JP2012511684A - 吸入フード - Google Patents

Abstract

本発明は、吸入フードに関し、ａ）該吸入フードが、空気を第１の領域から第２の領域へ吸入するようになっており、ｂ）前記吸入フードが、ｂ１）吸入フードへの少なくとも実質的に直接の吸入を生ぜしめることによって空気を吸入フードへ引き込む第１の吸入手段（６４）と、ｂ２）少なくとも実質的に円形、サイクロン状、又は螺旋形の運動を生ぜしめることによって空気を吸入フードに引き込む第２の吸入手段（６２）と、を有する。

Description

本発明は、空気を第１の領域から吸入して第２の領域へ吐出する吸入フードに関する。

ディストラクタフード、レンジフード、キッチンフード、ストーブフード、エキゾーストフード、クッカーフード、エクストラクションフード、クッキングキャノピ、又はベンチレーションフードとも称することができる公知又は従来の吸入フードは、通常レンジ上面における調理プロセスによって発生される空中浮遊脂肪、燃焼生成物、煤煙、臭気及び／又は熱及び蒸気を、通常、空気のろ過及び排出の組合せによって除去するために使用されている。吸入フードは、通常、３つの主要な構成部材、すなわち、上昇するガス（"流出煙"としても知られる）を閉じ込めるためのスカート又は捕捉パネルと、１つ又は２つ以上の脂肪フィルタと、強制換気のためのファン若しくは接線ブロワとを有している。

エクストラクタフードの２つの主要な用途、つまり換気用途と、再循環用途とがある。換気用途において、エクストラクタフードのブロワモータの出力カラーは、キッチンの外部において終わったダクトシステムに取り付けられている。再循環用途においては、活性炭を含んだフィルタが、空気から臭気及び煤煙粒子を除去するために使用され、その後、浄化された空気を再びキッチン環境内へ解放する。ファン又はブロワは、作動させられると、フードの周囲に生じる低圧領域を発生する。

レンジ上面における食品の調理によって発生された空中浮遊脂肪、燃焼生成物、煤煙、臭気、熱及び蒸気は、重力効果により鉛直運動で自然に上昇し、フードの有効領域に進入して低圧によって捕捉される。

上述のような従来のフードは、レンジ上面からの煙霧を処理する場合に少なくとも比較的低い効率を示す。なぜならば、フードは、周囲環境からも空気を等しく吸入するからである。図１ａは、このようなフード１′を示しており、この場合、ガスは、矢印７４′によって示された経路に沿って、全ての方向から吸入される。

レンジ上面７′上の従来のフード１′の圧力場７１′が、図１ｂに示されている。圧力場は、フードの有効吸入体積を示している。

国際公開第８９／１１９２６号において、中央に配置された１つ又は２つ以上の排気チャネルの周囲に取り付けられたノズル及び／又はブロワを備えた換気システムが提案されている。

本発明の課題は、フードの特性、特に吸入特性を改善することである。

前記課題は、請求項１記載の吸入フードによって解決される。有利な実施の形態は、特に従属請求項から得ることができる。

請求項１によれば、本発明は、
ａ）空気を第１の領域から吸入して第２の領域へ吐出し、
ｂ）フードが、
ｂ１）吸入フードへの少なくとも実質的に直接の吸入を生ぜしめることにより空気を吸入フードへ引き込む第１の吸入手段と、
ｂ２）少なくとも実質的に円形、サイクロン状、又は螺旋形の運動を生ぜしめることにより空気を吸入フードに引き込む第２の吸入手段と、を有する吸入フードに関する。

第２の吸入手段は、好適には、第２の吸入手段の下方領域に竜巻状の吸入を発生し、これは改良された、集中した吸入を許容する。本発明による第１の吸入手段と第２の吸入手段との組合せにより、吸入フードの吸入特性の改善が可能になる。なぜならば、第２の吸入手段の付加が、特に、好適には調理のために使用される第２の吸入手段の下方の領域における吸入の改良及び／又は集中化を許容するからである。

好適な実施の形態において、第２の吸入手段が第１の吸入手段の吸入を一時的に増大させるように、第２の吸入手段はブーストモードにおいて作動させられる又は作動可能である。これにより、例えば多くの煙霧が発生した場合に、吸入を増大させることができる。ブーストモードを作動させることにより、煙霧を通常、より急速に排出若しくは低減することができる。

好適には、第１及び第２の吸入手段は、パルス作動モードにおいて及び／又は択一的に作動させられる又は作動可能である。これにより、一方では、第２の吸入手段が作動している時には、第２の吸入手段の下方の煙霧をより急速に排気又は低減することができ、第１の吸入手段が作動している時には周囲領域からの煙霧も除去される。

