JP2012515391A - 無人外郭警備システムの侵入感知網及びその織機 - Google Patents

無人外郭警備システムの侵入感知網及びその織機 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は無人外郭警備システムに用いられる侵入感知装置に係り、さらに詳しくは、ほつれ難くて現場に設置し易い構造の侵入感知網とそれを製織する織機に関する。
【解決手段】本発明は、全体が単一本の感知線により製織され、所定の製織パターンが繰り返し形成される侵入感知網において、前記所定の製織パターンは、支持線と、前記支持線の一方の端部から始まって他方の端部で終わり、前記支持線が一方側の全頂点を繋ぎ合わせている千鳥状の線と、前記千鳥状の他方側の全頂点を繋ぎ合わせる他の支持線と、前記他の支持線を基準に前記千鳥状と対称的に形成される他の千鳥状の線と、から構成され、前記千鳥状の線と前記他の千鳥状の線とが遭遇する個所においてこれらの各々の線に相当する前記2本の感知線が相互に交絡している侵入感知網を提供する。また、本発明は、回転可能な筒状部と、前記筒状部を回転させる駆動手段と、を有する侵入感知網用織機において、前記筒状部には、突出する多数のピン列が周縁に沿って多数配設され、前記多数のピン列は、多数のピンが一列に配列される一列目と、前記一列目と所定の間隔をあけて隣り合い、前記一列目のピンとピンとの間の各領域と向かい合う個所にピンが配置される2列目とが互い違いに繰り返し形成される侵入感知網用織機を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は無人外郭警備システムに用いられる侵入感知装置に係り、さらに詳しくは、ほつれ難くて現場に設置し易い構造の侵入感知網とそれを製織する織機に関する。
軍隊、空港、発電所、収容施設などの施設物は、敵の浸透や外部人の侵入または内部者の脱出時に国の安寧を保証し得ず、しかも、社会公共に膨大な損失をもたらす。このため、侵入や脱出を源泉的に封鎖するための警戒施設が必須となっている。この種の警戒施設として、図1に示すように、鉄網製の警戒フェンスが頻繁に設置されているが、単に警戒フェンスだけではフェンスの乗り越えや切断による侵入などを感知して措置を執ることが困難である。このため、前記警戒フェンスに別途のシステムを設けて、誰かが侵入などを試みたときにこれを検知する侵入感知システムが開発されて現在商用レベルに至っている。
侵入感知システムとしては、監視カメラ、熱線感知、光ファイバなどの感知方式が多用されているが、中でも、光ファイバをセンサーとして用いる方式が汎用されている。これは、警戒が求められる個所の警戒フェンスに侵入有無を感知するために製織される網目状の光ファイバ網を取設して、誰かが侵入を試みたときにこれを感知する方式である。同方式は、図2に示すように、光ファイバ同士を単に交絡させて光ファイバ網を製織した後にこれを既存のフェンスの支柱120に取り付け、入力制御部100が所定の光信号を光ファイバ網130に入力すれば、出力制御部110は前記光ファイバ網130を通った光信号を受け取る。侵入者が光ファイバ網130を拡開したり切断すれば、光信号の変化が発生するため、この光信号の変化を感知して外部から誰かが侵入を試みたかどうかを検知し、それに見合う措置を執る。
上述した光ファイバ網130は、外部から誰かが侵入を試みたときに極めて敏感に反応するため、外部から誰かが光ファイバ網130を拡開して入り込むことが相当困難であるという特徴があるものの、風や降雨などの自然現象、動物の衝突などにも敏感に反応してしまう結果、侵入有無の誤判を招いていた。また、前記光ファイバ網を警戒フェンスなどに取り付けるに当たっては、網の周縁部を別の縛付手段により柵の支柱に縛り付けるような方式を採用していたため、前記縛付手段を切断して誰かが侵入してくることが懸念される。一方、前記別の縛付手段を使用しない場合には、生産工場で製織された光ファイバ網を警戒フェンスの支柱に縛り付ける作業が決して容易ではない。これは、光ファイバ網を構成する光ファイバを警戒フェンスの支柱に巻き付けるためには、警戒フェンスの設置と共に、光ファイバ網の配設または既存の警戒フェンスの再設置を行うことを余儀なくされるためである。したがって、このような設置作業に多大な手間がかかり、光ファイバに可撓性がないため強固に設置し得ないという不都合がある。
本発明は上述した問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、侵入有無を誤判する恐れがなく、しかも、ほつれ難い侵入感知網とそれを製織する織機を提供することである。
また、本発明の他の目的は、現場に設置し易い侵入感知網とそれを製織する織機を提供することである。
