JP2012514838A - カソード活性物質用の不均一な導電性コーティング - Google Patents

カソード活性物質用の不均一な導電性コーティング Download PDF

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Abstract

カソード活性物質を含むカソードについて説明する。このカソード活性物質はコーティングすることができる。

Description

本発明は、電池、並びに、それに関連する構成要素及び方法に関する。
アルカリ電池のような電池は、電気エネルギー源として広く使用されている。一般に、電池は負極(アノード)及び正極(カソード)を有する。アノードは、酸化され得る活性物質(例えば、亜鉛粒子)を含有し、カソードは、還元され得る活性物質(例えば、二酸化マンガン)を含有する。アノードの活性物質は、カソードの活性物質を還元することができる。陽極の活性物質と陰極の活性物質とが直接反応するのを防止するために、電極はセパレータによって互いに電気的に分離される。
電池を電気エネルギー源として、携帯電話などのデバイス内で使用する場合、電極を電気的に接触させ、電子がデバイスを貫流するのを可能にし、それぞれ酸化反応及び還元反応を生じさせて、電力を提供する。電極に接触している電解質は、電極間のセパレータを貫流するイオンを含有して、放電中の電池全体の電荷の均衡を維持する。
本発明は、電池、並びに、それに関連する構成要素及び方法に関する。本発明の電池は、不均一なコーティングを有するカソード活性物質を含む。不均一にコーティングされたカソード活性物質は、比較的高い含水率(例えば水分)を有することができる。驚くべきことに、これらのカソード活性物質の特徴の1つ以上はカソード活性物質の性能を、均一にコーティングされたカソード物質、及び/又は、含湿率が比較的低いカソード物質と比べて向上させることができる。カソード活性物質の合成中、水酸化アルカリをゆっくり加えると、性能の向上したカソード活性物質を更にもたらすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、不均一にコーティングされたカソード活性物質の場合、デジタルカメラ試験において、電池性能が、完全にコーティングされた市販の物質と比べて50%〜110%(例えば、60%〜100%、50%〜100%、50%〜90%、50%〜70%、又は50%〜60%)向上するのを観察することができる。
1つの態様では、本発明は、カソード活性物質を含むカソードを備える電池を特色とする。このカソード活性物質は、最大50パーセントのコーティングされた表面積及び少なくとも4オームセンチメートルの低効率を有するコーティングされたオキシ水酸化ニッケルと、アノードと、セパレータと、電解質と、を含む。
別の態様では、本発明は、コバルト1重量%当たり24オームセンチメートル〜コバルト1重量%当たり2オームセンチメートルのコバルトコーティング百分率に対する粉体抵抗率を有するオキシ水酸化コバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルを含むカソードを特色とする。
更に別の態様では、本発明は、カソード活性物質を作製する方法であって、水酸化ニッケルと硫酸コバルトと過硫酸ナトリウムとの混合物を得る工程と、水酸化ニッケルに対して最大で毎分2モルパーセントの速度で水酸化アルカリを加える工程と、オキシ水酸化コバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルを単離する工程と、を含む方法を特色とする。
更なる態様では、本発明は、カソード活性物質を含むカソードを備える一次電気化学セルを1度だけ放電させる工程を含む方法を特色とする。このカソード活性物質は、最大60%のコーティングされた表面積及び少なくとも4オームセンチメートルの抵抗率を有するコーティングされたオキシ水酸化ニッケルと、アノードと、セパレータと、電解質とを含み、セルを再充電することなくセルを配置することを含む。
実施形態は、1つ以上の以下の特徴を含み得る。
いくつかの実施形態では、このコーティングされたオキシ水酸化ニッケルは、少なくとも50%のコーティングされていない表面積を有する。コーティングされたオキシ水酸化ニッケルは、4パーセント〜7パーセント(例えば5パーセント〜5.7パーセント)の含湿率を有することができる。
いくつかの実施形態では、コーティングされたオキシ水酸化ニッケルは、オキシ水酸化コバルトでコーティングされている。このコーティングされたオキシ水酸化ニッケルは、最大で3重量パーセントのオキシ水酸化コバルトコーティングを有することができる。いくつかの実施形態では、オキシ水酸化コバルトコーティングは、オキシ水酸化コバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルで2.0重量パーセント〜2.5重量%のコバルト含有率を有する。
いくつかの実施形態では、カソードは更に、二酸化マンガン(例えば電解二酸化マンガン)、酸化銀、ニッケル酸銀、銀銅酸化物、過マンガン酸銀、過マンガン酸バリウム、マンガン酸バリウム、及び/又はバリウムフェライトのようなカソード活性物質を含む。
いくつかの実施形態では、コーティングされたオキシ水酸化ニッケルは、15オームセンチメートル〜4オームセンチメートルの粉体抵抗率を有する。コーティングされたオキシ水酸化ニッケルは、59%〜69.6%の高レートの放電(すなわちデジタルカメラによるシミュレーション)効率を有することができる。オキシ水酸化コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルを組み立てて電池にすることができる。この電池は、放電すると、1.05Vにおいて少なくとも250〜280パルス、及び/又は1.05Vにおいて最大で380パルスをもたらすことができる。この電池は単3電池であることができる。
いくつかの実施形態では、アノードはアノード活性物質を含み、カソード活性物質のアノード活性物質に対するモル比は少なくとも1である。アノードは亜鉛を含むことができる。
いくつかの実施形態では、水酸化アルカリは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び/又は水酸化カリウムである。本発明の方法は更に、オキシ水酸化コバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルを含湿率レベル5〜5.7パーセントまで乾燥させる工程を含むことができる。
実施形態では、以下の利点の1つ以上を挙げることができる。
いくつかの実施形態では、デジタルカメラ試験において、不均一にコーティングされたNiOOHの場合の電池性能が、完全にコーティングされた市販の物質の場合と比べて50%〜110%(例えば、60%〜100%、50%〜100%、50%〜90%、50%〜70%、又は50%〜60%)向上するのを観察することができる。いくつかの実施形態では、デジタルカメラ試験において、本開示の不均一にコーティングされたNiOOHの場合の電池性能が、完全にコーティングされた市販の物質の場合と比べて少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも90%、若しくは最大で100%)、及び/又は最大で110%(例えば、最大で100%、最大で90%、最大で70%、若しくは最大で60%)向上するのを観察することができる。
いくつかの実施形態では、不均一なコーティングが、電池電解液との副反応を軽減し、及び/又は、粒子の伝導度を向上させることができる。カソード活性物質の粒子上の不均一なコーティングが、粒子間の接続性を向上させることができる一方で、粒子の露出表面及び開放表面によって、放電が比較的妨害されなくなる。いくつかの実施形態では、不均一なコーティングは高レートの容量送達を向上させ、長期間にわたり高温で保管しても、この高レートの容量送達を保つことができる。
いくつかの実施形態では、不均一にコーティングされたカソード活性物質は凝集粒子を含み、2つ以上の粒子が、粒子の表面上のコーティングによって連結されるようになっている。この凝集は、粒子間の接続性を向上できると共に、高レートの容量送達を向上できる。
いくつかの実施形態では、比較的高い水分レベルによって、デジタルカメラ性能を向上させることができる。例えば、いくつかの実施形態では、5〜5.7重量パーセントの含水率によって、カソード活性物質のデジタルカメラ性能を約10〜15パーセント向上させることができる。
いくつかの実施形態では、不均一なコーティングとカソード活性物質中の含水率の複合効果の結果、相乗効果を発生させることができ、その複合効果による性能の向上は、個々の効果による性能の向上を合わせた効果よりも大きい。
