JP2012509952A - 軽質オレフィンを最大化するための、炭化水素流の接触分解法 - Google Patents

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Abstract

4から6個の炭素原子の範囲にある分子の大きさを有する飽和炭化水素フィードの接触分解による、軽質オレフィン、好ましくはエチレンの最大化のための方法が記載される。この方法は、ナトリウム含量が少なく、ニッケルにより修飾され、触媒中のゼオライトの重量に対して0.1%から20%の範囲の、酸化物の状態として表したニッケルの重量濃度を有するZSM−5型ゼオライト系触媒、並びに、400℃と650℃の間の温度、及び0.1と1.0MPaの間のフィード分圧を含む運転条件を用い、その結果、回収される生成物は、軽質オレフィンリッチであり、エチレン/プロピレンの比は、0.25から2.00の範囲にある。

Description

本発明は、主にC4からC6の範囲にある、飽和炭化水素をフィードとして用いる、軽質オレフィンの、好ましくはエチレンの生成を最大化するための接触分解(catalytic cracking)法の分野に関する。より詳細には、この接触分解法は、ニッケルにより修飾されたゼオライト触媒を用いることによって、軽質オレフィンに対する選択性を向上させる。
発明の背景
軽質オレフィンの世界市場は、生産能力及び需要の両方の点で、劇的に変わりつつある。この市場における需要は、2010年まで、年5%増加し、これは、同じ期間において、年5.4%の生産能力の増加を必要とする。
現在、軽質オレフィンの、例えばエチレン及びプロピレンの、2つの主な製造方法は、通常の設備を用いる、熱分解(スチームクラッカー)及び流動接触分解(FCC)である。しかし、これらの方法は、主として、達成される収率が低いために、現在の需要の増加に対応し得るものではない。典型的には、通常のFCCで、達成されるエチレン及びプロピレンの収率は、それぞれ、約0.8重量%及び5重量%である。現在、熱分解法では、エチレンの収率は、用いられるフィードに大きく依存し、例えば、用いられるフィードがエタンである場合、予想される収率は約70%であるが、フィードが軽質ナフサである場合、収率は30重量%ぐらいに低下する。
接触分解法、特にFCCにおける、軽質オレフィンに対する選択性を向上させるために通常用いられる手段の1つは、処理されるフィードの組成を変えることである。オレフィン及びパラフィンの炭素鎖の大きさが増加するにつれて、それらの反応性もまた増大することが知られており、さらに、オレフィンはパラフィンより反応性であることが知られている。
米国特許第7,375,257号、及び同第6,977,321号は、触媒の活性成分としてMFI型のゼオライトを用いる、4個以上の炭素原子を有するオレフィンを含むフィードの選択的クラッキングによる、軽質オレフィンの製造を記載する。
高温(500℃から700℃)及び低圧(1から30psia)、並びにMFIゼオライト系触媒を用いる、2つの流れ(パラフィンリッチの主流、及びオレフィンリッチの付加的な流れ)の接触分解法は、米国特許第5,043,522号にすでに記載されている。オレフィンリッチの付加的な流れは、パラフィンリッチの主流の低い反応性を補うために用いられる。
軽質オレフィンに対する選択性の向上を促進する別の手段は、接触分解法で用いられる触媒の修飾である。
専門文献は、FCC法における活性、選択性及び安定性を向上させるための、軽質オレフィンに対する選択性のある、ゼオライト(例えば、ZSM−5)の様々な修飾例(例えば、下に引用される特許文献)を含む。
米国特許第4,976,847号は、軽質オレフィンの収率を最大化するために、FCC法において、ゼオライトZSM−5に付着させた、Pt、Pd、Ni、Co、Fe、W、Mo及びこれらの混合物、又は、Ga、Fe、Sc、Rh及びCrのケイ酸塩を使用することを教示する。
米国特許第6,153,089号は、すでに、軽質オレフィン及び芳香族炭化水素の製造の目的で、炭化水素フィードのFCCに利用されるゼオライトZSM−5を修飾するためのPt、Pd、W、Mo、Re及びこれらの混合物の使用を記載する。
文献、WO2005094492、WO200669535、及びEP0901688392は、直接使用するか、又は通常のFCC触媒と組み合わせる、ゼオライトZSM−5の修飾のために、遷移金属、例えば、Fe、Co、Niを用い、その結果、得られる触媒システムが、石油化学原材料のためのFCC(PFCC)法における軽質オレフィンの収率を向上させることを記載する。これらの文献は、ゼオライトの修飾における鉄の使用、さらには、低分子量の飽和炭化水素よりずっと反応性であるフィードの使用を、ほとんど専ら扱う。さらに、ゼオライトZSM−5に実施される修飾は、選択性に関して、エチレン/プロピレンの比を変えることはできない。
米国特許出願第2006/0116544 A1号は、ZSM−5型ゼオライトに、希土類及びホスフェートと組み合わせて、Mn又はZrを用いることを記載する。この組合せは、高温で、水蒸気の存在下において、活性サイトの一層良好な保持を促進する。熱分解法におけるこの触媒システムの安定性は、すでに知られている方法の触媒系より優れていることが実証された。しかし、オレフィンの生成についての選択性に関しての指摘は全くない。
米国特許第6,888,038号は、触媒としてゼオライト、より特定するとMTT型ゼオライトを用いる、C4〜C5炭化水素フィードの接触分解によってオレフィンを得るための方法、及び、含酸素炭化水素を含む流れの併処理に関する。
接触分解法における、より反応性であるフィードの使用、及び用いられる触媒の修飾は、軽質オレフィンに対する選択性をかなり向上させることができたが、現在用いられている方法は、特に用いられる温度に関して、依然として、過酷な運転条件を採用している。
例えば、石油化学原材料のための流動接触分解(PFCC)(これは、ZSM−5型ゼオライト系の触媒システムを用いる)の場合には、プロピレンを最大化するために、560℃から590℃の範囲の温度が用いられ、生成する軽質炭化水素(C4〜C5オレフィン)のクラッキングは、結果としてエチレンの生成の増加を伴うが、600℃を超えてやっと始まる。
