JP2012514862A - 固体状有機材料中の三重項励起捕捉 - Google Patents

固体状有機材料中の三重項励起捕捉 Download PDF

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Abstract

本発明は固体状有機発光デバイスおよび固体状有機発光デバイスにおける三重項励起捕捉方法に関する。より具体的には、本発明は固体状有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する方法であって、該方法が固体状有機材料に非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を供すること、又は固体状有機材料から三重項励起拡散長さよりも短い距離分離れた非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を供することを含んで成る。

Description

本発明は、固体状の有機発光デバイスに関する。更には、本発明はそのようなデバイスでの三重項励起捕捉(又はスカベンジング;scavenging)方法にも関する。
有機半導体材料の強い関心事は、有機発光ダイオード(OLEDs)、フィルム電界効果トランジスタ、太陽電池および生物学的センサーにこれら新しい有機半導体材料を活用する技術的態様である。放射性OLEDディスプレイのような、ある製品は明るい発光および低消費電力のためポータブル・ディスプレイに急速に導入されている。高効率のOLEDの発達による著しい技術的躍進および有機半導体と同類の光学励起レーザーのデモンストレーションにより電気的励起有機固体状レーザーを作る可能性に益々関心が集まる。レーザーの働きは、活性レーザー媒質として有機薄膜フィルム材料の実現可能性を明らかにする様々な光学励起構造(例えば、微小共振器、分布帰還型(DFB)構造、等)に関して研究されている。
しかしながら、有機発光デバイスの電気的励起は、レーザー発光を得るために成功しなければならないものではない。いくつかの問題が組合さり、有機半導体レーザーのための電気励起を非常に困難な問題にする。いくつかの問題の組合せは電気的接触、接合電流による励起減少(励起子−ポーラロン消光(又はクエンチング;quenching))、ポーラロンによる吸収、励起子−励起子消滅等により生じる著しい損失を生じさせる。電気的励起有機半導体レーザーに関連する主たる問題の一つは、例えばS.バラークらによるフィジックス・レターの2004年85巻p2405にある“テトラセン発光トランジスタの数値シミュレーション:励起子プロセスの詳細平衡”にあるようなレージングを妨げる過度な三重項状態の損失を生じる(すなわち、三重項状態励起により引き起こされる過度な損失を生じ、すなわちレージングを妨げる)避けることのできない三重項ポピュレーションおよび蓄積である。標準スピン統計が適用される場合、注入された電荷キャリアの最結合によって、活性有機半導体層に(非発光)三重項励起の大部分(例えば、約75%)が形成される。長い寿命により、一般的に所望の蛍光レージング波長で上位の三重項状態(三重項−三重項吸収)へ相当程度の高吸収性を有する準安定種として、これら三重項励起は作用する。そのような問題は有機材料に固有のものであり、有機溶媒に溶けている蛍光性が非常にある有機色素分子を用いる古典的液体状態有機色素レーザーにあるよく知られた事である。三重項状態の損失(すなわち、三重項状態により生じる損失)はこれら色素レーザーのレージング性能、特に連続波動作を限定する。それ故に、有機色素レーザーは通常は励起の短パルスフラッシュ・ランプを使用してパルス・モードで(数ナノセカンドパルス持続時間で)動作する。この方法でのみ三重項状態の色素分子の蓄積を克服することができるからである。
この問題を避けるために、液体状態有機色素レーザーで一般的に認められている事例はいわゆる三重項(励起)スカベンジャー(又はスキャベンジャー)を使用することである。(例えば、J.B.マーリングらによる,フィジックス・レターの1970年ナンバー12,17巻にある“フラッシュ・ランプ励起液体有機レーザーでの三重項状態の化学的消光”で報告されているように)三重項状態の色素分子の蓄積をそのような三重項捕捉分子を色素溶液に加えることで低減できることを示している。この方法では、三重項によりレージング発光の消光がほとんど除かれてもよい。三重項蓄積を低減するために、三重項(励起)スカベンジャー分子は一組の重要な必要条件をみたす必要がある。三重項(励起)スカベンジャー分子は色素分子から三重項励起を受容することが求められる。すなわち、その三重項レベルが十分に低いことが求められる。同時にその一重項レベルが色素分子の一重項励起の消光を防ぐには十分な程高いことが求められる。すなわち、三重項スカベンジャーのためのS−T分裂がかなり多いということである。更に、三重項(励起)スカベンジャー分子はすばやく三重項ポピュレーションを消滅させ、および/又は色素分子のレージングの範囲から離れてシフトした真性三重項−三重項吸収性を有する適度に短い真性三重項寿命を有することが求められる。その上、一重項励起から三重項励起に変わることを防ぐために、三重項(励起)スカベンジャー分子は色素分子の項間交差を強めるべきではない。この基準は三重項スカベンジャーのように重原子(例えば、金属−有機錯体)を含む化合物を用いるために制限される。これら必要条件を全て考慮すれば、今日利用できる効果的な三重項スカベンジャーの多くが相当程度制限されることに驚くことはない。
環状芳香族性ポリエン、1,3,5,7-シクロオクタテトラエン(COT)は、液体状の有機色素レーザーに使用される最も一般的で、そして有用な三重項スカベンジャーである。すなわち、0.8eVほどの小さなエネルギーおよび大変短い三重項寿命(〜100μs)であるホスト三重項を消光する(又はクエンチする)ことができる独特な特性の組合せに関係する。いくつかのレーザー色素溶液のための効果的な三重項スカベンジャーとして、COTがよく使用される。エネルギー移動プロセスのメカニズムは詳細に研究されている。三重項基底状態による周知の三重項消光剤として知られている分子酸素とは異なり、COTは項間交差率を増やすことなく、そして色素分子が酸化することなく三重項状態を消光することができる。出願人が知っている限りでは、COTは今までのところ色素溶液にのみ使用されている。COTは基底状態で可動分子であり、特異な非垂直(非断熱)三重項エネルギー移動を示す“非古典的”な三重項受容体に属している。COTのような非垂直三重項スカベンジャーによるホスト三重項の消光は、三重項移動の間COT分子の平坦化(すなわち、構造上の再構築又は幾何学的な歪み)を要することが知られている。構造の再構築を必要とすると考えると、非垂直三重項エネルギー移動による三重項の消光は、構造上の再構築の妨げにならない環境で、すなわち液体環境でのみ得られる。
