JP2012513372A - エアロゲル触媒を伴う水素発生装置 - Google Patents

エアロゲル触媒を伴う水素発生装置 Download PDF

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Abstract

この発明は、(1)水性成分(110)を有する容器(100)と、(2)固体金属水素化物燃料成分(210)を有する燃料室部(200)と、(3)エアロゲル触媒(310)を有する反応室部(300)とを有する水素ガス発生装置に関する。第1の流路は、その水性成分を上記燃料室部に案内し、ここで上記固体金属水素化ホウ素燃料成分が溶解して液体金属水素化ホウ素燃料成分になり、水素化物−水の酸化反応により水素を生成し、この反応はエアロゲル触媒により助長される。上記反応室部の温度および/または圧力は、上記ホウ酸塩副産物中の水を実質的に液相に維持して上記ホウ酸塩副産物の沈殿を最小化するように予め定められる。
【代表図】 図1

Description

関連出願のクロスリファレンス
この出願は、2008年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/140,313号の優先権を主張し、この内容は参照してここに組み入れる。
この発明は、全般的には、燃料電池用に水素を発生する方法およびシステムに関する。この発明は、具体的には、触媒が細かな分散でコーティングされた有機エアロゲルを有する水素発生装置に関し、これは発熱性の水素化物−水の酸化反応を助長し、これが水素を放出する。この発明は、また、すべての反応物が実質的に消費されるまで反応を維持できる反応室部に関する。
燃料電池は、反応物、すなわち燃料および酸素の化学エネルギを直流(DC)の電気に直接的に変換する装置である。多くの用途において、燃料電池は、化石燃料の燃焼のような従来の発電やリチウムイオン電池のような携帯用蓄電池より効率が良い。
一般に、燃料電池技術は、アルカリ燃料電池、高分子電解質燃料電池、リン酸燃料電池、溶融炭酸燃料電池、固体酸化物燃料電池、および酵素燃料電池のような様々な異なった燃料電池を含む。今日、より重要な燃料電池は、いくつかのカテゴリ、すなわち、(i)燃料として圧縮水素(H)を利用している燃料電池、(ii)アルコール、例えばメタノール(CHOH)、金属水素化物、例えば水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、炭化水素、または水素燃料に改質される他の燃料を用いるプロトン交換膜(PEM)燃料電池、(iii)非水素燃料を直接に消費できるPEM燃料電池、すなわち直接酸化燃料電池、および、(iv)高温で炭化水素燃料を直接電気に変換する固体酸化物燃料電池(SOFC)を含む。
圧縮水素は、一般的に高圧下に維持され、そのため取扱いが難しい。その上、大きい貯蔵タンクが一般的に必要となり、そのため家庭用電子機器のために十分に小さくすることはできない。従来の改質燃料電池は、燃料を水素に変換させて燃料中の酸化剤を反応させるために、改質材や他の気化および補助システムを必要とする。最近の進歩により、家庭用電子機器用に改質材または改質燃料電池が有望になっている。最も一般的な直接酸化燃料電池は直接メタノール燃料電池またはDMFCである。他の直接酸化燃料電池は、直接エタノール燃料電池と直接テトラメチルオルトカーボネート燃料電池を含む。DMFCでは、燃料電池中で、メタノールが直接に酸素と反応し、DMFCは家庭用電子機器用に電力供給上有望である。SOFCは、ブタンのような炭化水素燃料を高熱で電気に変換する。SOFCは、燃料電池反応を起こさせるために、1000度の範囲の比較的高温を必要とする。
他のタイプの液体燃料はヒドラジンであり、これは無水物またはその一水和物形態であることが可能である。ヒドラジンは水に溶解可能であり、水の存在の下で分解して水素を発生し、これは以下のとおりである。
O → 2H+N+2H
電気を発生させる化学反応は燃料電池のそれぞれのタイプごとに異なる。DMFCでは、各電極での化学電気反応と直接メタノール燃料電池に関する総合的な反応は以下のとおり記述される:
アノードでの半反応:
CHOH + HO → CO + 6H + 6e
カソードでの半反応:
1.5O + 6H + 6e → 3H
全体の燃料電池反応:
CHOH + 1.5O → CO + 2H
PEMを通る水素イオン(H)がアノードからカソードを通り抜けてマイグレーションするために、また、自由電子(e)がPEMを通り抜けられないため、電子は外部回路を通って流れなければならず、外部回路を通して電流を生じさせる。この外部回路は、モバイルすなわちセル電話、計算機、パーソナルデジタツアシスタンツ、ラップトップコンピュータ、電力ツールなどの有益な消費者向けの電子製品であってよい。
DMFCは、特許文献1および特許文献2に開示されており、詳細は参照してここに組み入れる。一般に、PEMはNafion(商標)などのポリマーから作られており、これはDuPontから入手可能であり、厚さが約0.05mm〜約0.50mmの範囲のペルフルオポリマー、その他の膜である。アノードは、典型的には、白金ルテニウムなどの触媒の薄層によってサポートされたテフロン(Teflonized)のカーボン紙から製造される。カソードは、典型的には、白金粒子が膜の一面に接着されるガス拡散電極である。
他の直接酸化燃料電池では、ホウ化水素燃料電池(DBFC)はつぎのように反応する。
アノードでの半反応:
BH + 8OH → BO + 6HO + 8e
カソードでの半反応:
2O + 4HO + 8e → 8OH
化学金属水素化物燃料は、比較的エネルギ密度が大きい、すなわち、燃料の重量または体積当たりの水素の量が大きいので有望である。化学金属水素化物燃料電池では、水素化ホウ素ナトリウムが改質され、つぎのように反応する。
NaBH+2HO→(加熱または触媒)→4(H)+(NaBO
アノードでの半反応:
→2H+2e
カソードでの半反応:
2(2H+2e)+O→2H
この反応に適切な触媒は、白金およびルテニウム、その他の金属である。水素化ホウ素ナトリウムを改質して生成された水素燃料は燃料電池中で、酸化剤例えばOと反応させられ、電気(すなわち電子の流れ)および水の副産物を生成する。ホウ酸ナトリウム(NaBO)の副産物もこの改質プロセスで生成される。水素化ホウ素ナトリウム燃料電池は特許文献3に検討されており、参照してここに組み入れる。
知られている水素ガス発生器の1つの欠点は、上述の水素化ホウ素−水の酸化反応が、好ましくない、ホウ酸塩副産物を生成して、水素化ホウ素からの水素の放出を制約することである。したがって、化学金属水素化物燃料から水素の放出を最大化することが可能な水素ガス発生装置を得ることが望まれている。
米国特許第5,992,008号 米国特許第5,945,231号 米国特許第4,261,956号
この発明は、水性成分、例えば水またはメタノールと添加物を有する容器と、固体燃料成分、例えば金属水素化物および添加物を有する燃料室と、エアロゲルに分散された触媒を有する反応室部とを具備する水素ガス発生装置に関する。第1の燃料経路は、好ましくは圧縮される水性成分を、固体燃料成分が溶解される燃料室部に案内して水性燃料混合物を生成する。第2の経路は、水性燃料混合物を反応室部に案内してガス、例えば水素を酸化反応により生成し、この酸化反応はエアロゲル触媒により助長される。
好ましい実施例では、エアロゲル触媒は反応室部に位置づけられ、これは水素ガスおよび副産物を収集する。反応室部は好ましくは柔軟なコンテナを含み、充分な量の水を保持して副産物を水性状態に維持し、これにより、エアロゲル触媒の穴を詰めてしまう沈殿物の生成を阻止する。
反応室部は好ましくは所定の温度および/または圧力に維持されて水の過剰な蒸発が起こったり、副産物の沈殿が発生する可能性を最小化する。
添付図面は明細書の一部を形成し、明細書との関連において理解されるべきであり、種々の図において類似の参照番号は類似の部分を示すために用いられる。
この発明に従うガス発生装置の断面模式図である。 この発明の溶解部の分解図である。 この発明の他の溶解部の分解図である。 水の三相を示す温度圧力図である。 水和の温度依存を示す図である。
