JP2012516769A - 廃水処理方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、例えば芳香族ニトロ化合物の製造においてまたは芳香族ニトロヒドロキシ化合物の製造において生じるような、芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を処理するための、予備還元および湿式酸化からなる2段階方法による方法に関する。

Description

本発明は、例えば芳香族ニトロ化合物の製造においてまたは芳香族ニトロヒドロキシ化合物の製造において生じるような、芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を処理するための方法に関する。
芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物は、殺菌作用を有しおよび/または生分解性が乏しい。したがって、それらを自然環境中に放出すべきではなく、高濃度で生物学的廃水処理施設へ供給することもすべきではない。そのため、生物学的廃水処理施設へ排出できるように、このような廃水に加工工学処理を施さねばならない。
先行技術は、水溶液中の芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物を分解するための溶液を設計する複数の方法を開示するが、それらの全てが、重大な欠点と関連している。
独国特許出願公開第2818680号は、芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を処理するための方法であって、その芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を、加圧下で、空気および酸素を除去して、150℃〜500℃の範囲の温度まで加熱する方法を特許請求する。50〜350barが好ましい圧力範囲として記載されている。この方法において、廃水が、芳香族ニトロヒドロキシ化合物をアルカリ性環境で形成され得る水溶性塩の形で含有するのが有利である。この方法の欠点は、高圧が必要とされることであり、前記の方法を連続的に行う場合、適当なポンプの供給と操作のために高いコストを必要とする。必要とされる温度を維持するために永続的な加熱も必要である。この方法のさらなる欠点は、廃水中の亜硝酸イオン含量がこの方法によって減らないことであるが、その代わりに、独国特許出願公開第2818680号の実験例から推論され得るように、少なくとも一定を維持するが(実験例4)、2倍でもあり得る(実験例2)。亜硝酸イオンも、殺菌性であり、限られた限度でのみ生物学的廃水処理施設に受け入れられる。
欧州特許第503387号は、180〜350℃の温度および40〜250barの圧力で硝酸を用いて処理することによる、ニトロベンゼン製造設備からの芳香族ニトロ化合物を含有する廃水の処理方法を特許請求する。このような処理は、芳香族ニトロヒドロキシ化合物の含量を1ppm以下の値まで減らし、同時に95%より多いTOC(全有機炭素)分解を達成する。
この方法の欠点は、操作条件の必要性と、廃水中での硝酸塩負荷が増加する硝酸の使用である。
欧州特許第1132347号は、芳香族ニトロ化合物合成からの廃水を、まず、芳香族ニトロヒドロキシ化合物の溶解度近くまたは溶解度以上まで濃縮し、次いで、好ましくは水の超臨界条件下で行われる、熱分解処理を施す方法を特許請求する。この方法の操作は、水の臨界圧および臨界温度以上の条件を必要とする。水の臨界圧は、218.3barであり、水の臨界温度は374.1℃である(「Handbook of Chemistry and Physics」、R.C. Weast (editor)、CRC Press、Boca Raton、66th Edition、1985年、F-64頁、表2)。このような条件下での廃水処理施設の操作は、高いコストを必要とする。
過酸化水素を酸化剤として用いるいずれの方法も、高いコストと関連する。ここで、通常、2価の鉄は触媒として酸性条件下で使用される。この方法は、フェントン酸化として既知である。芳香族ニトロ化合物の除去におけるこの方法の有効性は示されている(例えば、E. Chamarro、A. Marco、S. Esplugas(2001):有機化学生分解性を改善するためのフェントン試薬の使用、Water Research 35(4)、第1047〜1051頁、または欧州特許第22525号または欧州特許第360989号)。上記の方法と比較すると、この方法は、加圧することなく、周囲温度で操作できるという利点を有する。しかしながら、使用される酸化剤過酸化水素は、高いコストがかかり、廃水中の芳香族ニトロ化合物または芳香族ニトロヒドロキシ化合物含量が高くなるにつれて、コストがより高くなる。その上、この方法は触媒的に活性な鉄の消費量が高いという特徴があるため、多量の析出物が形成され、その処分に追加のコストが生じる。したがって、酸化剤として過酸化水素を使用する方法は、例えば芳香族ニトロ化合物の製造においてまたは芳香族ニトロヒドロキシ化合物の製造において生じるような、比較的激しく汚染された廃水には適さない。