最近の刊行物において、Jiangyin Lu等は、ゼオライトZSM−5に付着した少量のクロムが、接触分解法において、エチレン及びプロピレンへのイソブテンの転化率を向上させることを示す。しかし、用いられる運転条件は過酷であり、600℃を超える温度を用いる(Catalysis Letters、第109巻(2006年)、65〜70頁、「Cr−HZSM−5 zeolites − Highly efficient catalytic cracking of iso−butane to produce light olefins」)。
要約すると、低分子量の飽和炭化水素のクラッキング反応のために高活性触媒を用い、同時に、比較的穏やかな反応条件下で、エチレンに対する選択性が一層大きくなった接触分解法は、依然として知られていない。
発明の要約
広い意味において、本発明は、軽質オレフィンの、主としてエチレンの、生成を最大化するように、ニッケルにより修飾されたZSM−5型ゼオライト系触媒を用いる接触分解法に関する。
用いられる触媒である、修飾されたゼオライトZSM−5は、対応する無修飾ゼオライトより高い活性、及びエチレンに対するより高い選択性を示し、このために、従来の接触分解法より穏やかな運転条件を用いることが可能になる。
前記方法は、固定床又は流動床のいずれかの、処理方式に適合するモルホロジーを有する形態の触媒と、フィードとの接触によって実施できる。
さらに、前記方法は、オレフィンリッチのフィードより反応性が低く、軽質オレフィン製造のための知られている方法において用いられる、C4〜C6飽和炭化水素フィードの使用を許容する。
発明の詳細な説明
本発明は、従来の方法に比べてより穏やかな運転反応条件下で、ニッケルにより修飾されたZSM−5型ゼオライトを触媒として用い、飽和炭化水素フィードの接触分解によって、軽質オレフィン(プロピレン、及び、主としてエチレン)を最大化するための方法に関する。
前記方法によれば、飽和炭化水素フィードが、0.1から1.0MPaの間のフィード分圧(窒素のような不活性ガスにより大気圧に補充される)、0.01と0.5秒の間の触媒との接触時間、2未満の触媒/フィード比、及び、400℃と600℃の間、好ましくは450℃と600℃の間、より好ましくは500℃と600℃の間の温度を含む反応条件下で、ニッケルにより修飾されたZSM−5型ゼオライトである触媒に接触させられ、エチレン/プロピレンの比が0.25から2.00の範囲にある、軽質オレフィンに富む生成物が回収される。未反応フィードは反応器にリサイクルできるので、望ましい生成物の製造は継続し得る。
前記方法は、通常のFCCの場合のように触媒の流動床にフィードを通すことによって、又は固定床に通すことによって実施できる。
前記方法に使用できるフィードは、4から6個の炭素原子範囲にある分子の大きさを有する飽和炭化水素である。
通常のFCC設備では、触媒との接触時間は、0.5と15の間の触媒/オイル比では、好ましくは0.5と5秒の間である。
本方法では、触媒/フィードの接触時間は、0.01から0.5秒である。この一層短い接触時間は、熱分解反応を最少化する。水素移動のような望ましくない副反応は、オレフィンの消費の原因であるが、事実上、排除される。こうして、達成される軽質オレフィンの最終収率は増加する。
流動接触分解法では、接触時間が短いために、通常、転化率の低下がある。この低下を補うために、石油化学原材料のためのFCC(PFCC)法は、有害な熱分解よりも接触分解に有利であると思われる、約15〜25の大きな触媒/オイル比で、通常、運転される。しかし、大きな触媒/オイル比を用いることには、消耗による触媒ロスのような不都合がある。
用いられる触媒は、その酸の形で用いられる、すなわち、0.05wt%未満のナトリウム含量を有する、ニッケルにより修飾されたZSM−5型ゼオライトである。
ゼオライトZSM−5に付着される適量のニッケルは、ニッケルにより修飾されたゼオライトを、例1の表1に与えられる例に対する基準と見なされる無修飾ゼオライトZSM−5と比較することによって実証されるように、C2〜C3オレフィンを得るための、C4〜C6炭化水素のクラッキング反応で、非常に活性で選択的である触媒を生じる。この比較において、ニッケルにより修飾されたゼオライトの活性に増大があること、及び、エチレン/プロピレン比によって表される、エチレンに対する選択性が、無修飾ZSM−5によって示される選択性より有意に大きかったことが分かる。
修飾ZSM−5のエチレンに対するより大きな選択性は、元素状のニッケルの存在によって説明でき、その作用は、軽質オレフィンの製造に好都合な、より反応性の不飽和炭化水素の生成を促進することであると思われる。
この場合、ゼオライトZSM−5への付着に推奨されるニッケル含量は、酸化物(NiO)の状態として表して、0.1と20%の間、好ましくは0.3%と15%の間、より好ましくは0.5%と7wt%の間でなければならない。
ゼオライトに付着されるニッケルの含量は、望ましいC2/C3選択性に悪影響を及ぼさないで、最大の活性を確保するように制御され、これは、上で推奨された範囲を用いることによって得られ、
−推奨範囲の上限に近いニッケル含量での、ニッケルによるゼオライトの酸性サイトの遮蔽に起因する可能性がある、触媒活性の低下、
−触媒中に存在するより多数の金属サイトに起因する可能性がある、ニッケル含量の増加に伴う軽質オレフィンに対する選択性の増加
が認められた。
ニッケルは、含浸又はイオン交換法を含めて、知られているどのような方法によって付着されてもよい。通常、ニッケル塩がゼオライトに付着され、その後、前駆体の塩を酸化ニッケルに変換させるために焼成が行われる。
それゆえに、以下の例によって示されるように、エチレン/プロピレンに対するより大きな選択性を伴う、オレフィンの最大化のためのプロセス条件は、従来の接触分解設備において用いられるものに比べて、より穏やかである。

