮断し、消勢された状態においては、ポペットの内方のシール表面が熱交換器へのラインを遮断する。
(例示的な実施態様)
そのほかの有利な実施態様は、従属請求項および以下の図面説明の中に開示されている。
燃焼機関内における本発明の第1の実施態様を示した概略図である。 燃焼機関内における本発明の第2の実施態様を示した概略図である。 低温状態における本発明の追加の実施態様を示した概略図である。 高温状態における図3の実施態様を示した概略図である。 オートマチック・トランスミッションにおける本発明の実施態様を示した概略図である。
異なる図面内の同一の構成要素は、常に同一の参照番号を伴って図示される。したがって、通常はそれらについて一度だけ説明する。
図1は、略図的な表現で燃焼機関30を図示している。燃焼機関30は、排気ライン14を包含し、その中には触媒コンバータ10が配置されている。ここに示されている例示的な実施態様においては、燃焼機関30が4気筒エンジンとして図示されており、4気筒マニフォールドが合流して共通の排気ガス・ライン14となる。
排気ガスの排気ガス流方向を見ると、触媒コンバータ10の下流に熱交換器8が排気ガス・ライン14内に配置されており、その触媒コンバータの上流にターボチャージャ24が配置されている。燃焼機関30は、潤滑オイル・システム16を包含する。潤滑オイル・システムは、オイル溜め1、オイル吸引管2、オイル・ポンプ3、シリンダ・ヘッド12およびシリンダ・ブロック15およびターボチャージャ24の潤滑されるべきデバイス31、オイル・パン5をはじめ、オイル圧力解放バルブ4を包含している。
それに加えて、潤滑オイル・システム16にはバイパス・バルブ17が割当てられている。バイパス・バルブ17は、エンジン・オイルの温度ならびに圧力が最適値に調整されることが可能となるように、潤滑オイル・バイパス23を通るエンジン・オイルの流れを調整する。潤滑オイル・システム16は、したがって複数のオイル戻りライン19を有する。
排気バルブまたは排気ガス再循環バルブ20、21、41、好ましくはEGRコントロール・バルブが排気ガス・ストリームの少なくとも上流において熱交換器8の前に配置されており、それにおいて前記EGRコントロール・バルブは、熱交換器8を通る排気ガス流をコントロールし、したがってオイルの温度も間接的にコントロールする。熱交換器8は、燃焼機関30の暖機段階の間にオイルが排気ガスの熱を通じて加熱されるように潤滑オイル・システム16内に統合される。熱交換器8の代替として、バイパス・ラインの内側のオイルを加熱する目的にも資する1つまたは複数の電気加熱要素、特に加熱ロッドを使用することが可能である。オートマチック・トランスミッションの場合には特に、バイパス・ラインの内側のオイルの加熱に排気/オイル熱交換器の使用が自明の選択肢となる。
ここに示されている例示的な実施態様においては、追加の排気バルブ13が熱交換器8と並列の排気ガス・ライン14内に配置されており、それが熱交換器8をバイパスする排気ガス・バイパス38を通る排気ガス流を調整する。
バルブ29ならびに、供給ライン27および排出ライン28を伴う熱交換器26が、オイルの温度およびオイルの圧力をコントロールする目的のために、潤滑オイル・システム16内のオイル・ポンプ3の下流に配置されている。それに加えて、熱交換器26をバイパスする追加のオイル・バイパス・ライン内には、オイルの圧力およびオイルの温度を調整するためにバルブ25が配置されている。熱交換器26は、乗り物の客室を暖房するオイル・クーラとして働くことが可能である。
オイルの圧力およびオイルの温度を調整する目的のために、コントロール・ユニット18に、バルブ13、17、20、21、25、29および41をはじめ、潤滑オイルの圧力、潤滑オイルの温度、排気ガスの温度、回転数、負荷、および冷媒の温度を決定するためのセンサ32、33、34、35、36、および37が接続されている。
下流で吸気マニフォールド9への供給を行なうターボチャージャ24に接続されるスロットル7が、燃焼機関30の吸気システム6内に配置されている。燃焼温度を下げる目的のために、吸気マニフォールドに、EGRコントロール・バルブとすることができる排気ガス・レティキュレーション・バルブ21を介し、排気ガス戻りラインを通じて排気ガス・ライン14が接続されており、その接続は、熱交換器8の下流に配置される。この場合においては、熱交換器8をEGR熱交換器とすることができる。これは、毒性のある窒素酸化物排出物質のレベルを下げる。
図1に示されている有利な実施態様を通じて、燃焼機関30の暖機段階の間にエンジン・オイルがより迅速に加熱される。第2の排気ガス・バルブ13を介してコントロールされる排気ガス・バイパス38が、熱交換器8と並列に経路設定されており、その結果、熱交換器内のエンジン・オイルの過熱が回避される。熱交換器8は、好ましくは、エンジン・オイルが可能な限り迅速に加熱される一方、排気ガスが可能な限り多く冷却されるように寸法設定された向流タイプのものである。
図2は、本発明の有利な実施態様を図示している。図1とは対照的に、熱交換器8の排気ガス排出は、吸気マニフォールド9だけに対して接続されており、その結果、排気ガス・バルブ13および排気ガス再循環バルブ20が冗長になる。
本発明のこの有利な実施態様における熱交換器は、2つの機能を有する。一方において熱交換器8は、暖機段階の間に排気ガスの温度を通じてエンジン・オイルを加熱し、高い燃焼温度を回避する。他方において熱交換器8は、吸気マニフォールド9へ戻される排気ガスが潤滑オイルによって冷却されることから、排気ガス再循環22のためのクーラとして作用する。これは、排気ガス再循環のための追加のクーラおよび排気ガスの体積流をコントロールするためのあらゆる追加のバルブを冗長にする。
図3は、低温状態、たとえば自動車を始動してわずかな時間が経過した後の状態におけるオイル潤滑デバイスの例示的な実施態様を図示している。バイパス・バルブ17を通る主要なオイル流が太実線で示されている。オイルは、シリンダ・ヘッド12からターボチャージャ24内に流れる。バイパス・ラインがターボチャージャ24から開いているバイパス・バルブ17へ至り、それを通って引き続きオイルが流れ、ターボチャージャからのオイル戻りライン19と合流する。オイルは、この場所から継続して熱交換器8を通って流れ、そこで熱い排気ガスによってそれが加熱される。その後オイルは、オイル・パンを介して戻され、そこで戻りライン23が、熱いオイルをオイル・ポンプ3によって直接取上げることが可能となるようにオイル吸引管2と接続される。
熱交換器8を通る排気ガスの流れもまた太実線で示されている。熱い排気ガスは、触媒コンバータ10から排気ガス・ライン14内へ流れ、そこから開いている排気ガス再循環バルブ21を通って熱交換器28内へ流れ、そこで冷たいオイルが加熱され、それによって排気ガスが冷却される。冷えた排気ガスは、この場所から排気ガス再循環ライン22を通って流れ、吸気マニフォールド9へ戻る。
オイル圧力のための特定のスレッショルド値を下回ると直ちに、オイル・バイパス・バルブ17が完全に、または少なくとも部分的に閉じられ、その結果、燃焼機関30内のオイル圧力が再び上昇することが可能になる。
最高オイル温度を上回ると、オイル・バイパス・バルブ17が完全に、または少なくとも部分的に閉じられ、その後、排気ガス再循環バルブ21もまた閉じられるか、またはそれに代えて図4に示されているEGRバイパス・スロットルが開かれる。
図4は、高温状態における単純化した実施態様でシステムを示している。バイパス・バルブ17は、完全に、または少なくとも部分的に閉じられており、その結果、非常に小さいオイル体積流だけが熱交換器8を通過する。潤滑オイルの大半、ここでは太実線で示されているが、それが戻りライン19を通ってベアリング・ポイント31、たとえば、メイン・クランクシャフト・ベアリング、ビッグ・エンド・ベアリング、カムシャフト・ベアリング、ピストン潤滑孔、カムシャフト・アジャスタ、カム・フォロワ等に流れるか、または直接オイル・パン1へ戻る。排気ガス再循環バルブ21は、閉じられることもあれば、開かれることもある。排気ガス再循環バルブ21が開かれる場合には、さらにEGRバイパス・スロットル39を介して排気ガスが排気ガス再循環ライン22および吸気マニフォールド9内へ戻されると有利である。