好適な実施の形態において、第２の吸入手段が第１の吸入手段の吸入を継続的に増大させるように、第１及び第２の吸入手段は一緒に作動させられる又は作動可能である。これにより、第２の吸入手段の下方の領域の改良された吸入が可能になり、また、第１の吸入手段によって周囲領域からも空気が吸入される。

好適には、外側吸入領域は内側吸入領域を包囲しており、この場合、好適には、
ａ）第１の吸入手段は、ほとんど外側吸入領域を通って空気を吸入フードに吸入する及び／又は
ｂ）第２の吸入手段は、外側吸入領域と内側吸入領域とを通って少なくとも実質的に均一に空気を吸入フードに引き込む。

この場合、吸入領域が、互いに干渉若しくは相殺しすぎることなく互いに補い合うことができるように、両吸入手段のために、少なくとも実質的に別個の吸入領域が提供されている。

有利な実施の形態において、好適には横穴を通って及び／又は外側吸入領域から、渦流を発生するための吸気が横方向で吸入される。これにより、円形、サイクロン状、又は螺旋形の運動に必要以上に影響することなく、所要の空気の比較的容易な供給が許容される。

好適には、第２の吸入手段は、好適には騒音、効率及び／又は煙霧に応じて、付加手段によって付加される又は付加可能であり、付加手段は、好適にはスイッチ及び／又はセンサによって駆動される装置である。これにより、必要なときにだけ第２の吸入手段を付加することができる。

好適な実施の形態において、第２の吸入手段は竜巻状吸入フードである及び／又は第１の吸入手段は標準的な吸入フードである。

好適には、吸入フードは、換気式及び／又は再循環式吸入フードである。両形態を、吸入手段を用いて好適な形式で用いることができる。

さらに、本発明は、先行する請求項のいずれか１項記載の吸入フードによって空気吸入を生ぜしめる方法に関する。

以下に概略的な図面を参照しながら発明をさらに詳細に説明する。

図１ｃは竜巻状吸入フードの概念を概説しており、図１ｄは、図１ｃに示したフードシステムの圧力場を示している。 発明の実施の形態を示している。

図１ｃは、竜巻状吸入フード１の概念を概説している。矢印７５は、空気の回転するコラムを示しており、矢印７４は、吸入気流を示している。これらの２つの流れの組合せが、竜巻状の流れを発生する。空気は、空気入口１０１，１０２を通って吸入され、吸入チャネル（通路）１３へ押し込まれる。

このようなフードシステム１の圧力場７１が、図１ｄに示されている。圧力場は、フードの有効吸入体積を表している。レンジ上面７とフード１との間に生ぜしめられた渦流は、煙霧をレンジ上面７から旋回運動で吸入する。

図２ａから図２ｃは発明の実施の形態を示している。図２ａは、渦流モジュール６２を備えたフードの斜視図を示している。図２ｂは、フードの断面図を示しており、図２ｃは、渦流モジュール６２を備えたフードの底面図を示している。

吸入フード６は、吸入フード６への少なくとも実質的に直接の吸入を生ぜしめることによって空気を吸入フードに引き込む第１の吸入手段６４と、少なくとも実質的に円形、サイクロン状、又は螺旋形の運動を生ぜしめることによって空気を吸入フード６に引き込む第２の吸入手段６２とを有している。

吸入フード６は、立方体の上側部分６８１を有しており、この上側部分の下側には、少なくともほぼ正方形の上面と下面とを備えた下側部分６８２が設けられており、上面と下面との間には、４つの長い側面が配置されている。下側部分６８２の側面には、空気入口６０１及び６０２が示されている。

上側部分６８１と、下側部分６８２とは、直接に隣接して配置されており、空気を流過させるために共通の面は取り除かれている。

図２ｂは、環状領域６２２の周囲に接線方向に配置された、渦流モジュール６２の多数の吸入チャネル６２３を示している。図示されていないエンジンは、空気を接線方向に空気入口６０１及び６０２を通じてフード６の外側吸入領域６３４から内側吸入領域６３１内へ吹き込み、これにより、循環する空気を生ぜしめる。循環する空気自体は、空気を内側吸入領域６３１内へ及び内側吸入領域６３１を通って吸入する吸入作用を発生する。空気は、出口６３３において吸入領域から流出する。これは、竜巻状吸入とも呼ばれる。吸入手段６４は、上側部分６８１の中央に配置されており、この吸入手段６４は、内側吸入領域６３１と外側吸入領域６３４とを通って空気を直接に上方へ吸入することができる。これは、標準吸入とも呼ばれる。

