JP2012515403A - タッチ感応ディスプレイ - Google Patents

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Abstract

ディスプレイ・システムは、出力ディスプレイ画像を生成するように構成されている。更に、このディスプレイ・システムは、タッチ感応性検出システムと、光感応性検出システムとを備えている。光感応性検出システムは、この光感応性検出システムに入射する光を検出するように構成されており、更に、この光感応性検出システムに入射して検出された光を表わす出力を生成するように構成されている。
【選択図】図2

Description

本件特許出願は2009年1月14日付けで出願された米国仮特許出願第61/144716号に基づく優先権を主張するものであり、同米国仮特許出願の開示内容はこの言及をもってその全体が本願開示に組込まれたものとする。
本願開示はタッチ感応ディスプレイ・デバイスに関する。
タッチ感応システムは、1つまたは複数の表面に接触されたときにその接触位置を検出してその接触に対して応答するシステムである。タッチ感応システムは、タッチ・スクリーン・ディスプレイなどの電子デバイスに組込まれている。タッチ・スクリーン・ディスプレイを使用するユーザは、ディスプレイ画面に表示されたオブジェクトを見ることができると共に、ディスプレイ画面に接触することによって、そのオブジェクトに対して1つまたは複数の入力操作を加えることができる。
概括的に述べるならば、本発明はその1つの局面として下記のように構成したタッチ感応ディスプレイ・デバイスを提示するものである。このタッチ感応ディスプレイ・デバイスは、実質的に平面的な出力ディスプレイ画像を生成するように構成されたディスプレイ・システムを備えている。また、このタッチ感応ディスプレイ・デバイスは、静電容量式タッチ感応性検出システムを備えており、該静電容量式タッチ感応性検出システムは、出力ディスプレイ画像が表示される表示平面に対して実質的に平行な1つまたは複数の平面内に配設された1つまたは複数の電極を備えており、該静電容量式タッチ感応性検出システムは、入力操作手段と該タッチ感応ディスプレイ・デバイスとの相対位置の変化に応じて前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の静電容量が変化するように構成されており、該静電容量式タッチ感応性検出システムは、前記1つまたは複数の電極に付随する前記1つまたは複数の静電容量を表わす出力を生成するように構成されている。また、このタッチ感応ディスプレイ・デバイスは、光感応性検出システムを備えており、該光感応性検出システムは、該光感応性検出システムに入射する光を検出するように、且つ、該光感応性検出システムに入射して検出された光を表わす出力を生成するように構成されている。更に、このタッチ感応ディスプレイ・デバイスは、前記静電容量式タッチ感応性検出システムにより生成された前記1つまたは複数の電極に付随する静電容量を表わす出力に基づいて、前記1つまたは複数の電極に付随する静電容量の変化を識別するように、且つ、前記1つまたは複数の電極に付随する静電容量の識別された1つまたは複数の変化を検出するように、且つ、前記静電容量の前記識別された1つまたは複数の変化が検出されることに応じて、前記光感応性検出システムのパラメータに対して適合化を施すように構成されており、前記適合化は、前記静電容量の前記識別された1つまたは複数の変化が検出されているときに前記光感応性検出システムに入射している入射光に対する影響を、前記光感応性検出システムにより生成された前記光感応性検出システムへ入射して検出されている光を表わす出力の範囲内で、容易に観察できるようにするための適合化である。
かかるタッチ感応ディスプレイ・デバイスの様々な構成形態のうちには、前記ディスプレイ・システムが、平面的なアレイを成すように配設されて前記出力ディスプレイ画像を生成するように構成された複数の発光エレメントを備えており、前記静電容量式タッチ感応性検出システムが、前記複数の発光エレメントの前記アレイに対して平行に延展するように配設された平面層を備えており、前記1つまたは複数の電極が、前記平面層の同一表面上に配設されており、前記平面層が、前記複数の発光エレメントから発する光の少なくとも一部を透過させるように構成したものがある。
かかるタッチ感応ディスプレイ・デバイスの様々な構成形態のうちには、以上に加えて更に、本明細書に開示されているその他の様々な特徴的構成要素のうちの任意の1つまたは複数の特徴的構成要素を適宜に備えたものがある。
また、本発明は別の1つの局面として、下記のように構成したタッチ感応ディスプレイ・デバイスを提示するものである。このタッチ感応ディスプレイ・デバイスは、出力ディスプレイ画像を生成するように構成された複数の発光エレメントを有すると共に複数の光検出エレメントを有する発光層と、1つまたは複数の電極を有する静電容量式タッチ感応層と、前記複数の発光エレメントを駆動して出力ディスプレイ画像を生成させるための駆動回路と、1つまたは複数の電子処理エレメントを備えている。前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから受取る出力を識別し、前記電極のうちの少なくとも1つの電極から受取る出力を識別し、識別されたそれら2通りの出力のうちの少なくとも一方の出力に基づいて、該タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している入力操作手段の位置を判定するように構成されている。
かかるタッチ感応ディスプレイ・デバイスの様々な構成形態のうちには、以下に列挙する様々な特徴的構成要素のうちの1つまたは複数の特徴的構成要素を備えたものがある。
前記複数の光検出エレメントを、複数のフォトダイオードを含むものとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記複数の光検出エレメントを、各々が多層型半導体デバイスとして構成された複数のエレメントを含むものとするのもよい。
前記静電容量式タッチ感応層が、投影型静電容量式タッチ感応層を形成しているようにするのもよい。
前記複数の発光エレメントが、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に光スペクトル中の可視光領域の光を発するように構成されているようにするのもよい。また、前記複数の発光エレメントが、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に光スペクトル中の赤外線領域の光を発するように構成されているようにするのもよい。
前記発光層が複数のピクセルに分割されており、各ピクセルが少なくとも1つの発光エレメントを備えているようにするのもよい。前記複数のピクセルのうちの少なくとも一部のピクセルが、少なくとも1つの光検出エレメントを備えているようにするのもよい。
前記静電容量式タッチ感応層が、前記1つまたは複数の電極の各々から離隔した位置に配設された共通電極を備えているようにするのもよい。前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に前記電極のうちの少なくとも1つの電極と前記共通電極との間の電位差の相対的変化を検出するように構成されている電子処理エレメントを含むようにするのもよい。
前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に前記少なくとも1つの電極と前記共通電極との間の電位差の相対的変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている電子処理エレメントを含むようにするのもよい。
前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する静電容量結合量の変化を検出し、前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの静電容量結合量の変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている電子処理エレメントを含むようにするのもよい。
前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから受取る出力に基づいて、前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントに入射している周囲光の光量の相対的変化を検出し、前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントに入射している周囲光の光量の相対的変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている電子処理エレメントを含むようにするのもよい。
前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、前記複数の光検出エレメントのうちの特定の複数の光検出エレメントから受取る出力に基づいて、それら特定の複数の光検出エレメントに入射している周囲光の光量の相対的変化を検出し、入射している周囲光の光量の相対的変化が検出された前記特定の複数の光検出エレメントに基づいて、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の表面の形状を判定するように構成されている電子処理エレメントを含むようにするのもよい。
前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の変化を検出し、前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の相対的変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている電子処理エレメントを含むようにするのもよい。
前記発光層が複数のピクセルに分割されており、各ピクセルが少なくとも1つの発光エレメントを備えているようにするのもよい。前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントが、更に、前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の検出された相対的変化に基づいて、前記発光層の前記複数のピクセルのうちの前記入力操作手段に覆われているピクセルを識別するように構成されているようにするのもよい。前記1つまたは複数の処理エレメントが、更に、前記駆動回路を制御することによって、前記発光層の前記複数のピクセルのうちの前記入力操作手段に覆われていると判定されたピクセルに対応した発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントの発光量を増大させるように構成されているようにするのもよい。前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記入力操作手段に覆われている前記発光層のピクセルのうちの少なくとも一部のピクセルに対応した光検出器を用いて光検出を行なうことによって、前記入力操作手段で反射した反射光を検出するように構成されているようにするのもよい。前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記入力操作手段に覆われている前記発光層のピクセルに対応した反射光の光強度空間分布を計測するように構成されているようにするのもよい。前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記反射光の前記光強度空間分布の中に存在する反射光強度ピークの空間分布を計測するように構成されているようにするのもよい。前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記反射光強度ピークの前記空間分布に基づいて前記入力操作手段を識別するように構成されているようにするのもよい。
前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記入力操作手段に覆われている前記発光層のピクセルのうちの少なくとも一部のピクセルに対応した光検出器を用いて第1計測実行反復周波数fで複数回の光強度計測を行なうように構成され、更に、前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記入力操作手段に覆われていない前記発光層のピクセルに対応した光検出器を用いて前記第1計測実行反復周波数fより低い第2計測実行反復周波数fで複数回の光強度計測を行なうように構成されているようにするのもよい。
前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記反射光強度ピークに基づいて前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を判定するように構成されているようにするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記反射光強度ピークに基づいて前記発光層に対する前記入力操作手段の姿勢を判定するように構成されているようにするのもよい。
前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記入力操作手段が前記静電容量式タッチ感応層の表面上を移動しているとき、前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を反復して判定するように構成されているようにするのもよい。前記1つまたは複数の処理エレメントが、前記入力操作手段の位置の判定結果に基づいて前記発光層のピクセルの設定を変更するように構成されているようにするのもよい。また、そのピクセルの設定の変更が、前記発光層の1つまたは複数のピクセルに対応した発光エレメントが透過させる光の透過光量の変更と、前記発光層の1つまたは複数のピクセルに対応した発光エレメントが生成する光の生成光量の変更との、少なくとも一方を含むものとするのもよい。
前記複数のピクセルは、その各々のピクセルが少なくとも1つの光検出エレメントを備えているようにするのもよい。前記複数のピクセルは、その各々のピクセルが少なくとも1つの液晶材料セルを備えているようにするのもよい。
前記複数の発光エレメントを複数の有機発光ダイオードとするのもよい。
前記発光層の前記複数のピクセルの各々は、前記静電容量式タッチ感応層の前記複数の電極のうちの少なくとも1つの電極に対応しているようにするのもよい。
かかるタッチ感応ディスプレイ・デバイスの様々な構成形態のうちには、以上に加えて更に、本明細書に開示されているその他の様々な特徴的構成要素のうちの任意の1つまたは複数の特徴的構成要素を適宜に備えたものがある。
また、本発明は更に別の1つの局面として、1つまたは複数の電極を有する静電容量式タッチ感応層と、複数の発光エレメントを有する発光層と、1つまたは複数の光検出エレメントとを備えたタッチ感応ディスプレイ・デバイスを動作させる方法を提示するものである。この方法は、前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の電界をモニタするステップと、前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の電界のモニタ結果に基づいて、前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の少なくとも1つの変化を識別するステップと、前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の少なくとも1つの変化が識別されたことの結果として、前記1つまたは複数の電極に付随する電界の変化が識別されたところの前記静電容量式タッチ感応層の当該1つまたは複数の電極に基づいて、前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を判定するステップと、前記発光層の前記複数の発光エレメントのうちの、判定された前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置に対応した前記発光層上の配設位置に配設されている1つまたは複数の発光エレメントから発する光の強度を増大させるステップと、前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントに入射している入射光に関する情報を含んでいる入力を、当該1つまたは複数の光検出エレメントから受取るステップと、前記1つまたは複数の光検出エレメントから受取った前記入力に基づいて、前記入力操作手段で反射した反射光をモニタするステップとを含むものである。
