JP2012512370A - 電磁的に作動可能なブレーキ - Google Patents

Abstract

本発明は、回転が固定されるよう第１の固定部材（２）に接続された磁性体（１）であって、第１の摩擦面（３）あるいは平歯車（１７）を有する磁性体（１）と、回転が固定されるよう減速されるべき第２の部材（１１）に接続されたハブ（７）と、を備え、ハブ（７）は、磁性体（１）の摩擦面（３）あるいは平歯車（１７）に向かい合う摩擦面（１３）あるいは平歯車（１６）を有し、磁性体（１）は、ハブ（７）への方向において軸方向に移動可能となるよう実装されていることを特徴とする電磁的に作動可能なブレーキ（１）に関連している。

Description

本発明は、請求項１の上位概念部分に従う電磁的に作動可能なブレーキに関する。

電磁的に作動可能なブレーキは、その容易な構造および少ない所要の構造空間のため、例えば繊維機械、自動車、工作機械などの機械構造および装置構造におけるシャフトあるいは回転する質量の減速または堅持の時、利用されている。電磁的に作動可能なブレーキは、摩擦または形状による連結によって実装されている。

このようなブレーキは、摩擦式のブレーキの場合、一般に、第１の位置および第２の位置にそれぞれ摩擦面を有しており、ここで、摩擦面のうちの一方は電機子板に設けられており、電機子板は、一般にダイヤフラムスプリングまたはリングスプリングとして実装された伸縮バネの力に逆らって、他方の摩擦面に対して磁力によって引っ張られている。形状による連結式のブレーキの場合、例えば歯状ブレーキの場合、平歯車が両側に設けられている。従来技術によれば、必要な磁力が、例えば磁性体から生じており、ここで磁場は、電機子板を少なくとも一回貫流している。

一般に、このようなブレーキの磁性コイルおよびその周囲の磁性体は、第１の位置において、固定された状態にある第１の部材、例えばハウジングに固定されて設けられている。磁性体は、摩擦面あるいは平歯車を有している。磁束の経路において、電機子板が第２の位置に設けられており、この電機子板は、軸方向における遊びを有する状態で磁性体に対して回転可能に設けられ、また、第２の摩擦面あるいは平歯車を有し、そして、回転はしないが軸方向には移動可能であるよう、例えばリングスプリングあるいはダイヤフラムスプリングを介して、あるいはピックアップ用外形部および伸縮バネによって、減速されるべき第２の部材に接続されている。

コイルに電流が流れている状態の時、磁場が形成されており、この間、２つの摩擦面あるいは平歯車がブレーキの締結のため互いに押しつけられるよう、電機子板に作用する牽引力が発生している。ダイヤフラムスプリングは、従来技術においてはハブに接続されており、ハブは、例えば、外錐状体およびクランプリングを含む、２つの部分からなるクランプエレメントによって、減速されるべき部材に対して回転しないよう接続されている。

さらなる周知の構成によれば、牽引力が、少なくとも１つの永久磁石によって発生されることが可能となっている。例えば、本出願人によるＤＥＯＳ２６３８９４４からは、電磁コイルおよび永久磁石とともに設けられた磁性体を有する電磁的に作動可能な摩擦クラッチあるいは摩擦ブレーキが知られており、この摩擦クラッチあるいは摩擦ブレーキにおいては、案内板、中仕切り（Ｅｉｎｓａｔｚ）、非電磁的な芯およびハブが含まれたクラッチ−ブレーキ板が、２つの別個かつ同心のリングから構成された電機子板と、リングスプリングと、駆動される／駆動されるべき駆動体（Ｍｉｔｎｅｈｍｅｒ）と、を含む電機子と、固定された状態にある磁性体との間に設けられている。

従来技術から知られている電磁的に作動可能なブレーキにおいては、トルクの伝達のため、電機子板およびダイヤフラムスプリングが必要とされる。さらに、ダイヤフラムスプリング−ハブ−接続部の形態によれば、さらなる部材、例えばクランプエレメントが必要となり、このクランプエレメントは、ハブの補強のために用いられる。