添付の図面に示され以下に詳細に検討するように、この発明は燃料サプライに向けられており、この燃料サプライは燃料電池燃料を貯蔵する。メタノール、および他のアルコールは、多くの種類の燃料電池、例えば、DMFC、酵素燃料電池、および改質燃料電池、その他において使用可能である。燃料サプライは他の種類の燃料電池燃料、例えば、エタノールまたは他のアルコール;金属水素化物、例えば水素化ホウ素ナトリウム;水素に改質可能な他の化学物質;または燃料電池の性能や効率を改善させる化学物質を内包してよい。燃料は、水酸化カリウム(KOH)電解質含み、これが金属燃料電池またはアルカリ燃料電池とともに使用でき、燃料サプライ中に貯蔵できる。金属燃料電池に対しては、燃料はKOH電解質反応溶液に浸漬された液体担持亜鉛粒子の形態をしており、電池空洞中のアノードは亜鉛粒子からなる粒状アノードである。KOH電解質溶液は、「1または複数の負荷に電力供給するように構成された燃料電池システムの使用方法」という題名で2003年4月24日に公開された米国公開特許出願第2003/0077493号に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、メタノール、過酸化水素、および硫酸の混合物を含み、これはシリコンチップ状に形成された触媒を通過して流れ燃料電池反応を生成する。燃料は、また、メタノール、水素化ホウ素ナトリウム、電解質、および他の化合物、例えば、米国特許第6,554,877号、同第6,562,497号、および同第6,758,871号に説明されているもののブレンドまたは混合物を含み、これらは参照してその内容をここに組みこむ。燃料は、また、米国特許第6,773,470号に説明されている、溶媒中に部分的に溶解し、部分的に懸濁するもの、ならびに、米国特許出願公開第2002/076602号に説明されている、液体燃料および固体燃料の双方を含むものを含む。適切な燃料は、また、本出願人の出願であり、2006年12月21日に公開された、「水素発生カートリッジ用の燃料」という題名の、国際公開第WO2006/135,895号に開示されているものでもある。これらは参照してその内容をここに組みこむ。
燃料は、さらに、炭化水素燃料を含み、炭化水素燃料は、これに限定されないが、ブタン、灯油、アルコール、および天然ガスを含み、これは、「液体ヘテロインタフェース燃料電池デバイス」という題名で、2003年5月22日に公開された米国特許出願公開第2003/0096150号に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、燃料と反応する液体酸化剤を含む。したがって、この発明は、サプライ中に含有され、また、その他、燃料電池システムにより使用される、任意のタイプの燃料、活性剤、電解質溶液、酸化剤溶液または液体または固体に制約されない。ここで使用される用語「燃料」は、燃料電池または燃料サプライ中で反応することができるすべての燃料を含み、また、上述の適切な燃料、電解質溶液、酸化剤溶液、気体、液体、固体および/または化学物質ならびにこれらの混合物のすべてを含むが、これに限定されない。好ましい燃料は、上述のように、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)のような金属素化物および水である。
ここで使用される用語「燃料サプライ」は、これに限定されないが、使い捨てカートリッジ、再充填可能/再使用可能カートリッジ、電子製品内に配置されるカートリッジ、取り外し可能なカートリッジ、電子製品の外部に配置されるカートリッジ、燃料タンク、燃料再充填タンク、燃料を貯蔵する他のコンテナ、および、燃料タンクおよびコンテナに結合された管材を含む。1のカートリッジがこの発明の例示的な実施例との関連で以下に説明されるが、これら実施例は他の燃料サプライにも適用可能であり、この発明は燃料サプライのいかなる特定のタイプにも限定されないことに留意されたい。
この発明の燃料サプライは、燃料電池で使用されない燃料を貯蔵するのに使用しても良い。これらの用途は、これに限定されないが、シリコンチップ上に構築されたマイクロガスタービン用の炭化水素および水素燃料を貯蔵することであり、”Here Come the Microengines”、The Industrial Physicist(2001年12月/2002年1月)、pp.20−25に検討されている。この出願の目的に関し、「燃料電池」はこれらマイクロエンジンも含む。他の用途は、内燃機関エンジン用の伝統的な燃料や、ポケットおよび実用ライター用の炭化水素例えばブタンおよび液体プロパンを貯蔵することである。
適切な既知の水素発生装置は、本出願人の出願に係る米国特許第7,329,470号、米国特許出願公開第2005−0074643A1号、米国特許出願公開第2006−0174952A1号、米国特許出願公開第2006−0191198A1号、および国際公開第WO2006/135,895号に開示されている。これらの内容は参照してここに組み入れる。
この発明はエアロゲル触媒を有する水素発生装置に関し、これは、水素ガスを放出する、発熱性の水素化ホウ素−水の酸化反応を助長し、これは、つぎの反応式(1)を含むが、これに限定されない。
X(BH + 2HO → X(BO)+ 4H (1)
ここで、Xは、これに限定されないが、グループIAまたはグループIIAの任意の金属、例えば、Na、Mg、Li、Kまたはその他、又はそれらの組み合わせを含み、yはXの価数を表す数である。図1に示し、以下でより詳細に検討するように、この発明はいくつかの他の構造上の工夫を含み、これは水素ガスの発生を最大化させ、流れの抵抗を最小化するように構成されている。
ここで使用されるように、用語「エアロゲル」は、低密度の高度に多孔質の材料であって、ゲルを形成し、その後、そのゲル構造を実質的に維持しつつ液体を除去することにより準備されたものを指す。一般に、エアロゲルは、小さな相互結合された孔を形成する相互結合された粒子から構成されるアモルファス固体中にガスを分散させる構造である。とくに、ここで使用されるように、エアロゲルは、つぎのような構造である。(1)その構造において、平均孔径は約2nm〜約50nmであり、これは、相対圧力、典型的には0.01〜0.99の範囲におけるNの多点BJH(Barrett、Joyner、およびHalenda)吸収曲線から決定される(「BJH法」は、径が1〜300nmの孔の平均孔径を測定し、より大きな孔については記述しない)。(2)トータルの孔体積の少なくとも50%は1〜300nmの孔径の孔を有する。エアロゲルのさらなる検討は米国特許第7,005,181号に見いだすことができ、その内容は参照してここに組み入れる。
多様な種々のエアロゲルが知られており、これに限定されないが、無機、有機、または有機−無機ハイブリッドを含む。無機エアロゲルは金属アルコキシド、例えばシリカ(S.S.Kistler、Nature、1931、127、764、およびS.S.Kistler、米国特許第2,093,454号)、アルミナ(S.J.Teichner、他、Adv. Colloid Interface Sci、1976、5、245)、および種々のカーバイド(C.I.Mezbacher、他、J.Non−Cryst. Solid、2000、285、210−215)に基づいてよい。有機エアロゲルはこれに限定されないが、ウレタン・エアロゲル(G.Biesmans、他、1998、225、36)、レソルシノール・ホルムアルデヒド・エアロゲル(R.W.Pekala、米国特許第4,873,218号)、フェノール性エアロゲル(D.Albert、他、米国特許第7,005,181号)、およびポリイミド・エアロゲル(W.Rhine、他、米国特許第7,074,880号)を含む。
エアロゲルは、Cabot社(Billerica、Mass.)、Aspen Aerogel社(Northborough、Mass.)Hoechst,A.G.(ドイツ)、およびAmerican Aerogel社(Rochester、N.Y.)を含むいくつかのソースから商業的に入手可能である。