上述した目的を達成するために、本発明は、全体が単一本の感知線により製織され、所定の製織パターンが繰り返し形成される侵入感知網において、前記所定の製織パターンは、支持線と、前記支持線の一方の端部から始まって他方の端部で終わり、前記支持線が一方側の全頂点を繋ぎ合わせている千鳥状の線と、前記千鳥状の他方側の全頂点を繋ぎ合わせる他の支持線と、前記他の支持線を基準に前記千鳥状と対称的に形成される他の千鳥状の線と、から構成され、前記千鳥状の線と前記他の千鳥状の線とが遭遇する個所においてこれらの各々の線に相当する前記2本の感知線が相互に交絡している侵入感知網を提供する。
本発明による侵入感知網において、前記千鳥状の線と前記他の千鳥状の線とが遭遇する個所において、これらの各々の線に相当する前記2本の感知線は、前記支持線若しくは前記他の支持線と交絡するが、一方側から突き上げて他方側から押し付けることにより前記支持線若しくは前記他の支持線に屈曲が生じるように交絡して、織り上げられた侵入感知網が拡開されることが防がれる。
本発明による侵入感知網において、前記侵入感知網には、織り始め部の余剰感知線及び織り終わり部の余剰感知線がさらに形成されている。
また、本発明による侵入感知網において、前記侵入感知網の周縁には多数の固定具が周設され、前記固定具には中心軸の方向が互いに同方向ではない貫通孔及び感知線固定孔が貫設され、前記感知線固定孔には、感知線が外部から通されて前記感知線固定孔に係止される切欠部が形成され、前記感知線固定孔には、前記千鳥状の線及び前記他の千鳥状の線に相当する感知線のうちの1本以上が通されている。
さらに、本発明による侵入感知網において、前記感知線は、前記侵入感知網の周縁を綴じ込みつつ前記多数の固定具の前記貫通孔に順次に通される。
さらに、本発明による侵入感知網において、前記貫通孔は、前記感知線固定孔よりもさらに侵入感知網の中心を向く側に配設される。
さらに、本発明による侵入感知網において、前記貫通孔及び前記感知線固定孔は、その中心軸の方向が互いに直交する方向である。
さらに、本発明による侵入感知網において、前記侵入感知網の周縁の内側における前記千鳥状の線と前記他の千鳥状の線との遭遇個所には、これらの各々の線に相当する前記感知線と、前記支持線若しくは前記他の支持線に相当する感知線とを一緒に固定するクリップが配設される。
さらに、本発明による侵入感知網において、前記感知線は、同軸ケーブルである。
また、本発明は、中心軸の方向が同方向ではない第1の孔及び第2の孔が貫設され、前記第2の孔から外端部までひび割れている切欠部が形成された固定具を用いて単一本の感知線により製織する侵入感知網の製織方法において、一列の固定具を配列する第1のステップと、前記配列された固定具のうち最初の固定具の第2の孔に感知線が通され、前記感知線が第1の千鳥状に形成されるが、前記固定具の第2の孔に順次に通されつつ前記固定具は前記第1の千鳥状の一方側の頂点部に位置するように製織する第2のステップと、前記第2のステップの固定具のうち前記感知線が最後に通された固定具と向かい合う個所に固定具をさらに配設し、前記感知線をその固定具の第2の孔に通す第3のステップと、前記第1の千鳥状の他方側の各頂点の近傍で頂点を形成する両線の間に感知線が通されるが、前記両線の上から下へ通されるものと、下から上へ通されるものとが交互に前記他方側の各頂点を一つずつ移動しつつ第1の中心線を形成する第4のステップと、前記最初の固定具と向かい合う個所に前記固定具をさらに配設し、その固定具及び前記最初の固定具の各々の第2の孔に感知線を通させ、前記第1の中心線を基準に前記第2のステップにおいて形成された第1の千鳥状の線と対称的に形成されるが、前記第1の中心線との遭遇個所では前記第1の千鳥状の他方側の頂点を形成する線と前記第1の中心線を交絡させる第2の千鳥状の線を形成する第5のステップと、前記第1の中心線と遭遇しない側にある前記第2の千鳥状の頂点でその頂点を形成する両線の間に感知線が上から下へ通されるものと、下から上へ通されるものとが交互に繰り返されて第2の中心線を形成する第6のステップと、を含む侵入感知網の製織方法を提供する。
前記侵入感知網の製織方法において、前記固定具は、前記第1の孔が製織される侵入感知網の内側を向くように配置される。
また、前記侵入感知網の製織方法において、前記第1のステップにおいて配列する一列の固定具の数は、偶数である。
さらに、本発明は、回転可能な筒状部と、前記筒状部を回転させる駆動手段と、を有する侵入感知網用織機において、前記筒状部には、突出する多数のピン列が周縁に沿って多数配設され、前記多数のピン列は、多数のピンが一列に配列される一列目と、前記一列目と所定の間隔をあけて隣り合い、前記一列目のピンとピンとの間の各領域と向かい合う個所にピンが配置される2列目とが互い違いに繰り返し形成される侵入感知網用織機を提供する。
前記侵入感知網用織機において、前記筒状部に形成された多数のピン同士の間隔がいずれも等間隔であり、前記多数の列同士の間隔もいずれも等間隔である。
また、前記侵入感知網用織機において、前記2列目のピンは、前記一列目の隣設するピンとピンとの間の途中部に対応する個所に配置される、請求項13又は請求項14に記載の侵入感知網用織機。
さらに、前記侵入感知網用織機には、前記筒状部につれ回転しつつ、前記筒状部により製織される侵入感知網を巻き取る巻取棒がさらに配設されている。