実験室規模の実験を、イオン交換法及び含浸法によって調製した、様々な濃度の酸化ニッケルでニッケルにより修飾したゼオライトZSM−5触媒を用いて、固定床において、触媒評価のための管式マルチ反応器装置で実施した。
触媒は、500℃の温度で1時間、30ml/分の窒素流の下で、前もって乾燥し、活性は、30分のクラッキング反応後に求めた。
クラッキング反応で生じた生成物は、ガスクロマトグラフィーによって、オンラインで分析し、フィードと触媒との接触の30分後に(この時間は、活性が定常状態に達するのに十分である)、反応の選択性を求めた。C2とC3の選択性は、それぞれ、エチレンとプロピレンに転化した炭化水素の割合として求めた。
(例1)
この例は、修飾及び無修飾ゼオライトZSM−5を、i−C4フィードの接触分解に用い、オレフィン及びC2/C3選択性に関する最大化を例示する。
窒素中10%のi−C4混合物を、550℃の温度、及び30ml/分の流量で反応器に供給した。
表1は、無修飾ゼオライトZSM−5を基準(R)として、ニッケルにより修飾したゼオライトZSM−5(含浸(B及びD)、並びにイオン交換(A及びC)の両方によって調製した)と比較した性能に対応する試験結果を示し、基準(R)に対して、ニッケルにより修飾したゼオライトZSM−5(A、B、C及びD)のC2/C3選択性が増加していることを例示する。選択性は、10%のi−C4フィードの転化率で計算した。
Figure 2012509952
結果は、ニッケルにより修飾したゼオライトを用いる接触分解法の利点を例示しているが、理由は、この方法が、ゼオライトへのニッケルの付着に用いられる方法に関わらず、通常より穏やかな運転反応条件下でエチレンを最大化し、さらには、C2/C3選択性を向上させるためである。
(例2)
この例は、n−C6の接触分解反応で、オレフィン及びC2/C3選択性を最大化するための、ニッケルにより修飾されたZSM−5型ゼオライトの活性の増加を例示する。
窒素中17.7%のn−ヘキサン混合物を、500℃の温度、30ml/分の流量で反応器に供給した。
表2は、イオン交換法によってニッケルにより修飾されたZSM−5試料(B)の性能を、無修飾ゼオライトZSM−5の基準試料(R)に比較して示す。
Figure 2012509952
この場合、ZSM−5へのニッケルの付着は、オレフィンの濃度を増加させる触媒活性を向上させることが分かり、C2/C3選択性の増加が認められる。
(例3)
本発明の方法のこの例は、i−C4をフィードとして用い、大量の触媒の利用によって転化率を向上させる。
窒素中10%のi−C4混合物を、550℃の温度、及び30ml/分の流量で反応器に供給した。各試験運転において、0.105gの同じ重量の触媒を用い、触媒密度を2g/ml、接触時間を約0.25秒とした。
触媒の活性及び選択性は、15分から始まり最低でも42分まで、安定した状態のままである。
すでに例1に記載した触媒B及びC、並びにNi含量が少ない(Bの10分の1)触媒Eを試験した。
表3は試験結果を示す。以下のことが分かる:
−触媒B及びCは、0.1%のNiを有するにすぎない触媒Eより活性である(オレフィンへのより大きな転化率);
−全ての例が、0.5を超える、エチレン/プロピレン選択性比を示す;
−触媒Bは、65%の転化率、エチレン(15.4%w/w)及びプロピレン(177%w/w)の高収率を達成した。
Figure 2012509952