好ましい実施例において、この発明は有機エアロゲル(具体的にはフェノール性エアロゲル)、例えば、’181特許(Albert、他)に説明されているもの、および、American Aerogel社から商業的に入手できるAEROBLACK(商標)を用いる。より具体的には、好ましい有機エアロゲルは、’181特許に説明されている2ステップ重合プロセスにより準備される。第1ステップは、水酸化された芳香族または水酸化芳香族を含むポリマー樹脂(例えば、フェノール樹脂、好ましくは、ジョージア州デカターのGeogia−Pacific Resins社から商業的に入手できるGP−2018cのようなフェノールノボルカ樹脂)を少なくとも1つの求電子性結合剤(例えばメタノールのようなアルコール)に溶媒中で反応させることを含む。溶媒は、少なくとも1つの化合物を有し、これは、有機先駆体を溶解し、架橋生成物を沈殿させ、第2のステップ(すなわち乾燥)で固体ネットワークを強化するのに役立つ。強化相互作用のメカニズムは、強固な水素結合、および/または共有結合修飾を含んで良く、これはポリマーのバックボーンを強化して乾燥時の割れや収縮を最小化(好ましくは阻止)する。反応は、重合および/または架橋を助長する触媒(例えば、臭化水素酸のような鉱酸)の存在下で起こり得る。
第2のステップは液体成分を除去する乾燥を伴う。当該分野で知られている他のプロセスと異なり、極めて境界的な抽出を必要とせず、また、実質的な劣化も伴わない。究めた境界的な抽出方法は、オプションとして、単独で、または他の乾燥手法と組みあわせて採用されて良い。
上述の2ステップ重合プロセスは触媒サポートまたはプラットフォームとして利用できるエアロゲルを生産する。なぜならば、高多孔率および表面面積量のような理想的な表面特性を実現するからである。一般に、エアロゲルの触媒としての可能性は、エアロゲルの開放セル構造および表面面積に比例的に関連する。そのため、この発明で使用されるエアロゲルは、約80%を超えるセルまたは孔が開放され、好ましくは約90%を超えるセルまたは孔が開放され、より好ましくは、実質的に約100%のセルまたは孔が開放される開放セル構造を有する。同様に、この発明で使用されるエアロゲルの表面面積は、約100m/gより大きく、好ましくは約250m/gより大きく、さらに好ましくは約500m/gより大きく、またさらに好ましくは約1000m/gより大きい。
この発明で使用されるエアロゲルはそのように大きな多孔率および表面面積を有するので、触媒を、例えば、力学的な捕捉および/または化学結合により配置して水素化ホウ素−水の酸化反応を助長できるようにする場所または孔が非常に膨大にある。触媒は、一般的に以下の式で定義できる。

Mは遷移金属または希土類金属であり、Xは共有結合、イオン結合、または水素結合で当該金属に結合されている部分であり、“a”および“b”は、Mの価数とバランスするのに必要な1〜6の整数である。
適切な遷移金属の陽イオンは、これに限定されないが、鉄(II)(Fe2+)、鉄(III)(Fe3+)、コバルト(Co2+)、ニッケル(II)(Ni2+)、ニッケル(III)(Ni3+)、ルテニウム(III)(Ru3+)、ルテニウム(IV)(Ru4+)、ルテニウム(V)(Ru5+)、ルテニウム(VI)(Ru6+)、ルテニウム(VIII)(Ru8+)、ロジウム(III)(Rh3+)、ロジウム(IV)(Rh4+)、ロジウム(VI)(Rh6+)、パラジウム(Pd2+)、オスミウム(III)(Os3+)、オスミウム(IV)(Os4+)、オスミウム(V)(Os5+)、オスミウム(VI)(Os6+)、オスミウム(VIII)(Os8+)、イリジウム(III)(Ir3+)、イリジウム(IV)(Ir4+)、イリジウム(VI)(Ir6+)、白金(II)(Pt2+)、白金(III)(Pt3+)、白金(IV)(Pt4+)、白金(VI)(Pt6+)、銅(I)(Cu)、銅(II)(Cu2+)、銀(I)(Ag)、銀(II)(Ag2+)、金(I)(Au)、金(III)(Au3+)、亜鉛(Zn2+)、カドミウム(Cd2+)、水銀(I)(Hg)、水銀(II)(Hg2+)、その他を含んでよい。
適切なX部分は、これに限定されないが、水素化物(H)、フッ化物(F)、塩化物(Cl)、臭化物(Br)、ヨウ化物(I)、酸化物(O2−)、硫化物(S2−)、窒化物(N3−)、リン化物(P4−)、次亜塩素酸塩(ClO)、亜塩素酸塩(ClO )、塩素酸塩(ClO )、過塩素酸塩(ClO )、亜硫酸塩(SO 2−)、亜硫酸水素塩(HSO 2−)、硫酸塩(SO 2−)、硫酸水素塩(HSO )、水酸化物(OH)、シアン化物(CN)、チオシアン酸塩(SCN)、シアン酸塩(OCN)、過酸化物(O 2−)、ヒドロペルオキシド(HOO)、マンガン酸塩(MnO 2−)、過マンガン酸塩(MnO )、クロム酸塩(CrO 2−)、重クロム酸塩(Cr 2−)、炭酸塩(CO 2−)、炭酸水素塩(HCO )、リン酸塩(PO 2−)、リン酸水素(HPO )、リン酸二水素塩(HPO )、亜リン酸塩(PO 2−)、アルミン酸塩(Al 2−)、ヒ酸塩(AsO 3−)、硝酸塩(NO )、酢酸塩(CHCOO)、シュウ酸塩(C 2−)、アルコキシド(CH(CH、nは0〜約19の整数)、その他を含んでよい。
ここで用いられるように、用語「エアロゲル触媒」は、エアロゲルと1または複数の触媒の組み合わせを指す。好ましい実施例においては、エアロゲル触媒は、触媒、好ましくは酸触媒、例えば、CoClおよびRuClを、適切なエアロゲルに被着して形成される。1例では、0.25gのCoCl、0.15gのRuCl、および10mlの水、または類似の部分が混合されて触媒溶液を形成する。0.5グラムのエアロゲル基体が加熱され、その後、触媒溶液の微細な分散液で飽和させられる。この後、飽和エアロゲルが約2−4時間、約140−160°Cで真空下で乾燥される。
図1に示されるように、好ましい実施例においては、水素またはガス発生装置10は、少なくとも3つの室部を有し、これらは、水性成分110を貯蔵するための容器100、固体化学金属水素化物燃料成分210を収容する溶解部200、および、エアロゲル触媒310を収容してガス例えば水素を発生する反応を主催するための反応室部300である。この発明によれば、この反応室部300は、固体燃料が水性燃料と混合される場所から離れて配置される。1実施例では、反応室部300は副産物と同じ室部内に配置される。より具体的には、反応室部300はライナー320内には保持される。以下により詳細に検討されるように、水性成分110は、主に、水、NaOHのような安定化剤、および他のオプションの添加物を有し、溶解部200に流れ込み、ここで、固体金属水素化物燃料210を溶解して水性金属水素化物燃料混合物210’を生成する。水性金属水素化物燃料混合物210’はつぎに反応室部300に流れ込み、ここで、エアロゲル触媒310の開放セルまたは孔において、式(1)に従うような、加熱反応を受ける。
エアロゲル触媒310は好ましくはハウジング330内に配置され、これは、ライナー320の内部に配置される。ハウジング330は、さらに、流れ制限部を有し、水性金属水素化物燃料混合物210’がエアロゲル触媒310の存在下で反応する時間を最大化させる。1実施例においては、流れ制限部は傘バルブ350を伴うリテーナ340を有する。傘バルブ350は、有利なことに、水性金属水素化物燃料混合物210’がエアロゲル触媒310においてより多くの時間反応するように流量を遅くする。傘バルブの例は、2007年12月12日に出願された米国特許出願第11/917,238号(WO2006/135,896号として公開)において検討され、その図14において参照番号981により示されている。’238特許出願の内容は参照してここに組み入れる。
エアロゲル触媒310は水性金属水素化物燃料混合物210’の酸化を加速する。式(1)に表される反応から理解できるように、加熱性の水素化ホウ素−水の酸化反応は水素および望ましくないホウ酸塩副産物の双方を発生し、これはメタホウ酸(BO )および他の形態のホウ酸塩を含む。酸化反応が継続するとき、ホウ酸塩副産物はエアロゲル触媒310の表面に沈殿してスキンまたはシェルを形成する傾向があり、このため複数の開放孔サイトを目詰めして、水素化ホウ素−水の酸化反応を阻止する。さらに、メタホウ酸塩および他のホウ酸イオンが、いくつかは反応し、他の部分はキレート結合して、水の分子のそれぞれと結合を形成しやすく、このため、金属水素化物の酸化反応に、理論上の化学量論反応より多くの水を必要とするようになる。また、水は、ホウ酸塩スキンを通り抜け、下方のエアロゲル触媒に到達するまえに、ホウ酸塩酸化副産物とキレート結合せず、また反応しないと考えられる。メタホウ酸塩および他のホウ酸塩イオンが、水素化ホウ素分子よりも水に対する反応性が小さいとしても、ホウ酸塩スキンによって、ホウ酸塩−水の反応/キレート結合のステップは減速的になる。ホウ酸塩が好ましくないことについては、2008年4月2日に出願された米国特許出願第12/089,018号(WO2007/041,403号として公開)にさらに検討されており、その内容は参照してここに組み入れる。