さらに、前記侵入感知網用織機において、前記筒状部は、その周縁に沿って配設された多数のピン支持棒によりその形状が形成され、前記ピンは前記ピン支持棒に突設されている。
本発明により製織される侵入感知網によれば、下記の効果が得られる。
まず、第一に、千鳥状の両感知線及び中心線が交絡している構造を有することから、ほつれ難い。また、製織される網を拡開し得ず、侵入感知網を毀損しなければ侵入することができない。このため、誰かが侵入を試みたときにこれを完璧に感知することができる。
第二に、現場での設置時に余剰感知線が通される孔(貫通孔)が形成された固定具と、現場での設置作業に必要とされる余剰感知線が形成されていることから、現場での設置作業が極めて簡単になる。
第三に、全体の侵入感知網が単一本の感知線により連続しているにも拘わらず、侵入感知網の周縁に沿って配設された固定具の孔に余剰感知線が通されて既存の警戒フェンスの支柱に縛り付けられる。これにより、異常信号の発生なしでは、既存の警戒施設物(フェンス)から取り外すことができず、既存の警戒施設物(フェンス)に隙間なく取り付ければよいため、確実な侵入感知効果が得られる。
最後に、全体の侵入感知網が単一本の感知線により連続しており、出来上がった網が拡開されない構造を有することから、感知線の切断による信号の遮断有無のみを感知すればよい。これにより、動物の接触、突風などの外部の衝撃による誤判の心配がない。
また、本発明による織機によれば、下記の効果が得られる。
上述した侵入感知網が出来上がるまで全体的な構造を維持することから、一層効率よい作業を行うことが可能となる。これにより、前記侵入感知網の製織作業を簡単に且つ効率よく行うことができる。
さらに、侵入感知網の設置高さ及び長さに応じて適切にその寸法を調節して製織し得ることから、ユーザーのニーズに合う各種の寸法の侵入感知網を製織することが可能となる。
従来の警戒フェンスを示す図 従来の光感知網を用いた侵入感知装置を示す図 本発明による侵入感知網を示す概略図 本発明による侵入感知網の製織方法を詳細に示す図 本発明による侵入感知網の製織方法を詳細に示す図 本発明による侵入感知網の製織方法を詳細に示す図 本発明による侵入感知網の製織方法を詳細に示す図 本発明による侵入感知網に配設される固定具を示す図 本発明による侵入感知網に配設されるクリップを示す図 本発明による侵入感知網を織機により製織した後に繰り広げた様子を示す図 本発明による侵入感知網を製織する織機の正面図 本発明による侵入感知網を製織する織機の正面図
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面に基づき詳述する。
図3は、本発明による侵入感知網10を示す概略図である。
本発明の侵入感知網10は、図1に示す警戒フェンスなどに取り付けて、誰かが侵入を試みたときに発生する侵入感知網10の切断または取外によって侵入者の侵入有無を感知するためのものである。本発明による侵入感知網10は、図1に示す警戒フェンスなどの警戒施設物に取り付けるものであり、その上部、下部または地中部の寸法に合わせて侵入感知網10を製織し、製織された侵入感知網10を順次に取り付ける。このため、本発明による侵入感知網やシステムの切断若しくは毀損なしでは、前記警戒施設物を介して侵入などすることはできない。前記警戒施設物には、警戒作業の便宜のために、長手方向に沿って所定の長さ単位、例えば、30メートルの長さ単位で侵入感知網を順次に取り付けていく。このようにして取り付けた侵入感知網10が切断されると、感知信号の変化が起こるが、感知器40はこの変化を感知し、各感知器40において感知された信号は通信手段により中央管制センターに送られる。中央官製センターでは、各区域別の監視カメラを用いた状況確認、警戒兵の派遣、非常状況発生の通知など適切な措置を執る。
図3に示す侵入感知網10は、織り始め部の余剰感知線11から織り終わり部の余剰感知線12が途切れることなく単一本の感知線15により製織されている。前記侵入感知網は、所定の製織パターンが繰り返し形成されるように製織される、図3に示すように、製織される侵入感知網は全体的に矩形を呈し、前記侵入感知網の外周には縛付部13が多数形成される。
前記所定の製織パターンは、支持線16と、その支持線の一方の端部から始まって他方の端部で終わり、前記支持線が一方側の全頂点を繋ぎ合わせている千鳥状の線17と、その千鳥状の他方側の全頂点を繋ぎ合わせる他の支持線18と、前記他の支持線18を基準に前記千鳥状と対称的に形成される他の千鳥状の線19と、から構成される。
前記織り始め部の余剰感知線11及び織り終わり部の余剰感知線12は、製織後に残された余剰感知線であり、感知信号の入力部及び出力部の役目を果たすように感知器40に接続され、感知器40において感知された信号は中央管制センターに通信網を介して送られる。前記侵入感知網10は感知線15により製織され、このとき、感知線15は同軸ケーブルであることが好ましい。前記同軸ケーブルは、風や動物による衝撃にあまりにも敏感に反応していた光感知線の欠点を補うためのものであり、1本の中心導体と、これを取り囲んでいる外部の筒状導体と、を組み合わせてなる。前記同軸ケーブルは、単なる衝撃や外部の撹乱信号による影響をあまり受けず、切断時に感知信号が発生し、後述する製織パターンに綴じ込まれることから、製織される侵入感知網に隙間が空くことが防がれる。