いくつかの実施形態では、本発明のカソード活性物質は、理論的容積の少なくとも55パーセント(例えば、少なくとも57%、少なくとも60%、若しくは少なくとも65%)、及び/又は最大で70パーセント(例えば、最大で65%、最大で60%、最大で57%)の高レートの放電効率を有する。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質の合成中に、水酸化アルカリ(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)をゆっくり加えると、向上した性能(例えばデジタルカメラ性能)を有するカソード活性物質が得られる。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を添付図面及び以下の説明に示す。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、並びに請求項から明らかになる。
電池の一実施形態の断面図。 60℃で3〜5重量%の湿度レベルまで乾燥させたか、又は3〜5重量%の湿度レベルまで再水和させたカソード活性物質の実施形態の性能の相関関係を示すグラフ。 カソード活性物質の実施形態の熱重量分析結果を示すグラフ。 カソード活性物質の実施形態の、性能の含湿率に対する相関関係を示すグラフ。 カソード活性物質の実施形態の、電圧と(実動時間における)消費との相関関係を示すグラフ。 市販のカソード活性物質の写真。 市販のカソード活性物質の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の1つの実施形態の写真。 カソード活性物質の実施形態の、デジタルカメラ性能と60℃での保管日数との相関関係を示すグラフ。 カソード活性物質の実施形態群の粒度分布率(パーセント)を示す棒グラフ。 カソード活性物質の実施形態の、電圧と(実動時間における)消費との相関関係を示すグラフ。
図1を参照すると、電池又は電気化学セル10は、カソード12と、アノード14と、カソード12及びアノード14の間のセパレータ16と、電流コレクタ20とを収容する円筒状ハウジング18を有する。カソード12は、カソード活性物質を含み、アノード14は、アノード活性物質を含む。電池10は、シール22及び金属トップキャップ24(これは、電流コレクタ20と共に、電池のマイナス端子として機能する)も含む。カソード12は、ハウジング18に接触しており、電池10の正極は、負極の反対側の電池の末端部にある。電解質は、電池10全体に分散されている。
カソード12は、1種以上のコーティングされたカソード活性物質と、1種以上の導電性添加物と、任意で結合剤とを含む。カソード活性物質の例としては、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)のようなニッケルを含むカソード活性物質が挙げられる。オキシ水酸化ニッケルとしては例えば、β−オキシ水酸化ニッケル、γ−オキシ水酸化ニッケル、並びに/又は、β−オキシ水酸化ニッケル及びγ−オキシ水酸化ニッケルの固溶体を挙げることができる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は、二酸化マンガン(MnO)のような酸化マンガンを含む。二酸化マンガンは、電解合成のMnO(EMD)、化学合成のMnO(CMD)、又はEMDとCMDのブレンドにすることができる。二酸化マンガンの販売業者には、Kerr−McGee Corp.(例えば、Trona D及びhigh−power EMDの製造会社)、東ソー株式会社、Delta Manganese、Delta EMD Ltd、三井化学株式会社、ERACHEM、JMCが挙げられる。特定の実施形態では、カソード12は、約80重量%〜約88重量%(例えば、約82重量%〜約86重量%)の二酸化マンガン(例えば、EMD)を含み得る。
カソード活性物質のその他の例としては、酸化銅(例えば、酸化銅(CuO)、亜酸化銅(CuO))、水酸化銅(例えば、水酸化第二銅(Cu(OH))、水酸化第一銅(Cu(OH)))、ヨウ素酸銅(Cu(IO)、AgCuO、LiCuO、Cu(OH)(IO)、CuH(IO)、銅含有金属酸化物若しくはカルコゲニド、ハロゲン化銅(例えば、CuCl)、及び/又は銅マンガン酸化物(例えば、Cu(MnO)が挙げられる。酸化銅は、化学量的(例えばCuO)であることも、非化学量的(例えばCuO、0.5≦×≦1.5)であることができる。カソード活性物質の別の例は、CuInOClである。
カソード活性物質の更なる例としては、5価のビスマス含有金属酸化物を含むカソード活性物質が挙げられる。
ある実施形態においては、カソード12は、多孔質であり得る。多孔質カソードとしては、例えば、1つ以上の上記カソード活性物質(例えば、EMD、NiOOH)を挙げることができる。
カソード活性物質は粒子の形であることができる。各粒子は、ある量の保護用表面コーティングでコーティングすることができる。このコーティングは、電池電解液との副反応を軽減するのを助けることができ、及び/又は、粒子の伝導度を向上させることができる。この保護用表面コーティングは、オキシ水酸化コバルト、四酸化三コバルト、水酸化炭酸コバルト、及び/又は水酸化コバルトを含むことができる。
従来の均一なコーティングとは対照的に、カソード活性物質の粒子上の保護用コーティングは不均一であることができる。いくつかの実施形態では、この粒子上の不均一なコーティングが粒子間の接続性を向上させる一方で、粒子の露出表面及び開放表面によって、放電が比較的妨害されなくなる。従来、粒子の表面を完全にコーティングすると、電池電解液への暴露から粒子を保護できると共に、電解液との接触による自己放電から粒子を隔離できると考えられている。具体的には、カソード活性物質は、経時的に自己防衛できると共に、例えばNi(OH)の絶縁層(この絶縁層は、カソード活性物質の寿命を延長できると共に、自己放電からカソード活性物質を保護できる)を得ることができると考えられている。しかし、驚くべきことに、不均一なコーティングはむしろ、高レートの容量送達を向上させ、長期間にわたり高温で保管しても、この高レートの容量送達を保つことができることが観察されている。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質の粒子は、不均一なコーティング中の遷移金属(例えばCo、Ni、Zn)の平均量を有する。粒子群の遷移金属の平均量は、その粒子群の重量ベースで最大で3重量パーセント(例えば、最大で2.5重量パーセント、最大で2重量パーセント、若しくは最大で約1重量パーセント)、及び/又は少なくとも0.5重量パーセント(例えば、少なくとも1重量パーセント、少なくとも2重量パーセント、若しくは少なくとも重量2.5パーセント)であることができる。不均一なコーティングは、比較的厚いコーティング材突出部を有する粒子上の区域を形成できる一方で、粒子上の他の区域は、比較的薄いコーティング材層を有することができるか、又は、コーティング材を実質的に有さないことができる。
いくつかの実施形態では、粒子は凝集されていて、2つ以上の粒子が粒子の表面上のコーティングによって連結されて、粒子の集合体を形成するようになっている。この粒子の凝集は、粒子間の接続性を向上させることができると共に、高レートの容量送達を向上させることができる。粒径分析器(例えばSympatec Gmbh製のレーザー回折粒径分析器)を用いて、粒子の凝集、及び/又は、コーティングされた粒子若しくは粒子集合体の平均サイズを測定することができる。測定中、ある量の粒子を溶液に加えて懸濁液をもたらすことができると共に、粒子濃度を調節して、約20%のレーザー光線を粒径分析器内の検出器から遮断する。光散乱法を用いて、粒子又は粒子集合体の平均サイズ分布を割り出すことができる。
粒子は、総平均粒子表面積の最大で50%(例えば、最大で40パーセント、最大で30パーセント、最大で20パーセント、若しくは最大で10パーセント)、及び/又は少なくとも5パーセント(例えば、少なくとも10パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも30パーセント、若しくは少なくとも40パーセント)の平均コーティング表面積を有することができる。いくつかの実施形態では、粒子は、少なくとも50パーセント(例えば、少なくとも60パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも80パーセント、若しくは少なくとも90パーセント)、及び/又は、最大で99パーセント(例えば、最大で90パーセント、最大で80パーセント、最大で70パーセント、若しくは最大で60パーセント)の平均露出表面積を有することができる。