したがって、ホウ酸塩の沈殿およびホウ酸塩スキンの生成を回避することが好ましい。好ましい実施例では、エアロゲル触媒310はハウジング330内に含まれ、ライナー320内に位置決めされ、ここで副産物が収集される。そのような構造によれば、水素ガスおよびホウ酸塩副産物が確実に触媒ハウジング330から流れ出してライナー320に流入することが可能になり、ここで、ホウ酸塩副産物は水性媒体内に溶解したままで保持される。他の構造の実施例(図示しない)では、エアロゲル310およびそのハウジング330はライナー320の外部に位置決めされる。
この発明の一側面によれば、ライナー320中の水性媒体はホウ酸塩副産物を内包し、好ましくは所定の温度および圧力に、好ましくは、約45°C以下で約1.5psiより大に維持され、これは以下に詳細に検討される。温度が、例えば加熱反応(1)によりこのレベルより大きくなると、ライナー320内の水が徐々に蒸発し、これによって、ホウ酸塩副産物の好ましくない沈殿が起こり、エアロゲルの孔の多くが目詰まりする。当業者は、大きな圧力では水が高い温度で維持されることを容易に理解するであろう。熱力学および熱/質量バランスが以下で詳細に検討される。
図1に戻り、容器100から反応室部300への液体の流れが検討される。容器100は好ましくはライナー、ブラダー、または類似の流体コンテナ120を有し、これが水性成分110を貯蔵し、これは図示のとおりである。水性成分110は、主に水、安定化剤と、他のオプションの添加物とを有する溶液であり、安定化剤は、金属水素化物燃料成分210の早期の水和を阻止する。事例的な安定化剤は、これに限定されないが、金属および金属水酸化物、例えば、アルカリ金属水酸化物、具体的には、KOHおよび/またはNaOHを含む。そのような安定化剤の例は米国特許第6,683,025号に説明されており、その内容は参照してここに組み入れる。
1実施例において、好ましくは、水性成分110は35mLの水性溶液を有し、ここでは、安定化剤はNaOHであり、NaOHの濃度は約0.1%〜30%volであり、より好ましくは、0.3%〜20%volであり、最も好ましくは、0.5%〜10%volである。水性成分110は、当初、充填バルブ130によって流体コンテナ120へと搬送され、またはポンピングされ、これは任意の適切なバルブで良く、これに限定されないが、ボールバルブ、ニードルバルブ、スリーウェイブルブ、およびフォーウェイバルブ、ゲートバルブ、バタフライバルブ、ロータリバルブ、およびチェックバルブを含む。
流体コンテナ120は任意の変形可能な材料から構成される。好ましくは、流体コンテナ120は、当業界で知られている変形可能、弾性材料、例えば、ゴム、ウレタンまたはシリコーンから製造される。好ましい実施例では、流体コンテナ120は、例えば、バネ、または加圧ガス、または液化炭化水素(例えば、ブタン、プロパン、イソ−プロパン)により加圧された弾性シリコーンであるが、非加圧であってもよい。液化炭化水素が用いられる場合、これが容器100へと注入され、流体コンテナ120および容器100の間の空間に内包される。
容器100および溶解部200は流体搬送管150によって流体連通される。入口流体搬送バルブ220が溶解部200の一旦に配置され、水性成分110が管150を介して溶解部200へ流れるのを制御する。オプションとして、遮断バルブ140を流体コンテナ120の頂部に配置し、ユーザがこれをつまんで、手作業で管150を介した流れをオン・オフしてよい。出口流体搬送バルブ260は溶解部200の反対の端部に配置される。
図1に示されるように、入口流体搬送バルブ220は当業界で知られている任意のタイプの圧力応答・一方向バルブであってよく、これに限定されないが、チェックバルブ、ソレノイドバルブ、カモノハシバルブ、または好ましくは、圧力応答隔膜を具備するバルブを含み、これは閾値圧力に到達すると開または閉となる。好ましい実施例では、流体搬送バルブ220は隔膜バルブであり、例えば、図2に示され、以下で検討されるものである。流体搬送バルブ220は、溶解部200内の圧力が予め定められた圧力以上であるときに遮断するようなサイズになっている。流れ制限部226を含んで、水性成分110の流れを遅くして溶解部200内にある時間を最大化するようにしてよい。流れ制限部226は水性成分110の流れを遅くする任意の装置、例えば、図2および3に示され以下に検討するものであってよい。
溶解部200も、固体金属水素化物燃料成分210を有し、これは変形可能なブラダー230により閉止状態で包囲されている。ブラダー230は、外力を加えること無しに伸長可能で、また収縮可能な任意のタイプの材料から製造できる。例えば、ブラダー230はゴムまたはラテックスのようなエラストマーから製造される風船状の構造で良い。代替的には、伸長可能なブラダー230は、何もないときには熱処理により元の構造に復帰できるプラスチック材料、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)から製造して良い。
水素担持性の金属水素化物燃料を固体形態で貯蔵することは、水性形態で貯蔵するのに較べて好ましい。一般に、固体水素化物燃料は水性水素化物燃料より有益であると考えられている。なぜならば、水性燃料は固体燃料に較べて比例的に少ないエネルギしか内包しないからである。ただし、予め混合された水性水素化物燃料は、燃料を反応室部に供給するのに採用されても良い。好ましい実施例において、固体金属水素化物燃料成分210は円筒ピルまたはタブレットである。ただし、顆粒、グレイン、または他の形態の固体材料も適切である。固体金属水素化物燃料成分210は固体または非透過性のプラグ250(例えばシリコーンプラグ)をその両端に有し、このため、固体金属水素化物燃料成分210は、その両端部ではなく、横方向の表面領域に沿って水性成分210’に溶解する。1つの孔スクリーン240が、非透過性プラグ250および入口バルブ220の間に配置され、これによって、図1に示されるように、水性成分110が溶解部200へと入り込める。出口流体搬送バルブ260は溶解部200の出口に位置決めされ、第2の孔スクリーン240が同様に出口バルブ260および第2の非透過性プラグ250の間に位置決めされ、これによって、溶解した水性金属水素化物燃料混合物210’が溶解部200から出て行ける。出口バルブ260は、反応室部内の圧力が予め定められた値より高くなったならば、出口バルブ260を閉として水性金属水素化物燃料混合物の反応室部への流れを中断して水素を生成する反応を遅くし、または停止させる、サイズとなっている。出口バルブ260も、溶解部200を通じた流れを遅くして水性成分110と固体燃料210との間の混合を助長する傾向がある。
当初、すなわち、スタートアップ時には、容器100側の遮断バルブ140を開にする。加圧水性成分110は遮断バルブ140および管150を介して流れだし、あるいは、ポンピングされる。水性成分110の圧力により入口バルブ220が開となり、これにより、水性成分110が第1の孔スクリーン240を通じてブラダー230に入り込めるようになる。流れ制約部226は、溶解部200を通じた水性成分110の流れを遅くし水性成分110と固体金属水素化物燃料成分210との間の接触時間を長くする。流れ制約部226は流れを制約する任意の装置で良く、その事例的な実施例は以下に説明され、この流れ制約部226は溶解部200の出口端部にも、出口バルブ260の近くで配置してよい。
加圧水性成分110はブラダー230を膨張させ、また、この水性成分110は、固体金属水素化物210と、その外側で、すなわち横方向の表面で、接触し、これを溶解して水性金属水素化物燃料混合物210’を生成し、これは第2の孔スクリーン240および出口バルブ260を介して流れだし、反応室部300へと流入する。
