JP2012516182A - 超音波イメージングのための音響装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は対象物21の超音波イメージングのための音響装置に関する。該装置は音響トランスデューサ10と、音響トランスデューサへ及び/又は音響トランスデューサから音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズ20とを有する。音響レンズは音響界面7によって分離される第1の流体L1及び第2の流体L2を有し、音響界面の法線は音響パルスと相対入射角AIを形成する、例えばエレクトロウェッティングレンズである。音響レンズ20の第1及び第2の流体は特に、音響界面7が非ゼロ相対入射角AIにおいて最小反射率を持つように選ばれる。本発明はアクティブな音響屈折要素として2つ以上の流体を持つ音響レンズを利用する従来の超音波イメージングと比較して、広い入射角間隔で大幅に低い反射率を持つ改良された音響装置を得るために有利である。

Description

本発明は超音波イメージングのための音響装置に関する。本発明はまた、本発明にかかる音響装置を持つカテーテル、及び音響装置を持つイメージングシステムにも関する。
超音波イメージングは医療技術における最も重要な診断ツールの1つである。一般的に、外用(例えば体外からの臓器のイメージング)で使用されるトランスデューサは位相配列構成に基づくが、体内での内用(例えばカテーテル応用)の場合、トランスデューサのサイズは非常に制限される。カテーテル応用のための解決法の1つは液体レンズ超音波構成であり、トランスデューサの前の液体/液体界面を傾けることによって超音波の走査が実行され、これは超音波を屈折させ、その結果カテーテルの前の明瞭な部分内のイメージング、いわゆるB‐スキャンイメージングを可能にする。こうした超音波イメージング装置の一例はWO2008/023287に見られる。
液体/液体界面を通じたイメージングにとっての根本的な問題の1つは、この界面からトランスデューサへ向かって後方への超音波の反射であり、これは超音波画像中の不要信号又は残響を生じる。
液体/液体界面への超音波の垂直入射の場合、反射出力密度は次式で与えられる。
Figure 2012516182
は液体の音響インピーダンスであり、Z=ρν、ρは密度でありνは液体中の音速である。従って、最小反射率Rは2つの液体のインピーダンスZがほぼ等しいときに得られることが明らかである。
しかしながら、音響学においてスネルの法則は透過角度の計算において音速を参照するため、超音波を屈折させるために興味深いのは大きな音速不整合を持つような液体だけである。これは必然的に、2つの液体の密度不整合が液体中の音速νの比に実質的に反比例すべきであることを意味する。例えば総角度およそ50度の部分のB‐スキャンイメージングで使用されることができる十分な超音波の反射を得るためには、液体中の音速の比は好適には約2でなければならず、これは液体/液体界面からの超音波の比較的低い反射率に対して密度ρの比が約0.5でなければならないことを意味する。さらなる定義基準は、医療用の場合2つの液体が組織と血液に近い音響インピーダンスZを持たなければならないことである。血液は大部分が水で構成されるため、これは1つの液体として水が適切な選択であることを意味する。
一旦適切な液体のペアが選ばれると、例えばB‐スキャンイメージングで使用されるべき有効視角は、液体/液体界面中の反射率Rが垂直入射と異なる角度において比較的速く増加しているという事実によって本質的に制限される。これは液体/液体界面によって形成される音響レンズを傾けることによって補正されることができるが、これは、傾斜が今度は狭いカテーテル応用における機械的拘束によって制限されるため、イメージング装置の有効視角を不利に制限する。従って、垂直入射及び非垂直入射における反射の両方、及びイメージング装置の有効視角は、この分野におけるさらなる改良をある程度抑制又は妨害している。
故に、超音波イメージングのための改良された音響装置が有利であり、特により効率的及び/又は信頼性のある音響装置が有利である。
従って、本発明は好適には上述の欠点の1つ以上を単独で又は任意の組み合わせで軽減、緩和又は除去しようとする。特に、超音波イメージングにおける限られた視角を伴う従来技術の上述の問題を解決する音響装置を提供することが本発明の目的と見なされ得る。