いくつかの実施形態では、Hitachi S−5200 SEM/STEMのような走査型電子顕微鏡(SEM)で、3kVの印加管電圧と20マイクロアンペアのチップ電流を用いて、所与の粒子のサイズと被覆率(%)を割り出すための粒子の画像化を行うことができる。例えば、多くの粒子をランダムに選択し、5,000倍(例えば3,000倍、2,000倍、又は1,000倍)の倍率で画像化することができる。各粒子の最大直径をデジタル定規で測定できると共に、コーティング領域の面積率(%)を割り出すことができる。例えば、測定した直径の約60%を粒子の中心で選択して、基材粒子の形態が原因の可能性があるエッジ変動を軽減できる。続いて、なげなわツール(例えば、Adobe Photoshop(登録商標)のもの)で表面堆積物の輪郭を描くことによって、表面堆積物を手動で選択でき、ソフトウェアを用いて、選択したコーティング区域の色を黒くすることができると共に、非コーティング区域の色を白くすることができ、ソフトウェアツール(例えばReindeer GraphicsのFovea Pro)を用いて、被覆区域を総粒子面積の比率(%)として算出することができる。いくつかの実施形態では、エネルギー分散分光法によって、粒子表面のコーティング区域と非コーティング区域の組成を定めることができる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は、最大で15オームセンチメートル(例えば、最大で10オームセンチメートル、最大で8オームセンチメートル、若しくは最大で4オームセンチメートル)、及び/又は、少なくとも4オームセンチメートル(例えば、少なくとも5オームセンチメートル、少なくとも8オームセンチメートル、若しくは少なくとも10オンスセンチメートル)の粒子の抵抗率を有することができる。例えば、カソード活性物質の粒子は、13.2〜4.7オームセンチメートルの抵抗率を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、約2重量パーセントのコーティングのコバルト含有率を有するカソード活性物質は、約6オームセンチメートルの抵抗率を有し、約2.4パーセントの不均一なコーティング中のコバルト含有率を有するカソード活性物質は、約5オームセンチメートルの抵抗値を有する。粒子の見かけ抵抗率は、粉末を2つの電極表面(0.704cm)の間で2268kg(5000lbs)の力によって圧粉することによって測定する。続いて、精密なインピーダンス計(例えばQuadtech 7400、モデルBインピーダンス計)で、1ボルト、2.5kHzの印加AC信号を用いて、圧粉粒子全体の実抵抗率を測定する。実抵抗率にピストン形電極の面積を乗じて、2268kg(5000ポンド)の負荷力における電極間の距離で除することによって、実抵抗率を見かけ抵抗率に変換する。
いくつかの実施形態では、セルの分極を放電深度と共に観察することによって、コーティングされたカソード活性物質の抵抗率を評価する。例えば、負荷をかける前のセルの電圧を、放電中に負荷をかけてすぐの電圧と比較すると、セルの純抵抗率の測定値を得ることができる。電圧の急激な降下は、オシロスコープで測定することも、放電曲線から推測することもできる。理論に束縛されるものではないが、この測定は、消費度の関数としての材料の抵抗率と高い関連性があると考えられている。いくつかの実施形態では、同様の消費度(例えば約2時間)において、不均一にコーティングされた物質群の分極は、市販の完全にコーティングされたオキシ水酸化ニッケルの約1/2〜1/3である。分極の低下(例えば電圧降下)は、電池の耐用期間を延長することができる。
いくつかの実施形態では、電池は、抵抗率の低い粒子を含むことができ、及び/又は、放電中、粒子間の抵抗率を低く保持できる。理論に束縛されるものではないが、純粋な完全に帯電したNiOOH粒子は、完全に放電させると、抵抗率を約5.0オームcm〜4.0×10オームcm向上させることができると考えられる。導電路を活性物質マトリックス内に保持することによって、更に効率的な放電をもたらすことができると共に、均一にコーティングされており分散されている導電性粒子の代わりに、不均一にコーティングされた粒子の導電性架橋集合体(例えば、互いに接触し合っているか、又は互いに融合された粒子)を形成させると、抵抗率の低下と活用性の向上を得ることができると考えられる。
カソード活性物質の粒子は、ある量の水(例えば水分)を更に含むことができる。従来、例えば取り扱いやすくする目的で(例えば、圧縮の可能性を低下させることによって)、カソード活性物質(例えばオキシ水酸化ニッケル)の含水率は、1又は2重量パーセント未満に保たれる。驚くべきことに、比較的高い含水率レベルによってデジタルカメラ性能を向上させることができることが観察されている。例えば、いくつかの実施形態では、5〜5.7重量パーセントの含水率によって、カソード活性物質のデジタルカメラ性能を、基準の319枚の写真と比べて約10〜15パーセント(例えば、約10〜14パーセント、約12〜15パーセント、約14パーセント、又は約13.7パーセント)向上させることができる。しかしながら、特定の閾値を超える水分レベルでは、電池性能が低下することがある。理論に束縛されるものではないが、このような性能の低下は、カソード中で約1:4の体積比で水(密度1g/mL)がNiOOH(密度4.1g/mL)と置き換わることが原因であると共に、この置換によって、カソード活性材料が放電需要に対応できなくなるレベルまでNiOOHの量が低下すると考えられる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質の含水率は、少なくとも4重量パーセント(例えば、少なくとも5重量パーセント、若しくは少なくとも6重量パーセント)、及び/又は、最大で7重量パーセント(例えば、最大で6重量パーセント、若しくは最大で5重量パーセント)である。例えば、含水率は4〜7重量パーセント(例えば、5〜6重量パーセント、4〜6重量パーセント、4〜5重量パーセント、又は5〜5.7重量パーセント)であることができる。理論に束縛されるものではないが、水はイオン伝達の媒体であると共に、放電中、カソードによって消費されると考えられる。いくつかの実施形態では、完全に水和したカソードによって、放電中、電極の全表面積を関与させることができ、それによって、カソード物質の局所的需要を軽減すると共に、最大利用率をもたらすことを助けることができると考えられる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は、不均一なコーティングと、比較的高い含水率の両方を有する。不均一なコーティングと含水率の連携の結果、相乗効果を生むことができる。相乗効果は例えばDeabate S.,Fourgeot,F.,Henn,F.,(1999)Ionics,vol.5,371〜384に記載されている。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は、理論的容積の55〜75パーセント(例えば、55〜75パーセント、57〜70パーセント、59〜70パーセント、又は59%〜69.6%)の高レートの放電効率を有する。いくつかの実施形態では、カソード活性物質は、理論的容積の少なくとも55パーセント(例えば、少なくとも57%、少なくとも60%、又は少なくとも65%)、及び/又は最大で70パーセント(例えば、最大で65%、最大で60%、最大で57%)の高レートの放電効率を有する。本明細書で使用する場合、高レートの放電効率(例えば利用率(%))は、放電容量(模擬デジタルカメラ試験においてアンペアアワーで測定したもの)を理論的容量で除した値として定義する。理論的容量は、電池中の純粋なオキシ水酸化ニッケルの総重量に固有電気化学当量容量(1電子=0.292ahrs/gにおいて、交換された電子の数をオキシ水酸化ニッケルのグラム当量(g)で除した値に、ファラデー数96485アンペア秒/モル又は26.8アンペア時/モルを乗じることによって得られる)を乗じた値である。実容量は、1.05ボルトの終止電圧に達するのに必要な時間的間隔にわたる印加電流を積分することによって算出する(デジタルカメラ模擬試験の場合)。
いくつかの実施形態では、不均一にコバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルのような不均一にコーティングされたカソード活性物質は、水酸化ニッケルのような出発物質を温水(例えば約45℃、約40℃、又は約35℃)中で攪拌してから、硫酸コバルトと過硫酸ナトリウムを加えることによって作製する。第1の部分の水酸化アルカリ(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び/又は水酸化リチウム)をゆっくり加えることができ、続いて、溶液の温度を(例えば約25℃、約20℃まで)低下させながら第2の部分をゆっくり加えることができる。水酸化アルカリを完全に加えた後、その溶液を(例えば、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃まで)加熱することができると共に、反応の完了まで、反応混合物を(例えば、約6時間、約12時間、約24時間、又は約48時間)攪拌することができる。この反応混合物は、少なくとも1モルの水酸化ニッケルを含むことができる。
いくつかの実施形態では、水酸化ニッケル1モルにつき、反応混合物は、0.91〜0.99モル(例えば、少なくとも0.91モル、少なくとも0.93モル、若しくは少なくとも0.95モル、及び/又は、最大で0.99モル、最大で0.95モル、若しくは最大で0・93モル)のペルオキソ二亜硫酸カリウム又はペルオキソ二亜硫酸ナトリウムを含む。この反応混合物は、2.1〜2.3モルの水酸化アルカリを含むことができる。この反応混合物は、0.04〜0.07モル(例えば、少なくとも0.4モル、若しくは少なくとも0.05モル、及び/又は、最大で0.07モル、若しくは最大で0.06モル)の硫酸コバルトを含むことができる。いくつかの実施形態では、この反応混合物は、約51モルの水を含むことができる。