固体金属水素化物燃料210がその横方向または外側表面において均一に溶解するように、また、固体金属水素化物燃料210の外側表面に局所的な空洞が形成されないように、図2の分解図に最も良く示されるように、孔スクリーン228が固体燃料210の回りにフィットするように設けられ、固体燃料210の回りの水性燃料110の流れを緩やかなものにする。孔スクリーン228は金属、プラスチック、または複合材で製造されたメッシュで良く、あるいは、紙から製造されて良い。好ましくは、スクリーン228は2つの非硬化性プラグ250の回りにも図1に示すように配されて良く、これにより、ブラダー230がプラグ250を封止するのを阻止する。ブラダー230は弾性であり、固体燃料210が水性燃料110により溶解されるときにその固体燃料の形状に追随する。
図2を再度参照すると、溶解部200の変形例が図示される。非透過性プラグ250および孔スクリーン240の組み合わせは、それぞれ非透過性ディスク252およびスペーサ254によって置換される。好ましくはディスク252およびスペーサ254は相互に一体に形成される。スペーサ254によって、水性燃料110および水性金属水素化物燃料混合物210’がそれを通じて流れることができ、非透過性ディスク252が固体燃料210の端部が溶解されて浸食されるのを阻止する。
さらに、この実施例では、バルブ220、260が隔膜222およびバルブ本体224を有する隔膜バルブである。組付け状態では、隔膜222はバルブ本体224および端部キャップ225の間に挟み込まれる。隔膜22がバルブ本体224側へ撓んだとき、バルブが開となり、水性成分110がバルブ本体224のチャネル223およびスペーサ254を通じて流れる。隔膜222が端部キャップに抗して押圧されるとき、隔膜は端部キャップに抗して封止を行いバルブを遮断する。
また、この実施例の流れ制約部226は、バルブ本体224のチャネル223とネジ合わせで係合する位置決めネジである。位置決めネジ226が隔膜222の近くにセットされ、すなわち位置決めされたとき、位置決めネジが隔膜222の動きを制約して流速を制限する。位置決めネジ226が後退するとき、これにより、隔膜222はより撓むことが可能になり流速を増大させる。
他の流れ制約部が図3に示される。ここでは、流れ制約部226はバルブ本体224に嵌入される大きな頭部を具備するプラグであり、これらの間に流れのチャネルが形成される。流れのチャネルは好ましくは小さく、その部分を流れる液体流を制約する大きさおよび形状を有する。流れ安定化部、例えば、国際特許出願第PCT/US2008/073865号に開示されたものをここで用いて溶解部200を通じた水性燃料110の流れを制御してよい。この国際特許出願の内容は参照してここに組み入れる。
第2の流体搬送バルブ260は、液体金属水素化物燃料成分210’の燃料室部300からエアロゲル触媒310への搬送を制御する。流体搬送バルブ260は、流体搬送バルブ220に匹敵するものであるけれども、必ずしも流れ制約部を含むものではなく、バルブ220と逆の態様で開および閉動作を行う。代替的には、流れ制約部226をバルブ220に代えてバルブ260と一緒に採用して良く、あるいは、流れ制約部を双方のバルブと一緒に採用して良い。より具体的には、ブラダー230内の圧力が閾値Pに達すると、バルブ260が徐々に開になり、水性金属水素化物燃料混合物210’がエアロゲル触媒310へと流れるようにできる。
水性金属水素化物燃料混合物中に溶解された金属水素化物の濃度を実質的に一定にすることが望まれ、これは好ましくは約15%〜30%、好ましくは約20%の金属水素化物である。顕著に大きな濃度は「豊富」(rich)すぎて、化学当量的に有効な態様で反応させるにたる充分な水を伴わないであろう。顕著に低い濃度は「希薄」(lean)すぎて、反応するのに充分な金属を伴わないであろう。重量で水の約0.5%がNaOH安定化剤である。溶解部200の種々の実施例が試験され、その結果は以下のとおりである。
Figure 2012513372
*リアクタ310:0.25gCoCl、0.15gRuClおよび0.5gのエアロゲル=0.8g、これは実験で用いられるより小さなサンプルに細分割される。
適切な金属水素化物燃料は、これに限定されないが、元素周期表のIA−IVAグループの元素の水素化物や混合物、例えば、アルカリ、アルカリ金属水素化物またはそれらの化合物を含む。他の化合物、例えば、アルカリ金属アルミニウム水素化物(アラネート)やアルカリ金属水素化ホウ素を使用してもよい。金属水素化物のより具体的な例は、これに限定されないが、リチウム水素化物、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム、ナトリウム水素化物、水素化ホウ素ナトリウム、水素化カリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化マグネシウム、水素化ホウ素マグネシウム、水素化カルシウム、そしてこれらについての塩または誘導体を含む。好ましい水素化物は、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素マグネシウム、水素化ホウ素リチウム、および水素化ホウ素カリウムである。
好ましい実施例において、固体金属水素化物タブレット210は、NaBHおよびKBHの混合物を有し、ここで、NaBH:KBHの比は好ましくは約5:2であり、または5.5:1.5(11:3)である。この比は6:4と同じくらい低くてよく、これは上述の表に示すとおりであり、または1:1であって良く、また5:1程度に高くて良い。そのような比は有益である。なぜならば、それが水素化ホウ素燃料およびそのホウ酸塩副産物の双方の溶融性や流動性を助長するからである。より具体的には、固体のNaBHは水に著しく溶融可能であるけれども、これが水素化物−水の酸化反応に加わるときにはベトベトしたホウ酸塩のスラリとともに水素ガスを生成する。反対に、KBHは水中ではスラリを形成するけれども、これが水素化物−水の酸化反応に加わるときには、その水性ホウ酸塩副産物はスラリを形成せず、比較的、溶融性がある。そのためNaBHまたはKBHを単独で使用することにより起こり得る不利益を考慮して、NaBHおよびKBHの混合物が、溶融性のあるホウ素水素化物燃料および溶融性のあるホウ酸塩副産物をもたらす相乗的な組み合わせを実現することを発見した。
上述の通り、固体金属水素化物燃料成分210は水性成分110中で溶解して水性金属水素化物燃料混合物210’を生成する。ただし、水性成分110は好ましくはNaOHのような安定化剤を含有するので、水性金属水素化物燃料混合物210’は、エアロゲル触媒310に遭遇するまでは、顕著には水素化物−水の酸化反応に加わらない。
先に詳細に検討したように、エアロゲル触媒310は水素ガスおよびホウ酸塩副産物を発生し、これらがライナー320に流れ込む。ライナー320は気体透過性、液体非透過性の膜から構成される。この膜によって、液体すなわち副産物が水素バルブ360および燃料管(図示しない)を介して燃料電池(図示しない)に搬送されないようになっている。フィラーまたは発泡体380を膜と組みあわせてオプションとして用いて所定の液体または酸化反応副産物を保持して目詰まりを減少させてよい。膜は、当業界で知られている任意の気体透過性、液体非透過性の膜であってよい。そのような膜は、これに限定されないが、アルカン基を有する撥水性材料を含んでよい。より具体的な例は、これに限定されないが、ポリエチレン組成物、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリグラクチン(例えば、商標名のVICRL(商標)で商業的に入手可能なもの)、凍結乾燥硬膜、商標名のGELGARD(商標)および/またはGOR−TEX(商標)で販売されているそれらの(コ)ポリマー、本出願人の出願に係る米国特許第7,147,955号(その内容は参照してここに組み入れる)に開示されたもの、またはそれらのコポリマーまたは組み合わせを含む。
スクリーンをライナー320の外側に配置してそれが反応室部300の側壁370に抗してシールを行う可能性を最小化してよい。このスクリーンは側壁370の内側に結合されても良い。他のスクリーンをライナー320の内部に配置してライナー320がそれ自体をシールしてしまう可能性を最小化しても良い。これらスクリーンはメッシュまたは他の孔デバイス、例えば、発泡体、織物、不織布、ファイバ、フィブリル、その他であってよい。