図5は、オートマチック・トランスミッション40との組み合わせにおいてシステムを示している。燃焼機関(図示せず)からの排気ガスは、触媒コンバータ10を通って3ウェイ・バルブ41内へ流れる。低温状態においては、排気ガスが熱交換器8を通って流れ、バイパス・バルブ17を通って解放されるトランスミッション・オイルを加熱する。高温状態においては、排気ガスが熱交換器8を通って流れないが、バイパス38を通って流れ、バイパス・バルブ17が完全に、または少なくとも部分的に閉じられる。
オイル圧力が増加するに従ってオイル・ポンプ3の体積流が多少線形に降下し、特にそれは、低いオイル温度において生じる。しかしながら体積流が降下すると、オイルとシリンダ・ヘッド12またはそれとシリンダ・ブロック15の間における伝熱係数も同様に降下し、その結果、オイルは、シリンダ・ヘッド12またはシリンダ・ブロック15それぞれからの熱を殆どわずかしか吸収できない。解放バルブ4は、非常に高い圧力において開く。これが、シリンダ・ヘッド12およびシリンダ・ブロック15を通るオイルの体積流を降下させ、その結果、オイル・ポンプ3の機械的なポンピング効率が下げられる。したがって、オイルとシリンダ・ブロック15またはシリンダ・ヘッド12それぞれの金属の間における伝熱係数が降下する。
低い温度における伝熱係数の増加は、本発明の実施態様によって、シリンダ・ブロック15、および特にシリンダ・ヘッド12を通る体積流が低い温度において増加されることから達成が可能である。これは、温度、圧力、エンジンの回転数および/または負荷に応じて(バイパス)バルブ17を少なくとも部分的に開くことによって達成される。この目的は、電気的な手段によって、または機械的な手段によってギア装置を通じ、またはインペラ・ホイールのシフトを通じてオイル・ポンプ3の体積出力を増加させることにより支持できる。
追加の支持として、シリンダ・ヘッド12内のオイル・ギャラリーを通じて並列に代えて直列に、すなわち向流原理に従ってオイルを流すことが考えられる。そのためには、オイルを最初にシリンダ・ヘッド12のメイン・ギャラリーを通して流し、続いてバルブを用いて排出側の端においてシリンダ・ヘッド12のその先のメイン・ギャラリーを通して反対方向に流し、シリンダ・ヘッド12を通るオイルの流路が増加されるようにすることが有利となり得る。前記バルブは、オイル・パン内のバイパス・ライン23の他端にも配置することができる。
燃焼機関30のオイル・チャンネル内に存在するオイルは、総オイル体積のわずかな端数、通常はわずか10%である。先端技術から周知となる方法では、暖機段階において全オイル体積が均等に加熱される。本発明の中心にあるアイデアは、オイル・チャンネル内に存在する潤滑オイルの迅速な加熱に照準されている。これは、バイパス・ライン23を通じて1つまたは複数のシリンダ・ヘッド12のオイル・チャンネルをオイル・ポンプの吸引側へ接続することによって達成され、それにおいては、バイパス・ライン23の端に負圧が作り出されて、オイルがオイル・パン1へ戻ることが防止され、むしろオイル・チャンネル内へ戻される。これは、エンジンの暖機段階においては、総オイル量のうちのわずかな量だけが潤滑のために使用されることを意味し、このオイルは迅速に加熱可能である。
バイパス・ライン23の端における負圧は、バイパス・ライン23をオイル・ポンプ3の吸引側と直接接続すること、またはオイル吸引管2との直接接続を通じることのいずれかによって作り出すことが可能である。このため、バイパス・ライン23を、一体型オイル吸引ライン2を伴う総合的オイル・パン内に少なくとも部分的に統合することができ、それが結果として断熱の改善および熱損失の低減をもたらす。それに加えて、オイル溜め1内のバイパス・ライン23の端を、バイパス・ラインのエンドポイントの開口がオイル吸引管2の開口の方向において、それと0°と45°の間の角度を形成するようにオイル吸引管2の開口の直近に位置決めすることが可能である。この構成は、容易な取付けをはじめレトロフィッティングのオプションを提供する。
シリンダ・ヘッド内のオイルの熱の伝達を改善するために、オイル・ギャラリーにフィン付きボディを、たとえばシリンダ・ブロック15またはシリンダ・ヘッド12内におけるオイル・チャンネルの粗い表面の提供を通じて、特にスレッドの組み込みを通じて採用し、それによって、流れることが可能なオイルの量の低減を達成することも考えられる。
それに加えて、暖機段階の間にオイル・チャンネル内のオイルを迅速に加熱するために、たとえば電気的な加熱ロッドまたは加熱要素、好ましくは1つまたは複数のPTC加熱ロッド、EGRオイル・クーラ(排気ガス再循環クーラ)、全流量クーラまたはこれらの類といった追加の能動的熱源をバイパス・ライン23内に組み込むことが可能である。
さらにまた、追加のバルブを介して少なくとも暖機段階において、オイル溜め1に直接またはそれと隣接させて、またはバイパス・ライン23内に排気ガス・ライン14を通すことも考えられる。これは、熱の伝達を数倍に増加し、熱交換器8を、適切であれば冗長とすることができる。
それに加えて、暖機段階においてエンジン・コントロールを通じ、排気ガス流の少なくとも小部分を最初に、熱交換器8を通じてバイパス・ライン23内のオイルを加熱するための目標とする態様で調整し、特定時間の後、バイパス・ライン23を通るオイル流を遮断して排気ガス熱交換器8内におけるコークス化を防止することができる。より高い優先度コントロール参照変数を、回転数および負荷の関数としての必要とされるオイル圧力とし、より低い優先度を望ましいオイル温度とすることができる。
シリンダ・ヘッド12とオイル吸引ライン2の間における高さポテンシャルの差を利用してバイパス・ライン23内の流れ特性を改善すること、またはそれぞれ、この高さポテンシャルの差を可能な限り大きく設計することも考えられる。
それに加えて、排気ガス再循環バルブ21が閉じられているときに排気ガス熱交換器8および排気ガス再循環バルブ21の温度が限られるように、バイパス・ライン23のため、および/または排気ガス側におけるEGRバイパス(排気ガス再循環)のための断熱をバルブ17の上流でセラミック管の使用を通じて使用することも有利となり得る。
シリンダ・ヘッドおよびクランクシャフト内のベアリングから戻るオイルを収集し、それによって加熱も行ない、かつオイル溜めの加熱を行なうことなく、それを直接オイル・ポンプへ戻す目的のために、管を伴ったオイル収集パンを、オイル吸引管2の前の、オイル溜め1のオイル・パン(図示せず)内に好ましく統合することができる。この場合においては、バルブ17もまたバイパス・ライン23とオイル収集パンの管との結合の後にオイル・パン内に統合することができ、それにおいては、バイパス・ライン23からのオイルが流れてオイル収集パン内へ戻ることが不可能となるように、オイル収集パンの管にノンリターン・バルブが配置されなければならない。
オイル収集パンと潤滑ノズルの組合せが有利となることもあり、それがピストンを冷却するためにコンロッド内に配置され、その結果、オイルの体積流が増加されるが、それにおいては、コールド・スタート段階で潤滑ノズルがオンに切換えられたままになる。
バイパス・ライン23内のオイルを加熱するための排気ガス流は、必要に応じて排気ガス流から迂回させることが可能である。ターボチャージャから大きく離れたところで一般に入手できるEGRバルブ(排気ガス再循環バルブ)を使用してターボチャージャの前で排気ガスを迂回させると特に有利であり、それにおいては小さいサイズで、かつEGR較正とは独立して排気ガスの高い質量流を達成することが可能である。したがって、燃焼温度および排気ガスの形成に影響を及ぼすことなくオイルを加熱することができる。排気ガス再循環の応用に関して言えば、EGRラジエタ構成が、垂直に対して40度までの傾斜角度でガスを垂直に導く限りにおいて、凝縮した水を排気内に導くことが有利となり得る。
燃焼機関30がターボチャージャおよび排気ガス再循環のいずれも有していない場合には、メインの排気ガス・ストリーム内の追加のスロットルが圧力差を作り出すことができ、したがって熱交換器8を通じて増加した体積流を渡すことが可能である。
本発明は、ここに示されている例示的な実施態様に限定されない。熱交換器26を排気ライン14に接続して潤滑オイルのより迅速な加熱を生じさせることは企図されている。バルブの配列もまた多様であり、各種の熱交換器の上流に代えてその下流に、またその逆にバルブを配置できることもある。本発明は、エンジンの構成要素、トランスミッションの構成要素、および乗り物のそのほかの可動構成要素の潤滑のために使用することが可能である。
1 オイル溜め、オイル・パン
2 オイル吸引管、オイル吸引ライン
3 オイル・ポンプ
4 オイル圧力解放バルブ
5 オイル・パン
6 吸気システム