本発明は、従来技術から知られている構造の場合よりも少ない部材が必要とされる、電磁的に作動可能なブレーキを提供することを課題とする。

この課題は、請求項１に記載された特徴によって解決される。さらなる利点および有利な実施形態は、従属請求項から明らかにされる。

電磁的に作動可能なブレーキは、回転しないよう第１の固定部材に作用的に接続され、第１の摩擦面あるいは平歯車を有する磁性体と、減速されるべき第２の部材に回転しないよう接続されたハブと、を備え、ハブは、磁性体の摩擦面あるいは平歯車に向かい合う摩擦面あるいは平歯車を有し、ここで、磁性体は、軸方向に移動可能となるよう実装されている。磁性体は、好ましくは、弾性エレメントの力に逆らってハブへの方向において軸方向に移動可能に実装されており、または、第１の部材に回転しないよう接続されたピックアップ用外形部および伸縮バネを介して軸方向に移動可能に実装されている。

これによって、ハブは、磁性体に電流が流れる時に軸方向の牽引力がブレーキを締結するために磁性体に作用するよう、磁性体のための電磁的な締結部として用いられる。ブレーキが締結された状態にある時、作用的な接続の状態にある摩擦面によって、摩擦による接続が磁性体とハブとの間に得られる。

本発明のコンセプトによれば、有利には、電機子板が必要とされず、このことが、製造コストおよび組立コストに建設的に影響する。

本発明の好ましい実施形態の範囲において、ハブは、外錐状体およびクランプリングを有するクランプエレメントによって、減速されるべき第２の部材に、例えばシャフトに、回転しないよう接続されている、ということが提案される。

それに加えて、ハブは、クランプエレメントの外錐状体と一体的に実装されている、ということが意図されていてもよい。

本発明のさらなる好ましい形態は、ブレーキの開放のために設けられた電磁石に電流が流れていない時、ブレーキが永久磁石によって締結されて固定される、ということによって設計されてもよい。これらの実施は、装置の場合に好ましいものとなっていてもよく、この場合、ブレーキは、駆動停止の際に締結されている必要がある。

本発明は、添付の図面に基づいて、例示的に、より詳細に以下に説明される。
図１は、従来技術により実装された電磁的に作動可能なブレーキを示す図。 図２は、従来技術により実装されたその他の電磁的に作動可能なブレーキを示す図。 図３は、従来技術により実装された第３の電磁的に作動可能なブレーキを示す図。 図４は、本発明の好ましい実施形態による電磁的に作動可能なブレーキを示す図。 図５は、本発明の好ましい実施形態によるその他の電磁的に作動可能なブレーキを示す図。 図６は、本発明の好ましい実施形態による第３の電磁的に作動可能なブレーキを示す図。

図１に示される電磁的に作動可能なブレーキにおいては、磁性体１は、コイルに含まれるものであり、第１の固定部材２、例えばハウジングに固定されており、かつ、摩擦面３を有している。さらに、摩擦面４が、示されている軸方向に移動可能な電機子板５に設けられており、電機子板５は、ダイヤフラムスプリング６を介してハブ７に接続されており、ハブ７は、クランプエレメント８によって、減速されるべき第２の部材、例えばシャフト１１に、回転しないよう接続されている。図１から明白なように、クランプエレメント８は、外錐状体９およびクランプリング１０を有しており、外錐状体９およびクランプリング１０は、ねじ１２によって相互に圧力ばめで接続可能となっている。

図２において、従来技術により実装されたブレーキが、開放された状態で表されており、ここで、電機子板５が、ピックアップ用外形部１４によって、減速されるべきシャフトに接続されたハブ７に回転しないよう接続されており、この際、ブレーキは、電流が流れてない状態の時に伸縮バネ１５の力によって開放され、また、開放されている状態の時に固定される。

図３に示されている、従来技術による電磁的に作動可能なブレーキの実施例は、ブレーキがかみ合いブレーキとして実装されている点で図２による実施例とは異なっている。この目的のため、電機子板５および磁性体１が、それぞれ平歯車１６あるいは１７を有している。

本発明および図４に示される好ましい実施形態によれば、電磁的に作動可能なブレーキは、回転しないよう第１の固定部材２に接続され、コイルを有する磁性体１であって、第１の摩擦面３を有する磁性体１と、減速されるべき第２の部材１１（一般には、部材１１は、減速されるべきシャフトである）に、外錐状体９およびクランプリング１０を有するクランプエレメント８によって、回転しないように接続されたハブ７と、を備えている。