燃料電池が水素を必要とするとき、水素バルブ360が開にされる。水素バルブ360は当業界で知られている任意のバルブで良く、これに限定されないが、ソレノイドバルブ、チェックバルブ、ポペットバルブ、隔膜バルブ(バルブ220および260と類似)、その他を含み、ユーザが手作業で、または燃料電池または電子装置を制御するコントローラにより開動作させることができる。スクリーンまたはフィルタ380は反応室部300の底に配置されて任意の液体をそこに保持できるようにしてもよい。
代替的な実施例において、水素またはガス発生装置10は、容器100および反応室部300を内包する隣接状態の2つのシリンダを有する単独、または単一の装置内に収容されて良い。溶解部200は、固体水素化ホウ素燃料成分210を有し、単一装置の一端に位置決めされる。水素発生装置は、水素ガスの発生を制御する押圧開始機構を有しても良い。
この発明の他の側面によれば、水素発生装置10の熱力学および熱質量は平衡して、金属水素化物および液体成分の間の反応が自律的な効率的であることを確実にする。自立反応は安定した水素燃料を燃料電池または他の水素消費装置に供給するために不可欠である。高効率は、装置10のための高エネルギ密度を維持するために必要である。
一般的には、約6から約10時間の間、約30mL(気体)/分から約60mL/分の水素流速が、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、モバイルフォン、ラップトップ、コンピュータゲーム装置およびコンソールのような、消費者向け電子装置のための燃料電池に、水素燃料を供給するために要望される。任意の水素流速はこの発明に従って実現でき、これら流速は説明の便宜のためのみに検討されている。
以下の検討において、水素化ホウ素ナトリウムが説明の便宜のためのみに採用される。この発明は水素を放出することが可能な任意の燃料に適用でき、これは上述した金属水素化物燃料または燃料混合物を含む。水素化ホウ素ナトリウムおよび水の反応を記述する化学当量的な式は以下のとおりである。
1モルのNaBH+2モルのHO →(触媒)4モルの(H)+1モルのNaBO
この式は質量平衡式に変換され、NaBHの1グラム当たりの水素燃料の理想量を得ることができ、これは以下のとおりである。
1グラムのNaBH+0.952グラムのHO→(触媒)0.213グラムの(H)+1.74グラムのNaBO
化学当量から質量への変換は、化学当量式中の化合物の各モルの質量を参照して1グラムの水素化ホウ素ナトリウムで正規化して行うことができる。式の左側の総合質量は式の右側の総合質量と同一でなくてはならず、これは質量保存の法則から要求される。上述の質量平衡式はある程度真実であるが、丸め処理による不確実性を除く。固体水素化ホウ素ナトリウムの水に対する理想的な重量(または質量)比は1:0.952、すなわち、1:1に近いことも理解できる。化学当量式は、先に参照してここに組み込んだWO2006/135,895号に以前に開示されている。
水素が理想気体と同様に振る舞うと仮定すると、0.213グラムまたは0.106モルの水素が約2.56リットルの水素ガスを標準温度および圧力(STP)下で生成し、これは以下に示すとおりである。
PV=nRT
ここで、
Pは気体の絶対圧力(101.33kPa)、
Vは気体のリットルで表した体積、
nは気体のモル数、
Rはユニバーサル気体定数(8.314472kPa・L・mol−1・K−1)、
Tは絶対温度(295.65K)。
したがって、1グラムのNaBHとほぼ1グラムのHOとを反応させると、2.56リットルの水素が化学当量的に供給される。この反応が1分の間に起こることが可能であると仮定すると、水素ガスの流速30mL/分および60mL/分が計算でき、予期される化学当量の水性水素化物燃料の流速は以下のとおりである。
(2.561)×(1000ml/1)/(30ml)=85.5スケールファクタ(水素の流量30mL/分に対して)
(2.561)×(1000ml/1)/(60ml)=42.7スケールファクタ(水素の流量60mL/分に対して)
1分の間の水素化ホウ素ナトリウムおよび水の質量の流速は以下のとおりである。
1グラムのNaBH/スケールファクタ
=11.7mg/分(水素の流量30mL/分に対して)
=23.4mg/分(水素の流量60mL/分に対して)
0.952グラムのHO/スケールファクタ
=11.1mg/分(水素の流量30mL/分に対して)
=22.2mg/分(水素の流量60mL/分に対して)
質量流速は、これら成分の密度を用いて体積流速に変換できる。STPにおける水の密度は1g/mlまたは1000mg/mlであり、NaBHの密度は約1.11g/cmまたは約1110mg/mlである。
Figure 2012513372
ただし、水が固体水素化物と反応するときの、上述したような、水分子のホウ酸塩副産物に対するキレート化によって、水素化ホウ素ナトリウムは化学当量論的な態様で水と反応しない。この発明の発明者は、金属水素化物、好ましくは水素化ホウ素ナトリウムの水中の適切濃度すなわち水性金属水素化物燃料混合物201’中の適切な濃度は、以下に検討する適切な触媒充填下で、重量で、金属水素化物の約20%および約25%の間で、約30%までであることがわかった。これらの濃度における水性金属水素化物201’の体積流速は以下のように計算できる。
20%での体積流速:NaBH流速+(80%/20%)HO流速
30%での体積流速:NaBH流速+(70%/30%)HO流速
NaBHの体積流速は、この料が水素を化学当量論レベルで生成するのに必要であるので、同一に維持され、かつ、HOの体積流量は反応に必要となる水が多くなるに従って比例的に増加させられる。
組みあわせた体積流速は以下に示される。
Figure 2012513372
目標水素流速または生成速度に対する水性金属水素化物燃料201’の流速が決定されると、エアロゲル触媒310の充填量を確実にできる。先の検討においては流速を採用したけれども、水性金属水素化物の流速は、きわめて小さく、すなわち、マイクロリットル・パー・分である。この流速は、触媒に接触する水性金属水素化物の量と同種である。また、以下の検討はエアロゲル触媒に関連するけれども、この技術は、任意の基体、例えば、平坦または曲面の基体、または発泡体の基体、例えばニッケル発泡体に適用可能である。触媒充填量は、反応を触発するのに利用可能な触媒の量であり、反応の熱力学を制御できる要素の1つである。触媒充填料が大きすぎると、すなわち多すぎる量の触媒が使用されると、発熱反応の速度が速すぎてしまう。これにより、反応室部の温度が高くされ、この結果、ホウ酸塩副産物が水性副産物溶液から沈殿するようになる。沈殿したホウ酸塩はエアロゲルの孔をブロックし、または塞ぎ、触媒作用に利用できる触媒の鑞を減少させる。利用できる触媒が少なくなると、反応が遅くなり、水素流速は燃料電池が電子装置に給電を行うのに不十分なものになるかもしれない。このブロッキングは、触媒が発泡体基体、例えばニッケル発泡体上に配置されるときも起こりえる。他方、触媒充填量が低すぎると、すなわち、不十分な量の触媒しか使用されないと、反応速度が低くなり、顕著な量の水性金属水素化物燃料混合物201’が無反応なまま維持され、これにより、反応室部を溢れさせ、反応室部の効率が減少する。
この発明の発明者は、約20%のNaBH濃度を有し、約0.5%のNaOH安定化剤を伴い、同量の重量のエアロゲル上に充填された約0.02gから約0.03gのCoCl2およびRuCl3の触媒の充填量を伴う、水性金属水素化物燃料混合物201’については、これがホウ酸塩副産物と反応してコバルトホウ素(CoB)の触媒をその場に生成することができることを発見した。
約30%のNaBH濃度を有し、約0.5%のNaOH安定化剤を伴い、同量の重量のエアロゲル上に充填された約0.07gから約0.01gのCoCl2およびRuCl3の触媒の充填量を伴う、水性金属水素化物燃料混合物201’については、これがホウ酸塩副産物と反応してコバルトホウ素(CoB)の触媒をその場に生成することができる。水素への変換速度は、100ml/分までの水素ガス流速および0.12ml/分までの水性金属水素化物燃料混合物の流速に対して約98%を超える。