独国特許第3316265号は、高温高圧で、鉄イオンなどの酸化還元系の存在下で、同時にベンゾキノン、ナフトキノンまたはp−アミノフェノールなどの共触媒存在下で、酸素を用いて処理することによる、汚染廃水中の有機物質を湿式酸化する方法を特許請求する。湿式酸化は、pH=1〜4の酸性環境下、50〜200℃の温度および1〜60barの圧力下で行われる。
この文献の実験例17には、酸化工程の間、反応混合物中に亜炭が残存するならば、酸化に必要な共触媒を、亜炭のアルカリ処理により得てもよいことが記載されている。実験例18には、無煙炭のための同一の方法が記載されている。
この文献はさらに、例として記載される芳香族ニトロ化合物等のした芳香族ニトロ化合物をアミンに変換するために、例えばヒドラジン、二酸化硫黄、硫化ナトリウムまたは鉄片などの還元剤を、酸化作用を有する物質を含有する廃水に添加することを教示する。この還元は、文献の実験例16から推測されるように、とりわけ方法工程の上流で行わねばならず、ここで硫化ナトリウムが還元剤として使用される。前記の場合において、ニトロスチルベン酸合成の間に生じる廃水は、ナトリウム水酸化物溶液でpH=12に調整され、硫化ナトリウム2g/Lと混合され、酸素を除外して140℃で30分間維持される。次いで、180℃で、5barの酸素分圧で、pH=2で、鉄(II)硫酸塩の存在下で、廃水を酸化する。90分間のこの処理で、DOC(溶存有機炭素)値が、約80%まで減少する。
しかしながら、独国特許第3316265号で推奨される還元剤の使用は、それら(ヒドラジン、硫化物、亜硫酸塩)のコストがかかるため不利であり、および/またはさらなる塩負荷(硫酸塩、金属イオン)で廃水を汚染する。それにも関わらず、この方法は、低圧かつ低温で廃水中の有機化合物を分解できるため、先行技術よりもいくらかの利点を有する。
独国特許出願公開第2818680号明細書 欧州特許第503387号明細書 欧州特許第1132347号明細書 欧州特許第22525号明細書 欧州特許第360989号明細書 独国特許第3316265号明細書
E. Chamarro、A. Marco、S. Esplugas(2001):有機化学生分解性を改善するためのフェントン試薬の使用、Water Research 35(4)、第1047〜1051頁
したがって、本発明の課題は、芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を処理するための、操作的に確実であり、簡単かつ安価な方法であって、経済的に有利な操作条件によって区別され、処理された廃水を生物学的廃水処理施設に排出可能にすることを保障する方法を提供することである。
驚くべきことに、この廃水処理の方法を2段階で行えば、芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を、本発明の目的のためにうまく処理できることがわかり、この方法は、第1段階において、安価な、塩を形成しない還元剤で、芳香族ニトロ化合物および芳香族ニトロヒドロキシ化合物を還元し、すなわち水素添加し、第2段階において、第1段階で得られた反応混合物に、酸性環境で、酸素を用いて、鉄で触媒された湿式酸化を施す方法である。
本発明は、芳香族ニトロ化合物および/または芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を処理するための方法に関し、この方法は、第1段階において、廃水中で塩を形成しない有機還元剤を混合して、廃水を還元性条件下で処理し、次いで第1段階で得られた反応混合液を、第2段階において酸性化し、酸化剤を用いて酸化することを特徴とする。
アルカリ性環境での、酸素を用いる鉄で触媒された湿式酸化のみでは、芳香族ニトロヒドロキシ化合物の満足のいく分解に十分ではなく(比較例1)、酸性条件下では芳香族ニトロヒドロキシ化合物が固体として沈殿し、その固体が爆発性であり得るため(比較例2)、酸素を用いる鉄で触媒された湿式酸化は不可能であることがわかった。独国特許第3316265号に記載されているように、芳香族ニトロヒドロキシ化合物が、例えば亜硫酸ナトリウムで、化学的に還元される場合、芳香族ニトロヒドロキシ化合物は、酸素を用いる鉄で触媒された湿式酸化により、完全な除去が成功し得る(比較例3)。
コストが高くかつ硫酸塩負荷を生じる亜硫酸ナトリウムの使用を避けるために、より安価な補助物質の、例えば鉄片および亜炭の使用を研究した。還元剤として知られている鉄片の使用は、予備還元が、芳香族ニトロヒドロキシ化合物の含量を64%まで減らす。しかしながら、驚くべきことに、予備還元が高温で、好ましくは120〜200℃で行われる場合、アルカリ性環境において亜炭も、芳香族ニトロヒドロキシ化合物を還元するための還元剤として使用してよいことがわかった。芳香族ニトロヒドロキシ化合物の含量は、亜炭で、86%まで減少し得る(比較例4)。