7 スロットル
8 熱交換器
9 吸気マニフォールド
10 触媒コンバータ
12 シリンダ・ヘッド
13 排気バルブ、排気ガス・バルブ
14 排気ライン、排気ガス・ライン
15 シリンダ・ブロック
16 潤滑オイル・システム
17 バイパス・バルブ
18 コントロール・ユニット
19 オイル戻りライン
20 排気ガス再循環バルブ
21 排気ガス再循環バルブ
22 排気ガス再循環
23 潤滑オイル・バイパス、バイパス・ライン
24 ターボチャージャ
25 バルブ
26 熱交換器
27 供給ライン
28 排出ライン
29 バルブ
30 燃焼機関
31 潤滑されるべきデバイス、ベアリング・ポイント
32 センサ
34 センサ
35 センサ
36 センサ
37 センサ
38 排気ガス・バイパス
39 EGRバイパス・スロットル
40 オートマチック・トランスミッション
41 排気ガス再循環バルブ、3ウェイ・バルブ
本発明は、オイル溜めの内側に配置される少なくとも1つのオイル吸引管、およびオイル戻りラインをバイパスするバイパス・ラインを包含し、バイパス・ライン内にバルブが配置される回転または振動する構成要素の潤滑システムを加熱するため、特に燃焼機関またトランスミッションのための方法に関する。
特許文献1は、燃焼機関によって動力が与えられる自動車のために設計された熱風を放出する加熱デバイスに関し、当該デバイスは、大気が供給されて熱を管回路の内側に流れる伝熱媒体へ伝達することが可能な熱交換器を包含し、それにおいて前記管回路もまた、それに接続された熱交換器を中に有し、それが燃焼機関からの排気ガスの熱を吸収して、その熱を伝熱媒体へ伝達する。加熱デバイスの熱交換器のための管回路は、少なくとも燃焼機関の潤滑オイル回路と伝熱接続されている。この場合においては、乾式オイル溜め容器内の潤滑オイルへの伝熱が、フロー・ライン内を流れる伝熱媒体から乾式オイル溜め容器内の潤滑オイルへ熱が伝達されるという形で達成される。
特許文献2は、熱交換器ラインおよびバイパス・ラインを包含する排気ガス熱回収デバイスを開示している。熱交換器が、熱交換器ラインの近傍に配置される。少なくとも1つのバルブ・アッセンブリが、熱交換器ライン内および/またはバイパス・ライン内に提供され、熱交換器ライン内の排気ガスの流量に影響を与える。取付けられると、少なくとも熱交換器ラインが、排気ガス流の方向において傾斜を有する。
特許文献3は、自動車用の燃焼機関の排気ガス流内における熱交換器の動作のための方法に関し、それにおいては排気ガス流をメイン・ラインおよびバイパス・ラインに分けることが可能である。熱交換器がバイパス・ライン内に配置される。暖機段階においてメイン・ライン内に背圧を作り出すことが可能であり、それが、燃焼機関の排気排出ポートにおいて逆圧を生じさせる。暖機段階は、2つの段階に分けられ、第1段階においては第2段階における場合より高い逆圧が生成される。第1のバルブがバイパス・ライン接続の間のメイン・ライン内に配置され、第2のバルブが熱交換器の下流のバイパス・ライン内に配置される。第1段階においては両方のバルブが閉じられ、第2段階においては第1のバルブが閉じられるが、第2のバルブが開かれる。
特許文献4は、液体物品の輸送のための連節タンク・トラックについて述べており、それにおいては、タンクの外側に沿って流れる媒体がタンクの内容物へ熱を伝達する。媒体は、少なくとも1つの熱交換器を通る回路内を流れる伝熱オイルであり、連節タンク・トラックの燃焼機関の熱い排気ガスによって加熱される。排気ガスの毒性内容物を減ずるために、中を通って燃焼ガスが流れる触媒コンバータが、熱交換器の上流に配置される。
特許文献5は、自動車用の燃焼機関、特にディーゼル燃焼機関に言及しており、客室暖房デバイス、排気ライン、燃焼機関が接続される、第1のポンプとともに冷却回路を形成する冷媒ライン、および暖房熱交換器への排気熱の伝達のための排気ガス熱交換器を包含する。排気ガス熱交換器は、排気ラインと循環媒体のためのライン、すなわち直接もしくは間接的に暖房熱交換器が接続される循環回路を形成するラインの間において動作する。
しかしながら特許文献5は、燃焼機関が冷媒ラインから分岐する第1のバイパスへ接続される燃焼機関、特にディーゼル燃焼機関にも言及しており、それにおいては第1のサーモスタット・バルブが前記第1のバイパス内に配置され、それが、中央値の冷媒温度に到達するまで前記バイパスを主として閉じ、前記冷媒温度を超えると開く。第1のバイパスと並列に延びる第2のバイパス内には第2のサーモスタット・バルブが配置され、それが、中央値の冷却[原文のまま]温度より上で前記第2のバイパスを主として閉じる。
特許文献6は、切換えデバイスを介して加熱回路への切換えが可能な別体のバイパス回路の部分である、燃焼機関を伴った自動車のための補助加熱デバイスを伴う加熱回路に関する。乗り物のエンジンの排気システムが、補助加熱デバイスとして使用され、それから加熱回路へ排気ガスの熱が伝達される。客室暖房デバイスの熱要件が排気熱供給を満たすことができない場合には、エンジンを使用して排気熱供給を増加することができる。それとは別に特許文献6は、エンジンの排気ガスおよび冷媒が通って流れる排気ガス熱交換器として設計される燃焼機関を伴った自動車のための補助加熱デバイスを伴う加熱回路を動作させるためのプロセスにも言及している。エンジン動作パラメータを調整し、補助加熱デバイスの加熱性能を増加させることが可能である。
特許文献7は、伝熱媒体がエンジン冷却ユニットを通って循環する循環ライン、およびエンジンの排気ガスを利用する排気熱交換器、および循環ラインの排出側と熱交換器の排出ポートを接続するラインを包含する熱回収デバイスに言及している。排気熱交換器は、エンジンの冷却ユニット上流側において循環ラインを横方向に通って配置される。排気熱交換器内に導入される伝熱媒体が、伝熱媒体への熱の伝達がなされる排気ガス・ストリーム内に含まれる水の蒸気の温度を下げるに充分な、より低い温度に調整されて、それの露点を下げる。
低温状態(約24℃の開始温度)にある燃焼機関に対してNEDC試験(新欧州ドライビング・サイクル)を行なう場合は、開始時のエンジン・オイル温度が約90℃の同じ試験、いわゆるNEDCホット試験におけるより燃料消費が約10乃至15%高い。これの理由は、とりわけ、より低い温度において潤滑オイルがより高い粘度を有すること、および燃料がシリンダ壁上において凝結し、エンジン・オイル内へ流れることである。それに加えて、たとえば、点火の遅延、アイドリング速度の増加、および二次空気噴射を通じた富化を通じて触媒コンバータをより迅速に加熱する手段が導入される。さらにまた、排気排出物質の大半が、触媒コンバータが必要とされる動作温度に未だ達していない燃焼機関のコールド・スタート段階の間に生じる。同時に、供給されるエネルギの大半が、排気ガスのエンタルピーとして使用されずに排出される。これは、全体で供給される燃料のエネルギの約30乃至40%になる。
エンジン・オイルを加熱し、オイル圧力を下げる複雑な方法を使用する排気熱交換器を採用することによって、エンジンの暖機段階を改善することは知られている。他方、これは、この加熱プロセスにおいてどのようにしてエンジンを保護するか、および特に、エンジン・オイルを過熱から保護するかという問題を提起する。これが追加の高容量オイル・クーラが使用される理由である。周知の解決策は非常に手が込んでおり、しかも燃料消費におけるわずかな減少しか結果としてもたらさず、したがって、経済的な理由から実用的な実装がこれまで殆ど行なわれていない。
特許文献8は、燃焼機関用の回転する構成要素の潤滑システムの加熱を加速するための方法を開示している。これは、オイル溜め内に配置されるオイル吸引管をはじめ、オイル戻りラインをバイパスするバイパス・ラインを包含する。バルブがオイル・バイパス・ライン内に配置され、それを用いてバイパス・ラインおよび/またはオイル戻りラインのうちの少なくとも1つを、オイル・ポンプの吸引管および潤滑システムの圧力ラインと接続することができる。オイル・バイパス・ラインのために選択される経路は、温度をより迅速に上昇させるために有利ではない。
出願公開
独国特許出願公開第27 53 716号明細書 英国特許出願公開第2 381 576号明細書 欧州特許第0 885 758号明細書 欧州特許第0 202 344号明細書 独国特許出願公開第199 08 088号明細書 独国特許出願公開第100 47 810号明細書 欧州特許出願公開第1 094 214号明細書 仏国特許出願公開第2 896 531号明細書