他の要素は、水性水素化燃料混合物201’の流入ストリーム、水素ガスの流出外リーム、反応室部300およびエアロゲル触媒310に止まる副産物の熱質量のバランスである。環境熱が高いときに熱を貯蔵し、環境熱が低いときに貯蔵された熱を放出する能力である。熱質量は逆にも働く。すなわち、環境熱が低いとき熱を放出し(冷たさを貯蔵)、環境熱が高いときに熱を吸収する。一般に、高熱質量材料は高い比熱、大きな密度、低い熱伝送率(良好な絶縁性)を伴う。比熱は、所定の温度間隔で、物体の単位量の温度を増加させるのに必要な熱エネルギの測定目安である。例えば、比熱は、1グラムの物体を1°C上昇させるための熱量である。貯蔵された熱が使用される前に消散されたり他の物質に伝播されたりすることが少ないので、低熱伝導率が好ましい。
エアロゲル触媒の熱質量は充分に小さいに違いなく、このため、金属水素化物および水野間の加熱反応により比較的迅速に温度が上昇させられることになる。発明者は、触媒は温かければ温かいほど効率がよくなると信じている。水性金属水素化物燃料混合物201’およびホウ酸塩副産物はほとんど水であり、その熱質量は、金属水素化物および水の間の発熱反応からの熱を吸収するのに充分であり、反応室部300の温度が、ホウ酸塩副産物の望ましくない沈殿が起こるレベルを超えないようにする。ただし、水性金属酸化物燃料混合物201’の流速が先に検討した速度に維持され、かつ、あるいは、または、触媒の充填料が先に検討した量に維持される場合である。反応室部300を構築するのに使用される材料は、生成された熱を貯蔵するため高熱質量であっても良く、または生成された熱を消散するため高熱伝導率であってもおい。フィンまたは他の熱伝導体を採用して生成熱を運び出して良い。
反応室部300のホウ酸塩の沈殿または水和を制御する手法は以下に検討される。理想的には、このような状態が発生したとき、反応室部300の温度は約45°C以下であり、かつ圧力は約1psi以上である。このような状態では、水蒸気の蒸発が最小化されエアロゲル触媒および/または反応室部300は充分に水和されてホウ酸塩副産物の沈殿を最小化または阻止する。反応室部300の温度が約40°Cより小さくてもよく、かつ35°Cより小さくて良い。
系のエネルギは熱力学の第1法則により記述され制御され、これはエネルギ保存の法則としても知られている。この法則は次のように述べられる。系の内部エネルギの増加は、系を加熱することにより加えられるエネルギの量から、系によって周囲に働く仕事の結果として失われる損失量を引いたものと等しい。すなわち、
ΔU=Q−W
ここで、ΔUは内部エネルギの変化、
Qは加熱により系に加えられるエネルギの量、
Wは系によって周囲に対して行った仕事の量。
内部エネルギ(ΔU)は、原子および分子レベルにおける分子のランダムで無秩序な運動に関連するネネルギとして定義される。例えば、テーブルに置かれた室温でのガラスの水は、見かけ上エネルギ、位置エネルギでも運動エネルギでも、持っていない。しかしながら、顕微鏡のスケールでは、水の分子が1秒当たり数百メートル移動している。ガラスの水が移動したとしても、この顕微鏡的なエネルギは必ずしも変化しないであろう。この発明の目的の範囲で、内部エネルギは系の温度と直接に関係すると考えることができる。
仕事(W)は反応室部300により周囲に対して加えられていないので、すなわち、それは他の本体または部分に対して仕事を行っていないので、仕事は当該式から除去できる。熱により加えられるエネルギの量(Q)は、金属水素化物および水の間の発熱反応により放出される熱の量であり、これは上述のとおりであり、金属水素化物燃料混合物201’として、反応室部300に運び込まれる。さらに、生成された熱のいくらかは、流入した水性金属水素化物燃料混合物201’の熱質量中に吸収され、これはホウ酸塩副産物になり、より少ない量が、燃料電池へと出て行く水素の熱質量により運び出される。生成された熱のいくらかは、熱伝導、対流および放射により環境中へと伝播される。
発熱反応により系に加わるエネルギは、
Q=Q1−Q2+Q3
に等しい。
ここで、
Q1=反応室部300の温度変化
=(cm(t)ΔT1)、
ただし、
cは反応室部の比熱、
m(t)は反応室部300の質量で、より多くの水性金属水素化物燃料混合物201’が加えられると増加し、したがって、流速はm(t)に影響する。
ΔT1は反応室部300の温度上昇の変化であり、T(系300)−T(開始時)と等しい。
Q2=反応室部300から搬出される熱、
伝導、対流、放射により伝送される熱+水素の熱(熱対流および熱放射を無視して説明を簡略化できる。水素により系から搬出される熱も、水素の質量および比熱が小さいので無視できる)
=(kAΔT2t/d)、
ただし、
kは反応室部300の壁の熱伝導率であり、金属壁が使用されるべきである。低温を維持するために熱は搬出されるべきであるのでkはより大きいからである。
Aは反応室部300の表面面積、
tは熱伝播の時間間隔、
dは壁の厚さ、
ΔT2は反応室部300と周囲温度の間の差分(これはT(系300)−T(周囲)と等しい)
Q3=水の蒸発に使用された熱
=m
ただし、
は蒸気への相変化を受ける水の質量、
は水の蒸発熱であり、0°Cおよび100°Cの間で約100cal/グラムまたは418kJ/kgである。
したがって、反応室部300の内部エネルギは以下に近似できる。
ΔU=Q
ΔU=(cm(t)ΔT)−(kAΔTt/d)+(m
ΔU=(cm(t)(T300−T(startup))−(kA(T300−T(startup))t/d)+(m
開始時の温度は周囲温度と実質的に同じであり、実質的に同じと仮定でき、すなわち、T(startup)〜T(ambient)である。したがって、蒸発する水の質量(m)が最小化されホウ酸塩副産物が水和されたままに維持され沈殿を最小化するような温度に、反応室部300の温度を維持することが好ましい。
この発明の発明者は、m(t)(または水性金属水素化物燃料混合物201’の流速)、反応の速度(すなわち触媒の充填量)、反応室部300の壁の熱伝導率および表面面積、反応室部300の温度を制御してm、水の蒸発を最小化できると判断した。
この発明の他の側面によれば、熱バランスまたは熱質量のバランスがエアロゲル触媒310の回りでのみ行われ、これは先に検討したとおりである。エアロゲル310の熱質量は充分に小さく維持され(先の例を参照)、このため、その温度は、金属水素化物および水の発熱反応により比較的急激に上昇させることができる。発明者は、触媒が温かいとその分効率が向上すると信じている。水性金属水素化物燃料混合物201’およびホウ酸塩副産物はほとんど水であり、その熱質量は、金属水素化物および水の間の発熱反応からの熱を吸収するのに充分であり、反応室部300の温度が、ホウ酸塩副産物の望ましくない沈殿が起こるレベルを超えないようにする。ただし、水性金属酸化物燃料混合物201’の流速が先に検討した速度に維持され、かつ、あるいは、または、触媒の充填料が先に検討した量に維持される場合である。
経験的に、図1〜3に示すシステムに対して、反応室部300の温度が約45°C以下であり、かつ圧力が約0.103バール(1.5psi)以上であるとき、mが最小化され、充分な量の水が液体形態に維持され、ホウ酸塩とキレート関係を形成し、ホウ酸塩沈殿物を最小化する。
反応室部300内の蒸気または水蒸気は、飽和蒸気、すなわち、液体の水と平衡している蒸気である。飽和蒸気に対しては、温度はその圧力、具体的には飽和蒸気テーブルに厳密に関係付けられる。したがって、温度が知られていれば、圧力は容易に決定できる。温度が45°C(113°F)のとき、飽和蒸気の圧力は0.0959バール(1.391psi)である。温度が46°C(114.8°F)のとき、飽和蒸気の圧力は0.1010バール(1.464psi)である。他方、圧力が0.0689バール(1psi)であるとき、飽和蒸気の温度は38.72°C(101.7°F)である。したがって、この発明の他の側面によれば、採用できる他の制御は、反応室部300内の蒸気を飽和状態から逸脱させることである。換言すれば、温度が知られていれば、圧力を飽和圧力より大きなものに維持して液体の水が蒸発するのをくじけば良い。それとは逆に、圧力が知られているときには、温度を飽和温度よりも小さなものに維持して液体の水が蒸発するのをくじけば良い。視覚的には、水野温度および圧力は、水の温度−圧力図(T−P曲線)において液体の水および水蒸気の間の境界線より上になければならない。換言すれば、反応室部300の温度および圧力は水のT−P図の液体の領域内になければならない。事例的なT−P曲線は図4のようにここで再現する。水に対するT−P曲線は当業者にはよく知られている。