古典的垂直三重項エネルギー移動は、PPV誘導体、ポリフルオレンおよびMeLPPPのような共役半導体ポリマーの固体フィルムのためよく実証されている。しかしながら、三重項蓄積を低減する(上記に説明する)必要条件をみたす垂直三重項スカベンジャーを見つけることは大変難しい。適当な三重項スカベンジャーのための重要な必要条件は、大変多くのS−T分裂があることである。更に、三重項スカベンジャーはホスト分子の項間交差を(好ましくは)強めるべきではない。これら必要条件をみたす垂直三重項スカベンジャーの例はアントラセンである。しかしながら、この分子は長い三重項寿命(数十ms)を有する。それによって、三重項ポピュレーションは低減しない。
本発明の目的は、例えば固体状の有機発光材料のような固体状の有機材料に効果的な三重項を捕捉、又は消光して、全三重項ポピュレーションを低減する方法を供することにある。この目的は、固体状の有機材料に又は三重項励起子拡散長さよりも短い距離分固体状の有機材料から離れて、例えば100nmよりも短い距離分離れて、非垂直な三重項(例えば、非垂直三重項スカベンジャーのような)エネルギー移動を示す分子を組み込むことで達成される。
これによって、(一重項励起子密度を低減することなく)固体状の有機材料中の三重項ポピュレーションの効果的な低減を得ることができることが驚くべきことにわかった。この効果は好ましくはスカベンジャーの一重項レベルと(緩やかな)三重項レベルとの間の大きな分離、スカベンジャーの短い真性三重項寿命および固体状の有機粒子の項間交差の強化がないことによる。
本発明は、 (一重項励起子密度を低減することなく)固体状の有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する方法を供する。この方法は固体状の有機材料に非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を供すること又は固体状の有機材料から三重項励起子拡散長さよりも短い距離分離れた分子を、例えば固体状の有機材料から(約)100nmよりも短い距離分離れた分子を供することを含んで成る。
好ましくは、本発明によれば、固体状の有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する方法は、固体状の有機材料の一重項励起子密度を低減することなく実施される。
好ましくは、本発明による方法では、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は適当な非垂直三重項捕捉材料を含んで成る(又はから成る)。更に好ましくは適当な非垂直三重項捕捉材料は次の一組の要件(全て)をみたす。a)非垂直三重項スカベンジャー(分子)の三重項レベルは固体状の有機材料の三重項レベルよりも低いこと;b)非垂直三重項スカベンジャー(分子)の一重項レベルが固体状の有機材料の一重項レベルよりも高いこと;c)非垂直三重項スカベンジャー(分子)が固体状の有機材料の三重項寿命よりも短いこと、好ましくは(約)200μsよりも短い、より好ましくは(約) 100μsよりも短い、更に好ましくは(約) 50μsよりも短い真性三重項寿命を有していること;および非垂直三重項スカベンジャー(分子)が固体状の有機材料の項間交差を高めないこと
本発明に従った好ましい方法の態様では、非垂直三重項スカベンジャー(分子)のS−T分裂は(約)1evよりも大きい、好ましくは(約)2evよりも大きい,より好ましくは(約)3evよりも大きい。
更により好ましい本発明による好ましい方法の態様では、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は、COT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される。更に好ましくは、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子はCOTが選択される。
好ましくは、本発明に従った方法では、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は、(約)100nmよりも、好ましくは(約)50nmよりも、より好ましくは(約)10nmよりも、更により好ましくは(約)1nmよりも短い距離分固体状有機材料から離れたところで供される。
好ましくは、本発明による方法では、本明細書に使用する非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は、非垂直三重項スカベンジャーである。
好ましくは、本発明による方法では、本明細書に使用する固体状の有機材料は発光材料を含んで成ってよい。
別の態様によれば、更に本発明は、固体状の発光材料を含んで成る有機発光デバイスを供する。この発光デバイスは実質的に(一重項励起子密度を低減することなく)三重項ポピュレーションを低減する手段を含んで成る。
好ましくは、本発明による有機発光デバイスでは、(一重項励起子密度を低減することなく)三重項ポピュレーションを実質的に低減する手段は、固体状有機材料に供される、又は固体状有機材料から三重項励起子拡散長さよりも短い距離分離れて、例えば固体状の有機材料から(約)100nmより短い距離分離れて供される非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を含んで成ってもよい。
より好ましくは、本発明による有機発光デバイスでは、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は、(約)100nmよりも、好ましくは(約)50nmよりも、より好ましくは(約)10nmよりも、更により好ましくは(約)1nmよりも短い距離分固体状有機材料から離れて供される。
本発明による有機発光デバイスの好ましい別の態様では、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は、COT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される。
更に別の態様によれば、本発明は固体状の有機材料にある三重項ポピュレーションを実質的に低減する(および一重項励起子密度を低減することなく)非垂直三重項エネルギー移動を示す分子の利用に関する。
好ましくは、本発明による利用で、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は非垂直三重項スカベンジャーであり、好ましくはCOT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される。