ハブ７は、磁性体の摩擦面３に向かい合う摩擦面１３を有しており、ここで、磁性体１は、弾性エレメントの力に逆らって、好ましくはダイヤフラムスプリングの力に逆らって、ハブ７への方向において軸方向に移動可能となるよう実装されている。ここで、ブレーキの締結の際、トルクは、ダイヤフラムスプリングによって第１の固定部材２へ伝達されている。第１の固定部材２は、例えばハウジングからなっている。

また図４に示される例においては、ハブ７は、好ましくはより少ない部材が必要とされるよう、クランプエレメント８の外錐状体９と一体的に実装されている

図５に示される実施例においては、減速されるべきシャフト１１に対して回転方向および軸方向において固定されるよう接続されたハブ７が摩擦面１３を有しており、これによって、磁性体１は、ピックアップ用外形部１４によって、固定された状態にある第１の部材２に対して回転しないよう接続されるとともに、軸方向に変位可能となるよう配置されており、ここで、ブレーキに電流が流れていない状態の時、伸縮バネ１５がブレーキの開放を生じさせる。

図６に示されている、本発明による電磁的に作動可能なブレーキの実施例は、ブレーキがかみ合いブレーキとして実装されている点で、図５による実施例とは異なっている。この場合、ハブ７および磁性体１が、それぞれ平歯車１６あるいは１７を有している。

言うまでもなく、あらゆる構造上の発達、特に電磁的に作動可能なブレーキの部材のあらゆる空間的な配置は、たとえこれらの発達が図または説明に詳細に表されていないとしても、請求項に示されているように、それ自体は、並びにお互いに、技術的に合理的な限りにおいて、請求項の保護範囲に該当する。

１ 磁性体
２ 第１の固定されている部材
３ 摩擦面
４ 摩擦面
５ 電機子板
６ ダイヤフラムスプリング
７ ハブ
８ クランプエレメント
９ 外錐状体
１０ クランプリング
１１ 減速されるべき第２の部材
１２ ねじ
１３ 摩擦面
１４ ピックアップ用外形部
１５ 伸縮バネ
１６ 平歯車
１７ 平歯車

Claims (8)

1. 電磁的に作動可能なブレーキにおいて、
   回転しないよう第１の固定部材（２）に接続された磁性体（１）であって、第１の摩擦面（３）あるいは平歯車（１７）を有する磁性体（１）と、
   減速されるべき第２の部材（１１）に回転しないよう接続されたハブ（７）と、を備え、
   ハブ（７）は、磁性体（１）の摩擦面（３）あるいは平歯車（１７）に向かい合う摩擦面（１３）あるいは平歯車（１６）を有し、
   磁性体（１）は、ハブ（７）への方向において軸方向に移動可能となるよう実装されていることを特徴とする電磁的に作動可能なブレーキ。
2. 磁性体（１）は、弾性エレメント（６）の力に逆らって、ハブ（７）に対して軸方向に移動可能となるよう実装されていることを特徴とする請求項１に記載の電磁的に作動可能なブレーキ。
3. 磁性体（１）は、ピックアップ用外形部（１４）を介して、回転しないよう第１の部材（２）に接続されており、かつ、軸方向に変位可能に配置されており、ブレーキに電流が流れていない状態の時、伸縮バネ（１５）がブレーキの開放を生じさせることを特徴とする請求項１に記載の電磁的に作動可能なブレーキ。
4. ハブ（７）は、磁性体（１）の駆動の際、ブレーキを締結するために軸方向の牽引力が磁性体（１）に作用するよう、磁性体（１）のための電磁的な終結部（Ｒｕｃｋｓｃｈｌｕｓｓ）として用いられることを特徴とする請求項１、２または３に記載の電磁的に作動可能なブレーキ。
5. 弾性エレメント（６）が、ダイヤフラムスプリングとして実装されていることを特徴とする請求項２に記載の電磁的に作動可能なブレーキ。
6. ハブ（７）は、外錐状体（９）およびクランプリング（１０）を有するクランプエレメント（８）によって、減速されるべき第２の部材（１１）に、回転しないよう接続されていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の電磁的に作動可能なブレーキ。
7. ハブ（７）は、クランプエレメント（８）の外錐状体（９）と一体的に実装されていることを特徴とする請求項６に記載の電磁的に作動可能なブレーキ。
8. ブレーキは、電磁石に電流が流れていない状態の時、永久磁石によって締結されて固定されることを特徴とする請求項１乃至７のいずれかに記載の電磁的に作動可能なブレーキ。

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