JP2012510981A - ポリペプチドの向流精製 - Google Patents

ポリペプチドの向流精製 Download PDF

Info

Publication number
JP2012510981A
JP2012510981A JP2011539054A JP2011539054A JP2012510981A JP 2012510981 A JP2012510981 A JP 2012510981A JP 2011539054 A JP2011539054 A JP 2011539054A JP 2011539054 A JP2011539054 A JP 2011539054A JP 2012510981 A JP2012510981 A JP 2012510981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glp
concentration
feed stream
stream
arg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011539054A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5756407B2 (ja
JP2012510981A5 (ja
Inventor
セーレン・センダーガード・フレデリクセン
Original Assignee
ノヴォ・ノルディスク・アー/エス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノヴォ・ノルディスク・アー/エス filed Critical ノヴォ・ノルディスク・アー/エス
Publication of JP2012510981A publication Critical patent/JP2012510981A/ja
Publication of JP2012510981A5 publication Critical patent/JP2012510981A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5756407B2 publication Critical patent/JP5756407B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/605Glucagons
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/10Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features
    • B01D15/18Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features relating to flow patterns
    • B01D15/1807Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features relating to flow patterns using counter-currents, e.g. fluidised beds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/10Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features
    • B01D15/18Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features relating to flow patterns
    • B01D15/1814Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features relating to flow patterns recycling of the fraction to be distributed
    • B01D15/1821Simulated moving beds
    • B01D15/185Simulated moving beds characterized by the components to be separated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/26Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism
    • B01D15/32Bonded phase chromatography
    • B01D15/325Reversed phase
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/26Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism
    • B01D15/32Bonded phase chromatography
    • B01D15/325Reversed phase
    • B01D15/327Reversed phase with hydrophobic interaction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/26Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism
    • B01D15/36Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism involving ionic interaction
    • B01D15/361Ion-exchange