本発明の目的は、はじめに述べた種類の燃焼機関またはトランスミッション、特にオートマチック・トランスミッションを、単純な手段を使用して、コールド・スタート段階または暖機段階それぞれにおいてエンジン・オイルが加熱されてより迅速に動作温度に到達し、燃料消費の低減を達成するだけでなく、汚染物質の放出も低減するように改善することであり、それにおいてはエンジン・オイルの過熱が防止されることとする。
この目的は、オイル戻りラインをバイパスするオイル・バイパス・ラインがオイル・ポンプの吸引ライン、および潤滑システムの圧力ラインに接続される本発明により達成され、それにおいては、オイル・バイパス・ラインが、燃焼機関の場合には、少なくとも1つのシリンダ・ヘッドおよび/または1つのシリンダ・ブロックおよび/または少なくとも1つのターボチャージャを通って好ましく延び、かつトランスミッションの場合には、燃焼機関の少なくとも1つの熱交換器および/または少なくとも1つのヒーティング・ロッドを通って好ましく延びる。それに加えて、特定の温度限界より下に落ちるとき、および潤滑オイルの特定の最小圧力を超えるとき、潤滑システムの暖機段階の間に、当該最小圧力または温度限界のいずれかに到達するまで、潤滑オイルの部分的な流れがオイル溜めを通って流れないように、潤滑システムの圧力ライン内においてオイル・バイパス・ライン内のバイパス・バルブが少なくとも部分的に開かれる。
潤滑オイルを直接オイル・ポンプへ戻すことによって、潤滑システム内のオイルがより迅速に加熱される。それに加えて、克服されるべき潤滑システムの圧力損失が、バイパス・ラインを通って戻るオイルがオイル溜めを通って流れないことから低減される。バイパス・ラインのオイルが、シリンダ・ブロックおよび/またはシリンダ・ヘッドを通って好ましく伝達されることから、シリンダ・ヘッドまたはシリンダ・ブロック上に配置できるバイパス・バルブを少なくとも部分的に開くことによって、増加したオイル体積流が低い温度において達成されることが可能になる。したがって、オイルがより多くの熱を吸収することができる。
潤滑オイルがより迅速に動作温度まで引き上げられ、圧力の損失が低減されることから、この手段を通じて暖機段階中に摩擦の低減が達成される。
本発明による潤滑システムを加熱するための方法は、オートマチック・トランスミッションを伴う自動車においてだけでなく、マニュアル・トランスミッションを伴う自動車においても有利に採用することが可能であり、かつ燃焼機関はもとより、トランスミッションの潤滑のために使用することが可能である。燃焼機関をはじめ電気駆動機構を包含するハイブリッド車においては、この加熱方法を使用して、より高い温度においてのみ最適効率を達成するモータ/ジェネレータ・ユニットをより迅速に加熱することが可能であり、かつ電気モータによって駆動される構成要素の潤滑を行なうことも可能である。この場合においては、電気エネルギ貯蔵ユニット(バッテリ)および/またはインバータの廃熱を利用して、バイパス・ライン内のオイルを加熱することが有利であり、その後それが、モータ/ジェネレータ・ユニットを加熱し、前記モータ/ジェネレータ・ユニットならびに下流のトランスミッションのためのより良好な潤滑を提供できる。燃焼機関の場合と同様に、熱交換器を包含するオイル・バイパス・ラインをオートマチック・トランスミッション内に配置することもでき、その熱交換器を通じて暖機段階中に追加の熱がトランスミッション・オイル内に導入されて摩擦を低減する。
本発明は、燃焼機関によって動力が与えられるあらゆるタイプのプラントならびに乗り物、たとえば乗客用の乗り物、トラック、バス、モーターサイクル、建設プラント、船、ボート、航空機はもとより、移動ならびに静止装置およびデバイス、緊急発電機等のエネルギ発生プラント、およびこれらの類への適用が可能である。特に、短期使用および多様な作業負荷の下においては、本発明が、最適潤滑が可動部品の間における摩擦を低減することを可能にし、その結果、マシン寿命の増加が可能になり、ノイズ・レベルの低減が可能になり、より高い効率の達成が可能になり、より大きな動力出力を得ることが可能になり、排出される排気ガスのレベルが低減され、コストの低減が可能になる。
本発明のフレームワーク内においては、オイル・ポンプの排出ポートからオイル・バイパス・ラインの接合までの潤滑システムのオイル・ラインの長さが、潤滑システムのオイル・ラインの最大長、すなわちオイル・ポンプの排出ポートから潤滑されるべきもっとも離れたデバイスまでの長さの少なくとも80%を構成すると有利である。これは、オイル・バイパス・ラインを通って流れる潤滑オイルがより迅速に加熱されることを可能にする。この状況においては、オイル・バイパス・ラインを通る潤滑オイルの質量流が、オイル吸引管およびオイル溜めを通る潤滑オイルの質量流より、少なくとも時々大きくなると特に有利である。この場合には、潤滑システムを通る合計の質量流が、オイル・バイパス・ラインがないときより迅速に加熱される。
さらにまた、戻り潤滑オイルのより一層の加熱が可能となるようにオイル・バイパス・ラインが、潤滑されるべきデバイスのうちの少なくとも1つが配置されるハウジングと同じハウジングの内側に配置されることも得策である。1つまたは複数のオイル戻りラインが、オイル・ポンプの吸引管へ直接接続されると特に有利である。
本発明の意味においてであるが、オイル・バイパス・ラインが、1W/(m×K)より小さい熱伝導率を有する断熱材料からなり、戻り流の間にその周囲への熱の伝達を低減するとしても有利である。これは、オイル・バイパス・ラインが、潤滑されるべきデバイスを通って経路設定されない場所に対して特に適用できる。
オイルの加熱をさらに加速するため、および潤滑システムの圧力損失をさらに低減するため、潤滑されるべきデバイスの下流に配置される潤滑オイル戻りラインのうちの少なくとも1つがオイル・バイパス・ラインに接続されると有利であり、それにおいてオイル・バイパス・ラインに接続される潤滑オイル戻りラインのうちの1つは、排気ガス・ターボチャージャの部分である。
異なる負荷および回転数について、潤滑されるべき構成要素に対する適切な潤滑を提供し、かつそれらへの損傷を防止する多様な潤滑オイル圧力が必要とされることから。本発明によれば、オイル・バイパス・ライン内のバイパス・バルブが、潤滑されるべき構成要素のあらかじめ決定済みの回転数または速度またはトルクまたは力がプリセットされたスレッショルド値を超えると直ちに閉じられると有利である。
本発明の有利な実施態様においては、オイル・バイパス・ラインを通って流れる潤滑オイルが熱交換器によって加熱される。潤滑オイルの加熱をさらに加速するために、潤滑オイルを加熱するための熱交換器が、触媒コンバータの下流において燃焼機関の排気ガスに曝されると有利である。これにおいて熱交換器を通って流れる排気ガスは、バルブを通って上流へ流れる。このバルブは、プリセット済み排気ガス温度限界に到達すると直ちに閉じられて、熱交換器内の潤滑オイルのコークス化を防止する。
燃焼温度を下げるため、したがって燃焼機関の窒素酸化物排出物質もまた下げるために、排気ガスがバルブを通って下流へ、燃焼機関の吸気マニフォールド内へ戻るとき、熱交換器を通って流れる排気ガスが本発明の意味において有利に流れ、それにおいてバルブは、プリセット済み排気ガス温度限界に到達すると直ちに、あるいは排気ガスの戻りのプリセット済み体積流に到達すると直ちに少なくとも部分的に閉じられる。このプロセスの間に、排気ガスが熱交換器によって冷却され、それが燃焼温度における低下をさらに生じさせる。したがって、排気ガスの戻りのための追加のクーラがまったく必要とされない。
本発明によれば、熱交換器と並列に流れる燃焼機関の排気ガスが追加のバルブを通って流れ、このバルブが、時々少なくとも部分的に閉じられて排気ガスの流れを増加し、したがって熱交換器内の熱交換も増加させると得策である。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、冷却のためにオイル・ポンプの下流に、追加の熱交換器および追加のバルブが配置され、それにおいて前記バルブは、潤滑オイル温度のためのプリセット済みスレッショルド値を上回る場合、またはそれを下回る場合に少なくとも部分的に開かれる。これを達成するために1つの実施態様では、周囲空気またはクーラント等の、熱交換器を通って流れる冷媒を使用して潤滑オイルを冷却する。別の実施態様においては、燃焼機関からの排気ガスが熱交換器を通って流れ、潤滑オイルを加熱して摩擦を低減する。熱交換器およびバルブと並列に潤滑オイル・ライン内に追加のバルブを配置すると有利である。このバルブは、潤滑オイル温度のためのプリセット済みスレッショルド値を上回る場合、またはそれを下回る場合のいずれかに少なくとも部分的に閉じられる。また、この熱交換器が、客室暖房回路内または電気バッテリの加熱または冷却のための回路内に配置されることも得策である。