いくつかの実施形態では、反応の完了後、コーティングされたオキシ水酸化ニッケルを大量(例えば4リットル、6リットル、又は8リットル)の新鮮な脱イオン水で複数回(例えば3回、4回、又は5回)洗浄する。各洗浄作業中、攪拌しながら反応槽を約50℃まで加熱することができる。続いて、攪拌をやめて、生成物を静置することができる。自由液体を汲み出すか又は傾しゃして、濃縮懸濁液を得ることができる。10%のBaCl水溶液を滴下したときに清澄洗液の試料が沈殿物を発生させなくなるまで、このプロセスを繰り返すことができる。続いて、上記の濃縮懸濁液をトレイに注入することができ、高温(例えば40℃、50℃、60℃、又は70℃)のオーブン内で所望の水分レベルまで慎重に乾燥させることができる。
いくつかの実施形態では、水酸化アルカリをゆっくり加えると、性能の向上したカソード活性物質を得ることができる。例えば、第1の部分の水酸化アルカリを最大で毎分3グラム(例えば、最大で毎分2グラム、若しくは最大で毎分1グラム)、及び/又は、少なくとも毎分0.2グラム(例えば、少なくとも毎分1グラム、若しくは少なくとも毎分2グラム)の速度で加えることができる。いくつかの実施形態では、第2の部分の水酸化アルカリを最大で毎分5グラム(例えば、最速で毎分4グラム、若しくは最速で毎分3グラム)の速度で加えることができる。いくつかの実施形態では、水酸化アルカリは、遷移金属含有出発物質(例えばNi(OH)のような遷移金属水酸化物)に対して、最大で2モルパーセント(例えば、最大で1.5モルパーセント、最大で1モルパーセント、若しくは最大で0.5モルパーセント)、及び/又は、少なくとも0.2モルパーセント(例えば、少なくとも0.5モルパーセント、少なくとも1モルパーセント、若しくは少なくとも1.5モルパーセント)の比率で加えることができる。
いくつかの実施形態では、コーティングされたカソード活性物質の乾燥は、2つの異なる温度で行うことができる。理論に束縛されるものではないが、25〜50℃(例えば30〜50℃、又は30〜40℃)という低い方の乾燥温度では、コーティングされたカソード活性物質の表面から水が失われると考えられる。50〜120℃(例えば60〜110℃、60〜100℃、70〜100℃、又は80〜100℃)という高い方の乾燥温度では、カソード活性物質(例えばコーティングされた粒子)の内部から水が失われると考えられる。様々な総含湿率レベルで、内部水分の量を比較的一定に(例えば約1パーセント、約2パーセント、約3パーセントに)保持でき、総含湿率がカソード活性物質中で増大するにつれて、表面水分は向上することができる。カソード活性物質の含湿率は熱重量分析(TGA)を用いて測定することができ、熱重量分析では、熱を用いて試料の含水を蒸発させながら、その試料の重量を経時的に記録する。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は電池に組み込まれている。この電池に対してデジタルカメラ試験を行って、高レートの容量を測定することができる。電池カソードの放電容量は、例えば、デジタルカメラによって消費者による利用をシミュレートする試験を用いて電池を放電させることによって測定することができる。例えば、電池に1500mWの負荷を2秒間かけてから、650mWの負荷を28秒間保つことができる。このサイクルを10回繰り返すか、又は合わせて5分間繰り返すことができ、続いて、電池を55分間休ませる。電池の負荷電圧が最初に1.05Vに達するまで、この60分のサイクルを反復及び継続することができる。Maccor 2300という電池試験システムを用いて、消費者による利用のシミュレーションを行うことができ、このシミュレーションでは、各実験的試験グループにおいて、6〜8個の単3セルを試験した。続いて、カソードの放電容量を算出する。いくつかの実施形態では、カソード活性物質を組み立てて、6.27mLの缶容量を有する単3セルにする。いくつかの実施形態では、セルは、1.05Vにおいて少なくとも380枚のデジタルカメラ写真分(例えば、少なくとも360枚の写真分、少なくとも350枚の写真分、少なくとも340枚の写真分、少なくとも320枚の写真分、少なくとも300枚の写真分)の放電容量を有することができる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は更に、コーティングされていない活性物質を含むことができる。コーティングされていないカソード活性物質の例としては、上述のカソード活性物質のいずれかが挙げられる。いくつかの実施形態では、コーティングされていないカソード活性物質としては、酸化銀(I)(AgO)、酸化銀(II)(AgO)、銀銅酸化物(AgCuO)、ニッケル酸銀(AgNiO)、過マンガン酸銀(AgMn)、過マンガン酸バリウム(Ba(MnO)、マンガン酸バリウム(BaMnO)、及び/又はバリウムフェライト(BaFeO)を挙げることができる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質は導電補助剤を含むことができる。導電補助剤は、カソード12の電子伝導率を増大させることができる。導電助剤の例は炭素粒子である。炭素粒子は、カソードに用いられる従来の炭素粒子のいずれかにすることができる。炭素粒子は、例えば、グラファイト粒子であり得る。カソード12に用いられるグラファイト粒子は、カソードに用いられるグラファイト粒子のいずれかにすることができる。前記粒子は、合成物質、非合成物質、又は合成物質と非合成物質とのブレンドであることができ、それらは発泡していても非発泡であってもよい。ある実施形態では、グラファイト粒子は、非合成、非膨張のグラファイト粒子である。このような実施形態においては、グラファイト粒子は、シンパテック社製ヘロス(HELOS)粒径分析器を用いて測定して、約20ミクロン未満(例えば、約2ミクロン〜約12ミクロン、約5ミクロン〜約9ミクロン)の平均粒径を有し得る。グラファイト粒子は、例えば、Brazilian Nacional de Grafite(Itapecirica、MG Brazil(MP−0702X))又は日本の中越黒鉛工業所(Chuetsu Graphite Works, Ltd.)(中越グレードWH−20A及びWH−20AF)から入手可能である。カソード12は、例えば、約3重量%〜約9重量%(例えば、約4重量%〜約7重量%)の炭素粒子を含み得る。幾つかの実施形態では、カソード12は、約4重量%〜約9重量%(例えば、約4重量%〜約6.5重量%)のグラファイト粒子を含み得る。
導電補助剤の別の例は、Luoらの米国特許第6,858,349号、及び2002年11月21日に公開された「Battery Cathode」という名称のAnglinの米国特許出願公開第2002/0172867 A1号に記載されているような炭素繊維である。いくつかの実施形態では、カソード12は、炭素繊維を最大で約2重量%(例えば、最大で約1.5重量%、最大で約1重量%、最大で約0.75重量%、最大で約0.5重量%、最大で約0.45重量%、最大で約0.4重量%、最大で約0.3重量%、最大で約0.2重量%)、及び/又は少なくとも約0.1重量%(例えば、少なくとも約0.2重量%、少なくとも約0.3重量%、少なくとも約0.4重量%、少なくとも約0.45重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.75重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.5重量%)含むことができる。
ある実施形態においては、カソード12は、約1重量%〜約10重量%の1つ以上の総導電補助剤を含み得る。
結合剤の例としては、ポリエチレン粉末、ポリアクリルアミド、ポートランドセメント、並びにフルオロカーボン樹脂、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられる。ポリエチレン結合剤の例は、商標名Coathylene HA−1681(Hoechstから入手可能)として販売されている。カソード12は、例えば、約2重量%以下の結合剤(例えば、約1重量%以下の結合剤)を含んでよい。ある実施形態においては、カソード12は、約0.1重量%〜約2重量%(例えば、約0.1重量%〜約1重量%)の結合剤を含み得る。
カソード12は、その他の添加剤を含み得る。添加剤は、例えば米国特許第5,342,712号明細書(ミエツコウスカ(Mieczkowska)ら)に開示されている。幾つかの実施形態では、カソード12は、二酸化チタン(TiO)を含むことができる。ある実施形態においては、カソード12は、約0.1重量%〜約2重量%(例えば、約0.2重量%〜約2重量%)のTiOを含み得る。