Abstract

本発明は、向流クロマトグラフィーを使用するポリペプチドの精製方法に関する。特に本発明は、組換えGLP−1の精製のための向流クロマトグラフィーの使用に関する

Description

本発明は、向流クロマトグラフィーを使用するタンパク質またはペプチドの精製方法に関する。特に本発明は、半組換えまたは組換えポリペプチド、例えば組換えGLP−1を含むタンパク質またはペプチドの精製のための向流クロマトグラフィーの使用に関する。
向流精製システムは、固相が流体の流れの向きに反対に物理的に移動する、またはシステムの異なる分離ビーズの配置の変化によって流体の流れに対して反対向きにこの移動をなすように模擬される精製システムである。向流精製システムは、例えば模擬移動床クロマトグラフィー(Simulated Moving Bed chromatography;SMB)及びマルチカラム向流溶媒勾配精製(Multicolumn Counter Current Solvent Gradient purification;MCSGP)を含む。
模擬移動床クロマトグラフィー(SMB)は、最初にUS 2,985,589に記載された。この明細書は、固相クロマトグラフィー溶媒を含む個々に内部連結した数多くの分離床に分割された分離塔を開示している。塔の底部で直列のポンプが底部から上部に流体を連結し、それによって連続的なループを提供する。供給原料(F)と脱着剤(D)のための注入ポート及び不溶解物(R)と抽出物(E)のための排出ポートが、一連の分離ビーズ内の特定の位置で配置されている。規定された間隔で、床の位置は流体と反対の向きに切り替えられ、流体の流れに対して固相床の向流移動が生成する。第一の床に導入された供給原料(F)は、そこに含まれる各種の成分への分離を開始し、維持されにくい分子は、流体のフローの向きに移動し、不溶解物ポートで回収される。維持されやすい分子は、固相と好ましくは会合して維持され、排出ポートで回収される。切り替え時間とF、D、R、及びEの流速を調節することにより、サイクルの定常時間が確立され、システムからの精製生成物の連続的なフローを可能にする。
より最近では、MBは糖異性体、炭化水素、溶媒の分離、及び他の産業上の応用に適用されている。これらの産業上の装置の多くは、元のUS 2,985,589の装置と同様に、カラムの切り替えに作用する機械的なロータリーバルブの変形を使用している。このバルブ成分を並べて、いずれかの所定のバルブ位置で、複数の注入及び排出フローが所定のカラムに向けられ、各ローテーション工程と対応して一つの位置で進行する。そのようなロータリーバルブは、US 6,719,001、US 4,574,840、及びUS 4,614,205に開示されている。これらの装置のいくつかの企図されたスケールを強調するために、64平方フィートの領域を占め、10トンの重量を有するバルブを記載するUS 3,040,777を参照。
他のSMBシステムは、US 4,434,051及びUS 5,635,072に開示されている。別の特許、US 6,544,413は、各クロマトグラフィー床に隣接した注入/排出の制御のための四つのバルブのクラスター化バルブアセンブリーを有する複数バルブ装置を開示している。それは、小さいスケールのSMBシステムのために液体の体積を減少する利点を有する。US 6,979,402は、ロータリーバルブボディの上部と底部のプレートに切断され、カラムポートに整列したチャンネルを連結することによって、交差した管を完全に置換してSMB流体ループを作製し、それによって無駄な体積を減少する装置を開示している。
製薬学的に活性なジアステレオマー及びエナンチオマーの精製に対するSMBのいくつかの最近の応用がUS 6,462,221、US 6,461,858、US 6,458,995、及びUS 6,455,736に開示されている。そのような分子の二成分分離のためのSMBにおける新規なキラル樹脂の使用は一般的になりつつある。SMBは更に、複雑な混合物からの生体分子の精製のためにも考慮されている。例えば、SMBを使用するモノクローナル抗体の精製が、Gottschlich等(J. Chromatogr. A, 765 (1997) 201)によって報告され、WO 2004/024284に開示されている。WO 2001/087924に開示されたように、インスリン精製のためのSMB精製は以前に出版されている。WO 2008/048395は、小さなスケールの模擬移動床クロマトグラフィーを開示している。
グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)は、血中糖濃度が低い場合に放出されるホルモンである。GLP−1はインスリン生産を増大し、それによって血中等濃度を低下する。GLP−1及びGLP−1アナログは2型糖尿病の治療で使用されている。
一つ以上の不純物と、GLP−1ペプチドのような興味あるタンパク質またはペプチドとを含み、不純物の濃度が興味あるタンパク質またはペプチドの濃度よりずっと小さい流体混合物を精製するための精製システムに対して必要性が未だ存在している。
US 2,985,589 US 6,719,001 US 4,574,840 US 4,614,205 US 3,040,777 US 4,434,051 US 5,635,072 US 6,462,221 US 6,461,858 US 6,458,995 US 6,455,736 WO 2004/024284 WO 2001/087924 WO 2008/048395
本発明が解決しようとする課題は、合成的、半合成的、または組換え的に生産されたポリペプチド、例えば組換えGLP−1を含むポリペプチドの精製のための改良された方法を提供することである。組換えタンパク質、特にGLP−1の精製に特に適している向流精製システム、例えばSMBが、本発明者により示されている。
向流クロマトグラフィーは、合成的、半合成的、または組換え的に生産されたタンパク質またはペプチド、例えばGLP−1ペプチドを含むタンパク質またはペプチドの精製に特に適していることが本発明者らにより見出された。治療上のタンパク質のより純粋で均一な調製に対する公衆及び薬剤承認当局からの増大した需要が存在している。更にコストは低くなければならない。したがって生産コストは、これらの期待に適合するために産業上の方法で最適化されなければならない関心事である。
かくして、第一の広範な特徴点では、本発明は、向流クロマトグラフィーによりペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質の精製方法に関する。
別の特徴点では、本発明は、
a)少なくとも一つの固相と第一の脱着剤流を含む、流体連結中の複数のセクションを含む向流精製システムを準備する工程;
b)前記向流精製システム内に供給流として、向流態様で固相と接触する流体混合物を導入する工程;
c)供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度を調節することにより、等温線の初期傾斜Aが、Qまたはαの関数としてmIII及びAのプロットを作製した際、動作線の傾斜とほぼ平行となるように等温線を制御する工程;
d)少なくとも一つの更なる成分から興味あるポリペプチドの分離を実施する工程;及び
e)興味あるポリペプチドを回収し、その精製組成物を得る工程
を含む、流体混合物中の少なくとも一つの更なる成分からの興味あるポリペプチドのクロマトグラフィー分離のための方法に関する。
図1は、生成物(点線)と不純物(一点鎖線)のクロマトグラムを示すグラフである。この図に見られるように、二つのピークの間には大きなオーバーラップが存在する。妥協がなされるべきである。2CVからの生成物回収は大きな収率を与えるであろうが純度は低く、2.5CVからの生成物回収は大きな純度を与えるであろうが収率は低い。 図2は、純粋な弱く結合する成分の等温線(一点鎖線)、純粋な強く結合する成分の等温線(点線)、及び二つの等温線の初期傾斜を示すグラフである。流れが8g/lの強い成分(生成物)を含み、弱く結合する不純物がこの5%であるならば、それは0.4g/lに対応する。この図は、初期傾斜が低濃度での不純物の等温線に対して合理的な推定である一方、これは強く結合する成分については当てはまらないことを示す。 図3は、リサイクルを有するSMBプラントの概略図である。SMBはそれぞれ二つのカラムを有する四つのセクションI−IVからなる。脱着剤ポンプの後のセクションはセクションIと称される。セクションIVからの排出物はセクションIにリサイクルされる。液体フローは右方向であり、カラムの移動は左方向である。 図4は、トゥルームービングベッド(TMB)中の定常状態の濃度プロフィールを示すグラフである。より強く結合する成分は、抽出物ポートに向かう樹脂の向きで移動し、より弱く結合する成分は、不溶解物ポートに向かう溶出液とともに移動する。全ての流れは図3に示されたTMBに入って出る。 図5は、八個のカラムを有するオープンループSMBプラントのレイアウト、再生、及び平衡化を示す概略図である。カラムはSMBプラント(Abel 2004)において再生され平衡化できる。不溶解物の流れは弱く結合する成分のみを含むため、セクションIIIからの排出は、平衡化カラムに対する流入として代わりに使用できる。 図6は、イオン交換クロマトグラフィー(IEC)における直線等温線の塩依存性を示すグラフである。理論的な滞留は、In(C)の関数としてのV−VNRの二重の対数のプロットにおいて直線となるであろう。より弱く結合する成分についての実験データは(+)によって示され、より強く結合する成分は(○)で示されている。実験データにフィットした線は、より弱く結合したものについて一点鎖線、より強く結合したものについて点線で存在する。 図7は、逆相クロマトグラフィー(RP)における直線等温線のEtOH依存性を示すグラフである。理論的な滞留は、有機相の濃度、Cの関数としてのV−VNRの半対数のプロットにおいて直線となるであろう。より弱く結合する成分は点線、より強く結合する成分は一点鎖線である。 図8は、定組成溶液を示すグラフである。より強く結合する成分の吸着、A、より弱く結合する成分の吸着、A、セクションIIIでの無次元流速、mIIIが示されている。定組成溶液では、供給フロー中の調節剤の濃度は、セクションIIにおける濃度と同一であろう。その結果、セクションIIIにおける濃度はこれらと同一であり、供給フローに依存しないであろう(水平線)。それ故、より弱く及びより強く結合する成分の等温線の初期傾斜は一定であろう。それ故、5から7.5分の間の供給フローのみが、より強く結合する成分を保持し、より弱く結合する成分を溶出するための条件を満たすであろう。 図9は、勾配溶液を示すグラフである。SMBプラントにおける勾配の使用は、調節剤濃度に依存して、等温線の初期傾斜の変化を導くであろう(もはや水平な直線ではない、図8参照)。しかしながら勾配の使用は、調節剤の無次元の流速、mIIIが、より弱く及びより強く結合する成分の初期傾斜の間に存在することを常に確保するわけではないであろう。 図10は、共給及び排出における調節剤濃度の魅力的な組み合わせを示すグラフである。全ての供給フローについて、動作線mIIIが、より弱く及びより強く結合する成分の初期傾斜の間に存在することが観察される。 図11は、パルス実験のvan Deemterプロットを示すグラフである。Van Deemterプロットは、流速の関数としての減少した平板高さを示す。 図12は、直線等温線についての完全な分離領域を示すグラフである。最適な動作点は、mIIの最小値とmIIIの最大値であり、点Wに対応する。 図13は、定組成条件化での非直線等温線についての完全な分離領域を示すグラフである。点Wは下方に移動し、生産性はプラントにおいて減少する。 図14は、塩/有機溶媒及びpHの勾配での完全な分離領域を示すグラフである。最適な動作点Wは勾配により上方に移動することが観察される。これはより高い供給フローを可能にし、それ故より高い生産性を可能にする。 脱着剤I及び脱着剤IIの試験を示すグラフであり、SMB実験IIについて図18を参照。滞留体積はEMG関数に対するフィットから計算できる。指数改変ガウス(Exponentially Modified Gaussian;EMG)関数の記載はJeansonne (1991)に見出すことができる。 図16は、供給フローにおける最適な塩濃度での等温線の計算された初期傾斜、A、及びセクションIIIにおける無次元フロー、mを示すグラフである。無次元フローは、より弱く結合する成分、Aの傾斜と同じ傾斜を有する。 図17は、供給フローにおける実際の塩濃度での等温線の計算された初期傾斜、A、及びセクションIIIにおける無次元フロー、mを示すグラフである。無次元フローは、より弱く結合する成分、Aの傾斜より低い傾斜を有する。 図18は、SMB実験IIについてのプラントのセットアップを示す概略図である。セクションIとセクションIIの間の連結は、二つのセクションにおける二つの異なる塩濃度を使用することができるように切断された(比較のため図5も参照)。 図19は、実験II由来の抽出物の流れのUVシグナルを示すグラフである。サイクルが定常状態に達するまで、供給フローは1/2ml/分に最初に設定された。分析のためサンプルを採取し、フローを1/2ml/分まで増大し、新たなサイクルは定常状態に達した。 図20は、サイクルの定常状態を得た後の2ml/分の供給フローでの実験IIから得た不溶解物ポートのUVシグナルを示すグラフである。再生及び平衡化ゾーンを通過した後に、カラムをゾーンIIに移動し、それ故UVシグナルは最初にゼロである。成分が溶出されるとUVシグナルが増大する。UVシグナルが再び増大を始める前にプラトーが観察される。 図21は、実験IIIから得た、動作線(実線)及び動作点(黒丸)と共にゾーンIIIにおける弱く結合する成分(一転鎖線)及び強く結合する成分(点線)についての計算された初期傾斜、Aを示すグラフである。動作線は、より弱く結合する成分についての無限の希釈での等温線の初期傾斜とほぼ同じ傾斜を有することが観察される。 図22は、サイクルの定常状態が得られた後の2ml/分の供給フローでの実験IIIから得た不溶解物ポートのUVシグナルを示すグラフである。再生及び平衡化ゾーンを通過した後に、カラムをゾーンIIに移動し、それ故UVシグナルは最初にゼロである。成分が溶出されるとUVシグナルが増大する。図20と比較して非常に異なったピークが観察される。 図23は、実験に対するフィットと共に、逆相クロマトグラフィー(RP)における直線等温線のより弱く結合する成分(+)とより強く結合する成分(○)についての測定されたエタノール依存性を示すグラフである。理論的な滞留は、CEtOHの関数としてV−VNRの半対数プロットにおいて直線であろう。 図24は、動作線(実線)及び動作点(黒丸)と共にゾーンIIIにおける弱く結合する成分(一転鎖線)及び強く結合する成分(点線)についての計算された初期傾斜、Aを示すグラフである。動作線は、無限の希釈での等温線の初期傾斜の変化とほぼ同じ傾斜を有することが観察される。 図25は、実験IVにおける抽出物の流れから測定されたUVシグナルを示すグラフである。データは3分のシフト時間で8のカラムの各サイクルについてプロットされる。初期UVシグナルは、SMBプラントのスタートアップにより増大する。 図26は、サイクルの定常状態が得られた後の実験IVについての不溶解物ポートのUVシグナルを示すグラフである。再生及び平衡化ゾーンを通過した後、カラムをゾーンIIに移動し、それ故UVシグナルは最初にゼロでざる。成分が溶出されるとUVシグナルが増大する。供給流は数多くの弱く結合する不純物を含み、図22において明確なピークは観察されない。
GLP−1ペプチドのようなペプチドは、例えば発酵法において組換え的に、または固相で合成的に生産されてよい。生産形態に関わらず、興味あるポリペプチドに加えて数多くの不純物が生産される。例えば、組換え的に生産される場合、興味あるポリペプチドの生産に加えて、細胞は数多くの他の物質、例えば高分子量タンパク質(HMWP)及び小分子(例えばオキサレート)も生産する。興味あるポリペプチドとの類似性を欠いているため、興味あるポリペプチドからこれらを分離することは通常非常に単純である。更に、脱グリコシル化、脱アミド化、切り詰め化、凝集化、二量体化、酸化不純物等の、興味あるポリペプチドとほぼ同一のタンパク質またはペプチドといった、興味あるポリペプチドと非常に類似する成分が細胞によって生産される。これらの不純物は、不純物と興味あるポリペプチドとの間の高い度合いの類似性のため、興味あるポリペプチドから分離することがずっと困難である。クロマトグラフィーでは、興味あるポリペプチドとこれらの不純物の滞留体積は、かくして互いに非常に近い。等温線での態様では、これは供給流と脱着物の流れの条件で狭い拘束しか認めないであろう。
エナンチオマーの分離に適した精製システムが記載されている。エナンチオマーを前記精製システムによって分離する場合、分離される成分は、等しいまたはほぼ等しい濃度で通常存在する。これとは対照的に、例えば発酵ブロスにおける興味あるポリペプチドの濃度は、同様の不純物の濃度よりも有意に高いかもしれず、そのことが興味あるポリペプチドから前記不純物を分離する一方、興味あるポリペプチドの高い収率を達成することをしばしば困難にする。
図2は、精製される流体混合物が、興味あるポリペプチド並びに類似の不純物を含む場合の状況を説明する。ここで二つの等温線がグラフに示されており、そこでは吸着濃度が液相濃度の濃度としてプロットされている。生成物の濃度は8g/lであり、ずっと低い濃度で存在する不純物の濃度は0.4g/lである。この図から、等温線の初期傾斜がより弱く結合する成分の等温線の良好な近似値である一方、より強く結合する成分の近似値はそれほど良好ではないことが観察される。本発明の一つの特徴点では、より弱く結合する成分の等温線の初期傾斜が、向流方法における調節剤濃度を選択するために使用される。
説明的な実施例として、図5に示されるような向流法が図2に示される等温線と同様な等温線を有する例が考慮されてよい。これは、低濃度で存在する不純物よりも高濃度で存在する生成物の樹脂に対するより強い吸着を生じる。
この場合、例えば不溶解物の流れにおける不純物の溶出は以下のもののいずれかにより生ずることができる:
1. ソーンIII中の生成物からの置換効果;
2. 不純物自体からの等温線の下方屈曲;または
3. 等温線の初期傾斜が十分に低くて溶出を可能にすること。
例えば、弱く結合する不純物が生成物によって置換されるケース1では、生成物は不溶解物の流れにおいて失われてしまうであろう。置換により生成物が作用する直前に、不純物は溶出していってしまう。
ケース2では、弱く結合する不純物は、ゾーンIIIにおける条件下で低濃度で溶出することができない。この場合、弱く結合する成分は、抽出物の流れに洗い出されることも、不溶解物の流れに洗い出されることもせず、単にプラント内に蓄積するであろう。弱く結合する不純物の濃度は、等温線の屈曲により、不純物が溶出するのに十分に高くなるまで蓄積するであろう。この場合の欠点は、プラント内の不純物の蓄積である。この増大した量の不純物は、空のリガンドの量を減少し、それによって生成物の結合能力を減少し、増加した量の不純物はゾーンIIで溶出する必要があり、不溶解物の流れにおける終局化からそれを避けなければならない。
弱く結合する不純物を常に不溶解物の流れに溶出できるように、供給の流れ及び脱着剤流における調節剤の濃度を選択するケース3は、ここでカバーされる状況である。この場合、不純物の蓄積は避けられる。これは、ここで示唆される脱着剤流と供給流における調節剤の濃度の正確な選択によって実施することができる。
本発明者らは、本発明で、興味あるポリペプチドから関連する不純物を分離する特に有効な精製方法を提供する。前記精製方法では等温線の初期の傾斜が、興味あるポリペプチドを精製するのに最適であり、ここではペプチド生成物と関連不純物が、発酵法から得られた流体混合物のような、精製される流体混合物中に存在する。本発明の一つの特徴点では、等温線の最適な初期傾斜は、SMBプラントのような向流精製システムにおける調節剤の勾配を選択することによって得られ、そこでは低濃度で存在するより弱く結合する成分、即ちより弱く結合する不純物が不溶解物の流れに溶出される。一つの特徴点では、本発明の方法に係るより弱く結合する不純物の溶出は、プラント内の前記不純物の蓄積を防止する。本発明の一つの特徴点では、調節剤の勾配は塩の勾配である。一つの特徴点では、本発明に係る向流精製システムは、不純物からのGLP−1の分離を得るといった、発酵ブロスを精製するために使用される。
一つの特徴点では、合成的に生産されたタンパク質またはペプチド生成物を含む流体混合物の精製のために、向流精製システムが本発明によって使用され、そこでは不純物からGLP−1ペプチドの分離が得られる。
一つの特徴点では、例えばヒトインスリン、desB30ヒトインスリン、またはAspB28ヒトインスリンのようなインスリンペプチドを含む流体混合物の精製のために、向流精製システムが本発明によって使用され、そこでは不純物からインスリンの分離が得られる。
一つの特徴点では、不純物からタンパク質またはペプチドを含む流体混合物を精製するために、向流精製システムが本発明によって使用され、そこでは使用されるカラムはRP HPLCカラムである。
興味あるポリペプチド及びその関連する不純物のような各種の成分の滞留の際の平衡化の影響を理解することは、向流精製システムに通常適用されない勾配、例えばIEXにおけるpH勾配の使用を可能にするであろう。かくして一つの特徴点では、不純物からタンパク質またはペプチドを含む流体混合物を精製するために、向流精製システムが本発明によって使用され、そこでは使用される調節剤はpHであり、使用されるカラムはIEXカラムである。
有機成分の濃度はIEXにおける平衡化に影響し、それ故例えばIEXにおける有機成分も適用できる。かくして一つの特徴点では、不純物からタンパク質またはペプチドを含む流体混合物を精製するために、向流精製システムが本発明によって使用され、そこでは使用される第二の調節剤は有機成分であり、使用されるカラムはIEXカラムである。
しばしば等温線は凸型であり、吸着される成分の濃度、qと液相中の濃度、cとの間の比、即ちq/cは、濃度が減少すると減少する(Guiochon 2006)。これは図2でも観察できる。本発明の一つの特徴点では、等温線は弱く結合する成分の動作線に近づく。これはセクションIIIでのブレイクスルーを避けるという利点を有する。更に、セクションIIに荷重をかける際の利用可能なリガンドの減少は、抽出物中に弱く結合する成分を有するという危険を減少する。
本発明の発明者らは、上述の困難な精製の問題に対する解決策が、SMB法における勾配の使用であることを見出した。勾配は、困難な精製の問題に有効であることが以前に示されているが、供給流中の生成物と不純物の間の濃度の差異が大きいという本発明で提案されたようには使用されていない。
本発明の一つの特徴点では、供給流とセクションIIにおけることなる調節剤の濃度が提供され、そこでプラントのセクションIIIにおける平衡化は供給フローの関数である。
変動とプロセスの変化に向けた特定の労力が所望される。図9では、勾配の場合における無次元フロー、mIIIと共に初期傾斜がプロットされている。一つの特徴点では、mIIIは、二つの成分の各等温線の初期傾斜、Aの間に存在する。これは成分が分離されるという効果を有する。図9で観察されるように、供給フローはこの場合約3.3と6.6の間でのみ変化できる。
本発明者らは、新規で創意に富んだ態様で、向流精製法、例えばSMBの知見と熱力学的な知見とを組み合わせることによって、興味あるポリペプチドを精製する魅力的な方法を本発明で提供する。
固定床クロマトグラフィー
固定床(FB)クロマトグラフィーは、製薬業界において成分を精製するために現在広く使用されている。固定床クロマトグラフィーでは、不純物と混合した所望の生成物がカラムに適用され、その後それがカラムから流出される。カラムの排出口で、生成物は不純物から回収できる。
興味あるポリペプチドと関連不純物のそのような流体混合物のFBクロマトグラムでは、しばしば二つのピークが重なって観察される(図1)。この場合、生成物はカラムの排出口で不純物から完全には分離されず、高純度で高い収率の両者を得ることは不可能である。
SMB
FBクロマトグラフィーの限界を解消するために、向流クロマトグラフィーが使用できる。広く使用されている方法は模擬移動床(Simulated Moving Bed;SMB)であり、これは純度、生産性、及び溶媒消費の全てでタンパク質を精製するのに有効であることが以前に示されている(Schulte 2000)。
SMBプラントでは、カラムは特定のシフト時間でフローの向きとは向流に移動する。それ故この方法は、時間と位置の両者の点で変化する。
SMBはインスリンの精製のために考案されており(Jensen 2000)、そこでは1g/lのウシインスリンと1/2g/lのブタインスリンからなる供給流を分離する理論的な研究がなされた。逆相クロマトグラフィー法でアセトニトリルの勾配を提供することにより、消費数が減少できたことが示された。
インスリンの精製は、EP 1349866B1においてWangによって実験的に示されている。この実験では、インスリンはZnClとHMWPから分離された。
カラムが特定の時間、tshtでシフトするため、SMB法は不連続な方法である。これは、時間と位置における両者の微分係数で一連の等式を作製する。
等式の分析を単純化するために、真の移動床(True Moving Bed;TMB)がしばしば代わりに研究されている(Guiochon, 2006, p. 780)。TMBは真の向流(True Counter Current;TCC)(Ruthven & Ching 1989)または連続的移動床(Continuous Moving Bed;CMB)(Ma & Wang 1997)としても既知である。TMBでは、樹脂のフローは液体フローとは反対の向きで連続的に移動すると考慮され、この場合前記方法は定常状態となり、位置の微分係数は維持される。これらの等式から得られる濃度のプロフィールは、定常状態濃度プロフィール(Ruthven & Ching 1989)または定常波濃度プロフィール(Ma & Wang 1997)としてしばしば既知である。
理想的な場合では、これらの二つのアプローチは同一であることが以前に示されている(Guiochon 2006)。
完全分離領域
SMBプラントにおける動作点を決定するために広く適用されているアプローチは三角形理論である(Storti 1989)。このアプローチは、TMBについての理想的なクロマトグラフィーから由来できる。理想的な場合では、質量移動に対する抵抗及び軸の分散が無視されている。
向流法における制御パラメーターは、二つの相におけるの濃度と比較した二つの相の流速の間の比である(Ruthven 1989)。
三角形理論では、フローの比は以下のように与えられる:
Figure 2012510981
これは二つの相における成分iの濃度、q/cに匹敵する。
直線等温線については、完全分離領域は三角形となるであろう(Storti 1993)。最適な動作点は、図12に示される点Wであろう。この場合、セクションIIにおけるフローは、完全分離を得るために最小であり、セクションIIIにおけるフローは最大値である。セクションIIとIIIのフローの間の差異は供給フローであるため、高いmIIIと低いmIIは高い供給フローに対応する。
凸型の等温線については、最適な動作点は下方に移動するであろう(mIIIとmIIのより低い値)、図13。
Jensen(2000)は、勾配をSMBプラントに適用した際に、この操作点をどのように上方に動かせ(mIIIのより高い値)、脱着剤のより低い消費を導けるかを以前に示している、図14。
しかしながらこれはあまりよく理解されなかった。熱力学から更なる考察を得ることができる。
例えば、定常波デザイン(Ma及びWang 1997)またはRuthven(1989)によって示唆された定常状態解決法といった、完全分離領域を計算するための他のアプローチが示唆されている。理想的な場合では、これらの方法は同一の結果を与える。
通常、軸の分散及び/または質量の移動が存在するであろう。濃度プロフィールを計算するための分析的な解決法は、例えば定常波法(Ma&Wang 1997)または定常状態濃度プロフィール(Ruthven 1989)といった直線等温線について出版されている。しかしながら問題は常に計算上の方法を使用して解決できる。等式を計算上で解くことによって計算された濃度プロフィールが図4に示されている。これは直線等温線と非直線等温線について両方解決でき、分析的な解決法と比較してほとんど仮定を必要としない。プレートの数はvan Deemterプロットから通常見出すことができる(図11、Guiochon 2006)。
勾配
勾配は、逆相クロマトグラフィーにおける有機相の濃度の変化(Jensen 2000)及びイオン交換クロマトグラフィーにおける塩濃度の変化(Wekenberg 2004)の両者に関して適用されている。