フード６は、標準吸入と竜巻状吸入とを用いて作動させることができる。これは、３つの異なる形式で行うことができる。

第１のモードにおいて、竜巻状吸入は、パルス作動モードで生成され、竜巻状吸入と標準吸入とは択一的に作動させられる。例えば、第１の１秒において竜巻状吸入が使用され、第２の１秒において標準吸入が使用される。次の１秒において竜巻状吸入が再び使用され、その後も同様に続く。つまり、竜巻状吸入の間、吸入領域６３１を通る吸入が増大され、標準吸入の間、吸入は、少なくとも実質的に内側吸入領域６３１と外側吸入領域６３４とに亘って拡散する。

第２のモードにおいて、竜巻状吸入は、標準吸入の効果を増大するためのブーストモードで作動させることができる。つまり、通常モードにおいて、標準吸入のみが行われ、増大のためには、竜巻状吸入が付加され、ほとんど内側吸入領域６３１において吸入を増大させる。

第３のモードにおいて、竜巻状吸入は標準吸入と一緒に行われ、両モードは同時に行われる。つまり、内側吸入領域６３１は増大されるのに対し、外側吸入領域６３４は、少なくとも内側吸入領域６３１に関して、標準吸入で作動させられる。

１０１，１０２，６０１，６０２ 空気入口
１３ 吸入チャネル
６ 吸入フード
６１ 第１の吸入手段
６２ 第２の吸入手段
６２２ 環状領域
６２３ 吸入チャネル
６３，６３１，６３２，６３４ 吸入領域
６８１，６８２ ハウジング

Claims (10)

1. 吸入フードにおいて、
   ａ）該吸入フードが、空気を第１の領域から吸入して第２の領域へ吐出するようになっており、
   ｂ）前記吸入フードが、
   ｂ１）吸入フードへの少なくとも実質的に直接の吸入を生ぜしめることによって空気を吸入フードへ引き込む第１の吸入手段（６４）と、
   ｂ２）少なくとも実質的に円形、サイクロン状、又は螺旋形の運動を生ぜしめることによって空気を吸入フードに引き込む第２の吸入手段（６２）と、を有することを特徴とする、吸入フード。
2. 前記第２の吸入手段（６２）が前記第１の吸入手段（６４）の吸入を一時的に増大させるように、前記第２の吸入手段（６２）がブーストモードにおいて作動させられる又は作動可能である、請求項１記載の吸入フード。
3. 前記第１の吸入手段（６４）と、前記第２の吸入手段（６２）とが、パルス作動モードにおいて及び／又は択一的に作動させられる又は作動可能である、請求項１又は２記載の吸入フード。
4. 前記第２の吸入手段（６２）が前記第１の吸入手段（６４）の吸入を継続的に増大させるように、前記第１の吸入手段（６４）と前記第２の吸入手段（６２）とが一緒に作動させられる又は作動可能である、請求項１から３までのいずれか１項記載の吸入フード。
5. 外側吸入領域（６３４）が内側吸入領域（６３１）を包囲しており、好適には、
   ａ）前記第１の吸入手段（６４）が、ほとんど外側吸入領域（６３４）を通って空気を吸入フードへ吸入し、
   ｂ）前記第２の吸入手段（６２）が、外側吸入領域（６３４）と内側吸入領域（６３１）とを通って少なくとも実質的に均一に空気を吸入フードに引き込むようになっている、請求項１から４までのいずれか１項記載の吸入フード。
6. 好適には渦流モジュールである第２の吸入手段（６２）を作動させるための空気が、横方向に、好適には、
   ａ）横穴（６０１，６０２）を通って及び／又は
   ｂ）外側吸入領域（６３４）から
   吸入される、請求項１から５までのいずれか１項記載の吸入フード。
7. ａ）前記第２の吸入手段（６２）が、好適には騒音、効率及び／又は煙霧に応じて、付加手段によって付加される又は付加可能であり、
   ｂ）前記付加手段が、好適にはスイッチ及び／又はセンサによって駆動される装置である、請求項１から６までのいずれか１項記載の吸入フード。
8. ａ）前記第２の吸入手段（６２）が、竜巻状吸入フードである及び／又は
   ｂ）前記第１の吸入手段（６４）が、標準吸入フードである、請求項１から７までのいずれか１項記載の吸入フード。
9. 吸入フードが、
   ａ）好適には第１の領域が室内にありかつ第２の領域が室外にある換気式吸入フード及び／又は
   ｂ）好適には第１の領域が室内にありかつ第２の領域が室内にある再循環式吸入フードである、請求項１から８までのいずれか１項記載の吸入フード。
10. 請求項１から９までのいずれか１項記載の吸入フードによって空気吸入を生ぜしめる方法。

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