カソード(例えばカソード活性物質)は例えば、2004年12月2日に公開された「Alkaline Cell With Flat Housing and Nickel Oxyhydroxide Cathode」という名称のDurkotらの米国特許出願公開第2004/0237293 A1号、2004年10月7日に公開された「Alkaline Battery Including Nickel Oxyhydroxide Cathode and Zinc Anode」という名称のDurkotらの同第2004/0197656 A1号、2004年4月22日に公開された「Method of Making a Battery」という名称のBowdenらの同第2004/0076881 A1号、2005年6月23日に公開された「Battery Cathode」という名称のEylemらの同第2005/0136328 A1号、2008年1月10日に公開された「Primary Alkaline Battery Containing Bismuth Metal Oxide」という名称のEylemらの同第2008/0008937号、2004年3月4日に公開された「Alkaline Battery Including Nickel Oxyhydroxide Cathode and Zinc Anode」という名称のChristianらの同第2004/0043292 A1号、2004年10月14日に公開された「Preparation of Nickel Oxyhydroxide」という名称のChristianらの同第2004/0202931 A1号、2005年3月17日に公開された「Primary Alkaline Battery Containing Bismuth Metal Oxide」という名称のEylemらの同第2005/0058903 A1号、2005年3月17日に公開された「Primary Alkaline Battery Containing Bismuth Metal Oxide」という名称のWangらの同第2005/0058902 A1号、及びKelseyらの米国特許第6,207,322号に記載されている。
カソードは、カソード材を電流コレクタ上にコーティングし、乾燥させ、次いでコーティングされた電流コレクタをカレンダ加工することによって作製することができる。カソード材は、カソード活性物質を結合剤、溶媒/水、及び炭素源のような他の構成要素と共に混合することによって調製することができる。例えば、NiOOHのようなカソード活性物質を炭素(例えば、グラファイト、アセチレンブラック)と組み合わせ、少量の水と混合して、カソードスラリーを形成してよい。次いで、電流コレクタを前記カソードスラリーでコーティングして、カソードを形成することができる。
アノード14は、アルカリ電池のアノードに使用される標準的亜鉛系材料のいずれからも形成できる。例えば、アノード14は、亜鉛金属粒子及び/又は亜鉛合金粒子、ゲル化剤、並びに少量の添加物(例えば、ガス発生阻害物質)を含むゲルであることができる。亜鉛合金は、亜鉛(Zn)、並びに、インジウム(In)、ビスマス(Bi)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、鉛(Pb)、ガリウム(Ga)、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、及びスズ(Sn)という元素のうちの少なくとも1つを含むことができる。幾つかの実施形態では、亜鉛合金は、鉄(Fe)を含み得る。例えば、鉄は不純物として亜鉛内に存在してよい。電解質溶液の一部をアノード全体に分散させることができる。
亜鉛粒子は、ゲル化亜鉛アノード内で使用される任意の亜鉛系粒子であり得る。亜鉛系粒子は、亜鉛系材料、例えば亜鉛又は亜鉛合金にて形成することができる。亜鉛合金は通常、主として亜鉛で構成されており、並びにインジウム及び/又はビスマスを含むことができる。亜鉛系粒子の例としては、米国特許第6,284,410号、同第6,472,103号、同第6,521,378号、及び同一出願人による米国特許出願第11/001,693号(2004年12月1日出願)(全て参考として本明細書に組み込まれる)に記載されるものが挙げられる。アノードは、例えば約60重量%〜約80重量%、約62重量%〜75重量%、約62重量%〜約72重量%、又は約67重量%〜約71重量%の亜鉛系粒子を含んでよい。アノードは、約68重量%未満、約64%重量未満、約60重量%未満、約55重量%未満、又は約45重量%未満の亜鉛系粒子を含むことができる。
亜鉛系粒子は、各種スパン又はエアブロープロセスにより形成することができる。亜鉛系粒子は、球状又は非球状の形状であることができる。非球状粒子は、針状(即ち、長軸方向の長さが短軸方向の長さの少なくとも2倍)又はフレーク様形状(即ち、最大直線寸法の長さの20%以下の厚みを有する)であることができる。亜鉛系粒子表面は、滑らか又はざらざら粗い状態でありることができる。本明細書で使用する時、「亜鉛系粒子」とは、複数粒子のアグロメレーション又は凝集ではなくむしろ、亜鉛系材料の単一又は一次粒子を意味する。亜鉛系粒子の百分率は、亜鉛微粉であることができる。本明細書で使用する時、亜鉛微粉は、通常のふるい分け操作中(即ち、ふるいを手動で振盪させる)に、メッシュサイズ200のふるい(即ち、正方形開口部の一辺が0.075mmのふるい)を通過するのに十分小さい亜鉛系粒子を含む。メッシュサイズ200のふるいを貫通可能な亜鉛微粉は、約1ミクロン〜75ミクロン(例えば、約75ミクロン)の平均粒径を有することができる。亜鉛微粉(即ち、−200メッシュ)の百分率は、全亜鉛系粒子の約10重量%、約25重量%、約50重量%、約75重量%、約80重量%、約90重量%、約95重量%、約99重量%又は100重量%とすることができる。亜鉛系粒子の百分率は、通常のふるい分け操作中に、メッシュサイズ325のふるい(即ち、正方形開口部の一辺が0.045mmのふるい)を通過するのに十分小さい亜鉛末であることができる。325メッシュのふるいを貫通可能な亜鉛末は、約1ミクロン〜35ミクロン(例えば、約35ミクロン)の平均粒径を有することができる。亜鉛末の百分率は、全亜鉛系粒子の約10重量%、約25重量%、約50重量%、約75重量%、約80重量%、約90重量%、約95重量%、約99重量%又は100重量%とすることができる。極少量の亜鉛微粉、例えば全亜鉛系粒子の少なくとも約5重量%、又は少なくとも約1重量%であったとしても、アノード性能には効果的であり得る。アノード内の全亜鉛系粒子は、亜鉛微粉からのみ構成されたり、亜鉛微粉を全く含まなかったり、又はより大きなサイズ(例えば、−20〜+200メッシュ)の亜鉛系粒子を有する亜鉛微粉と亜鉛末(例えば、約35重量%〜約75重量%)との混合物で構成され得る。亜鉛系粒子の混合物は、ドレイン率必要条件の広域スペクトルにおけるアノードの速度能力に対して良好な全体的性能を提供し、並びに良好な保管特性を提供することができる。保存後、高放電率での性能を向上させるために、相当割合の亜鉛微粉及び/又は亜鉛末をアノード内に含ませることができる。
最大限の電池機能を提供する高レートアノードは、高濃度の亜鉛粒子で調合されたスラリーから構築することができる。その亜鉛粒子は、高い表面積をもたらして高レートでその容量を提供しながら、ともにくっつき合って導電性集合体を形成することもできる。これらの集合体は、亜鉛接続性の損失が比較的小さい電解質豊富なアノードデザインをもたらすことができる。微細な亜鉛は、合金(例えば亜鉛重量ベースで100〜200ppmのインジウム及びビスマス)、めっき(例えば亜鉛重量ベースで50〜200ppmのインジウム)、及び有機腐食防止剤(例えば亜鉛重量ベースで50ppmのRM510−ジノニルフェノール、ポリオキシエチレンリン酸エステル)と共に調合して、亜鉛が水と接触すると発生する可能性がある水素ガスの発生を制御することができる。亜鉛を電解質に懸濁させて、製造のしやすさと、完成したアノード内の孔の安定的な縦列をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、軽度に架橋された高分子量ポリアクリル酸ポリマー(例えば、電解質中に1.4〜1.6%のBF Goodrich C940)は、網状組織をもたらして、重い亜鉛粒子を電池電解質中の適所に保つことができる。
ゲル化剤の例には、ポリアクリル酸、グラフトスターチ材、ポリアクリル酸の塩、ポリアクリレート、カルボキシメチルセルロース、又はこれらの組み合わせが挙げられる。ポリアクリル酸の例は、Carbopol(商標)940及び934(B.F.Goodrichから入手可能)、並びに、Polygel(商標)4P(3Vから入手可能)であり、グラフト化デンプン材の例はWaterlock(商標)A221(Grain Processing Corporation、Muscatine、Iowa)から入手可能)である。ポリアクリル酸の塩の例はAlcosorb(商標)G1(Ciba Specialtiesから入手可能)である。アノードは、例えば0.1重量%〜約1重量%のゲル化剤を含んでよい。
ガス発生阻害剤は、亜鉛系合金に含まれるビスマス、スズ、鉛、及びインジウムなどの無機材料、又はアノードに含まれる酢酸インジウム、水酸化インジウム、硫酸インジウム、酸化ビスマス、及び水酸化バリウムなどの可溶性化合物であることができる。あるいは、ガス化抑制剤は、リン酸エステル、イオン性界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤などの有機化合物であってもよい。イオン性界面活性剤の例は、例えば米国特許第4,777,100号に開示されており、これは本明細書に参考として組み込まれる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質のアノード活性物質に対するモル比は少なくとも1(例えば、少なくとも0.5、少なくとも0.7、少なくとも0.9、若しくは少なくとも1.1)、及び/又は、最大で1.3(例えば、最大で1.4、最大で1.3、最大で1.2、若しくは最大で1.1)である。