かかる方法の様々な実行形態のうちには、以下に列挙する様々な特徴的実行要素のうちの1つまたは複数の特徴的実行要素を備えたものがある。
前記複数の発光エレメントのうちの1つまたは複数の発光エレメントから発する光の強度を増大させるステップにおいて、前記入力操作手段に覆われている前記発光層の領域を識別し、その覆われている領域に対応した発光エレメントから発する光の強度を増大させるようにするのもよい。
前記方法が、前記発光層の前記複数の発光エレメントのうちの、判定された前記入力操作手段の位置に対応した前記発光層上の配設位置に配設されている1つまたは複数の発光エレメントから発する光の波長を変更するステップを含むようにするのもよい。前記方法が、前記入力操作手段で反射した反射光に基づいて前記入力操作手段を識別するステップを含むようにするのもよい。前記入力操作手段を識別するステップにおいて、前記入力操作手段で反射した反射光の反射光強度空間分布を判定し、該反射光強度空間分布の中の光強度ピーク位置を判定し、該光強度ピーク位置に基づいて前記入力操作手段を識別するようにするのもよい。前記入力操作手段を識別するステップにおいて、前記反射光強度空間分布の中の1つまたは複数の光強度ピーク形状を判定し、該光強度ピーク形状に基づいて前記入力操作手段を識別するようにするのもよい。前記方法が、前記ピーク位置に基づいて前記入力操作手段の姿勢を判定するステップを含むようにするのもよい。
前記方法が、前記入力操作手段が前記静電容量式タッチ感応層に対して相対的に移動しているときに前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の電界をモニタして前記入力操作手段の位置を判定することを反復して実行するステップを含むようにするのもよい。
前記発光層が複数のピクセルに分割されているようにし、前記方法が、前記入力操作手段に覆われている1つまたは複数のピクセルを識別し、前記入力操作手段の素性に基づいて、前記入力操作手段に覆われているピクセルのうちの1つまたは複数のピクセルの設定を変更するステップを含むようにするのもよい。前記入力操作手段に覆われているピクセルのうちの1つまたは複数のピクセルの設定を変更するステップにおいて、前記入力操作手段に覆われていたピクセルが覆われていない状態になったならば、それらピクセルのうちの1つまたは複数のピクセルが発している光の波長と強度との少なくとも一方の設定を変更するようにするのもよい。
前記方法が、前記光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから入力を受取り前記入力操作手段で反射した反射光をモニタすることを反復して実行し、その際に、入力操作手段に覆われている前記発光層の領域に対応した1つまたは複数の光検出エレメントからは第1反復周波数fで反復して入力を受取り、前記入力操作手段に覆われていない前記発光層の領域に対応した1つまたは複数の光検出エレメントからは前記第1反復周波数fより低い第2反復周波数fで反復して入力を受取るステップを含むようにするのもよい。
前記方法が、前記光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから受取った前記入力に基づいて前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を判定するステップを含むようにするのもよい。
かかる方法の様々な実行形態のうちには、以上に加えて更に、本明細書に開示されているその他の様々なステップ及び/または特徴的実行要素のうちの任意の1つまたは複数のステップ及び/または特徴的実行要素を含むものがある。
また、本発明は別の1つの局面として、下記のように構成したディスプレイ・デバイスを提示するものである。このディスプレイ・デバイスは、複数の発光エレメントと複数の光検出エレメントとを備えたディスプレイ装置と、前記複数の発光エレメントから発する光を透過させるように構成されたタッチ感応センサ層と、前記ディスプレイ装置と前記タッチ感応センサ層とに接続された電子処理エレメントとを備えている。前記電子処理エレメントは、前記タッチ感応センサ層から入力を受取り、前記タッチ感応センサ層から受取った前記入力に基づいて、該ディスプレイ・デバイスに近接している入力操作手段の位置を判定し、前記入力操作手段の位置に基づいて、前記ディスプレイ装置の動作パラメータを変更するように構成されている。
かかるディスプレイ・デバイスの様々な構成形態のうちには、以下に列挙する様々な特徴的構成要素のうちの1つまたは複数の特徴的構成要素を備えたものがある。
前記タッチ感応センサを投影型静電容量センサとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記タッチ感応センサを抵抗膜式タッチ感応センサとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記タッチ感応センサを表面型静電容量センサとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記タッチ感応センサを、導波層を備え、物体が該センサに接触したときに前記導波層から漏出する光を計測することによってその物体の接触を検出するように構成したセンサとするのもよい。
前記動作パラメータの変更は、前記複数の発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントが発する光の波長を変更することを含むものとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記動作パラメータの変更は、前記複数の発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントが発する光の強度を変更することを含むものとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記動作パラメータの変更は、前記ディスプレイ装置の1つまたは複数の付加的な発光エレメントを活性化することを含むものとするのもよい。
前記電子処理エレメントは、前記ディスプレイ装置のうちの前記入力操作手段に覆われている部分の領域である覆域を判定し、前記覆域内に配設されている前記発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントが発する光を前記入力操作手段に入射させ、前記入力操作手段で反射した反射光を、前記覆域内に配設されている前記光検出エレメントのうちの少なくとも一部の光検出エレメントを用いて計測するように構成されているようにするのもよい。前記電子処理エレメントは、前記入力操作手段で反射した反射光の空間分布を計測し、その空間分布に基づいて前記入力操作手段を識別するように構成されているようにするのもよい。前記動作パラメータの変更は、前記覆域内に配設されている前記光検出エレメントのうちの少なくとも一部の光検出エレメントにおける計測反復速度と計測積分時間の少なくとも一方を変更することを含むものとするのもよい。
前記入力は、前記タッチ感応センサ層の1つまたは複数のセンサ層に付随する静電容量結合量の変化に関する情報を含んでいる少なくとも1つの電気信号から成るものとするのもよい。これとは別の構成形態として、或いはこれと併用する構成形態として、前記入力は、前記タッチ感応センサ層の1つまたは複数のセンサ層に付随する電界変化に関する情報を含んでいる少なくとも1つの電気信号から成るものとするのもよい。
かかるディスプレイ・デバイスの様々な構成形態のうちには、以上に加えて更に、本明細書に開示されているその他の様々な特徴的構成要素のうちの任意の1つまたは複数の特徴的構成要素を適宜に備えたものがある。
本明細書中で言及している全ての刊行物、特許出願公開公報、特許公報、及びその他の参考文献の開示内容は、それらの言及をもって、それらの開示内容の全体が本願開示に組込まれたものとする。尚、本願開示と参考文献の開示内容との間に齟齬が存在する場合には、用語の定義等も含めて、本願開示に従うものとする。更に、本明細書中に開示した材料、方法、具体例などは、説明のために例示したものであり、本発明はそれらを用いたものに限定されない。
本発明の様々な構成形態における詳細構成は、図面に示し、また以下に記載した通りである。また、本発明のその他の様々な特徴的構成が、明細書、図面、及び特許請求の範囲の記載から明らかとなる。
タッチ感応ディスプレイ・デバイスの1つの構成形態の概略図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスの1つの構成形態の断面図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスの光感応層に入射している周囲光及び反射光の光像を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイス上に載置された2種類の物体からの反射光の光像を示した模式図である。 光感応層を含むタッチ感応ディスプレイ・デバイスの1つの構成例を示した概略図である。 図4Aのタッチ感応ディスプレイ・デバイスの光感応層の上面図である。 図4Aのタッチ感応ディスプレイ・デバイスの光感応層の様々な構成要素の間の電気接続を示した回路図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイス上の1つまたは複数の入力操作手段を追跡するために実行する具体例のプロセスのステップを示したフローチャートである。 描画用の物体からタッチ感応ディスプレイ・デバイスの光感応層に入射した反射光の光像を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスに表示された画像に、描画用の物体によって変更が加えられる様子を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスに表示された画像に、描画用の物体によって変更が加えられる様子を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスに表示された画像に、描画用の物体によって変更が加えられる様子を示した模式図である。 消去用の物体からタッチ感応ディスプレイ・デバイスの光感応層に入射した反射光の光像を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスに表示された画像に、消去用の物体によって変更が加えられる様子を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスに表示された画像に、消去用の物体によって変更が加えられる様子を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイスに表示された画像に、消去用の物体によって変更が加えられる様子を示した模式図である。 タッチ感応ディスプレイ・デバイス上の1つまたは複数の入力操作手段を検出並びに追跡するために実行する具体例のプロセスのステップを示したフローチャートである。
タッチ・スクリーンは、ディスプレイ機能と入力機能とを併せ持ったデバイスである。通常、タッチ・スクリーンは、例えばグラフィックス画面などを表示することによって、システムのオペレータに様々な種類の情報を提示する。タッチ・スクリーンは更に、入力デバイスとしても機能し、システムのオペレータは、タッチ・スクリーンを介してシステムに情報を入力することができる。こうして入力された情報は、タッチ・スクリーンによって直接処理されることもあり、また、タッチ・スクリーンに接続されているその他のデバイスへ伝送されることもある。
タッチ・スクリーン・デバイスにおいて、そのグラフィックス画面を駆動するための駆動方法として、数々の方法が用いられている。例えば、様々な構成形態のうちには、アクティブ型のマトリクス・アレイや、パッシブ型のマトリクス・アレイのようなマトリクス・アレイによってグラフィックス画面を駆動するようにしたものがある。アクティブ型のマトリクス・アレイ並びにそれを用いて構成したディスプレイ・デバイスの具体例は、例えば、米国特許第6947102号公報に開示されており、同米国特許公報の開示内容はこの言及をもって本願開示に組込まれたものとする。同米国特許公報のディスプレイ・デバイスでは、ディスプレイ画面上の出力画像が見づらくなるのを回避するために、ディスプレイ画面の表面を覆う部材を備える必要のない構成としている。この構成形態によれば、ディスプレイ画面上の画像を表わすピクセル座標と、入力装置の検出位置を表わすピクセル座標とが、互いに固定され、しかも互いに高精度で対応したものとなる。
上掲の米国特許公報のアクティブ型のマトリクス・アレイでは、タッチ・スクリーン・デバイスに入力装置が近接または接触したときに、それが近接または接触したことを識別するための手段として、マトリクス・アレイに入射している光を検出する複数の光検出センサ(例えばフォトダイオード)が備えられている。タッチ・スクリーン・デバイスに物体が近接または接触すると、その物体が、マトリクス・アレイを透過して入射している周囲光に影響を及ぼすようになり、即ち、その物体の陰影のために、マトリクス・アレイを透過して入射している周囲光に変化が発生する。この周囲光の入射状態の変化を、複数の光検出センサによって検出するようにしているのである。また、光検出センサで計測して得た入力用物体の陰影のパターンを、画像処理アルゴリズムを用いて解析することにより、その入力装置がいかなる種類のものかを識別することができる。
この技法を用いることによって、タッチ・スクリーン・デバイスが、様々な種類の入力操作手段を識別し得るものとなる。例えば、様々な構成形態のうちには、タッチ・スクリーン・デバイスが、入力手段としての人の手指を検出できるようにしたものがあり、この構成形態では、システムのオペレータは、ディスプレイ上に表示されている情報に対して、自身の手指を用いて、エンター、選択、変更、等々の操作を加えることができる。また、様々な構成形態のうちには、タッチ・スクリーン・デバイスが、オペレータの手の一部ではない手段からの入力を検出し、その入力を受入れられるようにしたものがある。例えば、そのような物体がタッチ・スクリーン・デバイスに近接または接触したことを、タッチ・スクリーン・デバイスが検出して、その物体による入力を受入れるようにしたものがある。そのような物体がタッチ・スクリーン・デバイスに近接または接触することによって発生する周囲光の変化と、それとは異なる状況下で発生する周囲光の変化とは、弁別が可能であり、その弁別は、そのような物体によって形成される(そして光検出センサによって検出される)陰影の形状に基づいて行なわれる。様々な構成形態のうちには、そのような物体の底面に基準マークを設け、その物体の底面で反射した反射光の光量が、その基準マークに応じた所定の分布パターンを持つようにしたものがある。この場合、物体の底面で反射した反射光の分布パターンを計測することによって、基準マークのパターンを検出できるため、特定の種類の物体を識別することができる。また、こうすることで、タッチ・スクリーン・デバイスを、識別された入力用物体の種類に応じて特定の種類の入力を受入れるように構成することも可能となる。更に、こうすることで、タッチ・スクリーン・デバイスを、識別された入力用物体の種類に応じて、そのとき表示している画像に対して特定の種類の画像変更処理を加えるように構成することも可能となる。