前記侵入感知網を同軸ケーブルにより製織する場合、上述したように、織り始め部の余剰感知線11及び織り終わり部の余剰感知線12が両方とも感知器40に引き込まれることから、中心導体を用いて感知信号を送ることができる。また、たとえ、前記織り始め部の余剰感知線11及び織り終わり部の余剰感知線12のうちのどちらか1本のみが感知器40に引き込まれ、もう1本は端部の中心導体と外部の筒状導体を電気的に接合して構成しても、中心導体及び外部の筒状導体を介して全体の感知網に信号が入力及び出力される。
図面符号13は、侵入感知網10が織り終わった後、現場の警戒施設に侵入感知網10を取り付ける場合に、網目部14と警戒施設の支柱や鉄網とを縛り合わせる個所である。このため、侵入感知網10を生産工場で製織するときには、現場での警戒施設への取り付けのために、織り始め部の余剰感知線11や織り終わり部の余剰感知線12が余るように製織する。前記網目部14は、侵入感知網の周縁に沿って多数配設されており、各網目部には図8に示す固定具20が配設されて、前記織り始め部の余剰感知線11や織り終わり部の余剰感知線12による警戒施設物への取り付け作業が容易に行われる。
図4から図6は、本発明による侵入感知網の製織方法を詳細に示す図である。
まず、図4に示すように、1行目line1にはピン22が並んで配列されており、その次行である2行目line2には1行目のピンとピンとの間に対応する個所にピン22が配設されている。本発明による侵入感知網を製織する織機の筒状体50には、その周縁に沿って上述した行が交互に繰り返し形成されている。上述したピン組は、筒状体50ではなく、平面上に配設されてもよいが、侵入感知網を数十メートルまで製織せねばならないため、平面上よりは、筒状体の表面にピンを配設して筒状体50を回転させつつ製織することが好ましい。
前記ピン22列のうち製織される侵入感知網10の周縁に位置するピンには固定具20が配設される。前記固定具20の詳細な構成は図8に示してあり、前記固定具20は、固定具20の貫通孔23にピン22が嵌り込んで筒状体に配設される。前記固定具20には、前記ピンが嵌り込む貫通孔23に加えて、その中心軸の方向が前記貫通孔の中心軸の方向と同方向ではない(好ましくは、直交する)方向に別設された感知線固定孔24が穿設される。前記感知線固定孔24の一方側には、図8に示すように、切欠部25が形成されている。前記感知線固定孔24に感知線(例えば、同軸ケーブル)を差し込むときには、前記切欠部25を拡開させて感知線固定孔24中に感知線を差し込んで感知線を前記感知線固定孔24に引っ掛ける。
まず、図4の上図に示すように、織り始め部の余剰感知線11を1行目line1の最初の固定具20aの感知線固定孔24に通させ、2行目line2の最初のピン22aに絡み付ける。次いで、前記織り始め部の余剰感知線11を固定具20bの感知線固定孔24に通させて2行目line2の第2のピン22bに絡み付けるといった方式で作業を行い続けて、1行目line1及び3行目line3の最右側ピンに配設された固定具の各感知線固定孔24に順次に通させる。
次いで、図4の中図に示すように、作業中の感知線15a及び余剰感知線15bが一緒に矢印の方向に移動する。このとき、最初のピン22cが配設された交差点では既設の千鳥状感知線を下から上へ通させ(丸で囲んだ図を参照)、その後、ピン22d近傍では上から下へ通させ(丸で囲んだ図を参照)、次いで、ピン22eでは下から上へ通させるといったような作業を繰り返し行う。
次いで、図4の下図に示すように、左側まで移動した作業中の感知線15a及び余剰感知線15bは左側の固定具20a及び固定具20fの感知線固定孔24に各々絡み付ける。このとき、前記作業中の感知線15a及び余剰感知線15bを前記固定具に絡み付けるときには、同図に示すように、1回捻った後に両固定具に絡み付ける。
上述した作業が終わると、作業中の感知線15aは千鳥状の各頂点を繋ぎ合わせる中心線となる。次いで、図5の上図に示すように、余剰感知線15bを3行目line3のピン22f及びピン22gに順次に絡み付ける作業を行う。このとき、ピン22f及びピン22gに余剰感知線15bを絡み付ける作業は、図5の中図の拡大図に示すような構造が形成されるように行う。すなわち、最初は中心線の上から余剰感知線15bを引っ張ってピン22fに絡み付け、次回は余剰感知線15bを中心線の下から引っ張ってピン22gに絡み付けるといった方式で交互に作業が行われる。これにより、千鳥状の感知線と他の千鳥状の感知線とが交絡し、しかも、中心線とも交絡している形状が得られる。また、本発明による製織パターンは、前記ピン22j、22k、...の近傍で千鳥状の感知線が中心線の一方側を突き上げ、他方側は押し付けているような構造に形成される。このため、前記ピン22j、22k、...の近傍で中心線に屈曲を生じさせる製織パターンが得られる。換言すると、図5の中図における丸で囲んだ2つの拡大図(ピン22j、22k近傍の製織状態)を参照したとき、ピン22j近傍の拡大図では、千鳥状の両感知線が中心線の左側で上部を通っているため、中心線が押し付けられている。また、中心線の右側では、千鳥状の両感知線が中心線の下部を通っているため、中心線を突き上げている。このため、中心線には、ピン22jの近傍で上下屈曲が生じる。