電解質は、電池で使われる電解質のいずれかであることができる。幾つかの実施形態では、カソード12は、約5重量%〜約8重量%(例えば、約6重量%〜約7重量%)の電解質を含み得る。電解質は、水性又は非水性であり得る。水性電解質は、アルカリ性溶液、例えば水酸化物水溶液(例えば、LiOH、NaOH、KOH)、又は水酸化物溶液の混合物(例えば、NaOH/KOH)などにすることができる。例えば、水酸化物水溶液は、水酸化物物質を約33重量%〜約40重量%、例えば約9NのKOH(約37重量%KOH)を含み得る。幾つかの実施形態では、電解質はまた、約4重量%以下(例えば、約2重量%)の酸化亜鉛を含み得る。
電解質は、他の添加剤を含むことができる。例として、電解質は、電解質中のカソード活性物質の溶解度を低減する(例えば、抑える)可溶性物質(例えば、アルミニウム物質)を含むことができる。特定の実施形態では、電解質は以下のもの、すなわち、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、アルカリ金属アルミン酸塩、アルミニウム金属、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属炭酸塩、又はこれらの混合物の1つ以上を含むことができる。電解質添加剤は、例えば、米国特許出願公開第2004/0175613(A1)号、名称「Battery」(Eylemら、2004年9月9日公開)に記載されている。
ハウジング18は、電池に通常用いられる任意のハウジングであることができる。図示されるように、ハウジング18は円筒状ハウジングである。しかし、角柱ハウジングなどの他の形状を有するハウジングを使用することが可能である。幾つかの実施形態では、ハウジング18は、金属又は合金、例えばニッケル、ニッケルメッキ鋼(例えば、ニッケルメッキ冷延鋼)、ステンレス鋼、アルミニウムクラッドステンレス鋼、アルミニウム、又はアルミニウム合金で作製することができる。ある実施形態においては、ハウジング18は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスルホン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、又はポリアミドなどの、プラスチックで作製することができる。
幾つかの実施形態では、ハウジング18は、内側金属壁及び熱収縮性プラスチックなどの外側非導電性材料を含むことができる。任意に、導電性材料の層は、内壁とカソード12との間に配置され得る。この層は、内壁の内面に沿って、カソード12の周囲に沿って、又はその両方において配置されてもよい。この導電性層は、例えば、炭素質材料(例えば、グラファイト)から形成され得る。こうした材料には、例えばLB1000(Timcal)、Eccocoat 257(W.R.Grace & Co.)、Electrodag 109(Acheson Colloids Co.)、Electrodag 112(Acheson)、Varniphite 5000(Nippon)、及びEB0005(Acheson)が挙げられる。導電性層の適用方法は、例えば、カナダ特許第1,263,697号明細書に開示されている。
セパレータ16は、電気化学セル(例えば、アルカリ電池)で使用される標準的なセパレータ材料のいずれかで形成することができる。例えば、セパレータ16は、ポリプロピレン(例えば、不織ポリプロピレン又はミクロ孔質ポリプロピレン)、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、又はこれらの組み合わせで形成することができる。幾つかの実施形態では、セパレータ16は、不織材料の層と組み合わされたセロファンの層を包含することができる。不織布材料としては、例えば、ポリビニルアルコール及び/又はレーヨンを挙げることができる。
シール22は、例えば、ポリマー(例えば、ナイロン)から作製することができる。
キャップ24は、例えば、アルミニウム、ニッケル、チタン、又は鋼鉄などの、金属又は金属合金で作製することができる。
幾つかの実施形態では、電池10は、(例えば、アノード14が亜鉛を含む場合に)アノード14によって電池内にて発生することがある水素ガス量を低減するための水素再結合触媒を含み得る。水素再結合触媒は、例えば、米国特許第6,500,576号(Davisら)及び同第3,893,870号(Kozawa)に記載されている。あるいは、更に電池10は、米国特許第5,300,371号明細書(Tomantschgerら)に記載されるもののような圧力活性化バルブ又は通気孔を含んで構築され得る。
本発明で提供される電池構成要素の重量比率(%)は、設計仕様に応じて、電池の組み立て前に決定する。
セル(例えば、円筒状セル)は、例えば、アノード、セパレータ、及びカソードを共に巻いて、これらをハウジング内に置くことにより、調製することができる。次に、ハウジング(アノード、カソード、及びセパレータを含有する)に、電解溶液を充填し、続いて例えば、キャップ及び円形絶縁ガスケットにて気密封止することができる。
いくつかの実施形態では、カソード活性物質を組み立てて、内部容量が6.27ミリリットルである単3セルにする。Timcal SFG−15というグラファイトで調合した酸化防止炭素コーティングを用いて、カソードとニッケルめっき鋼製電槽との間の良好な電気接触を確立できる。カソード調合物は、オキシ水酸化ニッケルを81.5%、グラファイトTimcal SFG−15を8%、7N水酸化カリウム溶液を6.0%、ポリエチレン結合剤Coathylene 3(Dupont)を1%、オキシ水酸化ニッケルの水分を3.5%含むことができる。イオン伝導のために、セパレータを用いて電極間の疎通を制限でき、セパレータは、セロファン/不織布ラミネート、又は超高分子量ポリエチレン微多孔フィルム(例えば、DSM Solutech製のSolupor3)を含むことができる。アノードは、高い電池消耗速度を保つように特別に設計することができる。例えば、アノードは、ゲル状電池電解質(6〜8.5Nの水酸化カリウム又は水酸化ナトリウム)中に分散させた亜鉛粉末粒子を含むことができる。亜鉛粉末は、孔寸法が45マイクロメートルである標準的な325メッシュスクリーンを通ることができる亜鉛粒子を含むことができる。亜鉛粉末は、軽度に架橋された高分子量ポリアクリル酸ポリマー(例えば、電解質中に1.4〜1.6%のBF Goodrich C940)中に懸濁させて、網状組織をもたらして、重い亜鉛粒子を電池電解質中の適所に保つことができる。セルに電池電解質を注ぎ足して、すべての穴が満たされると共に、放電中に材料が十分活用されることが確実になる。
電池10は、1次電気化学セル又は2次電気化学セルであり得る。一次電池は、一度だけ放電し(例えば、使い果たされ)、その後廃棄されることを意図している。換言すれば、一次電池は、再充電することを意図していない。一次電池については、例えば、David Linden、Handbook of Batteries(McGraw−Hill,2d ed.1995)に記載されている。対照的に、二次電池は、何回も(例えば、50回超、100回超、又はそれ以上)再充電することが可能である。場合によっては、二次電池は、多くの層を有するセパレータ及び/又は比較的厚いセパレータなど、比較的頑丈なセパレータを備え得る。二次電池はまた、電池の中で生じ得る膨張などの変化に適応するように設計することもできる。二次電池は、例えば、Falk & Salkind、「Alkaline Storage Batteries」,John Wiley & Sons,Inc.1969、及びDeVirloyらの米国特許第345,124号に記載されている。
電池10は、様々な異なる電圧のうち任意のもの(例えば、1.5V)であることができ、及び/又は、例えば、AA、AAA、AAAA、C又はD電池であることができる。電池10は、円筒形であるが、いくつかの実施形態では、非円筒形にすることができる。例えば、電池は、コインセル、ボタンセル、ウエハーセル、又は長円形セル(racetrack-shaped cell)にすることができる。幾つかの実施形態では、電池は、柱状にすることができる。ある実施形態においては、電池は、強固な積層セル構成、又は可撓性のパウチ、エンベロープ、若しくはバッグセル構成を有することができる。幾つかの実施形態では、電池は、渦巻き構成、又は平面プレート構成を有することができる。電池については、例えば、米国特許第6,001,504号(Batsonら)、米国特許出願通し番号第10/675,512号(Berkowitzら、2003年9月30日出願、名称「Batteries」)、及び米国特許出願公開第2004/0237293 A1号(Durkotら、2004年12月2日公開、名称「Alkaline Cell With Flat Housing and Nickel Oxyhydroxide Cathode」)に記載されている。