光検出センサを用いて「タッチ事象」を検出する際の、検出信頼度及び検出感度に対して影響を及ぼし得る要因には様々なものがある。例えば、利用可能な照明光の光量、接触している物体の形成材料、それにディスプレイ装置の様々な構成部品の光学特性などは、いずれもそのような要因となり得る。光検出センサの使用環境によっては、それら要因のために、光検出センサの検出信頼度が所要レベル以下になることがある。かかる事態が発生するおそれがある場合には、光検出センサに別の種類のセンサを組合せて、複合型デバイスとするのがよく、それによって検出信頼度を向上させることができる。例えば、光スペクトル中の可視光領域に波長がある光は、手指での反射率が特に高いものではないことから、手指のタッチ事象を検出するためには、光検出センサとは種類の異なる、特にタッチ感応機能を備えた第2のタイプの検出センサを、光検出センサに組合せるようにするとよい。その場合、それら2種類の検出センサが協働して検出を実行するようにしてもよく、或いは、その第2のセンサがタッチ事象の検出機能の一部または全てを実行するような構成形態とするのもよい。また更に、手指以外の物体のタッチ事象を検出するために(例えば、物体が、比較的反射率の低い材料で形成されている場合などに)、この方式を用いるような構成形態とするのもよい。
かかる事情から、一般的に、光検出センサを用いたタッチ・スクリーン・デバイスのタッチ検出能力を向上させるために、タッチ・スクリーン・デバイスに1つまたは複数のタッチ感応センサを付加するということが行なわれている。付加するタッチ感応センサは、例えば静電容量式タッチ感応センサなどであり、これを付加することによって、光検出センサの光感応能力だけに頼ってタッチ検出を行なう場合と比べて、タッチ事象の検出感度が向上し、及び/または、より高精度のタッチ位置情報が得られるようになる。また一般的に、静電容量式タッチ感応センサを付加することによって、入力操作手段(手指や入力操作用の物体など)が、ディスプレイ装置に近接して位置しているだけなのか、それともディスプレイ装置に完全に接触しているのかを弁別することも可能となる。また、タッチ感応センサとしては、更に、抵抗膜式タッチ感応センサ、表面型静電容量式タッチ感応センサ、それに、後に説明するような、導波層を備えておりその導波層からの漏れの全反射を利用して動作する方式のタッチ感応センサなどがある。
また、物体に周囲光しかあたっていない状態で、光検出センサによりその物体の検出及び識別を行なうような構成形態では、物体の検出及び識別が困難なことがある。光検出センサの多くは、その動作領域が電磁スペクトル中の可視領域であるのに対して、検出しようとする物体の多くは、このスペクトル領域の光(即ち周囲光)を透過させない不透明なものだからである。そのために、光検出センサに到達して検出される周囲光の光量が非常に僅かになってしまうことがある。しかるに、本発明の様々な構成形態のうちには、以下に開示する光感応層によって、ディスプレイ装置に近接または接触している物体への照明光の照射と、その物体で反射した反射光の計測との両方を行なうようにしたものがある(この場合、その物体の照明光を照射する面と検出を行なう面は、同じ側の面であり、一般的に観察者とは反対側の面である)。この光感応層は複数の発光エレメントを備えており、物体がこの光感応層のある領域を覆っているとき、その覆われている領域にある発光エレメントは、物体によって覆い隠されている画像の一部分に対応した発光エレメントであるため、物体がそこに位置している間は画像の生成に用いる必要がなく、そのため、それら発光エレメントを利用して、光感応層を覆っている物体を照明することができる。この方式によれば、物体にあたる光の光量を、発光エレメントを利用して格段に増大させることができ、ひいては、その物体で反射した反射光の計測を容易化することができ、更に、その計測した光に基づいて行なう物体の識別を容易化することができる。
図1は、タッチ・スクリーン・デバイス100の1つの構成形態を示した図であり、このタッチ・スクリーン・デバイス100は、光感応性検出システムである発光/光感応層120(例えば、光感応性アクティブ・マトリクスなど)と、静電容量式タッチ感応性検出システムであるタッチ感応層110とを備えている。このタッチ・スクリーン・デバイス100では、発光/光感応層120の上にタッチ感応層110が配設されている。そのため、物体130及び/またはオペレータの手指140がタッチ・スクリーン・デバイス100に接触するとき、これらは発光/光感応層120に接触するのではなく、タッチ感応層110に接触するようになっている。
一般的に、タッチ感応層110は、様々に構成し得るものである。例えば、様々な構成形態のうちには、タッチ感応層110を、投影型静電容量センサとして構成したものがある。投影型静電容量センサは、1個または複数個の電極に適宜の波形で変化する電圧を印加し、その電圧を印加した電極とその近傍の別の電極とを利用して、その電圧による静電容量結合を計測するようにしたセンサである。システムのオペレータの手指が複数の電極のうちの1つに接近すると、その手指の存在によって電極システムの静電容量に変化が生じるために、その電極とその近傍の別の電極との間の静電容量結合が変化する。この静電容量結合の変化は検出可能であり、オペレータの手指が接近したこと(場合によっては接触したこと)を示す指標として利用することができる。
投影型静電容量式タッチ感応層の具体例としては、例えば、2009年10月27日付け出願の米国仮特許出願第61/255276号に記載されているものがあり、同米国仮特許出願の開示内容はこの言及を持って本願開示に組込まれたものとする。同米国仮特許出願に記載されている投影型静電容量式タッチ感応層は、そのタッチ感応層の内部に配設された複数の電極と、それら電極の電位をモニタするように構成された電子プロセッサとを備えている。そのタッチ感応層に手指が接触すると、そのタッチ感応層が変形して、幾つかの電極(手指の接触箇所の近傍の電極)どうしの間の静電容量結合が変化する。そして、その結合の変化を電子プロセッサが検出している。
様々な構成形態のうちには、タッチ感応層110を、2007年8月3日付け出願の米国特許出願第1/833908号に記載されているような導波層を備えた構成としたものがある。同米国特許出願は既に米国特許出願公開US2008/0029691号として刊行されており、その開示内容はこの言及を持って本願開示に組込まれたものとする。導波層は光源に結合されており、その光源から導波層の中へ光(例えば赤外光)を入射させている。手指140ないし物体130が導波層に接触していないときには、その光は導波層の内面で全反射(TIR)して導波層の中を伝播している。そのため、導波層の外部空間への光の結合は、全くもしくは殆ど生じていない。一方、手指140及び/または物体130が導波層に接触したならば、導波層が変形するために、伝播している光の全反射状態が毀損され、それによって漏れ全反射(FTIR)が発生し、そのため、伝播している光のうちの幾分かが、その接触箇所から外部へ漏出する。そこで、タッチ・スクリーン・デバイス100に、このようにして導波層から漏出する光の光量を測定する検出器を備えておけば(この検出器は発光/光感応層120に組込んでもよく、別体の検出器としてもよい)、それによって、その接触箇所の位置を判定することができる。
また、様々な構成形態のうちには、タッチ感応層110を、在来の表面型静電容量式タッチ感応層と同様の構成としたものもある。そのタッチ感応層110は、複数の電極から成る電極アレイと、電子プロセッサとを備えており、電子プロセッサは複数の電極に接続されていて、各々の電極の静電容量結合を(例えばその電極の電位を計測することで)モニタしている。手指140及び/または物体130をこのタッチ感応層110に接近させると(タッチ感応層110に完全に接触させてもよく、接触させずにタッチ感応層110に近接した位置へ移動させるだけでもよい)、1つまたは複数の電極に付随する静電容量結合が大きく変化する。この静電容量結合の変化を電子プロセッサが検出するようにすればよい。それによって、手指140及び/または物体130の位置を判定することができる。
以上に説明したいずれの構成形態のタッチ感応層110を備えたタッチ・スクリーン・デバイス100も、手指140のタッチ事象と物体130のタッチ事象とを弁別する能力を備えたものとなる。例えば、物体130によって発生した静電容量結合の変化と、手指140によって発生した静電容量結合の変化とでは、その大きさが異なるため、その大きさに基づいて両者を弁別することも可能である。またこれとは別の方法として、或いはこれと併用する方法として、静電容量結合の変化が発生した複数の電極の配設位置のパターンに基づいて、タッチ事象の発生原因が手指140であるかそれとも物体130であるかを弁別することも可能である。従って、タッチ感応層110を用いてタッチ事象を検出することによって、オペレータの手指がタッチしたタッチ事象と、物体がタッチしたタッチ事象とを弁別することができる。
更に、発光/光感応層120によるタッチ事象の検出よりも、タッチ感応層110によるタッチ事象の検出の方が、タッチ事象の発生位置(即ち手指140及び/または物体130の位置)をより高精度で把握することができる。タッチ感応層110が静電容量式タッチ感応センサとして構成されている場合に、手指140及び/または物体130の位置をそのタッチ感応層110で判定するには、一般的に、タッチ感応層110の内部に配設されている電極どうしの間の静電容量結合の変化を検出するようにしている。この静電容量結合の変化は、手指140及び/または物体130がタッチ感応層110に接近することによって発生するものであり、様々な構成形態のうちには、手指140及び/または物体130が接触してタッチ感応層110が変形することによってそのような静電容量結合の変化が発生するようにしたものもある。電子プロセッサは、複数の電極の各々に接続されており、タッチ感応層110に対して固定した座標系を基準とした、静電容量結合の変化の検出値の2次元空間マップを生成するように構成してあり、それによって、タッチ感応層110に対して固定した座標系における手指140及び/または物体130の位置の判定が可能となっている。更に、静電容量結合の変化の空間パターンに基づいて、タッチ感応層110に接触している手指140及び/または物体130の接触面の形状を判定することも可能となっている。
これに対して、発光/光感応層120によって手指140及び/または物体130の位置を判定する場合には、手指140及び/または物体130がタッチ感応層110に接近したときにその手指140及び/または物体130の陰影が形成されるということに基づいて、その位置の判定が行なわれる。より詳しくは、発光/光感応層120は複数の光検出センサを備えており、それら光検出センサはタッチ感応層110及び発光/光感応層120を透過して入射してくる周囲光を計測するように構成されている。手指140及び/または物体130は、周囲光にとっては不透明である(少なくとも完全に透明ではない)ため、手指140及び/または物体130がタッチ感応層110に接近したならば、その手指140及び/または物体130に遮光されることによって、発光/光感応層120の複数の光検出センサのうち、その手指140及び/または物体130に覆われる光検出センサへの入射光の光量が、その他の光検出センサへの入射光の光量と比べて低下する。それゆえ、発光/光感応層120上に形成される陰影パターンを計測すれば、その陰影パターンに基づいて、手指140及び/または物体130の位置と形状とを共に判定することができる。しかしながら、様々な構成形態のうちには、形成される陰影パターンのエッジの鮮鋭度が低くなるものがあり、これは、手指140及び/または物体130の位置、周囲光の入射方向及び光強度空間分布、及びその他の、形成される陰影に歪みを生じさせ得る様々な要因によるものである。その結果として、位置及び/または形状に関する情報の精度は、タッチ感応層110によってタッチ事象の検出を行なうことで得られるそれら情報の精度程には正確にならないことがある。
様々な構成形態のうちには、互いに独立的に動作するタッチ感応層110と発光/光感応層120の夫々が個別に収集した検出情報を組合せて、入力操作手段に関する情報を生成することで、それらタッチ感応層110と発光/光感応層120のいずれか一方のみによって収集し得る情報と比べてより多くの情報を入手し得るように構成したものがある。そのような構成形態では、例えば、タッチ感応層110は、手指140及び/または物体130によるタッチ事象を検出すると共に、タッチ・スクリーン・デバイス100の座標系における手指140及び/または物体130の位置(即ち、タッチが行なわれた位置)を判定するために使用することができる。また、発光/光感応層120は、この発光/光感応層120に入射している周囲光の2次元的な光強度空間分布を計測して、タッチ感応層110に接触している手指140及び/または物体130の接触面の形状を判定するために使用するようにするのもよい。
様々な構成形態のうちには、更に、発光/光感応層120を、タッチ感応層110に接触している異なる種類の物体130を識別するために使用するように構成したものもある。図2に示したのはタッチ・スクリーン・デバイス100の断面図である。図2において、タッチ感応層110は、感光性マトリクス層120の上に配設されている。物体130及び手指140は、いずれもタッチ感応層110に接触している。光源150が、周囲光を提供している。観察者160は、タッチ・スクリーン・デバイス100に表示された表示画像を見ている。電子プロセッサ145は、通信線146を介して、発光/光感応層120の複数の発光エレメント122及び複数の光検出エレメント124に電気的に接続されており、また、通信線147を介してタッチ感応層110の複数の電極に電気的に接続されている。
感光性層120は、複数の発光エレメント122を備えると共に、複数の光検出エレメント124を備えている。光検出エレメント124は、光源150から発してタッチ感応層110を透過して入射してくる周囲光を検出することができる。また、光検出エレメント124は更に、発光エレメント122から発した光を検出することもできる。複数の光検出エレメント124は、例えば、半導体材料の積層構造体で形成された複数の検出素子の集合体から成るものとすることもでき、或いは、共通基板上に集積形成された複数のフォトダイオードで構成されたアレイから成るものとすることもできる。
複数の発光エレメント122は様々に構成し得るものである。例えば様々な構成形態のうちには、発光/光感応層120の下側(即ち、この発光/光感応層120のタッチ感応層110とは反対側)に配設したバックライトから発した光が、この発光/光感応層120を透過するようにして、プロセッサ145に制御される複数の発光エレメント122が、その透過光の光量を調節するように構成したものがある。例えば、複数の発光エレメント122を、1層または複数層の液晶層(即ち、液晶材料のセル)として形成し、その液晶層が、発光/光感応層120を透過する光の偏光方向を変更する光学波長板として機能するように構成するのもよい。或いはまた、複数の発光エレメント122を、選択された偏光方向を有する光だけを透過させる1枚または複数枚の偏光層として構成するのもよい。また、様々な構成形態のうちには、複数の発光エレメント122を、その発光動作がプロセッサ145により制御される多層構造の半導体デバイスとして構成したものもある。また、様々な構成形態のうちには、複数の発光エレメント122を、基板上に形成した複数の有機発光ダイオードとしたものもある。一般的に、複数の発光エレメント122は、電子プロセッサ145がその各々を個別にアドレス指定できるようにしておくのがよい。
発光エレメント122は一般的に、電磁スペクトル中の1つまたは複数の所望のスペクトル領域の光を発するように製作及び/または構成したものとするのがよい。例えば、様々な構成形態のうちには、タッチ・スクリーン・デバイス100の動作中に発光エレメント122が、光スペクトル中の可視光領域で光を発するようにしたものがある。また、様々な構成形態のうちには、発光エレメント122が赤外スペクトル領域の光を発するようにしたものもある。更に、様々な構成形態のうちには、発光エレメント122が紫外スペクトル領域の光を発するようにしたものもある。一般的に、以上に例示したスペクトル領域のいずれの場合も、発光エレメント122が発する光は、比較的狭い波長領域(例えば半値全幅(FWHM)帯域幅が、20nm以下、15nm以下、10nm以下、5nm以下、または、2nm以下などの狭い波長領域)の中に包含される光となるように構成するのがよく、そうすれば、発光エレメント122の発光波長帯の緻密な選定が(例えば光検出エレメント124のスペクトル感度に整合するように選定することが)可能になる。
通常は、発光/光感応層120の構成形態は、複数のピクセルを並設した形態(例えば2次元アレイ)とする。また、それら複数のピクセルは、その各々が1個または複数個の発光エレメント122を備えたものとするのもよい。或いはまた、特定のピクセルについては、光検出エレメント124を備えずに、1個または複数個の光検出エレメントを備えたものとするのもよい。各ピクセルの発光エレメント122が発生する光は、タッチ感応層110を透過して観察者160の目に到達する。発光/光感応層120の複数のピクセルの各々が射出する光の集合体によって、観察者16が見る表示画像が形成される。
図2に示したように、周囲光の光源150(この光源150は、例えば、1個または複数個の室内灯、1個または複数個の屋外灯、及び/または、太陽などである)から発した周囲光は、物体130、タッチ感応層110、及び手指140に入射している。その周囲光のうちの、図中の矢印線L1に沿って進行する部分の光は物体130に入射している。一方、図中の矢印線L2に沿って進行する部分の光は発光/光感応層120に入射している。物体130は多くの場合、周囲光にとって不透明な(または少なくとも完全には透明でない)材料で形成されている。そのため、発光/光感応層120のうちの、物体130に覆われている覆域内に配設されている光検出エレメント124(例えば、領域170内の)によって検出される周囲光の光量は、発光/光感応層120のうちの、物体130に覆われていない非覆域内に配設されている光検出エレメント124(例えば、領域172内の)によって検出される周囲光の光量と比べて、低光量となる。
周囲光のうちの、図中の矢印線L7に沿って進行する部分の光は手指140に入射している。手指140はその入射光を遮光する。しかしながら、タッチ感応層110に対する手指140の相対的位置関係のために(即ち、手指140の表面の大部分はタッチ感応層110から離隔している)、発光/光感応層120上に形成されて、複数の光検出エレメント124により検出される手指140の陰影のエッジは、手指の接触面と比べてはるかに大きな接触面でタッチ感応層110に接触している物体130の陰影のエッジと比べて、鮮鋭度の低い、ぼけたエッジとなっている。そのため、周囲光を計測することによって得られる遮光された周囲光の2次元的な光強度空間分布に基づく手指140の形状の判定は、物体130の形状の判定と比べてより困難である。
物体130は、物体130を一義的に識別することのできる基準マーク132及び134を備えている。多くの場合、上述のように、物体130は周囲光にとって実質的に不透明な材料で形成されている。物体130を形成しているこの材料は、その固有の構造に応じて値が決まる反射率R1を有している。基準マーク132及び134は、物体130の下面(即ち接触面)に形成されており、それらマーク132及び134を形成している第2の材料は、その反射率R2が、反射率R1より大きな材料としてある。そのため、物体130の下面で反射した反射光の光強度空間分布を利用して、その光強度空間分布の中の反射光の光強度が極大値を取っている位置に基づいて物体130を識別することができる。
物体130をタッチ感応層110上に接触させて載置したときには、光源150からの周囲光は、発光/光感応層120のうちの、その物体130に覆われた領域内のピクセルには到達できなくなる。多くの場合、発光/光感応層120上に形成される物体130の陰影像は、比較的鮮鋭なエッジを有する陰影像となる。また、物体130の閉塞作用の結果、物体130に覆われるピクセル(即ち領域170内のピクセル)は、観察者160が実際に見る画像には含まれない。そのため、観察者160はその時点では、そのようなピクセルをどのみち見ることはできないので、タッチ・スクリーン・デバイス100は、画像を表示する上で、領域170内のピクセルを使用する必要はなくなる。その代わり、そのようなピクセルは、物体130の識別のために利用することができる。
物体130の識別を行なうために、発光エレメント122は、発した光が物体130の下面に入射するような向きにして配設されている。発光エレメント122が発した光は、図2に示したようにタッチ感応層110を透過する。図中の矢印線L3に沿って進行する光は、物体130に到達したならばその一部が基準マーク132に入射する。基準マーク132で反射して図中の矢印線L4に沿って進行する反射光は、領域170内の光検出エレメント124によって検出される。同様に、図中の矢印線L5に沿って進行する光の一部も物体130に入射する(ただし基準マークには入射しない)。物体130で反射して図中の矢印線L6に沿って進行する反射光は、領域170内の光検出エレメント124によって検出される。
領域170内の光検出エレメント124により計測された光強度値はプロセッサ145へ供給され、プロセッサ145は物体130の下面からの反射光に対応した2次元的な光強度空間分布を生成する。基準マーク132及び134は、物体130の反射率R1より高い反射率R2を有する材料で形成されているため、これら基準マークからの反射光は、物体130のその他の部分からの反射光よりも光強度が高くなる。そのため、光強度空間分布における基準マーク132及び134に対応した領域は、物体130の残りの部分に対応した領域よりも明るく見える(即ち、より高い光強度値を有する)。
夫々の物体130にいかなる特定の基準マークが設けられているかが予め分かっていれば、光強度空間分布における以上に説明した領域ごとの光強度の相違に基づいて物体130を識別することができる。図3Aに模式図で示したのは、周囲光及び反射光の光像200の一例であり、この光像200は、図2に示したように物体130と手指140との両方がタッチ感応層110の表面に接触しているときに、発光/光感応層120の複数の光検出エレメント124によって周囲光及び反射光を計測して得られる光像である。光像200は、略々一様な光強度の領域210を含んでいる。この領域210は、単にタッチ感応層110を透過して発光/光感応層120で検出されている周囲光に対応した領域である。光像200は更に、エッジが鮮明に画成された領域230を含んでいる。もし仮に、領域170内の発光エレメント122が光を発していない場合、この領域230は、周囲光が物体130に遮光されて形成される陰影そのものとなる。しかしながらここでは、発光エレメント122が発した光が物体130の下面に入射している。この入射光の一部が物体130で反射され、その反射光が光検出エレメント124によって検出されている。そのため、領域210の輝度に対する領域230の輝度は、物体130で遮光されている周囲光の光量に対する物体130で反射されている反射光の光量に対応したものとなっている。
領域230内に、この領域230の平均光強度と比べて、より平均光強度の高い領域232及び234が存在している。それら領域232及び234は、基準マーク132及び134に対応した領域であり、基準マークの形成材料がより高い反射率であるために、より高い輝度となっている。更に、領域200内に、領域240が存在しており、この領域240は手指140に対応した領域である。領域240のエッジの鮮鋭度は領域230のエッジの鮮鋭度より低く、これは、手指140の輪郭を成す部分がタッチ感応層110の表面からかなり離れていること、及び/または、手指140がタッチ感応層110に対して斜めに延在していることによるものである。
基準マーク232及び234は、その夫々が、光像200の形で表わされている光強度空間分布の中の2つの極大値の部分に対応しており、もし基準マーク132及び134の位置及び/または形状が、物体130に固有のものであるならば、それら基準マーク132及び134に基づいて、物体130を識別することができる。そのため、複数の物体がタッチ感応層110の表面に接触して置かれている場合でも、それら物体の基準マークのパターン及び形状が、各々の物体ごとに異なっているならば、各々の物体の下面で反射した反射光の光強度空間分布を計測してその光強度空間分布の中のピークの位置及び/または形状を識別することによって、それら物体を弁別することができる。
図3Bは、2種類の物体がタッチ感応層110上に接触して置かれているときに、発光/光感応層120によって計測して得られる周囲光及び反射光の光像250を示した模式図である。第1の物体は、十字形の基準マークを備えている。この第1の物体に対応しているのが光像の領域260であり、この物体の基準マークの形状及び位置が領域262によって表わされている。第2の物体は、所定の図形パターンを成すように組合わされた4個の基準マークを備えている。この第2の物体に対応しているのが光像の領域270であり、それら4個の基準マークが夫々、領域272、274、276、及び278によって表わされている。光像250を一瞥すれば明らかなように、2種類の物体は、それら物体の各々の下面で反射した反射光の光強度空間分布に基づいて、容易に弁別することができる。
図4Aは、タッチ・スクリーン・デバイス100の1つの構成形態の構造を更に詳細に示した図である。既述のごとく、タッチ・スクリーン・デバイス100は、タッチ感応層110と、アクティブ・マトリクス層として構成された発光/光感応層120との、2つの層を備えている。タッチ感応層110は、第1基板305と、第2基板315とを備えている。第1基板305上に、複数の電極310が配設されており、それら電極310のピッチ(電極中心間距離)と、隙間寸法(隣り合う電極どうしの間の隙間の寸法)とは、タッチ・スクリーン・デバイス100に要求されるタッチ検出感度とタッチ位置計測精度とに応じて選定される。複数の電極310は、プロセッサ145(不図示)に電気的に接続されており、そのプロセッサ145が、電極310どうしの間の静電容量結合を計測するようにしてある。図4Aに示したように、タッチ・スクリーン・デバイス100は、実質的に平面的な出力ディスプレイ画像を生成するように構成されており、複数の電極310は、その出力ディスプレイ画像の平面に対して実質的に平行な1つの平面内に(即ち第1基板305に対して平行な1つの平面内に)配設されている。一般的に、出力ディスプレイ画像の平面に対して実質的に平行な平面とは、出力ディスプレイ画像の平面に対する角度が10°以下の(例えば8°以下、6°以下、5°以下、4°以下、3°以下、2°以下、または1°以下などの)平面をいう。
タッチ事象または近接事象をモニタ及び検出するために、電子プロセッサ145は、少なくとも2つの電極310どうしの間の静電容量結合における変化を検出するように構成されている。図4Aに示したように、複数の電極310は互いに絶縁されていて、各々の電極310に電圧が印加されているために、各々の電極310から外へ向かう電界が生成されている。タッチ事象が発生したならば、全体としての電界の形態が変化し、従って、ある電極310と別のある電極310との間の静電容量が変化する。ただし、タッチ事象が発生していなくても、システムのオペレータが、手指を電極310に近接させれば、その電極310に近接した位置に手指が存在するだけで、電極310に付随する電界の形態は十分に大きく変化する。この電界の形態の変化、ないしは静電容量結合の変化を、プロセッサ145が検出し(多くの場合、プロセッサ145は静電容量結合による電流の波形を検出する)、そしてその検出した変化に基づいて(デバイス100の座標系における)タッチ事象ないし近接事象の発生位置を判定する。様々な構成形態のうちには、静電容量結合の変化における、その変化量、及び/または、変化発生領域を判定できるようにしたものがあり、これらの情報からは、基板315に加えられている圧力の大きさ(或いは、基板315に接触して載置されている物体の重量)を導出することができる。
図4Aには更に、感光性層120の詳細構造の具体例も併せて示した。これに加えて、図4Bには、感光性層120の構成形態の上面図を示した。感光性層120は、感光性の薄膜トランジスタ(フォトTFT)と、このフォトTFTに接続された読出用の薄膜トランジスタ(読出用TFT)とを備えている。それらトランジスタのコモン線にキャパシタCst2が接続されている。読出用TFTを覆うようにして不透明性が比較的高いブラック・マトリクスが形成されており、このブラック・マトリクスは、読出用TFTの形成領域に周囲光が到達するのを実質的に阻止するものである。
図4Cは感光性層の様々な構成要素の間の電気接続の構成例を示した回路図である。図4Cにおいて、コモン線の電位は、例えば基準グランド電位に対して所定の負電位(例えば−10V)となるように設定されている。前回の読出サイクルにおいて、選択線に電圧が印加されたときに、読出線の電圧がフォトTFTのドレインと読出用TFTのドレインとに結合されたために、キャパシタCst2の両端間に電位差が発生している。フォトTFTのドレインと読出用TFTのドレインとに結合されている電圧は、略々グランド電位に等しく、電荷読出増幅器の非反転入力はグランドに接続されている。選択線に印加されていた電圧が除去されると読出用TFTはオフになる。
通常の動作状態にあるときには、周囲光がディスプレイを透過してフォトTFTに入射している(フォトTFTは多くの場合、アモルファス・シリコンで形成されている)。この状態から、タッチ事象が発生したために、フォトTFTの領域を照射していた周囲光が遮光されたならば、フォトTFTは「オフ」状態になり、キャパシタCst2の両端間の電圧は、フォトTFTを介して十分に放電することができなくなる。
キャパシタCst2の両端間の電圧を判定するには、選択線に電圧を印加して読出用TFTのゲートを開き、それによってキャパシタCst2の両端間の電圧を読出線に結合すればよい。このように読出用TFTをオンにして、キャパシタCst2の両端間の電圧を読出線に結合したときに、もし読出線の電圧が大きく変化しなかったならば、電荷読出増幅器の出力も大きく変化することはない。このことから、タッチ・スクリーン・デバイス100は入射するはずの周囲光が遮光された状態にあるか否かを判定することができる。また、遮光された状態にあると判定されたならば、タッチ・スクリーン・デバイス100は、そのとき信号が読出されたフォトTFTに対応したディスプレイ画面上の位置にタッチがなされたものと判定する。
読出サイクルにおいては、選択線に電圧が印加されることによって、フォトTFTのドレインの電圧と読出用TFTのドレインの電圧とが夫々の読出線に結合され、その結果として、キャパシタCst2の両端間の電圧がリセット(再設定)される。選択線に印加されていた電圧が除去されると、読出用TFTはオフになる。従って、電圧の読出動作が実行されると、それによって、次回の読出サイクルで読出される電圧がリセット(再設定)される。
タッチ・スクリーン・デバイス100は更に、タッチ事象が消滅したときに、それが消滅したことを判定するための動作も実行する。この動作モードは、周囲光がブラック・マトリクスの開口部を通ってフォトTFTに入射するようになることで、開始される(フォトTFTは多くの場合、アモルファス・シリコンで形成されている)。タッチ事象が消滅して、周囲光がブラック・マトリクスの開口部を通ってフォトTFTの形成領域を照射することができない状態が解消したならば、それによってフォトTFTは「オン」状態になり、キャパシタCst2の両端間の電圧は、コモン線に接続されているフォトTFTを介して放電される。従って、周囲光が入射するようになったならば、キャパシタCst2の両端間の電圧は大きく変化する。
キャパシタCst2の両端間の電圧を判定するには、選択線に電圧を印加して読出用TFTのゲートを開き、それによってキャパシタCst2の両端間の電圧を読出線に結合すればよい。このように読出用TFTをオンにして、キャパシタCst2の両端間の電圧を読出線に結合したときに、もし読出線の電圧が大きく変化したならば、即ち、読出線に電流が流入したならば、電荷読出増幅器の出力電圧は実質的に非ゼロ値になる。電荷読出増幅器の出力電圧は、キャパシタCst2に蓄積されていた電荷に比例した値(ないしはその電荷に応じた値)になる。このことから、タッチ・スクリーン・デバイス100は、周囲の入射光が遮光された状態にあるか否かを判定することができる。そして、遮光された状態にないのであれば、タッチ・スクリーン・デバイス100は、画面へのタッチが行なわれていないものと判定する。
一般的に、プロセッサ145は、タッチ・スクリーン・デバイス100に近接ないし接触している物体を識別し、その物体の位置を判定し、その物体を追跡するための、様々な画像処理アルゴリズム及びデータ処理アルゴリズムを組込んだ構成とするのがよい。更に、プロセッサ145(このプロセッサ145は、複数の電子処理エレメントから成るものとすることができる)は、タッチ感応層110、及び/または、発光/光感応層120を計測して得られるデータに基づいて、発光/光感応層120の1つまたは複数のパラメータ(例えば、光検出エレメント124、及び/または、発光エレメント122のパラメータ)に対して、物体130及び/または手指140の検出及び追跡のための処理の効率を向上させることを目的とした適合化のための変更を施し得るものとするとよい。例えば、様々な構成形態のうちには、物体または手指がタッチ感応層110に接触している位置を、光像200内の陰影領域(例えば陰影領域230)を識別する画像処理アルゴリズムに基づいて判定するように構成したものがある。また、これとは別の方法として、或いはこれと併用する方法として、物体または手指がタッチ感応層110に接触している領域を、静電容量結合を反映したタッチ感応層110の電極間の電位差の計測値の変化に基づいて識別するようにするのもよい。こうして物体または手指がタッチ感応層110に接触している領域が判定されたならば、その判定された領域は、基準マークを検出するために捜索を実行するための特定捜索対象領域として識別される。
タッチ感応層110上を移動する物体130の追跡を実行するために、その追跡の忠実度を向上させる手段をプロセッサ145に組込むとよく、そのような手段には数々のものがある。例えば、様々な構成形態のうちには、プロセッサ145が基準マークを捜索する領域を、上で説明した特定捜索対象領域だけに限定するように構成したものがある。これによって、ディスプレイ画面が比較的大型のものであっても、基準マークを捜索する領域を、そのディスプレイ画面の比較的小さな領域に限定できることから、物体の素性及び位置の更新を高速化することができる。
様々な構成形態のうちには、プロセッサ145が、ディスプレイ画面の異なる領域から異なる速度でデータを取得するようにしたものがある。その一例として、発光/光感応層120のうちの特定対象領域として識別された領域では、発光/光感応層120のうちのその他の領域(例えば領域172)で光強度を計測する速度よりも高速度で光強度を計測(例えば領域170の光検出エレメント124によって)するようにするのもよい。領域170における光強度計測の速度と、領域172における光強度計測の速度との比は、1.5:1以上(例えば、2:1以上、2.5:1以上、3:1以上、4:1以上、等々)とするとよい。
様々な構成形態のうちには、プロセッサ145が、手指タッチ事象が発生したディスプレイ画面の領域を識別し、その領域を基準マークの捜索対象領域から除外するように構成したものがある。その一例として、プロセッサ145がタッチ感応層110の電極どうしの間の静電容量結合の変化(例えば電位差の変化として計測される)に基づいて、手指タッチ事象が発生した領域を識別するようにするのもよい。これとは別の方法として、或いはこれと併用する方法として、プロセッサ145が、計測した周囲光及び反射光の空間分布に基づいて、手指タッチ事象が発生した領域を識別するようにするのもよい。手指の陰影は通常、そのエッジの鮮鋭度が低く、また、手指の陰影が形成された領域の平均光強度は、物体がタッチ感応層110上に接触状態で置かれたことによって形成された陰影の領域の平均光強度と比べて、高強度となっている。以上のような方法を用いることで、手指タッチ事象が発生したディスプレイ画面の領域を識別することができ、そして、その領域を基準マークの捜索対象領域から除外することができる。
様々な構成形態のうちには、発光エレメントと、光検出エレメントとの、いずれか一方もしくは両方を、基準マークの検出感度を向上させるような構成としたものがある。例えば、様々な構成形態のうちには、光検出エレメント124を、1つまたは複数の選択した波長において高い感度を持つように設定するようにしたものがある。この場合の設定は固定的なものであり、光検出エレメント124を製作する時点でそのように設定することになる。これとは別の方法として、光検出エレメント124の波長感度特性を可変にしておき、プロセッサ145が動作中にその波長感度特性を変化させることができるように構成したものもある。光検出エレメント124を、狭い波長領域でのみ高い感度を有するような波長感度特性とすることによって、検出エレメント124は、その狭い波長領域以外の全ての波長領域の周囲光に対する感度が低下するため、周囲光の光強度の変動からの影響を低減することができる。特に、特定の波長感度特性を選択することによって、タッチ・スクリーン・デバイス100の使用環境中の周囲光の照明品質に対する依存性を大幅に低減することができ、場合によっては払拭することも可能である。
様々な構成形態のうちには、入力操作手段が存在していること(即ち、入力操作手段が接触しているか、または、近接して位置していること)が検出されたならば、1つまたは複数の発光エレメント122の設定を変更することにより、検出された入力操作手段に対する光検出エレメント124の感度を高めるように構成したものがある。その一例として、プロセッサ145が、発光エレメント122が発する光の波長を、光検出エレメント124の高感度領域の波長に対応する特定の波長で発光するように構成したものがある。この構成形態とする場合の、波長を変更する方法には様々な方法があり、発光エレメント122の特性に応じて適宜の方法を用いればよい。例えば、発光エレメント122が、バックライトが発生した光を透過させることで光を発するものである場合には、発光エレメント122に付設されている調節可能な光学フィルタをプロセッサ145が制御することで、発光エレメント122を透過して発せられる光の波長を制御するという方法を用いることも可能である。一方、発光エレメント122が、みずから光を生成するものである場合には、発光エレメント122を製作する時点で、その発光エレメント122が、光検出エレメント124の波長感度特性の中の高感度領域の波長の光を生成するようにしておくのもよく、或いは、プロセッサ145の動作中に、例えば発光エレメント122へ供給している駆動電圧を変化させて発光波長を偏位させるなどの方法によって、発光エレメント122が発生する光の波長を、光検出エレメント124の波長感度特性の中の高感度領域の波長にするように構成するのもよい。一般的に、発光エレメント122は駆動回路(図2では不図示)を介してプロセッサ145に接続されており、プロセッサ145はこの駆動回路を介して発光エレメント122に電圧を供給することによって、発光エレメント122が透過させる光の透過量や発光エレメント122が生成する光の生成量を変更するように構成することができる。
以上に説明した技法を用いることで、プロセッサ145は、1つまたは複数の物体の位置及び姿勢を追跡することができ、また、その物体は、基準マークを備えたものであってもよく(この場合には、プロセッサは1つまたは複数の物体の、位置、姿勢、及び素性を追跡することができる)、しかも、それら物体がタッチ感応層110上に静止している場合にも、また、タッチ感応層110の表面に沿って移動している場合にも、それら物体を追跡することができる。物体に備えられている基準マークが、その他の特性を動的に変化させることのできるものである場合には、プロセッサ145はその物体の(変化する基準マークによって示される)その他の特性を、時間の関数として計測することができる。
一般的に、本明細書に開示する設定ステップ、計測ステップ、及び処理ステップ(例えば、発光エレメント122を設定するステップ、光検出エレメント124を設定するステップ、光検出エレメント124を用いて光強度を計測するステップ、電極310どうしの間の(電位差の計測によって)静電容量結合を計測するステップ、それに、光像200及び250などの光像処理ステップなど)は、いずれも、プロセッサ145に組込むことのできるステップである。ただし、これらステップのうちの任意のものをタッチ・スクリーン・デバイス100に接続した外部ハードウェアが実行するようにしてもよく、或いはシステムのオペレータが実行するようにしてもよい。
図2の模式図に示した構成形態では、プロセッサ145とタッチ感応層110とが直接的に電気的に接続されている。しかしながら、プロセッサ145とタッチ感応層110との間に付加的なハードウェアを介在させた構成形態としてもよい。その一例として、プロセッサ145とタッチ感応層110との間に駆動回路を接続し、その駆動回路によって、タッチ感応層110の複数の「行電極」に供給するための所定波形の電圧信号を発生させるようにするとよい。更に、プロセッサ145とタッチ感応層110との間に、より具体的には、タッチ感応層110の複数の「列電極」とプロセッサ145との間に、検出回路を接続した構成とするとよい。そして、静電容量結合の変化をモニタするためには、タッチ感応層110の複数の行電極にシーケンシャルに所定波形の電圧信号が印加されているときに、タッチ感応層110の複数の列電極の間の電位差を計測するように、プロセッサ145を構成すればよい。また検出回路は、例えば、その電位差の変化を増幅し、そして増幅した信号を、アナログからデジタルに変換するように機能するものとするとよい。
図5に示したのは、タッチ・スクリーン・デバイス100がタッチ事象を検出して処理する際に実行する、多数の処理ステップから成るフローチャート500である。ステップ505では、タッチ感応層110の電極どうしの間の静電容量結合をモニタし(例えば電極の電位をモニタすることによって)、そして、タッチ事象が発生しているか否かを判定する。上述のごとく、タッチ感応層110は、このタッチ感応層110に手指が接触して発生したタッチ事象と、物体が接触して発生したタッチ事象との両方を検出することができる。ただしこのタッチ感応層110は、特に、手指の接触によるタッチ事象の検出に関して高い検出感度を有するものである。続いて、ステップ510では、発光/光感応層120に入射している周囲光の光強度空間分布を計測し、これによって、オペレータの手指及び/または物体とタッチ感応層110との接触に関する更なる情報が得られる。続いて、判断ステップ515では、手指及び/または物体の接触事象が検出されたか否かを判断し、もし手指と物体とのいずれの接触事象も検出されていなかったならば、処理の流れはステップ505へ戻り、そして再び、タッチ感応層110のモニタ、並びに、発光/光感応層120のモニタを実行する。一方、接触事象が検出されていたならば、続いてステップ520において、その接触事象の弁別を行なう。
手指のタッチ事象が検出されたならば、処理の流れはここからステップ525へ進み、そこでは手指の接触位置を判定する。上述のごとく、この接触位置の判定を行なうには、タッチ感応層110の電極どうしの間の静電容量結合の変化を検出するようにすればよい。これとは別の方法として、或いはこれと併用する方法として、手指の接触位置の判定を、発光/光感応層120に入射している周囲光の光強度空間分布をステップ510で計測したことで得られた陰影情報に基づいて行なうようにしてもよい。ステップ510からの情報は、更に、図3Aに示したような、手指の有効接触領域の概略形状を判定するためにも用いられる。
ステップ530では、こうして検出された手指タッチ事象に対して、タッチ・スクリーン・デバイス100が処理を施す。その処理には、その検出された手指のタッチ事象に基づいて1つまたは複数の作業を実行することが含まれ、それら作業には、発光/光感応層120によって表示している表示画像を更新すること、プロセッサ145に接続されている記憶装置に格納されている1つまたは複数のデータ値を変更すること、格納されているデータ値に対して1つまたは複数のアルゴリズムを適用すること、及びその他の様々な作業が含まれる。この処理ステップ530での作業が完了したならば、続いて判断ステップ535において、今回の処理の流れの中で更に基準マークの捜索を実行する必要があるか否かを判断する。もしこの処理を続行する必要がないと判断されたならば、処理の流れはステップ505へ戻る。一方、それを実行する必要があると判断されたならば(例えば、ステップ520において1つまたは複数の物体のタッチ事象が検出されていた場合などには)、処理の流れはオプションのステップ540へ進む。
オプションのステップ540では、発光/光感応層120の領域全体のうち、先に識別された手指のタッチ事象におけるその手指の位置に対応した領域部分を、基準マークを捜索するための対象領域から除外する。発光/光感応層120のうちのその領域部分は手指に覆われているのであるから、手指とは別の入力操作手段(即ち物体130)の基準マークがその領域部分で発見される可能性は皆無である。それゆえ、演算時間及び計測時間の無駄を省くために、発光/光感応層120の手指に覆われている領域部分は除外して、発光/光感応層120の手指に覆われていない領域部分だけを対象領域として基準マークの捜索を実行するのである。
続いて、ステップ545では、ステップ510において計測された周囲光の光強度空間分布に基づいて、タッチ感応層110に接触している物体の位置及び形状を判定する。ステップ550では、その物体の位置及び形状に関する情報に基づいて、基準マークの捜索対象領域を設定する(例えば、上述のように、物体に覆われている発光/光感応層120のピクセルに対応した領域、即ち、図2中の領域170である)。これに続くオプションのステップ555では、タッチ感応層110に接触している物体の表面で反射した反射光の計測をより良好に行なえるようにするために、発光エレメント122及び/または光検出エレメント124の設定を変更する。この設定変更には、上述のごとく、発光エレメント122から発する光の強度の変更、発光エレメント122から発する光の波長分布の変更、それに、光検出エレメント124のスペクトル感度特性の変更などが含まれる。
続いて、ステップ560では、物体の下面を、領域170内の発光エレメント122から発する光で照明し、その物体の接触面(下面)で反射した反射光を領域170内の光検出エレメントで計測する。更に、ステップ565では、計測して得られた反射光の2次元的な光強度空間分布を解析して、その光強度空間分布の中に存在している周囲より光強度が高いピーク部分及び/またはその他の特徴部分の、位置と、形状と、ピーク部分及び/またはその他の特徴部分の相互間の相対姿勢とを判定する。また更に、かかるピーク部分及び/またはその他の特徴部分に基づいて、基準マークの個数と、基準マークの形状と、タッチ・スクリーン・デバイス100に対する座標系における基準マークの姿勢とを判定する。ステップ570では、ステップ565で検出された基準マークに基づいて、物体の識別を行なう。また更に、検出された基準マークに基づいて、タッチ・スクリーン・デバイス100の座標系における、物体の位置及び姿勢を判定する。
タッチ感応層110上に接触させられて、以上のようにして識別される物体には、様々なものがある。例えば、様々な構成形態のうちには、識別される物体が、ペンまたはペンシルの形状の描画用の物体であって、それが描画用の物体であることを識別可能にするための基準マークを備えているものがある。また、様々な構成形態のうちには、識別される物体が、消しゴムの形状の消去用の物体であって、それが消去用の物体であることを識別可能にするための基準マークを備えているものがある。ステップ575では、発光/光感応層120により生成されて観察者160に提示されている表示画像に対して、識別された物体の種類に応じた更新処理を任意に施す。その一例として、識別された物体が描画用の物体であった場合には、そのときタッチ・スクリーン・デバイス100に対して行なわれている「描画」模擬操作に対応して、その物体に覆われている覆域内のピクセルのうちの一部または全部のピクセルの設定を変更して、それらピクセルの発光エレメント122が発する光の色及び/または強度を特定の色及び/または強度にする。また別の例として、識別された物体が消去用の物体であったならば、そのときタッチ・スクリーン・デバイス100に表示されている表示画像の一部に対して行なわれている「消去」模擬操作に対応して、その物体に覆われている覆域内のピクセルのうちの一部または全部のピクセルの設定を変更して、それらピクセルの発光エレメント122が発する光の色及び/または強度を特定の色及び/または強度にする。
描画用の物体がタッチ・スクリーン・デバイス100上を移動するときに、その描画用の物体を追跡して、そのときタッチ・スクリーン・デバイス100上に表示されている表示画像のピクセルの設定を変更して行く処理の様子を示したのが図6A〜図6Dである。図6Aに模式図で示したのは、周囲光及び反射光の光像600であり、この光像600は、発光/光感応層120の複数の光検出エレメント124によって周囲光及び反射光を計測した計測値から得られたものである。光像600の中の領域610は、タッチ感応層110を透過して発光/光感応層120に入射している周囲光に対応した領域である。また、光像600の中の領域620は、タッチ感応層110に接触している描画用の物体の底面で反射した反射光に対応した領域である。更に、領域620の中に、周囲より高輝度の領域630が複数存在しており、それら領域630は、高反射率の材料で形成された複数の基準マークに対応した領域である。プロセッサ145は、光像600を解析することによって、その物体が描画用の物体であることを識別することができる(この識別は基準マーク630に基づいて行なわれる)。
図6Bは、描画用の物体640が、タッチ・スクリーン・デバイス100のディスプレイ画面650上に置かれている様子を示した上面図である。ディスプレイ画面650上には、クロスハッチングの画像パターン655が表示されている。図6C及び図6Dに示したように、描画用の物体640がディスプレイ画面650上を移動するときには、その描画用の物体640の位置に応じて、そのとき表示している画像パターン655を形成している複数のピクセルの設定を変更して行く。より詳しくは、物体640が描画用の物体であることから、この物体640による、画像パターン655における「描画」模擬操作を反映するように、画像パターン655を形成している複数のピクセルの設定を変更して行く。即ち、画像パターン655を形成している複数のピクセルが、クロスハッチングの画像パターンを表示し続けることに加えて、更に、描画用の物体640の位置の軌跡に沿った描線660を表示するようにする。これによって、描画用の物体640を用いてディスプレイ画面650上に「描画」することができ、その描画は、描画用の物体640の位置の変化に従って行なわれる。
様々な構成形態のうちには、描画用の物体640を、例えばスタイラスなどの、ペンまたはペンシルの形状の物体としたものがある。そのような構成形態では、スタイラスの下面に反射性の複数の基準マークを設けておくことで、そのスタイラスがタッチ感応層110の表面上を移動するときに、それら基準マークの検出及び追跡を行なうことができる。描画用の物体として、発光手段を備えたスタイラスを用いてもよいが、ただし、このタッチ・スクリーン・デバイス100は、発光手段を備えないスタイラスを用いることも可能であり、発光手段を備えないスタイラスを用いるようにすることで、タッチ・スクリーン・デバイスの全体としての動作を簡明化することができるばかりでなく、より多くの種類の描画用の物体を使用することができるようになる。
同様に、消去用の物体がタッチ・スクリーン・デバイス100上を移動するときに、その消去用の物体を追跡して、そのときタッチ・スクリーン・デバイス100上に表示されている表示画像のピクセルの設定を修正して行く処理の様子を示したのが図7A〜図Dである。図7Aに模式図で示したのは、周囲光及び反射光の光像700であり、この光像700は、発光/光感応層120の複数の光検出エレメント124によって周囲光及び反射光を計測した計測値から得られたものである。領域710は、タッチ感応層110を透過して発光/光感応層120に直接入射している周囲光に対応した領域である。また、領域720は、タッチ感応層110に接触している消去用の物体の底面で反射した反射光に対応した領域である。領域720の中に存在している複数の領域730は、消去用の物体底面(接触面)に設けられている複数の基準マークに対応した領域であり、基準マークが高反射率の材料で形成されているために、それら領域730は周囲の領域720よりも明るく見えている。プロセッサ145は、このようにして観察される基準マークに基づいて、消去用の物体を識別する。
図7Bは、消去用の物体740が、タッチ・スクリーン・デバイス100のディスプレイ画面750上に置かれている様子を示した上面図である。ディスプレイ画面750上には、クロスハッチングの画像パターン755が表示されている。図7C及び図7Dに示したように、消去用の物体740がディスプレイ画面750上を移動するときには、その消去用の物体740の位置に応じて、そのとき表示している画像パターン755を形成している複数のピクセルの設定を変更して行く。即ち、物体740が消去用の物体であることから、この物体740の移動に合わせて、この物体740を用いて行なわれている、画像パターン755の一部を消去する「消去」模擬操作を反映するように、画像パターン755を形成している複数のピクセルの設定を変更して行く。ディスプレイ画面750上の物体740の移動経路に沿った画像パターン755の中の空白領域は、この消去操作に対応した領域である。以上のようにして、消去用の物体740を用いてディスプレイ画面750上に表示されている画像を「消去」することができ、その消去は、消去用の物体740の位置の変化に従って行なわれる。
説明を図5に戻して、ステップ580では、物体の位置のモニタを続行する必要があるか否かを判断し、もし続行する必要がなければ処理を終了する。一方、モニタを続行する必要があると判断されたならば、処理の流れはオプションのステップ585へ進み、基準マークの計測における反復実行速度を設定する。上述のごとく、プロセッサ145が周囲光の計測を実行する速度は、ステップ550において設定される基準マークの捜索対象領域に応じて、領域の空間位置に応じて異なった速度にすることができる。このオプションの設定ステップに続いて、制御の流れはステップ505へ戻り、そして再び、タッチ事象を検出するために、タッチ感応層110、並びに、発光/光感応層120のモニタを実行する。
これら2つのステップ505及び510のうちのどちらかまたは両方においては通常、複数回の計測が実行される。例えば、タッチ感応層110のモニタを行なう際には、電極どうしの間の静電容量結合が複数回計測される(例えば、電極間の電位差を計測することなどによって)。同様に、発光/光感応層120に入射している周囲光を把握するために発光/光感応層120のモニタを行なう際には、その入射している周囲光の強度が複数回計測される。基準マークを捜索するための捜索対象領域が複数あって、それらの領域ごとに計測の反復実行速度を異なった速度に選定するようにした構成形態では、発光/光感応層120上のそれら領域ごとに、周囲光の強度の計測の回数を異ならせるようにするのもよい。
フローチャート500に含まれる様々な処理のうち、先に具体的に説明したようにステップ515で実行する処理は、手指の接触事象ないし近接事象であるのか、それともその他の物体の接触事象ないし近接事象であるのかを弁別するための処理である。ただし、このステップ515で実行する処理によって、入力操作手段の種類を弁別するようにするのもよい。例えば、様々な構成形態のうちには、ステップ515で実行する処理によって、手指以外の入力操作手段(例えば物体130など)の種類を弁別し、そして、識別された物体の種類に応じて異なった作業を実行するようにしたものがある。また、様々な構成形態のうちには、ステップ515で実行する処理によって、認識される入力操作手段(例えば基準マークを備えている物体)と、その他の、認識されない物体(例えば基準マークを備えていない物体)とを弁別するようにしたものがある。また、様々な構成形態のうちには、ステップ515で実行する処理によって、入力操作手段の種別(例えば、手指、認識される物体、認識されない物体など)を弁別し、そして、接触事象ないし近接事象を発生させた入力操作手段がどの種別に所属するものであるかに応じて、夫々に異なった作業を実行するようにしたものもある。更には、例えば、同一種別に所属するが互いに種類の異なる複数の入力操作手段(例えば、いずれも基準マークを備えている2個以上の互いに種類の異なる物体)が識別されたときに、夫々に異なった作業を実行するようにしてもよい。
図8に示したのは、タッチ感応層に入力操作手段が接触または近接したことを検出するために、並びに、(オプションとして)タッチ感応層上を移動する入力操作手段を追跡するために実行する、多数の処理ステップから成るフローチャート800である。最初のステップ805では、電子プロセッサ145(及び/または、更にその他の処理エレメント)が、静電容量式タッチ感応層であるタッチ感応層110の複数の電極310に付随する夫々の電界を計測する。それら電界の計測値は、例えば、電極どうしの間の静電容量結合の変化を反映した電位差の計測値の形で得られる。得られた計測値は、プロセッサ145に接続された記憶装置の中に格納しておくとよい。
ステップ810では、新たに計測して得られた電界計測値を、前回計測した電界計測値(即ち、前回計測して記憶装置に格納しておいた電界計測値)と比較する。ステップ815では、電界計測値が変化しているか否かを判別し、もし変化していなかったならば、制御の流れはステップ805へ戻る。この場合、検出可能なほどタッチ感応層に近接しているような入力操作手段は存在していない。一方、1つまたは幾つかの電界計測値が変化していたならば、制御の流れはステップ820へ進む。このステップ820では、プロセッサ145が、変化のあった電界計測値に基づいて、発光層であるところの層120を基準とした入力操作手段の位置を判定する。尚、このステップ420において、更に、発光/光感応層120の複数の光検出エレメント124が検出した周囲光の強度に(少なくとも部分的に)基づいて、その入力操作手段の位置を判定するような構成形態としてもよく、これについては先に説明した通りである。
入力操作手段の位置を判定したならば、続いてステップ425において、発光/光感応層120の複数の発光エレメント122のうち、入力操作手段の位置に対応した配設位置に配設されている一群の発光エレメント122を識別し、そして、それら一群の発光エレメント122の発光量を増大させる。発光量を増大させる方法には様々なものがあり、使用する発光エレメントの特性に応じた方法を用いればよい。例えば発光エレメント122が、一般的な液晶ディスプレイ装置などのように発光エレメント122とは別に設けられた光源用バックライトが生成する光を透過させるものであって、その透過光量を制御するように構成されたエレメントである場合には、発光エレメント122に付随する駆動回路にプロセッサ145が適切な電圧を印加することによって、発光エレメント122が透過させる光の光透過量を増大させるようにすればよい。また、例えば発光エレメント122が、みずから光を生成するように構成されたエレメントである場合(例えば有機発光ダイオードをはじめとする発光ダイオードである場合など)には、そのダイオードなどの発光エレメント122にプロセッサ145が(駆動回路を介して)適切な駆動電流を供給することによって、発光エレメント122が生成する光の生成光量を増大させるようにすればよい。従って、ステップ425では、発光エレメント122の設定を変更することによって、発光エレメントから発して入力操作手段の接触面に入射する光の光量を増大させているのであるが、このような設定の変更が可能な発光エレメントには様々な種類のものがある。
オプションのステップ430において、プロセッサ145が、タッチ・スクリーン・デバイス100に対して1つまたは幾つかの設定変更を施す(即ち、タッチ・スクリーン・デバイス100の様々なパラメータの設定を変更する)ことによって、入力操作手段を検出する機能及び/または追跡する機能を強化するようにしておくとよい。一般的に、多種多様な設定の変更が可能である。例えば、基準マークを捜索するためのアルゴリズムに関して、その捜索対象領域を、ディスプレイ画面の領域全体のうちの入力操作手段の位置に対応した領域だけに限定するのもよい(入力操作手段は同時に2個以上存在することもあり、その場合には、位置に対応した領域も2個以上になる)。尚、そのような領域は、先に説明したように、電界計測値の変化に基づいて判定するようにしてもよく、或いは、発光/光感応層120の光検出エレメント124で計測して得られる周囲光計測値に基づいて判定するようにしてもよく、それら両方によって判定するようにしてもよい。
様々な構成形態のうちには、発光/光感応層120の入力操作手段の位置に対応した領域部分において反射光の計測を実行する際の実行速度(計測周波数)を、発光/光感応層120のその他の領域部分において周囲光及び/または反射光の計測を実行する際の実行速度よりも高速にしているものがある。これとは別の方法として、或いは、これと併用する方法として、発光/光感応層120の入力操作手段の位置に対応した領域部分において反射光の計測を実行する際の実行速度(計測周波数)を、ステップ805においてタッチ感応層110の電極どうしの間の電界の計測を実行する際の実行速度よりも高速にするという方法もある。これらの実行速度に関する設定の変更は、タッチ感応層110上を移動している入力操作手段の位置、姿勢、状態の追跡及び更新の実行速度を高速化することを目的としたものである(入力操作手段の現在状態の追跡及び更新を行なうのは、例えば、入力操作手段の基準マークが時間と共に変化する場合などである)。
様々な構成形態のうちには、入力操作手段で反射した反射光を発光/光感応層120の複数の光検出エレメント124によって計測する際の積分時間を、プロセッサ145が増大させることができるように構成したものがある。この積分時間を増大させることによって、入力操作手段の追跡を実行する上で、ダイナミックレンジを広くとることができ、及び/または、低光量状態にも対応できるようになる。更に、様々な構成形態のうちには、発光/光感応層120の複数の光検出エレメント124のうち、認識された入力操作手段の基準マークのパターンに対応した領域部分にある一群の光検出エレメント124の一部または全部を、プロセッサ145が電子シャッタ機能を利用して非活性化するように構成したものがある。
様々な構成形態のうちには、発光/光感応層120の複数のピクセルのうち、入力操作手段の位置に対応した領域部分にある一群のピクセルの表示機能を、プロセッサ145がオフにするように構成したものがある。入力操作手段がタッチ感応層110に接近しまたは接触したならば、発光/光感応層120の複数のピクセルのうち、その入力操作手段の位置に対応した位置にある一群のピクセルは、その入力操作手段に覆われてしまうために観察者の目には入らなくなる。そのような一群のピクセルの表示機能をオフにする(即ち、それらピクセルの発光エレメントが、タッチ・スクリーン・デバイス100のディスプレイ画面上の表示画像を形成するために発光するのを阻止する)ことによって、処理及び表示を実行するための時間の幾許かを節約することができる。更に、それら一群のピクセルの発光量を、上でステップ825に関して説明したように増大させることで、入力操作手段の底面の基準マークを検出し易くするような構成とするのもよい。
様々な構成形態のうちには、ステップ825において、入力操作手段の位置に対応した位置にある一群の発光エレメント122に対してプロセッサ145が設定の変更を施す際に、それら発光エレメント122が発する光の波長を、光検出エレメント124の高感度領域の波長に合わせるように構成したものがある。発光エレメント122が発する光の波長を変更する方法には様々なものがあり、使用する発光エレメントの特性に応じた方法を用いればよい。例えば、発光/光感応層120が、光を生成するためのバックライトを備えた液晶ディスプレイ装置の構成層であって、発光エレメント122が、その構成層の特定のピクセル位置を透過する光の透過量を制御するためのエレメントであるならば、そのバックライトは多くの場合、白色光源(例えば、白色発光ダイオード及び/または冷陰極蛍光管などの光源)である。一方、光検出エレメント124が、水素化アモルファス・シリコンを主材料としたエレメントであるならば、その光検出エレメントの高感度領域は、光スペクトル中の可視光領域の赤色端近傍部分並びに近赤外領域である。従って、これらの場合には、プロセッサ145が、発光エレメント122のうちの赤ピクセルに対応した発光エレメント122だけをオンにするように、それら発光エレメントの各々へ適切な制御信号を送出するようにすればよい。それによって、入力操作手段の底面に入射させる光を赤色光とし、その反射光を光検出エレメント124に検出させることができる。また、ディスプレイ装置が、赤色発光ダイオードと、緑色発光ダイオードと、青色発光ダイオードとで構成されたバックライトを備えたものである場合には、プロセッサ145が、それらのうちの赤色発光ダイオードだけをオンにするようにすればよく、それによって、入力操作手段に赤色光だけを入射させ、その反射光を光検出エレメント124に検出させることができる。また同様に、ディスプレイ装置が、複数の有機発光ダイオード(OLED)を備えたものである場合には、プロセッサ145が、それらOLEDの設定を変更して、それらのうちの赤色OLEDだけを発光させるようにすればよく、それによって、入力操作手段で反射した赤色光を、光検出エレメント124に検出させることができる。
様々な構成形態のうちには、(ステップ825に関連して先に説明したように)基準マークの検出を更に容易にするために発光エレメントが発する光の光量を増大させる手段として、タッチ・スクリーン・デバイス100に付加的な光源を備えるように構成したものがある(例えば複数のLEDから成るバックライトを備えたディスプレイ装置ならば、複数の付加的な光源をそれらLEDの間に配設するのもよく、また、複数のOLEDから成る半透明のバックライトを備えたディスプレイ装置ならば、複数の付加的な光源をそのバックライトの背後に配設するのもよい)。また、付加的な光源は、例えば、光検出エレメント124の高感度領域である、近赤外領域の波長の光を発するように構成したものとするのもよい。また、プロセッサ145を、入力操作手段が検出されたならばこのような付加的な光源を活性化するように構成しておくとよく、それによって、入力操作手段のその後の検出及び追跡を容易化するための付加的な光が供給されることになる。描画用の物体としては、非導電性材料で形成されたスタイラス型の様々な書込用器具が存在するが、そのような物体の検出及び追跡を実行する上では、供給する付加的な光を、光検出エレメント124の高感度領域(例えば近赤外領域)の光とすることが特に有用である。
フローチャート800に説明を戻して、続く次のステップ835では、入力操作手段で反射した反射光を計測する(例えば、発光/光感応層120を基準とした入力操作手段の位置に対応した一群の光検出エレメント124によって計測する)。ステップ840では、プロセッサ145が、計測した反射光の光強度の値に基づいて、入力操作手段の接触面に対応した領域における反射光の空間分布を取得し、更に、その入力操作手段の接触面に基準マークが設けられている場合には、その基準マークを識別する(基準マークの識別は、例えば、反射光の光強度空間分布の中の高輝度領域を識別することなどによって行なわれる)。また更に、その基準マークの特徴的なパターンに基づいて、入力操作手段の識別、及び/または、タッチ感応層110を基準とした入力操作手段の姿勢の判定、及び/または、入力操作手段の状態に関する情報の判定を行なう。
続いて、オプションのステップ845では、発光/光感応層120の複数のピクセルのうち、入力操作手段の位置に対応した一群のピクセルの設定を変更して、それらピクセルが入力操作手段に覆われた状態から脱した後のそれらピクセルの表示設定を、それらピクセルが入力操作手段に覆われた状態にあったときのそれらピクセルの表示設定とは異なったものにする。例えば、入力操作手段の種類に応じて、ピクセルの輝度と色のうちの一方もしくは両方を変更するような構成形態とするのもよい。また、図6A〜図6D及び図7A〜図7Dを参照して先に説明したように、ディスプレイ画面の表示画像を形成しているピクセルに対して、入力操作手段を用いて行なわれている描画模擬操作や消去模擬操作を反映した設定の変更を施すような構成形態とするのもよい。
ステップ850において、入力操作手段の追跡を続行する必要があると判断されたならば、制御の流れはステップ805へ戻る。一方、入力操作手段の追跡を終了して、更なるタッチ事象ないし近接事象のモニタ及び検出を停止すべきであると判断されたならば、ステップ855において処理を終了する。
以上に説明したデータの収集、処理、解析、解釈、及び表示のための様々な方法に関連する数々のステップは、標準的なプログラミング技法を用いたコンピュータ・プログラムによって実施し得るものである。また、そのコンピュータ・プログラムは、プログラマブル・コンピュータや特定用途向け集積回路などで実行可能なように構築することができ、そのようなコンピュータないし集積回路は、例えば、電子プロセッサと、データ格納システム(メモリ、及び/または、ストレージ部品など)と、少なくとも1つの入力デバイスと、少なくとも1つの出力デバイス(例えばディスプレイやプリンタなど)とを備えたものとすることができる。入力データ(例えば、静電容量結合の計測値、周囲光の光強度の計測値、及び/または、入力用物体で反射した反射光の光強度の計測値など)に、かかるコンピュータ・プログラムのプログラム・コードが適用されることによって、本明細書に記載した様々な機能が提供される。また、かかるコンピュータ・プログラムは、高水準手続き型プログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語により構築することも可能であり、また、アセンブリ言語やマシン語などで構築することも可能である。更に、それら言語は、コンパイラ言語であってもよく、インタプリタ言語であってもよい。また、かかるコンピュータ・プログラムは、コンピュータ読取り可能な格納媒体(例えばCD−ROMや磁気ディスクなど)に格納することができ、それら格納媒体は、コンピュータに読取られることによって、そのコンピュータのプロセッサに、以上に説明した様々な解析機能並びに制御機能を実行させるものである。
以上に様々な構成形態について説明したが、容易に理解されるように、それら構成形態に対しては種々の変更を加えることが可能である。そのため、特許請求の範囲の記載は、以上に説明した構成形態以外のその他の構成形態をも包含するものとなっている。

Claims (56)

  1. タッチ感応ディスプレイ・デバイスにおいて、
    実質的に平面的な出力ディスプレイ画像を生成するように構成されたディスプレイ・システムを備えており、
    静電容量式タッチ感応性検出システムを備えており、該静電容量式タッチ感応性検出システムは、出力ディスプレイ画像が表示される表示平面に対して実質的に平行な1つまたは複数の平面内に配設された1つまたは複数の電極を備えており、該静電容量式タッチ感応性検出システムは、入力操作手段と該タッチ感応ディスプレイ・デバイスとの相対位置の変化に応じて前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の静電容量が変化するように構成されており、該静電容量式タッチ感応性検出システムは、前記1つまたは複数の電極に付随する前記1つまたは複数の静電容量を表わす出力を生成するように構成されており、
    光感応性検出システムを備えており、該光感応性検出システムは、該光感応性検出システムに入射する光を検出するように、且つ、該光感応性検出システムに入射して検出された光を表わす出力を生成するように構成されており、
    該タッチ感応ディスプレイ・デバイスは、
    −前記静電容量式タッチ感応性検出システムにより生成された前記1つまたは複数の電極に付随する静電容量を表わす出力に基づいて、前記1つまたは複数の電極に付随する静電容量の変化を識別するように、且つ、
    −前記1つまたは複数の電極に付随する静電容量の識別された1つまたは複数の変化を検出するように、且つ、
    −前記静電容量の前記識別された1つまたは複数の変化が検出されることに応じて、前記光感応性検出システムのパラメータに対して適合化を施すように構成されており、前記適合化は、前記静電容量の前記識別された1つまたは複数の変化が検出されているときに前記光感応性検出システムに入射している入射光に対する影響を、前記光感応性検出システムにより生成された前記光感応性検出システムへ入射して検出されている光を表わす出力の範囲内で、容易に観察できるようにするための適合化である、
    タッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  2. 前記ディスプレイ・システムは、平面的なアレイを成すように配設されて前記出力ディスプレイ画像を生成するように構成された複数の発光エレメントを備えており、前記静電容量式タッチ感応性検出システムは、前記複数の発光エレメントの前記アレイに対して平行に延展するように配設された平面層を備えており、前記1つまたは複数の電極は、前記平面層の同一表面上に配設されており、前記平面層は、前記複数の発光エレメントから発する光の少なくとも一部を透過させるように構成されている、請求項1記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  3. タッチ感応ディスプレイ・デバイスにおいて、
    出力ディスプレイ画像を生成するように構成された複数の発光エレメントを有すると共に複数の光検出エレメントを有する発光層と、
    1つまたは複数の電極を有する静電容量式タッチ感応層と、
    前記複数の発光エレメントを駆動して出力ディスプレイ画像を生成させるための駆動回路と、
    1つまたは複数の電子処理エレメントを備えており、
    前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、
    −前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから受取る出力を識別し、
    −前記電極のうちの少なくとも1つの電極から受取る出力を識別し、
    −識別されたそれら2通りの出力のうちの少なくとも一方の出力に基づいて、該タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している入力操作手段の位置を判定するように構成されている、
    タッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  4. 前記複数の光検出エレメントは、複数のフォトダイオードを含む、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  5. 前記複数の光検出エレメントは、各々が多層型半導体デバイスとして構成された複数のエレメントを含む、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  6. 前記静電容量式タッチ感応層は、投影型静電容量式タッチ感応層を形成している、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  7. 前記複数の発光エレメントは、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に光スペクトル中の可視光領域の光を発するように構成されている、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  8. 前記複数の発光エレメントは、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に光スペクトル中の赤外線領域の光を発するように構成されている、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  9. 前記発光層は複数のピクセルに分割されており、各ピクセルは少なくとも1つの発光エレメントを備えている、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  10. 前記複数のピクセルのうちの少なくとも一部のピクセルは、少なくとも1つの光検出エレメントを備えている、請求項9記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  11. 前記静電容量式タッチ感応層は、前記1つまたは複数の電極の各々から離隔した位置に配設された共通電極を備えている、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  12. 前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に前記電極のうちの少なくとも1つの電極と前記共通電極との間の電位差の相対的変化を検出するように構成されている電子処理エレメントを含む、請求項11記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  13. 前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスの動作中に前記少なくとも1つの電極と前記共通電極との間の電位差の相対的変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている電子処理エレメントを含む、請求項12記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  14. 前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、
    前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する静電容量結合量の変化を検出し、
    前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの静電容量結合量の変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定する、
    ように構成されている電子処理エレメントを含む、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  15. 前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、
    前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから受取る出力に基づいて、前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントに入射している周囲光の光量の相対的変化を検出し、
    前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントに入射している周囲光の光量の相対的変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定する、
    ように構成されている電子処理エレメントを含む、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  16. 前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、
    前記複数の光検出エレメントのうちの特定の複数の光検出エレメントから受取る出力に基づいて、それら特定の複数の光検出エレメントに入射している周囲光の光量の相対的変化を検出し、
    入射している周囲光の光量の相対的変化が検出された前記特定の複数の光検出エレメントに基づいて、前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の表面の形状を判定する、
    ように構成されている電子処理エレメントを含む、請求項15記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  17. 前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは、
    前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の変化を検出し、
    前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の相対的変化が検出されたことの結果として前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定する、
    ように構成されている電子処理エレメントを含む、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  18. 前記発光層は複数のピクセルに分割されており、各ピクセルは少なくとも1つの発光エレメントを備えており、
    前記タッチ感応ディスプレイ・デバイスに近接している前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている前記1つまたは複数の電子処理エレメントは更に、前記電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の検出された相対的変化に基づいて、前記発光層の前記複数のピクセルのうちの前記入力操作手段に覆われているピクセルを識別するように構成されており、
    前記1つまたは複数の処理エレメントは更に、前記駆動回路を制御することによって、前記発光層の前記複数のピクセルのうちの前記入力操作手段に覆われていると判定されたピクセルに対応した発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントの発光量を増大させるように構成されている、
    請求項17記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  19. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記入力操作手段に覆われている前記発光層のピクセルのうちの少なくとも一部のピクセルに対応した光検出器を用いて光検出を行なうことによって、前記入力操作手段で反射した反射光を検出するように構成されている、請求項18記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  20. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記入力操作手段に覆われている前記発光層のピクセルに対応した反射光の光強度空間分布を計測するように構成されている、請求項19記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  21. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記反射光の前記光強度空間分布の中に存在する反射光強度ピークの空間分布を計測するように構成されている、請求項20記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  22. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記反射光強度ピークの前記空間分布に基づいて前記入力操作手段を識別するように構成されている、請求項21記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  23. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記入力操作手段に覆われている前記発光層のピクセルのうちの少なくとも一部のピクセルに対応した光検出器を用いて第1計測実行反復周波数fで複数回の光強度計測を行なうように構成され、更に、前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記入力操作手段に覆われていない前記発光層のピクセルに対応した光検出器を用いて前記第1計測実行反復周波数fより低い第2計測実行反復周波数fで複数回の光強度計測を行なうように構成されている、請求項19記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  24. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記反射光強度ピークに基づいて前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を判定するように構成されている、請求項22記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  25. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記反射光強度ピークに基づいて前記発光層に対する前記入力操作手段の姿勢を判定するように構成されている、請求項22記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  26. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記入力操作手段が前記静電容量式タッチ感応層の表面上を移動しているときに、前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を反復して判定するように構成されている、請求項24記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  27. 前記1つまたは複数の処理エレメントは、前記入力操作手段の位置の判定結果に基づいて前記発光層のピクセルの設定を変更するように、且つ、そのピクセルの設定の変更が、前記発光層の1つまたは複数のピクセルに対応した発光エレメントが透過させる光の透過光量の変更と、前記発光層の1つまたは複数のピクセルに対応した発光エレメントが生成する光の生成光量の変更との、少なくとも一方を含むように構成されている、請求項26記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  28. 前記複数のピクセルは、その各々のピクセルが少なくとも1つの光検出エレメントを備えている、請求項9記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  29. 前記複数のピクセルは、その各々のピクセルが少なくとも1つの液晶材料セルを備えている、請求項9記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  30. 前記複数の発光エレメントは、複数の有機発光ダイオードである、請求項3記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  31. 前記発光層の前記複数のピクセルの各々は、前記静電容量式タッチ感応層の前記複数の電極のうちの少なくとも1つの電極に対応している、請求項9記載のタッチ感応ディスプレイ・デバイス。
  32. 1つまたは複数の電極を有する静電容量式タッチ感応層と、複数の発光エレメントを有する発光層と、1つまたは複数の光検出エレメントとを備えたタッチ感応ディスプレイ・デバイスを動作させる方法において、
    前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の電界をモニタするステップと、
    前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の電界のモニタ結果に基づいて、前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の少なくとも1つの変化を識別するステップと、
    前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極のうちの少なくとも1つの電極に付随する少なくとも1つの電界の少なくとも1つの変化が識別されたことの結果として、前記1つまたは複数の電極に付随する電界の変化が識別されたところの前記静電容量式タッチ感応層の当該1つまたは複数の電極に基づいて、前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を判定するステップと、
    前記発光層の前記複数の発光エレメントのうちの、判定された前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置に対応した前記発光層上の配設位置に配設されている1つまたは複数の発光エレメントから発する光の強度を増大させるステップと、
    前記複数の光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントに入射している入射光に関する情報を含んでいる入力を、当該1つまたは複数の光検出エレメントから受取るステップと、
    前記1つまたは複数の光検出エレメントから受取った前記入力に基づいて、前記入力操作手段で反射した反射光をモニタするステップと、
    を含む、方法。
  33. 前記複数の発光エレメントのうちの1つまたは複数の発光エレメントから発する光の強度を増大させるステップにおいて、前記入力操作手段に覆われている前記発光層の領域を識別し、その覆われている領域に対応した発光エレメントから発する光の強度を増大させる、請求項32記載の方法。
  34. 前記発光層の前記複数の発光エレメントのうちの、判定された前記入力操作手段の位置に対応した前記発光層上の配設位置に配設されている1つまたは複数の発光エレメントから発する光の波長を変更するステップを更に含む、請求項32記載の方法。
  35. 前記入力操作手段で反射した反射光に基づいて前記入力操作手段を識別するステップを更に含む、請求項32記載の方法。
  36. 前記入力操作手段を識別するステップにおいて、前記入力操作手段で反射した反射光の反射光強度空間分布を判定し、該反射光強度空間分布の中の光強度ピーク位置を判定し、該光強度ピーク位置に基づいて前記入力操作手段を識別することを含む、請求項35記載の方法。
  37. 前記入力操作手段を識別するステップにおいて、前記反射光強度空間分布の中の1つまたは複数の光強度ピーク形状を判定し、該光強度ピーク形状に基づいて前記入力操作手段を識別することを含む、請求項36記載の方法。
  38. 前記ピーク位置に基づいて前記入力操作手段の姿勢を判定するステップを更に含む、請求項36記載の方法。
  39. 前記入力操作手段が前記静電容量式タッチ感応層に対して相対的に移動しているときに前記静電容量式タッチ感応層の前記1つまたは複数の電極に付随する1つまたは複数の電界をモニタして前記入力操作手段の位置を判定することを反復して実行するステップを更に含む、請求項32記載の方法。
  40. 前記発光層は複数のピクセルに分割されており、前記入力操作手段に覆われている1つまたは複数のピクセルを識別し、前記入力操作手段の素性に基づいて、前記入力操作手段に覆われているピクセルのうちの1つまたは複数のピクセルの設定を変更するステップを更に含む、請求項37記載の方法。
  41. 前記入力操作手段に覆われているピクセルのうちの1つまたは複数のピクセルの設定を変更するステップにおいて、前記入力操作手段に覆われていたピクセルが覆われていない状態になったならば、それらピクセルのうちの1つまたは複数のピクセルが発している光の波長と強度との少なくとも一方の設定を変更することを含む、請求項40記載の方法。
  42. 前記光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから入力を受取り前記入力操作手段で反射した反射光をモニタすることを反復して実行し、その際に、入力操作手段に覆われている前記発光層の領域に対応した1つまたは複数の光検出エレメントからは第1反復周波数fで反復して入力を受取り、前記入力操作手段に覆われていない前記発光層の領域に対応した1つまたは複数の光検出エレメントからは前記第1反復周波数fより低い第2反復周波数fで反復して入力を受取るステップを更に含む、請求項33記載の方法。
  43. 前記光検出エレメントのうちの1つまたは複数の光検出エレメントから受取った前記入力に基づいて前記発光層を基準とした前記入力操作手段の位置を判定するステップを更に含む、請求項36記載の方法。
  44. ディスプレイ・デバイスにおいて、
    複数の発光エレメントと複数の光検出エレメントとを備えたディスプレイ装置と、
    前記複数の発光エレメントから発する光を透過させるように構成されたタッチ感応センサ層と、
    前記ディスプレイ装置と前記タッチ感応センサ層とに接続された電子処理エレメントとを備え、
    前記電子処理エレメントが、
    −前記タッチ感応センサ層から入力を受取り、
    −前記タッチ感応センサ層から受取った前記入力に基づいて、該ディスプレイ・デバイスに近接している入力操作手段の位置を判定し、
    −前記入力操作手段の位置に基づいて、前記ディスプレイ装置の動作パラメータを変更するように構成されている、
    ディスプレイ・デバイス。
  45. 前記タッチ感応センサは投影型静電容量センサである、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  46. 前記タッチ感応センサは抵抗膜式タッチ感応センサである、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  47. 前記タッチ感応センサは表面型静電容量センサである、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  48. 前記タッチ感応センサは、導波層を備え、物体が該タッチ感応センサに接触したときに前記導波層から漏出する光を計測することによってその物体の接触を検出するように構成されたセンサである、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  49. 前記動作パラメータの変更は、前記複数の発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントが発する光の波長を変更することを含む、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  50. 前記動作パラメータの変更は、前記複数の発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントが発する光の強度を変更することを含む、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  51. 前記動作パラメータの変更は、前記ディスプレイ装置の1つまたは複数の付加的な発光エレメントを活性化することを含む、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  52. 前記電子処理エレメントは更に、
    −前記ディスプレイ装置のうちの前記入力操作手段に覆われている部分の領域である覆域を判定し、
    −前記覆域内に配設されている前記発光エレメントのうちの少なくとも一部の発光エレメントが発する光を前記入力操作手段に入射させ、
    −前記入力操作手段で反射した反射光を、前記覆域内に配設されている前記光検出エレメントのうちの少なくとも一部の光検出エレメントを用いて計測するように構成されている、
    請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  53. 前記電子処理エレメントは更に、前記入力操作手段で反射した反射光の空間分布を計測し、その空間分布に基づいて前記入力操作手段を識別するように構成されている、請求項52記載のディスプレイ・デバイス。
  54. 前記動作パラメータの変更は、前記覆域内に配設されている前記光検出エレメントのうちの少なくとも一部の光検出エレメントにおける計測反復速度と計測積分時間の少なくとも一方を変更することを含む、請求項52記載のディスプレイ・デバイス。
  55. 前記入力は、前記タッチ感応センサ層の1つまたは複数のセンサ層に付随する静電容量結合量の変化に関する情報を含んでいる少なくとも1つの電気信号から成る、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
  56. 前記入力は、前記タッチ感応センサ層の1つまたは複数のセンサ層に付随する電界の変化に関する情報を含んでいる少なくとも1つの電気信号から成る、請求項44記載のディスプレイ・デバイス。
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