発明とみなされる内容はこの明細書を含む請求項に特に示され、そして特徴的にクレームされている。しかしながら、操作の特徴および利点と共に、操作の機構および方法の両方に関する本発明は、添付図面を読む際以下の詳細な説明を参照することによりよく理解されよう。
図1は、ポリ(9,9−ビス(2−エチルヘキシル)フルオレン−2,7−ジイル(PF2/6)(図1(a))、COT(図1(b))およびアントラセン(図1(c)) の分子構造を示す。図1(d)は、これら材料のエネルギー準位図を示す。COT分子においては、点線はT三重項状態の位置を示す。この三重項状態は分子緩和によるエネルギー移動の間低くなっている。COT分子の緩和三重項状態の位置はT1により示される。 図2は、77KでニートPF2/6フィルムおよびCOTでドープされたPF2/6フィルムの即発蛍光強度を示す。 図3は、77Kで励起レーザーパルスと検出手段との間の100μsもの時間遅延で検出されるニートPF2/6フィルムおよびCOTでドープされたPF2/6フィルムの遅延発光スペクトルを示す。 図4は、レーザー励起強度に応じたニートPF2/6フィルムでの遅延蛍光およびリン光発光の発光強度を示す。 図5は、77Kで測定されたニートPF2/6フィルムおよびアントラセンでドープされたPF2/6フィルムの即発蛍光(図5(a))、および遅延発光スペクトル(図5(b))を示す。図5(b)の差込図は、レーザー発光強度に応じたアントラセンでドープされたPF2/6フィルムにおける遅延蛍光発光の強度を示す。
本発明は、特定の態様に関して、ある図面を参照して説明されるが、本発明はこれらに限定されるものではなくクレームによってのみ限定される。説明された図面は概略図のみであり、限定されるものではない。図面では、ある要素の大きさは誇張されており、例示を目的としたスケールで描かれていない。大きさや相対寸法は本発明の実際の実施態様に対応していない。
その上、明細書やクレーム中の第1の、第2の、第3等の用語は、同様の要素間を区別するために使用されるものであり、時間的、空間的な順位付けで、又は他の方法で連続性を説明するために必ずしも使用されるものではない。よく使用される用語は適当な状況下では置換可能であり、本明細書に記載される本発明の態様は本明細書に記載され、又は例証されているものよりも他の順序で実施できる。
更に、本明細書およびクレームにあるtop、bottom、over、underなどの用語は、説明のために使用され、相対的な位置を説明するためではない。よく使用される用語は適当な状況下では置換可能であり、本明細書に記載される本発明の態様は本明細書に記載され、又は例証されているものよりも他の順序で操作できる。
クレームで使用されている“comprising”という用語は、並べられている手段に限定される、すなわち他の要素又は工程を含まないと解釈してはならない。すなわち、記載の規定された特徴、整数、工程又要素を含めると解釈されるということであって、1つ又はそれよりも多い他の特徴、整数、工程若しくは成分又はそれらの群の存在又は追加を排除しない。すなわち、“AおよびBの手段を含んで成るデバイス”という表現の範囲は、AおよびBの要素のみから成るデバイスに限定されない。本発明によれば、デバイスと関係のある要素のみがAおよびBであるということである。
この明細書の至るところにある“ある態様”又は“一つの態様”という参照は、この態様に関連して説明されている特定の特徴、構造又は特性が本発明の少なくとも1つの態様を含むという意味である。すなわち、この明細書の至るところにある“ある態様では”又は“一つの態様では”という表現の外観は必ずしも全て同じ態様と呼ばないであろう。その上、1つの又はそれよりも多い態様では、この開示により当業者には自明であるように、特定の特徴、構造又は特性が適当な方法で関連付けられてもよい。
同様に、本発明の典型的な態様の説明では、本発明の様々な特徴が開示を簡素化するため、そして1つの又はそれよりも多い様々な発明の態様を理解するため、単一の態様、図又は説明の時にグループ化されると理解される。しかしながら、この開示方法は、クレームの発明が各クレームに明確に記載されているものよりもより特徴を要求している発明を示すものと解釈してはならない。むしろ、以下のクレームが示すように、発明の態様は前述の開示態様の全ての特徴以内にある。すなわち、詳細な説明に従ったクレームは、これによってこの詳細な説明に明確に組み込まれている。各クレームはこの発明のそれぞれの態様としてある。
その上、本明細書に説明されているいくつかの態様が他の態様に含まれる他の特徴を含む一方で、異なる態様の特徴の組合せが発明の範囲内にあり、当業者に理解されるように、異なる態様を形成する。例えば、以下のクレームでは、クレームされた態様のいくつかは組合せて使用することができる。
本明細書に供される記載では、多くの具体的詳細が説明される。しかしながら、発明の態様がこれら具体的詳細なく実施されてもよいことは理解される。よく知られた、他の例では、構造および技術がこの説明の理解を曖昧にしないために詳細に示されていない。
ある態様によれば、本発明は、 (一重項励起子密度を低減することなく)固体状の有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する方法に関する。この方法は、固体状の有機材料に又は固体状有機材料から三重項励起子拡散長さよりも短い距離分離れて非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を供することを含んで成る。
更なる記載では、“垂直捕捉”、“垂直三重項エネルギー移動”、“非垂直捕捉”および“非垂直三重項エネルギー移動”という用語が使用される。三重項エネルギー移動は有機エレクトロニクスで共通のプロセスである。このプロセスでは、三重項状態にあるドナー分子の三重項エネルギーは、一重項基底状態である受容体分子に移る。一般的に電子遷移は平衡配置に対して“垂直”であり、電子核が(断熱変化と呼ばれる)平衡になる前に高位の状態へ励起する。これは高速電子遷移の間、核間距離の変化がないため、電子遷移が“垂直”に生じるフランク・コンドンの原理に関する。すなわち、電子核が電子変化および電子動作に関して静止しているとされ、核座標は電子部から分けることができる。又、受容体分子への三重項エネルギー移動(遷移)は通常は“垂直”であるという意味である。すなわち、(受容体)分子の配置は変わらないということである。この事は”古典的”な三重項受容体とみなす強固な構造を有する有機分子に言えることである。古典的な三重項受容体において、三重項エネルギー移動プロセスは主として(受容体)分子の三重項エネルギーに依存する。すなわち、受容分子のエネルギーがドナー分子のエネルギーよりも高い場合(すなわち、エネルギー収支が負である場合、ΔE<0)に、三重項エネルギー移動が熱活性化過程にあるということである。