好ましくは、反応室部300内の圧力は、その現在の温度において水の飽和圧力より約0.0689バール(1psi)を超える分だけ大きくなければならず、より好ましくは、約0.138バール(2psi)を超える分だけ、さらに好ましくは、約0.207バール(3psi)を超える分だけ大きくなければならない。代替的には、反応室部300の温度は現在の圧力で水の飽和温度より約1°Cを超える分だけ低く、より好ましくは約2°Cを超える分だけ、さらに好ましくは約3°Cを超える分だけ低くなければならない。
反応室部300の圧力は図1に示すようにバルブ360により制御できる。バルブ360は、反応室部300内の圧力が閾値圧力を超えたときに開となるように要求する設定閾値圧力を伴うことでできる。この閾値圧力は、動作温度範囲において水の飽和圧力を上回るように、反応室部の構造に応じて予め設定できる。例えば、動作温度範囲が約45°Cより小さければ、閾値圧力は1.391psiより大きく、1.391psiの飽和圧力より、好ましくは1psi、さらに好ましくは2psi、もっと好ましくは3psi大きくなければならない。適切なバルブは先に列挙したもののいずれでも良く、例えば、ソレノイドバルブ、ポペットバルブ、隔膜バルブ、チェックバルブ等である。
代替的には、反応室部の温度は、水性金属水素化物燃料混合物201’の流速、触媒充填量、反応速度、上述した反応室部300の内部エネルギまたはΔU、および、反応室部300を構築するのに再往される材料の熱伝達特性により制御できる。温度は冷却システム、加熱フィン、および熱シンクによっても制御できる。
反応室部300の圧力の制御は、温度を制御して水の蒸気への蒸発を制御するのに較べて煩雑ではないので、この好ましい手法である。ただし、手法の双方を採用してよい。
この発明の他の側面によれば、水素ガス中の水蒸気の量を、その圧力および/または反応室部の圧力により制御する。換言すれば、いくらかの水蒸気は好ましいものであり、反応室部の温度および圧力の値は反応室部の溶液のT−P曲線の線上または下にある。一例では、開始時、PEM燃料電池は、より多くの量の水蒸気または水素燃料の水和、またはXレシオを必要とし、システムが安定状態に到達し、かつ水の副産物が生成されたのち、水素燃料中の水蒸気の量を減少させる必要がある。さらに、必要とされる水蒸気の量、Xは、図5に示されるように動作温度に左右される。燃料電池の水和は、公開された特許出願第US2001/0028970号、第US2006/0263654号、第US2005/0227125号において検討されており、それらの内容は参照してここに組み入れる。
この発明の他の側面によれば、CPUまたは燃料電池に関係付けられたコントローラを用いてバルブ360を制御でき、これは好ましくは可変バルブ、例えば、ソレノイドバルブ、または他の電気バルブである。燃料電池の動作温度、おおび燃料電池で生成される水の副産物の量に依存して、CPUがバルブ360を制御して反応室部内の圧力(温度が既知のとき)を制御し、燃料ガス中の水蒸気の量を制御できる。この制御は燃料電池の需要に応じて動的である。
当該明細書およびここで開示された発明の実践を考慮することにより、当業者にはこの発明の他の実施例が明らかであろう。この明細書および例は事例としてのみ考慮すべきであり、この発明の範囲および精神は特許請求の範囲およびその均等物により示されるべきであることに留意されたい。
10 水素発生装置
100 容器
110 水性成分
120 流体コンテナ
200 溶解部
210 固体金属水素化物燃料成分
210’ 水性金属水素化物燃料成分
230 ブラダー
300 反応室部
310 エアロゲル触媒
320 ライナー

Claims (25)

  1. 反応室部であって、その内部で水性金属水素化物燃料が触媒の存在下で反応させられて水素ガスおよび水性のホウ酸塩副産物を生成する上記反応室部と、
    上記副産物の水性部分の蒸発を最小化してホウ酸塩の沈殿を最小化する手段とを有することを特徴とするガス発生装置。
  2. 上記触媒はエアロゲル基体に担持される請求項1記載のガス発生装置。
  3. 上記水性金属水素化物燃料は水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化ホウ素カリウムを有する請求項1記載のガス発生装置。
  4. 上記蒸発を最小化する手段は、上記反応室部の圧力を上記反応室部の温度における水の飽和圧力を下回るように維持する手段を有する請求項1記載のガス発生装置。
  5. 上記圧力を維持する手段は、開となって水素ガスを上記ガス発生装置から排出可能にする閾値圧力を伴う水素バルブを有する請求項4記載のガス発生装置。
  6. 上記蒸発を最小化する手段は、上記反応室部の温度を上記反応室部の圧力における水の飽和温度を下回るように維持する手段を有する請求項1記載のガス発生装置。
  7. 上記水の飽和温度は約45°Cである請求項6記載のガス発生装置。
  8. 液体容器および固体金属水素化物を内包する溶解部をさらに有する請求項1記載のガス発生装置。
  9. 上記溶解部は、上記固体金属水素化物の各端部に位置づけられた非透過性端部キャップと、上記固体金属水素化物を囲む膜とを有し、上記膜は、上記液体容器中の液体が上記容器に入るときに膨らみ、上記液体が上記溶解部から出るときに縮む請求項8記載のガス発生装置。
  10. 上記溶解部の上流に位置決めされた入口バルブをさらに有する請求項8記載のガス発生装置。
  11. 上記溶解部の下流に位置決めされた出口バルブをさらに有する請求項8記載のガス発生装置。
  12. 上記溶解部は流れ制約部を有する請求項8記載のガス発生装置。
  13. 上記反応室部は上記副産物用のコンテナの内部に位置決めされる請求項1記載のガス発生装置。
  14. 上記コンテナは水素ガスを透過可能である請求項13記載のガス発生装置。
  15. 水素を生成するために水性金属水素化物燃料および触媒の間の反応を制御する方法において、
    (i)目標水素発生速度を設定するステップと、
    (ii)上記目標水素流速を実現するための上記触媒に接触する上記水性金属水素化物燃料の量を決定するステップと、
    (iii)上記目標水素発生速度を実現するための触媒充填量を決定するステップとを有し、
    上記触媒充填量は上記水性金属水素化物燃料の量と反応させるのに充分な触媒の量を有する、上記方法。
  16. 上記ステップ(ii)は水中の金属水素化物の濃度を決定するステップを有する請求項15記載の方法。
  17. 上記ステップ(iii)は、上記反応速度および上記反応の温度を上昇させ、溶液から副産物を沈殿させ得る、触媒のより大きな量と、上記反応速度を低下させ、ある量の燃料を未反応のままにする、触媒のより小さな量との間をバランスさせるステップを有する請求項15記載の方法。
  18. 上記金属水素化物の濃度がより高いときに上記触媒充填量が比較的少ない触媒を有する請求項16記載の方法。
  19. 上記触媒の熱質量を最小化するステップ(iV)をさらに有する請求項15記載の方法。
  20. 上記反応の温度は約45°Cより小さく維持される請求項15記載の方法。
  21. 上記反応を内包する室部の内部の圧力は約1psiより大きい請求項15記載の方法。
  22. 上記触媒と接触する上記水性金属水素化物燃料の上記量は、上記触媒に接触する方向の上記水性金属水素化物燃料の流速を含む請求項15記載の方法。
  23. 固体金属水素化物であって、当該固体金属水素化物の各端部に位置決めされる非透過性端部キャップと、当該固体金属水素化物を包囲する膜とを有する上記固体金属水素化物を内包する溶解装置において、上記膜は液体容器中の液体が上記溶解装置に入るときに膨らみ、上記液体が上記溶解装置から出るときに縮むことを特徴とする、上記溶解装置。
  24. 上記溶解装置の上流に位置決めされた入口バルブまたは上記溶解装置の下流に位置決めされた出口バルブをさらに有する請求項23記載の溶解装置。
  25. 流れ制約部をさらに有する請求項23記載の溶解装置。
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