SMBにおいて勾配を適用する利点は、成分が供給点から上流よりも供給点から下流により強く維持され、より高い供給フローを可能にすることである。これは溶媒消費の減少、生産性の増大、生成物の流れのより高度の濃縮を導く(Kessier 2007)。三角形の図形では、これは点「W」から観察でき、それは勾配を使用した際に上方へ移動する(図14)。
等温線はしばしば、単純なLangmuir等温線またはマルチ成分Langmuir等温線を使用し、溶媒組成に依存するパラメーター(Antos等 2001)または単純に内挿関数(Abel等 2002)を作製することによって記載される。
しかしながら、等温線を記載するための熱力学を使用することにより、より最適な勾配が本発明者によって開発され、それによって、興味あるポリペプチドと関連不純物との流体混合物を本発明の方法によって精製する場合、興味あるポリペプチドの良好な精製が得られる。
熱力学
樹脂の表面への巨大分子の吸着のための吸着平衡を記載するために、熱力学的原理が最近適用されている(Mollerup 2006及び2008)。
これはパラメーターが吸着平衡にどのように影響するかに対する追加の考察を与える。
結合成分の濃度、qと非結合成分の濃度、Cとの間の比は下式によって与えられる:
Figure 2012510981
式中、初期傾斜Aはクロマトグラフィーのタイプに依存する。
イオン交換クロマトグラフィー(IEX)
イオン交換クロマトグラフィーについては、初期傾斜は下式によって与えられる:
Figure 2012510981
式中、Λはリガンドの濃度であり、Cは塩濃度であり、Zは塩の電荷であり、γは活性係数である。成分の電荷iと塩の間の比はvであり、v=z/zである(Mollerup 2008)。
通常塩濃度は、吸着を制御する変数である。
これはBrooks及びCramer(1992)によって以前に出版されたものと同一である。
逆相クロマトグラフィー(RPC)&疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)及び逆相クロマトグラフィー(RP)では、初期傾斜Aの依存性は下式によって示される:
Figure 2012510981
式中、cは移動相における全濃度である(Mollerup 2008)。
HIC及びRPでは、吸着は、移動相、それによって活性係数γを変化させることによって通常制御される。興味あるタンパク質、ポリペプチド、またはペプチドについての活性係数は下式として計算できる:
Figure 2012510981
低タンパク質/ペプチド濃度では、以下のように与えられる:
Figure 2012510981
最適な供給濃度
図5に示されたオープンループを使用することは、一つの不純物のみならず多くの不純物が生成物の前に溶出されるため魅力的である。それ故、供給から導入される勾配は、セクションI及びIIにおける濃度に影響しないであろう。
セクションIIIにおける無次元流体フローは下式として与えられる:
Figure 2012510981
セクションIIにおける全フローによって割り算される供給フローとしてのαの定義は下式によって与えられる:
Figure 2012510981
代入は下式によって与えられる:
Figure 2012510981
式中、QNETは、TMBプラントにおける孔相フローによって割り算された全液体フローと同一のセクションにおける全流体フローである。SMBプラントでは、全フローは下式によって与えられる:
Figure 2012510981
供給フローに関してmIIIの微分係数は下式である:
Figure 2012510981
または無次元フローでは、これは下式となる:
Figure 2012510981
それ故これは、図8〜10に示されるように、αとmIIIとの間の直線関係を常に導くであろう。
イオン交換クロマトグラフィー
イオン交換クロマトグラフィーについては、初期傾斜Aは下式によって示される:
Figure 2012510981
主たる制御パラメーターは、ここで塩濃度、Cである。それゆえ活性係数は無視され、Cに関する微分係数は下式となる:
Figure 2012510981
セクションIIIにおける塩濃度は、セクションIIの排出フローと供給フローを混合することによって得られる:
Figure 2012510981
孔フローによって全てのフローを分割すると下式となる:
Figure 2012510981
供給フローを変えると、セクションIIIにおける塩濃度の変化は下式となろう:
Figure 2012510981
または無次元供給フローでは:
Figure 2012510981
供給フローの変化の関数としてのセクションIIIにおける成分iの初期傾斜の変化は、それ故下式で与えられよう:
Figure 2012510981
または無次元供給フローでは:
Figure 2012510981
注入塩濃度の変化が供給フローの変化と同じ平衡での変化を導くのであれば望ましい、特に下式である:
Figure 2012510981
または無次元供給フローでは:
Figure 2012510981
絶対的特性では、これは下式となる:
Figure 2012510981
または無次元供給速度では:
Figure 2012510981
IIIの代入は以下の関係式を与える:
Figure 2012510981
の単離では下式を与える:
Figure 2012510981
IIIはC に依存するエタノール濃度の関数であるため、供給流における正確な塩濃度を得るためにいくつかの相互作用が必要である。
一つの特徴点では、動作点Q及びQII並びに初期傾斜A IIIは式に代入され、それによって動作点の近くの動作線の傾斜は、等温線の供給フローの変化に依存性の初期傾斜に同一である。
セクションIIにおける塩濃度と上述の供給塩濃度に関して、初期傾斜は全ての供給フローについて計算できる、図10。
逆相クロマトグラフィー(RPC)&疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
RP及びHICでは、等温線の初期傾斜は下式によって示される:
Figure 2012510981
式中、cは調節剤、例えばエタノールの濃度である。
の変化は限界で全濃度cのみを変化し、かくしてcは一定であると考慮される。
での初期傾斜の微分係数は下式である:
Figure 2012510981
式中、Kはcの関数としての
Figure 2012510981
の半対数プロットにおける傾斜として見出すことができる(図7参照)。
セクションIIIにおける調節剤の濃度は下式として示される:
Figure 2012510981
または無次元供給フローでは:
Figure 2012510981
この微分係数は下式である:
Figure 2012510981
または無次元変数では:
Figure 2012510981
セクションIIIにおける調節剤濃度の関数として等温線の初期傾斜の変化は下式である:
Figure 2012510981
これは下式に対応する:
Figure 2012510981
この場合について、最適な解は下式となろう:
Figure 2012510981
または
Figure 2012510981
これは下式を導く:
Figure 2012510981
または
Figure 2012510981
ここで供給濃度を単離することによって下式が導かれる:
Figure 2012510981
または
Figure 2012510981
平衡パラメーターの測定
直線等温泉を有する成分についての滞留体積は下式によって示される:
Figure 2012510981
式中、Aは等温線の初期傾斜である:
Figure 2012510981
deadは死空間である。
非滞留(NR)成分について、滞留体積は下式となる:
Figure 2012510981
これは下式を導く:
Figure 2012510981
初期傾斜Aはクロマトグラフィーのタイプ、移動相の組成、及び実装材料に通常依存するであろう(Mollerup 2008)。
イオン交換クロマトグラフィー(IEX)
IEXについてAの式を代入すると下式を示す:
Figure 2012510981
これは下式のように書き直せる:
Figure 2012510981
IEXを制御する主たる因子は塩濃度であるため、塩依存性はx軸上のCとy軸上の
Figure 2012510981
をプロットすることによって二重対数プロットで見出すことができる(図6)。この態様でプロットされたデータは以下の直線にフィットする:
Figure 2012510981
ここからv=÷αであることが見出される。
逆相クロマトグラフィー(RPCまたはRP)&疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
RP及びHICでは式は以下のようになる:
Figure 2012510981
これは下式のように書き直せる:
Figure 2012510981
式中、ln(γ)=K・Cが代入されている。それ故、塩または有機調節剤に関する依存性が、Cの関数として
Figure 2012510981
をプロットすることによって半対数プロットで見出すことができる(図7)。この態様でプロットされたデータは、以下の直線にフィットできる:
Figure 2012510981
ここからK=αが見出される。
供給濃度についての間隔
向流システムで使用されるIEXまたはRP/HICのクロマトグラフィーのタイプに依存して、平衡は異なって記載され、それ故本発明の方法に係る調節剤供給濃度は、クロマトグラフィーのタイプに依存するであろう。
イオン交換クロマトグラフィー(IEX)
IEXについて、成分iと動作線について同じ傾斜を与える供給塩濃度は下式であることがここで以前に記載されている:
Figure 2012510981
III=(1+α)・mIIの代入及びC II・A IIIでの割り算は下式を与える:
Figure 2012510981
最適な動作点は、セクションIIにおける低いフローとセクションIIIにおける高いフローであり、低い脱着剤消費と高い供給フローに対応する、図12参照。
不溶解物におけるより強く結合する成分Aの溶出を避けるために、最大のmIIIはmIII=A IIIに対応し、代入により下式を与える:
Figure 2012510981
より弱く結合する成分Bについては、この比は下式を与える:
Figure 2012510981
式中、選択性はαAB=A/Aとして与えられ、実験的なパルス実験(図6並びに表1及び2を参照)にフィットするパラメーターα及びβの代入により下式を与える:
Figure 2012510981
したがって、セクションIIにおける最小のフローがおよそα=0であり、mII=A II=A IIIに対応するより強く結合する成分について、式は以下のようになる:
Figure 2012510981
セクションIIにおける塩濃度に対する供給流における塩濃度についての合理的な間隔は以下のようになる:
Figure 2012510981
無次元供給フローαの合理的な値は、0から1/2の範囲内であろう。これは、セクションIIにおけるフローの半分未満である供給フローに対する。それ故間隔は以下のようになる:
Figure 2012510981
=÷αであことに注意すべきであり、選択性は実験的パルス実験から測定されたフィットするパラメーターα及びβから計算される。
かくして、向流システムがイオン交換クロマトグラフィーシステムである本発明の一つの特徴点では、供給流の前のセクションにおける塩濃度に対する供給流における塩濃度は、以下の範囲内である:
Figure 2012510981
逆相クロマトグラフィー(RPCまたはRP)&疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
RP及びHICでは、動作点と初期傾斜の変化の同じ傾斜を導く供給濃度は下式によって示される:
Figure 2012510981
再び上述のIEXで指摘して図12に示されるように、最適な動作点はmIII=A IIIであり、代入により下式が示される:
Figure 2012510981
弱く結合する成分について、選択性の代入は下式を与える:
Figure 2012510981
RP及びHICでは、選択性は下式
Figure 2012510981
にフィットする等温線パルス実験から見出すことができ、二つの成分の間の選択性は下式となる:
Figure 2012510981
式中、α=Km,iであることに注意すべきである。
より強く結合する成分については、供給流の調節剤濃度は下式となる:
Figure 2012510981
これは下式の範囲に対応する
Figure 2012510981
または
Figure 2012510981
再び無次元供給フローαの合理的な値は0から1/2の範囲内であろう。それ故間隔は下式となる:
Figure 2012510981
α=Km,iであることに注意すべきであり、選択性は実験的パルス実験から測定されるフィットするパラメーターα及びβから計算される。
かくして、向流システムが逆相クロマトグラフィーまたは疎水性相互作用クロマトグラフィーである本発明の一つの特徴点では、供給流及び脱着剤流における調節剤濃度の差異は、以下の範囲内にある:
Figure 2012510981
定義
ここで使用される用語「クロマトグラフィー」は、固相に対する混合物の成分の間の選択的な吸着に依存する、混合物と成分の化学的な分離のために使用されるいずれかの技術を指す。例として、吸着クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、及びアフィニティークロマトグラフィーが含まれる。
ここで使用される用語「向流精製システム」は、固相が液体流の向きとは物理的に反対に移動する、またはこの移動を、システムの異なる分離床の配置の変化によって流体流に対した反対向きにするように模擬するいずれかの精製システムを指す。
向流精製システムの固相について使用される際の用語「流体連結」は、排出流または排出流の分画がサイクルの間で別の固相に注入流として使用される、本発明で使用される固相の間の連結をここで意味する。本発明に係る流体連結における複数のセクションを含む向流精製システムは、固相に実装された少なくとも二つのカラム、例えば固相に実装された少なくとも三つのカラムが流体連結されているものを含む。
本発明に係る向流精製システムの非制限的な例は、いずれかの模擬移動床(SMB)クロマトグラフィーシステム、並びにマルチカラム向流溶媒勾配精製(MCSGP)を含む。これは単一で成り立つシステムでも良く、並びにタンデムに且つ多価のセットアップでも良く、他のタイプの精製システムと組み合わされても良い。
適切なSMBシステムは、例えばUS 2,985,589、US 6,719,001、US 4,574,840、US 4,614,205、US 3,040,777、US 4,434,051、US 5,635,072、US 6,544,413、及びUS 6,979,402に開示されている。
他の適切なシステムは、US 6,462,221、US 6,461,858、US 6,458,995、及びUS 6,455,736に開示されており、Gottschlich等, J. Chromatogr. A, 765 (1997) 201、及びWO 2004/024284にも開示されている。別のシステムは、Mun等, Biotechnol. Prog., 18 (2000) 1332によって報告されている。
他の適切なSMBシステムは、WO 2001/087924、WO 2004/024284、及びWO 2008/019228に開示されている。
WO 2008/048395は、小さなスケールの模擬移動床クロマトグラフィーの使用を開示している。
適切なMCSGPシステムは、例えばWO 06/116886並びにEP 1877769及びEP 1716900の公開番号を有する欧州特許出願において開示されている。
固相との流体混合物の接触と関連して記載される用語「向流態様」は、固相の全体の向きが液相の全体の移動と反対であることを意味するためにここで使用される。例えば図3では、正味の液体のフローは左から右に移動している一方、特定のシフト時間でのカラムは右から左に移動し、固相の正味のフローが液体のフローとは反対であることを作り出している。
ここで使用される用語「吸着剤」または「固相」は、移動相成分が選択的なアフィニティーを示すクロマトグラフィーで使用される固相を指す。そのようなアフィニティーは吸着以外の各種の態様をとることができる(サイズ排除または錯体形成を含む)ため、この用語は、流体混合物の成分を吸着する固相、及び移動相から成分を技術的に吸着はしないが、クロマトグラフィーシステムにおける別のものに対して一つの成分の移動の速度を遅延することにより、言うまでもなく吸着剤として挙動する固相を指す。吸着剤、すなわちクロマトグラフィー固定化相材料の非制限的な例は、例えば置換化シリカ、例えばC−4シリカ、C−6シリカ、C−12シリカ、C−18シリカ、及びフェニルベースのシリカ、並びにポリマー材料、例えばポリスチレン、例えばSourceまたはPoros材料;アクリレート及びメタクリレート材料、例えばTosoh社、Rohm & Haas社、及びBioRad社製の材料;アガロースベースの材料、例えばセファロース;及びヒドロキシアパタイトベースの材料である。クロマトグラフィー固定化相の更なる例は、膜、モノリス材料、及びフィルターである。
用語「供給流の前のセクション」は、排出流が供給流と混合されるセクションをここで意味する。図18では、かくしてそれは「供給流の前のセクション」である脱着剤IIである。
成分または分画を指す際の用語「精製された」は、その相対濃度(流体混合物中の全成分または分画の重量で割り算した成分または分画の重量)が少なくとも20%まで増大することを示す。一つの一連の特徴点では、相対濃度は少なくとも40%、50%、60%、75%、100%、150%、または200%、300%、400%、または500%まで増大する。それが精製される成分の相対濃度(流体混合物中の全成分または分画の重量で割り算したそれが精製される成分または分画の重量)が少なくとも20%、40%、50%、60%、75%、85%、95%、98%、または100%まで減少した際に、成分または分画は精製されると言うこともできる。また別の一連の特徴点では、この成分または分画は、少なくとも50%、65%、75%、85%、90%、97%、98%、または99%の相対濃度に精製される。いくつかの特徴点で成分または分画が他の成分または分画から「単離される」と称される場合、この成分または分画は「精製される」ものと理解されよう。
ここで使用される用語「流体混合物」は、少なくとも二つの成分、例えば興味あるポリペプチドとこれらの化合物を含む一つの更なる成分または分画を含む流体混合物を指し、各成分または分画は使用されう吸着剤に対して異なるアフィニティーを示すため、後者は規定されたクロマトグラフィー法を使用して分離できる。
ここで使用される用語「興味あるポリペプチド」は、精製形態で有する必要のあるいずれかのペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質を指す。前記用語は、合成的、半合成的、または組換え的なペプチド、ポリペプチド、及びタンパク質を含む。いくつかの特徴点では、「興味あるポリペプチド」は、グルカゴン様ペプチド、例えばGLP−1、GLP−1のアナログ、GLP−1の誘導体、エキセンジン−4、またはエキセンジン−3である。本発明の一つの特徴点では、興味あるポリペプチドはGLP−1のアナログまたは誘導体である。本発明の一つの特徴点では、興味あるポリペプチドはGLP−1の誘導体である。本発明の一つの特徴点では、興味あるポリペプチドは組換え法により生産される。
ここで使用される用語「一つの更なる成分」及び「不純物」は、興味あるポリペプチドではなく、興味あるポリペプチドから分離されなければならない、興味あるポリペプチドを含む流体混合物中に存在する成分を指す。この「一つの更なる成分」は、宿主細胞タンパク質、ポリペプチド、またはペプチド、組換えポリペプチドの他の非所望の形態、例えばグリコシル化、脱アミド化、または酸化形態、及び流体混合物中に存在する他の成分を含んで良い。
いくつかの特徴点では、興味あるポリペプチドは組換えタンパク質である。いくつかの特徴点では、「一つの更なる成分」は、興味あるポリペプチドに類似するペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質であり(ここで「関連不純物」としても記載される)、それらは、前記興味あるポリペプチドのグリコシル化形態、脱アミド化形態、切り詰め形態、伸張形態、脱アミド化形態、不正確にホールディングされた形態、または酸化形態、非所望のグリコシル化を有する形態、ラセミ化から生ずる形態、ペプチド鎖内のアミノ酸を欠いた形態、ペプチド鎖内に外的なアミノ酸を有する形態、並びに所望されるもの以外の別の残基にアシル化が生じている形態といった、興味あるポリペプチドに類似する構造を有する。
本発明の方法によって精製される流体混合物中の「興味あるポリペプチド」と「一つの更なる成分」との間の関係は、例えば少なくとも4:1であって良い、即ち流体混合物中に1当量の「一つの更なる成分」が存在する場合、少なくとも4当量の「興味あるポリペプチド」が存在する。本発明の一つの特徴点では、流体混合物中の「興味あるポリペプチド」と「一つの更なる成分」との関係は少なくとも6:1であり、別の特徴点では前記関係は少なくとも8:1であり、別の特徴点では前記関係は少なくとも9:1であり、別の特徴点では前記関係は少なくとも14:1であり、別の特徴点では前記関係は少なくとも19:1であり、別の特徴点では前記関係は少なくとも20:1であり、別の特徴点では前記関係は少なくとも50:1であり、更に別の特徴点では前記関係は少なくとも90:1である。
用語「脱着剤流」、「脱着剤」、「溶出物」、または「溶出流」はここで互換的に使用され、不溶解物ポートと抽出物ポートの間で向流システムに添加される移動相を指す、例えば図4の説明を参照。全移動相と組み合わせた場合、サイズ排除システムでは移動相の速度を増大することによって、または固相から溶液を物理的に置換若しくは除去することによって、脱着剤はそのそれぞれのセクションにおいて各種の成分の脱離波を構成するため、用語「脱着剤流」または「脱着剤」が使用される。かくして用語「脱着剤流」は、脱着剤組成物がいずれかの特定の脱着剤能力を有することや、それがいずれかの特定の物理的メカニズムで脱離することを示すことを意味するものではない。
本発明の一つの特徴点では、より多くの脱着剤流、例えば二つの脱着剤流、「脱着剤I」及び「脱着剤II」を用いる向流システムが使用される。これは例えば図18に説明されている。
ここで使用される用語「抽出物」は、より強く結合する成分を含む供給点から上方でプラントを去る流れを指す。例えば図3及び5を参照。
ここで使用される用語「不溶解物流」は、より弱く結合する成分を含む供給点から下方でプラントを去る流れを指す。例えば図3及び5を参照。
ここで使用される用語「供給流」は、分離される成分を含むプラントに入る流れを指す。例えば図3及び5を参照。
ここで使用される用語「セクション」及び「ゾーン」は、少なくとも一つのクロマトグラフィーカラムまたは容器を含む向流精製システムの一部を指す。向流システムとして作用するために、前記システムは流体連結を有する複数のセクションを含まなければならないと解されるべきである。規定された時間間隔で、一つの位置のカラムはフローとは反対の向きに切り替えられ、流体流に対して固相の向流の動きを生ずる。
ここで使用される用語「調節剤」は、供給流のいずれかの成分を指し、その濃度は、精製システムの使用によって調節されて良い。したがって、イオン交換クロマトグラフィーまたは疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)システムが使用されるのであれば、調節剤は、供給流中の塩、例えば塩化ナトリウムまたは硫酸アンモニウムの濃度であって良い。逆相クロマトグラフィーが使用されるのであれば、調節剤は有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、プロパノール、またはアセトニトリルであって良い。本発明のいくつかの特徴点では、供給流のpHが調節剤である。
本発明のいくつかの特徴点では、調節剤は、いずれかの有機または無機塩、及びそれらの混合物から選択される塩成分であり、例えばNaCl(塩化ナトリウム)、KCl(塩化カリウム)、NHCl(塩化アンモニウム)、CaCl(塩化カルシウム)、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カルシウム、またはそれらの混合物である。これらの塩成分のそれぞれは、本発明の代わりの特徴点を構成する。適切な塩は、例えばWO 2000/055184またはWO 00/55203に開示されており、それらはここで参考として取り込まれる。
調節剤が塩成分である場合、塩の濃度は溶媒中の塩の濃度である。イオン交換では、塩の濃度は、イオン交換クロマトグラフィーシステムに対するカウンターイオンの濃度である。この場合塩の濃度は、塩として添加されるカウンターイオンと、滴定の間で添加されるカウンターイオンの両者である。これは、例えば溶媒中でpHを調節する際に、溶媒に添加されるカウンターイオンを含む。アニオン交換クロマトグラフィーシステムであるIEXでは、塩の濃度はアニオンの濃度である。これは例えば、NaClから添加される塩化物と、HClを使用する溶媒のpH調節の間で添加される塩化物の両者を含む。同様に、カチオン交換クロマトグラフィーシステムであるIEXでは、塩の濃度はカチオンの濃度である。
一つの特徴点では、本発明の方法で使用される溶媒は、水と有機成分とを含む水性溶媒である。典型的な有機成分は、アセトニトリルまたはアルコールを含む。
一つの特徴点では、調節剤はアルコールである有機成分であり、一つの特徴点では、溶媒は水とアルコールとの混合物である。特に、モノ−アルコール、即ち一つのみのアルコール基を含むアルコールが言及される。本発明の方法で使用できるモノ−アルコールの例として、メタノール、エタノール、1−プロパノール、及び2−プロパノール、並びにそれらの二つ以上の混合物が含まれる。アセトニトリルの使用と結びついた十分に確立された環境上及び職業上の健康問題のため、アセトニトリルよりもむしろアルコールを使用することが更なる利点として考慮される。タンパク質は、溶媒の疎水性度を増大すると、即ち有機化合物の濃度を増大することによって溶出される。カラムにタンパク質を搭載するために使用される溶媒の濃度は、タンパク質の性質、及び有機化合物の疎水性度に依存する。カラムにタンパク質を搭載する前に、この溶媒の1以上のカラム体積で、カラムは通常洗浄または平衡化されているため、この溶媒はしばしば平衡化溶媒と称される。平衡化溶媒中の有機化合物の典型的な濃度は、溶媒の0−80%、例えば10−70%、10−60%、または20−50%の範囲である。前記濃度は、有機成分の変性効果によって上限設定される。前記濃度が余りに高いと、タンパク質が不可逆的に変性する危険が存在する。固定床クロマトグラフィーにおけるタンパク質の溶出の間、溶媒中の有機成分の濃度は、典型的に5−95%、例えば10−95%、20−90%、30−90%、または30−80%の範囲の濃度に上昇される。適切な有機調節剤は、WO 2007/071768に開示されており、それは参考としてここに取り込まれる。
用語「等温線」は吸着等温線をここで意味し、所定の溶媒システムにおける液相中のある成分の所定の濃度での、吸着化成分の濃度を指す。通常等温線はグラフとして表される、図2参照。クロマトグラフィーで適応する二つの一般的な吸着等温線は、Langmuir吸着等温線とFreundlich吸着等温線である。成分の濃度が低いと、直線等温線が推定できる。直線等温線では、吸着成分の間の濃度と移動相中での濃度が一定である。
等温線に関連して使用される際の用語「初期傾斜」は、成分の濃度が0(ゼロ)に近づく際の等温線の傾きを記載するためにここで使用される、図2参照。
ここで使用される用語「動作線」は、プラントの一つのセクションにおける全重量または体積測定フローを、それが流体と連結している別のセクションにおける全重量または体積フローと結びつける動作の線を指す。動作線の一つの例は図8で観察でき、そこではゾーンIIIにおける無次元の体積測定フローである線mIIIは、供給フロー、QとゾーンIIにおける無次元フロー、mIIの関数である。
ここで使用される用語「約」または「およそ」は、記載された数値範囲の合理的な近傍、例えばプラスマイナス10%を意味し、pHの値についてはプラスマイナス0.2を意味する。
本発明の一つの特徴点では、等温線の初期傾斜は、Qの関数としてmIII&Aについてプロットがなされた際の動作線の傾斜とおよそ平行であり、ここで平行と結びつけて使用される際の「およそ」は、等温線の傾斜が動作線の傾斜からわずかに変化できること、例えば動作線の傾斜から10%まで変化できることを意味する。一つの特徴点では、等温線の傾斜は動作線の傾斜の10%以内であり、別の特徴点では、動作線の傾斜から8%以内であり、別の特徴点では、動作線の傾斜から6%以内であり、別の特徴点では、動作線の傾斜から5%以内であり、別の特徴点では、動作線の傾斜から3%以内であり、また別の特徴点では、動作線の傾斜から2%以内である。