非垂直遷移はフランク・コンドン原理の侵害および受容体分子の強い歪み(“非断熱遷移”とも言う。)を示す。非垂直三重項エネルギー移動はCOT、シクロヘプタトリエン、シス−スチルベンのようないくつかの(三重項)受容体化合物を生成してもよい。すなわち、受容体の配置が励起と共に同時に変化するということである。一般的に著しい柔軟性を示すそのような分子は、非古典的(三重項)受容体と呼ばれる。古典的(三重項)受容体に対して、非古典的又は非垂直(三重項)受容体にとって、三重項移動は三重項エネルギーのみによるのではなく、(受容体)分子自身(柔軟性および幾何学的歪み)にもよる。実験的には、熱活性化アレニウス・プロセスにおける三重項移動率と比較して、非垂直三重項受容体はエネルギー収支が負である場合、すなわちΔE<0である場合に(吸熱状態、すなわち、ドナー分子の三重項状態エネルギーが受容体分子よりも低い場合に)、相当速い三重項移動率を示す。この事は、非垂直受容体の緩和三重項状態のエネルギーが非緩和三重項状態のエネルギーよりも相当低いという結果によるものである。低エネルギー緩和三重項状態により、非垂直三重項受容体は、相対的に低位のドナー分子の三重項励起を捕捉することができる。例えば、COTのような非垂直(三重項)受容体は0.8ev以上のエネルギーを有するドナー三重項を消光することができる。又、緩和三重項状態とそのような化合物の基底状態との間の相対的にわずかなエネルギー距離によって、それらの三重項状態は本質的に短い寿命である。したがって、非放射エネルギー散逸の可能性が三重項状態と基底状態との間のエネルギー距離が低くなるにつれて飛躍的に増える。非垂直三重項エネルギー移動は受容体分子の相当程度の柔軟性を必要とするため、そのような過程は分子変形の立体構造の制限がない溶液でよく研究されている。
電気的に励起された有機半導体レーザーに関連する主たる問題の一つは、レージングを抑える過度な三重項状態の損失が生じてしまう、不可避のポピュレーションおよび三重項励起の蓄積である。この問題を避ける方法として、いわゆる三重項スカベンジャーと呼ばれる液体状態の有機色素レーザーにおける一般的な方法が使用される。そのような三重項捕捉分子を色素溶液へ加えることによって三重項状態における色素分子の蓄積を低減することができることが論証された。この方法で、三重項によるレーザー放射の消光がほとんど取り除かれてもよい。
したがって、本発明の上では、“非垂直三重項スカベンジャー”とは、非垂直三重項エネルギー移動遷移に伴う三重項励起エネルギーを捕捉/消光又は受容する能力を有する材料(好ましくは分子)を示す。説明の至るところに、“三重項スカベンジャー”および“三重項受容体”という表現が交互に使用される。又、本発明の上では、“非垂直三重項エネルギー移動を示す分子”は好ましくは非垂直三重項捕捉材料(又、好ましくは本明細書では非垂直三重項スカベンジャー又は非垂直捕捉分子とも言う)を含んで成る(又はから成る)。
三重項状態での色素分子の三重項(励起)蓄積を(効果的に)低減するために、三重項(励起)スカベンジャー分子は(好ましくは)一組の重要な必要条件をみたすべきである。
・色素分子から三重項励起を受容することができること、すなわち、三重項(エネルギー)レベルが十分に低いこと
・同時に一重項(エネルギー)レベルが色素分子の一重項励起の消光を抑えるために十分高いこと、すなわち、三重項スカベンジャーのためのS−T分裂が非常に多いこと
・すばやく三重項ポピュレーションを消滅させ、および/又は色素分子のレージングの範囲からはなれてシフトする真性三重項−三重項吸収をするための適度な短い真性三重項寿命を有していること
・一重項励起の三重項励起への変換を防ぐため色素分子の項間交差を強めるべきではないこと(この基準は重原子を含む化合物(すなわち、金属−有機錯体)を三重項スカベンジャーとして用いるためのある制限を課す)
“S−T分裂”とは、本明細書では三重項スカベンジャー(分子)の一重項レベルS1と三重項レベルT1との間のエネルギーの違いを示す。“真性三重項寿命”とは、本明細書では消光/捕捉するメカニズムがない三重項励起寿命を示す。“真性三重項−三重項吸収”とは、本明細書ではより高位のエネルギーレベルに励起する三重項励起による光の吸収を示す。
これらすべての必要条件を考慮すると、今日利用できる有用な三重項スカベンジャーがごく限られているということに驚くことはない。
環状芳香族性ポリエン、1,3,5,7-シクロオクタテトラエン(COT)は独特な特性の組合せによって液体状の有機色素レーザーで最も一般的で、そして有用な三重項スカベンジャーである。すなわち、0.8eVほどの小さなエネルギーおよび大変短い三重項寿命(〜100μs)であるホスト三重項を消光することができる三重項スカベンジャーである。いくつかのレーザー色素溶液用の有用な三重項スカベンジャーとして、COTがよく使用されている。励起した三重項吸収を低減するためにローダミン−6G色素レーザーが商業的に使用されている。又、エネルギー−移動プロセスのメカニズムが詳細に研究されている。三重項基底状態による周知の三重項消光剤として知られている分子酸素とは異なり、COTは項間交差率を増やすことなく、そして色素分子が酸化することなく三重項状態を消光することができる。しかしながら、出願人が知っている限りでは、COTは今までのところ色素溶液にのみ使用されている。
COTは基底状態で可動分子であり、特異な非垂直(非断熱)三重項エネルギー移動を示す“非古典的”な三重項受容体に属している。COTによるホスト三重項の消光は平坦化すなわち、三重項移動の間COT分子の形状の変更を要することが知られている。
非垂直三重項エネルギー移動をするためにそのような再構築を必要とすると、COT分子の幾何学的な歪みが固体環境状態の妨げとなるかもしれないためこのメカニズムが固体状のマトリクスに作用しないことが望まれる。その上、(三重項励起子の拡散に基づく)固体状マトリクスにあるエネルギー移動メカニズムは(分子の拡散に基づく)溶液でのエネルギー移動メカニズムとは異なる。
非垂直三重項エネルギー移動とは対照的に、古典的垂直三重項エネルギー移動は、PPV(すなわち、ポリ(フェニレンビニレン))誘導体、ポリフルオレンおよびMeLPPP(すなわち、メチル置換性はしご形ポリ(パラ−フェニレン))のような共役半導体ポリマーの固体フィルムでよく実証されている。しかしながら、三重項蓄積を(効果的に)低減する必要条件をみたす垂直三重項スカベンジャーを見つけることは大変難しい。適当な三重項スカベンジャーのための重要な必要条件は、かなり多いS−T分裂があることである。更に、三重項スカベンジャーはホスト分子の項間交差を好ましくは強めるべきではない。これら必要条件をみたす垂直三重項スカベンジャーの例はアントラセンである。しかしながら、この分子は長い三重項寿命(数十ms)を有する。それによって、三重項ポピュレーションは低減しない。