この目的といくつかの他の目的は、対象物の超音波イメージングのための音響装置を提供することによって本発明の第1の態様において実現され、該装置は、音響パルスを受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサ、並びに、音響トランスデューサへ及び/又は音響トランスデューサから該音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズであって、音響レンズは音響界面によって分離される第1及び第2の流体を有し、該音響界面の法線は該音響パルスと相対入射角を形成する、音響レンズを有し、音響レンズの第1及び第2の流体は、音響界面がゼロとは異なる角度における相対入射角の関数として最小反射率を持つように選ばれる。
本発明は特に、しかし限定はされないが、アクティブな音響屈折要素として2つ以上の流体を持つ音響レンズを利用する従来の超音波イメージングと比較して、広い入射角間隔において低い反射率を持つ超音波イメージングに適した改良された音響装置を得るために有利である。
本発明はさらに、以前に適用された流体の組み合わせのほとんどは、入射角の増加に伴って該音響界面からの超音波の反射率Rが増加するが、実際には、入射角を増加することによって好適には実質的にゼロに反射率が減少し、それを超えると再度増加する構成が存在すること、すなわち、界面における垂直入射とは異なる反射率における極小値が存在することを明示する。この効果の活用は、例えばエレクトロウェッティング液体レンズなどの流体レンズを通じた反射率の減少を伴う超音波イメージングにとってきわめて有益である。
本発明は特に対象物の超音波イメージングに適し、該イメージングは特に、例えば血管分析又は同様の医療フローのための医療フロー測定など、ドップラー超音波検査によって作られるフロー測定を含み得る。本発明はまた、例えば悪性組織の超音波処理など、音響処理と組み合わせても利用され得ることがさらに検討され、ここでは悪性組織において所望の治療効果を得るために正確な用量(供給エネルギーと位置)が重要である。これは例えば、組織の局部加熱が治療目的で適用される集束超音波手術(FUS)と関連して利用され得る。
本発明の文脈において、"トランスデューサ"という語は、第1の形式のエネルギーを第2の形式のエネルギーへ変換し、第2の種類のエネルギーを放出することができるトランスミッタとして機能するように配置される構成要素を意味すると理解され得、例えばワイヤにおいてトランスデューサへ輸送される電気エネルギーはトランスデューサから放出される音響エネルギーに変換される。代替的に又は付加的に、"トランスデューサ"という語は、第1の形式のエネルギーを第2の形式のエネルギーへ変換し、トランスデューサによって検出される第1の種類のエネルギーを示す信号の形でトランスデューサから第2の種類のエネルギーを伝えることができるセンサとして機能するように配置される構成要素を意味すると理解され得る。従って、トランスデューサは音響信号又はパルスを受信し、それらを受信音響信号又はパルスを示す電気信号へ変換し得る。トランスデューサの例は、限定されないが、圧電トランスデューサ、電磁音響トランスデューサ(EMAT)、音響光学トランスデューサ、PVdFトランスデューサ、容量性微細加工超音波トランスデューサ(CMUT)、圧電マイクロマシントランスデューサ(PMUT)などを含み得る。
最も一般的な態様において、本発明はトランスデューサと画像化される対象物との間で音響パルスの音響屈折をもたらすために2つ(又はそれ以上)の流体を利用する。流体は限定されないが、液体(その混合物を含む)、気体(その混合物を含む)、ゲル、血漿などを含み得る。
本発明の文脈においては、実際の実施例において音響パルスはほとんどの場合特定の空間幅を持つことになるという事実のために、及び音響界面が非ゼロの集束能力を持つために通常は特定の曲率を持つことになるため、音響パルスが通常はレンズ内の音響界面に1つよりも多くの相対入射角で衝突していることが理解されるものとする。従って、音響界面に対する該法線は、入射角の間隔に対して、或いは音響パルスの中心又は平均部分に対して、操作的に定義され得ることもまた理解されるものとする。該音響パルスの可変的屈折は、要求が対象物のイメージングのためであり得るように集束及び軸外変化の両方をもたらすように、両変位(横方向/回転)によって、及び/又はメニスカス形の変化によって実行され得ることもまた理解されるものとする。
本発明の文脈において、音響パルスは超音波イメージングに適した適切な周波数、又はほとんどの場合適切な周波数範囲を持つこともまた理解されるものとする。従って、反射率における最小値は厳密に言えば単一周波数又は比較的狭い周波数帯域に対してのみ得られる。しかしながら、実際の応用の場合、界面中の反射率における最小値は通常、周波数の関数として、例えば音速及び吸収係数など、音響特性の比較的中程度の変動により、かなり広い周波数範囲にわたって得られる。超音波イメージングの場合、周波数範囲は通常は1‐50MHzの範囲、又は2‐18MHzの範囲、好適には3‐10MHzであるが、およそ20kH(人の聴覚限界)を超える周波数と定義される任意の超音波周波数が本発明の教示内で利用可能であり得る。
