JP2012508886A - 生体分子のイソ型のインビボ代謝の同時測定 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、少なくとも部分的に、National Institutes of Health(国立衛生研究所)助成金番号K23AG030946から財政的支援を得て行われた。従って、米国政府は、この発明において一定の権利を有し得る。
本発明は、単一生体試料内でのCNS由来の生体分子またはタンパク質の2つ以上のイソ型のインビボ代謝を並行して測定するための方法を提供する。CNS由来の生体分子またはタンパク質は、神経もしくは神経変性の疾患あるいは障害に関与し得る。特に、本方法は、対象となる生体分子またはタンパク質が、CNS内で産生されている際に、それらを標識すること、生体分子またはタンパク質の標識されたイソ型および非標識イソ型を含む生体試料を採取すること、および各イソ型の代謝が判別できるように各標識されたイソ型および非標識イソ型の量を定量化すること、を含む。この方法は対象となる生体分子またはタンパク質の2つ以上のイソ型のそれぞれのCNS内の産生速度およびクリアランス速度等の代謝パラメータを算出するために使用し得る。
本発明の方法は、幾つかの神経および/または神経変性の疾患、障害またはプロセスに関与するCNS由来の生体分子またはタンパク質の幾つかの異なるイソ型の代謝を判別するために使用し得るということが、当業者に理解されるであろう。好適な疾患または障害の限定されない実施例は、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳卒中、前頭側頭型認知症(FTD)、ハンチントン病、進行性核上まひ(PSP)、大脳皮質基底核変性症(CBD)、老化関連の障害および認知症、多発性硬化、プリオン病(例えば、クロイツフェルトヤコブ病、牛海綿状脳症、狂牛病およびスクレピー等)、レヴィー小体病、統合失調症、および筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルーゲーリック病)を含む。本発明の方法は、一般の生理学、代謝、およびCNSの機能を研究するために使用し得ることも想定される。
本発明は、CNS内で産生される生体分子またはタンパク質の2つ以上のイソ型の代謝を測定するための方法を提供する。生体分子は、タンパク質、脂質、核酸または炭水化物であり得る。使用可能な生体分子は、インビボ産生またはプロセシングの間それらを標識する能力と、代謝が測定され得るものからの生体試料を採取する能力にのみ限定されている。例示的実施形態において、生体分子はタンパク質である。好適なタンパク質の限定されない実施例は、アミロイド―β(Aβ)、そのC末端変異体およびN末端変異体、アミロイド前駆体タンパク質(APP)、アポリポタンパク質E(イソ型は、2つ、3つまたは4つ)、アポリポタンパク質J(クラスタリングタウとも呼ばれる(ADに関する別のタンパク質))、ホスホタウ、グリア原線維酸性タンパク質、アルファ―2、マクログロブリン、シヌクレイン、S100B、ミエリン塩基性タンパク質(多発性硬化に関与する)、プリオン、インターロイキン、TDP―43、スーパーオキシドジスムターゼ―1、ハンチンチン、腫瘍壊死因子(TNF)、熱ショックタンパク90(HSP90)、およびこれらの組み合わせを含む。標的にされ得る追加の生体分子は、GABA作動性ニューロン、ノルアドレナリン作動性ニューロン、ヒスタミン作動性ニューロン、セロトニン作動性ニューロン、ドーパミン作動性ニューロン、コリナージック作動性ニューロンおよびグルタミン作動性ニューロンの産生物、またはこれらと相互作用するタンパク質またはペプチドを含む。
標識部分は、放射性同位体または非放射性(安定)同位体を含み得る。好ましい実施形態において、非放射性同位体を使用し、質量分析法によって測定し得る。好ましい安定同位体は、重水素(2H)、13C、15N、17O、18O、33S、34S、または36Sを包含する。しかし、一般的な天然型で見られるより多いか少ない中性子による原子の質量を変化する他の安定同位体の数もまた効果的であろうことが認識される。好適な標識は概して、質量分析計で検出し得るように、研究中のイソ型の断片の質量を変化するだろう。一実施形態において、測定される生体分子は核酸であり得、標識部分は、非放射性同位体を含むヌクレオシド三リン酸(例えば、15N)であり得る。別の実施形態において、測定される生体分子は、タンパク質であり得、標識部分は非放射性同位体を含むアミノ酸(例えば13C)であり得る。代替として、タンパク質は酢酸塩または好適な同位体を含むATP等の標識部分で翻訳後に標識され得る。
標識部分は、幾つかの方法により対象へ投与し得る。好適な投与の経路は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、または経口を含む。タンパク質が標識される好ましい実施形態において、標識部分は、アミノ酸であり得る。一実施形態において、標識されたアミノ酸は静脈内点滴によって投与し得る。別の実施形態において、標識されたアミノ酸は経口的に摂取し得る。
本発明の方法は、生体試料が、対象となる生体分子またはタンパク質の2つ以上のイソ型のインビボ代謝を判別し得るように、対象から得ることを提供する。分析のため採取する対象となる標識されたイソ型および非標識イソ型を含む生体試料は、実施形態に依存して変化し得る。幾つかの実施形態において、生体試料は、体液であり得る。好適な体液は、限定されないが、脳脊髄液(CSF)、血漿、血清、全血、尿、唾液、汗、および涙を含む。他の実施形態において、生体試料はCNC組織、すなわち脳組織または脊髄組織、であり得る。概して、当業者は生体試料を既知の標準手順を用いて採取させるであろう。
本方法は、異なるイソ型のインビボ代謝を判別し得るように、対象となる生体分子またはタンパク質の各標識されたイソ型および各非標識イソ型の量を検出することを含む。非標識イソ型への標識されたイソ型の比率は、対象のCNS内のそのイソ型の代謝に直接的に正比例している。標識されたイソ型および非標識イソ型の検出のための好適な方法は対象となる生体分子またはタンパク質および対象となる生体分子またはタンパク質を標識するために使用した標識部分の種類に依存して変化し得る。
一度生体試料内で2つ以上の標識されたイソ型および非標識イソ型の量を検出すると、各標識されたイソ型の割合の比率を判別し得る。各イソ型の代謝(産生速度、クリアランス速度、遅延時間、半減期等)は、経時的な非標識イソ型への標識されたイソ型の比率から算出し得る。これらのパラメータを算出する多くの好適な方法がある。
本発明の方法は、対象となる生体分子またはタンパク質の2つ以上のイソ型のインビボ代謝において違いがあるか否かを判別するために使用し得る。1つのイソ型における産生率またはクリアランス率は、対象となる他のイソ型の産生率およびクリアランス率と異なる可能性がある。さらに、本発明の方法は対象となる1つ以上のイソ型のインビボ代謝が経時変化するか否かを判別するために使用し得る。このような情報は、当業者に、神経もしくは神経変性の疾患あるいは障害の診断または進行の診断もしくは監視、またはその治療を可能にし得る。同様に、このような情報は疾患または障害に関する病院学および/または病態生理学の理解を容易にし得る。
本発明の別の態様は、神経あるいは神経変性の疾患または障害を治療するために使用される治療薬が対象のCNS内で産生される生体分子またはタンパク質における様々なイソ型の任意の代謝に作用するか否かを評価するための方法を提供する。例えば、各イソ型の代謝は、特定の治療法が、所与のイソ型における産生の増加、産生の減少、クリアランスの増加またはクリアランスの減少をもたらすか否かを判別するためそれぞれの断片を通して測定し得る。従って、この方法の使用は、当業者が、対象となるイソ型の改変した産生またはクリアランスの程度を正確に判別し、またこれらの測定を治療の臨床転帰と相関することを可能にするであろう。この方法からの結果は、故に、治療薬の至適用量および投薬回数の判別を助け、臨床試験の様式に関する意志決定を補助し、最終的に神経または神経変性疾患の治療における効果的な治療薬の検証を速め得る。
治療薬は、治療される神経もしくは神経変性の疾患あるいは障害および/または代謝が、分析されているイソ型に依存して変化し得るということが当業者に理解されるであろう。イソ型が可溶性APP―アルファ、可溶性APP―ベータまたはアミロイドベータ(Aβ)ペプチドを包含する実施形態において、好適な治療薬の限定されない実施例は、ガンマセクレターゼ阻害剤、ガンマセクレターゼ変調器、ベータセクレターゼ阻害剤、アルファセクレターゼ活性剤、RAGE阻害剤、Aβ産生の小分子阻害剤、Aβ重合の小分子阻害剤、Aβ産生の白金を中心とした阻害剤、重合の白金を中心とした阻害剤、金属タンパク相互作用を妨げる薬剤、可溶性Aβを結合するタンパク質(例えば、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質(LRP)または可溶性LRP等)および可溶性Aβを除去し、および/または沈着したAβを分解する抗体を含む。アルツハイマー病に治療に使用する他の治療薬は、コレステリルエステル転送タンパク(CETP)阻害剤、金属プロテアーゼ阻害剤、コリンエステラーゼ阻害剤、NMDA受容体拮抗薬、ホルモン、神経保護薬および細胞死阻害剤を含む。上記の多くの治療薬は、神経変性障害に関与する他のタンパク質のインビボ代謝にも作用し得る。タウおよびタウイソ型の代謝に作用し得る追加の治療薬は、例えば、タウキナーゼ阻害剤、タウ凝集阻害剤、カテプシンD阻害剤等を包含する。さらに、治療薬は、サーチュイン2阻害剤、シヌクレイン凝集阻害剤、プロテアソーム阻害剤等を包含する、シヌクレインおよびシヌクレインイソ型のインビボ代謝に作用し得る。様々な異なる治療薬が本発明の方法で使用し得るということが当業者に理解されるであろう。
概して、対照値は、治療薬投与の前に同対象内の対象となる特定のイソ型のインビボ代謝、治療薬により異なって作用すると予測される対照イソ型のインビボ代謝、または治療薬を投与されていない異なる対象のインビボ代謝を指す。試験対象と対照対象の違いは、概して、治療薬が対象となる特定のイソ型の産生率またはクリアランス率に作用するか否かを明らかにするであろう。治療薬を、この情報が、どの対象が特定の治療薬に対応するかを予測するために使用し得るように、対象となる1つのイソ型の代謝を異なるように改変し得る。さらに、この情報は、特定の治療薬の投与における適正量および適時を判別するために使用し得る。
定義
アポリタンパク質E(ApoE)は、アルツハイマー病の主な危険因子である。ヒトはApoEをもたらす3つの主な対立遺伝子を有する。ApoE2(cys112,cys158)、ApoE3(cys112,cys158)、およびApoE4(arg112,arg158)。次の実施例は安定同位体標識タンデム質量分析法を用いて、同試料内の異なるApoEイソ型の同時検出および定量化のための方法を明示する。
アルツハイマー病において、タンパク質アミロイド前駆体タンパク質(APP)は、疾患の病変形成において中心的役割を有する。アミロイドベータ(Aβ)は、APPの1つの産生物であり、アミロイド斑の主成分であって、アミロイド斑は、アルツハイマー病の特徴である。加えて、他のAPPの代謝産物は、それぞれ、アルファ―セクレターゼ経路およびベータ―セクレターゼの産生物である可溶性APP(sAPP)―アルファおよびsAPP―ベータを含む。ベータ―セクレターゼおよびガンマ―セクレターゼを用いたAPPの消化はAβを産生する。よって、ベータ―セクレターゼ経路はAβを生成し、それはアミロイド形成的経路である。従ってベータ―セクレターゼ経路はアルツハイマー病の抑制のため重要なターゲットである。アルファ―セクレターゼ経路での活性の増加(すなわち、非アミロイド形成的経路)も、アルツハイマー病の潜在的な治療としてターゲットとされている。次の実施例は、インビボでAPPのアルファ―セクレターゼ経路およびベータ―セクレターゼ経路を定量化し得る方法について詳細に説明する。
アミロイドベータ(Aβ)はガンマ―セクレターゼおよびベータ―セクレターゼでの消化によりAPPから生成される。幾つかの異なるAβの型はC末端先端で異なって存続する(例えば、Aβ1−38、Aβ1−40、およびAβ1−42)。Aβのこれらの各イソ型の代謝の理解は、アルツハイマー病の病態生理学への病識を提供し得、また選択的にAβ1−42を減少すること、またはAβ1−38または小さめの種を増加することはアルツハイマー病の治療において有用であるだろうと信じられるように、治療薬の開発に極めて有益であり得る。
Claims (31)
- 対象の中枢神経系で産生される生体分子の2つ以上のイソ型のインビボ代謝を同時に測定するための方法であって、前記方法は、
a)前記対象へ、前記生体分子が前記対象内で産生される際に前記生体分子へ取り入れられる標識部分を投与することと、
b)前記対象から、前記標識部分を有する第1の生体分子画分と、前記非標識部分を有する第2の生体分子画分とを含み、前記第1の生体分子画分は、前記生体分子の2つ以上の標識されたイソ型を含み、前記第2の生体分子画分は、前記生体分子の2つ以上の非標識イソ型を含む、生体試料を得ることと、
c)各標識されたイソ型の量および各非標識イソ型の量を検出することであって、特定のイソ型における標識されたイソ型と非標識イソ型との比率は、前記対象における前記特定のイソ型の代謝に正比例する、
を含む、方法。 - 前記生体分子はタンパク質であって、前記タンパク質の前記2つ以上のイソ型は、プロテアーゼ活性によりインビボで生成される切断断片、非プロテアーゼ活性によってインビボで生成される切断断片、前記タンパク質の遺伝的対立遺伝子、RNAプロセシング産物、および翻訳後産物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記遺伝的対立遺伝子、前記RNAプロセシング産物、および前記翻訳後産物は、プロテアーゼ活性によりエクスビボで生成されるイソ型特異的断片として、ステップ(c)で検出される、請求項2に記載の方法。
- 前記タンパク質は、アミロイドベータ、アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質J、シヌクレイン、可溶性アミロイド前駆体タンパク質、タウ、TDP―43、ハンチンチン、プログラニュリン、アルファ―2マクログロブリン、S100B、ミエリン塩基性タンパク質、インターロイキン、およびTNFからなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
- 前記標識部分は、2H、13C、15N、17O、18O、33S、34S、および36Sからなる群から選択される非放射性同位体を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記標識部分は、13Cを含むアミノ酸である、請求項1に記載の方法。
- 前記標識部分は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、および経口からなる群から選択される経路によって前記対象に投与される、請求項1に記載の方法。
- 前記生体試料は、脳脊髄液、血液、尿、唾液、涙、脳組織、および脊髄組織からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記生体試料から、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型を単離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記標識された断片および前記非標識断片は、免疫沈降、誘導体化高分子への吸着、液体クロマトグラフィー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される方法によって、前記生体試料から単離される、請求項9に記載の方法。
- 各標識されたイソ型の量および各非標識イソ型の量は、質量分析法により検出される、請求項1に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記標識部分は、13C6―ロイシンであり、前記タンパク質は、アポリポタンパク質E(ApoE)であり、ApoEは、免疫沈降または誘導体化ポリヒドロキシメチレン高分子への吸着によって前記生体試料から単離され、検出される前記イソ型は、ApoEのエクスビボ切断により生成されるApoEイソ型特異的断片であり、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は、質量分析法により検出される、請求項1に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記標識部分は、13C6―ロイシンであり、前記タンパク質は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)であり、前記イソ型は、可溶性APP―アルファおよび可溶性APP―ベータであり、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は免疫沈降により前記試料から単離され、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は質量分析法により検出される、請求項1に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記標識部分は、13C6―ロイシンであり、前記タンパク質は、アミロイドベータであり、前記イソ型は、アミロイドベータ1−38、アミロイドベータ1−39、アミロイドベータ1−40、アミロイドベータ1−41、およびアミロイドベータ1−42からなる群から選択され、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は免疫沈降により前記試料から単離され、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は質量分析法により検出される、請求項1に記載の方法。
- 治療薬が、対象の中枢神経系で産生される生体分子の2つ以上のイソ型のインビボ代謝に作用するか否かを判別するための方法であって、前記方法は、
a)前記対象へ前記治療薬を投与することと、
b)前記対象へ、前記生体分子が前記対象内で産生される際に前記生体分子へ取り入れられる標識部分を投与することと、
c)前記対象から、前記標識部分を有する第1の生体分子画分と、前記非標識部分を有する第2の生体分子画分とを含み、前記第1の生体分子画分は、前記生体分子の2つ以上の標識されたイソ型を含み、前記第2の生体分子画分は、前記生体分子の2つ以上の非標識イソ型を含む、生体試料を得ることと、
d)前記生体試料中の各標識されたイソ型の量および各非標識イソ型の量を検出することであって、特定のイソ型における標識されたイソ型と非標識イソ型の比率は、前記対象における前記特定のイソ型の代謝に正比例し、
e)特定のイソ型における前記対照値からの変化は、前記治療薬が、前記対象の中枢神経系で前記特定のイソ型の代謝に作用することを示すようにするように、好適な対照値と各イソ型の代謝を比較することと、
を含む、方法。 - ステップ(b)は、ステップ(a)の前に実施される、請求項15に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記タンパク質の前記2つ以上のイソ型は、プロテアーゼ活性によりインビボで生成される切断断片、非プロテアーゼ活性によりインビボで生成される切断断片、前記タンパク質の遺伝的対立遺伝子、RNAプロセシング産物、および翻訳後産物からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記遺伝的対立遺伝子、RNAプロセシング産物、および翻訳後産物は、プロテアーゼ活性によりエクスビボで生成されるイソ型特異的断片として、ステップ(d)で検出される、請求項17に記載の方法。
- 前記タンパク質は、アミロイドベータ、アポリポタンパク質E、アポリポタンパク質J、シヌクレイン、可溶性アミロイド前駆体タンパク質、タウ、TDP―43、ハンチンチン、プログラニュリン、アルファ―2、マクログロブリン、S100B、ミエリン塩基性タンパク質、インターロイキン、およびTNFからなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
- 前記標識部分は、2H、13C、15N、17O、18O、33S、34S、および36Sからなる群から選択される非放射性同位体を含む、請求項15に記載の方法。
- 前記標識部分は、13Cを含むアミノ酸である、請求項15に記載の方法。
- 前記標識部分は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、および経口からなる群から選択される経路によって前記対象に投与される、請求項15に記載の方法。
- 前記治療薬は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、および経口からなる群から選択される経路によって前記対象に投与される、請求項15に記載の方法。
- 前記生体試料は、脳脊髄液、血液、尿、唾液、涙、脳組織、および脊髄組織とからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記好適な対照値は、前記治療薬投与前の前記同対象、前記治療薬を投与されていない対照対象、および対照イソ型からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
- 前記生体試料から前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型を単離することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
- 前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は、免疫沈降、誘導体化高分子への吸着、液体クロマトグラフィー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される方法によって、前記生体試料から単離される、請求項26に記載の方法。
- 各標識されたイソ型の量および各非標識イソ型の量は、質量分析法により検出される、請求項15に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記標識部分は13C6―ロイシンであり、前記タンパク質はアポリポタンパク質E(ApoE)であり、ApoEは免疫沈降または誘導体化ポリヒドロキシメチレン高分子への吸着によって前記生体試料から単離され、検出される前記イソ型は、ApoEのエクスビボ切断により生成されるApoEイソ型特異的断片であり、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は、質量分析法により検出される、請求項15に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記標識部分は13C6―ロイシンであり、前記タンパク質はアミロイド前駆体タンパク質(APP)であり、前記イソ型は可溶性APP―アルファおよび可溶性APP―ベータであり、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は免疫沈降により前記試料から単離され、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は質量分析法により検出される、請求項15に記載の方法。
- 前記生体分子はタンパク質であり、前記タンパク質はアミロイドベータであり、前記標識部分は13C6―ロイシンであり、前記イソ型は、アミロイドベータ1−38、アミロイドベータ1−39、アミロイドベータ1−40、アミロイドベータ1−41、およびアミロイドベータ1−42からなる群から選択され、前記標識されたイソ型および前記非標識イソ型は、免疫沈降により前記試料から単離され、前記標識されたイソ型および非標識イソ型は質量分析法により検出される、請求項15に記載の方法。
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