Figure 2012514862
非垂直三重項捕捉を得るために必要とされる分子変形に関する、そして液体および固体環境での異なるエネルギー移動メカニズムに関するこれら考察に基づき、非垂直三重項捕捉が固体環境で得られないことが望まれる。しかしながら、三重項ポピュレーションの効果的な低減は固体有機材料に(適当な)非垂直三重項スカベンジャーを導くことにより固体有機材料を得ることができることが驚くべきことに分かっている。
すなわち、液相有機色素レーザーにのみ使用される前にCOTのような非垂直三重項(励起)スカベンジャーは、強い蛍光性を有した有機半導体のような固体状有機材料にホスト三重項励起を捕捉するために使用されてもよい。
本発明では、COTの使用はポリフルオレン誘導体の高分子フィルムで研究されていた。ポリフルオレンは電気的励起下で三重項の蓄積が大変重要な問題となる薄膜有機レーザーの製造のための将来性のある材料である。ポリフルオレン・ホスト三重項を捕捉するための適当なエネルギーレベルを保有する強固な分子構造(アントラセン)を有する、"古典的”垂直三重項受容体を使用することによって得られるものとこの研究の成果は比較される。
本発明は、いくつかの態様の詳細な説明によって説明されている。本発明の概念又は技術的教示から離れることなく当業者が知る限りにおいて本発明の他の態様が構成されてもよいことは明確である。なお、本発明は添付したクレームによってのみ限定される。
更に、本発明は実施例およびCOTがポリフルオレン誘導体(ポリ(9,9−ビス(2−エチルヘキシル)フルオレン−2,7−ジイル(PF2/6))の高分子フィルムで使用される実験で例証されている。しかしながら、本発明はこれら材料に限定されない。PF2/6:COT材料システムはほんの一例である。又、他の材料又は材料を組合わせて使用されてもよい。例えば、発光材料はポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン、ポリチオフェン、ポリアリーレン、ポリ(パラ−フェニレン)等の部類に属する蛍光ポリマーを含んで成ってよい。すなわち、発光材料は発光小分子を含んで成ってよい。例えば、テトラセン、アントラセン、ペリレン、オリゴチオフェン、トリシドロキシキノリン・アルミニウム(Alq3)、クマリン6、ルブレン、P−セキシフェニル、スピロ化合物、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(ジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン(DCM2)等である。発光材料は、ホストが発光ゲスト分子のマトリックスとして作用する発光ホスト−ゲストシステムを含んで成る。ホスト−ゲスト発光材料システムの例はAlq3:DCM2,N,N´−ビス−(3−ナフチル)−N,N´−ビフェニル−(1,1´−ビフェニル)−4,4´−ジアミン(NPB):ルブレン, Alq3:4−(ジシアノメチレン)−2−t−ブチル−6(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−エニル)−4H−ピラン(DCJTB)等である。材料のリストは限定されるものではなく、例を供するに過ぎない。固体状有機材料の他のタイプは限定されるものではないが、強い蛍光有機半導体のような固体状有機半導体材料および固体状有機発光材料を含む。好ましくは、本明細書に使用される固体状有機材料は有機発光材料を含んで成る。
(効果的に)三重項蓄積を低減するために、(発光材料のような)固体状有機材料および三重項−捕捉材料は好ましくは下記の一組の必要条件をみたす。
・三重項スカベンジャーは(発光材料のような)固体状有機材料から三重項励起を受容できること(すなわち、三重項(エネルギー)レベルが十分に低いこと、例えば三重項(エネルギー)レベルが(発光材料のような)固体状有機材料の三重項(エネルギー)レベルよりも低いこと)
・(発光分子のような)固体状有機材料の一重項励起の消光を防ぐために、三重項スカベンジャー一重項(エネルギー)レベルが十分に高いこと(例えば、三重項スカベンジャー一重項(エネルギー)レベルが(発光材料のような)固体状有機材料の一重項(エネルギー)レベルよりも高いこと)
すなわち、三重項スカベンジャーのS−T分裂が非常に多いことを示す。
・三重項スカベンジャーは短い真性三重項寿命を有している。すなわち、三重項スカベンジャーが(発光材料のような)固体状有機材料の三重項寿命よりも短いということである。それによって、三重項ポピュレーションをすばやく消滅させることができる。三重項スカベンジャーの真性三重項寿命は好ましくは(約)100μsよりも短い。
・三重項スカベンジャーは(発光分子のような)固体状有機材料の項間交差を強めることはない。それによって一重項励起の三重項励起への変換を防ぐことができる。
“固体状有機材料”とは、本明細書では好ましくは固体状有機材料の分子を指す。同時に、“三重項捕捉材料”とは、本明細書では好ましくは“三重項捕捉材料”の分子を指す。
“多いS−T分裂”とは、本明細書では一重項レベルS1と三重項スカベンジャー(分子)の三重項レベルT1との間のエネルギー差が好ましくは(約)1eVを上回っていることを示す。好ましくはS−T分裂は(約) 2eVを、更に好ましくは3eVを上回っている。更により好ましくはS−T分裂は、(約) 1.0eV〜(約) 3.0eVに、更によりずっと好ましくは(約) 1.5eV〜(約) 2.0eVに含まれて成る。
“適度に短い真性三重項寿命”とは、本明細書では三重項スカベンジャー(分子)が好ましくは(約)200μsよりも短い真性三重項寿命を有していることを示す。より好ましくは三重項スカベンジャー(分子)の真性三重項寿命が100μs、更により好ましくは50μsよりも短い。一般的には、三重項スカベンジャー(分子)は(発光材料のような)固体状有機材料の三重項寿命よりも短い真性三重項寿命を有している。
本発明の好ましい態様では、三重項スカベンジャー(分子)は好ましくは(発光材料(分子))のような固体状有機材料(分子)のレージングの範囲からはなれてシフトした真性三重項−三重項吸収がある。
本発明の態様に使用される(適当な)非垂直三重項受容体又はスカベンジャー(又は非垂直三重項エネルギー移動を示す分子)の例は、COT、シクロヘプタトリエン(CHT)、又はシス−スチルベンである。この材料のリストは限定されるものではなく、例を供するに過ぎない。好ましくは、本明細書に使用される非垂直三重項スカベンジャー(又は非垂直三重項エネルギー移動を示す分子)はCOTが選択される。三重項スカベンジャーは発光材料又は材料システムのマトリックスでゲスト分子として使用されてもよい。又、追加層として存在していてもよい。