好適な一実施形態において、音響レンズは第1及び第2の流体を有するエレクトロウェッティング流体レンズであり得る。
一実施形態において、第1の流体の密度ρ及び第2の流体の密度ρ、第1の流体の音速ν、第2の流体の音速νは、音響パルスの中心周波数において次の基準を満たし得る。
Figure 2012516182
典型的には、音響パルスのある周波数において、第2の流体の密度は第1の流体の密度のおよそ2倍であり得、そして第2の流体の音速は第1の流体の音速のおよそ半分であり得る。
一実施形態において、第1の流体は水であり得、第2の流体はペルフルオロペルヒドロフェナントレン(C1424)であり得る。しかしながら、一旦本発明の原理が理解されれば、他の流体の組み合わせ、例えば液体が、流体の組み合わせの日常実験及び/又は模擬実験によって利用可能である。
好適には、該最小反射率における反射率(R)は実質的にゼロである。しかしながら実際の応用では、15度未満、好適には25度未満のステアリング半角において、R<0.05、しかし好適にはR<0.01で十分であり得る。
典型的には、相対入射角に関する音響界面における反射率の一次導関数は、反射率の最小値に単調に近づくためにゼロ相対入射角の真上に負である。しかしながら、他のより複雑な反射率の挙動もまた可能である。
反射率の最小値は、相対入射角に対する音響界面における反射率の一次導関数が、例えば負から正へ該最小反射率において符号を変えることによって識別され得る。しかしながら、流体の音響特性が当該周波数において互いに対して比例している場合、非ゼロとは異なる複数の最小値又は極大値さえも存在し得る。
典型的には、該最小反射率における相対入射角は音響装置において可能な最大相対入射角の値のおよそ半分に位置し得る。従って、該最小反射率における相対入射角は2‐40度、好適には10‐30度、又は最も好適には15‐25度の間隔にあり得る。
第2の態様において、本発明は先行する請求項のいずれかにかかる音響装置を有するカテーテル又は針に関する。ある用途の場合、音響装置は内視鏡、カテーテル、針、若しくは生検針の一部を形成し得るか、又は当業者が容易に気づくであろう他の同様の応用であり得る。本発明の応用分野は、限定されないが、例えば小型装置による検査を用いる産業などにおける、小さなイメージング装置が有用である分野を含み得る。
第3の態様において、本発明は超音波システムに関し、該システムは、
音響パルスを受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサと、
音響トランスデューサへ及び/又は音響トランスデューサから該音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズであって、音響レンズは音響界面によって分離される第1及び第2の流体を有し、該音響界面の法線は該音響パルスと相対入射角を形成し、音響レンズの第1及び第2の流体は、音響界面がゼロとは異なる角度における相対入射角の関数として最小反射率を持つように選ばれる、音響レンズと、
制御ユニットであって、制御ユニットはレンズの音響界面を制御するために音響レンズに操作的に接続され、制御ユニットはさらに音響トランスデューサに操作的に接続され、制御ユニットは受信音響パルスを示すトランスデューサからの第1の信号を受信するように構成されるか、及び/又は制御ユニットは放出される音響パルスを示す信号をトランスデューサへ送信するように構成される、制御ユニットと、
イメージングユニットであって、イメージングユニットは制御ユニットに操作的に接続され、制御ユニットは受信音響パルスを示す第2の信号をイメージングユニットへ送信することができ、イメージングユニットは該第2の信号から画像を形成するように構成される、イメージングユニットとを有する。
第4の態様において、本発明は音響装置を提供するための方法に関し、該方法は、
音響パルスを受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサを設けるステップと、
音響トランスデューサへ及び/又は音響トランスデューサから該音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズであって、音響レンズは音響界面によって分離される第1及び第2の流体を有し、該音響界面の法線は該音響パルスと相対入射角を形成する、音響レンズを設けるステップとを有し、
音響レンズの第1及び第2の流体は、音響界面がゼロとは異なる角度における相対入射角の関数として最小反射率を持つように選ばれる。
本発明の第1、第2、第3及び第4の態様は各々他の態様のいずれかと組み合され得る。本発明のこれらの及び他の態様は以下に記載の実施形態から明らかとなり、これらを参照して解明される。
本発明は添付の図面を参照してほんの一例として説明される。