ここで使用される用語「グルカゴン様ペプチド」は、グルカゴンファミリーのペプチド、エキセンジン、並びにそれらのアナログ及び誘導体を意味する。グルカゴンファミリーのペプチドは、プレ−プログルカゴン遺伝子によってコードされ、高い度合いのホモロジーを有する3種の小ペプチド、即ちグルカゴン(1−29)、GLP−1(1−37)、及びGLP−2(1−33)を包含する。エキセンジンはトカゲで発現されるペプチドであり、GLP−1と同様にインスリン分泌性である。エキセンジンの例は、エキセンジン−3及びエキセンジン−4である。
ここで使用される用語「アナログ」は、修飾グルカゴン様ペプチドを指し、そこでは、グルカゴン様ペプチドの一つ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基によって置換されている、及び/または一つ以上のアミノ酸残基がグルカゴン様ペプチドから欠失している、及び/または一つ以上のアミノ酸残基がグルカゴン様ペプチドに付加されている。そのようなアミノ酸残基の付加または欠失は、例えばグルカゴン様ペプチドのN末端で、及び/または前記ペプチドのC末端で生じることができる。アナログを記載するために単純なシステムが使用される:例えばArg34−GLP−1(7−37)は、34位で天然に存在するリシンがアルギニンで置換されているGLP−1(7−37)アナログを表す。光学異性体が記載されていない全てのアミノ酸は、L異性体を意味するものと解される。同様に、アミノ酸についての標準的な一文字表記は、IUPAC−IUB用語に従って使用される。
一つの特徴点では、本発明に係るアナログは、グルカゴン様ペプチドに対して17までの修飾(置換、欠失、付加)を含む。一つの特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して16未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。一つの特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して15未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して14未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して13未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して12未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して11未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して10未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して9未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して8未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。一つの特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して7未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。一つの特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して6未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して5未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して4未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して3未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。別の特徴点では、アナログは、グルカゴン様ペプチドに対して2未満の修飾(置換、欠失、付加)を含む。
ここで使用される用語「親油性に変性されたペプチド」は、ペプチドの一つ以上のアミノ酸に共有結合した親油性基、例えば親油性側鎖を含むペプチドである。本発明に係る一つの特徴点では、親油性基は親油性側鎖である。親油性に変性されるペプチドは、いずれかの適切な方法によって調製され、例えばアルキル化、アシル化、エステル形成、アミド形成、またはマレイミドカップリングといった共役化学により親油性基を結合することによって調製されて良い。本発明に係る一つの特徴点では、本発明に係る親油性に変性されたペプチドは、親油性に変性されていない同じペプチドに対して、実質的に同じ活性を有する。
一つの特徴点では、本発明の製薬組成物に含まれる親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、ペプチド結合により連結された少なくとも5個の構成アミノ酸とそれに結合したアシル基とからなるGLP−1アゴニストである。
ここで使用される用語「GLP−1アゴニスト」は、ヒトGLP−1レセプターを十分にまたは部分的に活性化する、いずれかの親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドを指す。好ましい特徴点では、「GLP−1アゴニスト」は、当該技術分野で既知の方法(例えばWO 98/08871を参照)によって測定すると、好ましくは1μM未満、例えば100nM未満のアフィニティー定数(KD)または強度(EC50)でGLP−1レセプターに結合し、当業者に既知であるin vivoまたはin vitroアッセイで測定してインスリン分泌活性を示す、いずれかの親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドである。例えばGLP−1アゴニストは動物に投与されて、インスリン濃度が経時的に測定されて良い。
一つの特徴点では、本発明の親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドはアシル化されている、即ちそれは親油性の変性として結合したアシル基を有する。
アシル基(IUPAC名:アルカノイル)は、オキソ酸からの一つ以上のヒドロキシル基の除去によって誘導される官能基である。有機化学では、アシル基は通常、RCOOHの形態のカルボン酸から誘導される。それ故それはRC(=O)−の式を有し、炭素と酸素原子の間に二重結合を(即ちカルボニル基)、Rと炭素の間に単結合を有する。アシル基は、他のタイプの酸、例えばスルホン酸、ホスホン酸、及び他のものからも誘導できる。
本発明のアシル化変性グルカゴン様ペプチドでは、アシル基は、元となるグルカゴン様ペプチドのアミノ酸の以下の官能基の一つに結合できる官能基を含む:
(a)N末端アミノ酸のアルファ炭素に結合したアミノ基;
(b)C末端アミノ酸のアルファ炭素に結合したカルボキシ基;
(c)いずれかのLys残基のイプシロンアミノ基;
(d)いずれかのAsp及びGlu残基のR基のカルボキシ基;
(e)いずれかのTrp、Ser及びThr残基のR基のヒドロキシ基;
(f)いずれかのTrp、Asn、Gln、Arg及びHis残基のR基のアミノ基;または
(g)いずれかのCys残基のR基のチオール基。
一つの特徴点では、アシル基はR基のカルボキシ基、即ちいずれかのAsp及びGlu残基の側鎖に結合する。別の特徴点では、アシル基は、C末端アミノ酸のアルファ炭素に結合したカルボキシ基に結合する。また別の特徴点では、アシル基は、いずれかのLys残基のイプシロンアミノ酸に結合する。
本発明の一つの特徴点では、アシル基は、スペーサーによって元となるグルカゴン様ペプチドに結合する。スペーサーは少なくとも二つの官能基を含まなければならず、一方はアシル基の官能基に結合し、他方は元となるグルカゴン様ペプチドの官能基に結合する。
一つの特徴点では、アシル基は、直鎖状または分枝状の脂肪酸である。一つの特徴点では、アシル基は式CH(CHCO−を有し、式中nは4から38の整数、例えば12から38の整数である。一つの特徴点では、アシル基は、CH(CH12CO−、CH(CH14CO−、CH(CH16CO−、CH(CH18CO−、CH(CH20CO−、及びCH(CH22CO−からなる群から選択される。別の特徴点では、アシル基はテトラデカノイルである。また別の特徴点では、アシル基はヘキサデカノイルである。
本発明の更なる特徴点では、アシル基は、カルボン酸基のような負に荷電した基を有する。例えばアシル基は、式HOOC(CH2)mCO−の直鎖状または分枝状のアルカンα,ω−ジカルボン酸であって良く、式中mは4から38の整数、例えば12から38の整数である。一つの特徴点では、アシル基は、HOOC(CH14CO−、H
OOC(CH16CO−、HOOC(CH18CO−、HOOC(CH20CO−、またはHOOC(CH22CO−からなる群から選択される。
一つの特徴点では、スペーサーはCysまたはMetを除くアミノ酸残基、またはGly-Lysのようなジペプチドである。本発明の目的のため、用語「Gly-Lysのようなジペプチド」は、CysまたはMetを除く二つのアミノ酸のいずれかの組み合わせを意味し、一つの特徴点では、C末端アミノ酸残基がLys、HisまたはTrp、例えばLysであり、N末端アミノ酸残基がAla、Srg、Asp、Asn、Gly、Glu、Gln、Ile、Leu、Val、Phe、Pro、Ser、Tyr、Thr、Lys、His及びTrpであるジペプチドを意味する。一つの特徴点では、元となるペプチドのアミノ基は、アミノ酸残基またはジペプチドスペーサーのカルボキシル基とアミド結合を形成し、アミノ酸残基またはジペプチドスペーサーのアミノ基は、アシル基のカルボキシル基とアミド結合を形成する。
本発明に係るスペーサーの例は、リシル、グルタミル、アスパラギル、グリシル、ベータ-アラニル、及びガンマ-アミノブタノイルを含み、それらのそれぞれが個々の特徴点を構成する。一つの特徴点では、スペーサーはグルタミル及びベータ-アラニルである。スペーサーがLys、GluまたはAspである場合、そのカルボキシル基は、アミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成し、そのアミノ基は、アシル基のカルボキシル基とアミド結合を形成してよい。Lysがスペーサーとして使用される場合、ある例では更なるスペーサーが、Lysのε-アミノ基とアシル基との間で挿入されて良い。一つの特徴点では、そのような更なるスペーサーは、Lysのアミノ基とアシル基に存在するアミノ基とアミド結合を形成するコハク酸である。別の特徴点では、そのような更なるスペーサーは、Lysのε-アミノ基とアミド結合を形成し、アシル基に存在するカルボキシル基ともうひとつのアミド結合を形成するGluまたはAspであり、つまりアシル基はNε−アシル化リシン残基である。
別の特徴点では、スペーサーは、1から7のメチレン基を有する分枝状ではないアルカンα,ω-ジカルボン酸基であり、当該スペーサーは、元となるペプチドのアミノ基と置換基のアミノ基との間で架橋を形成する。一つの特徴点では、スペーサーはコハク酸である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式CH(CHNH−CO(CHCO−の基であり、式中pは8から33、代替的には12から28の整数であり、qは1から6、代替的には2の整数である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式CH(CHCO−NHCH(COOH)(CHCO−の基であり、式中rは4から24、例えば10から24の整数である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式CH(CHCO−NHCH((CHCOOH)CO−の基であり、式中sは4から24、例えば10から24の整数である。
更なる特徴点では、アシル基は、式COOH(CHCO−の基であり、式中tは6から24の整数である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式−NHCH(COOH)(CHNH−CO(CHCHの基であり、式中uは8から18の整数である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式CH(CHCO−NH−(CHCOの基であり、式中vは4から24の整数であり、zは1から6の整数である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式−NHCH(COOH)(CHNH−COCH((CHCOOH)NH−CO(CHCHの基であり、式中wは10から16の整数である。
更なる特徴点では、結合したスペーサーを有するアシル基は、式−NHCH(COOH)(CHNH−CO((CHCH(COOH)NHCO(CHCHの基であり、式中xは0または1から22、例えば10から16の整数である。
本発明はまた、グルカゴン様ペプチドがGLP−1(7−37)である親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドを提供し、それは式(I)のアミノ酸配列を含む(配列番号1):
Figure 2012510981
[式中、
(配列番号1の1位)はL-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、または4-ピリジルアラニンであり;
(配列番号1の2位)はAla、Gly、Val、Leu、Ile、Lsy、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
16(配列番号1の10位)はValまたはLeuであり;
18(配列番号1の12位)はSer、LysまたはArgであり;
19(配列番号1の13位)はTyrまたはGlnであり;
20(配列番号1の14位)はLeu、MetまたはLysであり;
22(配列番号1の16位)はGLy、GluまたはAibであり;
23(配列番号1の17位)はGln,Glu,LysまたはArgであり;
25(配列番号1の19位)はAlaまたはValであり;
26(配列番号1の20位)はLys,GluまたはArgであり;
27(配列番号1の21位)はGluまたはLeuであり;
30(配列番号1の24位)はAla,Glu,LysまたはArgであり;
33(配列番号1の27位)はValまたはLysであり;
34(配列番号1の28位)はLys,Glu,AsnまたはArgであり;
35(配列番号1の29位)はGlyまたはAibであり;
36(配列番号1の30位)はArg、GlyまたはLysであり;
37(配列番号1の31位)はGly,Ala,Glu,Pro,Lys、アミドまたは不在であり;
38(配列番号1の32位)はLys,Ser、アミドまたは不在であり;
39(配列番号1の33位)はSer,Lys,アミドまたは不在であり;
40(配列番号1の34位)はGly,アミドまたは不在であり;
41(配列番号1の35位)はAla,アミドまたは不在であり;
42(配列番号1の36位)はPro、アミドまたは不在であり;
43(配列番号1の37位)はPro、アミドまたは不在であり;
44(配列番号1の38位)はPro、アミドまたは不在であり;
45(配列番号1の39位)はSer、アミドまたは不在であり;
46(配列番号1の40位)はアミドまたは不在であり;
但しX38、X39、X40、X41、X42、X43、X44、X45またはX46;(それぞれ配列番号1の32から40位)が不在である場合、各アミノ酸残基の下方も不在である。]
本発明の一つの特徴点では、親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、前記GLP−1アナログがアシル化されている場合、Arg34GLP−1(7−37)、Lys38Arg26,34GLP−1(7−38)、Lys38Arg26,34GLP−1(7−38)−OH、Lys38Arg26,34GLP−1(7−36)、Aib8,22,35GLP−1(7−37)、Aib8,35GLP−1(7−37)、Aib8,22GLP−1(7−37)、Aib8,22,35Arg26,34GLP−1(7−38)、Aib8,35Arg26,34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22Arg26,34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22、35Arg26,34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,35Arg26,34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22、35Arg26Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,35Arg26Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22Arg26Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22、35Arg34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,35Arg34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22Arg34Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22、35Arg37Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,35Arg37Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22Arg37Lys38GLP−1(7−38)、Aib8,22、35Lys37GLP−1(7−37)、Aib8,35Lys37GLP−1(7−37)、AibArg34GLP−1(7−37)、及びAib8,22Lys37GLP−1(7−38)からなる群から選択されたGLP−1アナログである。
本発明の一つの特徴点では、親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、前記ALP−1アナルグがアシル化されている場合、以下のものからなる群から選択されたアシル化GLP−1アナログである:
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Arg34]GLP−1(7−37);
[Aib、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34、Phe(m−CF3)28]GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37)−Lys;
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37)−Lys;
[デスアミノHis、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37)アミド−Lys;
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37);
[デスアミノHis、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37);
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Glu30、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37);
[Aib、Lys20、Arg26、Glu30、Thr(O−ベンジル)33]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Lys30]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Lys31]GLP−1(7−37);
[Aib、Lys20、Arg26、2−ナフチルアラニン28、Glu30]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37)−Lys;
[Aib、Lys20、Arg26、2−ナフチルアラニン28、Glu30]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Lys31、Arg34]GLP−1(7−37);
[Aib、Arg34]GLP−1(7−37);
[Aib、Arg34]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Lys18、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37);
[Aib、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Lys26]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Arg34]GLP−1(7−34);
[Aib、Arg34]GLP−1(7−35);
[Aib、Lys33、Arg34]GLP−1(7−34);
[Aib、Arg34]GLP−1(7−36)アミド;
[Aib、Lys26、Arg34]GLP−1(7−36)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37)Lys;
[Aib、Lys20、Glu22、Arg26、Glu30、Pro37]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Glu22、Arg26、Arg34、Lys37]、GLP−1(7−37)アミド;
[デスアミノHis、Arg26、Arg34、Lys37]GLP−1(7−37)アミド;
[Aib、Glu22、Arg26、Glu30、Pro37]GLP−1(7−37)Lys;
[Aib、Glu22、Arg26、Glu30、Pro37]GLP−1(7−37)Lys;
[Aib、Arg26、Arg34]GLP−1(7−37);
Arg34GLP−1(7−37);及び
Gly−GLP−1(7−36)。
また別の特徴点では、親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、Gly−GLP−1(7−36)アミド、Gly−GLP−1(7−37)、Val−GLP−1(7−36)アミド、Val−GLP−1(7−37)、ValAsp22−GLP−1(7−36)アミド、ValAsp22−GLP−1(7−37)、ValGlu22−GLP−1(7−36)アミド、ValGlu22−GLP−1(7−37)、ValLys22−GLP−1(7−36)アミド、ValLys22−GLP−1(7−37)、ValArg22−GLP−1(7−36)アミド、ValArg22−GLP−1(7−37)、ValHis22−GLP−1(7−36)アミド、ValHis22−GLP−1(7−37)、及びそれらのアナログからなる群から選択されるアシル化GLP−1アゴニストである。
また別の特徴点では、親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、Arg26−GLP−1(7−37);Arg34−GLP−1(7−37);Lys36−GLP−1(7−37);Arg26,34Lys36−GLP−1(7−37);Arg26,34−GLP−1(7−37);Arg26,34Lys40−GLP−1(7−37);Arg26Lys36−GLP−1(7−37);Arg34Lys36−GLP−1(7−37);ValArg22−GLP−1(7−37);MetArg22−GLP−1(7−37);GlyHis22−GLP−1(7−37);ValHis22−GLP−1(7−37);MetHis22−GLP−1(7−37);His37−GLP−1(7−37);Gly−GLP−1(7−37);Val−GLP−1(7−37);Met−GLP−1(7−37);GlyArg22−GLP−1(7−37);ValAsp22−GLP−1(7−37);MetAsp22−GLP−1(7−37);GlyGlu22−GLP−1(7−37);ValGlu22−GLP−1(7−37);MetGlu22−GLP−1(7−37);GlyLys22−GLP−1(7−37);ValLys22−GLP−1(7−37);MetLys22−GLP−1(7−37);GlyArg22−GLP−1(7−37);ValLys22His37−GLP−1(7−37);GlyGlu22His37−GLP−1(7−37);ValGlu22His37−GLP−1(7−37);MetGlu22His37−GLP−1(7−37);GlyLys22His37−GLP−1(7−37);MetLys22His37−GLP−1(7−37);GlyArg22His37−GLP−1(7−37);ValArg22His37−GLP−1(7−37);MetArg22His37−GLP−1(7−37);GlyHis22His37−GLP−1(7−37);ValHis22His37−GLP−1(7−37);MatHis22His37−GLP−1(7−37);GlyHis37−GLP−1(7−37);ValHis37−GLP−1(7−37);MetHis37−GLP−1(7−37);GlyAsp22His37−GLP−1(7−37);ValAsp22His37−GLP−1(7−37);MetAsp22His37−GLP−1(7−37);Arg26−GLP−1(7−36)アミド;Arg34−GLP−1(7−36)アミド;Lys36−GLP−1(7−36)アミド;Arg26、34Lys36−GLP−1(7−36)アミド;Arg26、34−GLP−1(7−36)アミド;Arg26、34Lys40−GLP−1(7−36)アミド;Arg26Lys36−GLP−1(7−36)アミド;Arg34Lys36−GLP−1(7−36)アミド;Gly−GLP−1(7−36)アミド;Val−GLP−1(7−36)アミド;Met−GLP−1(7−36)アミド;GlyAsp22−GLP−1(7−36)アミド;GlyGlu22His37−GLP−1(7−36)アミド;ValAsp22−GLP−1(7−36)アミド;MetAsp22−GLP−1(7−36)アミド;GlyGlu22−GLP−1(7−36)アミド;ValGlu22−GLP−1(7−36)アミド;MetGlu22−GLP−1(7−36)アミド;GlyLys22−GLP−1(7−36)アミド;ValLys22−GLP−1(7−36)アミド;MetLys22−GLP−1(7−36)アミド;GlyHis22His37−GLP−1(7−36)アミド;GlyArg22−GLP−1(7−36)アミド;ValArg22−GLP−1(7−36)アミド;MetArg22−GLP−1(7−36)アミド;GlyHis22−GLP−1(7−36)アミド;ValHis22−GLP−1(7−36)アミド;MatHis22−GLP−1(7−36)アミド;His37−GLP−1(7−36)アミド;ValArg22His37−GLP−1(7−36)アミド;ValArg37−GLP−1(7−36)アミド;GlyHis37−GLP−1(7−36)アミド;ValHis37−GLP−1(7−36)アミド;MetHis37−GLP−1(7−36)アミド;GlyAsp22His37−GLP−1(7−36)アミド;ValAsp22His37−GLP−1(7−36)アミド;MetAsp22His37−GLP−1(7−36)アミド;ValGlu22His37−GLP−1(7−36)アミド;MetGlu22His37−GLP−1(7−36)アミド;GlyLys22His37−GLP−1(7−36)アミド;ValLys22His37−GLP−1(7−36)アミド;MetLys22His37−GLP−1(7−36)アミド;GlyArg22His37−GLP−1(7−36)アミド;ValHis22His37−GLP−1(7−36)アミド;MetHis22His37−GLP−1(7−36)アミド;及びそれらのアナログからなる群から選択されるアシル化GLP−1アナログである。
また別の特徴点では、アシル化GLP−1アゴニストは、ValTrp19Glu22−GLP−1(7−37)、ValGlu22Val25−GLP−1(7−37)、ValTyr16Glu22−GLP−1(7−37)、ValTrp16Glu22−GLP−1(7−37)、ValLeu19Glu22−GLP−1(7−37)、ValTyr18Glu22−GLP−1(7−37)、ValGlu22His37−GLP−1(7−37)、ValGlu22Ile33−GLP−1(7−37)、ValTrp16Glu22Val25Ile33−GLP−1(7−37)、ValGlu22Val25Ile33−GLP−1(7−37)、ValTrp16Glu22Val25−GLP−1(7−37)、及びそれらのアナログからなる群から選択される。