非垂直三重項エネルギー移動(すなわち、非垂直三重項スカベンジャー(分子))を示す分子と固体状有機材料(すなわち、発光材料)との間の距離は、一般的に(約)1ナノメーター〜(約)100ナノメーターにある有機材料(分子)の三重項励起子拡散長さよりも好ましくは短い。“三重項励起子拡散長さ”とは、本明細書では三重項励起が再結合する前に又は消光される前に動いたり、又は移動できる距離を指す。
好ましくは、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子(すなわち、非垂直三重項スカベンジャー(分子))と固体状有機材料(分子)、すなわち発光材料(分子)との間の距離は好ましくは(約)100nmよりも短く、より好ましくは(約)50nmよりも短く、更により好ましくは(約)10nmよりも短く、その上更により好ましくは(約)1nmよりも短い。
固体状有機材料中の三重項ポピュレーションの効果的な捕捉のため、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子(すなわち、非垂直三重項スカベンジャー(分子))は、固体状有機材料(分子)から、すなわち発光材料(分子)から、好ましくは(約)1nm〜(約)100nm、より好ましくは(約)1nm〜(約)50nm、更により好ましくは(約)1nm〜(約)10nm離れて供される。
そのような非垂直三重項スカベンジャーの使用はナノフォトニクスおよびナノ−オプトエレクトロニクスのナノスケール光源、レーザー・アプリケーション並びにディスプレイから自動車の照明まで及んでもよい。(本発明で使用する上で適当な)非垂直三重項スカベンジャーが本質的に短い三重項寿命および本質的に多数のS−T分裂を有することから、アプリケーションの可能性、特に、高輝度の有機発光ダイオードおよび有機レーザーのような強い光発生源が生じる。これら特性はデバイスのすばやい蛍光性に影響を与えることなく、三重項励起子をすばやく非活性化させることができる。したがって、例えば有機電気的励起レーザーで重大な損失を生じさせる三重項の蓄積を抑えることができる。アプリケーションのリストは限定されるものではなく、単なる例示に過ぎない。
実験では、発光材料としてポリ(9,9−ビス(2−エチルヘキシル)フルオレン−2,7−ジイル)(PF2/6)(分子量M=83500)そして、三重項受容体又は三重項捕捉材料としてシクロオクタテトラエン(COT)およびアントラセンが使用される。これら化合物の構造式およびSおよびTエネルギーレベルの位置が図1に示される。図1(a)はPF2/6の分子構造を示す。図1(b)はCOTの分子構造を示す。図1(c)はアントラセンの分子構造を示す。これら材料のエネルギー準位図を図1(d)に示す。COT分子においては、点線はT三重項状態の位置を示す。この三重項状態は分子緩和によりエネルギー移動の間低くなっている。COT分子の緩和三重項状態の位置はT1により示される。
COT三重項スカベンジャー分子をドープさせたポリマーフィルムは、THFに1/10の割合でCOTおよびPF2/6を溶かすことによって用意され、次いで溶液が清浄石英基板に生じる。室温で液体であるCOTの蒸発を遅らせるために、フィルムは飽和COT環境で乾燥される。アントラセンをドープさせたPF2/6フィルムは1000rpmでトルエンから20重量%の溶液をスピン・コーティングさせることにより用意される。形成された有機フィルム中の分子酸素を除くために、溶液は脱気溶媒を使用して窒素が充填されたグローブボックスにて用意される。
温度調節をする窒素クライオスタットを使用して、フィルムの迅速な蛍光(PF)および遅延蛍光(DF)のような遅延発光とリン光(Ph)の分光測定は77Kで行われる。全ての測定は光酸化を抑えるために窒素雰囲気下で行われる。10Hzで操作された4nsのパルス幅を有したNガスレーザーは、337nmで光学的励起させるために使用される。発光スペクトルは、時間ゲートされた高感度CCDカメラ(プリンストン・インスツルメント社製のPI−MAX)を搭載した3段回析格子モノクロメーター、レーザーの電気的トリガーにより同時に作動する高感度ダイオードアレイ指示器を使用して測定される。遅延発光を集めるために、高感度ダイオードアレイ指示器の幅10msの検出手段を同時に操作しレーザー・パルスに対して遅延させる。レーザー・パルス励起後の75ns〜10msの様々な遅延による高感度な即発蛍光の後、弱い遅延発光の検出をすることができる。信号対ノイズの比を増やすために、スペクトルは平均100〜300パルスにすることにより蓄積される。
図2は、レーザー・パルス励起の間77Kに設定されたPF2/6フィルムおよびCOTがドープされたPF2/6フィルムからの即発蛍光(PF)のスペクトルを示す。これらスペクトルはこれらフィルムの定常状態の光ルミネッセンス・スペクトルと同期している。すなわち、一重項励起の放射崩壊により生じる420〜550nmの範囲での蛍光はこの材料で高い。これは以前の観察と対応している。同じ蛍光強度が、実質的にはきちんと観察されている。そして、COTドーパントがこれらのフィルムに一重項励起を消光しないことをドープされたPF2/6フィルムは示している。
励起レーザーパルスと登録システムの検出手段との間の時間遅延(tdel=100μs)を導いて検出された同じニートPF2/6フィルムとCOTがドープされたPF2/6フィルムの遅延発光スペクトルが、図3に示される。PF2/6フィルムの遅延発光(図3)は異なるスペクトル位置にある異なる2つの異なる成分を含んで成る。即発蛍光スペクトルと実質的に同一である青いスペクトル範囲での短波長成分はPF2/6のS状態からの遅延蛍光(DF)による。590nmまでの2番目に長い波長スペクトル成分は遅延発光でのみ見られ、T状態から真性リン光(Ph)を与えられる。大変薄いPF2/6フィルム(<100nm)に対して(本明細書に記載されていない)、より厚いドロップ・キャストされたフィルムは通常は図3に見られるようなPhスペクトルの振動微細構造を示さない。この効果は、異なる厚さのフィルムの少し異なる形態の観点から説明され、早く記録されたスペクトルと完全に一致する。注目すべきは即発リン光(図2)とは対照的に、ニートPF2/6フィルムおよびドープされたPF2/6フィルムからの遅延発光の強度は実質的には異なっていることである。図3からわかるように、DFおよびPhは共にCOTでドープされたフィルムでかなり低減される。これはCOT分子によるPF2/6フィルム中の遅延発光の強い消光を示す。一方で同時に即発リン光は影響されない。これはCOT分子の極端に多い一重項−三重項(S−T)分裂によるものである。PF2/6およびCOTのエネルギー準位図は図1(d)に示される。