本発明にかかる2つの非混和液体間の界面において屈折する超音波の2つの略図を示す。 本発明にかかる液体レンズの略図を示す。 本発明にかかるステアリング角の関数としての様々な液体/液体界面からの超音波の強度反射率Rのグラフである。 本発明にかかる方法のフローチャートである。
図1は2つの非混和液体間の界面において屈折する超音波の2つの略図を示す。図の両部分において、音響パルス5は、トランスデューサから始まって音響界面7の反対側に続く矢印によっても示される通り、トランスデューサ10から放出される。トランスデューサ10側に第1の液体L1が位置し、第1の液体は第2の液体L2とともに音響界面7を画定する。音響界面は通常、エレクトロウェッティングレンズにおける2つの液体の非混和性によって形成されるが、音響界面は2つの液体、又はより一般的には2つの流体を別々に分離する膜などによっても画定されることができる。音響界面7は例示の目的で直線界面として与えられ、従って集束能力がないことに留意すべきである。典型的な応用において、界面は湾曲するか又はメニスカスとして形成される。トランスデューサ10は第1の液体L1の中に埋め込まれるか、又は第1の液体L1の外側に位置し得るが、第1の液体L1に音響的に結合される。液体レンズを持つ音響イメージング装置の操作と原理についてのさらなる参照のために、当業者はWO2008/023287(本願出願人)を紹介され、これはその全容が引用により本明細書に組み込まれる。
図1の左側において、音響パルス5は法線角度で界面7に入射又は衝突する、すなわち界面の法線との相対入射角はゼロである。
図1の右側において、音響パルス5はゼロとは異なる相対入射角AIで界面7に入射し、従って音響パルス5は界面7によって屈折され、これは音響パルス5の周波数における第1の液体の音速ν、第2の液体の音速νがわかれば音響学におけるスネルの法則によって計算されることができる。
図2は対象物21の超音波イメージングのための音響装置の一部を伴う2つの略図を示す。該装置は音響パルス5を受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサ10を有する。音響レンズ20は音響トランスデューサ10へ及び/又は音響トランスデューサから該音響パルス5を可変的に屈折させるように配置され、音響レンズは音響界面7によって分離される第1の液体L1と第2の液体L2を有し、該音響界面の法線は該音響パルス5と相対入射角AIを形成する。
音響レンズ20の第1の液体L1と第2の液体L2は、音響界面7がゼロとは異なる角度における相対入射角AI(すなわちAI≠0度)の関数として最小反射率を持つように選ばれる。
図2の左側において、レンズ20の中心音響経路の周囲にも位置しているように見られる焦点にパルス5を集束するために、メニスカスは上向きに湾曲している。
図2の右側において、イメージングのための対象物21にパルス5を集束するためにメニスカスは同様に上向きに湾曲しているが、この図の部分において、対象物はメニスカスの左側の位置に対して軸外になっている。従ってメニスカスは適当な方法でエレクトロウェッティングレンズ20の電極に電圧を印加することによって傾けられる。流体レンズは音響界面にとって変位(回転及び横方向変位)と形状の変化の両方を容易にし、その結果固定形状を持つ多くの従来のレンズと比較して有利な解決法を提供することに留意すべきである。流体レンズの詳細、操作、原理についてのさらなる参照のために、当業者はWO2005/122139(本願出願人)を紹介され、これはその全容が引用により本明細書に組み込まれる。本発明を利用することにより、音響界面7における反射は以下に説明される通り著しく低くされることができる。
一部の実施形態において、相対入射角は音響レンズ20に対して音響トランスデューサ10を回転させる及び/又は動かすことによって変化させることができる。あるいは、相対入射角はトランスデューサ10に対して音響レンズ20を全体として回転させる及び/又は動かすことによって変化させることができる。場合により、上記の3つの相対角度変化の組み合わせが適用されることができる。
非垂直入射を伴う界面における超音波の一般的場合における反射率を得るために、次式が示され、
Figure 2012516182
スネルの法則
Figure 2012516182
が次式を得るために使用できる。
Figure 2012516182
ここでR=0である超音波角度θを見つけることは容易である。
Figure 2012516182
+又は−の符号は音響最小角度が原点に対してどこにあるかを示す。符号に応じて、液体/液体の組み合わせは音響最小角度を持つかもしれないし持たないかもしれないことに留意されたい。これは2つの流体又は液体の物理的パラメータ(密度、音速)によって決定される。
最小角度θの存在に対する要求を知ることもまた関連がある。すなわち小さいθに対して反射係数が減少することが必要である。言い換えれば、小さいθの場合dR/dθ<0である。この微分は次式である。
Figure 2012516182
dR/dθの分母は正定値であるため、dR/dθ<0の要件は次式と同等であり、
Figure 2012516182
sinθ>0であるという仮定の下で全物理的パラメータ(密度、音速)が正定値であるという知識を用いると、これは次式に簡略化されることができる。
Figure 2012516182
音響最小角度をこの式に入れると、音響最小角度の存在に対する要求が得られ、
Figure 2012516182
これは次式の通り書き換えられることができる。
Figure 2012516182
後者の不等式は音響レンズ20における流体又は液体のペアに対して満たされるべき条件を与える。
以下の実施例は液体レンズを通じた超音波イメージングのための液体の組み合わせとして研究された:HO/C1533N;HO/C13222;HO/C1424。これらの流体の特性は以下の表1に与えられる。
Figure 2012516182
傾斜した液体/液体界面の場合、相対入射角は強度反射率の定義において重要な役割を果たす。
Figure 2012516182
θ及びθはそれぞれ入射角度と透過角度である。
図3はステアリング角度の半分の関数としての様々な液体/液体界面からの超音波の強度反射率Rのグラフである。記載されたいわゆる超音波のステアリング角度は、入射角AI、スネルの法則により、2つの流体/液体中の音速、及び図1に示される幾何学的計算に関連することに留意されたい。総走査角に対して、グラフは強度反射率軸Rの周囲に反映されるべきであり、これは上記の最小角度の微分及び得られる基準からも明らかである。曲線はRに対する上記式を用いて計算される。
図3において、超音波の強度反射率Rが3つの異なる液体の組み合わせについて提示される。HO/C1533N及びHO/C1323の場合、強度反射率は垂直入射から始まって増加し、第1の液体の組み合わせの場合、反射率は超音波ビームの15度のステアリング角度に対して既に1%を超える。
しかしながら、液体のペアHO/C1424の曲線は質的に異なる挙動を示す。強度は約10度に対してゼロへ向かって減少し、その後再び増加する。液体の3つの構成から、従って最後の1つはこの範囲のステアリング角度に対して液体/液体界面からの超音波の最小反射率を与えるので、超音波屈折にとって最も有利である。これは走査応用における超音波反射にとって、当該技術分野で従来標準的手順であったような音響インピーダンスの完全一致によって液体の最適な選択が与えられるとは限らないことを示す。図3からのHO/C1424反射曲線の形によって示唆される通り、光学からのブリュースター角との現象論的類似性がある程度存在する。しかしながら、超音波は液体中で長手方向に偏向され、光学におけるブリュースター角は界面におけるp偏光及びs偏光の異なる散乱から生じるため、さらなる類似点は存在しない。
図4は本発明にかかる方法のフローチャートである。該方法は、
S1:音響パルス5を受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサ10を設けるステップ(図1及び図2参照)と、
S2:音響トランスデューサ10へ及び/又は音響トランスデューサ10から該音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズ20であって、音響レンズは音響界面によって分離される第1及び第2の流体L1及びL2を有し、該音響界面の法線は該音響パルスと相対入射角を形成する、音響レンズ20を設けるステップ(図1及び図2参照)を有し、
音響レンズ20の第1及び第2の流体は、音響界面7がゼロとは異なる角度における相対入射角の関数として最小反射率を持つように選ばれる(図3参照)。
本発明は特定の実施形態に関して記載されているが、本明細書に記載の特定の形式に限定されることを意図しない。むしろ、本発明の範囲は添付の請求項によってのみ限定される。請求項において、"有する"という語は他の要素又はステップの存在を除外しない。加えて、個々の特徴は異なる請求項に含まれ得るが、これらは場合により有利に組み合わされてもよく、異なる請求項への包含は特徴の組み合わせが実現不可能である及び/又は有利でないことを示唆するものではない。加えて、単数の言及は複数を除外しない。従って、"a"、"an"、"第1"、"第2"などの言及は複数を除外しない。さらに、請求項における参照符号はその範囲を限定するものと解釈されてはならない。

Claims (14)

  1. 対象物の超音波イメージングのための音響装置であって、前記装置は、
    音響パルスを受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサと、
    前記音響トランスデューサへ及び/又は前記音響トランスデューサから前記音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズであって、前記音響レンズは音響界面によって分離される第1の流体と第2の流体を有し、前記音響界面の法線は前記音響パルスと相対入射角を形成する、音響レンズとを有し、
    前記音響レンズの前記第1及び第2の流体はゼロとは異なる角度における相対入射角の関数として最小反射率を持つ、音響装置。
  2. 前記音響レンズが第1及び第2の流体を有するエレクトロウェッティング流体レンズである、請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記音響パルスの中心周波数において、前記第1の流体の密度ρ、前記第2の流体の密度ρ、前記第1の流体の音速ν、前記第2の流体の音速νが次の基準を満たす、請求項1に記載の音響装置。
    Figure 2012516182
  4. 前記音響パルスの中心周波数において、前記第2の流体の密度が前記第1の流体の密度のおよそ2倍であり、前記第2の流体の音速が前記第1の流体の音速のおよそ半分である、請求項1に記載の音響装置。
  5. 前記第1の流体が水であり、前記第2の流体がペルフルオロペルヒドロフェナントレンである、請求項1に記載の音響装置。
  6. 前記最小反射率における反射率が実質的にゼロである、請求項1に記載の音響装置。
  7. 前記相対入射角に対する前記音響界面における前記反射率の一次導関数が、ゼロ相対入射角の真上に負である、請求項1に記載の音響装置。
  8. 前記相対入射角に対する前記音響界面における前記反射率の一次導関数が前記最小反射率において符号を変化させる、請求項1に記載の音響装置。
  9. 前記最小反射率における前記相対入射角が前記音響装置において可能な最大相対入射角の値のおよそ半分に位置する、請求項1に記載の音響装置。
  10. 前記最小反射率における前記相対入射角が2‐40度、好適には10‐30度、又は最も好適には15‐25度の間隔にある、請求項1に記載の音響装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の音響装置を有するカテーテル。
  12. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の音響装置を持つ針。
  13. 超音波イメージングシステムであって、
    音響パルスを受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサと、
    前記音響トランスデューサへ及び/又は前記音響トランスデューサから前記音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズであって、前記音響レンズは音響界面によって分離される第1及び第2の流体を有し、前記音響界面の法線は前記音響パルスと相対入射角を形成し、前記音響レンズの前記第1及び第2の流体は、前記音響界面がゼロとは異なる角度における前記相対入射角の関数として最小反射率を持つように選ばれる、音響レンズと、
    前記音響レンズの前記音響界面を制御するために前記音響レンズに操作的に接続される制御ユニットであって、前記制御ユニットはさらに前記音響トランスデューサに操作的に接続され、前記制御ユニットは受信音響パルスを示す前記トランスデューサからの第1の信号を受信するか、又は前記制御ユニットは放出される音響パルスを示す信号を前記トランスデューサへ送信する、制御ユニットと、
    前記制御ユニットに操作的に接続されるイメージングユニットであって、前記制御ユニットは前記受信音響パルスを示す第2の信号を前記イメージングユニットに送信することができ、前記イメージングユニットは前記第2の信号から画像を形成する、イメージングユニットとを有する、超音波イメージングシステム。
  14. 音響装置を提供するための方法であって、
    音響パルスを受信及び/又は放出することができる音響トランスデューサを設けるステップと、
    前記音響トランスデューサへ及び/又は前記音響トランスデューサから前記音響パルスを可変的に屈折させるように配置される音響レンズであって、前記音響レンズは音響界面によって分離される第1及び第2の流体を有し、前記音響界面の法線は前記音響パルスと相対入射角を形成する、音響レンズを設けるステップとを有し、
    前記音響レンズの前記第1及び第2の流体は、前記音響界面がゼロとは異なる角度における相対入射角の関数として最小反射率を持つように選ばれる、方法。
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