また別の特徴点では、ここで使用される親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、アシル化GLP−1(7−37)(配列番号1)及びそのインスリン分泌性アナログを意味する。GLP−1アナログ及びアシル化GLP−1アナログの非制限的な例としては、GLP−1(7−36)アミド、Arg34−GLP−1(7−37)、Gly−GLP−1(7−37)、Val−GLP−1(7−36)アミド、ValAsp22−GLP−1(7−37)、デスアミノHis、Arg26、Lys34(Nε−(γ−Glu(Nα−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、デスアミノHis、Arg26、Lys34(Nε−オクタノイル)−GLP−1(7−37)、Arg26、34、Lys38(ω−カルボキシペンタデカノイル)−GLP−1(7−38)、Arg26、34、Lys36(Nε−(γ−Glu(Nα−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−36)、及びArg34、Lys36(Nε−(γ−Glu(Nα−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)が挙げられる。
一つの特徴点では、本発明の親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、ジペプチジルアミノペプチダーゼIVに対して保護されている。ここで使用される用語「ジペプチジルアミノペプチダーゼIVに対して保護」は、天然の化合物、例えばGLP−1(7−37)よりもジペプチジルアミノペプチダーゼIV(DPP−IV)に対してより耐性である化合物、例えばアシル化GLP−1アナログを意味する。ジペプチジルアミノペプチダーゼIVによる分解に対する親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドの耐性は、以下に記載される分解アッセイにより測定される。
親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドの採取物(5nmol)を、100μlの0.1MトリエチルアミンHClバッファー、pH7.4中で10−180分間、5mUの酵素活性に対応する精製ジペプチジルアミノペプチダーゼIVの1μlと37℃でインキュベートする。5μlの10%トリフルオロ酢酸の添加により、酵素反応を終結させ、次いでペプチド分解産物を分離し、HPLC分析を使用して定量する。この分析を実施するための一つの方法では、混合物をVydac C18ワイドポア(30nmの孔、5μmの粒子)の250×4.6mmカラムに適用し、Siegel等[Regul. Pept. (1999) 79: 93-102]及びMentlein等[Eur. J. Biochem. (1983) 214: 829-35]にしたがって、0.1%トリフルオロ酢酸中のアセトニトリルの段階的な直線勾配で1ml/分の流速で溶出する(3分間0%アセトニトリル、17分間0−24%アセトニトリル、1分間24−48%アセトニトリル)。ペプチド及びその分解産物を、220nm(ペプチド結合)または280nm(芳香族アミノ酸)での吸光度によってモニターしてよく、スタンダードのものと関連するピーク領域の統合によって定量する。ジペプチジルアミノペプチダーゼIVによる親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドの加水分解の速度を、親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドの10%未満の加水分解を引き起こすインキュベーション時間で見積もる。
また別の特徴点では、本発明の製薬組成物に含まれる親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、親油性に変性されたGLP−2またはそのアナログである。本発明の製薬組成物に含まれる親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドが親油性に変性されたGLP−2またはそのアナログである場合、親油性に変性されたGLP−2またはそのアナログは、約1mg/mlから約100mg/mlの濃度、より好ましくは約1mg/mlから約10mg/mlの濃度で存在する。
また別の特徴点では、親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドは、親油性に変性されたエキセンジン−4または親油性に変性されたエキセンジン−3またはそれらのアナログである。本発明の範囲内に含まれるエキセンジン並びにそのアナログの例は、WO 97/46584、US 5424286及びWO 01/04156に開示されたものである。US 5424286は、エキセンジンペプチドでインスリン放出を刺激する方法を記載している。開示されたエキセンジンペプチドは、HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGX(配列番号2)を含み、式中XはPまたはYであり、エキセンジン−3はHSDGTFITSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPS(配列番号3)であり、エキセンジン−4(1−39)はHGEGTFITSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPS(配列番号4)である。WO 97/46584は、エキセンジンペプチドの切り詰め変異型を記載している。開示されたペプチドはインスリンの分泌及び生合成を増大するが、グルカゴンのものは減少する。WO 01/04156は、エキセンジン−4アナログ及び誘導体、並びにこれらの分子の調製を記載している。
一つの特徴点では、エキセンジンアナログはHGEGTFITSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPSKKKKKK−アミド(ZP−10)(配列番号5)である。
ここで使用される用語「エキセンジン−4ペプチド」は、エキセンジン−4(1−39)(配列番号4)、エキセンジン−4(1−39)アナログ、エキセンジン−4(1−39)誘導体、またはエキセンジン−4(1−39)アナログの誘導体、そのインスリン分泌性の断片、そのインスリン分泌性のアナログ、及びそのインスリン分泌性の誘導体を意味する。エキセンジン−4のインスリン分泌性の断片は、全配列がエキセンジン−4の配列(配列番号4)で見出すことができ、少なくとも一つの末端アミノ酸が欠失しているインスリン分泌性のペプチドである。エキセンジン−4(1−39)のインスリン分泌性の断片の例は、エキセンジン−4(1−38)及びエキセンジン−4(1−31)である。
化合物のインスリン分泌特性は、当該技術分野で既知のin vivoまたはin vitro1アッセイによって測定されて良い。例えば、前記化合物は動物に投与されて、インスリン濃度が経時的にモニターされてよい。エキセンジン−4(1−39)のインスリン分泌性のアナログは、一つ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されている分子、及び/または一つ以上のアミノ酸残基が欠失している分子、及び/または一つ以上のアミノ酸残基が付加されている分子を指し、但し前記アナログはインスリン分泌性であるか、インスリン分泌性の化合物のプロドラッグである。エキセンジン−4(1−39)のインスリン分泌性のアナログの例は、SerAsp−エキセンジン−4(1−39)であり、ここで2及び3位のアミノ酸残基がそれぞれセリン及びアスパラギン酸で置換されている(この特定のアナログは、エキセンジン−3として当該技術分野で既知である)。エキセンジン−4(1−39)のインスリン分泌性の誘導体及びそのアナログは、当業者がこれらのペプチドの誘導体であると考えるもの、即ち元となるペプチド分子に存在しない少なくとも一つの置換基を有するものであり、但し前記誘導体はインスリン分泌性であるか、インスリン分泌性の化合物のプロドラッグである。置換基の例はアミド、炭水化物、アルキル基、エステル、及び親油性の置換基である。エキセンジン−4(1−39)のインスリン分泌性の誘導体及びそのアナログの例は、Tyr31−エキセンジン−4(1−31)アミドである。
ここで使用される用語「安定なエキセンジン−4化合物」は、化学的に変性されたエキセンジン−4(1−39)、即ち従来の方法によって測定して、ヒトにおいて少なくとも10時間のin vivo血漿消失半減期を示すアシル化エキセンジン−3またはアシル化エキセンジン−4アナログを意味する。
一つの特徴点では、本発明の親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドはインスリン分泌性である。親油性に変性されたグルカゴン様ペプチドに関して言及されるここで使用される用語「インスリン分泌性」は、血漿グルコース濃度の増大に応答してインスリンの分泌を刺激する能力を意味する。インスリン分泌性のペプチド及び化合物は、GLP−1レセプターのアゴニストである。化合物のインスリン分泌特性は、当該技術分野で既知のin vitroまたはin vivoアッセイによって測定されて良い。ペプチドのような化合物のインスリン分泌特性を測定するために、以下のin vitroアッセイが使用されてよい。好ましくはインスリン分泌性の化合物は、以下のアッセイにおいて5nM未満のEC50値、より好ましくは500pM未満のEC50値を示す。
クローン化したヒトGLP−1レセプターを発現するベビーハムスター腎臓(BHK)細胞(BHK467−12A)を、100IU/mlのペニシリン、100μl/mlのストレプトマイシン、10%胎児ウシ血清、及び1mg/mlのGeneticin G-418(Life Technologies)を添加したDMEM培地で生育させる。バッファー(更に5mg/mlのロイペプチン(Sigma)、5mg・lのペプスタチン(Sigma)、100mg/lのバシトラシン(Sigma)、及び16mg/lのアプロチニン(Calbiochem-Novabiochem, La Jolla, CA)を含む10mMのTris-HCl、30mMのNaCl、及び1mMのジチオスレイトール、pH7.4)中でのホモジェナイゼーションにより細胞膜を調製する。ホモジェネートを41%w/wスクロースの層の上部で遠心分離する。二つの層の間の白色バンドをバッファー中で希釈して遠心分離する。細胞膜を更なる使用まで−80℃で貯蔵する。
インスリン分泌性のペプチドまたはインスリン分泌性の化合物による刺激化に対する応答としてcAMPを測定することにより、機能的なレセプターアッセイを実施する。140mlの全体積で、以下の最終濃度で96穴マイクロタイタープレートでインキュベーションを実施する:50mMのTris-HCl、1mMのEGTA、1.5mMのMgSO、1.7mMのATP、20mMのGTP、2mMの3−イソブチル−1−メチルキサンチン(IBMX)、0.01%w/のTween−20、pH7.4。化合物を溶解しバッファーで希釈する。GTPは核実験について新たに調製される:2.5μgの膜を各ウェルに添加し、混合物を90分間室温暗所で震盪しながらインキュベートする。25mlの0.5MのHClの添加により反応を停止する。形成されたcAMPをシンチレーション接近アッセイによって測定する(PRA542、Amersham, UK)。用量−応答曲線を化合物についてプロットし、EC50値をGraphPad Prismソフトウェアを使用して計算する。
ポリペプチド及びペプチド、例えば親油性に変性されるグルカゴン様ペプチドの生産は、当該技術分野で既知である。ポリペプチドまたはペプチドは、例えば古典的なペプチド合成、例えばt−BocまたはFmoc化学を使用する固相ペプチド合成、または他の良く確立された方法によって生産されてよい、例えばGreene及びWuts [Protective Groups in Organic Synthesis, Joh, Wiley & Sons (1999)]。ポリペプチドまたはペプチドは更に、前記(ポリ)ペプチドをコードするDNA配列を含み、ペプチドの発現を可能にする条件下で適切な栄養培地で前記(ポリ)ペプチドを発現できる職種細胞を培養することを含む方法によって生産されてよい。非天然アミノ酸残基を含む(ポリ)ペプチドについては、例えばtRNAミュータントの使用によって、非天然アミノ酸が前記(ポリ)ペプチドに導入されるように、組換え細胞を改変すべきである。
ここで使用される用語「リラグルチド(Liraglutide)」は、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)誘導体、Arg34、Lys26(Nε−(γ−Glu(Nα−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)について使用される。
上述のように、本発明は、
a)少なくとも一つの固相と第一の脱着剤流を含む、流体連結中の複数のセクションを含む向流精製システムを準備する工程;
b)前記向流精製システム内に供給流として、向流態様で固相と接触する流体混合物を導入する工程;
c)供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度を調節することにより、等温線の初期傾斜が、Qまたはαの関数としてmIII及びAのプロットを作製した際、動作線の傾斜とほぼ平行となるように等温線を制御する工程;
d)少なくとも一つの更なる成分から興味あるポリペプチドの分離を実施する工程;及び
e)興味あるポリペプチドを回収し、その精製組成物を得る工程
を含む、流体混合物中の少なくとも一つの更なる成分からの興味あるポリペプチドのクロマトグラフィー分離のための方法に関する。
本発明のいくつかの特徴点では、供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度は、脱着剤流中の同じ調節剤の濃度とは異なるように制御される。
本発明のいくつかの特徴点では、興味あるポリペプチドはグルカゴン様ペプチド及び/またはGLP−1アゴニストである。
本発明のいくつかの特徴点では、興味あるポリペプチドはGLP−1(1−37)またはそのアナログ若しくは誘導体である。
本発明のいくつかの特徴点では、向流精製システムはイオン交換クロマトグラフィーシステムである。
本発明のいくつかの特徴点では、イオン交換クロマトグラフィーシステムはアニオン交換システムである。
本発明のいくつかの特徴点では、イオン交換クロマトグラフィーシステムはカチオン交換システムである。
本発明のいくつかの特徴点では、等温線の初期傾斜が、Qまたはαの関数としてmIII及びAのプロットを作製した際、動作線の傾斜とほぼ平行となるように等温線を制御する。かくして、初期傾斜を動作線の傾斜の10%の範囲内とする等温線を得るように、調節剤の濃度を制御することが、本発明の方法の効力、つまり本発明の方法による精製の後に得られる生成物の純度に対して重要であるというのが本発明者の考えである。
本発明のいくつかの特徴点では、等温線は供給流中の塩濃度、C によって制御される。
本発明の一つの特徴点では、供給流の前のセクション(例えば図3のゾーンIIにおける)における塩濃度に対して、供給流中の相対的塩濃度は、以下の範囲内である:
Figure 2012510981
選択性は以下のように与えられる:
Figure 2012510981
式中、成分A及びBについてのパラメーター、α及びβは、二重対数プロットにおける滞留体積にフィットされる:
Figure 2012510981
本発明の一つの特徴点では、供給流の前のセクションにおける塩濃度に対して、供給流中の相対的塩濃度は、以下の範囲内である:
Figure 2012510981
本発明の一つの特徴点では、供給流中の塩化物濃度、C は約17.5mmol/kgから約36mmol/kgの範囲内であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおける塩化物濃度は約45mmol/kgである。
本発明の一つの特徴点では、供給流中の塩化物濃度、C は約21mmol/kgから約35mmol/kgの範囲内であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおける塩化物濃度は約45mmol/kgである。
本発明の一つの特徴点では、供給流中の塩化物濃度、C は約24mmol/kgから約34mmol/kgの範囲内であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおける塩化物濃度は約45mmol/kgである。
本発明の一つの特徴点では、供給流中の塩化物濃度、C は約28mmol/kgから約33mmol/kgの範囲内であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおける塩化物濃度は約45mmol/kgである。
本発明の一つの特徴点では、供給流中の塩化物濃度、C は約87.1mmol/kgから約114.3mmol/kgの範囲内であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおける塩化物濃度は約130mmol/kgである。
本発明の一つの特徴点では、供給流中の塩化物濃度、C は約99mmol/kgから約114mmol/kgの範囲内であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおける塩化物濃度は約130mmol/kgである。
本発明のいくつかの特徴点では、供給流と脱着剤は、いずれかの有機または無機塩及びそれらの混合物、例えばNaCl、KCl、NHCl、CaCl、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カルシウム、またはそれらの混合物から選択される塩を含む。本発明の一つの特徴点では、供給流と脱着剤はNaClを含む。
本発明のいくつかの特徴点では、向流精製システムは、逆相クロマトグラフィー(RPC)システムである。
本発明のいくつかの特徴点では、向流精製システムは、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)システムである。
本発明のいくつかの特徴点では、供給流と脱着剤は、無機塩、例えば硫酸アンモニウムを含む。
本発明のいくつかの特徴点では、等温線は、供給流中の有機調節剤の濃度によって制御される。
本発明の一つの特徴点では、供給流と脱着剤流中の有機調節剤の間の差異は、以下の範囲内にある:
Figure 2012510981
選択性は以下のように与えられる:
Figure 2012510981
式中、成分A及びBについてのパラメーターα及びβは、以下の関数の半対数プロット(例えば図21で観察される)における滞留体積にフィットされる:
Figure 2012510981
本発明の一つの特徴点では、供給流と供給流の前のセクションにおける流れ(例えば図3のセクションII)の有機調節剤の間の差異、C −C IIは、−3.5重量%≦C −C II≦−1.4重量%である。
本発明の一つの特徴点では、供給流と供給流の前のセクションにおける流れの有機調節剤の間の差異、C −C IIは、約27.3重量%から約29.4重量%の範囲であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおけるエタノール濃度は約30.8重量%である。
本発明の一つの特徴点では、供給流と供給流の前のセクションにおける流れの有機調節剤の間の差異、C −C IIは、約53.7重量%から約57.1重量%の範囲であり、セクションIIのような供給流の前のセクションにおけるエタノール濃度は約58.4重量%である。
本発明のいくつかの特徴点では、供給流と脱着剤は、有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、プロパノール、及びアセトニトリルから選択される有機溶媒を含む。本発明の一つの特徴点では、供給流と脱着剤はエタノールを含む。
本発明のいくつかの特徴点では、向流精製システムは、吸着クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、またはアフィニティークロマトグラフィーを使用する。
本発明のいくつかの特徴点では、向流精製システムは模擬移動床(SMB)精製システムである。
本発明のいくつかの特徴点では、向流精製システムはマルチカラム向流溶媒勾配精製(MCSGP)システムである。
本発明のいくつかの特徴点では、分離は少なくとも一つの成分に対する直線吸着等温線の下部で生じる。
本発明のいくつかの特徴点では、供給流は方法を通じて一定に維持される。
本発明のいくつかの特徴点では、供給流は方法の間で変化する。
本発明のいくつかの特徴点では、等温線は供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度の調節によって制御される。
本発明のいくつかの特徴点では、等温線は、前記興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つの更なる成分についての等温線の初期傾斜の間に存在する動作線を導く、供給流中の少なくともひとつの調節剤の濃度の調節によって制御される。
本発明のいくつかの特徴点では、等温線は供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度の調節によって制御され、ここで調節剤は供給流のpHである。
本発明のいくつかの特徴点では、少なくとも一つの更なる成分は、前記ポリペプチドの別の形態、例えば前記興味あるポリペプチドのグリコシル化形態、脱アミド化形態、切り詰め形態、伸張形態、脱アミド化形態、不正確にホールディングされた形態、または酸化形態、非所望のグリコシル化を有する形態、ラセミ化から生ずる形態、ペプチド鎖内のアミノ酸を欠いた形態、ペプチド鎖内に外的なアミン酸を有する形態、並びに所望されるもの以外の別の残基にアシル化が生じている形態である。
記号
A [−] 等温線の初期傾斜
c [M]または[g/l] 液相中の濃度(記載がなければ全モル濃度)
eq 平衡定数
[−] 立体排除因子
m [−] 流体フローと固体フローの間の比
q [M]または[g/l] 結合タンパク質のむ次元濃度
Q [m/s] 体積フロー
V [m] 体積
V〜 [−] 無次元体積V〜=V/Vcol
Z [−] 電荷数
ギリシャ文字
αAB [−] 選択性
α [−] 無次元供給フロー、α=QF/QII
α [−] ラインフィットにおけるパラメーター
β [−] ラインフィットにおけるパラメーター
ε [−] 隙間の孔度
ε [−] 粒子の孔度
ε [−] カラム全体の孔度、ε=ε+(1−ε)・ε
γ [−] 活性係数
Λ [−] 無次元リガンド密度
下付きの記号
Dead 死空間
i 成分数
注入
init 初期
m 調節剤
NR 滞留なし
p、pore 孔相
R 滞留
上付きの記号
max 最大
F 供給
I、II、III プラントのセクションに関する、即ちセクションI、
セクションII、セクションIII
以下のものは、本発明を更に記載する特徴点のリストである:
1.a)少なくとも一つの固相と第一の脱着剤流を含む、流体連結中の複数のセクションを含む向流精製システムを準備する工程;
b)前記向流精製システム内に供給流として、向流態様で固相と接触する流体混合物を導入する工程;
c)供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度を調節することにより、等温線の初期傾斜Aが、Qまたはαの関数としてmIII及びAのプロットを作製した際、動作線の傾斜とほぼ平行となるように等温線を制御する工程;
d)少なくとも一つの更なる成分から興味あるポリペプチドの分離を実施する工程;及び
e)興味あるポリペプチドを回収し、その精製組成物を得る工程
を含む、流体混合物中の少なくとも一つの更なる成分からの興味あるポリペプチドのクロマトグラフィー分離のための方法。
2.供給流中の少なくとも一つの調節剤の前記濃度が、脱着剤流のような供給流の前のセクションにおける同じ調節剤の濃度とは異なるように制御される、特徴点1に記載の方法。
3.興味あるポリペプチドがグルカゴン様ペプチドまたはGLP−1アゴニストである、特徴点1または2のいずれか一つに記載の方法。
4.興味あるポリペプチドがGLP−1(1−37)またはそのアナログ若しくは誘導体である、特徴点3に記載の方法。
5.GLP−1(1−37)またはそのアナログ若しくは誘導体が組換え的に由来する、特徴点4に記載の方法。
6.向流精製システムがイオン交換クロマトグラフィーシステムである、特徴点1から5のいずれか一つに記載の方法。
7.イオン交換クロマトグラフィーシステムがアニオン交換システムである、特徴点6に記載の方法。
8.イオン交換クロマトグラフィーシステムがカチオン交換システムである、特徴点6に記載の方法。
9.等温線が供給流中の塩濃度、Cの制御によって制御される、特徴点1から8のいずれか一つに記載の方法。
10.供給流の前のセクションにおける流れ中の塩濃度に対する供給流中の塩濃度が以下の範囲:
Figure 2012510981
であり、選択性が下式:
Figure 2012510981
によって与えられ、成分A及びBについてのパラメーターα及びβが下式:
Figure 2012510981
の二重対数プロットにおける滞留体積にフィットされる、特徴点1から9のいずれか一つに記載の方法。
11.供給流の前のセクションにおける流れ中の塩濃度に対する供給流中の塩濃度が以下の範囲:
Figure 2012510981
である、特徴点1から10のいずれか一つに記載の方法。
12.供給流中の塩濃度、C が約17.5mmol/kgから約36mmol/kgの範囲内であり、供給流の前のセクションにおける流れ中の塩化物濃度が約45mmol/kgである、特徴点1から10のいずれか一つに記載の方法。
13.供給流中の塩濃度、C が約28mmol/kgから約33mmol/kgの範囲内であり、供給流の前のセクションにおける流れ中の塩化物濃度は約45mmol/kgである、特徴点1から10のいずれか一つに記載の方法。
14.供給流中の塩濃度、C は約87.1mmol/kgから約114mmol/kgの範囲内であり、供給流の前のセクションにおける流れ中の塩化物濃度は約130mmol/kgである、特徴点1から10のいずれか一つに記載の方法。
15.供給流中の塩濃度、C は約99mmol/kgから約114mmol/kgの範囲内であり、供給流の前のセクションにおける流れ中の塩化物濃度は約130mmol/kgである、特徴点1から10のいずれか一つに記載の方法。
16.脱着剤がいずれかの有機または無機塩及びそれらの混合物、例えばNaCl、KCl、NHCl、CaCl、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カルシウム、またはそれらの混合物から選択される塩を含む、特徴点1から15のいずれか一つに記載の方法。
17.向流精製システムが逆相クロマトグラフィー(RPC)システムである、特徴点1から5のいずれか一つに記載の方法。
18.向流精製システムが疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)システムである、特徴点1から5のいずれか一つに記載の方法。
19.脱着剤が無機塩、例えば硫酸アンモニウムを含む、特徴点16に記載の方法。
20.等温線が供給流中の有機調節剤の濃度の制御によって制御される、特徴点17に記載の方法。
21.脱着剤が有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、プロパノール、及びアセトニトリルから選択される有機溶媒を含む、特徴点17に記載の方法。
22.供給流と供給流の前のセクションにおける流れ中の有機調節剤の間の差異は、以下の範囲:
Figure 2012510981
であり、選択性は下式:
Figure 2012510981
によって与えられ、成分A及びBについてのパラメーターα及びβは、以下の関数
Figure 2012510981
の半対数プロットにおける滞留体積にフィットされる、特徴点1から5または17から21のいずれか一つに記載の方法。
22.供給流と供給流の前のセクションにおける流れ中の有機調節剤の間の差異、C −C II
Figure 2012510981
である、特徴点1から5または17−22のいずれか一つに記載の方法。
23.供給流中の調節剤が約27.3重量%から約29.4重量%の範囲で存在し、供給流の前のセクションにおける流れ中のエタノールが約30.8重量%で存在する、特徴点1から5または17から22のいずれか一つに記載の方法。