図4はレーザー励起強度におけるニートPF2/6フィルムでのDFおよびPh発光の強度依存性を示す。遅延発光スペクトルは75nsの時間遅延および10msのゲート幅、すなわち蓄積モードで記録される。図4にプロットされる発光強度はピークの発光強度(DFのため0−0ピーク)である。PF2/6フィルムのPh強度はレーザー出力と共にほぼ直線的に変わる。その一方でDF強度は励起レーザー強度と共に二次的に増える。
更に、COTドーパントによるPF2/6中の実際のホスト三重項消光効果は、適当な三重項エネルギー位置および十分に多くのS−T分裂を有した標準芳香族分子を導く効果と比較される。アントラセン(図1(d)に示されるエネルギー準位)は、他の有機共役小分子と比較して大変低い三重項レベル(1.78eV)および非常に多くのS−T分裂を有していることが知られており、その結果(垂直)三重項受容体として選択される。77KでニートPF2/6フィルムおよびアントラセンでドープされたPF2/6フィルムの即発蛍光の比較は、図5(a)に示されている。これらフィルムの遅延発光スペクトル(tdel=100μs)は図5(b)に示されている。これらの結果から、COTドーパントと同様に、PF2/6フィルム中のアントラセン添加物は蛍光性に影響せず、同時に強力にリン光強度を低減する。しかしながら、DF強度はポリマーとアントラセンとのドープを相当程度低減しないことが分かっている。この効果はCOTの三重項寿命(100μs)と比較してアントラセンの三重項寿命(数十ms)がずっと長いことに関係してもよいことを意味している。
Figure 2012514862
本研究の驚くべき結果は、COTが固体状のポリマーフィルムで効果的な三重項スカベンジャーとして役に立つことができることである。三重項エネルギー移動の間、COT分子は平坦化(液相で容易に生じるプロセス)されるので、結果として構造的な再構築が低温でさえ固体環境で妨害されないことを示している。更に、本結果はホストPF2/6ポリマー中の三重項拡散が、低温でさえ十分に効果があることを示している。この研究の別の重要なことは、 (i)最低励起一重項状態と三重項状態との間の非常に多いエネルギー分裂、および(ii)三重項励起をすばやく非活性化させることができる適度に短い三重項寿命(COT用には100μsまで)により、非古典的非垂直三重項受容体が、将来の固体状電気的励起有機レーザーのための有望な効果的三重項スカベンジャーの部類とされていることを示している。したがって、一重項−三重項消滅および三重項−三重項吸収のような三重項状態の損失を導く三重項の蓄積が著しく低減される。
Figure 2012514862
しかしながら、COTでドープされたPF2/6の遅延発光スペクトルとアントラセン添加物でドープされたPF2/6の遅延発光スペクトルとを比較(図3および図5(b))して、これら三重項スカベンジャーはPF2/6ポリマーの遅延蛍光(DF)にかなり異なる影響があることを示している。御承知のとおり、COTドーパントはPF2/6のDFを強力に消光する一方(図3)、アントラセンのドーピングがホストDFにほとんど影響がない(図5(b))。
先の時間分解フォトルミネッセンスの研究は、PF2/6ポリマーフィルム中のDF発光が三重項―三重項消滅により支配されていることを示している。実際にPF2/6フィルム中のDF強度が、レーザー強度範囲内の励起強度と共に二次的に増えるとされている考えをここに記録された測定はサポートしている(図4)。これはDF発光の2分子起源をはっきりと示している。同時にポリマーのリン光強度は励起強度と共に直線的に増える。すなわち、DFはフィルム中の三重項濃度に二次的に比例している。COT分子がホスト三重項を捕捉し、又COT三重項状態の相対的に短い寿命(〜100μs)内のホスト三重項を非活性化することによって、COTでドープされたPF2/6フィルム中のDF強度の減少を簡単に説明することができる。すなわち、消失を防ぐことである。又、PF2/6中のアントラセン添加物はホスト・リン光の強い減少が証明するように、効果的にホスト三重項を捕捉する(図5(b))。しかしながら、アントラセン三重項状態の大変多い発光寿命(>10ms)により、三重項はすばやく非活性化されない。むしろ、三重項はアントラセン分子に蓄積される。更に、図5(b)の差込図から分かるように、DF強度は励起強度と共に2次的に増えるので、アントラセンでドープされたPF2/6フィルム中のDF発光はホスト−ゲストシステム内の2分子プロセスから始まることが分かっている。真性PF2/6リン光の強い消光により明らかにされるように(図5(b))、ホスト三重項は最終的にはアントラセン・ゲストへ移動するので、Thost−Thost消滅を観察されたDFによるものとすることはできない。一方では、ゲスト三重項ポピュレーションの作り付けを変えて、DF強度に影響を与えることが望まれる1Hzから20Hzへレーザー・パルス補充速度を変える際に、DF強度に変化がないことが観察されているので、DFのための支配的メカニズムとしてTguest−Tguestを除いてもよい。したがって、移動性ホスト三重項がアントラセン分子上の寿命の長い局所的なゲスト三重項励起に遭遇する際、Tguest−Thost消滅反応を通じて実際2分子消失が始まることが考えられる。そのような消失の間、ホスト分子又はゲスト分子のいずれか一方の励起された一重項状態は等確率で集められてもよい。しかし、ホスト一重項状態はアントラセン・ドーパントの一重項状態より低いのでPF2/6ポリマーのDF蛍光のみが観察される。
この研究では、リン光並びにシクロオクタテトラエン(COT)およびアントラセンでドープされたポリフルオレン・ポリマー・フィルムの遅延蛍光は、時間分解フォトルミネッセンス測定により調査される。液相有機色素レーザーを用いる前に非古典的三重項スカベンジャーCOTを使用して、固体共役ポリマーフィルム中の特異な非垂直三重項エネルギー移動が最初に行われる。アントラセンのような垂直三重項受容体のうちの1つと同様にこの三重項エネルギー移動が行われる。多くの一重項−三重項分裂のおかげで、両ドーパント分子はホスト蛍光に影響することなく効果的にホスト・リン光を消光することがわかっている。COTの場合、COT三重項状態の相対的に短い寿命により三重項励起の蓄積を更に防ぐことができる。電気的励起の下、三重項の蓄積が三重項の重大な損失を導くので、非垂直三重項スカベンジャーは将来の固体状有機レーザーのホスト三重項励起の消光のために候補を見込んでもよい。非垂直三重項スカベンジャーは、多くのS−T分裂および本質的に(緩和)三重項状態の短い寿命を有する。
本発明の別の態様では、固体状発光材料を含んで成る有機発光デバイスが供される。固体状発光材料を含んで成る発光デバイスとは(一重項励起子密度を低減することなく)三重項ポピュレーションを実質的に低減することを意味する。
本発明の有機発光デバイスの好ましい態様では、三重項ポピュレーションを実質的に低減する(一重項励起子密度を低減することなく)手段は、固体状有機材料に又は固体状有機材料から三重項励起子拡散長さよりも短い距離分離れて供される非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を有して成っていてもよい。本発明では、本明細書に使用される非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は好ましくは本明細書のこれより前にて説明される分子と同様である。有機発光デバイスの好ましい態様では、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は本明細書のこれより前にて説明される非垂直三重項スカベンジャーであって、又好ましくはCOT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される。より好ましくは非垂直三重項スカベンジャーは、COTが選択される。
本発明による有機発光デバイスの更に別の態様では、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は固体状有機材料から(約)100nmより短い、好ましくは(約)50nmより短い、より好ましくは(約)10nmより短い、更により好ましくは(約)1nmより短い距離分離れて供される。
更に別の態様では、本発明は固体状有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する(一重項励起子密度を低減することなく)非垂直三重項エネルギー移動を示す分子の利用に関する。本発明では、本明細書に使用する非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は好ましくは本明細書のこれより前にて説明される分子と同様である。本発明による好ましい利用態様によると、非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は本明細書のこれより前にて説明されるように非垂直三重項スカベンジャーであり、好ましくはCOT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびそれらの組合せから成る群から選択される。より好ましくは非垂直三重項スカベンジャーはCOTが選択される。

Claims (15)

  1. 固体状有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する方法であって、
    固体状有機材料中に非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を供すること、又は
    固体状有機材料から三重項励起拡散長さよりも短い距離分離れた非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を供することを含んで成る方法。
  2. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子が適当な非垂直三重項捕捉材料を含んで成る(又はから成る)、請求項1に記載の方法。
  3. 前記適当な非垂直三重項捕捉材料が次の必要条件を満たす、請求項2に記載の方法。
    a)非垂直三重項スカベンジャーの三重項レベルは固体状の有機材料の三重項レベルよりも低い;
    b)非垂直三重項スカベンジャーの一重項レベルは固体状の有機材料の一重項レベルよりも高い;
    c)非垂直三重項スカベンジャーが固体状の有機材料の三重項寿命よりも短い、好ましくは200μsよりも短い、より好ましくは100μsよりも短い、更に好ましくは 50μsよりも短い真性三重項寿命を有している;および
    d)非垂直三重項スカベンジャーが固体状の有機材料の項間交差を高めない
  4. 非垂直三重項スカベンジャーのS−T分裂は、1evよりも大きい、好ましくは2evよりも大きい,より好ましくは3evよりも大きい、請求項3に記載の方法。
  5. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子は、COT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子はCOTが選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子が、固体状有機材料から100nmよりも短く、好ましくは50nmよりも短く、より好ましくは10nmよりも短く、更に好ましくは1nmよりも短く離れて供される、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子が非垂直三重項スカベンジャーである、請求項7に記載の方法。
  9. 固体状有機材料が発光材料を含んで成る、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 固体状発光材料を含んで成る有機発光デバイスであって、該発光デバイスが三重項ポピュレーションを実質的に低減する手段を含んで成る、有機発光デバイス。
  11. 三重項ポピュレーションを実質的に低減する手段が固体状有機材料に供される非垂直三重項エネルギー移動を示す分子、又は固体状有機材料から三重項励起拡散長さよりも短い距離分離れて供される非垂直三重項エネルギー移動を示す分子を含んで成る、請求項10に記載の有機発光デバイス。
  12. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子が、固体状有機材料から100nmよりも短く、好ましくは50nmよりも短く、より好ましくは10nmよりも短く、更に好ましくは1nmよりも短く離れて供される、請求項11に記載の有機発光デバイス。
  13. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子が、非垂直三重項スカベンジャーであって、好ましくはCOT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される、請求項11又は12に記載の有機発光デバイス。
  14. 固体状有機材料中の三重項ポピュレーションを実質的に低減する非垂直三重項エネルギー移動を示す分子の使用。
  15. 前記非垂直三重項エネルギー移動を示す分子が、非垂直三重項スカベンジャーであって、好ましくはCOT、シクロヘプタトリエン(CHT)、シス−スチルベンおよびこれらの組合せから成る群から選択される、請求項14に記載の使用。
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