芳香族ニトロヒドロキシ化合物含有廃水の酸素を用いる鉄で触媒された湿式酸化は、アルカリ性環境における亜炭での廃水の予備還元を併用する場合、芳香族ニトロヒドロキシ化合物は、うまく完全に分解され得る(本発明による実施例5)。ここで、亜炭は、安価な還元剤であり、それ自体が生分解性であるため廃水塩負荷の増加に寄与しない点で区別される。ここで、芳香族ニトロ化合物または芳香族ニトロヒドロキシ化合物中に存在する窒素は、細菌に無害の化合物に、主にアンモニウムに変換される。亜硝酸塩形成は起こらず;それどころか、実際に、廃水中に既に存在する亜硝酸塩が同様に変換される(本発明による実施例6)。
したがって、芳香族ニトロ化合物および/または芳香族ニトロヒドロキシ化合物含有廃水の好ましい処理方法は、第1段階において、廃水を泥炭、亜炭および/または無煙炭と混合し、還元性条件下で処理し、第2段階において、第1段階で得られた廃水を酸性化し、酸化剤で酸化することを特徴とする。
芳香族ニトロ化合物および/または芳香族ニトロヒドロキシ化合物含有廃水は、芳香族ニトロ化合物の製造において、例えばベンゼンのニトロ化によるニトロベンゼンの製造またはトルエンのニトロ化によるジニトロトルエンの製造などにおいて生じる。芳香族ニトロヒドロキシ化合物は、アルカリ性環境において、その塩の形で水性媒体中に溶解しているため、このような廃水は、通常、アルカリ性溶液として生じる。このような芳香族ニトロ化合物および/または芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有するアルカリ性廃水を、還元剤と混合し、好ましくは80〜200℃、特に好ましくは120〜200℃の温度まで加熱し、5分〜5時間、好ましくは15分〜3時間の滞留時間の間、この温度範囲に維持する。滞留時間の間、廃水を加熱する温度が一定に保たれるのが好ましい。本発明に使用する還元剤は、塩を形成しない還元剤であり、好ましくは泥炭または石炭、例えば亜炭または無煙炭であり、特に好ましくは通常グレード亜炭である。特に好ましい通常グレード亜炭は、安価であり、本方法から排出されるいずれの残留物も生物学的廃水処理施設へ供給されない。還元剤の濃度は、廃水の体積に対して、好ましくは1〜200g/L、特に好ましくは5〜50g/Lの量である。
還元剤として好ましく使用する泥炭、亜炭または無煙炭の種類は、その石炭化の度合いにおいて異なり、揮発性成分の割合で表され、記載した順に減少する。したがって、例えば木質亜炭などの通常グレード亜炭は、50〜60重量%、硬質亜炭は45〜50重量%の割合で揮発性成分を含むが、無煙炭の種々のグレードは、45重量%未満の揮発分を有する。50重量%より大きい揮発分は泥炭の特徴であり、亜炭、泥炭とは対照的に、泥炭は遊離セルロースをなお含有する(Rompp Chemielexikon Online 2008、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、見出し語「Torf」[=「泥炭」]および「Kohle」[=「石炭」])。
第1段階(予備還元)から得られる廃水を、過剰の酸で中和し、酸性化する。酸性化は、有機酸だけでなく、鉱酸で、好ましくは硫酸で行ってよい。好ましく使用する有機酸は、酢酸またはシュウ酸であり、それら自体は容易に生分解できる。複数の酸の混合物を酸性化に使用してもよい。
酸性化の後、第2段階において酸化剤を用いた酸化が進む。これは、酸素を用いる鉄で触媒された湿式酸化を含むのが好ましい。そのために、酸性化させた廃水流を、触媒と、好ましくは鉄(II)硫酸塩と混合し、酸化反応器中に供給し、そこで、好ましくは100〜250℃で、特に好ましくは160〜220℃で、5〜180分間、好ましくは30〜60分間、酸素を含有する気体で、好ましくは空気で、特に好ましくは工業グレードの純酸素で、廃水を処理する。並列または直列につないだ1つまたは複数の気泡塔を、酸化容器として使用するのが好ましい。
本発明の方法により処理された廃水は、生物学的浄化のための適当な廃水処理施設に、直接放出できるような範囲まで減少した、芳香族ニトロ化合物、芳香族ニトロヒドロキシ化合物および亜硝酸塩の含量を有する。
以下の実施例で使用した廃水は、芳香族ニトロ化合物の製造において、例えばニトロベンゼンの製造で得られる種類のものであった。この廃水は、芳香族ニトロ化合物を含有しないが、この具体的な場合において、例外なくニトロフェノールの群に属する複数の芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有し、その化学名は以下のように略される。
2−NP: 2−ニトロフェノール
4−NP: 4−ニトロフェノール
2,4−DNP: 2,4−ジニトロフェノール
2,6−DNP: 2,6−ジニトロフェノール
2,4,6−TNP:2,4,6−トリニトロフェノール、一般名:ピクリン酸
廃水中のニトロフェノール含量は、HPLC分析によって決定される。この目的に適する1つの方法は、例えばBelloliらにより記載されている(Belloli、R.; Barlette B.; Bolzacchini、E.: Meinardi、S.; Orlandi、M.; Rindone、B.、"Determination of toxic nitrophenols in the atmosphere by high-performance liquid Chromatography"、Journal of Chromatography A、846、1999年、第277−281頁)。