24.供給流中の調節剤が約53.7重量%から約57.1重量%の範囲で存在し、供給流の前のセクションにおける流れ中のエタノールが約58.4重量%で存在する、特徴点1から5または17から22のいずれか一つに記載の方法。
23.向流精製システムが吸着クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、またはアフィニティークロマトグラフィーを使用する、特徴点1から5のいずれか一つに記載の方法。
24.向流精製システムが模擬移動床(SMB)精製システムである、特徴点1から23のいずれか一つに記載の方法。
25.向流精製システムがマルチカラム向流溶媒勾配精製(MCSGP)システムである、特徴点1から23のいずれか一つに記載の方法。
26.分離が直線吸着等温線の下部で生じる、特徴点1から25のいずれか一つに記載の方法。
27.供給流組成が方法を通じて一定に維持される、特徴点1から26のいずれか一つに記載の方法。
28.供給流組成が方法の間で変化する、特徴点1から26のいずれか一つに記載の方法。
29.供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度の調節による等温線の制御が勾配を有する方法を導く、特徴点1から28のいずれか一つに記載の方法。
30.供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度の調節による等温線の制御が、前記興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つの更なる成分についての等温線の間に存在する動作点を導く、特徴点1から29のいずれか一つに記載の方法。
31.等温線が供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度の調節によって制御され、ここで調節剤は供給流のpHである、特徴点1から30のいずれか一つに記載の方法。
32.少なくとも一つの更なる成分が前記ポリペプチドの別の形態、例えば前記ポリペプチドのグリコシル化、脱アミド化、または酸化形態である、特徴点1から30のいずれか一つに記載の方法。
33.興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つのさらな成分の間の関係が少なくとも4:1である、特徴点1から32のいずれか一つに記載の方法。
34.興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つのさらな成分の間の関係が少なくとも10:1である、特徴点1から32のいずれか一つに記載の方法。
35.興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つのさらな成分の間の関係が少なくとも20:1である、特徴点1から32のいずれか一つに記載の方法。
36.興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つのさらな成分の間の関係が少なくとも50:1である、特徴点1から32のいずれか一つに記載の方法。
37.興味あるポリペプチドと前記少なくとも一つのさらな成分の間の関係が少なくとも80:1である、特徴点1から32のいずれか一つに記載の方法。
[参考文献]
実施例1は、イオン交換クロマトグラフィーを使用する、GLP−1アナログ、Liraglutideの精製に関する。実施例2は、逆相HPLCクロマトグラフィーを使用する、インスリンアナログ、desB30ヒトインスリンの精製に関する。実施例3及び4は、それぞれイオン交換クロマトグラフィー及びRP HPLCクロマトグラフィーにおける調節剤濃度の選択に関する更なる実施例である。
実施例1
SMB実験I−IIIのための平衡パラメーターを決定するための実験操作
塩勾配での分離をイオン交換クロマトグラフィーによって表した。モデルシステムとして、GLP−1アナログLiraglutide(強く結合する成分)と数多くの不純物の分離が選択され、そこではクリティカルな不純物はGLP−1に非常に類似し、生成物の直前に溶出した。
Aの測定
等温線の初期傾斜を、定組成パルス実験から測定した。パルス実験の記載は、Pedersen (2003)に見出すことができる。
クロマトグラフィーカラム
使用されたクロマトグラフィー媒体は、GE Healthcare社製のSource 30Qであった。カラムは3.5cmの長さと2.5cmの内径を有した。
溶媒
異なる溶媒強度を有する二つの溶媒を混合した。バッファーは63重量%のエタノールを含んだ。溶媒を0.24重量%のTris(CAS no. 77-86-1)で緩衝し、1MのHCl(CAS no. 7647-01-0)でpHをpH=7.6に調節した。
より弱い脱着剤は0.37重量%のNaCl(CAS no. 7647-14-5)を含む一方、より強い溶媒には塩は添加せず、pHを7.6に調節した。
Liraglutideとその不純物は、事前の加工工程から液体形態で存在した。流体混合物を水と1:1で混合し、エタノール濃度を低下した。その後、溶液をRPカラムに捕獲させ、上述の塩を含まない溶媒で溶出した。
NRの測定
注入したサンプルの伝導度は、溶出液の伝導度よりわずかに低かった。Aktaシステムの排出口では、伝導度の減少が測定できた。この減少についての滞留体積は、維持されない成分の滞留体積に対応した。維持されない成分由来の滞留体積、VNRを16.5mlと測定した。
別法として、滞留体積は、硝酸塩でのカラムの飽和と少量の水の注入によって測定できる(Pedersen 2003)。
定組成実験
Aktaシステムにおいて勾配ミキサーを使用して、定組成実験のための所望の塩濃度を得た。
定組成実験は、最低の滞留体積を導く最高の塩濃度で開始して実施した。塩濃度は各実験で徐々に減らした。
定組成実験では、カラムを約2カラム体積で平衡化した。その後UV検出器をリセットし、生成物と不純物とを含む流体混合物を注入した。ピークがカラムから溶出され、安定なベースラインUVシグナルに達するまでカラム溶出を続けた。
パルス実験の詳細な記載は、Pedersen (2003)に見出すことができる。
最大の結合能力を測定するためのパラメーターは、このGLP−1アナログについてHansen & Kidal (2007)で以前に出版されている。等温線の非直線部分の扱いはMollerup (2008)に見出すことができる。
実験の評価
ピーク由来の滞留体積は、全てピークの最大値から得られた。別のアプローチは、ピークの非対称度に依存するガウス関数またはEMG関数(Jeansonne 1991)のいずれかにピークをフィットすることであろう。
滞留体積は、ピークの第一正常モーメントから測定された。
これらのパルス実験は、生成物のピークと、メインピークの前の生成物のピークに直近で溶出する不純物の混合物で実施された。
データを、上述の二重対数プロットでプロットした、図6。
パルス実験の結果
以下の表1では、弱く結合する不純物(ピークB)と生成物Liraglutideピーク(ピークA)について測定された滞留体積を与える(ピーク最大値として測定された)
Figure 2012510981
アニオン交換クロマトグラフィーシステムとしてSource 30Qを使用し、実験を通じて使用されるアニオンは塩化物であった(塩と滴定から得られる両者の塩化物が含まれる)。データを二重対数プロットでプロットした、図6参照。
二つのデータのシリーズの直線フィットは、下式を与えた:
Figure 2012510981
二つのピークについて見出されたパラメーターは、表2に記載されている。
Figure 2012510981
二つの成分を分離できるようにするために、液体と固相の間の相対的フロー、mを、二つの成分の等温線の初期傾斜の間で設定した。
維持されない成分の滞留体積、VNRを16.5mlと測定し、この体積の約3mlはAkta由来の死空間であった。残りの13.5mlはカラムの孔から由来した。隙間の孔度を0.38に設定して、粒子孔度を下式で測定した:
Figure 2012510981
Liraglutideは小分子であり、全ての孔に侵入できると考慮され、それ故Kは1と設定された。
動作点の計算
塩濃度についての計算は、以下に記載のSMB実験IIに対応する。
塩濃度の測定
パルス実験について使用されたカラムよりわずかに短いSMBプラント用の8のカラムを実装し、その長さは特に3.4cmであり、16.7mlのカラム体積に対応した。
脱着剤Iの流れにおける塩濃度は約44mmol/kgであり、脱着剤IIの流れにおける塩濃度は約52mmol/kgであった。滞留体積は塩濃度の強い関数であるため、二つのパルス実験は正確な塩濃度を決定するために実施された。
二つの溶媒をSMBプラントで使用する前に、パルス実験から滞留体積を測定した。生成したクロマトグラムを図15でプロットする。ピークをEMG関数にフィットさせ、二つのピークの第一の正常モーメントはそれぞれ48.8ml及び36.7mlと計算された。脱着剤IIの流れについて、これは下式を与えるように測定された:
Figure 2012510981
これは45.8mmol/kgの塩濃度に対応した。
脱着剤Iの流れを使用して測定された36.7mlの滞留体積は、対応して52.7mmol/kgであると計算された。
SMBプラントにおける滞留体積
強く吸着した成分のパラメーターから、脱着剤IIの流れにおける45.8mmol/kgの塩化物濃度と共に、SMBプラントにおける滞留体積は下式であることが観察された:
Figure 2012510981
=46mlの滞留体積に対応するAを見出すために、下式において代入がなされた:
Figure 2012510981
これは4.50のセクションIIにおいてより強く結合する成分のAを導いた。
したがって、より弱く結合する成分の滞留体積は下式となった:
Figure 2012510981
これは35.5mlのセクションIIにおける滞留体積を与え、それは3.04のAに対応した。
35.5mlと46mlのセクションIIにおける滞留体積と共に、低供給フローでの動作点は、これらの二つの転の間の滞留体積に対応するフローであろう。動作点として、2分のシフト時間で19ml/分が選択され、これは38mlの体積測定フローに対応した。
供給流における最適塩濃度の計算
等温線の結合傾斜及び初期傾斜の同じ傾斜を得るために、第一の孔相フローを計算した。これは下式であった:
Figure 2012510981
例えばより弱く結合する成分の同じ傾斜を得るために、供給流における塩濃度は下式で計算された:
Figure 2012510981
それゆえ、供給フローQ=0では、下式となった:
Figure 2012510981
より高い供給フローについては、A IIIは供給フローとセクションIIの混合物から由来する塩濃度に依存するため、計算のために反復方法(例えば連続的置換)を必要とした。
供給流及びセクションIIにおける塩濃度を知見して、セクションIIIにおける塩濃度を二つの流れの混合物から計算した。
塩濃度から、二つの成分について生成するAを計算し、供給流の関数としてプロットした、図16。更にセクションIIIにおける無次元フローを計算した。
実験における正確な塩濃度はより低く、特に14.6mmol/kgであり、結合能力における電荷と比較して動作線のより低い傾斜を導いた、図17。
SMB実験I
設備
実験室スケールのSMBプラントについて実験を実施した。SMBプラントにおける実験を、17.2mlの体積をそれぞれ有する8のカラムを備えたKNAUER SMBシステムCSEP C9116で実施した。SMBプラントのセットアップは、方法を連続的とするために、平衡化セクションと再生セクションを有した(Abel 2004)
分離を実施する三つのセクションのそれぞれは、図5に示されたような二つのカラムからなった。
溶媒
脱着剤の流れは、塩化物濃度が44mmol/kgであることを除き、上述の脱着剤の流れと同一であった。この流れは更に、カラムの平衡化のためにも使用された。
供給流は5.5g/lのLiraglutideを含み、より弱く結合する成分の濃度はLiraglutideの濃度の約1%であった。供給流における塩濃度は、上述のように14mmol/kgであった。
再生流は11.7重量%のNaClと0.3重量%のHAcを含んだ。
動作条件
実験を3分のシフト時間で実施した。再生ゾーン及び平衡化ゾーンにおけるフローは10ml/分に設定した。脱着剤フローは20ml/分に設定し、ゾーンIIのフローは15ml/分であり、供給流は1.5ml/分であった。
結果
不溶解物ポートから採取されたサンプルの分析により、より弱く結合する成分は全ポリペプチド濃度の0.7から8%の範囲内であることが示された。
SMB実験II
設備
セクションIとセクションIIの間の連結がない第二の実験を実施し、これはこれらの二つのセクションにおいて異なる塩濃度を可能にした、図18。
実験室スケールのSMBプラントについて実験を実施した。SMBプラントにおける実験を、16.7mlの体積をそれぞれ有する8のカラムを備えたKNAUER SMBシステムCSEP C9116で実施した。SMBプラントのセットアップは、方法を連続的とするために、平衡化セクションと再生セクションを有した(Abel 2004)
分離を実施する三つのセクションのそれぞれは、図18に示されたような二つのカラムからなった。抽出物の流れと不溶解物の流れの両者は、方法をモニターするためのUV検出器を備えた。
平衡化溶媒の組成は、セクションIIにおける溶媒と同一であった。
カラムの再生のための溶媒は、11.7重量%のNaCl、0.3重量%のHAc溶液であった。
脱着剤I及びIIの流れは上述の通りであった。
脱着剤I及びIIの組成は上述の通りであり、「塩濃度の測定」で上記詳細に計算された塩濃度であった。
供給流は4.3g/lのLiraglutideを含み、除去される不純物はLiraglutideの濃度の約1%であった。塩濃度は14.6mmol/kgであった。
動作条件
実験を2分のシフト時間で実施した。再生、平衡化、及びセクションIにおけるフローは20ml/分に設定した。セクションIIにおけるフローは19ml/分に設定した。供給フローは1/2ml/分に設定し、2+1/2ml/分までおよそ一時間当たり1/2ml/分の工程で増大した、図17。
結果
抽出物の流れから由来するUVシグナルを図19においてプロットした。この図から、供給フローが増大するに連れて、UVシグナルがより高いレベルにどのように増大するかが観察される。不溶解物のポートについてのUVシグナルは図20に与えられている。この図では、UVシグナルが20−25mAUの近傍でプラトーに増大し、その後約1.8分後に再び増大を開始することが観察される。
不溶解物の流れにおける弱く結合する鍵となる成分の濃度は、全ポリペプチドの濃度の0.8から1.3%の範囲内であり、この成分がプラントから効率的に洗浄されないことを示した。
SMB実験III
図5と同様のレイアウトを有するKNAUER SMBシステムCSEP C9116で実験を実施した。プラントは2.6cmの平均長と2.5cmの内径を有する8のカラムを備えた。
カラムの維持されない体積を、Pedersen (2003)によって記載されたようにKNOによって測定し、10.8mlと測定された。
溶媒
再生流のために使用される溶媒は、上述の再生流について使用される溶媒と同一であり、脱着剤の流れは、塩化物濃度が45mmol/kgであることを除き、パルス実験について使用された流れと同一であった。同じ流れを脱着剤と再生について使用した。
供給流を、「SMB実験I−IIIのための平衡化パラメーターを測定するための実験操作」で上述したようにメインピークから回収し、供給流において塩化物濃度をNaClの添加により30mmol/kgに調節した。Liraglutideの濃度は4.7g/lであり、弱く結合する不純物はLiraglutide濃度の約2%の濃度を有した。
動作条件
シフト時間を3分に設定した。再生セクションと平衡化セクションにおけるフローを4ml/分に設定した。ゾーンIにおけるフローは16ml/分であり、ゾーンIIにおけるフローは9.5ml/分であり、供給フローは0.5ml/分と2ml/分を試験した。
塩濃度
下式:
Figure 2012510981
のため、0の供給流フローについての塩濃度は陽関数である。
かくして、セクションIIにおける無次元フローは下式となった:
Figure 2012510981
ε=0.38及びε=0.75を使用し、Qporeは下式となった:
Figure 2012510981
それ故mIIは下式となった:
Figure 2012510981
弱く結合する成分の初期傾斜は下式であった:
Figure 2012510981
直線等温泉について弱く結合する不純物を洗浄するための供給濃度における必要とされる塩化物濃度は下式であった:
Figure 2012510981
対応して、より強く結合する成分から計算された塩化物濃度は36.0mmol/kgであった。
0ml/分より高い供給流フローでは、AIIIは供給流塩化物濃度の関数であり、反復方法が必要とされた。2ml/分の供給フローでは、生成した供給流の塩化物濃度は27.7から33.1mmol/kgの間であった。供給流中のこの塩化物濃度に基づいて、30mmol/kgに設定された。
セクションIIにおける選択性は、下式で計算された:
Figure 2012510981
2ml/分の供給フローでは、セクションIIIにおける塩化物濃度は下式であった:
Figure 2012510981
この塩化物濃度では、セクションIIIにおける選択性は下式であった:
Figure 2012510981
所定の動作範囲内で、選択性は約2%のみ変化したことが観察される。
塩化物濃度についての合理的な間隔は、下式に対してより早く実施された:
Figure 2012510981
上記表2における定組成パルス実験に対するフィット由来のパラメーターの代入により、下式を与えた:
Figure 2012510981
即ち
Figure 2012510981
セクションIIにおける45mmol/kgの塩化物では、供給流の間隔は下式であった:
Figure 2012510981
結果
図22では、実験IIIから得られた不溶解物ポートについてのUVシグナルが示されている。実験IIとIIIから得られた不溶解物UVシグナルの間で大きな差異が観察される。実験IIIでは、UVシグナルの明白な下降が1.5−2分で観察され、それは実験IIでは観察されない。
両者の実験から得られたサンプルを分析し、弱く結合する不純物の含量を測定した。実験IIでは、供給流における弱く結合する不純物の濃度は、供給流及び不溶解物流の両者において約1%であった。
実験IIIでは、供給流における弱く結合する不純物の濃度は、全ポリペプチド濃度の約2%であるのに対し、不溶解物流においては、約25から約50%の範囲であり(Q=2+1/2ml/分で)、両者の動作点でゾーンIIIにおける弱く結合する不純物の有効な溶出が示された。
それ故、弱く結合する不純物のより有効な溶出は、供給流中の塩濃度の増大によって観察される。
実施例2
SMB実験IV
設備
17.2mlのカラムを備えたAktaシステムで、平衡化測定を実施した。
実験室スケールのSMBプラントについて実験を実施した。SMBプラントにおける実験を、15.7mlの平均体積を有する8のカラムを備えたKNAUER SMBシステムCSEP C9116で実施した。SMBプラントのセットアップは、方法を連続的とするために、平衡化セクションと再生セクションを有した(Abel 2004)
分離を実施する三つのセクションのそれぞれは、図5に示されたような二つのカラムからなった。抽出物流と不溶解物流の両者は、方法をモニターするためのUV検出器を備えた。
クロマトグラフィーカラム
15μmの直径、200Åの孔径、及びFeF Chemicals A/S社製のODDMSを有する逆相シリカ粒子でカラムを実装した。全てのカラムは2.5cmの直径を有した。
溶媒
Pedersen (2003)によって記載されたように水中に1重量%のKNOを使用して、死空間を測定した。
平衡化溶媒の組成物は脱着剤と同一であり、30.75重量%のエタノール、1.5重量%のKCl、及び0.18重量%のTrisからなり、残部は水であった。pHを1MのHClを使用して8に調節した。
平衡化パラメーターを測定するための溶媒の組成は、上述の溶媒と同じ塩濃度を有するが、それぞれ25及び31重量%のエタノールを含んだ。
再生のための溶媒は、NaClと2.1重量%のクエン酸とを含む70重量%のエタノール溶液であった。
供給流は、29重量%のエタノール、0.18重量%のTris、及び約10g/lのインスリン前駆体desB30ヒトインスリンを含んだ。更に供給流は、0.15g/lより弱く結合する鍵となる成分(またはdesB30ヒトインスリン濃度の1.5%)を含んだ。この鍵となる成分は、生成物成分に最も近く溶出する成分である。更なる弱く結合する成分も、供給流中に存在した。
パルス実験の結果
以下の表3では、より弱く結合する不純物(ピークB)と、desB30ヒトインスリンである生成物(ピークA)についての測定された滞留体積(ピーク最大値として測定された)が示されている。全ての測定は、L=3.5cm及びdcol=2.5cmを有するカラムで実施された。カラムについてのVNAは11.9mlと測定された。
Figure 2012510981
二つのデータシリーズの直線フィットは下式を与えた:
Figure 2012510981
二つのピークについて見出されたパラメーターは、表4に記載されている。
Figure 2012510981
直線フィットと共に測定されたデータ点が図23に示されている。
傾斜αは、「逆相クロマトグラフィー(RPCまたはRP)&疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)」の部分の記載で記載されたパラメーターKと同一である。
30重量%のエタノールで表4における値から計算された選択性は下式となった:
Figure 2012510981
式中へのパラメーターの代入は下式を与えた:
Figure 2012510981
即ち、1.4−3.5重量%である供給流中のエタノール濃度は、セクションIIのエタノール濃度より低かった。
動作条件
3分のシフト時間で実験を実施した。再生、平衡化におけるフローは、10ml/分に設定した。セクションIにおけるフローは18ml/分であり、セクションIIにおけるフローは最初13ml/分に設定し、供給フローは2ml/分であった。
動作の1時間後、セクションIIのフローは12ml/分に減少し、供給フローは3ml/分に増大した。
エタノール濃度
カラムの維持されない体積は11.9mlと測定された。ε=0.38に設定し、粒子の孔度は3分のシフト時間、Qpore=1.98ml/分でε=0.61となった。セクションIIにおけるフローは13ml/分であり、全体の液体及び無次元フローは下式となった:
Figure 2012510981
30.75重量%のエタノールでの二つの成分の初期傾斜を、上記表4に与えられたパラメーターから計算した:
Figure 2012510981
=0ml/分でのより強く結合する成分について計算された供給エタノール濃度は下式を与えた:
Figure 2012510981
対応してより弱く結合する成分は、C EtOH=28.91重量%を与えた。
=2ml/分について、AIIIは供給流中のエタノール濃度の関数であり、反復方法が必要であった。供給流中のエタノール濃度は、より強く結合する成分とより弱く結合する成分について、それぞれ28.97重量%と28.56重量%と計算された。
これに基づいて、供給流中のエタノール濃度を28重量%に設定した。等温線の初期傾斜を示すプロットと、無地減供給フローαの関数としてのmIIIは図19に示されている。UVシグナルの傾斜は、上記の計算された供給エタノール濃度から予測されるように、A(α=0)の初期傾斜、及びより強く結合する成分、α=0.224でのAの初期傾斜とほぼ平行であることが観察される。
結果
抽出物流由来の測定されたUVシグナルは図25に示されている。このデータを各サイクルについて3分のシフト時間で8のカラムについてプロットする。最初UVシグナルは、SMBプラントのスタートアップのため増大していった。
図26では、各シフトについての不溶解物流由来のUVシグナルをプロットする。最初の0.7分でUVシグナルは0であった。この期間では、死空間がカラムから溶出された。その後UVシグナルは増大を開始した。クリアなピークは観察されず、供給流は数多くの弱く結合する不純物を含んだ。
不溶解物流の分析から、この流れが5−20%の弱く結合する鍵となる成分を含むことが示され、それ故この成分の有効な溶出が示された。
実施例3
以下の実施例は、IEX固相を含む向流精製システムにおける他の塩濃度をどのように測定してよいかについての実施例である。
下式
Figure 2012510981
における下式
Figure 2012510981
の測定のため、以下のパラメーターを使用する:
Figure 2012510981
脱着剤流における塩濃度を130mmol/kgに設定する。
10mlのカラム体積、V、及び8mlの維持されない体積、VNRでは、以下の孔度:ε=0.38及びε=0.677が使用できる。強く結合する成分の初期傾斜は下式であろう:
Figure 2012510981
対応して弱く結合する成分については3.80であろう。
セクションIIにおけるフローが9ml/分であり、カラムを3分毎に移動するのであれば、セクションIIにおける無次元フローは下式となるであろう:
Figure 2012510981
0の供給フローでは、供給塩濃度は強く結合する成分について下式となるであろう(v=αであることに注意):
Figure 2012510981
対応して弱く結合する成分について下式となるであろう:
Figure 2012510981
無次元供給フローがα=1/2であるならば、AIIIは供給塩濃度の依存するセクションIIIにおける塩濃度の関数であるため、反復方法が必要である。
反復方法を使用して、強く結合する成分についての結果は下式を与える:
Figure 2012510981
この結果は、下式への代入により容易に制御できる:
Figure 2012510981
これは、上記C IIIの計算において代入されたものと同じである。
対応して、弱く結合する成分から計算された供給塩濃度は97.1mmol/kgを与え、これはC III=119.0mmol/kgを与える。
セクションIIにおける選択性は下式である:
Figure 2012510981
セクションIIIにおいて、119mmol/kgでは下式となる:
Figure 2012510981
選択性はほとんど一定であることが観察される:
Figure 2012510981
パラメーターの代入は下式を与える:
Figure 2012510981
または
Figure 2012510981
実施例4
以下の実施例は、RP HPLCまたはHIC固相を含む向流精製システムにおける他の調節剤濃度をどのように決定してよいかについての実施例である。
下式
Figure 2012510981
における下式
Figure 2012510981
の測定のため、以下のパラメーターを使用する:
Figure 2012510981
ここで脱着剤流中の調節剤を58.4重量%に設定する。
10mlのカラム体積、V、及び8mlの維持されない体積、VNRでは、以下の孔度:ε=0.38及びε=0.677が使用できる。強く結合する成分の初期傾斜は下式であろう:
Figure 2012510981
対応して弱く結合する成分については3.23であろう。
セクションIIにおけるフローが9ml/分であり、カラムを3分毎に移動するのであれば、セクションIIにおける無次元フローは下式となるであろう:
Figure 2012510981
0の供給フローでは、供給塩濃度は強く結合する成分について下式となるであろう(Km,i=αであることに注意):
Figure 2012510981
対応して弱く結合する成分について下式となるであろう:
Figure 2012510981
無次元供給フローがα=1/2であるならば、AIIIは供給塩濃度の依存するセクションIIIにおける塩濃度の関数であるため、反復方法が必要である。
反復方法を使用して、強く結合する成分についての結果は下式を与える:
Figure 2012510981
この結果は、下式への代入により容易に制御できる:
Figure 2012510981
これは、上記C IIIの計算において代入されたものと同じである。
対応して、弱く結合する成分から計算された供給塩濃度は55.0mmol/kgを与え、これはC III=57.3mmol/kgを与える。
セクションIIにおける選択性は下式である:
Figure 2012510981
セクションIIIにおいて、55.0mmol/kgでは下式となる:
Figure 2012510981
選択性はほとんど一定であることが観察される:
Figure 2012510981
パラメーターの代入は下式を与える:
Figure 2012510981
または
Figure 2012510981
[参考文献]
Figure 2012510981
Figure 2012510981
Figure 2012510981