本発明によれば、コントロール・ユニットが多様なバルブの断面の開きを調整し、かつ潤滑オイル圧力、潤滑オイル温度、排気ガス温度、回転数、負荷および/または冷媒温度を検出するためのセンサが当該コントロール・ユニットに接続されていると、オイル圧力およびオイル温度のコントロールにとって有利である。
本発明の有利な実施態様によれば、潤滑システム、排気ガス・ライン、および吸気マニフォールドが、燃焼機関の部分である。
また本発明によれば、潤滑システムの少なくとも1つの部分が、燃焼機関に接続されるトランスミッション内に配置され、かつ燃焼機関およびトランスミッションが自動車の部分となることも有利である。これにおいては、トランスミッション・オイルおよびエンジン・オイルが同時に加熱されることが可能となり、また排気ガス熱交換器が1W(m×K)より小さい熱伝導率を有する断熱材料を通って排気ガス・ラインと接続されるように、排気ガス熱交換器が二重管ユニットであると特に有利である。
排気ガス・ライン内のバルブのシールは、緊密なシールが加熱の効果を増加するだけでなく、閉位置においては意図せずして、たとえば高いエンジン負荷および高い回転数(rpm)においてオイルが加熱されることを防止することから、特に重要である。これは、追加のオイル・クーラの適用を冗長にする。本発明によれば、したがって、排気ガス・ライン内のバルブが、シングル・ピースの3ウェイ・バルブとして設計され、前記バルブが両方向作用ポペット・バルブの形式を取り、ポペットが2つのシール表面を有すると有利である。シール表面のうちの1つは、燃焼機関のシリンダ・ヘッド内の排気バルブ上のようなバルブの外方の端に配置される。2番目のシール表面は、ポペットの反対側、すなわち作動デバイスまでバルブ・ステムが延びている側に配置される。付勢された状態においては、バルブの外方の端が排気バイパスを遮断し、消勢された状態においては、ポペットの内方のシール表面が熱交換器へのラインを遮断する。
(例示的な実施態様)
そのほかの有利な実施態様は、従属請求項および以下の図面説明の中に開示されている。
燃焼機関内における本発明の第1の実施態様を示した概略図である。 燃焼機関内における本発明の第2の実施態様を示した概略図である。 低温状態における本発明の追加の実施態様を示した概略図である。 高温状態における図3の実施態様を示した概略図である。 オートマチック・トランスミッションにおける本発明の実施態様を示した概略図である。
異なる図面内の同一の構成要素は、常に同一の参照番号を伴って図示される。したがって、通常はそれらについて一度だけ説明する。
図1は、略図的な表現で燃焼機関30を図示している。燃焼機関30は、排気ライン14を包含し、その中には触媒コンバータ10が配置されている。ここに示されている例示的な実施態様においては、燃焼機関30が4気筒エンジンとして図示されており、4気筒マニフォールドが合流して共通の排気ガス・ライン14となる。
排気ガスの排気ガス流方向を見ると、触媒コンバータ10の下流に熱交換器8が排気ガス・ライン14内に配置されており、その触媒コンバータの上流にターボチャージャ24が配置されている。燃焼機関30は、潤滑オイル・システム16を包含する。潤滑オイル・システムは、オイル溜め1、オイル吸引管2、オイル・ポンプ3、シリンダ・ヘッド12およびシリンダ・ブロック15およびターボチャージャ24の潤滑されるべきデバイス31、オイル・パン5をはじめ、オイル圧力解放バルブ4を包含している。
それに加えて、潤滑オイル・システム16にはバイパス・バルブ17が割当てられている。バイパス・バルブ17は、エンジン・オイルの温度ならびに圧力が最適値に調整されることが可能となるように、潤滑オイル・バイパス23を通るエンジン・オイルの流れを調整する。潤滑オイル・システム16は、したがって複数のオイル戻りライン19を有する。
排気バルブまたは排気ガス再循環バルブ20、21、41、好ましくはEGRコントロール・バルブが排気ガス・ストリームの少なくとも上流において熱交換器8の前に配置されており、それにおいて前記EGRコントロール・バルブは、熱交換器8を通る排気ガス流をコントロールし、したがってオイルの温度も間接的にコントロールする。熱交換器8は、燃焼機関30の暖機段階の間にオイルが排気ガスの熱を通じて加熱されるように潤滑オイル・システム16内に統合される。熱交換器8の代替として、バイパス・ラインの内側のオイルを加熱する目的にも資する1つまたは複数の電気加熱要素、特に加熱ロッドを使用することが可能である。オートマチック・トランスミッションの場合には特に、バイパス・ラインの内側のオイルの加熱に排気/オイル熱交換器の使用が自明の選択肢となる。
ここに示されている例示的な実施態様においては、追加の排気バルブ13が熱交換器8と並列の排気ガス・ライン14内に配置されており、それが熱交換器8をバイパスする排気ガス・バイパス38を通る排気ガス流を調整する。
バルブ29ならびに、供給ライン27および排出ライン28を伴う熱交換器26が、オイルの温度およびオイルの圧力をコントロールする目的のために、潤滑オイル・システム16内のオイル・ポンプ3の下流に配置されている。それに加えて、熱交換器26をバイパスする追加のオイル・バイパス・ライン内には、オイルの圧力およびオイルの温度を調整するためにバルブ25が配置されている。熱交換器26は、乗り物の客室を暖房するオイル・クーラとして働くことが可能である。
オイルの圧力およびオイルの温度を調整する目的のために、コントロール・ユニット18に、バルブ13、17、20、21、25、29および41をはじめ、潤滑オイルの圧力、潤滑オイルの温度、排気ガスの温度、回転数、負荷、および冷媒の温度を決定するためのセンサ32、33、34、35、36、および37が接続されている。
下流で吸気マニフォールド9への供給を行なうターボチャージャ24に接続されるスロットル7が、燃焼機関30の吸気システム6内に配置されている。燃焼温度を下げる目的のために、吸気マニフォールドに、EGRコントロール・バルブとすることができる排気ガス・レティキュレーション・バルブ21を介し、排気ガス戻りラインを通じて排気ガス・ライン14が接続されており、その接続は、熱交換器8の下流に配置される。この場合においては、熱交換器8をEGR熱交換器とすることができる。これは、毒性のある窒素酸化物排出物質のレベルを下げる。
図1に示されている有利な実施態様を通じて、燃焼機関30の暖機段階の間にエンジン・オイルがより迅速に加熱される。第2の排気ガス・バルブ13を介してコントロールされる排気ガス・バイパス38が、熱交換器8と並列に経路設定されており、その結果、熱交換器内のエンジン・オイルの過熱が回避される。熱交換器8は、好ましくは、エンジン・オイルが可能な限り迅速に加熱される一方、排気ガスが可能な限り多く冷却されるように寸法設定された向流タイプのものである。
図2は、本発明の有利な実施態様を図示している。図1とは対照的に、熱交換器8の排気ガス排出は、吸気マニフォールド9だけに対して接続されており、その結果、排気ガス・バルブ13および排気ガス再循環バルブ20が冗長になる。
本発明のこの有利な実施態様における熱交換器は、2つの機能を有する。一方において熱交換器8は、暖機段階の間に排気ガスの温度を通じてエンジン・オイルを加熱し、高い燃焼温度を回避する。他方において熱交換器8は、吸気マニフォールド9へ戻される排気ガスが潤滑オイルによって冷却されることから、排気ガス再循環22のためのクーラとして作用する。これは、排気ガス再循環のための追加のクーラおよび排気ガスの体積流をコントロールするためのあらゆる追加のバルブを冗長にする。
図3は、低温状態、たとえば自動車を始動してわずかな時間が経過した後の状態におけるオイル潤滑デバイスの例示的な実施態様を図示している。バイパス・バルブ17を通る主要なオイル流が太実線で示されている。オイルは、シリンダ・ヘッド12からターボチャージャ24内に流れる。バイパス・ラインがターボチャージャ24から開いているバイパス・バルブ17へ至り、それを通って引き続きオイルが流れ、ターボチャージャからのオイル戻りライン19と合流する。オイルは、この場所から継続して熱交換器8を通って流れ、そこで熱い排気ガスによってそれが加熱される。その後オイルは、オイル・パンを介して戻され、そこで戻りライン23が、熱いオイルをオイル・ポンプ3によって直接取上げることが可能となるようにオイル吸引管2と接続される。