以下の実施例は、説明を意図したものであって、制限的なものではない。
実施例1−不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOH粒子の合成
10Lの反応槽に8リットルの脱イオン水を加えた。ウォータージャケットを用いて、この反応槽を40℃まで加熱した。1キログラム(10.79モル)のNi(OH)を反応槽に加え、反応槽を一定の速度で攪拌した。この反応混合物に105.2グラム(0.37モル)のCoSOを加え、約10分間混合した。この反応混合物に2318.4グラム(9.82モル)の過硫酸ナトリウムを加え、約10分間混合した。この反応混合物に881.2グラム(22.6モル)の水酸化ナトリウムを表1の添加スケジュールに従ってゆっくり加えた。第1の部分の水酸化ナトリウム120gを加えた後、その反応物を20℃まで冷却した。全量の水酸化ナトリウムを混合物に加えたら、その反応混合物を55℃まで加熱し、反応物を24時間混合した。
Figure 2012514838
約8リットルの新鮮な脱イオン水で4〜5回洗浄することによって、最終生成物である不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHを単離する。各洗浄作業中、攪拌しながら反応槽を50℃まで加熱した。続いて、攪拌を止め、生成物を静置した。自由液体を慎重に汲み出すか又は傾しゃして、濃縮懸濁液を得る。10%のBaCl水溶液を滴下したときに清澄洗液の試料が沈殿物を発生させなくなるまで、このプロセスを繰り返す。続いて、この濃縮懸濁液をトレイに注入し、60℃のオーブン内で3〜4.5重量%の含水率まで慎重に乾燥させる(「標準的な乾燥手順」)。
図2に示されているように、NaOHを素早く加えた場合とゆっくり加えた場合の双方のデジタルカメラのフラッシュ数と乾燥方法との相関関係が示されている。実線は、不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHであって、60℃で約3〜5%の含湿率まで乾燥させたNiOOHの場合のデジタルカメラ性能を示している。点線(「水を添加」)は、不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHであって、十分に乾燥させ、水を加えることによって再水和してから約3〜5重量%の含湿率レベルまで乾燥させたNiOOHの場合を示している。図2に示されているように、再湿潤させた試料のデジタルカメラ性能は、標準的な乾燥手順を用いて乾燥させた試料よりも低かった。つまり、過剰乾燥の悪影響は、試料を再湿潤させてから、標的の含湿率まで慎重に乾燥させるだけでは覆すことはできなかった。
実施例2−カソード材の効率性
反応物質の比率が異なる以外はほぼ実施例1の手順に従って、不均一にCoOOHでコーティングされたNiOOH粒子を合成した。水酸化ナトリウムを速い速度又は遅い速度のいずれかで加えた。表2を参照すると、速い添加では、水酸化ナトリウムを3つの部分に分けて、合計で20分かけて加えた。すなわち、まず水酸化ナトリウムの45%を加えてから10分間置き、続いて、更に45%を加えてから10分間置き、続いて残りの10%を加えた。遅い添加では、水酸化ナトリウムを表1のスケジュールに従って4時間かけて加えた。Stdは、3〜5%の標的含湿率まで乾燥させる実施例1の標準的な乾燥方法を指す。「水を添加」は、カソード活性物質を水で再湿潤させてから約3〜5%の水分レベルまで慎重に乾燥させる実施例1に記載の再水和法を指す。
理論的容量は、電池中の純粋なオキシ水酸化ニッケルの総重量に固有電気化学当量容量(1電子=0.292ahrs/gにおける値)を乗じた値である。この固有電気化学当量容量は、交換された電子の数をオキシ水酸化ニッケルのグラム当量(g)で除した値に、ファラデー数96485アンペア秒/モル又は26.8アンペア時/モルを乗じることによって得られる。実容量は、1.05ボルトの終止電圧に達するのに必要な時間的間隔にわたる印加電流を積分することによって算出する(デジタルカメラ模擬試験の場合。利用率(パーセント)は、実容量を理論的容量で除することによって算出する。粒子とそれに対応する利用率(パーセント)を下記の表2に列挙する。
Figure 2012514838
実施例3−コーティングされたカソード活性物質の含湿率
不均一なCoOOHコーティングを有するNiOOHの粒子の4つの試料の含湿率を熱重量分析によって評価した。熱重量分析器(熱重量分析器SDT Q600)を用いて、重量損失プロファイルを作成した。50ミリグラムの材料を量ってアルミニウムパンに入れ、10℃/分の速度で最終試験温度の150℃まで加熱した。昇温中、重量損失を連続的に記録し、温度による重量損失速度のあらゆる変化を観察した。図3に示されているように、材料乾燥曲線には2つの異なる領域が観察された。第1の領域は、25〜50℃の温度における水損失(おそらく粒子表面からの水損失)を示し、第2の領域は、50〜120℃の温度における水損失(おそらく粒子内部からの水損失)を示していた。これら2つの領域における蒸発した水の割合(%)と、試料の総含水率を表3に示す。
Figure 2012514838
図4を参照すると、5〜5.7重量%の含湿率においての方が良好な性能が観察され、約3.8重量%の水分を有するカソード活性物質よりも13.5%デジタルカメラ性能が向上した(319枚の写真分)。図5を参照すると、不均一にCoOOHでコーティングされたNiOOHを含む電池(A)では、均一にCoOOHでコーティングされたNiOOHを含む電池(B)と比べて、実動時間の向上が観察された。
実施例4−電池の組み立てとデジタルカメラ試験
内部容積が6.27ミリリットルの試験用単3電池を用いて実験データを生成した。Timcal SFG−15というグラファイトで調合した酸化防止炭素コーティングを用いて、カソードとニッケルめっき鋼製電槽との間の良好な電気接触を確立した。カソードの配合は、オキシ水酸化ニッケル81.5%、Timcal SFG−15グラファイト8%、7N水酸化カリウム溶液6.0%、Coathylene3というポリエチレン結合剤1%、オキシ水酸化ニッケル中の水分3.5%である。6個のペレットを中空の状態で円筒形に積み重ねた物を形成させて、鋼缶の中に配置した。各ペレットの高さは7.2mm、外径は13.3mm、内径は8.9mmであった。各ペレットは、上述のカソード混合物1.7グラムから構成されていた。セパレータを用いて電極間の連通をイオン伝導に制限した。セロファン/不織布ラミネート、又は超高分子量ポリエチレン微多孔フィルムのようないくつかの異なる材料を用いた。いくつかの試験用セルでは、セパレータはDSM Solutech製のSolupor3である。アノードは、高い電池消耗速度を保つように特別に設計されている。アノードは、微細な亜鉛で高度に強化された標準的な電池亜鉛粒子を約70重量%含む。この微細な亜鉛は、孔寸法が45マイクロメートルである標準的な325メッシュスクリーンを通る寸法にした。微細な亜鉛は、合金(例えば亜鉛重量ベースで100〜500ppmのインジウム及びビスマス)、めっき(例えば亜鉛重量ベースで50〜200ppmのインジウム)、及び有機腐食防止剤(例えば亜鉛重量ベースで50ppmのRM510−ジノニルフェノール、ポリオキシエチレンリン酸エステル)と共に調合して、亜鉛が水と接触すると発生する可能性がある水素ガスの発生を制御する。亜鉛の総量は、64重量%のレベルでゲル状電解質と組み合わせる。用いる懸濁化剤は、軽度に架橋された高分子量ポリアクリル酸ポリマーであり、例えば、BF.Goodrich C940を電解質中に1.45重量%で用いて、重い亜鉛粒子を電池中の適所に保持する。また、セルに、35.4%の水酸化カリウムと2%の酸化亜鉛とを含む電池電解質0.6グラムを注ぎ足して、すべての穴が満たされると共に、放電中に材料が十分活用されることが確実になる。すべての電池活性物質を組み立てたら、一体型ナイロンシールを有する蓋を用いて組み立てを完了させた。
デジタルカメラによって消費者による利用をシミュレートする試験を用いて電池を放電させることによって、電子カソードの放電容量を測定した。この試験では、電池に1500mWの負荷を2秒間かけてから、650mWの負荷を28秒間保った。このサイクルを10回繰り返すか、又は合わせて5分間繰り返してから、電池を55分間休ませた(1サイクル60分)。電池の負荷電圧が最初に1.05Vに達するまで、この60分のサイクルを反復及び継続した。Maccor 2300という電池試験システムを用いて、消費者による利用のシミュレーションを行い、このシミュレーションでは、各実験的試験グループにおいて、6〜8個の単3セルを試験した。続いて、カソードの放電容量を算出した。
実施例5−CoOOHでコーティングされたNiOOHの特性評価