〔比較例1:アルカリ性環境での湿式酸化、予備還元なし〕
強アルカリ性である芳香族ニトロ化合物の製造からの廃水4Lを、実験用攪拌容器にいれ、200℃まで徐々に加熱した。全圧力が20barになるまで酸素をさらに加えた。3時間後、廃水を冷却して、芳香族ニトロ化合物の濃度を測定した。表1に示すように、予備還元なしの湿式酸化は、ニトロフェノールの62%の分解の達成をするのみであった。
Figure 2012516769
〔比較例2:酸性環境における湿式酸化、予備還元なし〕
強アルカリ性である芳香族ニトロ化合物の製造からの廃水1Lを、中和および酸性化するために、ビーカー中で硫酸と混合した。固体芳香族ニトロヒドロキシ化合物からなる白色沈殿が生成した。これらの固体が爆発危険性を示し得ることは無視できないため、安全上の理由から湿式酸化を行わなかった。
〔比較例3:亜硫酸ナトリウム(無機)を用いる予備還元および湿式酸化〕
芳香族ニトロ化合物の製造からの廃水4.5Lを、亜硫酸ナトリウム270gと混合し、実験用攪拌容器に入れて、70℃で1時間維持した。このようにして処理した廃水4Lを、次いで、硫酸67mLおよび鉄(II)硫酸塩七水和物6gと混合した。その後、温度を徐々に200℃まで上げ、全圧20barまで酸素を添加した。3時間後、廃水を冷却して、芳香族ニトロ化合物の濃度を測定した。表2に示すように、全てのニトロフェノールが、検出限界以下まで取り除かれた。しかしながら、このような処理は還元剤の高い価格のために経済的ではない。
Figure 2012516769
〔比較例4:鉄片または亜炭を用いる予備還元、湿式酸化なし〕
芳香族ニトロ化合物の製造からの廃水4または5Lを、それぞれ、鉄片200gまたは亜炭粉末200gと混合し、200℃で3時間維持した。その後、廃水を冷却して、芳香族ニトロ化合物の濃度を測定した。続く湿式酸化は行わなかった。表3に示すように、予備還元によるニトロフェノール分解の割合は、鉄片では64%であり、亜炭では86%であった。
Figure 2012516769
〔本発明による実施例5:亜炭(有機)を用いる予備還元および湿式酸化〕
芳香族ニトロ化合物の製造からの廃水5Lを、亜炭粉末200gと混合し、200℃で3時間維持した。次いで、このようにして処理した廃水4Lを、硫酸51mLと鉄(II)硫酸塩七水和物6gと混合した。その後、温度を徐々に200℃まで上げ、全圧20barまで酸素を添加した。3時間後、廃水を冷却して、ニトロフェノールの濃度を測定した。表4に示すように、全てのニトロフェノールが検出限界以下まで取り除かれた。
Figure 2012516769
〔本発明による実施例6:亜硝酸塩の除去〕
芳香族ニトロ化合物の製造からの廃水5Lを、亜炭粉末50gと混合し、180℃で3時間維持した。次いで、サンプルを採取し、窒素種の濃度を測定した。このようにして処理した廃水3Lを、次いで、硫酸および鉄(II)硫酸塩七水和物4.5gと混合した。その後、温度を徐々に200℃まで上げ、全圧20barまで酸素を添加した。2時間後、廃水を冷却し、窒素種の濃度を測定した。表5に示すように、亜硝酸塩は完全に除去され、窒素種は主にアンモニウムに変換された。
Figure 2012516769

Claims (6)

  1. 芳香族ニトロ化合物および/または芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水を処理するための方法であって、第1段階において、廃水を、廃水中で塩を形成しない有機還元剤と混合し還元性条件下で処理し、次いで、第2段階において、第1段階で得られた廃水を、酸性化し、酸化剤を用いて酸化することを特徴とする方法。
  2. 使用する有機還元剤が、廃水中で塩を形成しない有機還元剤であり、泥炭、亜炭および/または無煙炭であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 酸素を酸化剤として使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 第2段階を反応容器中で行い、その中に酸を直接入れて、酸化を行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 第1段階をアルカリ性条件下で操作することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 芳香族ニトロ化合物および/または芳香族ニトロヒドロキシ化合物を含有する廃水がニトロベンゼンまたはジニトロトルエンの製造に由来することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
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