熱交換器8を通る排気ガスの流れもまた太実線で示されている。熱い排気ガスは、触媒コンバータ10から排気ガス・ライン14内へ流れ、そこから開いている排気ガス再循環バルブ21を通って熱交換器28内へ流れ、そこで冷たいオイルが加熱され、それによって排気ガスが冷却される。冷えた排気ガスは、この場所から排気ガス再循環ライン22を通って流れ、吸気マニフォールド9へ戻る。
オイル圧力のための特定のスレッショルド値を下回ると直ちに、オイル・バイパス・バルブ17が完全に、または少なくとも部分的に閉じられ、その結果、燃焼機関30内のオイル圧力が再び上昇することが可能になる。
最高オイル温度を上回ると、オイル・バイパス・バルブ17が完全に、または少なくとも部分的に閉じられ、その後、排気ガス再循環バルブ21もまた閉じられるか、またはそれに代えて図4に示されているEGRバイパス・スロットルが開かれる。
図4は、高温状態における単純化した実施態様でシステムを示している。バイパス・バルブ17は、完全に、または少なくとも部分的に閉じられており、その結果、非常に小さいオイル体積流だけが熱交換器8を通過する。潤滑オイルの大半、ここでは太実線で示されているが、それが戻りライン19を通ってベアリング・ポイント31、たとえば、メイン・クランクシャフト・ベアリング、ビッグ・エンド・ベアリング、カムシャフト・ベアリング、ピストン潤滑孔、カムシャフト・アジャスタ、カム・フォロワ等に流れるか、または直接オイル・パン1へ戻る。排気ガス再循環バルブ21は、閉じられることもあれば、開かれることもある。排気ガス再循環バルブ21が開かれる場合には、さらにEGRバイパス・スロットル39を介して排気ガスが排気ガス再循環ライン22および吸気マニフォールド9内へ戻されると有利である。
図5は、オートマチック・トランスミッション40との組み合わせにおいてシステムを示している。燃焼機関(図示せず)からの排気ガスは、触媒コンバータ10を通って3ウェイ・バルブ41内へ流れる。低温状態においては、排気ガスが熱交換器8を通って流れ、バイパス・バルブ17を通って解放されるトランスミッション・オイルを加熱する。高温状態においては、排気ガスが熱交換器8を通って流れないが、バイパス38を通って流れ、バイパス・バルブ17が完全に、または少なくとも部分的に閉じられる。
オイル圧力が増加するに従ってオイル・ポンプ3の体積流が多少線形に降下し、特にそれは、低いオイル温度において生じる。しかしながら体積流が降下すると、オイルとシリンダ・ヘッド12またはそれとシリンダ・ブロック15の間における伝熱係数も同様に降下し、その結果、オイルは、シリンダ・ヘッド12またはシリンダ・ブロック15それぞれからの熱を殆どわずかしか吸収できない。解放バルブ4は、非常に高い圧力において開く。これが、シリンダ・ヘッド12およびシリンダ・ブロック15を通るオイルの体積流を降下させ、その結果、オイル・ポンプ3の機械的なポンピング効率が下げられる。したがって、オイルとシリンダ・ブロック15またはシリンダ・ヘッド12それぞれの金属の間における伝熱係数が降下する。
低い温度における伝熱係数の増加は、本発明の実施態様によって、シリンダ・ブロック15、および特にシリンダ・ヘッド12を通る体積流が低い温度において増加されることから達成が可能である。これは、温度、圧力、エンジンの回転数および/または負荷に応じて(バイパス)バルブ17を少なくとも部分的に開くことによって達成される。この目的は、電気的な手段によって、または機械的な手段によってギア装置を通じ、またはインペラ・ホイールのシフトを通じてオイル・ポンプ3の体積出力を増加させることにより支持できる。
追加の支持として、シリンダ・ヘッド12内のオイル・ギャラリーを通じて並列に代えて直列に、すなわち向流原理に従ってオイルを流すことが考えられる。そのためには、オイルを最初にシリンダ・ヘッド12のメイン・ギャラリーを通して流し、続いてバルブを用いて排出側の端においてシリンダ・ヘッド12のその先のメイン・ギャラリーを通して反対方向に流し、シリンダ・ヘッド12を通るオイルの流路が増加されるようにすることが有利となり得る。前記バルブは、オイル・パン内のバイパス・ライン23の他端にも配置することができる。
燃焼機関30のオイル・チャンネル内に存在するオイルは、総オイル体積のわずかな端数、通常はわずか10%である。先端技術から周知となる方法では、暖機段階において全オイル体積が均等に加熱される。本発明の中心にあるアイデアは、オイル・チャンネル内に存在する潤滑オイルの迅速な加熱に照準されている。これは、バイパス・ライン23を通じて1つまたは複数のシリンダ・ヘッド12のオイル・チャンネルをオイル・ポンプの吸引側へ接続することによって達成され、それにおいては、バイパス・ライン23の端に負圧が作り出されて、オイルがオイル・パン1へ戻ることが防止され、むしろオイル・チャンネル内へ戻される。これは、エンジンの暖機段階においては、総オイル量のうちのわずかな量だけが潤滑のために使用されることを意味し、このオイルは迅速に加熱可能である。
バイパス・ライン23の端における負圧は、バイパス・ライン23をオイル・ポンプ3の吸引側と直接接続すること、またはオイル吸引管2との直接接続を通じることのいずれかによって作り出すことが可能である。このため、バイパス・ライン23を、一体型オイル吸引ライン2を伴う総合的オイル・パン内に少なくとも部分的に統合することができ、それが結果として断熱の改善および熱損失の低減をもたらす。それに加えて、オイル溜め1内のバイパス・ライン23の端を、バイパス・ラインのエンドポイントの開口がオイル吸引管2の開口の方向において、それと0°と45°の間の角度を形成するようにオイル吸引管2の開口の直近に位置決めすることが可能である。この構成は、容易な取付けをはじめレトロフィッティングのオプションを提供する。
シリンダ・ヘッド内のオイルの熱の伝達を改善するために、オイル・ギャラリーにフィン付きボディを、たとえばシリンダ・ブロック15またはシリンダ・ヘッド12内におけるオイル・チャンネルの粗い表面の提供を通じて、特にスレッドの組み込みを通じて採用し、それによって、流れることが可能なオイルの量の低減を達成することも考えられる。
それに加えて、暖機段階の間にオイル・チャンネル内のオイルを迅速に加熱するために、たとえば電気的な加熱ロッドまたは加熱要素、好ましくは1つまたは複数のPTC加熱ロッド、EGRオイル・クーラ(排気ガス再循環クーラ)、全流量クーラまたはこれらの類といった追加の能動的熱源をバイパス・ライン23内に組み込むことが可能である。
さらにまた、追加のバルブを介して少なくとも暖機段階において、オイル溜め1に直接またはそれと隣接させて、またはバイパス・ライン23内に排気ガス・ライン14を通すことも考えられる。これは、熱の伝達を数倍に増加し、熱交換器8を、適切であれば冗長とすることができる。
それに加えて、暖機段階においてエンジン・コントロールを通じ、排気ガス流の少なくとも小部分を最初に、熱交換器8を通じてバイパス・ライン23内のオイルを加熱するための目標とする態様で調整し、特定時間の後、バイパス・ライン23を通るオイル流を遮断して排気ガス熱交換器8内におけるコークス化を防止することができる。より高い優先度コントロール参照変数を、回転数および負荷の関数としての必要とされるオイル圧力とし、より低い優先度を望ましいオイル温度とすることができる。
シリンダ・ヘッド12とオイル吸引ライン2の間における高さポテンシャルの差を利用してバイパス・ライン23内の流れ特性を改善すること、またはそれぞれ、この高さポテンシャルの差を可能な限り大きく設計することも考えられる。
それに加えて、排気ガス再循環バルブ21が閉じられているときに排気ガス熱交換器8および排気ガス再循環バルブ21の温度が限られるように、バイパス・ライン23のため、および/または排気ガス側におけるEGRバイパス(排気ガス再循環)のための断熱をバルブ17の上流でセラミック管の使用を通じて使用することも有利となり得る。
シリンダ・ヘッドおよびクランクシャフト内のベアリングから戻るオイルを収集し、それによって加熱も行ない、かつオイル溜めの加熱を行なうことなく、それを直接オイル・ポンプへ戻す目的のために、管を伴ったオイル収集パンを、オイル吸引管2の前の、オイル溜め1のオイル・パン(図示せず)内に好ましく統合することができる。この場合においては、バルブ17もまたバイパス・ライン23とオイル収集パンの管との結合の後にオイル・パン内に統合することができ、それにおいては、バイパス・ライン23からのオイルが流れてオイル収集パン内へ戻ることが不可能となるように、オイル収集パンの管にノンリターン・バルブが配置されなければならない。
オイル収集パンと潤滑ノズルの組合せが有利となることもあり、それがピストンを冷却するためにコンロッド内に配置され、その結果、オイルの体積流が増加されるが、それにおいては、コールド・スタート段階で潤滑ノズルがオンに切換えられたままになる。
バイパス・ライン23内のオイルを加熱するための排気ガス流は、必要に応じて排気ガス流から迂回させることが可能である。ターボチャージャから大きく離れたところで一般に入手できるEGRバルブ(排気ガス再循環バルブ)を使用してターボチャージャの前で排気ガスを迂回させると特に有利であり、それにおいては小さいサイズで、かつEGR較正とは独立して排気ガスの高い質量流を達成することが可能である。したがって、燃焼温度および排気ガスの形成に影響を及ぼすことなくオイルを加熱することができる。排気ガス再循環の応用に関して言えば、EGRラジエタ構成が、垂直に対して40度までの傾斜角度でガスを垂直に導く限りにおいて、凝縮した水を排気内に導くことが有利となり得る。
燃焼機関30がターボチャージャおよび排気ガス再循環のいずれも有していない場合には、メインの排気ガス・ストリーム内の追加のスロットルが圧力差を作り出すことができ、したがって熱交換器8を通じて増加した体積流を渡すことが可能である。
本発明は、ここに示されている例示的な実施態様に限定されない。熱交換器26を排気ライン14に接続して潤滑オイルのより迅速な加熱を生じさせることは企図されている。バルブの配列もまた多様であり、各種の熱交換器の上流に代えてその下流に、またその逆にバルブを配置できることもある。本発明は、エンジンの構成要素、トランスミッションの構成要素、および乗り物のそのほかの可動構成要素の潤滑のために使用することが可能である。
1 オイル溜め、オイル・パン
2 オイル吸引管、オイル吸引ライン
3 オイル・ポンプ
4 オイル圧力解放バルブ
5 オイル・パン
6 吸気システム
7 スロットル
8 熱交換器
9 吸気マニフォールド
10 触媒コンバータ
12 シリンダ・ヘッド
13 排気バルブ、排気ガス・バルブ
14 排気ライン、排気ガス・ライン
15 シリンダ・ブロック
16 潤滑オイル・システム
17 バイパス・バルブ
18 コントロール・ユニット
19 オイル戻りライン
20 排気ガス再循環バルブ
21 排気ガス再循環バルブ
22 排気ガス再循環
23 潤滑オイル・バイパス、バイパス・ライン
24 ターボチャージャ
25 バルブ
26 熱交換器
27 供給ライン
28 排出ライン
29 バルブ
30 燃焼機関
31 潤滑されるべきデバイス、ベアリング・ポイント
32 センサ
34 センサ
35 センサ
36 センサ
37 センサ
38 排気ガス・バイパス
39 EGRバイパス・スロットル
40 オートマチック・トランスミッション
41 排気ガス再循環バルブ、3ウェイ・バルブ

Claims (22)

  1. オイル溜め(1)内に配置される少なくとも1つのオイル吸引管(2)、およびオイル戻りライン(19)をバイパスするオイル・バイパス・ライン(23)を包含し、前記オイル・バイパス・ライン(23)内にバルブ(17)が配置される、特に燃焼機関(30)またはトランスミッション、好ましくはオートマチック・トランスミッションのための、回転または振動する構成要素の潤滑システム(16)を加熱するための方法であって、
    前記バイパス・ライン(23)および/または前記オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つが、オイル・ポンプ(3)の吸引ラインおよび潤滑システム(16)の圧力ラインに接続され、それにおいて、前記オイル・ポンプ(3)の排出ポートから前記オイル・バイパス・ライン(23)の接合までの前記潤滑システム(16)のオイル・ラインの長さが、前記オイル・ポンプ(3)の前記排出ポートからもっとも離れた潤滑されるべきデバイス(31)までの潤滑システム(16)の前記オイル・ラインの完全な長さの、好ましくは少なくとも80%であり、かつ燃焼機関(30)の場合には、前記バイパス・ライン(23)が、少なくとも1つのシリンダ・ヘッド(12)および/または1つのシリンダ・ブロック(15)および/または少なくとも1つのターボチャージャ(24)を通って好ましく経路設定され、かつトランスミッションの場合には、燃焼機関(30)の少なくとも1つの熱交換器(8)および/または少なくとも1つの電気加熱要素を通って好ましく経路設定されること、および温度が特定の温度限界より下に下がり、前記潤滑システム(16)の前記圧力ライン内の潤滑オイルの特定の最小圧力を上回ると、前記最小圧力または前記温度限界のうちの少なくともいずれかに到達するまで前記潤滑システム(16)の暖機段階中に前記潤滑オイル流の少なくとも一部が前記オイル溜め(1)を通って流れないように、バイパス・バルブ(17)が少なくとも部分的に開かれること、および前記オイル・バイパス・ライン(23)を通る潤滑オイルの質量流が、オイル吸引管(2)を通る前記潤滑オイルの質量流より少なくとも時々大きくなること、
    を特徴とする方法。
  2. 前記バイパス・バルブ(17)が、前記潤滑されるべき構成要素のプリセット済みの回転数または速度またはトルクまたは力がプリセットされたスレッショルド値を超えると直ちに閉じられること、および/または前記オイル・ポンプ(3)の出力パワーが、プリセット済みの回転数、速度、トルク、または力に関して、特に前記暖機段階中に増加されると、前記オイル・ライン内において増加されたポンプ体積流を生成すること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記オイル・バイパス・ライン(23)および/または前記オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つを通って流れる前記潤滑オイルが、熱交換器(8)によって加熱されること、を特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記燃焼機関(30)の排気ガスが前記熱交換器(8)を通って流れて前記潤滑オイルを加熱すること、および前記熱交換器(8)を通って流れる前記排気ガスが、排気バルブ/排気ガス再循環バルブ(20,21,41)を通って上流へ流れること、および前記排気ガスまたは前記潤滑オイルのプリセット済み温度限界に到達すると直ちに前記排気バルブ/排気ガス再循環バルブ(20,21,41)が閉じられること、および/または前記排気ガスの少なくとも一部が、前記オイル溜め(1)の直上の、またはそれと隣接するコントロール可能なバルブを通じて、オイル・パン内へ、またはそれを通して、または前記バイパス・ライン(23)内へ経路設定され、熱の伝達を増加すること、を特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記熱交換器(8)を通って流れる前記排気ガスが、排気ガス再循環バルブ(21)を通って流れ、下流において排気ガス再循環(22)として燃焼機関(30)の吸気マニフォールド(9)と接続されること、および前記排気ガスのプリセット済み温度限界に達するか、または前記排気ガス再循環のプリセット済み体積流に達すると直ちに前記排気ガス再循環バルブ(21)が少なくとも部分的に閉じられること、を特徴とする請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記熱交換器(8)と並列に流れる前記燃焼機関(30)の前記排気ガスが、排気バルブ(13)を通って流れること、および前記第2の排気バルブ(13)が時々少なくとも部分的に閉じられて前記排気ガス流が、したがって前記熱交換器(8)内の熱の伝達が増加されること、を特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. 熱交換器(26)およびバルブ(29)が冷却目的で前記オイル・ポンプ(3)の後の下流に配置されること、およびプリセット済み潤滑オイル温度限界を上回るか、またはそれを下回る場合、または冷媒取入れ温度(27)または冷媒排出温度(28)のためのプリセット済みスレッショルド値を下回る場合に前記バルブ(29)が少なくとも部分的に開かれること、を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. バルブ(29)およびバルブ(25)が前記熱交換器(26)と並列の潤滑オイル・ライン内に配置されること、およびプリセット済み潤滑オイル温度限界を上回るかまたは下回る場合に前記バルブ(25)が少なくとも部分的に閉じられること、を特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 電子コントロール・ユニット(18)が前記バルブ(13,17,20,21,25,29,41)のうちの少なくとも1つをコントロールすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
  10. オイル溜め(1)内に配置される少なくとも1つのオイル吸引管(2)、およびオイル戻りライン(19)をバイパスするオイル・バイパス・ライン(23)を包含し、前記オイル・バイパス・ライン(23)内にバイパス・バルブ(17)が配置される、特に燃焼機関(30)またはトランスミッション、好ましくはオートマチック・トランスミッションのための、かつ好ましくは請求項1乃至9に記載の方法の実装のための、回転または振動する構成要素の潤滑システム(16)を加熱するための装置であって、
    前記オイル・バイパス・ライン(23)および/または前記オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つが、オイル・ポンプ(3)の吸引ラインおよび潤滑システム(16)の圧力ラインに接続され、それにおいて燃焼機関(30)の場合には、前記オイル・バイパス・ライン(23)が、少なくとも1つのシリンダ・ヘッド(12)および/または1つのシリンダ・ブロック(15)および/または少なくとも1つのターボチャージャ(24)を通って好ましく経路設定され、かつトランスミッションの場合には、燃焼機関(30)の少なくとも1つの熱交換器(8)および/または少なくとも1つの加熱要素を通って好ましく経路設定されること、およびオイル圧力限界またはオイル温度限界の少なくともいずれかに到達するまで前記潤滑システム(16)の暖機段階中に前記潤滑オイルの少なくとも一部が前記オイル溜め(1)を通って流れないこと、および前記オイル・バイパス・ライン(23)を通る潤滑オイルの質量流が、前記オイル吸引管(2)を通る潤滑オイルの質量流より少なくとも時々大きくなること、
    を特徴とする装置。
  11. 前記オイル・ポンプ(3)の排出から前記オイル・バイパス・ライン(23)の接合までの前記潤滑システム(16)のオイル・ラインの長さが、前記オイル・ポンプ(3)の前記排出ポートからもっとも離れた潤滑されるべきデバイス(31)までの前記潤滑システム(16)の前記オイル・ラインの完全な長さの少なくとも80%であること、を特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 前記オイル・バイパス・ライン(23)および/または前記オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つが前記熱交換器(8)と接続されること、および前記潤滑オイルを加熱するための前記熱交換器(8)が、燃焼機関(30)の排気ガス・システム内の触媒コンバータ(10)の後の下流に配置されること、および熱交換器(8)の上流に、少なくともオイル温度または排気ガス温度の関数として流れを変更する排気バルブまたは排気ガス再循環バルブ(20,21,41)が配置されること、を特徴とする請求項10または11に記載の装置。
  13. 前記熱交換器(8)の下流に排気ガス再循環バルブ(21)が配置されること、および前記第1の排気ガス再循環バルブ(21)が燃焼機関の前記吸気マニフォールド(9)の下流に接続されること、を特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 排気ガス・バルブ(13)が、前記熱交換器(8)と並列に延びてそれをバイパスする排気ガス・バイパス・ライン(38)内に、排気ガス流、したがって前記熱交換器(8)内における熱の伝達もまた、時々増加するために配置されること、を特徴とする請求項12または13に記載の装置。
  15. 冷却目的のために、熱交換器(26)およびバルブ(29)が、メイン・オイル・ラインと並列の前記オイル・ポンプ(3)の後の下流の前記潤滑オイル・ライン内に配置されること、および前記メイン・オイル・ライン内にバルブ(25)が配置されること、を特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の装置。
  16. 熱交換器(8)が前記排気ガス・ライン(14)の内側に配置され、かつ、1W/(m×K)より小さい熱伝導率を有する断熱材料によって前記排気ガス・ライン(14)と接続されること、および前記熱交換器(8)が二重管タイプであり、燃焼機関(30)の潤滑システムおよび/またはトランスミッションの前記潤滑システムに接続されること、および前記燃焼機関(30)および前記トランスミッションが自動車の部分であること、を特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の装置。
  17. 電子コントロール・ユニット(18)に前記バルブ(13,17,20,21,25,29,41)のうちの少なくとも1つをはじめ、潤滑オイル圧力(32)、潤滑オイル温度(33)、負荷(36)、および/または冷媒温度(27,37)および/または(28)を決定するための少なくとも1つのセンサが接続されること、を特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記オイル・バイパス・ライン(23)が、少なくとも部分的に、1W/(m×K)より小さい熱伝導率を有する断熱材料からなること、を特徴とする請求項10乃至17のいずれかに記載の装置。
  19. 前記オイル・バイパス・ライン(23)が、潤滑されるべきデバイス(31)のうちの少なくとも1つが配置されるハウジングと同じハウジング(15)内に配置され、それにおいて前記オイル・バイパス・ライン(23)が、燃焼機関(30)の場合においては、シリンダ・ブロック(15)および/または少なくとも1つのシリンダ・ヘッド(12)および/または少なくとも1つのターボチャージャ(24)を通って好ましく経路設定されること、および前記オイル・バイパス・ライン(23)の先の部分が、オイル・パン(5)と統合されてシングル・ピースを形成し、それにおいて前記オイル・バイパス・ライン(23)の端が、前記オイル吸引管(2)の開口の直近に好ましく配置され、かつ前記オイル吸引管(2)の前記開口の方向を向いており、それにおいて特に前記2つの端が互いに0°と45°の間の角度を形成すること、を特徴とする請求項10乃至18のいずれかに記載の装置。
  20. 前記潤滑されるべきデバイス(31)の下流に配置される前記潤滑オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つが前記オイル・バイパス・ライン(23)と接続されること、および前記オイル・バイパス・ライン(23)と接続される前記潤滑オイル戻りライン(19)のうちの少なくとも1つが排気ガス・ターボチャージャの部分であること、を特徴とする請求項10乃至19のいずれかに記載の装置。
  21. 前記冷媒ライン(27)および(28)のうちの少なくとも1つが、客室の暖房のための熱交換器(26)および/またはバッテリの加熱および冷却デバイスの熱交換器と接続されること、を特徴とする請求項10乃至20のいずれかに記載の装置。
  22. 少なくとも1つの排気ガス・バルブまたは排気ガス再循環バルブ(13,20,21,41)が単一構成要素の3ウェイ・バルブとして形成され、それにおいてそれらの構成要素が、両方向作用ポペット・バルブとして提供され、前記ポペットが2つのシール表面を構成し、それにおいて1つのシール表面が前記バルブの外方の端に配置され、2番目のシール表面が前記バルブの反対側、すなわち作動デバイスまで前記バルブのステムが延びている側に配置され、それにおいて前記バルブの外方の端が、それの付勢状態において排気ガス・バイパス(38)を閉じ、かつ前記ポペットの内方シール表面が、それの消勢状態において前記熱交換器(8)へのラインを閉じること、を特徴とする請求項10乃至21のいずれかに記載の装置。
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