反応物質の比率が異なる以外はほぼ実施例1の手順に従って、CoOOHでコーティングされたNiOOHの4つの試料(A、B、C、及びD)を合成した。粒子Aは、誘導結合プラズマ質量分析によって割り出した場合のその粒子に対する平均コバルト含有率が0.55重量パーセントである不均一なコーティングを有し、粒子Bは、平均コバルト含有率が1.95重量パーセントである不均一なコーティングを有し、粒子Cは、平均コバルト含有率が2.37重量パーセントである不均一なコーティングを有し、粒子Dは、平均コバルト含有率が3.06重量パーセントである不均一なコーティングを有していた。用いたプラズマは、アルゴンと窒素との組み合わせから着火させた。水酸化ニッケルの試料100ミリグラムを溶解させ、用いた器具と基準に適した濃度まで段階希釈した。試料を評価し、各試料の濃度を分析、定量化し、最終的には希釈ごとに元の試料に関連付けた。粒子を組み立てて電池にし、それらの電池に対して、実施例4の手順を用いてデジタルカメラ試験を実施した。結果を表4に列挙する。不均一にコーティングされたNiOOHでは、完全にコーティングされた市販の材料と比べて、63%〜105%の性能の向上が観察された。
Figure 2012514838
電子顕微鏡を用いて、完全にコーティングされた市販のNiOOHと、不均一にコーティングされたNiOOHの試料A、B、C、及びDを画像化した。完全にコーティングされた市販のNiOOHは図6A及び6Bに示されている。コーティングされたNiOOHは、概ね分散させて、均一にコーティングされていた。図7A〜7Cに示されているように、試料Aは、塊の集合体(図7Aにおいて矢印で示されている)を有し、粒子は、CoOOHコーティングの突出部を有していた(図7B及び7C)。図8A〜8Bを参照すると、試料Bは、塊の集合体(図8Aにおいて矢印で示されている)を有し、粒子は、CoOOHコーティングの突出部を有していた(図8B)。図9A〜9Bを参照すると、試料Cも、塊の集合体(図9Aにおいて矢印で示されている)を有し、粒子は、CoOOHコーティングの突出部を有していた(図9B)。次に図10A〜10Cを参照すると、試料Dは、図10Aによって示されているように、突出しているCoOOHコーティングを有していた。Coマッピング(図10B)によって、突出部におけるCo堆積物(白色の区域)が示され、Niマッピング(図10C)によって、Niを有する、粒子の非コーティング表面(鮮明な白色の区域)が示された。したがって、試料A、B、C、及びDは、不均一にコーティングされていた。
試料Bと市販の試料を60℃で保管し、それらの試料に対してデジタルカメラ試験を実施した。図11を参照すると、不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHは、少なくとも6日にわたって高温で保管しても、均一にコーティングされた市販の試料よりも優れた性能を保持していた。
Sympatecレーザー回折粒径分析器(Sympatec CmbHから入手可能)を用いて、試料A、B、及びCの粒度分布を解析した。測定中、ある量の粒子を溶液に加えて懸濁液をもたらすと共に、粒子濃度を調節して、約20%のレーザー光線を粒径分析器内の検出器から遮断するようにした。光散乱法を用いて、粒子又は粒子集合体の平均サイズ分布を割り出した。図12を参照すると、コバルト0重量%において、コーティングされていないNiOOH粒子群は、平均直径が1つの粒径分である集団を51.9%(体積ベース)、平均直径が2つの粒径分である集団を39.0%、平均直径が3つの粒径分である集団を9.06%、平均直径が4つの粒径分である集団を0.05%有していた。不均一なCoOOHコーティングによってコバルトの比率が増えるのに従って、集団の形成によって、平均粒径が大きい粒子集団の比率が増えた。例えば、コバルト0.55重量%においては、粒子群の12.47%の平均直径が3つの粒径分であり、コバルト1.96重量%においては、粒子群の22.7%の平均直径が3つの粒径分であり、コバルト2.37重量%においては、粒子群の26.61%の平均直径が3つの粒径分であった。同様に、不均一なCoOOHコーティングによってコバルトの比率が増えるのに従って、小粒子がより大きい集合体を形成したので、平均粒径が小さい粒子集団の比率が減った。例えば、コバルト0.55重量%においては、粒子群の38.8%の平均直径が1つの粒径分であり、コバルト1.96重量%においては、粒子群の22.5%の平均直径が1つの粒径分であり、コバルト2.37重量%においては、粒子群の21.5%の平均直径が1つの粒径分であった。
実施例6−不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHと均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHの分極測定
実施例4の手順に従って、均一にCoOOHがコーティングされた市販のNiOOH、又は不均一にCoOOHがコーティングされたNiOOHを含む電池を構築した。図13を参照すると、各消費時点おいて、負荷をかける前のセルの電圧(例えばC1)と放電中に負荷をかけた直後の電圧(例えばC2)を比較することによって、電池の分極を割り出すことができる。例として、図13では、C1とC1との差異は、約3時間の消費時点における電池の分極に相当する。いずれの消費時点でも、2つの電池の分極を算出及び比較することができる。図13を参照すると、2時間の同程度の消費において、不均一にコーティングされた材料の分極(上の曲線B、表4の試料Dに相当する)は、均一にCoOOHがコーティングされた市販のNiOOH(下の曲線A)の約1/2〜1/3であった。分極の低下によって電池の耐用期間は延長した。
他の実施形態
特定の実施形態について記載したが、他の実施形態も可能である。例えば、CoOOHでコーティングされたNiOOHについて説明してきたが、いくつかの実施形態では、オキシ水酸化ニッケル及び二酸化マンガンのような活性物質の混合物、又はその他のいずれかの一般的なカソード材の混合物にコーティングを塗布して、導電性の工学的集合体を形成させることもできる。
特許出願、特許公報、及び特許のような、本明細書にて言及された全ての参考文献は、その全体を参照として組み込まれる。
他の実施形態は、特許項内にある。

Claims (15)

  1. 最大で50パーセントコーティングされた表面積及び少なくとも4オームセンチメートルの抵抗率を有するコーティングされたオキシ水酸化ニッケルを含むカソード活性物質を含有するカソードと、
    アノードと、
    セパレータと、
    電解質と、
    を備える電池。
  2. 前記コーティングされたオキシ水酸化ニッケルが少なくとも50パーセントのコーティングされていない表面積を有する、請求項1に記載の電池。
  3. 前記コーティングされたオキシ水酸化ニッケルが4パーセント〜7パーセントの含湿率を有する、請求項1に記載の電池。
  4. 前記コーティングされたオキシ水酸化ニッケルがオキシ水酸化コバルトでコーティングされ、好ましくは、前記コーティングされたオキシ水酸化ニッケルが最大で3重量パーセントのコバルト含有率を有する、請求項1に記載の電池。
  5. 前記コーティングされたオキシ水酸化ニッケルが59%〜69.6%の高レートの放電効率を有する、請求項1に記載の電池。
  6. 前記カソードが、二酸化マンガン、酸化銀、ニッケル酸銀、銀銅酸化物、過マンガン酸銀、過マンガン酸バリウム、マンガン酸バリウム、及びバリウムフェライトからなる群から選択されるカソード活性物質を更に含む、請求項1に記載の電池。
  7. 前記電池が、放電させると1.05Vにおいて少なくとも250パルスをもたらす、請求項1に記載の電池。
  8. 前記アノードがアノード活性物質を含み、前記カソード活性物質の前記アノード活性物質に対するモル比が少なくとも1である、請求項1の電池。
  9. 前記アノードが亜鉛を含む、請求項1に記載の電池。
  10. コバルト1重量%当たり24オームセンチメートル〜コバルト1重量%当たり2オームセンチメートルのコバルトコーティングに対する粉体抵抗率を有するオキシ水酸化コバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルを含むカソード。
  11. 前記粉体抵抗率が15オームセンチメートル〜4オームセンチメートルである、請求項10に記載のカソード。
  12. 前記オキシ水酸化コバルトコーティングが、前記オキシ水酸化コバルトでコーティングされたオキシ水酸化ニッケルで2.0重量パーセント〜2.5重量%のコバルト含有率を有する、請求項10に記載のカソード。
  13. カソード活性物質を作製する方法であって、
    水酸化ニッケルに対して最大で毎分2モルパーセントの速度で、水酸化アルカリを、水酸化ニッケルと硫酸コバルトと過硫酸ナトリウムとの混合物に加える工程と、
    前記混合物から、オキシ水酸化コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルを単離する工程と、
    を含む方法。
  14. 前記水酸化アルカリが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記オキシ水酸化コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルを含湿率レベル5〜5.7パーセントまで乾燥させる工程を更に含む、請求項13に記載の方法。
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