一方、ピン22k近傍の拡大図において、千鳥状の両感知線により中心線の右側が押し付けられ、左側が突き上げられることにより、中心線に上下に屈曲が生じている。
このような中心線の屈曲により、ピン22j、22k...の近傍で交絡している千鳥状の感知線が中心線に沿って左右に滑り難い構造となる。このため、本発明による侵入感知網は、侵入のために侵入感知網を拡開し難い構造となる。
上述した製織パターンは、1行目line1の左右に配置される固定具20a、20b、20c、...が偶数である場合に得られる製織パターンである。もし、固定具が奇数である場合には、上述したような中心線に屈曲はなく、両千鳥状の感知線同士が交絡して中心線とも交絡している図7の拡大図に示す製織パターンのみが得られる。
前記作業後には、図5の下図に示すように、作業中の感知線を3行目line3の最右側の固定具20gに絡み付ける。この後、さらに作業中の感知線15c及び余剰感知線15dが作られ、前記作業中の感知線15c及び余剰感知線15dが矢印の方向に移動して感知線同士の交絡部(ピン配設部)では上から下へ、また、下から上へ(拡大図参照)交互に通されるといった方式で順次に作業が行われる。
続けて、感知線15が3行目line3の最左側の固定具20hの感知線固定孔24に通される。次いで、余剰感知線15dが4行目line4の最初のピン22h及びその次のピン22iに順次に絡み付けられる。ここで、ピンに感知線を絡み付ける際にも、図6の上図の拡大図に示す製織パターンが得られるように前記余剰感知線15dを中心線の下から引っ張って絡み付け、次いで、中心線の上から引っ張って絡み付けるといった方式で交互に作業が行われ、4行目line4の全ピンに感知線を絡み付けることなる。
上述したように、4行目line4の全ピンに感知線を絡み付けた後には、感知線を3行目line3の固定具20i及び5行目line5の固定具20jの感知線固定孔24に通させる。
この後、作業中の感知線及び余剰感知線を矢印の方向に移動してさらに図4の中図に示す作業を行い、これにより、上述した作業が繰り返し行われる。
このようにして所望の長さの感知網が製織された後には、仕上げ作業を行う。すなわち、図6の下図に示すように、最後行の全ピンに固定具20を配置し、感知線をピンの代わりに固定具20の感知線固定孔24に絡み付け、最後の固定具に通された感知線は余剰感知線12として使われるために適正長さだけ残される。
前記余剰感知線は、さらに後述する周縁に沿って配設された固定具20の貫通孔23に通させる作業を行う必要があり、且つ、現場で周縁部に沿って縛付部13を形成する作業が行われるため、約30メートルの長さの侵入感知網の場合に、後述する作業を考慮して、120メートル以上の余剰長さを有することが好ましい。
図9は、本発明による侵入感知網10内の感知線同士の交絡部に配設されるクリップを示す図である。
図4から図6に示すピン、例えば、ピン22a、ピン22bなどの個所に生じる感知線同士の交絡部は、たとえ前記ピンから侵入感知網の全体が外れても、感知線同士が交絡しているため、ほつれたり絡み合ったりすることがない。ところが、前記交絡部の位置及び形状の安定化を図るために、クリップ30を配設してもよい。
前記クリップ30は、真ん中に穴31が形成された板状体であり、一方側にひび割れ部32が形成されているため、前記感知線同士の交絡部で交絡している感知線を前記ひび割れ部32を介してクリップの穴31に係止する。このとき、前記穴31の直径が大きくないため、感知線を無理やりに係止すれば締め付けられてしまうため、動かないように固定するのである。
図10は、本発明による侵入感知網10を織機により製織した後に繰り広げた様子を示す図である。
この繰り広げられた侵入感知網10に対して検査を行う。次いで、その状態で、現場で余剰感知線11、12により前記各固定具の貫通孔23と警戒施設物の支柱とを縛り合わせる作業を行うことにより、侵入感知網10を取り付ける。一方、より好ましくは、侵入感知網の全般的な形状を維持する共に、ほつれ難くて一層強固な感知網を得るために、前記余剰感知線11、12を侵入感知網の周縁に沿って形成された固定具の貫通孔23に通させる仕上げ作業を行うことが好ましい。
この仕上げ作業は、1本の余剰感知線12を固定具21bから固定具21まで周縁に沿って順次に貫通孔23(製織作業時にピンが嵌り込んでいた孔)に通させることにより行われる。前記貫通孔23を通させるときには、上から下へ通させ、下から上へ通させる作業を交互に行う。最後の固定具21kの貫通孔23に通させた後には、これまでとは逆方向に沿って上述した作業を繰り返し行う。このため、前記余剰感知線12は既に通ってきた貫通孔23を逆方向からもう一度通ることとなる。