Claims (15)

  1. a)少なくとも一つの固相と第一の脱着剤流を含む、流体連結中の複数のセクションを含む向流精製システムを準備する工程;
    b)前記向流精製システム内に供給流として、向流態様で固相と接触する流体混合物を導入する工程;
    c)供給流中の少なくとも一つの調節剤の濃度を調節することにより、等温線の初期傾斜Aが、Qまたはαの関数としてmIII及びAのプロットを作製した際、動作線の傾斜とほぼ平行となるように等温線を制御する工程;
    d)少なくとも一つの更なる成分から興味あるポリペプチドの分離を実施する工程;及び
    e)興味あるポリペプチドを回収し、その精製組成物を得る工程
    を含む、流体混合物中の少なくとも一つの更なる成分からの興味あるポリペプチドのクロマトグラフィー分離のための方法。
  2. 供給流中の少なくとも一つの調節剤の前記濃度が、脱着剤流のような供給流の前のセクションにおける同じ調節剤の濃度とは異なるように制御される、請求項1に記載の方法。
  3. 興味あるポリペプチドがグルカゴン様ペプチドまたはGLP−1アゴニストである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 向流精製システムがイオン交換クロマトグラフィーシステムである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 等温線が供給流中の塩濃度、Cの制御によって制御される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 供給流の前のセクションにおける流れ中の塩濃度に対する供給流中の塩濃度が以下の範囲:
    Figure 2012510981
    であり、選択性が下式:
    Figure 2012510981
    によって与えられ、成分A及びBについてのパラメーターα及びβが下式:
    Figure 2012510981
    の二重対数プロットにおける滞留体積にフィットされる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 供給流中の塩濃度、C が約17.5mmol/kgから約36mmol/kgの範囲内であり、供給流の前のセクションにおける流れ中の塩化物濃度が約45mmol/kgである、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 脱着剤がいずれかの有機または無機塩及びそれらの混合物、例えばNaCl、KCl、NHCl、CaCl、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カルシウム、またはそれらの混合物から選択される塩を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 向流精製システムが逆相クロマトグラフィー(RPC)システムである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  10. 向流精製システムが疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)システムである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  11. 等温線が供給流中の有機調節剤の濃度の制御によって制御される、請求項9に記載の方法。
  12. 供給流と供給流の前のセクションにおける流れ中の有機調節剤の間の差異は、以下の範囲:
    Figure 2012510981
    であり、選択性は下式:
    Figure 2012510981
    によって与えられ、成分A及びBについてのパラメーターα及びβは、以下の関数
    Figure 2012510981
    の半対数プロットにおける滞留体積にフィットされる、請求項1から3及び9から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 供給流中の調節剤が約27.3重量%から約29.4重量%の範囲で存在し、供給流の前のセクションにおける流れ中のエタノールが約30.8重量%で存在する、請求項1から3及び9から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 向流精製システムが模擬移動床(SMB)精製システムである、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 向流精製システムがマルチカラム向流溶媒勾配精製(MCSGP)システムである、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
JP2011539054A 2008-12-08 2009-12-08 ポリペプチドの向流精製 Expired - Fee Related JP5756407B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP08170945 2008-12-08
EP08170945.3 2008-12-08
EP08172730 2008-12-23
EP08172730.7 2008-12-23
PCT/EP2009/066630 WO2010066734A1 (en) 2008-12-08 2009-12-08 Counter current purification of polypeptides