Claims (13)

  1. 400℃から600℃の温度、0.1から1.0MPaのフィード分圧、及び0.01から0.5秒の接触時間、2.0未満の触媒/フィード比のクラッキング反応条件下で、4から6個の炭素原子の範囲にある分子の大きさを有する飽和炭化水素を含むフィードと、ニッケルにより修飾され、ゼオライトの重量に対して0.1%から20%の範囲の、酸化物の状態として表したニッケルの重量濃度を有するZSM−5型ゼオライトを含む触媒とを接触させること、0.25から2.00の選択度C2/C3で、オレフィンに富む生成物を回収することを含むことを特徴とする、オレフィン製造のための炭化水素の接触分解法。
  2. 酸化物の状態として表したニッケルの重量濃度が、ZSM−5の重量に対して0.3%から15%の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 酸化物の状態として表したニッケルの重量濃度が、ゼオライトの重量に対して0.5%から7%の範囲にあることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. ゼオライトが0.05wt%未満の含量でナトリウムを含むことを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の方法。
  5. ゼオライトが、含浸と、その後の焼成によって、ニッケルにより修飾されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  6. ゼオライトが、イオン交換と、その後の焼成によって、ニッケルにより修飾されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
  7. クラッキング温度が450から600℃であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
  8. クラッキング温度が500℃から600℃であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. フィード分圧が0.1から0.6MPaであることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. フィード分圧が0.1から0.3MPaであることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. C2、C3及びC4オレフィンの1つ又は複数が製造されることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の方法。
  12. C2及びC3オレフィンの1つ又は複数が製造されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 400℃と600℃の間の温度、0.1と1.0MPaの間のフィード分圧、及び0.01と0.5秒の間の接触時間、2.0未満の触媒/フィード比のクラッキング条件下における、4から6個の炭素原子の範囲にある分子の大きさを有する飽和炭化水素の混合物からなるフィードと、ニッケルにより修飾され、ゼオライトの重量に対して0.1%と20%の間の範囲の、酸化物の状態として表したニッケルの重量濃度を有するZSM−5型ゼオライト系触媒との接触、0.25から2.00の選択度C2/C3で、軽質オレフィンに富む生成物を回収することを含むことを特徴とする、軽質オレフィンの最大化のための炭化水素流の接触分解法。
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