また、同様に、もう1本の余剰感知線11を、周縁に沿って配設された固定具21lから固定具21aまで順次に貫通孔23に上から下へ通させ、次の固定具では下から上へ通させるといった方式で固定具を移動しつつ交互に行う。この作業が終わって最後の固定具21aの貫通孔23に織り始め部の余剰感知線11を通させた後には、これまでとは逆方向に沿ってもう一度同じ作業を行う。
これにより、固定具の貫通孔23は、上から下へ通された余剰感知線と、下から上へ通された余剰感知線が配設されている状態となる。また、このような製織パターンを有することにより、前記余剰感知線は、製織中に周縁部に集まる環状の感知線がほつれ難いように環状の感知線を受け止める役割を果たす。例えば、図6の中図に示す固定具20iに集まっている3本の環状の感知線に対して、余剰感知線が固定具20iの貫通孔23に上から下へ通され、次回には下から上へ通された状態で配設される。これにより、前記3本の環状の感知線がほつれ難い製織パターンが得られる。このとき、固定具20の貫通孔23は、3本の環状の感知線が交絡している内側(製織される侵入感知網の内側を向く方向;固定具20iの図示の孔位置を参照すること)に位置していることに留意されたい。
この後に、生産工場での侵入感知網が出来上がり、次いで、残された余剰感知線により現場での設置作業が行われる。固定具21bから固定具21kに至るまで、及び固定具21lから固定具21aに至るまでの余剰感知線の通過作業は、周縁に沿って時計回り方向及び反時計回り方向のうちのいずれかの方向に行われても構わなく、全周縁に亘って半分ずつ作業が行われればよい。このようにして製織される侵入感知網はほつれ難く、しかも、感知網に隙間が空き難い構造となる。
警戒フェンスなどの警戒施設物が設置された現場で前記製織される侵入感知網10を取り付ける作業を行うときには、取り付け位置に前記侵入感知網10を載せてから、その周縁部に沿って余剰感知線11、12により警戒施設物の支柱と固定具20の貫通孔23とを縛り合わせる作業を順次に行う。侵入感知網10の周縁部のうち感知線が集まる個所14には、上述したように、固定具20が配設されている。
図3に侵入感知網10の設置方法が簡略に示してある。同図に示すように、前記固定具20の貫通孔23と警戒施設物の支柱とを縛り合わせる縛付部13が侵入感知網10の周縁に沿って配設された固定具の数に見合う分だけ形成されることにより、前記侵入感知網10が警戒施設物に取り付けられる。
前記侵入感知網10へと取り付け後には、前記余剰感知線11、12は感知器40に接続されて感知線の切断などによる感知線の信号変化が感知される。前記感知線が同軸ケーブルのように内部が複線よりなるケーブルである場合、余剰感知線11、12が両方とも感知器に引き込まれる必要はなく、1本の感知線のみ感知器に接続され、もう1本の感知線はケーブル内部の複線が互いに電気的に接続されるように構成してもよい。
一方、図11及び図12は、前記侵入感知網10を製織する織機を示している。
織機の胴体をなす基台80は、全部品を支持する胴体の役割を果たし、且つ、侵入感知網10が製織される筒状体50を軸受65により回転可能に支持している。
前記筒状体50の一方の側には歯車63が前記筒状体50の軸に噛合している。前記歯車63は、駆動モーター60の回転軸に噛合する歯車61と鎖62により噛合して、駆動モーター60の回転につれて筒状体が回転するように構成されている。
筒状体50により侵入感知網10を製織する作業は、ピンが一列に配列された行単位で行われているため、1行目または2行目の作業が終わる度に筒状体50が適正間隔だけ回転することが好ましい。このため、前記駆動モーター60としてはステップモーターを使用することが好ましい。なお、筒状体50の回転時点は、作業者がモータースイッチ69を一回押す度に駆動モーターが起動して筒状体50が所定量ずつ回転されるようにする。
前記筒状体には、図11に示すように、表面に突出する多数のピン列が周縁に沿って多数配設され、多数のピンが一列に配列される。また、前記一列のピンとピンとの間の領域と向かい合う個所にその次の例の各ピンを配設し、これらの列及び列が互い違いに繰り返し形成される(図11の筒状体のピンの配置を参照すること)。
前記筒状部に形成された多数のピン同士の間隔と、前記多数の列同士の間隔はいずれも等間隔であり、一つの列は、その隣り合う列のピンとピンとの間の途中部と対応する個所にピンが配置されることが好ましい。
また、前記筒状体を形成するに当たって、ドラム体からなる筒状体を成形してその表面に前記多数のピンを突設してもよい。ところが、織機による侵入感知網の製織が容易に行われるように、一つのピン列が形成されているピン支持棒51を両円板体52、53の間に介装するが、その円板体52、53の周縁に沿って多数配設することにより、筒状体の形状を得られる。この製作方法によれば、ドラム体の表面にピンを固定するといった面倒な作業を行わなくてもよい。
前記織機により製織される侵入感知網10の幅は、前記筒状体により製織される幅によって決定される。このため、必要に応じて、適正数の固定具20をピン22に配設した後、製織作業を行うことにより、製織される侵入感知網10の幅を調節することが可能である。
一方、前記駆動モーターが運転されない非常時に備えて、手動式回転器64が筒状体50の軸に配設されている。
また、筒状体50の他方の側には作業区間表示器67が筒状体の軸と連動するように配設される。さらに、前記作業区間表示器67には作業終了警報器68が接続されて、筒状体50の回転量、換算された侵入感知網の長さなど作業の進み具合を表示し、設定された終了時点、例えば、設定された長さに達したタイミングで警報を鳴らすことにより、作業が終わる。
このような構成を有する織機により製織作業が行われるときには、筒状体50の作業速度に応じて所定量ずつ回転しつつ、上述した製織方式により侵入感知網10が製織される。製織作業が行われ続くことにより、侵入感知網10の長さが次第に増大すれば、筒状体50の周縁を製織される侵入感知網10が乗り越える。この後、後側に乗り越えられた侵入感知網10は、所定の個所に達すると、筒状体の回転につれて自ずと筒状体50から外れる。この工程は、外れた侵入感知網10が、筒状体と隣り合って筒状体50の回転と連動する別途の巻取棒70に巻き取られるように構成されているために可能となる。このような作用は、侵入感知網10が所定の長さ以上に製織された後に、筒状体50の1行目line1に配設された固定具20を前記巻取棒70のピン74に各々絡み付け、前記巻取棒70が回転しつつ侵入感知網10を巻き取ることにより行われる。そして、筒状体50により製織される侵入感知網10は、筒状体50の周縁に沿って所定の角度以上回転した状態でピンから自ずと外れる。
一方、前記筒状体50の軸の端部には連結歯車66が配設される。その連結歯車66は、出来上がった侵入感知網10を巻き取る巻取棒70とベルト若しくは鎖により連結されて、前記筒状体50の回転と巻取棒70の回転とを連動させる。
しかしながら、製織される侵入感知網10が筒状体50から外れる長さと、巻取棒70に巻き取られる長さとが一致せず、巻取棒に巻き取られる侵入感知網10が増大するにつれて巻取棒の総直径が次第に拡径するため、両者の回転比を作業の進み具合に応じて異ならせる必要がある(巻取棒の回転量は、製織作業が行われるにつれて巻き取られる侵入感知網が増大してその直径が拡径するため、次第に減らす必要がある)。このため、制御装置を別設して筒状体50の回転速度及び回転量に応じてその速度を異ならせるように設定しておくか、あるいは、変速歯車71を配設して作業の進み具合に応じて巻取棒70の回転速度を遅らせる。
巻取棒70に巻き取られた侵入感知網10は、織り終わった後に適正長さを持つ別の棒体75に再び巻き取られる。侵入感知網10が巻き取られた棒体75は他の場所に移した後に繰り広げて検査作業や仕上げ作業を行い、場合によっては、直ちに設置現場まで運んで警戒施設物に侵入感知網10を取り付ける。
本発明は、外部人の侵入を防止するめのセキュリティ施設に設置する無人外郭警備システムの侵入感知網及びその織機に関するものである。本発明によれば、確実なフェンスの乗越え検知効果が発揮されることから、軍隊、収監施設、出入統制地域など様々な場所に広く設置して活用できる。
10:侵入感知網
11:織り始め部の余剰感知線
12:織り終わり部の余剰感知線
13:縛付部
14:網目部
15:感知線
16:支持線
17:千鳥状感知線
18:支持線
19:千鳥状感知線
20(20a〜20j、21a〜21t):固定具
22(22a〜22k):ピン
23:貫通孔
24:感知線固定孔
25:切欠部
30:クリップ
31:クリップの孔
32:ひび割れ部
40:感知器
50:筒状体
51:ピン支持棒
52、53:円板体
60:駆動モーター
61、63:歯車
62:鎖
64:手動式回転器
65:軸受
66:連結歯車
67:作業区間表示器
68:作業終了警報器
69:モータースイッチ
70:巻取棒
71:変速歯車
73:締め付け金具
74:ピン
75:棒体
76:ピン
77:手動ハンドル
80:基台
82:固定具

Claims (17)

  1. 全体が一本の感知線により製織され、所定の製織パターンが繰り返し形成される侵入感知網において、
    所定の製織パターンが、
    支持線(16)と、
    支持線の一方の端部から始まって他方の端部で終わり、支持線の一方の側の全頂点を繋ぎ合わせている千鳥状の線(17)と、
    その千鳥状の線の他方の側の全頂点を繋ぎ合わせる別の支持線(18)と、
    その別の支持線(18)を基準に千鳥状の線と対称的に形成される別の千鳥状の線(19)と、から構成され、
    千鳥状の線と別の千鳥状の線とが会う個所において、それらの各々の線に相当する2本の感知線が相互に交絡している
    ことを特徴とする侵入感知網。
  2. 千鳥状の線と別の千鳥状の線とが会う個所において、それらの各々の線に相当する2本の感知線が、支持線(16)または別の支持線(18)と交絡すると共に、一方の側から突き上げられ他方の側から押し付けられることにより、支持線または別の支持線に屈曲を生じて交絡する
    請求項1に記載の侵入感知網。
  3. 侵入感知網が、織り始め部の余剰感知線(11)及び織り終わり部の余剰感知線(12)を備える
    請求項1に記載の侵入感知網。
  4. 侵入感知網の周縁に、多数の固定具(20)が周設され、
    その固定具に、中心軸の方向が互いに同方向でない貫通孔(23)及び感知線固定孔(24)が貫設され、
    感知線固定孔(24)に、感知線が外部から通されて感知線固定孔に係止される切欠部(25)が形成されて、
    感知線固定孔(24)に、千鳥状の線及び別の千鳥状の線に相当する感知線のうちの1本以上が通されている
    請求項1ないし3のいずれかに記載の侵入感知網。
  5. 感知線が、侵入感知網の周縁を綴じ込みつつ多数の固定具の貫通孔(23)に順次に通される
    請求項4に記載の侵入感知網。
  6. 貫通孔(23)が、感知線固定孔(24)よりも侵入感知網の中心を向く側に配設される
    請求項5に記載の侵入感知網。
  7. 貫通孔(23)及び感知線固定孔(24)が、その中心軸の方向が互いに直交する方向である
    請求項4に記載の侵入感知網。
  8. 侵入感知網の周縁の内側における千鳥状の線と別の千鳥状の線とが会う個所に、それらの各々の線に相当する感知線と、支持線(16)または別の支持線(18)に相当する感知線とを一緒に固定するクリップ(30)が配設される
    請求項1または2に記載の侵入感知網。
  9. 感知線が、同軸ケーブルである
    請求項1ないし3のいずれかに記載の侵入感知網。
  10. 中心軸の方向が同方向でない第1の孔及び第2の孔が貫設され、第2の孔から外端部までひび割れている切欠部が形成された固定具を用いて、一本の感知線により製織する侵入感知網の製織方法において、
    一列の固定具を配列する第1のステップと、
    配列された固定具のうち最初の固定具の第2の孔に感知線が通され、感知線を第1の千鳥状に形成し、固定具の第2の孔に順次に通しつつ固定具を第1の千鳥状の一方側の頂点部に位置させて製織する第2のステップと、
    第2のステップで用いた固定具のうち感知線が最後に通された固定具と向かい合う個所に固定具をさらに配設し、感知線をその固定具の第2の孔に通す第3のステップと、
    第1の千鳥状の他方側の各頂点の近傍で頂点を形成する両線の間に感知線が通し、両線の上から下へ通すものと下から上へ通すものとを、交互に他方側の各頂点を一つずつ移動しつつ第1の中心線を形成する第4のステップと、
    最初の固定具と向かい合う個所に固定具をさらに配設し、その固定具及び最初の固定具の各々の第2の孔に感知線を通し、第1の中心線を基準に第2のステップにおいて形成した第1の千鳥状の線と対称的に形成し、第1の中心線と会う個所で第1の千鳥状の他方側の頂点を形成する線と第1の中心線を交絡させる第2の千鳥状の線を形成する第5のステップと、
    第1の中心線と会わない側にある第2の千鳥状の頂点で、その頂点を形成する両線の間に感知線を上から下へ通すものと下から上へ通すものとを交互に繰り返して第2の中心線を形成する第6のステップと、を含む
    ことを特徴とする侵入感知網の製織方法。
  11. 固定具を、第1の孔が製織される侵入感知網の内側を向くように配置する
    請求項10に記載の侵入感知網の製織方法。
  12. 第1のステップにおいて配列する一列の固定具の数を、偶数とする
    請求項10に記載の侵入感知網の製織方法。
  13. 回転可能な筒状部(50)と、筒状部を回転させる駆動手段(60)と、を有する侵入感知網用織機において、
    筒状部(50)に、突出する多数のピン(22)列が周縁に沿って多数配設され、
    多数のピン列が、
    多数のピンが一列に配列される一列目と、
    一列目と所定の間隔をあけて隣り合い、一列目のピンとピンとの間の各領域と向かい合う個所にピンが配置される2列目と、が互い違いに繰り返し形成される
    ことを特徴とする侵入感知網用織機。
  14. 筒状部に形成された多数のピン同士の間隔がいずれも等間隔であり、多数の列同士の間隔もいずれも等間隔である
    請求項13に記載の侵入感知網用織機。
  15. 2列目のピンが、一列目の隣接するピンとピンとの間の途中部に対応する個所に配置される
    請求項13または14に記載の侵入感知網用織機。
  16. 筒状部(50)につれて回転しつつ、筒状部(50)により製織される侵入感知網を巻き取る巻取棒(70)が配設される
    請求項13または14に記載の侵入感知網用織機。
  17. 筒状部が、その周縁に沿って配設された多数のピン支持棒(51)によりその形状が形成され、ピンがピン支持棒(51)に突設される
    請求項13または14に記載の侵入感知網用織機。
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