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012510981A true JP2012510981A (ja) 2012-05-17
JP2012510981A5 JP2012510981A5 (ja) 2013-01-24
JP5756407B2 JP5756407B2 (ja) 2015-07-29

Family

ID=42077620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011539054A Expired - Fee Related JP5756407B2 (ja) 2008-12-08 2009-12-08 ポリペプチドの向流精製

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9441028B2 (ja)
EP (1) EP2373391A1 (ja)
JP (1) JP5756407B2 (ja)
CN (1) CN102271775A (ja)
WO (1) WO2010066734A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016510981A (ja) * 2013-03-08 2016-04-14 ジェンザイム・コーポレーション 治療用タンパク質の連続的な精製
JP2017506218A (ja) * 2014-01-17 2017-03-02 ジェンザイム・コーポレーション 無菌クロマトグラフィーおよび製造方法
US10919021B2 (en) 2014-01-17 2021-02-16 Genzyme Corporation Sterile chromatography resin and use thereof in manufacturing processes
US11369703B2 (en) 2018-08-31 2022-06-28 Genzyme Corporation Sterile chromatography resin and use thereof in manufacturing processes

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017162653A1 (en) 2016-03-23 2017-09-28 Bachem Holding Ag Purification of glucagon-like peptide 1 analogs
CN107840870A (zh) * 2017-12-15 2018-03-27 大连海洋大学 一种离心沉淀色谱制备高纯度藻红蛋白的方法
US11324718B2 (en) * 2018-10-09 2022-05-10 Sartorius Chromatography Equipment Method for purifying cannabinoids
EP3742161B1 (en) * 2019-05-24 2023-07-19 Sartorius Stedim Biotech GmbH Chromatography method, method of determining the concentration of at least one compound in a chromatography method and method of obtaining at least one chromatography method parameter
CN114405065B (zh) * 2022-01-19 2023-08-01 杭州禾泰健宇生物科技有限公司 一种利用动态热力学平衡纯化制备手性多肽型药物的方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001087924A2 (en) * 2000-05-16 2001-11-22 Purdue Research Foundation Insulin purification using simulated moving bed technology
JP2002539219A (ja) * 1999-03-15 2002-11-19 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ Glp−1及び近縁ペプチドのイオン交換クロマトグラフィー分離
JP2007526234A (ja) * 2003-08-21 2007-09-13 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ ラセミ化されたアミノ酸を含むポリペプチドの分離
JP2007526235A (ja) * 2003-08-21 2007-09-13 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ グルカゴン様ペプチドの精製
WO2008048395A1 (en) * 2006-08-30 2008-04-24 Semba Biosciences, Inc. Valve module and methods for simulated moving bed chromatography

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2985589A (en) 1957-05-22 1961-05-23 Universal Oil Prod Co Continuous sorption process employing fixed bed of sorbent and moving inlets and outlets
US3040777A (en) 1959-04-10 1962-06-26 Universal Oil Prod Co Rotary valve
JPS5886888A (ja) 1981-11-16 1983-05-24 Hitachi Ltd 誘導電動機の制御方式
US4614205A (en) 1984-12-10 1986-09-30 Uop Inc. Rotary valve with two seating surfaces for interconnecting conduits
US4574840A (en) 1984-12-28 1986-03-11 Uop Inc. Multiport axial valve with balanced rotor
CA1341320C (en) 1986-05-05 2001-11-20 Joel Habener Insulinotropic hormone
EP0464022B1 (en) 1989-03-20 2000-05-31 The General Hospital Corporation Insulinotropic hormone
DE69129226T2 (de) 1990-01-24 1998-07-30 Douglas I Buckley Glp-1-analoga verwendbar in der diabetesbehandlung
US5424286A (en) 1993-05-24 1995-06-13 Eng; John Exendin-3 and exendin-4 polypeptides, and pharmaceutical compositions comprising same
CN1100427A (zh) * 1993-09-13 1995-03-22 湖南医科大学附二院医药技术开发公司 肝肽素的纯化和部分氨基酸序列
US5574008A (en) 1994-08-30 1996-11-12 Eli Lilly And Company Biologically active fragments of glucagon-like insulinotropic peptide
US5512549A (en) 1994-10-18 1996-04-30 Eli Lilly And Company Glucagon-like insulinotropic peptide analogs, compositions, and methods of use
US6455736B1 (en) 1994-12-16 2002-09-24 Uop Llc Process for preparation of pharmaceutically desired sertraline and sertraline analogs
US5635072A (en) 1995-01-31 1997-06-03 Uop Simulated moving bed adsorptive separation process
KR0163729B1 (ko) 1995-04-19 1999-01-15 김광호 디지탈 잔류 측파대 변조 통신 시스템의 위상 검출 방법 및 위상 트랙킹 루프 회로
WO1997046584A1 (de) 1996-06-05 1997-12-11 Boehringer Mannheim Gmbh Exendin-analoga, verfahren zu deren herstellung und diese enthaltende arzneimittel
US6461858B1 (en) 1998-01-26 2002-10-08 Pharm-Eco Laboratories, Inc. Enzyme activated supports for enantiomeric separations
US6462221B1 (en) 1999-02-23 2002-10-08 Pharm-Eco Laboratories, Inc. Synthesis of nitroalcohol diastereomers
EP1178308A4 (en) 1999-11-02 2005-01-19 Daicel Chem DEVICE FOR SIMULATION OF A MOBILE BED
US6431202B1 (en) 1999-12-01 2002-08-13 Calgon Carbon Corporation Fluid-directing multiport rotary valve
US6458995B1 (en) 2000-03-31 2002-10-01 Celanese International Corporation Catalytic composition for carbonylation including iridium and pyridine polymers
AU2001296228A1 (en) * 2000-10-13 2002-04-29 Eli Lilly And Company Improved method of expanded bed chromatography
US6476239B1 (en) * 2002-02-12 2002-11-05 Eastman Chemical Company Process for the preparation of ascorbic acid
CN1226418C (zh) * 2002-07-12 2005-11-09 广东欧瑞卡生物工程有限公司 天然活性蛋白质和肽的分离纯化方法
SI1545574T1 (sl) * 2002-09-13 2014-10-30 Biogen Idec Inc. Postopek za čiščenje polipeptidov s simulirano "moving bed" kromatografijo
US6979402B1 (en) 2003-12-19 2005-12-27 Uop Llc Miniature actual moving bed assembly
WO2008153472A1 (en) 2007-06-15 2008-12-18 Ge Healthcare Bio-Sciences Ab Chromatography method
CN101139382A (zh) 2007-09-30 2008-03-12 江南大学 一种五区模拟移动床色谱法分离纯化发酵液中谷胱甘肽的方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002539219A (ja) * 1999-03-15 2002-11-19 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ Glp−1及び近縁ペプチドのイオン交換クロマトグラフィー分離
WO2001087924A2 (en) * 2000-05-16 2001-11-22 Purdue Research Foundation Insulin purification using simulated moving bed technology
JP2007526234A (ja) * 2003-08-21 2007-09-13 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ ラセミ化されたアミノ酸を含むポリペプチドの分離
JP2007526235A (ja) * 2003-08-21 2007-09-13 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ グルカゴン様ペプチドの精製
WO2008048395A1 (en) * 2006-08-30 2008-04-24 Semba Biosciences, Inc. Valve module and methods for simulated moving bed chromatography

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016510981A (ja) * 2013-03-08 2016-04-14 ジェンザイム・コーポレーション 治療用タンパク質の連続的な精製
JP2020033364A (ja) * 2013-03-08 2020-03-05 ジェンザイム・コーポレーション 治療用タンパク質の連続的な精製
US10711034B2 (en) 2013-03-08 2020-07-14 Genzyme Corporation Integrated continuous manufacturing of therapeutic protein drug substances
JP2017506218A (ja) * 2014-01-17 2017-03-02 ジェンザイム・コーポレーション 無菌クロマトグラフィーおよび製造方法
JP2020121995A (ja) * 2014-01-17 2020-08-13 ジェンザイム・コーポレーション 無菌クロマトグラフィーおよび製造方法
US10919021B2 (en) 2014-01-17 2021-02-16 Genzyme Corporation Sterile chromatography resin and use thereof in manufacturing processes
JP7055161B2 (ja) 2014-01-17 2022-04-15 ジェンザイム・コーポレーション 無菌クロマトグラフィーおよび製造方法
US11839861B2 (en) 2014-01-17 2023-12-12 Genzyme Corporation Sterile chromatography resin and use thereof in manufacturing processes
US11912739B2 (en) 2014-01-17 2024-02-27 Genzyme Corporation Sterile chromatography and manufacturing processes
US11369703B2 (en) 2018-08-31 2022-06-28 Genzyme Corporation Sterile chromatography resin and use thereof in manufacturing processes

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010066734A1 (en) 2010-06-17
JP5756407B2 (ja) 2015-07-29
US9441028B2 (en) 2016-09-13
CN102271775A (zh) 2011-12-07
EP2373391A1 (en) 2011-10-12
US20120041174A1 (en) 2012-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5756407B2 (ja) ポリペプチドの向流精製
JP5992836B2 (ja) ペプチドを精製するための分取rp−hplc法
EP1745078B1 (en) Method for the purification of albumin conjugates
JP6110312B2 (ja) インスリンの精製
JP5622998B2 (ja) ラセミ化されたアミノ酸を含むポリペプチドの分離
US20100317827A1 (en) Method of Purifying a Peptide
EP2464655A1 (en) Chromatographic processes and purified compounds thereof
JP2012510981A5 (ja)
EP1349866B1 (en) Insulin purification using simulated moving bed technology
US20030216543A1 (en) Insulin purification using simulated moving bed technology
WO2021053578A1 (en) Improved purification processes for liraglutide
Takeuchi et al. Discovery of a long-acting glucagon-like peptide-1 analog with enhanced aggregation propensity
US9975941B2 (en) Method for purifying teriparatide
EP2905289B1 (en) Method for purifying teriparatide (PTH1-34)
Gusarov et al. Methods for protecting silica sorbents used in high-performance liquid chromatography from strongly adsorbed impurities during purification of human recombinant insulin
CN111111264A (zh) 制备多肽步骤中色谱固定相的再生方法
Gusarov et al. Displacement effect during HPLC preparative purification of human insulin
VO et al. Fibril Formation in Gene-Engineered Insulin during Chromatographic Purification
KR20120044358A (ko) 비-선형 구배에 기초한 분취용 크로마토그래피 방법 및 이 방법에 의해 정제된 산물
Gusarov et al. Use of the Reverse-Phase HPLC to Purification of Gene-Engineered Insulin

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121128

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140519

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140807

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140814

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20141017

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20141024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150501

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5756407

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees